JP2008284145A - フィクスチャー用収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィクスチャーを確実且つ簡便に位置固定でき、搬送などの際にフィクスチャーが内部で大きく動いて損傷することがないフィクスチャー用収納容器を提供する。
【解決手段】フィクスチャー用収納容器を、
中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴Xaが形成されているフィクスチャーＸが収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体１と、ストッパー部2aが収納体本体１の上面に当接し収納体本体１のフィクスチャー挿入口側の外周面に嵌着される樹脂製のキャップ２とから構成し、フィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaに挿入されるか及び／又はフィクスチャーＸの上面Xbに当接されて、収納体本体１内でフィクスチャーＸが大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒３をキャップ２の内側に固定する。
【選択図】図２

Description

本発明は、収納された歯科インプラント用のフィクスチャーを確実且つ簡便に位置固定でき、搬送などの際にフィクスチャーがそのフィクスチャー用収納容器内で大きく動いて損傷することがないフィクスチャー用収納容器に関するものである。
歯科用インプラントのフィクスチャーは顎骨に埋入されるため、衛生的であることが強く求められており、そのためフィクスチャーは滅菌状態を維持できる密閉性の高いフィクスチャー用収納容器に収納されて供給されている。
このようなフィクスチャー用収納容器としては、フィクスチャーに不純物を付着し難くするために収納体本体をフィクスチャーと同質の材料やガラス等で形成したものが多用されている。
しかしながら、このフィクスチャー用収納容器では、フィクスチャーの一部が収納体本体の内面と当接した状態で収納されるので、搬送中などにフィクスチャーがそのフィクスチャー用収納容器内で大きく動くと相互の接触によってフィクスチャーが損傷することがある。
このような問題に対して、フィクスチャーの口腔内側端部に予め保持部品（フィクスチャーマウント）を係合させ、このフィクスチャーマウントを収納容器内の上部で保持することによりフィクスチャーを吊り下げるようにして収納させるフィクスチャー用収納容器がある（例えば、特許文献１参照。）。この収納容器ではフィクスチャーは吊り下げられていてその外面が収納容器内部と当接しないので搬送中などに損傷し難い。しかしながら、このフィクスチャー用収納容器の場合、フィクスチャーを吊り下げるために多くの部品を要し、またフィクスチャーマウントを術後等において取り外さなければならないので手間がかかる。
特表２０００−５１２１９４号公報
本発明は前記の問題に鑑み、歯科インプラント用のフィクスチャーを収納させるフィクスチャー用収納容器において、収納されたフィクスチャーを確実且つ簡便に位置固定でき、搬送などの際にフィクスチャーがそのフィクスチャー用収納容器内で大きく動いて損傷することがないフィクスチャー用収納容器を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、フィクスチャー用収納容器を、中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴が形成されている歯科インプラント用のフィクスチャーが収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体と、内周面所定位置に形成されたストッパー部が収納体本体のフィクスチャー挿入口側の上面に当接する状態に収納体本体のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着される樹脂製のキャップとから構成させ、キャップの内側に、フィクスチャーのアバットメント用係合穴に挿入されるか及び／又はフィクスチャーの上面に当接されて、収納体本体内でフィクスチャーが大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒を固定させれば、フィクスチャーと同質の材料から形成されている押さえ棒によって不純物等をフィクスチャーに付着させることなく確実にフィクスチャーの位置固定ができ、またこの押さえ棒はキャップの内側に固定されているので、収納体本体にキャップを嵌着するだけでフィクスチャーを容易に位置固定ができ、またキャップは収納体本体に嵌着されるだけで螺合等はされないのでその着脱が容易にでき、更にキャップを嵌着させる際にキャップはストッパー部が収納体本体のフィクスチャー挿入口側の上面に当接状態となるまでしか収納体本体側に移動できないので、押さえ棒が過度にフィクスチャーを押さえ付けてしまう現象を生じないから、押さえ棒によってフィクスチャーが損傷させられることがないことも究明して本発明を完成したのである。
また、押さえ棒がフィクスチャーのアバットメント用係合穴に挿入される態様において、アバットメント用係合穴に挿入される部位をフィクスチャーの中心軸からアバットメント用係合穴の内面までの距離より僅かに小さな径の丸棒状にすれば、押さえ棒をアバットメント用係合穴に挿入する際に方向性が無いので容易に挿入でき、更に丸棒状にするだけであるから押さえ棒の成形が容易にできて好ましいのである。
即ち、本発明は中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴が形成されている歯科インプラント用のフィクスチャーが収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体と、内周面所定位置に形成されたストッパー部が収納体本体のフィクスチャー挿入口側の上面に当接する状態に収納体本体のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着される樹脂製のキャップとから成り、キャップの内側に、フィクスチャーのアバットメント用係合穴に挿入されるか及び／又はフィクスチャーの上面に当接されて、収納体本体内でフィクスチャーが大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒が固定されていることを特徴とするフィクスチャー用収納容器である。
本発明に係るフィクスチャー用収納容器は、中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴が形成されている歯科インプラント用のフィクスチャーが収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体と、内周面所定位置に形成されたストッパー部が収納体本体のフィクスチャー挿入口側の上面に当接する状態に収納体本体のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着される樹脂製のキャップとから成り、キャップの内側に、フィクスチャーのアバットメント用係合穴に挿入されるか及び／又はフィクスチャーの上面に当接されて、収納体本体内でフィクスチャーが大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒が固定されているから、収納体本体がフィクスチャーと同質の材料又はガラスから形成されているのでフィクスチャーに不純物が付着し難く、また開封後もフィクスチャーはこの収納体本体内に埋入されたような状態となりフィクスチャーの外面は露出しないので、歯科用インプラント治療を行う直前まで滅菌状態を維持し、更に押さえ棒をこの収納体本体内に収納されたフィクスチャーのめねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴に挿入させたり、フィクスチャーの上面に当接させたりすることで、フィクスチャーと同質の材料から形成されている押さえ棒によって不純物等をフィクスチャーに付着させることなく確実にフィクスチャーの位置固定ができ、またこの押さえ棒はキャップの内側に固定されているので、収納体本体にキャップを嵌着させるだけで容易に位置固定ができ、またキャップは収納体本体に嵌着されるだけで螺合等はされないのでその着脱が容易にでき、更にキャップはストッパー部が収納体本体のフィクスチャー挿入口側の上面に当接状態となるまでしか収納体本体側に移動できないのでキャップを嵌着させる際に押さえ棒で過度にフィクスチャーを押さえ付けるような現象は生じないから、押さえ棒によってフィクスチャーを損傷させることがないのである。
また、押さえ棒がフィクスチャーのアバットメント用係合穴に挿入される態様において、アバットメント用係合穴に挿入される部位がフィクスチャーの中心軸からアバットメント用係合穴の内面までの距離より僅かに小さな径の丸棒状を成していると、フィクスチャーのアバットメント用係合穴の断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されている態様の場合にはアバットメント用係合穴の円形の内面に近接した状態に押さえ棒の外面が位置するのでフィクスチャーを確実に位置固定することができる。またフィクスチャーのアバットメント用係合穴の断面が正多角形である態様の場合でも少なくとも押さえ棒の一部がフィクスチャーのアバットメント用係合穴の正多角形の内面と複数箇所が近接した状態に押さえ棒の外面が位置するので、押さえ棒によってフィクスチャーを確実に位置固定することができる。更に丸棒状にすることで押さえ棒をアバットメント用係合穴に挿入する際に方向性が無いので容易に挿入でき、また丸棒状にするだけであるから、押さえ棒の成形が容易にできて好ましいのである。
以下、図面を用いて本発明に係るフィクスチャー用収納容器について詳細に説明する。
図１は本発明に係るフィクスチャー用収納容器の一実施例を示す斜視図、図２は図１の本発明に係るフィクスチャー用収納容器内にアバットメント用係合穴の断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されているフィクスチャーが収納されている場合の要部を断面で示した説明図、図３は図２のフィクスチャー用収納容器からキャップを取り外した状態を示す斜視図、図４は図３の平面図、図５はアバットメント用係合穴の断面が正六角形に形成されているフィクスチャーが収納される本発明に係るフィクスチャー用収納容器の他の実施例の要部を断面で示した説明図、図６は図５のフィクスチャー用収納容器からキャップを取り外した状態を示す斜視図、図７は図６の平面図、図８は図２に示す本発明に係るフィクスチャー用収納容器に収納されたフィクスチャーを取り出すための埋入用インスツルメントを示す正面図である。
図面中、Ｘは中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴Xaが形成されている歯科インプラント用のフィクスチャーである。このアバットメント用係合穴Xaの形状は、図２〜図４に示す如くその断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されている態様や、図５〜図７に示す如くその断面が正六角形のような正多角形状に形成されている態様がある。
このフィクスチャーＸは、本発明に係るフィクスチャー用収納容器を開封した後に取り出し治具等を使用して後述する収納体本体１から取り出される。
１は上記歯科インプラント用のフィクスチャーＸが収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体であり、フィクスチャーＸはこの収納体本体１内に埋入されたような状態で収納されフィクスチャーＸの外面は露出しないので、歯科用インプラント治療を行う直前まで滅菌状態を維持できる。
２は内周面所定位置、好ましくは内周面所定位置の全周にわたり形成されたストッパー部2aが収納体本体１のフィクスチャー挿入口側の上面に当接する状態に収納体本体１のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着される樹脂製のキャップであり、このキャップ２は収納体本体１のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着されると、フィクスチャーＸに対しては後述する押さえ棒３を介して位置固定すると共に収納体本体１内を滅菌状態に維持する役目をなし、フィクスチャーＸに直接接触することがないため、樹脂製のキャップ２が接触してフィクスチャーＸに材質の異なる不純物が付着することがない。
３は図２に示す如くフィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaに挿入されるか、図５に示す如くフィクスチャーＸの上面Xbに当接されるか、図示しないがフィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaに挿入されると共にフィクスチャーＸの上面Xbに当接されて、収納体本体１内でフィクスチャーＸが大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒であり、この押さえ棒３はキャップ２の内側に固定されている。
また押さえ棒３がフィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaに挿入される態様において、アバットメント用係合穴Xaに挿入される部位がフィクスチャーＸの中心軸からアバットメント用係合穴Xaの内面までの距離より僅かに小さな径の丸棒状を成すように形成されていれば、丸棒状にすることで押さえ棒３をアバットメント用係合穴Xaに挿入する際に方向性が無いので容易に挿入でき、また丸棒状にするだけであるから、押さえ棒３の成形が容易にできて好ましい。
このような本発明に係るフィクスチャー用収納容器では、キャップ２は収納体本体１に嵌着されるだけであるが、収納体本体１の上端部側の外径と収納体本体１に嵌着させるキャップ２の下端部側の内径とを同程度の大きさにすれば、キャップ２は樹脂製で多少の伸縮が可能であるから、キャップ２の内径が拡がった状態で収納体本体１に嵌着され、十分な嵌合状態を容易に得られる。また図２のようにキャップ２の収納体本体１と当接する部分に周条溝を設ければ、キャップ２の収納体本体１と当接する部分は近傍に周条溝があるため比較的自由に変形できるので収納体本体１と密着に近い状態を維持し易くなる。
押さえ棒３をキャップ２に固定するには、キャップ２に押さえ棒３を挿入して接着すればよいが、キャップ２と押さえ棒３との材質が異なるため接着し難い場合には、例えば図２や図５のように、押さえ棒３に幾つかの段部を設け、キャップ２内に圧入嵌合させればよい。
また押さえ棒３がフィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaに挿入される態様において、押さえ棒３が極端に短くフィクスチャーＸのめねじ部の上面との間に大きな隙間がある場合には、搬送の際にフィクスチャーＸはその軸心方向に大きく動いて、フィクスチャーＸが破損することがあるので、押さえ棒３の下端はアバットメント用係合穴Xaの底面の近傍に位置していればよいが、押さえ棒３の下端がフィクスチャーＸのめねじ部を強く圧迫して破損させることがないように、図２や図５のようにキャップ２の内側に形成されたストッパー部2aが収納体本体１のフィクスチャー挿入口側の上面に当接した際に、押さえ棒３の下端とフィクスチャーＸのめねじ部の上面との間に僅かな隙間が生じるような長さに押さえ棒３を形成することが好ましい。
また押さえ棒３はフィクスチャーＸに穿設されたアバットメント用係合穴Xaに挿入させたり、フィクスチャーＸの上面Xbに当接させたりするので、フィクスチャーＸに穿設されたアバットメント用係合穴Xaに予めフィクスチャーマウントなどの取り出し治具を装着しておくことができない。従って本発明に係るフィクスチャー用収納容器からフィクスチャーＸを取り出すためには、別途取り出し治具が必要となる。例えば、フィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaの断面が正多角形となるように形成されている場合には、これと略同形で僅かに小さい断面を有しその外面にゴム等の弾性材が取り付けられた取り出し治具が利用でき、またアバットメント用係合穴Xaが断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されている場合には、断面が円形でアバットメント用係合穴Xaより僅かに小さい断面を有しその外面にゴム等の弾性材が取り付けられた取り出し治具を同様に使用すればよい。
またその他の取り出し治具としては、フィクスチャーＸのアバットメント用係合穴Xaが断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されている場合に例えば図８に示すような断面が円形でアバットメント用係合穴Xaより僅かに小さい断面を有しその外面にゴム等の弾性材が取り付けられた部分と係合用凹状溝に係合する凸状部とを有する埋入用インスツルメントも使用できる。
本発明に係るフィクスチャー用収納容器の一実施例を示す斜視図である。 図１の本発明に係るフィクスチャー用収納容器内にアバットメント用係合穴の断面が円形の周囲に略等間隔で係合用凹状溝が形成されているフィクスチャーが収納されている場合の要部を断面で示した説明図である。 図２のフィクスチャー用収納容器からキャップを取り外した状態を示す斜視図である。 図３の平面図である。 アバットメント用係合穴の断面が正六角形に形成されているフィクスチャーが収納される本発明に係るフィクスチャー用収納容器の他の実施例の要部を断面で示した説明図である。 図５のフィクスチャー用収納容器からキャップを取り外した状態を示す斜視図である。 図６の平面図である。 図２に示す本発明に係るフィクスチャー用収納容器に収納されたフィクスチャーを取り出すための埋入用インスツルメントを示す正面図である。
符号の説明
１ 収納体本体
２ キャップ
2a ストッパー部
３ 押さえ棒
Ｘ フィクスチャー
Xa アバットメント用係合穴Xa
Xb 上面

Claims (2)

  1. 中心軸に沿って穿設され反口腔内側に向かって先端が閉ざされためねじ部が螺設されている穴の口腔内側に、該めねじ部の横断面より大きな断面のアバットメント用係合穴(Xa)が形成されている歯科インプラント用のフィクスチャー(Ｘ)が収納されるチタン，チタン合金又はガラス製の収納体本体(１)と、内周面所定位置に形成されたストッパー部(2a)が該収納体本体(１)のフィクスチャー挿入口側の上面に当接する状態に該収納体本体(１)のフィクスチャー挿入口側の外周部に嵌着される樹脂製のキャップ(２)とから成り、
    該キャップ(２)の内側に、フィクスチャー(Ｘ)のアバットメント用係合穴(Xa)に挿入されるか及び／又はフィクスチャー(Ｘ)の上面(Xb)に当接されて、該収納体本体(１)内でフィクスチャー(Ｘ)が大きく動かないようにするチタン又はチタン合金製の押さえ棒(３)が固定されていることを特徴とするフィクスチャー用収納容器。
  2. 押さえ棒(３)がフィクスチャー(Ｘ)のアバットメント用係合穴(Xa)に挿入される態様において、該アバットメント用係合穴(Xa)に挿入される部位がフィクスチャー(Ｘ)の中心軸から該アバットメント用係合穴(Xa)の内面までの距離より僅かに小さな径の丸棒状を成している請求項１に記載のフィクスチャー用収納容器。
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