JP2008285945A - 床断熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】床構造の床面支持性と全面断熱の両立を図る床断熱構造を提供すること。
【解決手段】大梁2に複数の小梁3を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造1において、少なくとも小梁3の下面を覆う梁下部断熱材5と、複数の小梁3のうち隣り合う小梁3の間に充填状態にて設けられる梁間断熱材4と、梁間断熱材4の下面を受ける下地板6とを備えて構成した。このようにして、断熱材が小梁の上面よりも上部に設置されることなく、床支持性を損わずに床断熱構造1の下面において全面断熱が可能な床断熱構造1を実現した。
【選択図】図1

Description

本発明は、大梁に複数の小梁を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造に関する。
従来、床構造に断熱性を与えることを目的とし、複数の小梁と、この小梁の上面に間隔を置いて設置された根太とを備え、隣り合う小梁の間に設けられる梁間断熱材と、小梁の上面にて隣り合う根太の間に設けられる根太間断熱材とを用いた床断熱構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-64577号公報
しかしながら、従来の床断熱構造にあっては、小梁の下面は床下空間に露呈しており、また、小梁と根太との間及び根太と床面材との間には、床下支持性の低下を回避すべく断熱材が設けられず、したがって、従来の床断熱構造は全面断熱の構造ではない。
すなわち、小梁と根太との間や根太と床面との間に断熱材が設けられないことによって、この部位から熱交換が生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、床構造の床面支持性と全面断熱の両立を図る床断熱構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、大梁に複数の小梁を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造において、
少なくとも前記小梁の下面を覆う梁下部断熱材と、
前記複数の小梁のうち隣り合う小梁の間に充填状態にて設けられる梁間断熱材と、
前記梁間断熱材の下面の全面を受ける下地板と、
を備えることを特徴とする。
(1)請求項1に記載された発明にあっては、小梁の設置によって形成される小梁間空間が梁間断熱材によって充填される。また、各々の小梁の下面が梁下部断熱材によって覆われる。
すなわち、この床断熱構造では、断熱材が小梁の上面よりも上部に設置されることはなく、床断熱構造の下面において全面断熱が行なわれる。このため、従来の床断熱構造とは異なり、床構造の全面断熱を図る際に床面支持性が低下することがない。
そして、この床断熱構造では、梁間断熱材が小梁間空間にて充填される際、これを受け止める下地板が設けられている。これにより、例えば、梁間断熱材としてボード系断熱材を適用する場合は、これを下地板に載置でき、したがって、釘打ち等により小梁間に取り付けることで懸念される断熱材の割れ、或いは、形状加工により床構造体に取り付けることによる取り付け手間が解消される。また、梁間断熱材を下地板に載置できることから、梁間断熱材として繊維系断熱材を容易に適用でき、これにより小梁間に断熱材を隙間無く充填することが容易となる。
この結果、請求項1に記載の発明によれば、床構造の床面支持性と全面断熱の両立を図ることができる。
(2)請求項2に記載された発明にあっては、請求項1に記載された発明において、梁下部断熱材が下地板の上面にて小梁の取付離間距離を有して設けられ、下地板と梁下部断熱材とがユニットを成す。このため、下地板を小梁の下面から取り付けることにより、複数の小梁にまとめて梁下部断熱材が取り付けられる。
この結果、請求項1に記載された発明の効果に加え、梁下部断熱材の取り付けの容易化の効果を奏する。
(3)請求項3に記載された発明にあっては、請求項2に記載された発明において、下地板は、小梁の長手方向の両側面に沿って設定された凸状部として設けられるため、隣り合う凸状部の間に小梁を嵌め込むことができる。また、例えば、この凸状部を小梁側面に釘打ち、或いは、接着剤にて接合することができる。
この結果、請求項2に記載された発明の効果に加え、梁下部断熱材と小梁との相対的な位置決めの容易化、及び、下地板の外れ落ちが防止されて全面断熱の信頼性向上の効果を奏するものとなる。
(4)請求項4に記載された発明にあっては、請求項3に記載された発明において、下地板の凸状部は、小梁の長手方向の側面に沿って下地板を折り曲げた突条として設けられる。すなわち、突条の間隔(折り曲げられる位置)は、小梁の取付け離間距離に対応させて調節することができ、また、これは施工の現地でも可能である。このため、予め下地板に梁下部断熱材を取り付けておいても、実際の小梁の取付け離間距離に柔軟に応じることができ、小梁の下面に精度よく梁下部断熱材を取り付けることができる。
この結果、請求項3に記載された発明の効果に加え、梁下部断熱材の取り付け容易化と取付け精度の両立の効果を奏するものとなる。
(5)請求項5に記載された発明にあっては、請求項3に記載された発明において、下地板の凸状部は、小梁の長手方向の側面に沿って下地板に部分的に設けた切欠を立ち上げて形成した突片として設けられる。このため、下地板と切欠立ち上げ部とを接合する釘等をこの切欠開口部から着脱すること、すなわち、下地板の下面からの梁下部断熱材の着脱作業が容易となる。
この結果、請求項3に記載された発明の効果に加え、梁下部断熱材の着脱容易化の効果を奏するものとなる。
(6)請求項6に記載された発明にあっては、請求項1に記載された発明において、梁下部断熱材は、小梁の長手方向に沿った嵌合溝を有し、該嵌合溝が小梁の下部と嵌合し、そして、下地板は、複数の小梁のうち隣り合う小梁に前記の如く嵌合した梁下部断熱材の端面に横架される。すなわち、小梁下面よりも上方の位置に設定される梁下部断熱材の端面に下地板が架け渡される。このため、梁間断熱材が小梁の下面から上面まで必要以上に充填されるといった、断熱材の過剰充填を回避できる。また、下地板の設置は、梁下部断熱材の一部たる端面を利用して行なわれ、下地板に対する特別の加工を必要としない。
この結果、請求項1に記載された発明の効果に加え、梁間断熱材の過剰充填回避の容易化の効果を奏するものとなる。
(7)請求項7に記載された発明にあっては、請求項6に記載された発明において、梁下部断熱材は、その外側が保護部材で被覆される。したがって、梁下部断熱材と小梁とを強固に相互固定すべく両者を釘打ち接合した場合、これにより梁下部断熱材が割れたとしても保護部材により梁下部断熱材の所期の形状が維持される。例えば、梁下部断熱材と保護部材とを接着剤により接合しておくと、その形状維持の作用はより実効的なものとなる。また、保護部材により施工及び運搬の際における梁下部断熱材の破損や汚れの防止が図られる。
その結果、請求項6に記載された発明の効果に加え、梁下部断熱材の形状維持及び小梁との強固固定が図られ、全面断熱の信頼性向上の効果を奏するものとなる。
以下、本発明の床断熱構造を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1乃至実施例6に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1の床断熱構造1の全体図である。
実施例1の床断熱構造1は、図1に示すように、互いに平行配置した2本の大梁2と、この大梁2に横架した複数本の小梁3とから成る床構造から成り、後述するように梁間断熱材4を隣り合う小梁3の間に充填し、小梁3の下面に梁下部断熱材5を取付けて断熱機能を確保した構成である。
図2は実施例1の床断熱構造における断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)は床断熱構造1のB−B´断面図である。
先ず、床断熱構造1の床構造について説明する。大梁2はC形鋼から成り、この溝部の開口が対向するように平行配置され、複数の小梁3が、この大梁2に大梁2の長手方向と略直角を成すように接合されている(図1参照)。図2(b)に示すように、この小梁3は角鋼管から成り、また、その端部には大梁2と小梁3とを相互に接合するための取付部材7が溶接固定されている。
この取付部材7は、小梁3の端部上方から水平に突出した水平取付片71Hと、小梁3の端部下方から水平に突出すると共に先端が垂直上方に折り曲げられて形成された垂直取付片71Vを有する。そして、取付部材7の垂直取付片71Vは、大梁2のウエブ21にボルトBによって接合され、水平取付片71Hは、大梁2の上部フランジ22UにボルトBによって接合されている。また、小梁3の下面は、大梁2の下部フランジ22Dよりも上方に位置するように設定されている。
次に、実施例1の床断熱構造1の断熱部分について説明する。図2(a)に示すように、小梁3の下面には、小梁3の下面を長手方向に沿って全体を覆う梁下部断熱材5が、接着剤Sによって取付けられている。この梁下部断熱材5は、硬質ウレタンフォームから成るボード系断熱材である。
また、梁下部断熱材5の下面には、床構造の外郭と略同形状の下地板6が接着剤Sによって取付けられている。この下地板6は、ポリプロピレンから成る板材である。
そして、梁間断熱材4は、小梁3の上面には敷設されないように、その下面の全面が下地板6に載置されることによって、小梁間に充填されている。この梁間断熱材4は、グラスウールから成る繊維系断熱材である。
次に、作用を説明する。
図3は実施例1の床断熱構造における作用説明図であり、(a)は梁下部断熱材の取付方法の説明図、(b)は梁間断熱材の取付方法の説明図である。
以下、実施例1の床断熱構造1における作用を、「施工作用」、「断熱作用」及び「床支持作用」に分けて説明する。
[施工作用]
図3に示すように、実施例1の床断熱構造1では、梁下部断熱材5が、床構造に後付される下地板6の上面において予め小梁3の取付離間距離を設けて取付けられており、また、梁下部断熱材5の上面に接着剤が塗布されている。このため、下地板6を床構造の下方から取り付けることによって、複数の小梁5の下面の各々に梁下部断熱材5が一度に取付けられる。
また、図3(b)に示すように、梁間断熱材4は繊維系の断熱材とし、これを小梁3の上方から小梁間における下地板6の上面に載置することによって設置される。一般に、ボード系断熱材を用いるときは、これを釘打ちによって周辺構造体に固定すれば断熱材が破損するおそれがあるため、断熱材を成形加工して周辺構造体に取付ける方法が採られる。このため、断熱材の取付負担は大きいものとなる。この点に関して、実施例1の床断熱構造1にあっては、小梁間に下地板6が存在しているため、小梁間にボード系断熱材を釘打ちにより取り付け或いは断熱材の形状を成形加工して嵌め込むという作業を必要としない。更に、繊維系断熱材を用いることも可能となる。
[断熱作用]
上述のようにして梁下部断熱材5及び梁間断熱材4を設置することにより、小梁3の下面は梁下部断熱材5によって覆われ、また、小梁3の間隔は梁間断熱材4によって充填され、これによって床構造が全面断熱される。また、梁間断熱材4として繊維系断熱材を用いることができるので、小梁間を隙間無く断熱材で充填することが容易となる。
[床面支持作用]
床構造において、小梁3と小梁3の上面に設置する根太(不図示)との間や、根太と根太の上面に設置する床面材(不図示)との間等に断熱材を設置すると、断熱材の低剛性によって床構造の床支持性が低下する。この点に関し、実施例1の床断熱構造1は、上述の如く梁間断熱材4を小梁3の上面よりも上部に設置するものではないため、床構造の全面断熱を図るに際して床支持性を損なうことがない。
次に、効果を説明する。
実施例1の床断熱構造1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)大梁2に複数の小梁3を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造1において、複数の小梁3のうち隣り合う小梁3の間に充填状態にて設けられる梁間断熱材4と、複数の小梁3の下部に設け、少なくとも小梁3の幅を有する梁下部断熱材5とを備えるため、床構造の床面支持性を損なうことなく全面断熱を実現することができる。
(2)床構造は、梁間断熱材4を保持する下地板6を有するため、梁間断熱材4を載置の方法によって設置でき、釘打ちの方法による接合で生じる断熱材の破損や、断熱材を成型加工して周辺部に取り付ける場合の手間が省かれる。また、梁間断熱材4として、ボード系断熱材ではなく、繊維系断熱材を用いることができる。
(3)床構造は、小梁3の下方から取付けられる下地板6を備え、梁下部断熱材5は、下地板6の上面に小梁3の取付離間距離を有して取付け、下地板は、大梁2と小梁3とで囲まれる下地板6の上面としたため、各々の小梁3に一本ずつ梁下部断熱材5を取付ける手間と、梁間断熱材4の取付手間とを同時に省くことができる。
(4)小梁3の下方に取付けられた下地板6は、大梁2の下部フランジ22Dよりも上方に位置するように設定しているため、小梁3の下面に断熱材を設けても、下階天井梁等の他の部材の上面に干渉する不都合が回避される。
実施例2は、実施例1の下地板の構成を変更した例である。
まず、構成を説明する。
図4は実施例2の床断熱構造における断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)は床断熱構造のB−B´断面図であり、(c)は下地板の取付態様を示す図である。
図4(a)に示すように、実施例2の下地板6は、この下地板6の一部を変形加工して形成した突条(凸状部)61Aを備えており、小梁3の両側面にスクリュー釘Nによって固定されている。この釘打ちの位置は、小梁3の側面のうち断熱材の上方位置である。
また、図4(b)及び(c)に示すように、この突条61Aは、小梁3の長手方向の両側面に沿って連続して設けられている。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に作用を説明すると、実施例2の床断熱構造1では、下地板6に突条61Aが形成されているため、この突条61Aと小梁3の側面とが釘打ちによって強固に固定される。また、突条61Aをガイドとして、梁下部断熱材5を小梁3に対向するように位置決めすることができ、下地板6の取り付けが容易となる。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2の床断熱構造1にあっては、実施例1の(1)〜(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5)下地板6は、小梁3の長手方向の両側面に沿って設定された突条61Aを有するため、下地板6を小梁3に強固に固定することができることに加え、梁下部断熱材5と小梁3との相対的な位置決めが容易なものとなる。
実施例3は、実施例2の下地板の凸状部の構成を変更した例である。
まず、構成を説明する。
図5は実施例3の床断熱構造における断熱部を示す図であり、床断熱構造のA−A´断面図である。
図5に示すように、実施例3の下地板6は、小梁3の長手方向の側面に沿って下地板6を折り曲げて形成した突条61Bを備え、小梁3の両側面にスクリュー釘Nによって固定されている。この釘打ちの位置は、小梁3の側面のうち断熱材の上方位置である。なお、他の構成は、実施例2と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に作用を説明すると、実施例3の床断熱構造1では、下地板6の突条61Bは、下地板6を小梁3の長手方向の側面に沿って折り曲げて形成される。このため、隣り合う突条61Bの間隔(梁下部断熱材5)を、施工の現地で小梁間距離に整合させることができる。また、突条61Bは、下地板6の2倍の厚みを有することから、実施例2に比べて、突条61Bの釘打ち接合部の強度が高いものとなる。なお、他の作用は、実施例2と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3の床断熱構造1にあっては、実施例の(1)〜(4)及び実施例2の(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6)下地板6の突条61Bは、小梁3の長手方向の側面に沿って下地板6を折り曲げて形成した突条61Bであるため、隣り合う突条61Bの間隔(梁下部断熱材5)を、施工の現地で小梁間距離に整合させることができ、梁下部断熱材5の取付時の位置決めが容易なものとなる。
実施例4は、実施例2の凸状部の構成を変更した例である。
まず、構成を説明する。
図6は実施例4の床断熱構造の断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造1のA−A´断面図であり、(b)は下地板の取付態様を示す図である。
図6(b)に示すように、実施例4の下地板6は、小梁3の長手方向の側面に沿って一定の間隔を置いて部分的に設けられた切欠を立ち上げて形成した突片を備え、小梁3の両側面にスクリュー釘Nによって固定されている。この釘打ちの位置は、小梁3の側面のうち断熱材の上方位置である(図6(a)参照)。なお、他の構成は、実施例2と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に作用を説明すると、下地板6の突片61Cの下部に開口部9が形成されるため、梁下部断熱材5の交換等を目的とした下地板6の取り外しを行なう際、下地板6の下方から切欠位置の開口部9を利用して釘抜きを行うことができる。なお、他の作用は、実施例2と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の床断熱構造にあっては、実施例1の(1)〜(4)及び実施例2の(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7)下地板6の凸状部は、小梁3の長手方向の側面に沿って下地板6に部分的に設けた切欠を立ち上げて形成した突片61Cとしたため、これによって形成される開口部9から下地板6の着脱作業が可能となる。
実施例5は、実施例1の梁下部断熱材の構成を変更した例である。
まず、構成を説明する。
図7は実施例5の床断熱構造の断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)床断熱構造のB−B´断面図であり、(c)は梁間断熱材の取付態様を示す図である。
実施例5の断熱部は、図7(a)に示すように、C形の嵌合溝を有する梁下部断熱材5Aを有する。この梁下部断熱材5Aは、嵌合溝の内側に接着剤Sが塗布されて、小梁3の下面から側面部にかけて固定されている。また、図7(b)に示すように、梁下部断熱材5Aの下面は、大梁2の下部フランジ22Dよりも上方に位置するように設定されている。
この梁下部断熱材5Aの接着剤Sが塗布された端面Fには、ポリプロピレンから成る板材で構成された下地板6Aが載置されている。そして、この下地板6Aの上面にはグラスウールから成る繊維系断熱材で構成された梁間断熱材4が載置されており、隣り合う小梁3の間隔が断熱材で隙間無く充填されている。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
以下、実施例5の床断熱構造1における施工作用を説明する。
実施例5の床断熱構造1では、梁下部断熱材5Aの嵌合溝を小梁3の下部に嵌め込むことによって取り付けられる。図7(c)に示すように、梁下部断熱材5Aが取り付けられた状態にあっては下地板6Aを容易に設置でき、これにより梁間断熱材4Aは小梁3の上面から載置することができる。すなわち、梁間断熱材4Aとしてボード系断熱材を用いても、釘打ちによって固定する際の断熱材の破損が回避され、或いは、断熱材を成形加工して取り付ける際の手間が省かれる。
また、梁下部断熱材5Aの端面Fは、小梁3の下面から上方に位置しているため、梁間断熱材4Aの厚み(端面Fから小梁3の上面までの高さ)は小梁3の下面から上面までの高さよりも薄くなり、小梁3の側面部において断熱材が過剰に充填されることが防止される。
次に、効果を説明する。
実施例5の床断熱構造1にあっては、実施例1の(1)、(2)及び(4)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(8)小梁3の下面よりも上方位置に設定された下地板6Aに梁間断熱材を載置できるため、断熱材の過剰な設置を回避できる。
実施例6は、実施例5のうち主として梁間断熱材の構成を変更した例である。
まず、構成を説明する。
図8は、実施例6の床断熱構造のA−A´断面図である。図8に示すように、梁下部断熱材5Aの外側は、接着剤Sによって取付けられた保護部材8によって覆われている。この保護部材8は、ポリプロピレンの板材をC形に折り曲げて形成したものである。なお、他の構成は、実施例5と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に作用を説明する。実施例6の床断熱構造1の作用は、基本的に実施例5の床断熱構造1と同様であるが、全面断熱を実現するうえで有利な作用を奏する。すなわち、地震等による小梁3の歪みに伴って梁下部断熱材5Aが割れたとしても、梁下部断熱材5Aが接着剤層を介して保護部材8により被覆されていることから、梁下部断熱材5Aの健全な形状が維持される。加えて、梁下部断熱材5Aは、保護部材8によって覆われているため、梁下部断熱材5Aの輸送時及び取付作業時に、梁下部断熱材5Aが破損したり汚れたりする頻度が低減される。
次に、効果を説明する。
実施例6の床断熱構造1にあっては、実施例5の(8)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(9)梁下部断熱材5Aを保護部材8により被覆したことにより、梁下部断熱材5Aの割れによる断熱効果の低下が防止でき、床下全面断熱の信頼性が向上する。
(10)梁下部断熱材5Aは、その外側を保護部材8で被覆されているため、梁下部断熱材5Aの破損や汚れが防止される。
以上、本発明の床断熱構造を実施例1乃至実施例6に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、繊維系の断熱材を用いる例を示したが、ボード系断熱材を用いても良い。 また、実施例1では、ボード系断熱材として硬質ウレタンフォームを用い、繊維系断熱材としてグラスウールを用いた例を示したが、断熱効果を有する材料であれば、これらに代替してもよいことは言うまでもない。
実施例2、3及び4では、釘を用いて下地板を小梁に接合する例を示したが、ビスその他の乾式接合若しくは接着剤による接合であってもよい。これらの実施例は、下地板に凸状部を設けて、取り付けの容易化や、小梁と下地板との相互接合面を十分に確保して小梁と下地板の相互接合強度の向上等を図る例を示したものである。
実施例5では、接着材によって梁下部断熱材と小梁とを接合させる例を示したが、保護部材の外表面から釘打ちによって接合しても良い。断熱材が破損したとしても保護部材によって断熱材の形状が維持されるからであり、この接合によれば、小梁と梁下部断熱材との強固な相互固定が可能になる。
実施例1乃至6では、梁間断熱材をポリプロピレン製の下地板に載置する例を示したが、この下地板としては種々のものが適用できる。例えば、鉄板や木板でもよく、この場合、梁間断熱材の設置による下地板の撓みが低減される。すなわち、この撓みに起因する小梁と梁間断熱材との境界における隙間の発生を防止でき、断熱効果の低下を抑えることができる。
要するに、大梁に複数の小梁を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造において、少なくとも前記小梁の下面を覆う梁下部断熱材と、前記複数の小梁のうち隣り合う小梁の間に充填状態にて設けられる梁間断熱材と、特に、床構造の床面支持性と全面断熱の両立を図るうえで有利な手段である前記梁間断熱材の下面の全面を受ける下地板と、を備えるものであれば、実施例1乃至6には限られることはない。
図1は実施例1の床断熱構造の全体図である。 図2は実施例1の床断熱構造における断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)床断熱構造のB−B´断面図である。 図3は実施例1の床断熱構造における作用説明図であり、(a)は下部断熱材の取付方法の説明図であり、(b)は梁間断熱材の取付方法の説明図である。 図4は実施例2の床断熱構造における断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)床断熱構造のB−B´断面図であり、(c)は下地板の取付態様を示す図である。 図5は実施例3の床断熱構造における断熱部を示す図であり、床断熱構造のA−A´断面図である。 図6は実施例4の床断熱構造の断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)は下地板の取付態様を示す図である。 図7は実施例5の床断熱構造の断熱部を示す図であり、(a)は床断熱構造のA−A´断面図であり、(b)床断熱構造のB−B´断面図であり、(c)は梁間断熱材の取付態様を示す図である。 図8は実施例6の床断熱構造のA−A´断面図である。
符号の説明
1 床断熱構造,
2 大梁,
3 小梁,
4,4A 梁間断熱材,
5,5A 梁下部断熱材,
6,6A 下地板,
61A,61B 突条(凸状部),
61C 突片(凸状部),
8 保護部材,
F 梁下部断熱材の嵌合溝の端面

Claims (7)

  1. 大梁に複数の小梁を横架した床構造に断熱材を取付けた床断熱構造において、
    少なくとも前記小梁の下面を覆う梁下部断熱材と、
    前記複数の小梁のうち隣り合う小梁の間に充填状態にて設けられる梁間断熱材と、
    前記梁間断熱材の下面の全面を受ける下地板と、
    を備えることを特徴とする床断熱構造。
  2. 請求項1に記載された床断熱構造において、
    前記梁下部断熱材は、前記下地板の上面にて、小梁の取付離間距離を有して設けられ、
    前記下地板は、小梁の下方にて、前記梁下部断熱材を介して設けられることを特徴とする床断熱構造。
  3. 請求項2に記載された床断熱構造において、
    前記下地板は、小梁の長手方向の両側面に沿って設定された凸状部を有することを特徴とする床断熱構造。
  4. 請求項3に記載された床断熱構造において、
    前記下地板の凸状部は、小梁の長手方向の側面に沿って下地板を折り曲げて形成した突条であることを特徴とする床断熱構造。
  5. 請求項3に記載された床断熱構造において、
    前記下地板の凸状部は、小梁の長手方向の側面に沿って下地板に部分的に設けた切欠を立ち上げて形成した突片としたことを特徴とする床断熱構造。
  6. 請求項1に記載された床断熱構造において、
    前記梁下部断熱材は、小梁の長手方向に沿った嵌合溝を有し、該嵌合溝が小梁の下部と嵌合し、
    前記下地板は、複数の小梁のうち隣り合う小梁に嵌合した前記梁下部断熱材の端面に横架されることを特徴とする床断熱構造。
  7. 請求項6に記載された床断熱構造において、
    前記梁下部断熱材は、その外側を保護部材で被覆したことを特徴とする床断熱構造。
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