JP2008283355A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線通信環境に応じてデータを迅速に送信する制御と、電力消費を抑制する制御とを切り替える。
【解決手段】無線LANモジュール20は、RF回路部21が含むC/N検知回路21cで受信した搬送波に対するC/N比を検知し、検知したC/N比に基づいて現在の無線通信環境の状態を判定すると共に、その判定した状態に対応する内容を電力テーブル40から決定し、その決定した内容でCPU27がデータ送信に関する制御を行う。即ち、無線LANモジュール20は、無線通信環境が通信限界である場合、送信処理を停止し、無線通信環境が通常の状態より悪い場合、送信電力を低下して電力消費の抑制を優先し、無線通信環境が通常以上の状態であれば、送信電力を高めて迅速且つ確実にデータを送信できるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信環境に応じて送信電力の制御を行う無線通信装置に関し、特に、無線通信環境が通常レベルを上回れば、迅速且つ確実に送信可能にすると共に、通常レベルを下回れば、消費電力の抑制を優先した送信電力の制御を行う無線通信装置に関する。
従来、無線通信については様々な規格があり、例えば、IEEE(米国電気電子技術者協会)のIEEE802.11系で無線LANに関する規格が存在する。無線LANの規格に基づく無線通信の種類としては、無線LANの端末装置同士で無線通信を行うアドホックモードと、有線のネットワークに接続された無線通信中継装置(アクセスポイント)に対して端末装置が無線通信を行うインフラストラクチャモードがある。なお、インフラストラクチャモードでは、アクセスポイントが、識別情報を含むビーコン信号を発信しており(例えば、6Mbit/secのビットレートで発信)、端末装置はビーコン信号を受信することでアクセスポイントの存在を検知すると共に、無線通信の同期を行う。
このような無線通信装置は通信線の束縛がないため、一般に携帯型の装置として提供されることが多い。しかし、携帯型の装置は、内蔵する電源の残電量に使用時間が制限されるので、少しでも使用時間を長くできるように、無線通信環境に合わせて送信する際の送信電力の制御を行う装置が存在する。無線通信環境に関係する要因は複数あり、具体的には、無線通信の搬送波(キャリア)の電力強度、キャリアに含まれる雑音成分の値(例えば、搬送波電力/雑音電力。以下、C/N比と称す)、接続可能なアクセスポイントの数、周囲に存在する他の無線通信装置から発せられるCTS(Clear to Send)の受信回数などがある。
なお、CTSとは無線通信の混乱を防ぐために送信される信号(受信準備完了信号)を意味し、無線LAN規格では、RTS(Request to Send送信要求信号)の受信に供なって無線通信を開始しようとする無線通信装置がCTSを発信し、そのCTSを他の無線通信装置が受信すると、他の無線通信装置は次の通信可能時期まで通信を控える規定になっている。
また、下記の特許文献1では、受信電界強度が大きいときは送信電力を低下させ、受信電界強度が小さいときには送信電力を増大させる制御を行う無線通信システムが開示されている。さらに、下記の特許文献2では、電界強度が強く通信先との距離が近いときは送信電力を弱め、電界強度が弱く通信先との距離が遠ければ送信電力を強くする送信電力の制御を行う無線端末装置が開示されている。さらにまた、下記の特許文献3では、受信電力レベル、パケットエラーレートおよび通信速度に基づく受信状態が良好である場合、送信電力を低く設定し、受信状態が不調である場合、送信電力を高く設定する無線LAN装置が開示されている。
特開2000−261392号公報 特開2005−328231号公報 特開2005−117303号公報
上述した特許文献1乃至特許文献3においては、受信電界強度が小さい場合(電界強度が小さい場合または受信状態が不調である場合)、即ち、無線通信環境が悪いときは、送信電力を増大(強く又は高く)する送信電力の制御を行う。しかし、無線通信環境の悪さの程度によっては、データを確実に送信できない状況になっていることもあるため、このような状態で送信電力を高くしたとしても、データを確実に送信できる可能性は、さほど向上せず、反対に無駄に電力を消費する量が増大すると云うデメリットの方が大きい。
また、上述した特許文献1乃至特許文献3においては、受信電界強度が大きい場合(電界強度が強い場合または受信状態が良好である場合)、即ち、無線通信環境が良好なときは、送信電力を一律に低下(弱める又は低く)する送信電力の制御を行う。しかし、無線通信環境が良好なときを詳細にみれば、通常より少し良い状態、通所より非常に良好な状態などのように、一口に通信環境が良好といっても様々な状態が存在するので、一様に送信電力を低下させれば、データ送信の安定度に支障が生じる場合も生じる。即ち、無線通信環境が通常より非常に良好なレベルであれば、送信電力を低下させても、データの送信に殆ど影響は生じないが、無線通信環境が通常より少し良い程度のレベルで、送信電力を低下させると、送信効率が低下してデータ送信の安定度も下がると云う問題が生じる。
なお、上述した各問題は、無線LAN通信に限定されるものではなく、他の無線通信規格(例えばWireless USB、UWB(Ultra Wide Band)、Wireless1394など)においても同様に生じる。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、通常レベルを下回る無線通信環境であれば、消費電力の抑制を優先した送信電力の制御を行う無線通信装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、通常レベルを上回る無線通信環境であれば迅速且つ確実に送信できるように送信電力の制御を行う無線通信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る無線通信装置は、無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果を、無線通信環境の基準となる状態を表す基準レベルと比較する比較手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が基準レベルを下回る場合、送信電力の値を第1電力値にして送信処理を行う手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が基準レベルを上回る場合、送信電力の値を前記第1電力値より高い第2電力値にして送信処理を行う手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、検知手段の検知結果を、無線通信環境に係る基準レベル(無線通信環境が通常であるか否かを区別する境界のレベル)と比較し、基準レベルを下回れば第1電力値で送信処理を行うと共に、基準レベルを上回れば第1電力値より高い第2電力値で送信処理を行う。そのため、無線通信環境が通常以上のレベルであれば高い送信電力(第2電力)で送信されるので、データは、迅速且つ確実に送信されるようになる一方、無線通信環境が通常を下回るようなレベルであれば、低い送信電力にするので、確実なデータ送信より、送信に伴う消費電力の抑制が優先される。その結果、従来の送信電力の制御の仕方とは逆に、通常のレベルを越える無線通信環境であれば、データ送信処理が優先されて、より快適な無線通信を行える。また、通常のレベルを下回る無線通信環境であれば、送信電力を上げたとしてもデータが常時確実に送信されることは保証されないので、ユーザが移動するなどの要因により無線通信環境が良好になるのを期待して、消費電力の抑制を優先する。
本発明に係る無線通信装置は、無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果を、無線通信が可能な限界となる状態を表す限界レベルと比較する比較手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が限界レベルを上回る場合、送信電力の値を一の電力値にして送信処理を行う手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が限界レベルを下回る場合、送信処理を停止する停止手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、検知手段の検知結果を、無線通信が可能な限界となる無線環境の限界レベル(無線通信が可能な限界であるか否かを区別する境界のレベル)と比較し、検知結果が限界レベルを上回れば、一の電力値で送信処理を行うが、検知結果が限界レベルを下回れば、送信処理を停止するので、無線通信が可能な限界を下回る通信環境でユーザがデータ送信を試みても、自動的に送信処理を停止し、非常に悪い無線通信環境において送信処理に対し無駄に電力を消費することが解消される。また、無線通信が可能な限界を上回れば、送信処理を行うので、通常の送信機能は維持される。
本発明に係る無線通信装置は、無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果を、無線通信環境の状態を表す第1レベルおよび前記第1レベルより高いレベルを表す第2レベルと比較する比較手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第1レベルを下回る場合、送信処理を停止する停止手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第1レベルを上回り且つ第2レベルを下回る場合、送信電力の値を第1電力値にして送信処理を行う手段と、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第2レベルを上回る場合、送信電力の値を前記第1電力値より高い第2電力値にして送信処理を行う手段とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、検知手段の検知結果を、第1レベル(例えば、無線通信が可能な限界であるか否かを区別する境界のレベル)および第2レベル(例えば、無線通信環境が通常の状態であるか否かを区別する境界のレベル)と比較し、第1レベルを下回ると、送信処理を停止し、第1レベルを上回り且つ第2レベルを下回れば、第1電力値で送信処理を行い、第2レベルを上回れば、第1電力値より高い第2電力値で送信処理を行う。そのため、無線通信環境が非常に悪い場合は、自動的に送信処理が停止されることから、データ送信が保証されない環境で無駄な送信処理を行うことがなくなる。また、無線通信環境が通常より悪いレベルであれば、低い電力値で送信処理が行われるので、確実なデータ送信より消費電力の抑制が優先される。さらに、無線通信環境が通常より良いレベルであれば、高い電力値で送信処理が行われるので、この場合は、スムーズなデータ送信が確保される。
本発明に係る無線通信装置は、前記比較手段が、前記検知手段の検知結果を、前記第2レベルより高いレベルを表す第3レベルと比較しており、前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第3レベルを上回る場合、送信電力の値を第1電力値より高く且つ前記第2電力値より低い第3電力値にして送信処理を行う手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、検知手段の結果を、第3レベル(例えば、無線通信環境が良好な状態であるか否かを区別する境界のレベル)と比較し、無線通信環境が第3レベルを上回るような良好なレベルであれば、無線通信環境が通常の場合の電力値より少し下げた電力値で送信処理を行うので、消費電力の抑制が達成される。即ち、無線通信環境が通常レベルより良好であれば、送信電力を高めないでも、スムーズにデータを送信することが可能であるので、このような場合は少し送信電力を落とし、スムーズなデータ送信と電力の消費抑制がバランス良く両立される。
本発明に係る無線通信装置は、前記停止手段が送信処理を停止する場合、送信処理の停止の旨を出力する処理を行う手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、送信処理が停止される場合、送信処理の停止の旨を出力する処理が行われるので、無線通信環境の悪化に伴い送信処理が自動的に停止されることを、送信処理を指示したユーザへ伝えることができ、送信処理の停止後にユーザが再度、同様の操作を行うような事態の発生を防止できる。なお、送信処理の停止の旨を出力する処理は、ユーザへの確実な伝達を考慮すれば、無線通信装置に表示部を設けて、この表示部に送信処理の停止を表示するように出力することが好ましい。また、このような送信処理の停止を出力することで、無線通信環境の良好な箇所へ無線通信装置を移動させることをユーザに促すことが可能となる。
本発明に係る無線通信装置は、前記検知手段が、無線通信環境に係る値として、搬送波中の雑音成分に係る値を検知する手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、無線通信環境に係る値として、搬送波中の雑音成分に係る値を検知するので、雑音成分に応じた数値のレベルで無線通信環境を客観的に特定できる。なお、搬送波中の雑音成分が多くなる原因は複数存在し、例えば、アクセスポイントまでの距離が遠いとき、アクセスポイントと無線通信装置との間に障害物が存在するとき、特設会場などにおいてランダムに外来ノイズ(規格に合致しない無線通信によるものが多い)が入るとき等が挙げられる。
本発明に係る無線通信装置は、他の無線通信装置が発信する受信準備完了信号を受信する信号受信手段を備え、前記検知手段は、無線通信環境に係る値として、前記信号受信手段が受信した受信準備完了信号の受信回数を検知する手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、受信準備完了信号の受信回数を検知し、検知した受信回数に基づき無線通信環境に係る状態を判定するので、本発明の無線通信装置の周囲に位置する他の無線通信装置の無線通信状況も考慮して客観的に無線通信環境を特定できる。
本発明に係る無線通信装置は、前記検知手段が、無線通信環境に係る値として、無線通信が可能な無線通信中継装置の数を検知する手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、無線通信が可能な無線通信中継機(例えば、無線LANのアクセスポイント)の数を検知して、その数に応じた無線通信環境に係る状態を判定するので、アクセス可能な無線通信中継機の数に応じて客観的に無線通信環境を特定できる。
本発明に係る無線通信装置は、前記検知手段が、無線通信環境に係る値として、搬送波の電力強度を検知する手段を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、検知される搬送波の電力強度に基づき無線通信環境に係る状態を判定するので、電力強度に応じて数値のレベルで無線通信環境を客観的に特定できる。
本発明にあっては、無線通信環境が通常のレベルを上回れば、高い電力値で送信処理を行うので、迅速且つ確実にデータを送信でき、一方、無線通信環境が通常を下回るようなレベルであれば、低い送信電力にするので、送信に伴う消費電力を抑制できる。
また、本発明にあっては、無線通信環境が無線通信可能な限界を下回るレベルであれば、自動的に送信処理を停止するので、無駄に電力を消費することを防止でき、また、無線通信可能な限界を上回れば、一の電力値で送信処理を行うので通常通りの送信を行える。
本発明にあっては、無線通信環境が非常に悪い場合は、自動的に送信処理が停止して無駄な送信処理を行うことを防止でき、また、無線通信環境が通常より悪いレベルであれば、低い電力値で送信処理を行うことで、電力の消費を抑制でき、さらに、無線通信環境が通常より良いレベルであれば、高い電力値で送信処理を行って、スムーズなデータ送信を行える。
また、本発明にあっては、無線通信環境が第3レベルを上回るような良好なレベルであれば、無線通信環境が通常の場合の電力値より少し下げた電力値で送信処理を行うので、データの確実な送信と消費電力の抑制をバランス良く両立できる。
さらに、本発明にあっては、送信処理を停止する場合、その旨を表す出力処理が行われるので、ユーザに指示された送信処理を自動的に停止したことをユーザへ伝えられる。
本発明にあっては、搬送波に含まれる雑音成分で無線通信環境に係る値を検知するので、雑音成分に応じた数値に基づき無線通信環境を客観的に特定できる。
また、本発明にあっては、受信準備完了信号の受信回数に基づき無線通信環境に係る値を検知するので、周囲に位置する他の無線通信装置の無線通信状況も考慮して客観的に無線通信環境を特定できる。
さらに、本発明にあっては、アクセス可能な無線通信中継機の数に基づき無線通信環境に係る値を検知するので、無線通信装置がアクセスできる無線通信中継機の数に応じて客観的に無線通信環境を特定できる。
さらにまた、本発明にあっては、搬送波の電力強度に基づき無線通信環境に係る値を検知するので、無線通信環境を客観的に特定できる。
図1は、本発明の実施形態に係る無線LANモジュール(無線通信装置に相当)20を組み込んだ携帯型音楽再生装置10の主要な内部構成を示している。携帯型音楽再生装置10は、本来の音楽再生機能に加えて無線LAN通信機能を備えており、音楽再生機能に対応するメインモジュール11に、無線LAN通信機能に対応した無線LANモジュール20を接続し、バッテリ装着部38に装着されたバッテリBで各モジュール11、20へ給電する構成になっている。携帯型音楽再生装置10は、無線LAN通信を介して様々な音楽データを容易に取得でき、取得した音楽データをメインモジュール11で再生出力可能にすると共に、無線LAN通信により各種データの送受信も行う。
本実施形態の携帯型音楽再生装置10が備える無線LANモジュール20は、信号を送信する際の送信電力を無線通信環境に応じて随時変更可能に制御しており、特に、無線通信環境が非常に悪いレベルであれば、送信処理自体を停止し、通常より悪い程度のレベルであれば、送信電力を低下し、また、通常以上のレベルであれば、送信電力を高め、さらに良好なレベルであれば、高めた送信電力を少し低下させるように送信電力の制御を行う。このような制御により、携帯型音楽再生装置10は、無線通信環境が良ければ、データを迅速且つ確実に送信可能すると共に、無線通信環境が悪ければ、バッテリBの電力消費抑制を優先して長時間の使用を確保する。以下、本実施形態の携帯型音楽再生装置10を、メインモジュール11、無線LANモジュール20の順に説明する。
メインモジュール11は、RAM12、ROM13、記憶部14、音声出力処理部15、メイン制御部(プロセッサ)17、表示パネル18、操作部19を内部バス11a、11b等で接続した構成にしている。RAM12は、メイン制御部17の処理に伴うデータ及びファイル等を一時的に記憶し、ROM13は音楽再生用の制御処理等を規定した再生プログラム13a、選曲および無線LANに係る各種設定操作等を行うメニュー画面、各種通知画面等の画面データを含む画面データベース13b等を予め記憶している。また、記憶部14は、無線LAN通信を介して取得した音楽データおよびその他の各種データを記憶するものである。音声出力処理部15は、音楽データの再生処理、増幅等を行ってスピーカ16から音声を出力する処理を行う。
メイン制御部17は、表示パネル18及び操作部19を接続している。表示パネル18は、メイン制御部17の制御により、各種メニューデータに基づくメニュー画面または通知画面等を表示する。また、操作部19は、上下左右キー及び決定キー等の複数のキーで構成されており、メニュー画面中の選択項目等に対するユーザの選択指示を受け付けて、受け付けた指示内容をメイン制御部17へ伝える。メイン制御部17は、ROM13に記憶された再生プログラム13aの規定に従って音楽データ(例えば、MP3ファイルの音楽データ)の再生処理に係る制御を行うと共に、各種設定用の処理等を行い、設定に関しては無線LANモジュール20との連係処理により、無線LANの設定に関する処理なども行う。
一方、無線LANモジュール20は、米国電気電子技術者協会が規格を定める無線LAN通信(IEEE802.11、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11k等)を行うものであり、チップ化された無線LAN用のRF(高周波)回路部21、及びMAC(Media Access Control)処理部25を有する。
RF回路部21はOSI参照モデルにおける物理層に相当し、無線LAN用のアンテナ24を通じて各種信号(ACK信号、受信準備完了信号、実質的な信号など)を送受信する手段に相当し、無線通信のアクセス制御における周波数変換、I/Q変換、及び内蔵するパワーアンプ部における受信信号の増幅などの各種処理を行う。これらの処理に係る作動は、MAC処理部25に含まれるCPU27で制御されており、特に、本実施形態では、RF回路部21が送信信号の送信処理を行う場合、CPU27により送信電力が制御されるようになっており、RF回路部21は、CPU27から指示された送信電力の値で送信を行う電力制御部21aを有する。
また、RF回路部21は、受信信号の搬送波(キャリア)の電力強度に係る値(無線通信環境に係る値に該当)を検知する強度検知回路21b、および受信信号のキャリアに含まれる雑音成分に係る値(無線通信環境に係る値に該当)としてキャリアのC/N比を検知するC/N検知回路21cを具備している。なお、本実施形態の強度検知回路21bは約−80dBmから−10dBmの範囲でキャリアの電力強度を検知し、電力強度が強い場合は、無線通信環境の状態が良いことを意味し、電力強度が弱い場合は、無線通信環境の状態が悪いことを意味する。
ここで、C/N検知回路21cの検知対象になっているC/N比が変動する原因について説明する。C/N比の変動に原因を及ぼす現象として、フェージング現象およびキャリアの周波数偏移がある。フェージング現象とは、受信波のレベルが変動することであり、無線LANの電波が建物で反射、または周辺に存在するアクセスポイントから出る通信電波による干渉などにより無線LAN通信の伝播路が多重波伝播路になっているときに生じる。また、キャリアの周波数偏移は、無線LAN通信を行う送受信機、および反射物が移動することで生じる。これらのフェージング現象及び周波数偏移が生じると、受信側では本来のC/N比を確保できなくなる。
IEEE802.11bでは、一次変調(DBPSK,DQPSK等)された搬送波をスペクトラム拡散するエネルギー分散、およびエラー訂正処理により干渉波に対する耐性を確保しているが、耐性を確保できるレベルを超えると、フェージング現象などにより、周波数軸上では受信信号中の各サブキャリアのレベルが送信時に比べて低下する(図3(a)参照)。また、レベル低下の程度が受信側での誤り訂正処理が可能なレベル(復調限度レベル)を下回るようなフェージング現象が生じると(図3(a)の右側のグラフにおける右から2番目のサブキャリアを参照)、再送が入り、著しく伝送効率が低下しデータ誤りが生じる。
このような現象を、図3(b)に示す時間軸上で見ると、受信側で波形歪みが増大することになる。即ち、送信側の送信波形が反射、散乱、アクセスポイントから出る通信電波との干渉の影響を受けることで、時間軸上では受信波形に歪みが生じる。そのため周波数上で各サブキャリアのレベル低下を測定すると共に、時間軸上で搬送波の波形歪みを測定することにより、キャリアレベルでのC/N比を図1のC/N検知回路21cで検知することが可能になる。なお、検知されたC/N比の値が大きい状態は、搬送波の電力強度に比べて雑音成分の強度が小さいので受信する電波の品質が良い状態(無線LAN環境が良好な状態)を意味し、検知されたC/N比の値が小さい状態は、雑音成分の強度が大きいので受信する電波の品質が悪い状態(無線LAN環境が悪い状態)を意味する。
図1に戻り、次にMAC処理部25について説明する。MAC処理部25は、メモリ26、CPU27、メインモジュール11との接続を行う接続インタフェース28、RF回路部21との接続を行うRF用接続インタフェース29等を内部バス25aで接続した構成になっており、無線LAN通信においてデジタル変換/復調、及びアクセスコントロール等の処理を行う。
また、図2は、本実施形態においてCPU27が、OSI参照モデルにおけるMAC層30として機能する内容を概念的に表したものであり、このような機能はメモリ26に記憶されているプログラムPの規定内容により実現されている。CPU27のMAC層30は、IEEE(米国電気電子技術者協会)の無線LAN規格(IEEE802.11系の規格)に基づくアクセス手法(例えばCSMA/CA)に応じた制御処理を行い、MAC層30の中には、上位層にUpperMAC31および下位層に相当するLowerMAC32が含まれる。さらに、UpperMAC31には、CTS回数検知ブロック31a、及びAP数検知ブロック31bが含まれる。
CTS回数検知ブロック31aは、一定の時間内にRF回路部21で受信する他の無線通信装置からのCTS(受信準備完了信号に該当)の受信回数(無線通信環境に係る値に該当)を検知する手段に相当する。なお、所定の時間内にCTSを受信する回数が多い場合は、その場所における無線通信の混雑度が高いこと、即ち、CTSに関する無線通信環境が悪い状態を意味し、また、所定の時間内にCTSを受信する回数が少ない場合は、その場所における無線通信の混雑度が低いこと、即ち、CTSに関する無線通信環境が良い状態を意味する。
また、UpperMAC31内のAP数検知ブロック31bは、無線通信が可能なアクセスポイント(無線通信中継装置に相当)の数(無線通信環境に係る値に該当)を検知する。具体的に、RF回路部21で受信するアクセスポイント(AP)から一定の間隔(例えば、500msec)で発せられたビーコン信号に含まれる識別情報(例えば、SSID(Service Set Identifier))に基づいて、その場所において接続可能なアクセスポイントを識別して、アクセスポイントの数を判別する処理を行う。なお、所定の時間内に判別したアクセス可能なアクセスポイントの数が多い状態は、アクセスポイントに関する無線通信環境が良い状態を意味し、反対にアクセス可能なアクセスポイントの数が少ない状態は、アクセスポイントに関する無線通信環境が悪い状態を意味する。
また、図1に示すメモリ26は、プログラムP、電力テーブル40に加えて、検知されるC/N比に基づく無線通信環境の状態(クラス)を判定する処理で用いられる第1レベル値33、第2レベル値34および第3レベル値35などを記憶している。各レベル値33〜35の大きさは、第1レベル値33が最小であり、第2レベル値34が2番目に小さく、第3レベル値35が最大になっている(第1レベル値33<第2レベル値34<第3レベル値35)。
また、本実施形態の第1レベル値33には、無線通信環境のレベルに応じたC/N比の値の中で、実質的な無線通信が限界となる境界に応じた状態を表す値(限界レベルに応じた値)を適用している。また、第2レベル値34には、無線通信環境のレベルに応じたC/N比の値の中で、無線通信環境が悪い状態(悪クラス)と通常の状態(中クラス)を区別する境界に応じた基準の状態を表す基準値(基準レベルに応じた値)を適用している。さらに、第3レベル値35には、無線通信環境の状態に応じたC/N比の値の中で、無線通信環境が通常の状態(中クラス)と良好な状態(良クラス)とを区別する境界に応じた値を適用している。
これら各レベル値33〜35は、メモリ26に記憶されたCPU27用のプログラムPの規定により、受信した信号のキャリアに対してC/N検知回路21cで検知されたC/N比(検知結果)と比較されて、検知されたC/N比に基づく現在の無線通信環境を複数の状態(クラス)の中から決定する処理で用いられる。
図4は、プログラムPの規定によりCPU27が行うC/N比に基づく無線通信環境のクラス決定に係る処理手順を示している。即ち、CPU27は、RF回路部21のC/N検知回路21cで検知されたC/N比を取得し(S1)、取得したC/N比を先ず、第1レベル値33と比較して、C/N比が第1レベル値33を下回るか否かを判断する(S2)。C/N比が第1レベル値33を下回る場合(S2:YES)、CPU27は、現在の無線通信環境を「通信限界クラス」と判断する(S3)。
また、C/N比が第1レベル値33を下回らない場合、即ち、第1レベル値33以上の場合(S2:NO)、CPU27は次に、C/N比を第2レベル値34と比較して、C/N比が第2レベル値34を下回るか否かを判断する(S4)。C/N比が第2レベル値34を下回る場合(S4:YES)、CPU27は、現在の無線通信環境を悪い状態(悪クラス)と判断する(S5)。さらに、C/N比が第2レベル値34を下回らない場合、即ち、第2レベル値34以上の場合(S4:NO)、CPU27は最後に、C/N比を第3レベル値35と比較して、C/N比が第3レベル値35を下回るか否かを判断する(S6)。
C/N比が第3レベル値35を下回る場合(S6:YES)、CPU27は、現在の無線通信環境を普通の状態(中クラス)と判断する(S7)。また、C/N比が第3レベル値35を下回らない場合、即ち、第3レベル値35以上の場合(S6:NO)、CPU27は、現在の無線通信環境を良好な状態(良クラス)と判断する(S8)。なお、このようなCPU27の処理は、無線LANモジュール20が通信を行おうとしている間、随時行われ、C/N比に応じた無線通信環境(無線LAN環境)の変化を察知する。
図5(a)は、メモリ26に記憶されている電力テーブル40の中身を示している。電力テーブル40は、上述したCPU27の処理により判別される無線通信環境の各状態に、無線LANモジュール20が送信信号を送信する際の送信電力の値および送信処理の内容を対応付けた内容になっている。本実施形態の電力テーブル40は、無線通信環境が「通信限界クラス」であれば、送信処理を停止することを対応付けており、悪クラスには送信電力の値(強度値)として10dBm、中クラスには15dBm、良クラスには12dBmを夫々対応付けている。なお、電力テーブル40の内容は、あくまで一例であり、製品の特徴、仕様等に応じて他の値および他の送信処理の内容を対応付けることも勿論可能である。
本実施形態の電力テーブル40における無線通信環境の各状態に対応付ける内容の考え方は、以下の通りである。先ず、無線通信環境の状態が「通信限界クラス」であるときは、もはや通信が困難であることから、ユーザからの送信指示があっても送信処理自体を停止して、無駄に電力を消費することを防止する。即ち、キャリアレベルが高くても外来ノイズが高くなると、結果的に効率の悪い無線状態に陥るので、C/N比の悪化に伴い転送ビットレートが低下して、限界の転送ビットレートになったときは、送信処理をあきらめると云う設計思想を本実施形態では取り入れている。なお、本実施形態では、常用に耐え得る転送ビットレートの限界は、無線LANモジュール20の最大転送ビットレートの8分の1の数値に設定している。
また、無線通信環境の状態が「悪クラス」であるときは、無線通信の接続性が不安定な状態であり、データ送信の確実度にバラツキがあることから、電力テーブル40は、電力消費の抑制を優先して、送信電力を最小の値の10dBm(第1電力値に相当)に設定している。さらに、無線通信環境の状態が「中クラス」であるときは、通常のレベルで無線通信が可能であるため、少しでも迅速にデータを送信できるように、電力テーブル40は送信電力を「悪クラス」より高めた値の15dBm(第2電力値に相当)に設定している。最後に、無線通信環境の状態が「良クラス」であるときは、アクセスポイントとの接続を試みれば直ちに接続を確立してスムーズに通信でき、「良クラス」より少し送信電力を低下させても通常レベルで送信を行えることから、電力テーブル40は、「良クラス」より少し低く且つ「悪クラス」よりは高い値の12dBm(第3電力値に相当)に設定している。
図5(b)は、無線通信環境の状態が「通信限界クラス」であると判断された場合に、表示パネル18に表示出力される通知画面39を示している。通知画面39は、メインモジュール11のROM13に記憶されている画面データベース13bに含まれる通知画面データに応じたものであり、CPU27が送信出力処理の停止を決定した場合、メイン制御部17へ通知画面39の表示指示を出力することで、表示パネル18に表示されるようになっている。通知画面39は、送信処理の停止の旨を表す記述39aおよび無線通信環境の良い場所への移動を促す記述を含むと共に、OKボタン39bを有している。なお、OKボタン39bが操作部19の操作により選択されると、通知画面39の表示を終了する制御をメイン制御部17が行う。本実施形態では、このような通知画面39が、送信処理を停止に合わせて表示されるので、ユーザは送信操作を行ったにもかかわらず、送信処理が自動で停止された理由をユーザは確認でき、また、無線通信環境が良い場所へ移動した方がスムーズに通信を行える状況であることもあわせて確認できる。
メモリ26に記憶されるプログラムPは、基本的な無線LAN通信に関する処理に加えて、本発明の特徴となる無線通信環境に応じた送信制御に係る処理を規定しており、無線通信環境の状態を判断する処理内容は、上述した図4のフローチャートに示す手順になっている。図4のフローチャートに示す手順で無線通信環境の状態が判断されると、プログラムPは、その判断した状態に対応する送信電力の値または送信処理の停止を電力テーブル40に基づき特定する処理をCPU27が行うことを規定している。
さらに、プログラムPは、送信処理の停止を特定した場合、CPU27が送信処理を停止する指示をRF回路部21に出して、送信処理を停止させると共に、上述した図5(b)の通知画面39を表示パネル18へ表示出力する処理を行うことも規定している。また、送信電力の値を特定した場合、特定した値をCPU27からRF回路部21の電力制御部21aへ伝えて、値を変更する指示をCPU27が電力制御部21aへ出す旨をプログラムPは規定している。この指示を受けた電力制御部21aは、伝えられた値になるように、送信電力を変更して送信処理を行う。なお、上述した一連の制御処理は、データの受信に応じて随時行われるため、変化しやすい無線通信環境に素早く対応できる。
図6(a)は、上述したプログラムPの規定に基づくCPU27の制御処理により、本実施形態の携帯型音楽再生装置10(無線LANモジュール20)が行う送信電力制御の状況の一例を時間の経過に伴って示したグラフである。
先ず、無線通信の待機状態では、携帯型音楽再生装置10が素早く無線処理を行えるようにするため、無線LANモジュール20は内部のMAC処理部25およびRF回路部21の所定部分に一定の電力をバッテリBから供給しており、それにより300mWの電力を消費している。次に、時間T1において、ユーザからの送信指示の操作に伴いデータを送信する際、上述したC/N比の検知に基づき無線通信環境は「良クラス」と判断されたため、無線LANモジュール20は送信電力を12dBmにして送信処理を行う。その結果、時間T1から時間T2までのデータ送信中、無線LANモジュール20は送信処理により500mWの電力を消費する。
なお、図6(b)に示すように、送信電力(送信電力の強度の値)と消費電力の関係は、二次曲線的に変化し、例えば、送信電力が10dBmのときの消費電力は400mWであり、送信電力が12dBmのときの消費電力は500mWに上がり、送信電力が15dBmのときの消費電力は800mWにまで上がる。
また、図6(a)のグラフにおいて、時間T2になると、無線LANモジュール20は、データの送信に対してアクセスポイントから発せられたACK信号(データを受け取った旨をデータ送信元へ伝える信号)を受信しているが、受信時の受信電力は一定なので、消費電力も一定の値(400mW)になっている。さらに、図6(a)のグラフにおいて、無線LANモジュール20は、時間T3から続く待機状態(消費電力300mW)を時間T4で終了して、アクセスポイントから何らかの信号を受信するが、このときも消費電力は一定の値(400mW)になる。
さらにまた、無線LANモジュール20は、受信した信号に対して、ACK信号を時間T5でアクセスポイントへ送信する際、上述したC/N比の検知に基づき無線通信環境は「中クラス」と判断されたため、無線LANモジュール20は送信電力を15dBmにして送信処理を行う。その結果、時間T5から時間T6までのデータ送信中、無線LANモジュール20は送信処理により800mWの電力を消費する。
また、時間T6になると、無線LANモジュール20は待機状態(消費電力300mW)に入り、時間T7で接続中のアクセスポイントに対して切断処理を行い、この時の処理に要する平均消費電力は800mWになる。アクセスポイントとの切断後(時間T8以降)、無線LANモジュール20はスリープ状態になり、スリープ状態における消費電力は0.2mWに抑えられる。このように、本実施形態の無線LANモジュール20は、C/N比の検知に基づき特定した無線通信環境に応じて送信電力を随時変化させるので、データを迅速且つ確実に送信することができる。
図7は、携帯型音楽再生装置10(無線LANモジュール20)における送信電力制御の状況の別の例を時間の経過に伴って示したグラフである。この例では、時間0〜時間T10の待機状態(消費電力300mW)を経て時間T10で、ユーザからの送信指示の操作に伴いデータを送信する際、上述したC/N比の検知に基づき無線通信環境は「悪クラス」と判断されたため、無線LANモジュール20は送信電力を10dBmにして送信処理を行う。その結果、時間T10から、無線LANモジュール20はデータの送信処理(データのアップロード処理)により400mWの電力を消費する。
また、データ送信開始後の時間T11で、無線通信環境が悪化し、上述したC/N比の検知に基づき無線通信環境の状態が「通信限界クラス」と判断されたため、無線LANモジュール20は送信処理を一旦停止して、待機状態に入る。なお、時間T11における送信処理の停止に伴い、無線LANモジュール20は、図5(b)の通知画面39を表示出力する処理を行い、時間T12で通知画面39のOKボタン39bがユーザにより選択される操作が行われて通知画面39の表示を停止する。
さらに、待機状態の間に通知画面39を見たユーザが、無線通信環境の良い場所へ移動し、時間T13で再度、データの送信指示を行い、それに伴い、無線LANモジュール20は、C/N比の検知に基づく無線通信環境を「良クラス」と判断し、送信電力を12dBmにして送信処理を再開する。送信処理(データのアップロード処理)に再開により、時間T13から、無線LANモジュール20は500mWの電力を消費する。
このように、本実施形態の無線LANモジュール20は、C/N比の検知に基づき判断した無線通信環境が悪い状態の場合、確実なデータ送信より消費電力の抑制を優先して送信電力を低下し、また、無線通信環境が「通信限界クラス」になれば、自動的に送信処理を停止するので、データを送信できない状態で無駄に電力を消費することを防止できる。しかも、送信電力を停止した場合は、図5(b)の通知画面39を表示するので、無線通信環境が非常に悪いため送信処理を停止したことをユーザに伝えるので、ユーザが無線通信環境の良い場所へ移動することも期待できる。
なお、本発明は、上述した無線LANモジュール20の形態に限定されるものではなく、種々の変形例が存在する。先ず、C/N比の検知結果に基づき無線通信環境を判断するために用いるレベル値33〜35の数は、3個に限定されるものではなく、無線LANモジュール20の仕様、及びグレード等に応じて適宜増減可能である。
例えば、レベル値の数を3個より多くした場合は、判別可能な無線通信環境の状態を多くでき、一段と細かいクラス分けを行って無線通信環境に合わせた迅速で且つ効率的なデータ送信と、送信による電力消費の抑制を一段と詳細に行える。また、レベル値の数を3個より少なくした場合は、クラス分けに係る処理の負担を低減でき、特にレベル値を1個にしたときは、C/N比の検知結果に基づいて、検知結果が一つのレベル値以上か否かと云う簡潔な処理でクラス分けを行って送信電力の値または送信処理の内容(送信処理の停止)を特定できる。
さらに、クラス分けは、送信するデータの内容(種類)に応じて対応付けを変化させてもよく、例えば、実質的なデータを送信する場合は、中クラスから良クラスの範囲でクラス分けを行う一方、ACK信号等の形式的な信号を送信する場合は、クラスの下限を低めて悪クラスから良クラスまでの範囲でクラス分けを行うようにしてもよい。このように、クラス分けの範囲を変えることで、実質的なデータをより確実に送信先へ送れるようになる。さらにまた、第1実施形態のようにC/N比の検知結果で送信電力値の制御を行うことは、インフラストラクチャモード以外にアドホックモードへも適用可能である。
また、図8は、第1実施形態の変形例の無線LANモジュール50を示している。変形例の無線LANモジュール50は、図2のCPU27のソフトウエア的に行われる処理をハード的な回路で置き換えた構成になっている。具体的には、ソフト的に機能するCTS回数検知ブロック31a及びAP数検知ブロック31bを含むUpperMAC31、並びにLowerMAC32等と、図1に示すRF回路部21とに対応したハード的な各種回路51〜54をそれぞれ設けると共に、これらの各回路51〜54を制御する回路制御部55、及びメインモジュール11との接続インタフェース57を、変形例の無線LANモジュール50は設けている。
RF回路51は、図1のRF回路部21に対応した処理を行う回路であり、送信信号に係る送信電力の制御を行う電力制御部51a、受信信号のキャリアの電力強度に係る値の検知処理を行う手段に相当する強度検知部51b、およびC/N比の検知処理を行うC/N検知部51cを含んでいる。アクセス制御回路52は、図2のUpperMAC31の各ブロック31a、31bを除いた部分、及びLowerMAC32に対応した部分である。また、CTS回数検知回路53は、図2のCTS回数検知ブロック31a等に対応した処理を行う回路であり、AP数検知回路54は、図2のAP数検知ブロック31bに対応した処理を行う回路である。
さらに、回路制御部55は内部メモリ56を有し、この内部メモリ56にプログラム、メニューデータ、第1レベル値〜第3レベル値、電力テーブル等を記憶している。このような変形例の無線LANモジュール50の回路制御部55は、内部メモリ56に記憶されたプログラムに基づき、C/N比の検知結果による無線通信環境のクラス分けを行い、それに伴って送信電力の制御または送信処理の停止を行うことになる。
また、無線通信環境が「通信限界クラス」である場合に送信処理の停止の旨を出力する処理の内容は、図5(b)の通知画面39に限定されるものではなく、送信処理の停止を知らせる旨の音声を出力すること、または警告灯を新たに設けて警告灯を点灯または点滅させるデータを出力すること等も適用可能である。さらに、仕様を簡略化するときは、送信処理の停止の旨を出力する処理自体を省略してもよい。
さらにまた、上述した無線LANモジュール20では、無線通信環境を判断するための検知は、C/N比に基づいて行うようにしているが、C/N比の検知の替わりに他の検知条件(例えば、CTSの受信回数、アクセス可能なアクセスポイント数、キャリアの電力強度)に基づき無線通信環境に係る値を検知してもよい。
例えば、CTSの受信回数に基づき無線通信環境の検知を行う場合は、図2のCTS回数検知ブロック31aで、アンテナ24およびRF回路部21により受信した他の無線通信装置からのCTSの受信回数を一定時間(例えば、30秒の間。30秒以外の時間数値も適用可能)検知し、検知した受信回数に基づきCPU27が無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行う。この場合、図1に示す無線LANモジュール20のメモリ26で記憶されるレベル値33〜35の中身は、CTSの受信回数に対応したものになっており、例えば第1レベル値33として「5回」、第2レベル値34として「3回」、第3レベル値35として「1回」と云う値が設定され、CPU27が、各レベル値33〜35とCTSの受信回数を比較して無線通信環境の状態を判断する。
なお、CTSの受信回数に基づく無線通信環境の判断では、C/N比の場合とは逆に、CTSの受信回数が少ないほど(数が小さいほど)無線通信環境の状態(クラス)が良好となるため、CTSの受信回数に係る検知結果の見方はC/N比の場合と逆になる。よって、CTSの受信回数(検知結果)が比較用のレベルを上回る場合とは、例えば、検知されたCTSの受信回数(例えば「4回」)が、第1レベル値(5回)より少ないときが該当し、CTSの受信回数(検知結果)が比較用のレベルを下回る場合とは、例えば、検知されたCTSの受信回数(例えば「6回」)が、第1レベル値(5回)より多いときが該当する。
また、アクセス可能なアクセスポイント(無線通信中継機)の数に基づき無線通信環境の検知を行う場合は、図1のアンテナ24およびRF回路部21で受信するビーコン信号に含まれるSSIDに基づき、図2に示すAP数検知ブロック31bで、無線通信が可能なアクセスポイントの数を検知し、検知した数に基づきCPU27が無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行う。この場合、図1に示すメモリ26で記憶されるレベル値33〜35の中身は、アクセスポイント数に対応したものになっており、例えば第1レベル値33として「0.5」、第2レベル値34として「1.5」、第3レベル値35として「3」と云う値が設定され、CPU27が、各レベル値33〜35とアクセスポイントの数を比較して、無線通信環境の状態を判断する。
なお、アクセスポイント数に基づく無線通信環境の判断は、C/N比の場合と同様に、アクセスポイント数が多いほど(数が大きいほど)無線通信環境の状態(クラス)が良好となる。よって、アクセスポイント数(検知結果)が比較用のレベルを上回る場合とは、例えば、検知されたアクセスポイント数(例えば「1」)が、第1レベル値(0.5)より大きいときが該当し、アクセスポイント数(検知結果)が比較用のレベルを下回る場合とは、例えば、検知されたアクセスポイント数(例えば「0」)が、第1レベル値(0.5)より小さいときが該当する。
さらに、キャリアの電力強度に基づき無線通信環境の検知を行う場合は、図1に示すRF回路部21の強度検知回路21bでキャリアの電力強度を検知し、検知した電力強度に基づきCPU27が無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行う。このようなクラス判定を行うときは、図1に示す無線LANモジュール20のメモリ26で記憶される各レベル値33〜35を、キャリアの電力強度に対応したものにする必要があり、例えば第1レベル値33として「−70(dBm)」、第2レベル値34として「−45(dBm)」、第3レベル値35として「−15(dBm)」と云う値が設定される。
なお、キャリアの電力強度は、数値が大きいほど無線通信環境が良好となり、このような見方に基づいて、検知されたキャリアの電力強度と各レベル値33〜35がCPU27により比較判断される。よって、キャリアの電力強度(検知結果)が比較用のレベルを上回る場合とは、例えば、検知された電力強度の値(例えば「−60dBm」)が、第1レベル値(−70dBm)より大きいときが該当し、キャリアの電力強度(検知結果)が比較用のレベルを下回る場合とは、例えば、検知された電力強度の値(例えば「−75dBm」)が、第1レベル値(−70dBm)より小さいときが該当する。
上述したような検知結果(CTSの受信回数、アクセスポイント数またはキャリアの電力強度)と各レベル値33〜35の比較結果に基づき無線通信環境の状態(クラス)が判定された後は、上記と同様に、図5(a)の電力テーブル40の対応関係に基づいて送信電力の特定または送信処理自体の停止が行われる。なお、このようなCTSの受信回数、アクセスポイント数またはキャリアの電力強度に基づく無線通信環境の状態の判断は、上述した変形例と同様に、各レベル値の個数を増減してクラス分けすることが可能であると共に、図8に示す無線LANモジュール50にも適用でもる。
また、これらの無線通信環境のクラス判定に用いる条件(C/N比検知、CTS受信回数、アクセスポイント数、キャリアの電力強度)は2以上の条件を適宜組み合わせることも可能であり、組み合わせた複数の条件に基づきクラス判定を行ってもよい。このように複数の条件を組み合わせるときは、各条件に応じたレベル値をメモリ26に記憶すると共に、図9に示すような変形例の電力テーブル60を用いることになる。
図9の電力テーブル60は、C/N比の検知およびキャリアの電力強度(キャリア強度)の2条件を組み合わせて無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行う場合に、図5(a)の電力テーブル40の替わりに使用されるものである。この電力テーブル60では、C/N比検知で分けられる各クラス(良クラス〜通信限界クラス)のそれぞれに、検知されたキャリア強度に基づき分けられる各クラス(良クラス〜通信限界クラス)を対応付けると共に、検知されたキャリア強度で分けられたクラスごとに設定内容を規定している。この電力テーブル60は、C/N比検知に基づくクラスまたはキャリア強度に基づくクラスのいずれか一方で通信限界クラスと判定されると、送信処理自体を停止することを規定している。そのため、どのような条件においても、無線通信環境が通信限界クラスに判定されると、自動的に送信処理が停止され、無駄に電力を消費することが防止される。
なお、C/N比検知、CTS受信回数、アクセスポイント数またはキャリアの電力強度の中のいずれか2つに対して他の組み合わせ方を行った場合でも、図9の電力テーブル60に準じた内容のテーブルを用いて、無線通信環境に係る値に応じたクラスを判定し、送信電力の制御又は送信処理の停止を行うことになる。
また、図10の電力テーブル61は、C/N比の検知、キャリアの電力強度(キャリア強度)およびCTSの受信回数(CTS回数)の3条件を組み合わせて無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行うために使用されるものである。この電力テーブル61では、C/N比検知で分けられる各クラスのそれぞれに、検知されたキャリア強度に基づき分けられるクラスを対応付け、さらにキャリア強度で分けられた各クラスのそれぞれに、検知されたCTS回数に基づき分けられるクラスを対応付け、そのCTS回数に応じたクラスごとに設定内容を規定したものになっている。
この電力テーブル61でも、条件のいずれか1つで通信限界クラスと判定されると、送信処理自体を停止することを規定している。そのため、どのような条件においても、無線通信環境が通信限界クラスに判定されると、自動的に送信処理が停止され、無駄に電力を消費することが防止される。なお、図10に示す組合せ以外でC/N比検知、CTS受信回数、アクセスポイント数またはキャリアの電力強度の中のいずれか3つを組み合わせた場合でも、図10の電力テーブル61に準じた内容のテーブルを用いて、無線通信環境に係る値に応じたクラスを判定し、送信電力の制御又は送信処理の停止を行うことが可能である。
さらに、図11の電力テーブル62は、C/N比の検知、キャリアの電力強度(キャリア強度)、CTSの受信回数(CTS回数)およびアクセスポイント数(AP数)の計4条件を組み合わせて無線通信環境に係る値に応じたクラス判定を行うために使用されるものである。この電力テーブル62では、C/N比検知で分けられる各クラスのそれぞれに、検知されたキャリア強度に基づき分けられるクラスを対応付け、さらにキャリア強度で分けられた各クラスのそれぞれに、検知されたCTS回数に基づき分けられるクラスを対応付け、さらにまたCTS回数で分けられた各クラスのそれぞれに、検知されたアクセスポイント数(AP数)に基づき分けられるクラスを対応付け、そのAP数に応じたクラスごとに設定内容を規定したものになっている。よって、このような全条件を組み合わせた電力テーブル62を用いても、送信電力の制御又は送信処理の停止を行うことが可能である。
また、本発明の実施形態に係る無線通信装置は、図1、8に示すような無線LANモジュール20、50の形態で、携帯型音楽再生装置10に組み込まれることに限定されるものではなく、パーソナルコンピュータ、PDA、テレビジョン装置等の情報処理装置、及び携帯電話機、携帯型画像表示装置等の各種機器にも組み込むことが適用できる。また、本実施形態の無線通信装置は、各種機器に内蔵して組み合わされる以外に、独立した無線通信装置の構成にしてもよい。例えば、各種接続規格(PCMCIA規格、CFカード規格、USB規格、IEEE1394等)に対応したカード型形状で構成し、様々な情報処理装置へ接続装着できるようにしてもよい。さらに本実施形態の無線通信装置が対象にする無線通信の種類は、無線LANに限定されるものではなく、Wireless USB、UWB(Ultra Wide Band)、BLUETOOTH(登録商標)等の各種無線通信に対しても、本発明は適用可能である。
本発明の実施形態に係る無線LANモジュールを組み込んだ携帯型音楽再生装置の主要な内部構成を示すブロック図である。 CPUがMAC層として機能する内容を表したブロック図である。 (a)は周波数軸上での各サブキャリアに対する送信側と受信側のレベルを示すグラフであり、(b)は時間軸上でのサブキャリアに対する送信側と受信側の波形を示すグラフである。 無線通信環境のクラス分けに係る処理手順を示すフローチャートである。 (a)は本実施形態の電力テーブルを示す図表であり、(b)は送信処理停止の旨を表す通知画面の概略図である。 (a)は、送信電力の制御状況の例を示すグラフであり、(b)は送信電力値に対する無線LANモジュールにおける消費電力値を示す図表である。 送信電力の制御状況に関する他の例を示すグラフである。 本実施形態の変形例に係る無線LANモジュールの主要な内部構成を示すブロック図である。 変形例に係る電力テーブルを示す図表である。 他の変形例に係る電力テーブルの一部を示す図表である。 別の他の変形例に係る電力テーブルの一部を示す図表である。
符号の説明
10 携帯型音楽再生装置
20 無線LANモジュール
21 RF回路部
21a 電力制御部
21b 強度検知回路
21c C/N検知回路
25 MAC処理部
26 メモリ
27 CPU
31 UpperMAC
31a CTS回数検知ブロック
31b AP数検知ブロック
32 LowerMAC
33 第1レベル値
34 第2レベル値
35 第3レベル値
40、60〜62 電力テーブル
P プログラム

Claims (9)

  1. 無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、
    無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を、無線通信環境の基準となる状態を表す基準レベルと比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が基準レベルを下回る場合、送信電力の値を第1電力値にして送信処理を行う手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が基準レベルを上回る場合、送信電力の値を前記第1電力値より高い第2電力値にして送信処理を行う手段と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、
    無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を、無線通信が可能な限界となる状態を表す限界レベルと比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が限界レベルを上回る場合、送信電力の値を一の電力値にして送信処理を行う手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が限界レベルを下回る場合、送信処理を停止する停止手段と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  3. 無線通信に係る送信電力の値を変更して送信処理を行う無線通信装置において、
    無線通信環境に係る値を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果を、無線通信環境の状態を表す第1レベルおよび前記第1レベルより高いレベルを表す第2レベルと比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第1レベルを下回る場合、送信処理を停止する停止手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第1レベルを上回り且つ第2レベルを下回る場合、送信電力の値を第1電力値にして送信処理を行う手段と、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第2レベルを上回る場合、送信電力の値を前記第1電力値より高い第2電力値にして送信処理を行う手段と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  4. 前記比較手段は、前記検知手段の検知結果を、前記第2レベルより高いレベルを表す第3レベルと比較しており、
    前記比較手段の比較の結果、前記検知結果が第3レベルを上回る場合、送信電力の値を第1電力値より高く且つ前記第2電力値より低い第3電力値にして送信処理を行う手段を備える請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記停止手段が送信処理を停止する場合、送信処理の停止の旨を出力する処理を行う手段を備える請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  6. 前記検知手段は、無線通信環境に係る値として、搬送波中の雑音成分に係る値を検知する手段を備える請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 他の無線通信装置が発信する受信準備完了信号を受信する信号受信手段を備え、
    前記検知手段は、無線通信環境に係る値として、前記信号受信手段が受信した受信準備完了信号の受信回数を検知する手段を備える請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  8. 前記検知手段は、無線通信環境に係る値として、無線通信が可能な無線通信中継装置の数を検知する手段を備える請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  9. 前記検知手段は、無線通信環境に係る値として、搬送波の電力強度を検知する手段を備える請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の無線通信装置。
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