JP2008284893A - 燃料貯留装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料貯留装置内で発生する蒸発燃料が大気に排出されることを抑制できる燃料貯留装置を提供すること。
【解決手段】燃料Fを貯留する燃料貯留装置1であって、燃料を貯留するための密閉された第一の内部空間2を有する貯留タンク12と、密閉された第二の内部空間5を有する容器3と、燃料貯留装置内の圧力変動に応じて、第一の内部空間に貯留された燃料の蒸発燃料が、第一の内部空間から第二の内部空間へ流通することを可能にする流通手段35とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料貯留装置に関し、特に燃料貯留装置から大気に排出される蒸発燃料の量を低減することができる燃料貯留装置に関する。
燃料を貯留する燃料タンク(燃料貯留装置)においては、燃料が気化して蒸発燃料(ベーパ)が発生する。ベーパの発生量は温度により変動し、燃料の温度が高くなるほどベーパの発生量が増加する。このため、日中温度上昇時等に燃料の温度が上昇すると、多量のベーパが燃料タンク内で発生することとなる。
燃料タンク内で発生するベーパが大気に排出されることがある。例えば、燃料タンク内の圧力が大気圧よりも高圧となった場合には、燃料タンク内のベーパが、燃料タンクの各部を透過または通過して大気に排出されることが有る。燃料タンク内で発生するベーパが大気に排出されることは好ましくない。
特開2005−233086号公報 特開2000−45889号公報 特開2000−234573号公報 特開平10−193991号公報 特開平5−262146号公報
燃料貯留装置内で発生する蒸発燃料が大気に排出されることを抑制できることが望まれている。
本発明の目的は、燃料貯留装置内で発生する蒸発燃料が大気に排出されることを抑制できる燃料貯留装置を提供することである。
本発明の燃料貯留装置は、燃料を貯留する燃料貯留装置であって、前記燃料を貯留するための密閉された第一の内部空間を有する貯留タンクと、密閉された第二の内部空間を有する容器と、前記燃料貯留装置内の圧力変動に応じて、前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の蒸発燃料が、前記第一の内部空間から前記第二の内部空間へ流通することを可能にする流通手段とを備えることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置において、前記燃料貯留装置内の圧力変動は、前記第一の内部空間と前記第二の内部空間との差圧の変動を含むことを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置において、前記流通手段は、前記第一の内部空間の圧力が前記第二の内部空間の圧力に比べて予め定められた第一の所定値以上高圧である場合に前記第一の内部空間と前記第二の内部空間とを連通させ、更に、前記流通手段は、前記第一の内部空間の圧力が前記第二の内部空間の圧力に比べて予め定められた第二の所定値以上低圧である場合に、前記第一の内部空間と前記第二の内部空間とを連通させて、前記蒸発燃料が前記第二の内部空間から前記第一の内部空間へ流通することを可能にすることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置は、燃料を貯留する燃料貯留装置であって、前記燃料を貯留するための密閉された第一の内部空間を有する貯留タンクと、密閉された第二の内部空間を有する容器と、前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の蒸発燃料を前記第二の内部空間に圧送する圧送手段とを備えることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置において、前記容器は、前記第一の内部空間における上方に設けられていることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置において、前記容器は、開閉自在に設けられ、開状態となったときに前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の一部を収容可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置において、前記容器の底部に設けられ、前記第二の内部空間の前記燃料を前記第一の内部空間に排出する燃料排出手段を備え、前記燃料貯留装置内の温度及び前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の液面の位置の少なくともいずれか一方に基づいて、前記燃料排出手段を介して前記第二の内部空間の前記燃料が排出されることを特徴とする。
本発明の燃料貯留装置によれば、燃料貯留装置内で発生する蒸発燃料が大気に排出されることを抑制できる。
以下、本発明の燃料貯留装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図3を参照して、第1実施形態について説明する。本実施形態は、燃料貯留装置内で発生する蒸発燃料が大気に排出されることを抑制できる燃料貯留装置に関する。
本実施形態の燃料タンク(燃料貯留装置、図1の符号1参照)は、燃料を貯留するメーンタンク(貯留タンク、図1の符号12参照)を有する。メーンタンク12は、燃料を貯留するための密閉された内部空間((第一の内部空間)以下、メーン空間とする、図1の符号2参照)を有する。メーン空間2が高圧となった場合には、メーンタンク12の各部からベーパ(蒸発燃料)が透過または通過して大気に排出されることがある。本実施形態では、ベーパが大気へ排出されることを抑制するために、メーン空間2の圧力が高圧となることを抑制する制御が行われる。
本実施形態では、メーン空間2に、密閉されたサブタンク(容器、図1の符号3参照)が設けられている。サブタンク3には、メーン空間2の圧力に応じて開閉する圧力弁(流通手段、図1の符号35参照)が設けられている。圧力弁35は、メーン空間2の圧力が予め定められた所定範囲内である場合に閉じ、サブタンク3の内部空間(第二の内部空間、図1の符号5参照)とメーン空間2とを遮断する。なお、本実施形態において、メーン空間2とは、メーンタンク12の内部における、サブタンク3の内部空間5を除く空間である。
日中温度上昇時等において、メーン空間2の圧力が、上記所定範囲よりも高圧となった場合には、圧力弁35が開き、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2とが連通されて、メーン空間2の圧力がサブタンク3に逃がされる。これにより、メーン空間2の圧力上昇が抑制される。その結果、メーンタンク12内のベーパが大気に排出されることが抑制される。
圧力弁35が開かれてメーン空間2の圧力がサブタンク3に逃がされる際に、メーン空間2の圧力に比べてサブタンク3の内部空間5がより低圧であることが望ましい。サブタンク3には、サブタンク3内で燃料が気化して圧力が上昇することを抑制するために、サブタンク3内の燃料を排出する燃料排出手段が設けられている。
サブタンク3の底部には、下部フロート弁(燃料排出手段、図1の符号11参照)が設けられている。燃料液面が低下する際には、下部フロート弁11からサブタンク3内の燃料が排出される。燃料液面がサブタンク3の底部よりも下方の予め定められた第二の位置(図1の符号H2参照)よりも低下した場合には、下部フロート弁11が閉じ、サブタンク3が密閉される。これにより、サブタンク3は、サブタンク3内に燃料が存在しない状態で密閉される。このため、サブタンク3の内部空間5は、燃料の気化によりベーパが発生して圧力が上昇するメーン空間2に比べて低圧であることができる。
また、サブタンク3が、密閉された状態とされていることにより、燃料液面に接する空間の容積が減少する。このため、メーン空間2において燃料の気化により発生するベーパの量が低減される。よって、メーン空間2の圧力上昇が抑制される。
図1は、本実施形態に係る装置の概略構成図である。図1において、符号1は、燃料タンク(燃料貯留装置)を示す。燃料タンク1は、燃料Fを貯留するための密閉された内部空間(第一の内部空間(メーン空間))2を有するメーンタンク12を備える。メーンタンク12には、燃料注入管14が接続されている。燃料注入管14を介してメーンタンク12に燃料Fが注入される。燃料注入管14の上端開口部には、燃料キャップ15が設けられている。
メーンタンク12の内部には、フィードポンプ13が設けられている。メーンタンク12内に貯留された燃料Fは、フィードポンプ13により燃料通路16を介して図示しない内燃機関へ圧送される。燃料通路16には、プレッシャーレギュレータ17が設けられている。プレッシャーレギュレータ17には、燃料戻し通路18が接続されている。プレッシャーレギュレータ17により、フィードポンプ13により圧送される燃料Fの燃圧が調整される。燃料Fの燃圧が所定圧を超えた場合には、燃料戻し通路18を介して余剰となった燃料Fがメーンタンク12に戻される。
メーンタンク12の内部には、密閉可能に構成されたサブタンク3が設けられている。サブタンク3は、メーンタンク12の下部の内壁部12aから離間した位置に設けられている。サブタンク3は、サブタンク3の内部空間(第二の内部空間)5を密閉する外壁4を有する。メーンタンク12の内部は、サブタンク3の外壁4により、サブタンク3の内部空間5と、メーン空間2とに仕切られている。言い換えると、メーン空間2とは、メーンタンク12の内部の空間における、サブタンク3の内部空間5を除く空間である。
外壁4は、サブタンク3内の圧力が変動した場合であっても内部空間5の容積が概ね一定に保たれる強度を有している。メーンタンク12には、蒸発燃料排出路20が接続されている。メーンタンク12において、蒸発燃料排出路20が接続される位置は、メーン空間2における気体が貯留されている気体貯留部2a(メーンタンク12の上部)に設定されている。
サブタンク3は、燃料液面の位置が予め定められた第一の位置H1である場合に、燃料液面の上方に位置するように設けられている。メーンタンク12内における燃料液面よりも上方の空間において、燃料液面と接しており、ベーパ(蒸発燃料)が拡散することのできる空間(以下、蒸気空間とする)の容積が大きいほど、ベーパの濃度が飽和濃度に達するまでにより多くの燃料Fが気化してしまう。
本実施形態では、サブタンク3が密閉されることにより、蒸気空間の容積が減少させられる。上記第一の位置H1は、サブタンク3により蒸気空間の容積を減少させてベーパの発生量を低減させる観点から設定される。例えば、同じ容積のサブタンク3が設けられる場合に、サブタンク3が、メーン空間2における上方に設けられている場合には、下方に設けられている場合に比べて、サブタンク3が燃料液面の下に液没してしまう機会が少なくなる。従って、サブタンク3の設置範囲がメーン空間2における上方を含むようにサブタンク3が設けられることにより、サブタンク3により蒸気空間の容積を減少させることができる機会を多くすることができる。
上記第一の位置H1は、メーンタンク12が満タンの状態の燃料液面の位置から、メーンタンク12の下部の内壁部12aまでの間の任意の位置に設定されることができる。上記第一の位置H1は、例えば、サブタンク3がメーンタンク12内においてより上方に位置するように設定されることができる。サブタンク3の容積は、例えば、メーンタンク12の容積の半分程度であることができる。この場合、上記第一の位置H1は、例えば、メーンタンク12の上下方向の中間部に設定されることができる。
蒸発燃料排出路20には、キャニスタ23が接続されている。キャニスタ23の内部には、通路26が設けられている。蒸発燃料排出路20は、通路26の一端に接続されている。通路26の他端には、通路26を大気に開放する開放通路25が設けられている。通路26には、活性炭等を含む吸着部24が設けられている。通路26を通る気体中のベーパは、吸着部24に吸着される。キャニスタ23は、図示しない内燃機関の吸気通路と接続されている。内燃機関の運転時に、吸気通路で発生する吸気負圧を利用して、キャニスタ23に捕集されたベーパ中の燃料成分(例えば、HC)が吸気通路にパージされる。
蒸発燃料排出路20には、蒸発燃料排出路20を開閉する封鎖弁27が設けられている。封鎖弁27は、メーンタンク12に燃料Fが給油されるとき(燃料給油時)に開かれる。従来公知の給油検出方法によって、メーンタンク12への給油が検出されたときには、封鎖弁27が開かれる。メーンタンク12への給油が検出されていない場合には、封鎖弁27が閉じた状態とされる。これにより、燃料給油時以外において蒸発燃料排出路20を介してメーン空間2とメーンタンク12の外部空間との間で気体の移動が生じることが抑制され、気密状態が保たれる。
蒸発燃料排出路20とメーンタンク12との接続部には、カットオフバルブ21及びORVRバルブ22が設けられている。カットオフバルブ21により、液体の燃料Fが蒸発燃料排出路20に流出されることが抑制される。ORVRバルブ22は、燃料給油時においてベーパが燃料注入管14等から大気へ放出されることを抑制するために設けられている。ORVRバルブ22は、例えば、メーン空間2と蒸発燃料排出路20との間の差圧に応じて開閉する。ORVRバルブ22は、メーン空間2の圧力が、蒸発燃料排出路20の圧力に比べて所定差圧を越えて上昇した場合に開くように構成されている。給油時に燃料液面が上昇してメーン空間2の圧力が上昇すると、ORVRバルブ22が開く。これにより、メーン空間2のベーパが蒸発燃料排出路20を介してキャニスタ23へ流出される。その結果、メーン空間2のベーパが燃料注入管14等を介して大気へ放出されることが抑制される。
外壁4には、メーンタンク12内の燃料液面の位置(高さ)に応じてサブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通または遮断する上部フロート弁10及び下部フロート弁(燃料排出手段)11がそれぞれ設けられている。上部フロート弁10は、サブタンク3の外壁4における上部に設けられている。下部フロート弁11は、外壁4における下部に設けられている。外壁4には、メーン空間2の圧力に応じてサブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通または遮断する圧力弁(流通手段)35が設けられている。圧力弁35は、上部フロート弁10と実質的に同じ位置に設けられている。また、外壁4には、温度に応じてサブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通または遮断するサーモ弁(燃料排出手段)41が設けられている。本実施形態の燃料排出手段70は、下部フロート弁11及びサーモ弁41を含む。
まず、上部フロート弁10及び下部フロート弁11について説明する。本実施形態では、給油時にサブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通させて燃料Fをサブタンク3内に貯留できるとともに、液面低下時にサブタンク3を密閉できるように、上部フロート弁10及び下部フロート弁11がそれぞれ開閉される。
図2は、図1におけるサブタンク3付近の拡大図である。図2には、上部フロート弁10及び下部フロート弁11が共に閉じた(全閉の)状態が示されている。上部フロート弁10及び下部フロート弁11は、それぞれメーンタンク12に貯留されている燃料Fの燃料液面の位置に応じて開閉される。上部フロート弁10は、弁体10a、フロート10b、及びロッド10cを有する。フロート10bは、燃料液面に浮かぶように構成されており、燃料液面の上下に伴って上下方向に移動する。弁体10aにより、外壁4に設けられた上部開口部10dが開閉される。弁体10aとフロート10bとは、ロッド10cにより接続されている。燃料液面が上昇してフロート10bが予め定められた第二の位置H2よりも上方へ移動すると、ロッド10cが弁体10aを上方(開く方向)へ動作させ、図3に示すように、上部開口部10dが開放される。燃料液面が第二の位置H2よりも下方にある場合には、図2に示すように、弁体10aが上部開口部10dを閉じた(全閉の)状態となる。
下部フロート弁11の構成及び動作は、上部フロート弁10と同様である。下部フロート弁11のフロート11bが第二の位置H2よりも上方へ移動すると、フロート11bに接続されたロッド11cが弁体11aを上方(開く方向)へ動作させる。これにより、外壁4に設けられた下部開口部11dが開放される(図3参照)。燃料液面が第二の位置H2よりも下方にある場合には、弁体11aが下部開口部11dを閉じた(全閉の)状態となる(図2参照)。なお、図2に示すように、下部開口部11dは、外壁4の下壁部4aに設けられている。外壁4の下壁部4aには、符号4bに示すように、下部開口部11dへ向かうに連れて下方へ向かう傾斜が設けられている。
本実施形態では、第二の位置H2が下部開口部11dよりも下方に設定されている。これにより、燃料液面の位置及び位置の変化に応じて、以下に説明するような効果を奏することができる。なお、第二の位置H2は、例えば、下部開口部11dよりもわずかに下方の位置に設定されることができる。第二の位置H2は、例えば、上記第一の位置H1(図1)と同じ位置であることができる。
まず、燃料液面が第二の位置H2よりも低下した場合について説明する。この場合、図2を参照して説明したように、上部フロート弁10及び下部フロート弁11がともに閉じた(全閉の)状態となる。これにより、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2とが遮断される。このため、メーンタンク12(図1)内における燃料液面よりも上方の空間において、燃料液面と接しており、ベーパが拡散することのできる空間(蒸気空間)の容積は、メーン空間2における気体部分の容積となる。サブタンク3が設けられない場合に比べて、サブタンク3の内部空間5の容積に相当する容積だけ、蒸気空間が減少する。このため、燃料Fが気化する場合に、燃料Fの気化により発生するベーパの濃度が早期に高濃度となり、飽和濃度に達する。よって、ベーパの発生量が抑制されることができる。燃料Fの気化が抑制されることで、ベーパの発生に伴うメーン空間2の圧力上昇が抑制される。
蒸気空間が減少することで、日中温度上昇時等に蒸気空間の気体が膨張したとしても、その膨張量が減少する。よって、サブタンク3が設けられない場合に比べて、メーン空間2の圧力上昇が抑制される。
次に、燃料液面が第二の位置H2よりも上方となる場合について説明する。第二の位置H2は、下部開口部11dよりも下方の位置に設定されている。従って、給油時等において、燃料液面が上昇して下部開口部11dに達する場合には、図3に示すように、上部フロート弁10及び下部フロート弁11が共に開いた状態となる。よって、燃料Fは、燃料液面の上昇に従って下部開口部11dからサブタンク3の内部空間5へ流入する。
燃料Fが内部空間5へ流入すると、燃料液面の上昇に連れて内部空間5内の気体が圧縮される。本実施形態では、サブタンク3における外壁4の上部に、上部開口部10dが設けられている。このため、燃料液面が上昇する際に、内部空間5内の気体は、上部開口部10dからメーン空間2へ排出される。これにより、サブタンク3内に気体が残留して燃料Fの流入を妨げることなく、燃料Fが、サブタンク3へスムーズに貯留されることができる。よって、サブタンク3の内部空間5が、燃料Fの貯留空間として有効に利用されることができる。このため、サブタンク3が設けられることに起因して燃料タンク1に貯留可能な燃料Fの量が減少することが抑制される。
一方、燃料Fが消費されることで燃料液面が低下していく場合には、サブタンク3内の燃料Fが下部開口部11dからメーン空間2へ流出する。前述したように、外壁4の下壁部4aには、下部開口部11dへ向かうに連れて下方へ向かう傾斜が設けられている。従って、燃料液面が低下する際に、サブタンク3内の燃料Fはサブタンク3内に残留することなく下部開口部11dから流出されることができる。
燃料Fがサブタンク3から流出された後に、燃料液面が第二の位置H2の高さまで低下すると、上部フロート弁10及び下部フロート弁11が閉じる。既に燃料Fが流出されているため、サブタンク3内に液体の燃料Fが実質的に存在しない状態で、上部フロート弁10及び下部フロート弁11が閉じられることができる。この状態で温度が上昇したとしても、サブタンク3内において燃料Fの気化がないので、ベーパの発生による圧力上昇が生じない。従って、温度上昇時のサブタンク3内の圧力変化は、内部空間5の気体の温度膨張分の圧力上昇に抑えられる。
次に、サーモ弁41について説明する。図1に示すように、サーモ弁41は、サブタンク3の外壁4の下壁部4aにおいて、最も下方に位置する部分に設けられている。サーモ弁41は、例えば、下部フロート弁11と実質的に同じ位置に設けられる。
サーモ弁41は、メーンタンク12内の温度が予め定められた所定温度以下となると開き、上記所定温度を超えると閉じる。上記所定温度は、例えば常温に設定されることができる。
サーモ弁41が上記所定温度以下の場合に開いた状態となることにより、例えば冷間時にサブタンク3内でベーパが凝縮して液化すると、液化した燃料Fがサーモ弁41を介して排出される。このため、温度が上昇してサーモ弁41が閉じる際には、サブタンク3内に実質的に液体の燃料Fが存在しない状態が実現される。よって、その後に温度が上昇したとしても、気化による新たなベーパの発生がないため、サブタンク3内のベーパの量は増加しない。これにより、新たに気化によるベーパが発生する場合に比べて、サブタンク3内の圧力上昇が抑制される。
圧力弁35は、メーン空間2の圧力が予め定められた所定範囲を超えて上昇または低下した場合に開かれる。これにより、以下に説明するように、メーン空間2とサブタンク3の内部空間5との間でベーパ(気体)の移動(流通)が行われて、メーン空間2の圧力変化が抑制される。上記所定範囲は、例えば、大気圧を含む圧力範囲として設定される。なお、本実施形態では、メーン空間2の圧力に基づいて圧力弁35の開閉が行われるが、実質的にはメーン空間2とサブタンク3の内部空間5との差圧に基づく圧力弁35の開閉制御となることができる。これは、前述したように、サブタンク3の内部に実質的に燃料Fが存在しない状態でサブタンク3が密閉されているためである。
圧力弁35が開かれるのは、例えば、日中温度上昇時等においてメーン空間2の圧力が上記所定範囲よりも高圧側の値となった場合である。この場合、図2に符号Y1で示すように、メーン空間2からサブタンク3の内部空間5へベーパが流入する。前述したように、サブタンク3はサブタンク3の内部に燃料Fが実質的に存在しない状態で密閉されているため、ベーパの発生による圧力上昇が生じていない。このため、日中温度上昇時等において、サブタンク3内は、燃料Fの気化に伴いベーパが発生するメーン空間2に比べて低圧であることができる。高圧となったメーン空間2からサブタンク3内へベーパが排出されることで、メーン空間2の圧力が低下する。メーン空間2の圧力上昇が抑制されることで、メーン空間2のベーパがメーンタンク12を透過または通過して大気へ排出されることが抑制される。
例えば、温度が30℃上昇する場合に、温度上昇に伴う気体の膨張分による圧力の上昇は約10%である。メーン空間2においては、燃料Fの気化による圧力上昇があるため、約30%もの圧力上昇が生じる。サブタンク3内にメーン空間2のベーパを排出することで、メーン空間2の圧力上昇を抑制することができる。サブタンク3の容積がメーン空間2の気体部分の容積と等しい場合には、メーン空間2の圧力上昇を半分に抑えることが可能である。
一方、温度低下時においてはベーパが凝縮及び液化すること等により、メーン空間2の圧力が低下する。メーン空間2の圧力が上記所定範囲よりも低圧側の値となった場合には、圧力弁35が開かれる。この場合、図2に符号Y2で示すように、サブタンク3からメーン空間2へベーパが排出される。これにより、メーン空間2の圧力の低下が抑制される。なお、サブタンク3内において液化した燃料Fが存在する場合には、燃料Fをサブタンク3内から排出しておくことが望ましい。例えば、圧力弁35は、サブタンク3の外壁4の下壁部4aにおいて、最も下方に位置する部分に設けられることができる。この場合、メーン空間2の圧力が上記所定範囲よりも低圧側の値となって圧力弁35が開かれる際に、サブタンク3内の燃料Fが排出されることができる。
燃料タンク1からベーパが排出されないようにするためには、メーン空間2の圧力によらずメーン空間2のベーパがメーンタンク12を透過または通過しないような構成とすることが考えられるが、このような構成とすることは、強度等の面で現実的でない。本実施形態では、メーン空間2の圧力変化が抑制されるため、サブタンク3を利用した圧力制御が行われない場合に比べて、メーンタンク12の強度限度を小さな値に設定することができる。これにより、燃料タンク1の製造コストの抑制、及び重量増加の抑制が可能となる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の変形例について説明する。
上記第1実施形態では、サブタンク3の数は一つであったが、これには限定されない。メーンタンク12内に、複数のサブタンク3が設けられることができる。この場合、例えば、複数のサブタンク3が、メーン空間2においてそれぞれ異なる高さに設けられることができる。燃料液面の位置に応じて、燃料液面の上方に位置するサブタンク3が密閉される。サブタンク3が複数設けられることにより、様々な燃料液面の位置に応じて適切に蒸気空間の容積を減少させると共に、メーン空間2の圧力変化を抑制することができる。
(第2実施形態)
図4から図9を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態については、上記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
上記第1実施形態では、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2との間のベーパの移動は、両者を連通させた状態で、両者の圧力差に基づいて行われた。本実施形態では、メーン空間2からサブタンク3内へのベーパの移動は、サブタンク3を密閉した状態で、ベーパポンプ(圧送手段、図4の符号42参照)の圧送により行われる。これにより、メーン空間2の圧力上昇がより確実に抑制される。また、温度低下時等においてメーン空間2の圧力の低下量が大きいときには、封鎖弁27が開かれて、キャニスタ23を介して大気がメーン空間2に導入される。これにより、メーン空間2の圧力が低下しすぎることが抑制される。
図4は、本実施形態に係る装置の概略構成図である。上記第1実施形態(図1)の上部フロート弁10に代えて、サブタンク3の外壁4には、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通または遮断するベーパ調整弁45が設けられている。下部フロート弁11に代えて、サブタンク3の外壁4には、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2とを連通または遮断する燃料制御弁(燃料排出手段)46が設けられている。燃料制御弁46は、外壁4の下部に設けられている。サブタンク3には、圧力弁35及びサーモ弁41は設けられていない。サブタンク3には、メーン空間2とサブタンク3の内部空間5とを連通させるベーパ通路43が設けられている。ベーパ通路43には、メーン空間2のベーパ(気体)をサブタンク3の内部空間5に圧送するベーパポンプ42が設けられている。
図5は、ベーパポンプ42の一例を示す図である。ベーパポンプ42は、例えば、ダイヤフラム42aが駆動されてベーパを圧送する(符号Y5参照)ダイヤフラム式のポンプであることができる。ベーパポンプ42は、ダイヤフラム42aを駆動する駆動部42bを有する。駆動部42bが往復運動することにより、ダイヤフラム42aが駆動される。駆動部42bの動作手段としては、例えば、フィードポンプ13において燃料Fを出し入れするポンプ装置が利用されることができる。図5に示す例では、フィードポンプ13のポンプ装置として、磁石13bがソレノイド13aにより駆動される方式が示されている。ベーパポンプ42の駆動部42bは、磁石13bに接続されている。ソレノイド13aに駆動される磁石13bの往復運動に伴って、駆動部42bが往復運動を行う。これにより、ベーパポンプ42の動力源を新たに設けることなく、ベーパポンプ42を駆動することができる。
図4に示すように、燃料タンク1が搭載された車両には、車両各部を制御するECU(Electronic Control Unit)を有する制御部50が設けられている。ベーパ調整弁45、燃料制御弁46、ベーパポンプ42、及び封鎖弁27は、制御部50に接続されており、制御部50により制御される。本実施形態では、メーン空間2の圧力を予め定められた第二の所定範囲に保つことができるように、ベーパ調整弁45、燃料制御弁46、ベーパポンプ42、及び封鎖弁27が制御される。
図6は、メーン空間2の圧力に基づくベーパ調整弁45、燃料制御弁46、ベーパポンプ42、及び封鎖弁27の制御の内容を説明するための図である。図6において、横軸は、メーン空間2の圧力を示す。符号R1は、上記第二の所定範囲を示す。
日中温度上昇時等において、メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R1の最大値P3を超えた場合には、ベーパ調整弁45及び燃料制御弁46が閉じられる(全閉)と共に、ベーパポンプ42によりベーパが圧送される。これにより、図7において符号Y3で示すように、メーン空間2のベーパがサブタンク3内に圧送される。よって、メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R1の最大値P3を超えて上昇することが抑制される。これにより、メーンタンク12から透過等によりベーパが大気に排出されることが抑制される。なお、本実施形態では、上記第二の所定範囲R1の最大値P3は、大気圧よりも大きな値として設定されている。
温度低下時等において、メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R1の最小値P2よりも低下した場合には、ベーパ調整弁45及び燃料制御弁46が開かれる。これにより、図8に符号Y4で示すように、サブタンク3内のベーパがメーン空間2に排出される。メーン空間2から圧送されて蓄圧されていたベーパがメーン空間2に排出されることで、メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R1の最小値P2よりもさらに低下することが抑制される。本実施形態では、燃料制御弁46が外壁4の下部に設けられている。このため、サブタンク3内に液体の燃料Fが存在する場合には、燃料制御弁46を介して、サブタンク3内からメーン空間2に燃料Fが排出されることができる。
メーンタンク12は密閉されているため、メーンタンク12内の燃料Fが消費されるに連れてメーン空間2の圧力は低下する。このため、ベーパ調整弁45及び燃料制御弁46が開かれてからも更にメーン空間2の圧力が低下することがある。メーン空間2の圧力が、上記第二の所定範囲R1の最小値P2よりも更に低下して予め定められた低圧側所定値P1となった場合、封鎖弁27が開かれる。この場合、メーン空間2がキャニスタ23の開放通路25を介して大気に開放される。大気がメーン空間2に導入されることで、メーン空間2が低圧側所定値P1よりも低圧となることが抑制される。キャニスタ23の吸着部24を大気が通過する際に、吸着部24に吸着された燃料成分をメーン空間2にバックパージする。これにより、ベーパが大気に排出されることが抑制される。
なお、燃料給油時には、ベーパ調整弁45、燃料制御弁46、及び封鎖弁27が開いた状態とされる。これにより、燃料Fは、燃料制御弁46を介してサブタンク3内に流入することができる。よって、図9に示すように、サブタンク3の内部空間5が、燃料Fの貯留空間として有効に利用されることができる。燃料液面が上昇すると、メーンタンク12内のベーパが蒸発燃料排出路20へ押し出される。蒸発燃料排出路20へ排出されたベーパは、キャニスタ23にて吸着される。
本実施形態によれば、メーン空間2が上記第二の所定範囲R1の最大値P3よりも高圧となった場合にはメーン空間2のベーパがサブタンク3内に圧送されてメーン空間2の圧力上昇が抑制される。これにより、メーンタンク12から大気にベーパが排出されることが抑制される。一方、メーン空間2が上記第二の所定範囲R1の最小値P2よりも低圧となった場合には、サブタンク3内のベーパがメーン空間2に排出されて、メーン空間2の圧力低下が抑制される。メーン空間2の圧力調整が行われることで、メーンタンク12と同様の密閉式の燃料タンクにおいて圧力調整が行われない場合に比べて、メーン空間2の圧力の変動範囲が狭い範囲とされることができる。よって、メーンタンク12の強度を小さな値とすることが可能となり、コスト及び重量が低減される。
本実施形態では、ベーパポンプ42によりメーン空間2のベーパがサブタンク3内に圧送される。サブタンク3内に燃料Fが存在すると、サブタンク3の内部空間5においてもメーン空間2と同様に燃料Fの気化により圧力が上昇する。このため、サブタンク3の内部空間5とメーン空間2との間に大きな圧力差が生じないことがある。この場合、上記第1実施形態のようにサブタンク3の内部空間5とメーン空間2との間の圧力差によってベーパをメーン空間2からサブタンク3内に排出させる方法では、ベーパの排出量が大きな値とならず、メーン空間2の圧力を十分に低下させることができない場合がある。本実施形態では、ベーパポンプ42によりベーパが圧送されるため、サブタンク3内に燃料Fが存在する場合であっても、メーン空間2の圧力を十分に低下させることができる。
(第3実施形態)
図10を参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
上記第2実施形態では、メーン空間2の圧力が制御される際の圧力の範囲として設定された上記第二の所定範囲R1の最大値P3は、正圧(大気圧よりも高圧)とされた。本実施形態では、上記第二の所定範囲の最大値(図10の符号P6参照)は、負圧(大気圧よりも低圧)とされる。メーン空間2の圧力が負圧に制御されることで、ベーパがメーンタンク12の外部に排出されることがより効果的に抑制される。
図10は、メーン空間2の圧力に基づくベーパ調整弁45、燃料制御弁46、ベーパポンプ42、及び封鎖弁27の制御の内容を説明するための図である。符号R2は、予め定められた第二の所定範囲を示す。本実施形態では、上記第二の所定範囲R2の最大値P6は、大気圧よりも小さな値(負圧)として設定されている。メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R2の最大値P6を超えた場合には、ベーパポンプ42によりメーン空間2のベーパがサブタンク3内に圧送される(図7参照)。これにより、メーン空間2の圧力が上記第二の所定範囲R2の最大値P6を超えて上昇することが抑制される。その他の動作については、上記第2実施形態と同様であることができる。
メーン空間2の圧力が負圧に保たれることにより、メーン空間2の圧力がメーンタンク12の外部空間(大気)の圧力よりも低圧に保たれる。このため、メーンタンク12からベーパが大気に排出されることが効果的に抑制される。メーン空間2の圧力が負圧とされることで、特に、メーンタンク12のガスケット、燃料キャップ15、及びメーンタンク12のタンク周りにおいてベーパ(蒸発燃料)が大気へ向けて透過または通過することが抑制される。また、メーン空間2の圧力が負圧とされることで、燃料給油時に燃料キャップ15が開かれた際に、メーンタンク12内のベーパが燃料注入管14から排出(噴出)されることが抑制される。
メーン空間2の圧力を負圧に保つ方法として、吸気通路の負圧をメーン空間2に導入することが考えられる。この場合、多大な負圧が必要となり、内燃機関の負圧制御が行われることで燃費が低下してしまう。また、メーン空間2のベーパが大量に吸気通路にパージされることで、空燃比(A/F)が荒れてしまう。この場合、エミッションが悪化(有害物質の排出量が増加)してしまう。本実施形態では、吸気通路の負圧が利用される際の上記問題を生じることなく、メーン空間2の負圧制御を行うことができる。
(第4実施形態)
図11を参照して、第4実施形態について説明する。第4実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
上記各実施形態では、メーンタンク12の内部にサブタンク3が設けられていた。本実施形態では、サブタンク(容器、図11の符号62参照)は、メーンタンク12の外部空間に設けられる。より具体的には、サブタンク62は、キャニスタ(吸着手段)23に隣接して設けられる。メーン空間2の圧力が上昇した場合には、メーン空間2からベーパを含む気体がキャニスタ23へ排出される。キャニスタ23の通路26を経た気体は、ベーパポンプ(圧送手段、図11の符号61参照)によりサブタンク62に圧送される。気体が通路26を通過する間に、気体に含まれるベーパが吸着部24に吸着されるため、気体の容積が減少する。従って、メーンタンク12の内部にサブタンク3が設けられる場合に比べて、サブタンク62の容積を小さな値とすることが可能となる。
図11は、本実施形態に係る装置の概略構成図である。キャニスタ23の通路26には、ベーパポンプ61が設けられている。ベーパポンプ61は、通路26における、蒸発燃料排出路20が接続された端部と反対側の端部に設けられている。ベーパポンプ61は、サブタンク62に接続されている。ベーパポンプ61により、通路26の気体がサブタンク62に圧送される。ベーパポンプ61は、サブタンク62と通路26との間を遮断または連通させることができるように構成されている。ベーパポンプ61として、例えば、キーオフポンプが用いられることができる。
蒸発燃料排出路20には、封鎖弁63が設けられている。車両には、制御部60が設けられている。ベーパポンプ61及び封鎖弁63は、制御部60に接続されており、制御部60により制御される。
日中温度上昇時等において、メーン空間2の圧力が予め定められた第三の所定範囲よりも高圧側の値となった場合には、封鎖弁63が開かれると共に、ベーパポンプ61が運転される。メーン空間2内の高圧となった気体は、蒸発燃料排出路20を経てキャニスタ23に流入する。キャニスタ23に流入した気体は、通路26を通ってベーパポンプ61へ向かう。通路26を通過する間に、気体に含まれるベーパの多くが、吸着部24に吸着されて除去される。このため、ベーパポンプ61によりサブタンク62へ圧送される気体は、ベーパの濃度が薄い状態となる。
ベーパが除去されることにより、ベーパポンプ61により圧送される気体は、キャニスタ23に流入する段階に比べて、容積が減少している。このため、メーンタンク12の内部にサブタンク3が設けられる場合に比べて、サブタンク62の容積を小さな値に設定することができる。また、圧送対象の気体の容積が減少することにより、ベーパポンプ61の稼働時間を短時間とすることができる。
温度低下時等にメーン空間2の圧力が低下し、上記第三の所定範囲よりも低圧側の値となった場合には、封鎖弁63が開かれると共に、ベーパポンプ61においてサブタンク62と通路26との間が連通されて、サブタンク62から通路26へ蓄圧された気体が放出される。サブタンク62から放出された気体は、キャニスタ23の通路26及び蒸発燃料排出路20を経てメーン空間2へ戻される。気体が通路26を通過することで、吸着部24に吸着されたベーパがメーン空間2へバックパージされることができる。上記第三の所定範囲の最小値は、負圧であることができる。
(第4実施形態の第1変形例)
第4実施形態の第1変形例について説明する。
上記第4実施形態では、ベーパポンプ61が通路26における下流端に設けられていた。本変形例では、図12に示すように、ベーパポンプ61は、通路26の吸着部24が設置された範囲における上流端と下流端との間に設けられる。図12に示す例では、ベーパポンプ61は、通路26の吸着部24が設置された範囲における中間部に設けられている。この場合、以下に説明するように、メーン空間2から排出されるベーパが大気に排出されることがより確実に抑制されることができる。
メーン空間2の圧力が高圧となって封鎖弁63が開かれると共にベーパポンプ61が運転される場合に、封鎖弁63の開弁タイミングに対して、ベーパポンプ61の運転開始が遅れてしまう可能性がある。この場合、キャニスタ23に流入する気体がサブタンク62に圧送されることなく、開放通路25から大気に吹き抜けてしまう可能性がある。このような場合であっても、本変形例では、吸着部24におけるベーパポンプ61よりも開放通路25に近い側に位置する部分(以下、大気側吸着部とする)24bにより、ベーパが十分に吸着されることができる。
通常時においては、メーン空間2から排出される気体は、吸着部24におけるベーパポンプ61よりもメーン空間2に近い部分(以下、タンク側吸着部とする)24aを通過すると、ベーパポンプ61によりサブタンク62へ圧送される。大気側吸着部24bへ流れる気体の量は少ないため、大気側吸着部24bは、ベーパを吸着する能力を十分に有した状態に保たれることができる。従って、万一ベーパポンプ61の運転開始が遅れて気体が開放通路25から大気に吹き抜ける状態となっても、大気側吸着部24bにおいて、気体中のベーパを吸着することができる。よって、ベーパが大気に排出されることが抑制される。
大気側吸着部24bには、ベーパがほとんど吸着されていないため、サブタンク62内の気体が放出されることで、バックパージにより吸着部24に吸着されたベーパをメーンタンク12に戻すことができる。
(第4実施形態の第2変形例)
第4実施形態の第2変形例について説明する。
上記第1実施形態から第3実施形態(図1、図4)における、内部にサブタンク3が設けられたメーンタンク12において、本実施形態のサブタンク62を用いたベーパ排出の抑制方法が適用されることができる。
図13は、本変形例に係る装置の概略構成図である。上記第2実施形態及び第3実施形態の装置(図4)において、第二サブタンク64が設けられている。通路26における、蒸発燃料排出路20が接続された端部と反対側の端部には、ベーパポンプ61が設けられている。ベーパポンプ61は、第二サブタンク64に接続されている。ベーパポンプ61により、通路26の気体が第二サブタンク64に圧送される。ベーパポンプ61は、制御部50に接続されており、制御部50により制御される。第二サブタンク64及びベーパポンプ61は、それぞれ、上記第4実施形態のサブタンク62及びベーパポンプ61と同様であることができる。
上記第2実施形態及び第3実施形態と同様に、メーン空間2の圧力に応じて、メーン空間2とサブタンク3の内部空間5との間でベーパの移動が行われることで、メーン空間2の圧力変化が抑制される。サブタンク3を利用したメーン空間2の圧力調整によってもメーン空間2の圧力が目標範囲内に制御できない場合には、第二サブタンク64を利用した圧力調整が行われる。例えば、サブタンク3だけではメーン空間2の圧力上昇が抑制しきれない場合には、封鎖弁27が開かれてメーン空間2の気体が蒸発燃料排出路20に排出される。排出された気体は、ベーパポンプ61により第二サブタンク64に圧送される。これにより、より確実にメーンタンク12内のベーパが大気に排出されることが抑制される。
本発明の燃料貯留装置の第1実施形態に係る装置の概略構成図である。 本発明の燃料貯留装置の第1実施形態の燃料液面低下時の動作を説明するための図である。 本発明の燃料貯留装置の第1実施形態の燃料液面上昇時の動作を説明するための図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態に係る装置の概略構成図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態におけるベーパポンプの一例を示す図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態における圧力制御の方法を説明するための図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態におけるベーパポンプの動作時の様子を示す図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態におけるサブタンクの開放時の様子を示す図である。 本発明の燃料貯留装置の第2実施形態における給油時の様子を示す図である。 本発明の燃料貯留装置の第3実施形態における圧力制御の方法を説明するための図である。 本発明の燃料貯留装置の第4実施形態に係る装置の概略構成図である。 本発明の燃料貯留装置の第4実施形態の第1変形例に係る装置の概略構成図である。 本発明の燃料貯留装置の第4実施形態の第2変形例に係る装置の概略構成図である。
符号の説明
1 燃料タンク
2 メーン空間
3 サブタンク
4 外壁
4a 下壁部
5 内部空間
10 上部フロート弁
10a 弁体
10b フロート
10c ロッド
10d 上部開口部
11 下部フロート弁
11a 弁体
11b フロート
11c ロッド
11d 下部開口部
12 メーンタンク
13 フィードポンプ
14 燃料注入管
15 燃料キャップ
16 燃料通路
17 プレッシャーレギュレータ
18 燃料戻し通路
20 蒸発燃料排出路
21 カットオフバルブ
22 ORVRバルブ
23 キャニスタ
24 吸着部
24a タンク側吸着部
24b 大気側吸着部
25 開放通路
26 通路
27 封鎖弁
35 圧力弁
41 サーモ弁
42 ベーパポンプ
42a ダイヤフラム
42b 駆動部
43 ベーパ通路
45 ベーパ調整弁
46 燃料制御弁
50 制御部
60 制御部
61 ベーパポンプ
62 サブタンク
63 封鎖弁
70 燃料排出手段

Claims (7)

  1. 燃料を貯留する燃料貯留装置であって、
    前記燃料を貯留するための密閉された第一の内部空間を有する貯留タンクと、
    密閉された第二の内部空間を有する容器と、
    前記燃料貯留装置内の圧力変動に応じて、前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の蒸発燃料が、前記第一の内部空間から前記第二の内部空間へ流通することを可能にする流通手段とを備える
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  2. 請求項1記載の燃料貯留装置において、
    前記燃料貯留装置内の圧力変動は、前記第一の内部空間と前記第二の内部空間との差圧の変動を含む
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  3. 請求項1または2に記載の燃料貯留装置において、
    前記流通手段は、前記第一の内部空間の圧力が前記第二の内部空間の圧力に比べて予め定められた第一の所定値以上高圧である場合に前記第一の内部空間と前記第二の内部空間とを連通させ、
    更に、前記流通手段は、前記第一の内部空間の圧力が前記第二の内部空間の圧力に比べて予め定められた第二の所定値以上低圧である場合に、前記第一の内部空間と前記第二の内部空間とを連通させて、前記蒸発燃料が前記第二の内部空間から前記第一の内部空間へ流通することを可能にする
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  4. 燃料を貯留する燃料貯留装置であって、
    前記燃料を貯留するための密閉された第一の内部空間を有する貯留タンクと、
    密閉された第二の内部空間を有する容器と、
    前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の蒸発燃料を前記第二の内部空間に圧送する圧送手段とを備える
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料貯留装置において、
    前記容器は、前記第一の内部空間における上方に設けられている
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  6. 請求項5記載の燃料貯留装置において、
    前記容器は、開閉自在に設けられ、開状態となったときに前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の一部を収容可能に構成されている
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料貯留装置において、
    前記容器の底部に設けられ、前記第二の内部空間の前記燃料を前記第一の内部空間に排出する燃料排出手段を備え、
    前記燃料貯留装置内の温度及び前記第一の内部空間に貯留された前記燃料の液面の位置の少なくともいずれか一方に基づいて、前記燃料排出手段を介して前記第二の内部空間の前記燃料が排出される
    ことを特徴とする燃料貯留装置。
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KR101794816B1 (ko) 2012-10-25 2017-11-07 현대자동차주식회사 차량용 연료탱크의 구조

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