JP2008283808A - 電力用半導体装置及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

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浩久 和里田
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Abstract

【課題】過電圧保護電圧のばらつきが小さく且つ小型である過電圧保護回路を備える電力用半導体装置を提供する。
【解決手段】テストパッドTP1と、テストパッドTP1に入力された信号に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成するトリミングビット生成回路19と、レーザートリミング用ヒューズ素子(不図示)及び前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフするスイッチ素子(不図示)をそれぞれ前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記スイッチ素子のオン/オフにより、前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる過電圧保護回路17’とを備える電力用半導体装置(昇圧チョッパレギュレータIC6’)。
【選択図】図1

Description

本発明は、過電圧保護機能を有する電力用半導体装置及びそれを用いた電子機器に関するものである。
近年、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ等の電子機器に搭載されている液晶表示装置(LCD)の照明源(バックライトまたはフロントライト)のひとつとして、耐久性、発光効率、占有面積等の点で優れている白色発光ダイオードが用いられるようになってきている。この白色発光ダイオードは比較的高い順方向電圧が必要であることや、通常、照明源としては複数の白色発光ダイオードが用いられ、用いられる複数の白色発光ダイオードは各白色発光ダイオードの輝度を均一にするために直列接続されることなどから、このような照明源としての白色発光ダイオードの駆動には、携帯機器に内蔵されている電池からの直流電圧よりも高い直流電圧が必要となる。
また、携帯機器への映像配信等に伴い、ディジタルチューナを搭載する携帯機器が普及しつつあるが、その電圧源としては30V〜40V程度の直流電圧が必要であり、携帯機器に内蔵されている電池から出力される直流電圧よりも高い直流電圧が必要となる。
また、有機ELディスプレイに必要な電圧源に関しても12〜15V程度の直流電圧が必要であり、携帯機器に内蔵されている電池から出力される直流電圧よりも高い直流電圧が必要となる。
そこで、このような電池から出力される直流電圧よりも高い直流電圧を生成する回路として、従来より、昇圧型の電源回路が用いられている。従来の昇圧型電源回路の構成例を図11に示す。図11(a)は白色発光ダイオードを駆動する定電流出力の昇圧型電源回路の電気的構成を示す回路ブロック図であり、図11(b)は定電圧出力の昇圧型電源回路の電気的構成を示す回路ブロック図である。
図11(a)に示す昇圧型電源回路は、入力コンデンサ2と、コイル3と、整流素子であるダイオード4と、出力コンデンサ5と、出力電流設定用抵抗Rsetと、1つのパッケージにIC化されコイル3に対するエネルギーの蓄積/放出を切り換えて昇圧動作を行う昇圧チョッパレギュレータIC6とによって構成されている。図11(a)に示す昇圧型電源回路は、リチウムイオン電池等の直流電源1から供給される直流電圧を昇圧し、その昇圧した直流電圧を用いて、例えば携帯電話機等の電子機器に搭載されているLCDの照明源であるn個の白色発光ダイオード(負荷)LED1〜LEDnを駆動する。
直流電源1の負極端子はグランドに接続され、正極端子は入力コンデンサ2を介してグランドに接続されるとともにコイル3の一端に接続されている。そして、コイル3の他端はダイオード4のアノードに接続され、ダイオード4のカソードは出力コンデンサ5を介してグランドに接続されている。また、n個の白色発光ダイオードLED1〜LEDnと出力電流設定用抵抗Rsetとからなる直列回路が、出力コンデンサ5と並列に接続されている。
また、昇圧チョッパレギュレータIC6は、外部接続用の端子として電源端子TVIN、グランド電源端子TGND、出力電圧モニタ端子TVO、フィードバック端子TFB、及びコントロール端子TCTRLを備えている。そして、電源端子TVINは直流電源1の正極端子に接続され、グランド電源端子TGNDはグランドに接続されており、これにより、昇圧チョッパレギュレータIC6は直流電源1をその動作電源として得ている。また、スイッチ端子TVSWはコイル3とダイオード4との接続点に接続され、出力電圧モニタ端子TVOはダイオード4のカソードに接続され、フィードバック端子TFBはn個の白色発光ダイオードLED1〜LEDnと出力電流設定用抵抗Rsetとの接続点に接続されている。また、コントロール端子TCTRLにはON/OFF信号が入力される。
次に、昇圧チョッパレギュレータIC6の内部構成とその接続を説明する。昇圧チョッパレギュレータIC6は、スイッチング素子であるNチャネル型FET(パワートランジスタ)7と、ドライブ回路8、抵抗R1と、電流検出コンパレータ9と、発振回路10と、アンプ11と、PWMコンパレータ12と、エラーアンプ13と、基準電源14と、ソフトスタート回路15と、ON/OFF回路(作動/停止回路)16と、過電圧保護回路17と、定電圧回路18とを有している。
定電圧回路18は、電源端子TVINからの直流電圧Vinを所定値の電圧に変換し、その所定値の電圧をPWMコンパレータ12及びエラーアンプ13に駆動電圧として供給する。また、直流電圧Vinが昇圧チョッパレギュレータIC6内の他の回路それぞれに駆動電圧として供給される。
Nチャネル型FET7のドレインはスイッチ端子TVSWに接続され、Nチャネル型FET7のゲートはドライブ回路8に接続され、Nチャネル型FET7のソースは抵抗R1を介してグランドに接続されている。そして、抵抗R1の両端は電流検出コンパレータ9の2つの入力端子にそれぞれ接続され、電流検出コンパレータ9の出力と発振回路10の一方の出力とがアンプ11で加算されてPWMコンパレータ12の反転入力端子に供給される。また、PWMコンパレータ12の出力と、発振回路10の他方の出力とがドライブ回路8にそれぞれ供給される。
また、PWMコンパレータ12の非反転入力端子にはエラーアンプ13の出力が供給され、エラーアンプ13の非反転入力端子はフィードバック端子TFBに接続され、エラーアンプ13の反転入力端子は基準電源14の正極端子に接続される。そして、基準電源14の負極端子はグランドに接続されている。
また、ソフトスタート回路15、ON/OFF回路16、及び過電圧保護回路17の出力はドライブ回路8にそれぞれ供給され、ソフトスタート回路15、ON/OFF回路16、及び定電圧回路18には、コントロール端子TCTRLを介してON/OFF信号が供給される。そして、過電圧保護回路17には、出力電圧モニタ端子TVOを介して出力電圧Voutが供給される。
次に、このような構成の図11(a)に示す昇圧型電源回路の動作を説明する。ドライブ回路8がNチャネル型FET7をオン/オフすることにより、直流電源1からの入力電圧Vinを昇圧した出力電圧Voutを出力コンデンサ5の両端に発生させて白色発光ダイオードLED1〜LEDnを駆動する。
即ち、ドライブ回路8がNチャネル型FET7のゲートに所定のゲート電圧を印加しNチャネル型FET7がオンしているときには、直流電源1からコイル3に電流が流れ、コイル3にエネルギーが蓄積される。そして、ドライブ回路8がNチャネル型FET7のゲートに所定のゲート電圧を印加せずNチャネル型FET7がオフしているときには、蓄積されたエネルギーが放出されることによってコイル3に逆起電力が発生する。コイル3に発生した逆起電力は直流電源1の入力電圧Vinに加算され、ダイオード4を介して出力コンデンサ5を充電する。そして、このような一連の動作を繰り返すことにより昇圧動作が行われ、出力コンデンサ5の両端に出力電圧Voutが発生し、この出力電圧Voutによって白色発光ダイオードLED1〜LEDnに出力電流Ioutが流れ、白色発光ダイオードLED1〜LEDnが発光する。
この出力電流Ioutの電流値に抵抗Rsetの抵抗値を乗じたフィードバック電圧Vfbがフィードバック端子TFBを介してエラーアンプ13の非反転入力端子に供給され、エラーアンプ13の反転入力端子に供給される基準電圧Vrefと比較される。このため、エラーアンプ13の出力にはフィードバック電圧Vfbと基準電圧Vrefとの差に応じた電圧が現れ、この電圧がPWMコンパレータ12の非反転入力端子に供給される。
また、PWMコンパレータ12の反転入力端子に入力される信号は、Nチャネル型FET7がオンすることによって抵抗R1を流れる電流に比例する信号と、発振回路10からの鋸歯状波信号とをアンプ11で加算し増幅した信号であり、この信号がPWMコンパレータ12によってエラーアンプ13の出力電圧レベルと比較される。その結果、エラーアンプ13の出力電圧レベルがアンプ11の出力電圧信号レベルより高くなる期間では、PWMコンパレータ12のPWM出力はHighレベルになり、エラーアンプ13の出力電圧レベルがアンプ11の出力電圧信号レベルより低くなる期間では、PWMコンパレータ12のPWM出力はLowレベルになる。
そして、ドライブ回路8はPWMコンパレータ12のPWM出力を受けて、そのPWM出力に応じたデューティでNチャネル型FET7をオン/オフする。即ち、ドライブ回路8は、PWMコンパレータ12のPWM出力がHighレベルのときであって、発振回路10から出力される鋸歯状波信号の各サイクルが開始するときに、Nチャネル型FET7への所定のゲート電圧の供給を開始してNチャネル型FET7をオンさせる。そして、PWMコンパレータ12のPWM出力がLowレベルになったときにNチャネル型FET7への所定のゲート電圧の供給を停止し、Nチャネル型FET7をオフさせる。
ドライブ回路8がこのようなNチャネル型FET7のオン/オフ制御即ちスイッチング制御動作を行うと、フィードバック電圧Vfbと基準電圧Vrefとが等しくなるように昇圧動作が行われることになる。即ち、出力電流Ioutが基準電圧Vref(=フィードバック電圧Vfb)を抵抗Rsetの抵抗値で除した電流値に安定化される。また、PWMコンパレータ12で比較される信号には、抵抗R1を流れる電流に応じた信号、即ち、Nチャネル型FET7がオンすることによりコイル3を流れる電流に応じた信号が含まれていることから、コイル3に流れるピーク電流を制限することができる。
また、過電圧保護回路17は、出力電圧Voutが所定の過電圧保護電圧を超えたことを検知してドライブ回路8のスイッチング制御動作を停止させるので、アセンブリミスなどにより出力電圧Voutが想定以上になり前記所定の過電圧保護電圧を超える過電圧が負荷である白色発光ダイオードLED1〜LEDnや出力コンデンサ5に印加されることやNチャネル型FET7が破壊することを防止することができる。
また、コントロール端子TCTRLに入力されるON/OFF信号がOFFを示している場合、ON/OFF回路16がドライブ回路8をはじめとする昇圧チョッパレギュレータIC6内の全回路をOFF状態にするので、パワートランジスタ7のスイッチング動作は停止し出力電圧Voutは低下し昇圧チョッパレギュレータIC6の消費電流は低く(1nA程度)なる。これに対して、ON/OFF信号がONを示している場合、ON/OFF回路16がドライブ回路8をはじめとする昇圧チョッパレギュレータIC6内の全回路をON状態にするので、パワートランジスタ7はスイッチング動作を行い出力電圧Voutは低下しない。ON/OFF信号は、例えば、LowレベルのときにOFFを示しHighレベルのときにONを示すようにしてもよく、それとは逆にLowレベルのときにONを示しHighレベルのときにOFFを示すようにしてもよい。
また、ソフトスタート回路15は、ドライブ回路8の制御動作開始時に、ドライブ回路8の出力デューティを徐々に変化させることにより出力電圧Voutを緩やかに上昇させるものである。出力電圧Voutを緩やかに上昇させなければ、出力コンデンサ5が充電されていない場合に、充電のための過大な充電電流が直流電源1から流れることになり、直流電源1がリチウムイオン電池等の電池である場合、電池に負担がかかるとともに、電池電圧がこの過大な充電電流により低下し、電池が本来の終止電圧まで使用できなくなるという問題が発生する。
なお、図11(b)に示す昇圧型電源回路は、図11(a)に示す昇圧型電源回路のn個の白色発光ダイオードLED1〜LEDnと出力電流設定用抵抗Rsetとからなる直列回路を、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路に置換し、抵抗R2と抵抗R3との接続点電圧をフィードバック端子TFBに入力する構成である。したがって、図11(b)に示す昇圧型電源回路においては、Vfb=Iout×Rsetではなく、Vfb=Vout×R2/(R2+R3)となるが、その他の構成及び動作については基本的に図11(a)に示す昇圧型電源回路と同様である。
特に図11に示す昇圧型電源回路を携帯機器に使用する場合、ICの消費電流ができる限り小さい方が有利であるため、昇圧チョッパレギュレータIC6はフルCMOSプロセスで設計することが望ましい。
特開平8―88943号公報 特開2003―299349号公報
過電圧保護機能はアセンブリミスなどにより出力電圧が想定以上になり内蔵のパワートランジスタが破壊すること等を防止する機能であるが、できる限り精度よく保護をかけ且つ回路規模を小さくすることがデバイスのコストダウンにつながる。以下、その理由について詳細に説明する。
デバイスのコストダウンを図るためには、下記(i)(ii)が重要な要素である。
(i)できる限り小さくICチップを設計し、小さなパッケージにアセンブリすること。
(ii)安価なプロセスを使用すること。
携帯機器に使用されるデバイスは低消費電力であることが望ましいためCMOSプロセスが用いられるが、CMOSプロセスはバイポーラプロセスと比較してばらつきが大きいことが知られている。
絶対的なばらつきを抑えるためにトリミング技術が用いられる。ポリ溶断トリミング、ツェナーザップトリミングについてはテストパッドがトリミングビットの数だけ必要となるので、過電圧保護の高精度化のためにトリミングビット数を増やすとパッド数が増えてチップサイズが大きくなるとともに、パッド数が増えるとその端子へのESD保護素子を配置しなければならず、更にチップサイズが大きくなる。チップサイズの増大は、チップ自体のコストアップの原因となるだけではなく、例えばSOT23のような小さいパッケージにアセンブリできなくなるためパッケージのコストアップの原因にもなる。また、携帯機器に使用されるデバイスはできる限り小さいパッケージでないと受け入れられない。
一方、テストパッドを必要としないトリミング技術としてレーザートリミング技術が用いられる。しかしながら、レーザートリミングはプロセスのペア性ばらつきが無い理想的な状態を前提とした計算式に基づきレーザートリミング用ヒューズ素子を切断する技術であるため、プロセスのペア性ばらつきが大きいとトリミング後の過電圧保護電圧の値がばらつき後述の通り安価なプロセスを利用できないという欠点がある。そのためペア性が重要なトランジスタのサイズを大きく設計するが、かかる設計がチップサイズ増大の原因の1つとなっている。
また、上述したように安価なプロセスを利用することもデバイスのコストダウンを図る上で重要である。できる限り安価なプロセスにするためには、できる限りプロセス耐圧を低く抑えることが重要である。また、プロセス耐圧が低いほどデバイス内のパワートランジスタの単位面積当たりのオン抵抗も低くすることができ、低消費電力化を図ることができる。例えば、図11(a)に示す昇圧型電源回路では、(n×VFLEDmax+Vfb+VF4)が昇圧チョッパレギュレータIC6の最低必要なプロセスの耐圧であるが、過電圧保護回路17の過電圧保護電圧にばらつきがあるため、(n×VFLEDmax+Vfb+VF4)に過電圧保護電圧ばらつきを加えた値が昇圧チョッパレギュレータIC6の実際必要なプロセス耐圧となる。なお、VFLEDmaxは各白色LEDの最大順方向電圧であり、VF4はダイオード4の順方向電圧である。
しかしながらCMOSプロセスの場合ペア性が悪いため過電圧保護回路での過電圧保護電圧がばらつき、耐圧の高いプロセスを選択する必要があり、安価なプロセスを利用できないという欠点がある。
なお、電圧精度を向上させる従来技術が例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。しかしながら、特許文献1で開示されている出力電圧調整回路は単純な回路構成ではあるが、電圧値を調整する際にはジャンパー線あるいはチップ抵抗をカットする必要があり、実装面積を小さくすることができないため、低コスト化及び実装面積の縮小化が重要な携帯機器に用いることはできない。また、特許文献2で開示されている電源回路は、目標とする設定電圧値を計測して補正手段を有している。この補正手段としてディジタルデータ変換(ADコンバータ)を用いる方法が示されているが、ADコンバータ等の回路に関わるチップ面積が増大し、チップサイズが大きくなり、SOT23等の小さなパッケージを用いる設計には向かないという欠点がある。
本発明は、上記の状況に鑑み、過電圧保護電圧のばらつきが小さく且つ小型である過電圧保護回路を備える電力用半導体装置及びそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る電力用半導体装置は、テストパッドと、前記テストパッドに入力された信号に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成するトリミングビット生成部と、レーザートリミング用ヒューズ素子及び前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフするスイッチ素子をそれぞれ前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記スイッチ素子のオン/オフにより、前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる過電圧保護回路とを備える構成(以下、第1の構成ともいう。)とする。
このような構成によると、トリミング前のウェハテストにてトリミング後の過電圧保護電圧の値を測定することができるので、ペア性ばらつきを考える必要がなくなる。これにより、過電圧保護電圧の精度が高くなり、安価なプロセスを利用することができる。また、テストパッドに信号を入力するだけで過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたトリミング後の過電圧保護電圧の値を測定することができるようにしているので、レーザートリミングにより過電圧保護電圧の調整が可能な従来の過電圧保護回路を有する電力用半導体装置と比較してチップサイズの増大がほとんど無く、例えばSOT23のような小さいパッケージにアセンブリすることができる。このように、本発明に係る電力用半導体装置は、安価なプロセスを利用でき、小さなパッケージにアセンブリすることができるので、コストダウンを図ることができる。
また、前記トリミングビット生成部が、前記テストパッドの電位に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成する構成(以下、第2の構成ともいう)にしてもよい。
また、第1の構成又は第2の構成の電力用半導体装置において、前記過電圧保護回路が、過電圧保護対象である電圧を抵抗分圧する第1分圧回路と、定電圧を抵抗分圧する第2の分圧回路とを有し、前記第1分圧回路の出力と前記第2の分圧回路の出力とを比較することで過電圧検出を行っており、前記第1分圧回路の抵抗の抵抗値が、前記スイッチ素子のオン/オフ又は前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングにより可変する構成(以下、第3の構成ともいう)にしてもよい。
また、第1の構成又は第2の構成の電力用半導体装置において、前記過電圧保護回路が、過電圧保護対象である電圧を抵抗分圧する第1分圧回路と、定電圧を抵抗分圧する第2の分圧回路とを有し、前記第1分圧回路の出力と前記第2の分圧回路の出力とを比較することで過電圧検出を行っており、前記第2分圧回路の抵抗の抵抗値が、前記スイッチ素子のオン/オフ又は前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングにより可変する構成(以下、第4の構成ともいう)にしてもよい。
また、第3の構成又は第4の構成の電力用半導体装置において、前記定電圧を生成する定電圧回路を備え、前記トリミングビット生成部が、前記テストパッドに入力された信号に応じた定電圧値調整用トリミングビットを生成し、前記定電圧回路が、定電圧値調整用レーザートリミング用ヒューズ素子及び前記定電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフする定電圧値調整用スイッチ素子をそれぞれ前記定電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記定電圧値調整用スイッチ素子のオン/オフにより、前記定電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる構成(以下、第5の構成ともいう)にしてもよい。
このような構成によると、過電圧保護電圧の精度がより一層高くなる。
また、第1〜第5のいずれかの構成の電力用半導体装置において、前記トリミングビット生成部が、最上位ビットからm個(mはn〜0までの任意の整数)までのビットが全て0であり、それより下位のビットが全て1であるn桁の過電圧保護電圧値調整用トリミングビットのみを生成する構成(以下、第6の構成ともいう)にしてもよい。
このような構成によると、前記トリミングビット生成部を簡素化することが可能となり、より一層のコストダウンが可能となる。
また、第1〜第6のいずれかの構成の電力用半導体装置において、前記テストパッドに入力された信号が前記トリミングビット生成部に供給されていないときに前記スイッチ素子を必ずオンにする強制オン手段を設ける構成(以下、第7の構成ともいう)にしてもよい。
このような構成によると、ウェハテストでの測定後、前記スイッチ素子を確実にオンさせておくことができるので、レーザートリミング後の過電圧保護電圧が、選択した過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じた値から外れることを防止することができる。
また、第7の構成の電力用半導体装置において、前記強制オン手段が前記トリミングビット生成部の入力側に設けられるプルダウン抵抗である構成(以下、第8の構成ともいう)にしてもよい。
また、第1〜第8のいずれかの構成の電力用半導体装置において、コントロール端子に入力された信号に応じて電力用半導体装置内の内部回路をON状態にするかOFF状態にするかを切り換えるON/OFF回路を備え、前記コントロール端子と前記テストパッドとを共通化する構成(以下、第9の構成ともいう)にしてもよい。
このような構成によると、共通化しない場合に比べてテストパッド1個分電力用半導体装置のサイズを縮小することが可能であるため、その分コストを低くすることができる。
また、本発明に係る電子機器は、第1〜第9のいずれかの構成の電力用半導体装置を備える構成である。
また、本発明に係るレーザートリミング方法は、第5の構成の電力用半導体装置の過電圧保護電圧値調整及び定電圧調整を行うレーザートリミング方法であって、前記定電圧回路から出力される定電圧の代わりに外部からの目標定電圧を前記第2の分圧回路に供給している状態で測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを調べる第1のステップと、測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットを調べる第2のステップと、前記測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットを設定した状態で前記定電圧回路が出力する定電圧と目標定電圧との差に応じて、前記第1のステップで調べた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを補正する第3のステップと、前記第2のステップで調べた定電圧値調整用トリミングビットと前記第3のステップで補正した過電圧保護電圧値調整用トリミングビットとに応じてレーザートリミングを行う第4のステップとを備えている。
本発明によると、過電圧保護電圧のばらつきが小さく且つ小型である過電圧保護回路を備える電力用半導体装置及びそれを用いた電子機器を実現することができ、電力用半導体装置及びそれを用いた電子機器のコストダウンを図ることができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係る電力用半導体装置は、テストパッドと、前記テストパッドに入力された信号に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成するトリミングビット生成部と、レーザートリミング用ヒューズ素子及び前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフするスイッチ素子をそれぞれ前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記スイッチ素子のオン/オフにより、前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる過電圧保護回路とを備えている。
本発明に係る電力用半導体装置の過電圧保護回路にレーザートリミングを施した場合の過電圧保護電圧の精度と、レーザートリミングにより過電圧保護電圧の調整が可能な従来の過電圧保護回路を有する電力用半導体装置の過電圧保護回路にレーザートリミングを施した場合の過電圧保護電圧の精度とを、トリミングビットを3ビットにした場合を例として図10に示す。従来の過電圧保護回路を有する電力用半導体装置でのトリミング後の過電圧保護電圧のばらつき特性C1はプロセスのペア性ばらつきにて決まるのに対して、本発明に係る電力用半導体装置でのトリミング後の過電圧保護電圧のばらつき特性C2はトリミングビット数にて決まる。
従来の過電圧保護回路を有する電力用半導体装置の過電圧保護回路にレーザートリミングを施す場合、ウェハテストで測定したデータを基に、プロセスのペア性ばらつきが無い理想的な状態を前提とした計算式に従って、切断するレーザートリミング用ヒューズ素子を決定し、レーザートリミング装置にて切断するため、トランジスタや抵抗のペア性ばらつきは考慮することができなかった。例えば、図3(a)に示す回路(ただし、R7は従来のトリミング可能な抵抗とする)の場合、抵抗R4と抵抗R5のペア性、コンパレータ20のオフセット電圧、抵抗R6と抵抗R7のペア性にばらつきが存在するが、プロセスのペア性ばらつきが無い理想的な状態を前提とした計算式ではペア性±0%にて計算がなされるため、プロセスのペア性ばらつきの実力値が目標とする電圧のばらつきとなる。この場合、抵抗R7のトリミングビットを増やしてもこの課題は解決できない。
これに対して、本発明に係る電力用半導体装置の過電圧保護回路にレーザートリミングを施す場合、トリミング後の過電圧保護電圧のばらつきは選択したビットに隣接するビットを越えることはない。したがって、本発明に係る電力用半導体装置では、トリミングビットを増やすほど精度向上が可能となる。
本発明に係る電力用半導体装置として、ここでは、昇圧チョッパレギュレータICを例に挙げて説明する。本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICを備えた昇圧型電源回路の電気的構成を図1に示す。図1(a)は白色発光ダイオードを駆動する定電流出力の昇圧型電源回路の電気的構成を示す回路ブロック図であり、図1(b)は定電圧出力の昇圧型電源回路の電気的構成を示す回路ブロック図である。なお、図1において図11と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’は、図11中の昇圧チョッパレギュレータIC6に1つのテストパッドTP1と、トリミングビット生成回路19とを新たに設け、さらに過電圧保護回路17を過電圧保護回路17’に置換した構成である。
ここで、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’に設けられるトリミングビット生成回路19の回路ブロック例を図2(a)に示す。図2(a)に示すトリミングビット生成回路19は、nビットのトリミングビットを生成する回路であって、n個の各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段A1〜Anと、ビットコントロール回路とによって構成されている。例えば、n=3の場合、テストパッドTP1の電位とトリミングビット生成回路19が生成するトリミングビットとの関係を図2(b)に示すようにする。したがって、テストパッドPT1に任意の電圧を印加することにより、所望のトリミングビットを過電圧保護回路17’に供給することができる。
また、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’に設けられる過電圧保護回路17’の回路ブロック例を図3(a)に示す。図3(a)に示す過電圧保護回路17’は、抵抗R4及びR5からなり定電圧Vsを分圧する第1の分圧回路と、抵抗R6及びR7からなり出力電圧モニタ端子TVO(図1参照)に印加される出力電圧Voutを分圧する第2の分圧回路と、定電圧Vsの分圧と出力電圧Voutの分圧とを比較するヒステリシス特性を有するコンパレータ20と、コンパレータ20の出力端に縦列接続されるインバータ21及び22とによって構成されており、インバータ22の出力端から過電圧検出信号が出力される。
抵抗R7は、レーザートリミングにより抵抗値を調整することができ、且つ、トリミングビット生成回路19のビットコントロール回路から出力されるトリミングビットにより抵抗値を調整することができる抵抗素子である。抵抗R7の構成例を図3(b)に示す。図3(b)に示す抵抗R7は、抵抗R7_0〜R7_nと、レーザートリミング用ヒューズ素子F1〜Fnと、スイッチ素子であるPチャネル型電界効果トランジスタTr1〜Trnとによって構成される。抵抗R7_0〜R7_nは直列接続され、抵抗R7_k(kは1〜nまでの自然数)にはレーザートリミング用ヒューズ素子Fk及びPチャネル型電界効果トランジスタTrkの直列回路が並列に接続され、ビットコントロール回路から出力されるトリミングビットのk番目ビットによりPチャネル型電界効果トランジスタTrkが制御される。したがって、例えば、Pチャネル型電界効果トランジスタTr1はビットコントロール回路から出力されるトリミングビットの最上位ビットにより制御される。
本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’は、図2(a)に示すトリミングビット生成回路19と、図3(a)及び(b)に示す過電圧保護回路17’とを備えることにより、ウェハテスト時に抵抗R7の抵抗値をテストパッドTP1に入れた電圧により変化させていくことが可能で、トリミング後の過電圧保護電圧をトリミング前のウェハテストにて測定可能である。出力電圧モニタ端子TVOの電位を測定することにより測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなるトリミングビットを調べ、レーザートリミング装置にてそのトリミングビットに応じてレーザートリミング用ヒューズを切断すれば、トリミング前のウェハテストで測定した過電圧保護電圧の値がトリミング後の過電圧保護電圧の値となる。
本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’では、このようにトリミング前のウェハテストにてトリミング後の過電圧保護電圧の値を測定することができるので、例えば、図3(a)に示す回路を用いた場合、抵抗R4と抵抗R5のペア性、コンパレータ20のオフセット電圧、抵抗R6と抵抗R7のペア性にばらつきを考える必要がなくなる。これにより、過電圧保護電圧の精度が高くなり、安価なプロセスを利用することができる。また、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’では、1個のテストパッドTP1に電圧を入力するだけで全てのトリミングビットに応じたトリミング後の過電圧保護電圧の値を測定することができるようにしているので、レーザートリミングにより過電圧保護電圧の調整が可能な従来の過電圧保護回路を有する電力用半導体装置と比較してチップサイズの増大がほとんど無く、例えばSOT23のような小さいパッケージにアセンブリすることができる。
上記のように、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’は、安価なプロセスを利用でき、小さなパッケージにアセンブリすることができるので、コストダウンを図ることができる。
図3(a)及び(b)に示す過電圧保護回路17’では、抵抗R7をレーザートリミングにより抵抗値を調整することができ、且つ、トリミングビット生成回路19のビットコントロール回路から出力されるトリミングビットにより抵抗値を調整することができる抵抗素子としているが、他の抵抗をレーザートリミングにより抵抗値を調整することができ、且つ、トリミングビット生成回路19のビットコントロール回路から出力されるトリミングビットにより抵抗値を調整することができる抵抗素子としてもよい。例えば、抵抗R5をレーザートリミングにより抵抗値を調整することができ、且つ、トリミングビット生成回路19のビットコントロール回路から出力されるトリミングビットにより抵抗値を調整することができる抵抗素子とした場合、過電圧保護回路17’の構成は図4に示すようになり、抵抗R5は、抵抗R5_0〜R5_nと、レーザートリミング用ヒューズ素子F1〜Fnと、スイッチ素子であるPチャネル型電界効果トランジスタTr1〜Trnとによって構成されることになる。
本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’に設けられるトリミングビット生成回路19は、nビットのトリミングビット全てを生成するのではなく、最上位ビットからm個(mはn〜0までの任意の整数)までのビットが全て0であり、それより下位のビットが全て1であるn桁のトリミングビットのみを生成するようにしてもよい。このようにすると、例えば、n=3の場合、テストパッドTP1の電位とトリミングビット生成回路19が生成するトリミングビットとの関係は図5(b)に示すようになり、トリミングビット生成回路19が出力するトリミングビットは、(0,0,0) (0,0,1) (0,1,1) (1,1,1)のいずれかになり、図5(a)に示すトリミングビット生成回路19の各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段A1〜Anの個数、ビットコントロール回路の出力数がそれぞれ4つですむ。(0,0,0) (0,0,1) (0,1,1) (1,1,1)以外はこの4つのトリミングビットでの測定データより計算式を用いて算出し、切断するレーザートリミング用ヒューズ素子を決めるようにする。このような手法を採用することにより、トリミングビット生成回路19を簡素化することが可能となり、より一層のコストダウンが可能となる。
また、過電圧保護回路17’だけではなく、過電圧保護回路17’に定電圧Vsを供給する定電圧回路にも、レーザートリミングにより抵抗値を調整することができ、且つ、トリミングビット生成回路のビットコントロール回路から出力されるトリミングビットにより抵抗値を調整することができる抵抗素子を設けるようにしてもよい。この場合、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’に新たにテストパッドTP2を設け、定電圧回路18を定電圧回路18’に置換し、トリミングビット生成回路19をトリミングビット生成回路19’に置換し、図7に示すように定電圧回路18’と過電圧保護回路17’との接続点にテストパッドTP2を接続する。
上記トリミングビット生成回路19’の回路ブロック例を図6(a)に示す。図6(a)に示すトリミングビット生成回路19’は、nビットの過電圧値調整用トリミングビットとnビットの定電圧値調整用トリミングビットとを生成する回路であって、2n個の各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段A1〜A2nと、ビットコントロール回路とによって構成されている。テストパッドTP1の電位とトリミングビット生成回路19’が生成するトリミングビットとの関係は図6(b)に示すようになる。したがって、テストパッドPT1に任意の過電圧値調整用電圧を印加することにより、所望の過電圧値調整用トリミングビットを過電圧保護回路17’に供給することができ、テストパッドPT1に任意の定電圧値調整用電圧を印加することにより、所望の定電圧値調整用トリミングビットを定電圧回路18’に供給することができる。
ウェハテストは以下の手順で行なわれる。まずテストパッドTP1に過電圧保護電圧値調整用の低い電圧を各過電圧値調整用トリミングビットに対応させて順次大きくしながら供給し(このとき外部より目標定電圧をテストパッドTP2に印加する)、測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを調べる。次に、テストパッドTP2への電圧印加を停止し、その後、テストパッドTP1に定電圧値調整用の高い電圧を各定電圧値調整用トリミングビットに対応させて順次大きくしながら供給し(このときテストパッドTP1への電圧印加により過電圧保護電圧値は最大になっている)、テストパッドTP2の電位を測定することにより測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットを調べる。なお、測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを調べる際には目標定電圧値で測定しているため、測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットでの定電圧により補正する必要がある。例えば、目標定電圧値が2.5[V]で、目標定電圧に一番近い定電圧値調整用トリミングビットでの測定値が2.503[V]とすれば3[mV]の誤差が生じている。この割合で過電圧保護電圧が大きくなることを見込み、過電圧保護電圧値調整用トリミングビットは、測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを選択するのではなく、測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに対してこの割合で低くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを選択してレーザートリミングを行う。
また、上記定電圧回路18’の構成例を図7(a)及び(b)に示す。図7(a)及び(b)に示す定電圧回路18’は、コンパレータ27と、コンパレータ27の出力によってオン/オフ制御されるPチャネル型FET28と、抵抗R8及びR9からなり定電圧回路18’の出力電圧を分圧してコンパレータ27の非反転入力端子に供給する分圧回路と、Nチャネル型デプレッショントランジスタ23及び24並びにnチャネル型FET25及び26からなりコンパレータ27の反転入力端子に基準電圧を供給する基準電圧源とによって構成され、入力電圧Vinを定電圧Vsに安定化する。上記基準電圧源において、Nチャネル型デプレッショントランジスタ23及び24からなる直流回路は定電流源となり、nチャネル型FET25及び26のソースゲート間電圧はドレイン電流と閾値電圧と素子パラメータ(チャネル幅とチャネル長との比に比例したパラメータ)によって決まる。例えば、Nチャネル型デプレッショントランジスタ23及び24に閾値電圧0.35[V]のNチャネル型デプレッショントランジスタを使用することにより、コンパレータ27の反転入力端子に供給する基準電圧を0.6[V]に設定することが可能である。
ウェハテストでの測定後、レーザートリミングを行い、レーザートリミング用ヒューズ素子に直列に繋がっているスイッチ素子を確実にオンさせておくためのトリミングビット生成回路19’の回路例を図8(a)に示す。図8(a)に示すトリミングビット生成回路19’は、図6(a)に示すトリミングビット生成回路において、各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段A1〜A2nの各入力側にプルダウン抵抗を新たに設けた構成であり、プルダウンされたノードがGNDレベルならスイッチ素子をオンさせるようにビットコントロール回路がトリミングビットの各ビットの値を設定する。
また、本発明に係る電力用半導体装置がON/OFF回路を備える場合は、そのON/OFF回路にON/OFF信号を送るコントロール端子TCTRLとテストパッドTP1とを共通化してもよい。この場合、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータIC6’からテストパッドTP1を取り除き、コントロール端子TCTRLとトリミングビット生成回路19’とを接続し、図9に示すようにトリミングビット生成回路19’がコントロール端子TCTRLの電位に応じたトリミングビットを生成するようにする。コントロール端子TCTRLの電位を最も低いレベル及び二番目に低いレベルのいずれかにすることで、ON/OFF回路16(図1参照)がドライブ回路8をはじめとする昇圧チョッパレギュレータIC6’内の全回路をOFF状態にするか、ドライブ回路8をはじめとする昇圧チョッパレギュレータIC6’内の全回路をON状態にするかを選択することができる。また、コントロール端子TCTRLの電位を二番目に低いレベル以上にすることで、図6の場合と同様に、所望の過電圧値調整用トリミングビットを過電圧保護回路17’に供給すること或いは所望の定電圧値調整用トリミングビットを定電圧回路18’に供給することができる。図9に示す実施例では、図6に示す実施例に比べてテストパッド1個分昇圧チョッパレギュレータICチップのサイズを縮小することが可能であるため、その分コストが低くなる。なお、図9に示す実施例では、レーザートリミングを行い、レーザートリミング用ヒューズ素子に直列に繋がっているスイッチ素子を確実にオンさせておくために、コントロール端子TCTRLとトリミングビット生成回路19’との間にヒューズ素子を設け、ウェハテストでの過電圧値調整用トリミングビット及び定電圧値調整用トリミングビットの調査が終了した後はコントロール端子TCTRLとトリミングビット生成回路19’との間にヒューズ素子を切断し、さらに、図8に示す実施例と同様に、トリミングビット生成回路19’の各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段A1〜A2nの各入力側にプルダウン抵抗を新たに設けている。
上述した本発明に係る電力用半導体装置は、例えば、定電流出力の昇圧型電源回路あるいは定電圧出力の昇圧型電源回路の構成部品として用いられ、LED照明装置や液晶表示装置等の電子機器に電源部品として搭載される。
は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICを備えた昇圧型電源回路の電気的構成を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられるトリミングビット生成回路の回路ブロック例及び入出力特性を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられる過電圧保護回路の構成例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられる過電圧保護回路の他の構成例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられるトリミングビット生成回路の他の例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられるトリミングビット生成回路の更に他の例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられる定電圧回路の構成例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられるトリミングビット生成回路の更に他の例を示す図である。 は、本発明に係る電力用半導体装置である昇圧チョッパレギュレータICに設けられるトリミングビット生成回路がコントロール端子の電圧に応じたトリミングビットを生成する例を示す図である。 は、本発明と従来技術の誤差を示す図である。 は、従来の昇圧型電源回路の構成例を示す図である。
符号の説明
1 直流電源
2 入力コンデンサ
3 コイル
4 ダイオード
5 出力コンデンサ
6、6’ 昇圧チョッパレギュレータIC
7 Nチャネル型FET
8 ドライブ回路
9 電流検出コンパレータ
10 発振回路
11 アンプ
12 PWMコンパレータ
13 エラーアンプ
14 基準電源
15 ソフトスタート回路
16 ON/OFF回路(作動/停止回路)
17、17’ 過電圧保護回路
18、18’ 定電圧回路
19、19’ トリミングビット生成回路
A1〜A2n 各々入力スレッシュ電圧の異なる入力手段
F1〜Fn レーザートリミング用ヒューズ素子
LED1〜LEDn 白色発光ダイオード
R1〜R7、R5_0〜R5_n、R7_0〜R7_n 抵抗
TP1、TP2 テストパッド
Tr1〜Trn Pチャネル型電界効果トランジスタ

Claims (11)

  1. テストパッドと、
    前記テストパッドに入力された信号に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成するトリミングビット生成部と、
    レーザートリミング用ヒューズ素子及び前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフするスイッチ素子をそれぞれ前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記スイッチ素子のオン/オフにより、前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる過電圧保護回路とを備えることを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 前記トリミングビット生成部が、前記テストパッドの電位に応じた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを生成する請求項1に記載の電力用半導体装置。
  3. 前記過電圧保護回路が、過電圧保護対象である電圧を抵抗分圧する第1分圧回路と、定電圧を抵抗分圧する第2の分圧回路とを有し、前記第1分圧回路の出力と前記第2の分圧回路の出力とを比較することで過電圧検出を行っており、
    前記第1分圧回路の抵抗の抵抗値が、前記スイッチ素子のオン/オフ又は前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングにより可変する請求項1又は請求項2に記載の電力用半導体装置。
  4. 前記過電圧保護回路が、過電圧保護対象である電圧を抵抗分圧する第1分圧回路と、定電圧を抵抗分圧する第2の分圧回路とを有し、前記第1分圧回路の出力と前記第2の分圧回路の出力とを比較することで過電圧検出を行っており、
    前記第2分圧回路の抵抗の抵抗値が、前記スイッチ素子のオン/オフ又は前記過電圧保護電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングにより可変する請求項1又は請求項2に記載の電力用半導体装置。
  5. 前記定電圧を生成する定電圧回路を備え、
    前記トリミングビット生成部が、前記テストパッドに入力された信号に応じた定電圧値調整用トリミングビットを生成し、
    前記定電圧回路が、定電圧値調整用レーザートリミング用ヒューズ素子及び前記定電圧値調整用トリミングビットの各桁の値に応じてオン/オフする定電圧値調整用スイッチ素子をそれぞれ前記定電圧値調整用トリミングビットの桁数分を有し、前記定電圧値調整用スイッチ素子のオン/オフにより、前記定電圧値調整用トリミングビットに応じたレーザートリミングが実施された場合と等価な回路となる請求項3又は請求項4に記載の電力用半導体装置。
  6. 前記トリミングビット生成部が、最上位ビットからm個(mはn〜0までの任意の整数)までのビットが全て0であり、それより下位のビットが全て1であるn桁の過電圧保護電圧値調整用トリミングビットのみを生成する請求項1〜5のいずれかに記載の電力用半導体装置。
  7. 前記テストパッドに入力された信号が前記トリミングビット生成部に供給されていないときに前記スイッチ素子を必ずオンにする強制オン手段を設ける請求項1〜6のいずれかに記載の電力用半導体装置。
  8. 前記強制オン手段が前記トリミングビット生成部の入力側に設けられるプルダウン抵抗である請求項7に記載の電力用半導体装置。
  9. コントロール端子に入力された信号に応じて電力用半導体装置内の内部回路をON状態にするかOFF状態にするかを切り換えるON/OFF回路を備え、前記コントロール端子と前記テストパッドとを共通化する請求項1〜8のいずれかに記載の電力用半導体装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の電力用半導体装置を備えることを特徴とする電子機器。
  11. 請求項5に記載の電力用半導体装置の過電圧保護電圧値調整及び定電圧調整を行うレーザートリミング方法であって、
    前記定電圧回路から出力される定電圧の代わりに外部からの目標定電圧を前記第2の分圧回路に供給している状態で測定された過電圧保護電圧が目標過電圧保護電圧に一番近くなる過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを調べる第1のステップと、
    測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットを調べる第2のステップと、
    前記測定された定電圧が目標定電圧に一番近くなる定電圧値調整用トリミングビットを設定した状態で前記定電圧回路が出力する定電圧と目標定電圧との差に応じて、前記第1のステップで調べた過電圧保護電圧値調整用トリミングビットを補正する第3のステップと、
    前記第2のステップで調べた定電圧値調整用トリミングビットと前記第3のステップで補正した過電圧保護電圧値調整用トリミングビットとに応じてレーザートリミングを行う第4のステップとを備えることを特徴とするレーザートリミング方法。
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