JP6954265B2 - 無線通信装置および無線通信方法 - Google Patents

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Description

本開示は、無線通信装置および無線通信方法に関する。
近年、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に代表される無線LAN(Local Area Network)の普及が進んでいる。また、それに伴って無線LAN対応製品(以下、無線通信装置とも称する。)も増加している。これに対し、通信に利用可能な無線通信リソースには限りがある。そのため、無線通信装置間の通信の効率化が望まれる。
通信の効率化のための技術の一例として、無線LAN通信システム以外の他の無線通信システムと無線通信リソースを共有する技術がある。例えば、テレビジョン受像機が映像の受信に利用する周波数チャネルが空いている間、空いている当該周波数チャネルを利用して通信を行う技術がある。
このような無線通信リソースを共有する技術においては、無線LAN通信システムと他の無線通信システムとの混信を回避することが重要である。例えば、特許文献1では、当該他の無線通信システムの稼働状況を判定し、当該他の無線通信システムが稼働中と判定されると、電波の発射を停止する無線装置に係る発明が開示されている。
特開2012−15782号公報
しかし、さらなる通信の効率化が望まれる。例えば、特許文献1で開示される発明では、他の無線通信システムが稼働中である場合に電波の発射が停止させられるため、送信機会が減少してしまう。
そこで、本開示では、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能な仕組みを提案する。
本開示によれば、無線通信装置であって、信号を受信する受信部と、第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信する送信部と、を備え、前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含む、無線通信装置が提供される。
また、本開示によれば、プロセッサを用いて、無線通信装置において信号を受信することと、第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信することと、を含み、前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含む、無線通信方法が提供される。
以上説明したように本開示によれば、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能な仕組みが提供される。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の第1の実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための図である。 同実施形態に係る無線通信装置の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。 同実施形態に係る無線通信モジュールの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。 同実施形態に係る無線通信装置において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。 同実施形態に係る無線通信装置におけるOBSS信号判定処理に用いられる情報が格納されるフレームの構成の例を示す図である。 同実施形態に係る無線通信装置におけるOBSS信号判定処理に用いられる情報が格納されるフレームの構成の他の例を示す図である。 同実施形態に係る無線通信装置の全体処理の例を概念的に示すフローチャートである。 同実施形態に係る無線通信装置の送信パラメタの設定処理の例を概念的に示すフローチャートである。 同実施形態の変形例に係る無線通信装置において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。 本開示の第2の実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための図である。 同実施形態に係る無線通信装置において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。 同実施形態に係る無線通信装置の全体処理の例を概念的に示すフローチャートである。 同実施形態に係る無線通信装置の送信パラメタの設定処理の例を概念的に示すフローチャートである。 同実施形態の変形例に係る無線通信装置において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 無線アクセスポイントの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる番号を付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能を有する複数の構成を、必要に応じてAP100−1AおよびAP100−1Bなどのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を区別する必要が無い場合、同一符号のみを付する。例えば、AP100−1AおよびAP100−1Bを特に区別する必要がない場合には、単にAP100−1と称する。
また、説明の便宜上、第1および第2の実施形態に係る無線通信装置100(200)を、無線通信装置100−1(200−1)および無線通信装置100−2(200−2)のように、末尾に実施形態に対応する番号を付することにより区別する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(OBSSを考慮した空きチャネル検出閾値)
1−1.序論
1−2.システム概要
1−3.装置の基本構成
1−4.装置の機能詳細
1−5.装置の処理
1−6.第1の実施形態のまとめ
1−7.変形例
2.第2の実施形態(送信電力に応じた空きチャネル検出閾値)
2−1.システム概要
2−2.装置の機能詳細
2−3.装置の処理
2−4.第2の実施形態のまとめ
2−5.変形例
3.応用例
4.むすび
<1.第1の実施形態(OBSSを考慮した空きチャネル検出閾値)>
まず、本開示の第1の実施形態について説明する。
<1−1.序論>
始めに、本開示の第1の実施形態に係る無線通信装置に関する技術について説明する。
無線LAN通信においては、通信の衝突を回避するためのチャネルアクセス制御技術がある。例えば、当該チャネルアクセス制御技術としては、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)と呼ばれる技術がある。CSMA/CAでは、信号に付加される所定のプリアンブルが所定の受信電界強度(受信信号強度)を伴って検出された場合に、チャネルが利用状態(BUSY状態)であると判定される。そして、チャネルがBUSY状態であると判定されると、信号の送信が抑制される。これは、BUSY状態では、他の無線通信装置によりチャネルが利用されている、すなわち電波が送信されているためである。より具体的には、所定のプリアンブルがCCA_SD(Clear Channel Assessment Signal Detection)と呼ばれる閾値以上の受信電界強度を伴って検出された場合に、チャネルがBUSY状態であると判定される。
また、無線LAN通信では、送信電力を制御する技術(以下、TPC(Transmission Power Control)技術とも称する。)がある。例えば、宛先となる無線通信装置に信号が受信される下限の送信電力で信号を送信する高度空間多重技術がある。当該高度空間多重技術では、宛先となる無線通信装置が近いほど低い送信電力で信号が送信される。そのため、他の無線通信装置の送信機会を増加させることができると考えられている。
さらに、当該高度空間多重技術では、自身の属するBSS(Basic Service Set)(以下、自己BSSとも称する。)以外の隣接するBSS(以下、OBSS(Overlapping BSS)とも称する。)からの信号を無視する技術が検討されている。具体的には、OBSSに属する無線通信装置から信号がOBSS_PD(OBSS Packet Detection)と呼ばれる閾値未満の受信電界強度を伴って受信された場合に、当該信号は受信されなかったとみなされる。これにより、OBSSが存在していても送信機会を増大させることができると考えられている。
しかし、上述した各技術については改善の余地がある。
まず、CSMA/CAでは、チャネルの利用効率を向上させることが困難である。例えば、CSMA/CAでは、受信電界強度がCCA_SDを超えるプリアンブルが検出されると、当該プリアンブルが検出されたチャネルについての信号の送信が抑制される。そのため、通信範囲内において通信する無線通信装置が多くなるほど、送信機会が減少してしまう。
また、上述したTPC技術では、他の無線通信装置の通信により自身の通信が妨げられるおそれがある。例えば、無線通信装置が所定の送信電力で信号を送信する場合に、当該信号の宛先となる無線通信装置の周辺において他の無線通信装置が当該所定の送信電力より高い送信電力で信号を送信するときがある。このとき、当該宛先となる無線通信装置において信号を成功裏に受信することが困難となるおそれがある。
さらに、上述したOBSSの信号を無視する高度空間多重技術では、送信機会を増加させることにより、通信の衝突が増加するおそれがある。例えば、送信電力制御により送信電力が低く設定し、固定値であるCCA_SDを引き上げることが考えられる。これにより、送信機会は増加する一方で、OBSSの信号が無視されるため、送信機会の増加によりOBSSに属する無線通信装置から送信される信号との衝突が発生しやすくなる。その結果、通信の衝突が増加し、通信効率の向上が妨げられかねない。
そこで、本開示の第1の実施形態では、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能な仕組みを提案する。
<1−2.システム概要>
以上、本開示の第1の実施形態に係る無線通信装置に関する技術について説明した。次に、図1を参照して、本開示の第1の実施形態に係る無線通信システムの概要について説明する。図1は、本開示の第1の実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための図である。
本実施形態に係る無線通信システムは、空きチャネル検出機能、TPC機能および高度空間多重機能を有する無線通信装置100−1および200−1(以下、無線通信装置100−1(200−1)とも称する。)を備える。具体的には、無線通信装置100−1(200−1)は、上述したCSMA/CAのように空きチャネルの検出処理を行い、チャネルが空いていると判定されると、信号の宛先となる無線通信装置に信号が受信される下限の送信電力で信号を送信する。また、無線通信装置100−1(200−1)は、空きチャネルの検出処理において信号が受信された場合に、当該信号がOBSSに属する無線通信装置から送信された信号(以下、OBSS信号とも称する。)であるときは、当該信号が受信されなかったとみなして、自身の信号を送信する。
例えば、本実施形態に係る無線通信システムは、図1に示したように、BSS1に属するAP(Access Point)100−1A、STA(Station)200−1A、200−1Bおよび200−1Cと、BSS2に属するAP100−1B、STA200−1D、200−1Eおよび200−1Fと、を備える。AP100−1Aは、送信電力をTX_P1に設定し、STA200−1Aを宛先として信号を送信する。また、AP100−1Bは、送信電力をTX_P1よりも高いTX_P2に設定し、STA200−1Dを宛先として信号を送信する。
ここで、AP100−1BがAP100−1Aよりも先に送信する場合を考える。この場合、AP100−1Bの送信する信号はAP100−1Aに到達する。通常のCSMA/CAでは、当該信号すなわちプリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD以上であれば、AP100−1Aは自身の送信を待機する。しかし、本実施形態では、AP100−1Aは、当該信号の送信元がOBSSに属し、当該信号についての受信電界強度がOBSS_PD未満であれば、当該信号を無視する。従って、AP100−1Aは、AP100−1Bから信号を受信したにも関わらず、信号の送信を行うことが可能となる。
しかし、さらに送信機会を増加させるために、CCA_SDを一律に引き上げると、上述したような通信の衝突が引き起こされかねない。そこで、本実施形態では、無線通信装置100(200)は、OBSS_PDに相当する閾値(第2の閾値)を送信電力に応じて設定し、当該第2の閾値に関連してCCA_SDに相当する閾値(第1の閾値)を設定する。そして、無線通信装置100(200)は、当該第1の閾値に基づいて信号を送信する。
これにより、例えば送信電力が低くなるほど、第2の閾値が高くなるように設定され、第1の閾値も高くなるように設定することができる。そのため、周辺の無線通信装置に電波が届きにくい、すなわち影響を与えにくいほど、送信機会を増加させることができる。従って、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。
なお、図1においては無線通信システムの一例として、無線通信システムはAP100−1およびSTA200−1で構成される例を説明したが、AP100−1の代わりに、STA100−1のうちの1つが他のSTA100−1との複数のダイレクトリンクを持つ無線通信装置であってもよい。
<1−3.装置の基本構成>
次に、本実施形態に係る無線通信装置100−1(200−1)について説明する。まず、図2を参照して、無線通信装置100−1(200−1)の基本的な機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る無線通信装置100−1(200−1)の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
無線通信装置100−1(200−1)は、図2に示したように、無線通信モジュール101(201)、有線通信モジュール102(202)、機器制御部103(203)、情報入力部104(204)および情報出力部105(205)を備える。
無線通信モジュール101(201)は、外部の装置との無線通信を行う。具体的には、無線通信モジュール101(201)は、機器制御部103(203)から得られるデータを送信し、受信されるデータを機器制御部103(203)に提供する。詳細については後述する。
有線通信モジュール102(202)は、有線を介して外部の装置と通信を行う。具体的には、有線通信モジュール102(202)は、インターネットと接続され、インターネットを介して外部の装置と通信を行う。例えば、有線通信モジュール102(202)は、無線通信モジュール101(201)が通信により取得したデータを外部の装置にインターネットを介して送信する。
機器制御部103(203)は、無線通信装置100(200)の動作を全体的に制御する。具体的には、機器制御部103(203)は、無線通信モジュール101(201)および有線通信モジュール102(202)の通信を制御する。例えば、機器制御部103(203)は、情報入力部104(204)から得られるデータを無線通信モジュール101(201)または有線通信モジュール102(202)に送信させる。また、機器制御部103(203)は、無線通信モジュール101(201)または有線通信モジュール102(202)の通信により得られるデータを情報出力部105(205)に出力させる。
情報入力部104(204)は、無線通信装置100(200)の外部からの入力を受け付ける。具体的には、情報入力部104(204)は、ユーザ入力またはセンサから得られる情報を受け付ける。例えば、情報入力部104(204)は、キーボードもしくはタッチパネル等の入力装置またはセンサ等の検出装置である。
情報出力部105(205)は、データを出力する。具体的には、情報出力部105(205)は、機器制御部103(203)から指示されるデータを出力する。例えば、情報出力部105(205)は、画像情報に基づき画像を出力するディスプレイまたは音声情報に基づき音声もしくは音楽を出力するスピーカ等である。
なお、上記構成のうちの有線通信モジュール102(202)、情報入力部104(204)および情報出力部105(205)は、無線通信装置100(200)に備えられなくてもよい。
(無線通信モジュールの構成)
続いて、図3を参照して、無線通信モジュール101(201)の機能構成について説明する。図3は、本開示の第1の実施形態に係る無線通信モジュール101(201)の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
無線通信モジュール101(201)は、図3に示したように、送信部および受信部として、データ処理部110(210)、制御部120(220)および無線通信部130(230)を備える。
(1.データ処理部)
データ処理部110(210)は、処理部および取得部の一部として、図3に示したように、インタフェース部111(211)、送信バッファ112(212)、送信フレーム構築部113(213)、受信フレーム解析部114(214)および受信バッファ115(215)を備える。
インタフェース部111(211)は、無線通信装置100(200)に備えられる他の機能構成と接続されるインタフェースである。具体的には、インタフェース部111(211)は、当該他の機能構成、例えば機器制御部103(203)からの伝送が所望されるデータの受け取り、または当該機器制御部103(203)への受信データの提供等を行う。
送信バッファ112(212)は、送信されるデータを格納する。具体的には、送信バッファ112(212)は、インタフェース部111(211)によって得られたデータを格納する。
送信フレーム構築部113(213)は、送信されるフレームを生成する。具体的には、送信フレーム構築部113(213)は、送信バッファ112(212)に格納されるデータまたは制御部120(220)によって設定される制御情報に基づいてフレームを生成する。例えば、送信フレーム構築部113(213)は、送信バッファ112(212)から取得されるデータからフレーム(パケット)を生成し、生成されるフレームにメディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)のためのMACヘッダの付加および誤り検出符号の付加等の処理を行う。
受信フレーム解析部114(214)は、受信されたフレームの解析を行う。具体的には、受信フレーム解析部114(214)は、無線通信部130(230)によって受信されたフレームの宛先の判定および当該フレームに含まれるデータまたは制御情報の取得を行う。例えば、受信フレーム解析部114(214)は、受信されるフレームについて、MACヘッダの解析、符号誤りの検出および訂正、ならびにリオーダ処理等を行うことにより当該受信されるフレームに含まれるデータ等を取得する。
受信バッファ115(215)は、受信されたデータを格納する。具体的には、受信バッファ115(215)は、受信フレーム解析部114(214)によって取得されたデータを格納する。
(2.制御部)
制御部120(220)は、処理部および取得部の一部として、図3に示したように、動作制御部121(221)および信号制御部122(222)を備える。
動作制御部121(221)は、データ処理部110(210)の動作を制御する。具体的には、動作制御部121(221)は、通信の発生を制御する。例えば、動作制御部121(221)は、通信の接続要求が発生すると、アソシエーション処理またはオーセンティケーション処理といった接続処理または認証処理に係るフレームをデータ処理部110(210)に生成させる。
また、動作制御部121(221)は、送信バッファ112(212)におけるデータの格納状況または受信フレームの解析結果等に基づいてフレーム生成を制御する。例えば、動作制御部121(221)は、送信バッファ112(212)にデータが格納されている場合、当該データが格納されるデータフレームの生成を送信フレーム構築部113(213)に指示する。また、動作制御部121(221)は、受信フレーム解析部114(214)によってフレームの受信が確認された場合、受信されたフレームへの応答となる確認応答フレームの生成を送信フレーム構築部113(213)に指示する。
信号制御部122(222)は、無線通信部130(230)の動作を制御する。具体的には、信号制御部122(222)は、無線通信部130(230)の送受信処理を制御する。例えば、信号制御部122(222)は、動作制御部121(221)の指示に基づいて送信および受信のためのパラメタを無線通信部130(230)に設定させる。
送信のためのパラメタとしては、送信電力制御およびチャネルアクセス制御に関するパラメタがある。例えば、信号制御部122(222)は、送信電力ならびに上述したCCA_SDおよびOBSS_PDのような受信電界強度の閾値を管理する。
また、信号制御部122(222)は、上述したCSMA/CAのような空きチャネル検出処理を制御する。例えば、信号制御部122(222)は、無線通信部130の受信処理の結果に基づいて信号の送信開始または送信待機を決定する。
(3.無線通信部)
無線通信部130(230)は、通信部として、図3に示したように、送信処理部131(231)、受信処理部132(232)およびアンテナ制御部133(233)を備える。
送信処理部131(231)は、フレームの送信処理を行う。具体的には、送信処理部131(231)は、送信フレーム構築部113(213)から提供されるフレームに基づいて、送信される信号を生成する。より具体的には、送信処理部131(231)は、信号制御部122(222)からの指示により設定されるパラメタに基づいてフレームに係る信号を生成する。例えば、送信処理部131(231)は、データ処理部110(210)から提供されるフレームについて、物理層コンバージェンスプロトコル(PLCP:Physical Layer Convergence Protocol)のヘッダを制御部120(220)の指示に基づいて付加する。そして、送信処理部131(231)は、PLCPヘッダが付加されたフレームについて、制御部120(220)によって指示されるコーディングおよび変調方式等に従って、エンコード、インタリーブおよび変調を行うことによりシンボルストリームを生成する。また、送信処理部131(231)は、前段の処理によって得られるシンボルストリームに係る信号を、アナログ信号に変換し、増幅し、フィルタリングし、および周波数アップコンバートする。
受信処理部132(232)は、フレームの受信処理を行う。具体的には、受信処理部132(232)は、アンテナ制御部133(233)から提供される信号に基づいてフレームの復元を行う。例えば、受信処理部132(232)は、アンテナから得られる信号について、信号送信の際と逆の処理、例えば周波数ダウンコンバートおよびデジタル信号変換等を行うことによりシンボルストリームを取得する。また、受信処理部132(232)は、前段の処理によって得られるシンボルストリームについて、復調およびデコード等を行うことによりフレームを取得し、取得されるフレームをデータ処理部110(210)または制御部120(220)に提供する。
また、受信処理部132(232)は、プリアンブルの検出処理を行う。具体的には、受信処理部132(232)は、フレームの先頭のプリアンブルの検出を試み、プリアンブルが検出されると、上述のフレームの受信処理を行う。
また、受信処理部132(232)は、フレームに付加されるPHYヘッダを解析する。具体的には、受信処理部132(232)は、プリアンブルが検出されると、フレームに付加されるPLCPヘッダに格納される情報を取得する。なお、取得された情報は、制御部120に提供される。
また、受信処理部132(232)は、受信電界強度を測定する。具体的には、受信処理部132(232)は、電波(以下、エネルギーとも称する。)の受信電界強度を測定する。なお、他の無線通信システムの信号または他の機器から送出される電波についての受信電界強度が測定されてよい。例えば、受信電界強度はRSSI(Received Signal Strength Indicator)であってよい。
アンテナ制御部133(233)は、少なくとも1つのアンテナを介した信号の送受信を制御する。具体的には、アンテナ制御部133(233)は、アンテナを介して送信処理部131(231)によって生成される信号を送信し、アンテナを介して受信される信号を受信処理部132(232)に提供する。
<1−4.装置の機能詳細>
次に、本実施形態に係る無線通信装置100−1(200−1)の機能の詳細について説明する。なお、無線通信装置100−1および200−1は実質的に同一の機能を有するため、以下では無線通信装置100−1についてのみ説明する。
(A.送信電力の設定)
無線通信装置100−1は、送信電力を制御する。具体的には、制御部120は、信号の宛先となる無線通信装置に応じて送信電力を制御する。より具体的には、制御部120は、当該宛先となる無線通信装置との通信状況に基づいて送信電力を設定する。例えば、制御部120は、信号の宛先となる無線通信装置が決定されると、当該宛先となる無線通信装置との過去の通信に関する情報を取得する。通信に関する情報としては、通信リンクの品質などに係る情報がある。そして、制御部120は、取得された過去の通信に関する情報に基づいて送信電力を設定する。
(B.OBSS_PDの設定)
無線通信装置100−1は、送信電力に基づいて、検出された信号の受信判定レベル(第2の閾値)を設定する。具体的には、第2の閾値は、無線通信装置100−1の属する第1の無線通信ネットワークと異なる第2の無線通信ネットワークに属する他の無線通信装置(第2の無線通信装置)から送信される信号の受信判定レベルである。例えば、制御部120は、無線通信装置100−1の属するBSSについてのOBSSに属する無線通信装置から送信される信号の受信判定レベルすなわちOBSS_PDを送信電力に基づいて設定する。さらに、図4を参照して、OBSS_PDの設定について詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る無線通信装置100−1において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。
制御部120は、送信電力の高さに応じてOBSS_PDを設定する。例えば、図4に示したように、送信電力が基準送信電力TX_PrとTX_P6との間の値に設定される場合には、制御部120は、送信電力に相関してOBSS_PDを設定する。なお、基準送信電力は、従来の固定の送信電力に相当する値であってよい。
また、制御部120は、OBSS_PDの限界値を設ける。例えば、図4に示したように、送信電力がTX_P6以下に設定される場合は、制御部120は、OBSS_PDを上限値としての固定値v2に設定する。また、送信電力がTX_Pr以上に設定される場合は、制御部120は、OBSS_PDを下限値としての固定値v1に設定する。なお、固定値v1は従来のCCA_SDに相当する値であってよく、固定値v2は従来のCCA_EDに相当する値であってよい。
なお、OBSS_PDの設定には下記のような式(1)が用いられてよい。
Figure 0006954265
OBSS_PDminはOBSS_PDの下限値を示し、OBSS_PDmaxはOBSS_PDの上限値を示す。またはTX_PWRは設定される送信電力を示し、TX_PWRrefは上述のTX_Prすなわち基準送信電力に相当する。
(C.CCA_SDの設定)
無線通信装置100−1は、電波に関する検出レベル(第1の閾値)を第2の閾値に関連して設定する。具体的には、制御部120は、第1の閾値として、電波により搬送される信号が検出される信号検出レベルを、第2の閾値に関連して設定する。例えば、制御部120は、CCA_SDをOBSS_PDに関連して設定する。さらに、図4を参照して、CCA_SDの設定について詳細に説明する。
制御部120は、OBSS_PD以下にCCA_SDを設定する。例えば、制御部120は、図4に示したように、送信電力が設定され得る全範囲においてCCA_SDがOBSS_PD以下となるようにCCA_SDを設定する。
また、制御部120は、OBSS_PDの変化に応じてCCA_SDを変化させる。具体的には、制御部120は、CCA_SDとOBSS_PDとの差が送信電力の変化について固定であるようにCCA_SDを変化させる。例えば、制御部120は、図4に示したように、送信電力がTX_P4〜TX_P7の間の値に設定される場合、送信電力がTX_Pr〜TX_P6の間に設定される場合のOBSS_PDの変化の割合と同じ割合でCCA_SDが変化するようにCCA_SDを設定する。また、制御部120は、送信電力がTX_P4〜TX_P6の間の値に設定される場合、OBSS_PDとCCA_SDとの差が固定となるようにCCA_SDを設定する。
また、制御部120は、OBSS_PDの変化が開始される送信電力と異なる送信電力においてCCA_SDの変化を開始させる。例えば、制御部120は、図4に示したように、OBSS_PDがTX_Prから上昇し始め、TX_P6で上昇が止まるようにOBSS_PDを設定する。それに対し、制御部120は、TX_Prよりも係数x1だけ送信電力が低いTX_P4からCCA_SDが上昇し始め、TX_P6よりも係数x1だけ送信電力が低いTX_P7で上昇が止まるようにCCA_SDを設定する。
なお、OBSS_PDとCCA_SDとの差は、通信環境情報に基づいて決定されてよい。具体的には、OBSS_PDとCCA_SDとの差は、通信エラーに係る情報に基づいて決定されてよい。例えば、係数x1は、過去の通信におけるPER(Packet Error Rate)またはBER(Bit Error Rate)などの情報に基づいて決定されてよい。また、OBSS_PDとCCA_SDとの差は、無線通信装置100−1と動作が異なる他の無線通信装置の数に応じて変化する情報に基づいて決定されてもよい。例えば、係数x1は、無線通信装置100−1の周辺に存在するレガシの無線通信装置のカウント数または密度などに基づいて決定されてよい。
また、制御部120は、CCA_SDの限界値を設ける。具体的には、制御部120は、CCA_SDの上限および下限がOBSS_PDの上限および下限とそれぞれ一致するようにCCA_SDの上限および下限を設ける。例えば、図4に示したように、CCA_SDの上限はOBSS_PDの上限である固定値v2に設定され、CCA_SDの下限はOBSS_PDの下限である固定値v1に設定される。
なお、CCA_SDの設定には下記のような式(2)が用いられてよい。
Figure 0006954265
(D.CCA_EDの設定)
無線通信装置100−1は、第1の閾値として、電波の検出レベルを第2の閾値に関連して設定する。具体的には、制御部120は、CCA_ED(CCA Energy Detection)をOBSS_PDに関連して設定する。さらに、図4を参照して、CCA_EDの設定について詳細に説明する。
制御部120は、OBSS_PD以上にCCA_EDを設定する。例えば、制御部120は、図4に示したように、送信電力が設定され得る全範囲においてCCA_EDがOBSS_PD以上となるようにCCA_EDを設定する。
また、制御部120は、OBSS_PDの変化に応じてCCA_EDを変化させる。具体的には、制御部120は、CCA_EDとOBSS_PDとの差が送信電力の変化について固定であるようにCCA_EDを変化させる。例えば、制御部120は、図4に示したように、送信電力がTX_P3〜TX_P5の間の値に設定される場合、送信電力がTX_Pr〜TX_P6の間に設定される場合のOBSS_PDの変化の割合と同じ割合でCCA_EDが変化するようにCCA_EDを設定する。また、制御部120は、送信電力がTX_Pr〜TX_P5の間の値に設定される場合、OBSS_PDとCCA_EDとの差が固定となるようにCCA_EDを設定する。
また、制御部120は、OBSS_PDの変化が開始される送信電力と異なる送信電力においてCCA_EDの変化を開始させる。例えば、制御部120は、図4に示したように、TX_Prよりも係数x1だけ送信電力が高いTX_P3からCCA_EDが上昇し始め、TX_P6よりも係数x1だけ送信電力が高いTX_P5で上昇が止まるようにCCA_EDを設定する。
また、制御部120は、CCA_EDの限界値を設ける。具体的には、制御部120は、CCA_EDの上限および下限がOBSS_PDの上限および下限とそれぞれ一致するようにCCA_EDの上限および下限を設ける。例えば、図4に示したように、CCA_EDの上限はOBSS_PDの上限である固定値v2に設定され、CCA_EDの下限はOBSS_PDの下限である固定値v1に設定される。
なお、CCA_EDの設定には下記のような式(3)が用いられてよい。
Figure 0006954265
(E.チャネルアクセス制御)
無線通信装置100−1は、設定される第1の閾値に基づいて信号を送信する。具体的には、制御部120は、設定された閾値に基づいてチャネルアクセス制御を行う。より具体的には、制御部120は、空きチャネル確認期間において電波または信号が検出された場合、検出された電波または信号のレベルと閾値とに基づいて信号の送信を制御する。さらに、図4を参照して、本実施形態におけるチャネルアクセス制御について詳細に説明する。
制御部120は、信号の送信の際に、まず空きチャネル確認期間を設定する。例えば、制御部120は、信号の送信要求が発生すると、DIFS(DCF(Distributed Coordination Function) Inter Frame Space)などの期間を設定する。
空きチャネル確認期間において、制御部120は、受信電界強度がCCA_ED以上である電波が検出されたかを判定する。例えば、無線通信部130は、DIFSとして設定される期間中に検出された電波の受信電界強度が、図4に示したようなCCA_ED以上であるかを判定する。検出された電波の受信電界強度がCCA_ED以上であると判定されると、制御部120は、チャネルがBUSY状態であるとして無線通信部130に送信を待機させ、待機後に新たにDIFSを設定する。
また、制御部120は、受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されたかを判定する。例えば、無線通信部130は、電波が受信されるとプリアンブルの検出処理を行う。そして、制御部120は、プリアンブルが検出されると、当該プリアンブルについての受信電界強度が、図4に示したようなCCA_SD以上であるかを判定する。なお、検出されたプリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD未満であると判定されると、制御部120は、無線通信部130に信号を送信させる。
受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されると、制御部120は、当該信号がOBSSに属する無線通信装置から送信された信号であるかを判定する。例えば、検出されたプリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD以上である場合、無線通信部130は、当該プリアンブルが付加された信号のヘッダを受信し、受信されたヘッダに格納される情報を取得する。そして、制御部120は、取得された情報に基づいて当該信号がOBSS信号であるかを判定する。さらに、図5および図6を参照して、信号のヘッダに格納される情報に基づくOBSS信号判定処理について詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る無線通信装置100−1におけるOBSS信号判定処理に用いられる情報が格納されるフレームの構成の例を示す図である。図6は、本実施形態に係る無線通信装置100−1におけるOBSS信号判定処理に用いられる情報が格納されるフレームの構成の他の例を示す図である。
OBSS信号判定処理に用いられる情報は、フレームのPLCPヘッダに格納される。例えば、当該フレームは、PLCP HeaderおよびDataを備えて構成され、PLCP Headerは、STF(Short Training Field)、LTF(Long Training Field)、SIG−A(Signaling−A)、D−STF、D−LTFおよびSIG−Bといったフィールドを有する。さらに、SIG−Aフィールドは、Reserved、STBC(Space Time Block Coding)、ULI(Uplink Indication)、BW(Bandwidth)、Nsts、ID(Identifier)、SGI(Short GI)、CD(Coding)、MCS(Modulation and Coding Set)およびBC(Beam Channel)/Smoothingといったフィールドを有する。IDフィールドは、ColorおよびAID(Association ID)といったフィールドを有する。当該IDフィールドには、OBSS信号を判定するための情報として、BSS毎に設定されるColor情報およびAIDが格納される。制御部120は、当該Color情報またはAIDを用いて、受信された信号の送信元が属するBSSが自己BSSと異なるかを判定する。
また、OBSS信号判定処理に用いられる情報は、フレームのMACヘッダに格納される。例えば、当該フレームは、PHYヘッダおよびDataを備えて構成され、Dataは、MAC Header、Frame Body(Data Payload)およびFCS(Frame Check Sequence)といったフィールドを有する。さらに、MAC Headerフィールドは、Frame Control、Duration/ID、Address1〜Address4、Sequence Control、QoS(Quality of Service) ControlおよびHT(High Throughput) Controlといったフィールドを有する。当該Address1〜Addrss4フィールドには、OBSS信号を判定するための情報として、自己BSSが特定されるアドレス情報が格納される。制御部120は、当該アドレス情報を用いて受信された信号の送信元が属するBSSが自己BSSと異なるかを判定する。
受信された信号がOBSS信号であると判定されると、制御部120は、当該信号についての受信電界強度がOBSS_PD未満であるかを判定する。例えば、制御部120は、OBSS信号であると判定された信号についての受信電界強度が、図4に示したようなOBSS_PD未満であるかを判定する。受信された信号についての受信電界強度がOBSS_PD未満であると判定されると、制御部120は、信号の受信はなかったとみなし、無線通信部130に信号を送信させる。
受信された信号についての受信電界強度がOBSS_PD以上であると判定された場合、または受信された信号がOBSSに属する無線通信装置から送信された信号でないと判定される場合、制御部120は、信号の送信を無線通信部130に待機させる。例えば、制御部120は、受信された信号の末尾までの期間またはMACヘッダのDuration/IDフィールドに格納される情報などに基づいてNAV(Network Allocation Vector)期間を設定し、当該NAV期間が経過するまで送信を待機する。
以下に、上述のチャネルアクセス制御における無線通信装置100−1の挙動をまとめる。
1.受信電界強度がCCA_SD未満で信号が検出された場合、信号が送信される。
2.受信電界強度がCCA_SD以上かつOBSS_PD未満でOBSS信号が検出された場合、信号が送信される。
3.受信電界強度がCCA_SD以上かつOBSS_PD未満で自己BSSに属する無線通信装置から送信された信号(以下、自己BSS信号とも称する。)が検出された場合、信号の送信が抑制される。
4.受信電界強度がOBSS_PD以上で信号が検出された場合、信号の送信が抑制される。
5.受信電界強度がCCA_ED未満で電波が検出された場合、信号が送信される。
6.受信電界強度がCCA_ED以上で電波が検出された場合、信号の送信が抑制される。
<1−5.装置の処理>
次に、本実施形態に係る無線通信装置100−1の処理を説明する。
(全体処理)
まず、図7を参照して、無線通信装置100−1の全体処理について説明する。図7は、本実施形態に係る無線通信装置100−1の全体処理の例を概念的に示すフローチャートである。
無線通信装置100−1は、データ送信要求が発生したかを判定する(ステップS402)。具体的には、データ処理部110は、インタフェース部111を介して送信が要求されるデータが受け取られたかを判定する。
データ送信要求が発生したと判定されると、無線通信装置100−1は、送信バッファ112にデータを格納する(ステップS404)。具体的には、データ処理部110は、インタフェース部111を介してデータが受け取られると、当該データを送信バッファ112に格納する。
次に、無線通信装置100−1は、送信パラメタを設定する(ステップS406)。具体的には、制御部120は、送信バッファ112にデータが格納されると、当該データの送信についての送信電力またはチャネルアクセス制御に係る閾値などの送信パラメタを設定する。なお、詳細については後述する。
次に、無線通信装置100−1は、受信電界強度がCCA_ED以上で電波が検出されたかを判定する(ステップS408)。具体的には、無線通信部130は、アンテナに到達した電波の受信電界強度を測定する。そして、無線通信部130は、検出された電波の受信電界強度がCCA_ED以上であるかを判定する。
受信電界強度がCCA_ED以上で電波が検出されていないと判定されると、無線通信装置100−1は、受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されたかを判定する(ステップS410)。具体的には、無線通信部130は、電波が到達すると、プリアンブルの検出を試みる。プリアンブルが検出されると、無線通信部130は、当該プリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD以上であるかを判定する。
受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されたと判定されると、無線通信装置100−1は、信号のヘッダ情報を取得する(ステップS412)。具体的には、プリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD以上であると判定されると、無線通信部130は、プリアンブルの後続を受信し、ヘッダ情報を取得する。なお、ヘッダ情報がMACヘッダの情報である場合は、データ処理部110がヘッダ情報を取得する。
次に、無線通信装置100−1は、取得されたヘッダ情報にBSS識別情報が含まれるかを判定する(ステップS414)。具体的には、制御部120は、取得されたヘッダ情報にOBSS信号判定処理に用いられる情報、例えばColor情報、AIDまたはアドレス情報などが含まれるかを判定する。
ヘッダ情報にBSS識別情報が含まれると判定されると、無線通信装置100−1は、BSS識別情報がOBSSを示すかを判定する(ステップS416)。具体的には、制御部120は、ヘッダ情報にOBSS信号判定処理に用いられる情報が含まれると判定される場合、当該OBSS信号判定処理に用いられる情報の示すBSSが自己BSSと異なるかを判定する。
BSS識別情報がOBSSを示すと判定されると、無線通信装置100−1は、信号についての受信電界強度を取得する(ステップS418)。具体的には、制御部120は、OBSS信号判定処理に用いられる情報の示すBSSが自己BSSと異なると判定されると、無線通信部130により測定された受信電界強度を示す情報を取得する。
次に、無線通信装置100−1は、信号についての受信電界強度がOBSS_PD未満であるかを判定する(ステップS420)。具体的には、制御部120は、取得された情報の示す受信電界強度がOBSS_PD未満であるかを判定する。
信号についての受信電界強度がOBSS_PD未満であると判定されると、無線通信装置100−1は、送信停止期間中であるかを判定する(ステップS422)。具体的には、制御部120は、受信電界強度がOBSS_PD未満であると判定されると、NAV期間が設定されているかを判定する。
送信停止期間中でないと判定されると、無線通信装置100−1は、送信パラメタを確定する(ステップS424)。具体的には、制御部120は、NAV期間が設定されていないと判定されると、送信電力およびMCSなどの送信パラメタを確定する。
次に、無線通信装置100−1は、信号を送信する(ステップS426)。具体的には、無線通信部130は、制御部120により確定された送信パラメタで信号を送信する。
ステップS414にてBSS識別情報がヘッダ情報に含まれないと判定されると、無線通信装置100−1は、送信期間情報を取得する(ステップS428)。具体的には、無線通信部130またはデータ処理部110は、ヘッダ情報から送信期間情報を取得する。
次に、無線通信装置100−1は、送信停止期間中であるかを判定する(ステップS430)。具体的には、制御部120は、NAV期間が設定されているかを判定する。
送信停止期間中であると判定されると、無線通信装置100−1は、送信期間が送信停止期間を超過するかを判定する(ステップS432)。具体的には、制御部120は、取得された送信期間情報の示す信号の送信期間がNAV期間を超過するかを判定する。
送信期間が送信停止期間を超過すると判定されると、無線通信装置100−1は、送信停止期間を設定する(ステップS434)。具体的には、制御部120は、送信期間情報の示す送信期間がNAV期間を超過すると判定されると、送信期間が終了する時間までNAV期間を更新する。なお、NAV期間が設定されていない場合には、送信期間情報に基づいてNAV期間が新規に設定される。
(送信パラメタの設定処理)
続いて、図8を参照して、無線通信装置100−1の送信パラメタの設定処理について説明する。図8は、本実施形態に係る無線通信装置100−1の送信パラメタの設定処理の例を概念的に示すフローチャートである。
無線通信装置100−1は、宛先となる無線通信装置の情報を取得する(ステップS502)。具体的には、制御部120は、信号すなわちデータの宛先となる無線通信装置との過去の通信に関する情報、例えば通信リンクの品質情報などを取得する。
次に、無線通信装置100−1は、宛先となる無線通信装置の情報に基づいて送信電力を設定する(ステップS504)。具体的には、制御部120は、取得された過去の通信に関する情報から宛先となる無線通信装置に届く範囲における下限の送信電力を算出する。
次に、無線通信装置100−1は、送信電力に基づいてOBSS_PDを設定する(ステップS506)。具体的には、制御部120は、算出された送信電力と上述の式(1)とに基づいてOBSS_PDを設定する。
次に、無線通信装置100−1は、通信環境情報を取得する(ステップS508)。具体的には、制御部120は、過去の通信結果に基づいて通信エラーまたはレガシ装置数を算出する。
次に、無線通信装置100−1は、OBSS_PDに基づいてCCA_EDおよびCCA_SDを設定する(ステップS510)。具体的には、制御部120は、算出された通信エラーまたはレガシ装置数を用いて上述の係数x1を算出する。そして、制御部120は、OBSS_PD、係数x1ならびに上述の式(2)および(3)に基づいて、CCA_SDおよびCCA_EDをそれぞれ設定する。
次に、無線通信装置100−1は、空きチャネル確認期間を設定する(ステップS512)。具体的には、制御部120は、DIFSなどのチャネルの空きを判定するための期間を設定する。
<1−6.第1の実施形態のまとめ>
このように、本開示の第1の実施形態によれば、無線通信装置100−1(200−1)は、信号を受信し、第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信する。また、第1の閾値は、無線通信装置100−1(200−1)における電波に関する検出レベルを含み、第2の閾値は、無線通信装置100−1(200−1)の送信電力に基づいて設定される、無線通信装置100−1(200−1)において検出された信号の受信判定レベルを含む。
このため、信号の送信有無の制御に用いられる検出レベルが、送信電力に応じて変動する受信判定レベルに関連して設定されることにより、信号の受信のしやすさに応じて信号または電波の検出のしやすさを制御することができる。例えば、送信電力が高いほど信号を受信しやすくするだけでなく、信号または電波を検出しやすくすることができる。それにより、送信電力が高いほど送信機会が減少させられ、無線通信装置100−1(200−1)が送信する信号により他の通信が妨げられるおそれを抑制することができる。また、例えば、送信電力が低いほど信号を受信しにくくするだけでなく、信号または電波を検出しにくくすることができる。それにより、送信電力が低いほど送信機会が増加させられ、無線通信装置100−1(200−1)の通信の効率を向上させることができる。従って、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。さらに、受信判定レベルに関連して信号または電波の検出レベルが制御されることにより、当該検出レベルの設定に係る処理を簡素化することができる。例えば、OBSS_PDと同様の傾向で(例えば、上述の係数x1を用いて)CCA_SDまたはCCA_EDが変化させられることにより、CCA_SDまたはCCA_EDの設定処理が簡素化される。従って、信号または電波の検出回路を簡素化することが可能となる。
また、上記第2の閾値は、無線通信装置100−1(200−1)の属する第1の無線通信ネットワークと異なる第2の無線通信ネットワークに属する第2の無線通信装置から送信される信号の受信判定レベルを含む。ここで、OBSS信号は、概して自己BSS信号よりも通信の妨げとなりにくい。このため、受信された信号がOBSS信号であるかに応じて信号の検出有無が変わることにより、例えば受信電界強度がCCA_SD以上であってもOBSS_PDより低い場合に信号の検出がなかったとみなすことができる。従って、他の無線通信装置の通信の妨げとなることの抑制および通信効率の向上の両方の効果を向上させることが可能となる。
また、上記送信電力は、信号の宛先となる無線通信装置に応じて制御される。このため、送信電力を当該宛先となる無線通信装置との通信が成功する範囲における下限の送信電力に設定することができる。従って、他の通信の妨げとなることをさらに抑制することができる。また、無線通信装置100−1(200−1)の省電力化も可能となる。
また、上記第1の閾値は、上記第2の閾値の変化に応じて変化する閾値を含む。このため、送信電力に基づいて変化する第2の閾値に応じて第1の閾値が変化することにより、第1の閾値と送信電力との関連性を高めることができる。従って、通信効率を効果的に向上させることが可能となる。
また、上記第1の閾値は、当該第1の閾値と上記第2の閾値との差が上記送信電力の変化について固定である閾値を含む。このため、送信電力によらずに送信機会の増加を所定量確保することができる。従って、より確実に通信効率を向上させることが可能となる。
また、上記第1の閾値は、上記第2の閾値の変化が開始される上記送信電力と異なる上記送信電力において変化が開始される閾値を含む。このため、第1の閾値と第2の閾値との差をより確実に設けることができる。さらに、送信電力の低下に応じて第1の閾値よりも先に第2の閾値の変化を開始させることにより、送信機会の増加の程度を大きくすることができる。
また、上記第1の閾値と上記第2の閾値との差は、通信環境情報に基づいて決定される。このため、送信機会を増加させることによる自身の通信の効率の向上と通信衝突の増加とのバランスを取ることができる。従って、無線通信システム全体の通信効率を向上させることが可能となる。
また、上記通信環境情報は、通信エラーに係る情報または無線通信装置100−1(200−1)と動作が異なる他の無線通信装置の数に応じて変化する情報を含む。このため、通信エラーの発生率または無線通信装置100−1(200−1)周辺のレガシ装置の数などに応じて送信機会の増加の程度を制御することができる。従って、通信環境により適した程度に送信機会を増加させることができ、通信効率をより効果的に向上させることが可能となる。
また、上記第1の閾値の上限および下限は、上記第2の閾値の上限および下限とそれぞれ一致する。このため、上限および下限が設けられることにより、送信機会が過度に変動することを防止することができる。また、第1の閾値と第2の閾値とで上限および下限が一致することにより、当該上限および下限において自己BSS信号およびOBSS信号について同一の信号送信制御を行うことができる。特に、当該下限においては送信電力が相対的に高くなるため、例えば第2の閾値の下限が第1の閾値の下限よりも高いと、OBSSに属する無線通信装置の通信が一方的に妨げられるおそれがある。これに対し、下限が一致することにより、OBSSに属する無線通信装置の通信が一方的に妨げられることを抑制することが可能となる。
また、上記第1の閾値は、電波の検出レベルを含む。このため、送信電力に基づいて設定されるOBSS_PDに関連してCCA_EDが設定されることにより、送信電力に応じた電波の検出が可能となる。
また、上記電波の検出レベルは、上記第2の閾値以上である値を含む。このため、OBSS信号についての受信電界強度がCCA_ED以上である場合、当該OBSS信号を受信することなく送信待機状態へ移行することができる。従って、通信処理の負荷を低減することが可能となる。
また、上記第1の閾値は、電波により搬送される信号が検出される信号検出レベルを含む。このため、送信電力に基づいて設定されるOBSS_PDに関連してCCA_SDが設定されることにより、送信電力に応じた信号の検出が可能となる。
また、上記信号検出レベルは、上記第2の閾値以下である値を含む。このため、OBSS信号についての受信電界強度がCCA_SD未満である場合、OBSS信号判定処理を行うことなく自身の送信を行うことができる。従って、通信処理の負荷を低減することが可能となる。
また、無線通信装置100−1(200−1)は、受信電界強度が電波により搬送される信号が検出される信号検出レベル以上であり、上記受信判定レベルより低い場合、信号を送信する。このため、受信電界強度がCCA_SD以上でOBSS信号が受信されても、受信電界強度がOBSS_PD未満であれば自身の送信を行うことができる。従って、送信機会を増加させることが可能となる。
<1−7.変形例>
以上、本開示の第1の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の変形例として、第1の閾値は、第1の閾値と第2の閾値との差が送信電力の変化について可変であってもよい。具体的には、第1の閾値は、第2の閾値の変化と異なる割合で変化する。例えば、制御部120は、CCA_SDおよびCCA_EDを送信電力の変化についてOBSS_PDの変化と異なる割合で変化させる。さらに、図9を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図9は、本実施形態の変形例に係る無線通信装置100−1において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。
制御部120は、CCA_SDとOBSS_PDとの差が送信電力の変化について可変であるようにCCA_SDを変化させる。例えば、制御部120は、図9に示したように、送信電力がTX_P9〜TX_P11の間の値に設定される場合、送信電力がTX_Pr〜TX_P10の間に設定される場合のOBSS_PDの変化の割合と異なる割合でCCA_SDが変化するようにCCA_SDを設定する。当該CCA_SDの変化の割合は係数y2で管理される。
制御部120は、CCA_SDの上限および下限の少なくとも一方がOBSS_PDの上限および下限の少なくとも一方とそれぞれ異なるようにCCA_SDの上限および下限を設ける。例えば、図9に示したように、CCA_SDの上限はOBSS_PDの上限である固定値v6と異なる固定値v5に設定される。固定値v5とv6との差は係数z2で管理される。
なお、CCA_SDの設定には下記のような式(4)が用いられてよい。
Figure 0006954265
また、CCA_EDについても上述したCCA_SDと同様に設定されてよい。その場合、CCA_EDの設定には下記のような式(5)が用いられてよい。
Figure 0006954265
このように、本実施形態の変形例によれば、第1の閾値は、第1の閾値と第2の閾値との差が送信電力の変化について可変である閾値を含む。このため、送信電力に応じて送信機会の増加の程度を変更することができる。従って、送信機会を最適化することにより、通信効率の向上効果をさらに高めることが可能となる。
また、第1の閾値は、第2の閾値の変化と異なる割合で変化する。このため、例えば送信電力が低くなるほど第1の閾値と第2の閾値との差が大きくなるように変化の割合すなわち上述の係数y2を決定することにより、送信電力が低いほど送信機会を多くすることができる。従って、電波の到達する距離が短くなるほど送信機会がより増加することにより、他の通信を妨げずに通信効率をより効果的に向上させることが可能となる。
また、第1の閾値の上限および下限の少なくとも一方は、第2の閾値の上限および下限の少なくとも一方とそれぞれ異なる。このため、通信の衝突を抑制するために概してCCA_SDが下げられる。他方で、上限においては送信電力が相対的に低くなるため、通信が衝突するおそれが低くなる。さらに、上述したように、OBSS信号は概して自己BSS信号よりも通信の妨げとなりにくい。そこで、第1の閾値および第2の閾値の上限が異なるように閾値が設定されることにより、他の通信を妨げることを抑制しながら送信機会をさらに増加させることができる。
<2.第2の実施形態(送信電力に応じた空きチャネル検出閾値)>
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。
<2−1.システム概要>
まず、図10を参照して、本開示の第2の実施形態に係る無線通信システムの概要について説明する。図10は、本開示の第2の実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための図である。
本実施形態に係る無線通信システムは、空きチャネル検出機能、TPC機能および高度空間多重機能を有する無線通信装置100−2(200−2)を備える。具体的には、無線通信装置100−2(200−2)は、空きチャネルの検出処理を行い、チャネルが空いていると判定されると、信号の宛先となる無線通信装置に信号が受信される下限の送信電力で信号を送信する。なお、第1の実施形態と異なり、無線通信装置100−2(200−2)は、OBSS信号の無視に関する処理を行わない。
ここで、エネルギー(信号を搬送しない電波)を放出する装置(以下、MW装置とも称する。)300が無線通信システムの周辺に存在する場合を考える。この場合、MW装置300が放出するエネルギーを検出した無線通信装置は、エネルギーの放出が終了するまで送信を待機することになる。これは、MW装置300の動作に影響を与えないためである。そのため、MW装置300が周辺に存在すると、無線通信装置の送信機会が減少するおそれがあった。
例えば、本実施形態に係る無線通信システムは、図10に示したように、BSS1に属するAP100−2A、STA200−2A、200−2Bおよび200−2Cと、BSS2に属するAP100−2B、STA200−2D、200−2Eおよび200−2Fと、を備える。AP100−2Aは、送信電力をTX_P1に設定し、STA200−2Aを宛先として信号を送信する。また、AP100−2Bは、送信電力をTX_P1よりも高いTX_P2に設定し、STA200−2Dを宛先として信号を送信する。さらに、当該無線通信システムの周辺にはMW装置300が存在すると想定する。
AP100−2Aが信号を送信する前に、図10に示したようにMW装置300からエネルギーが送出されると、当該エネルギーを検出したAP100−2Aは、従来であれば信号の送信を控える。なお、AP100−2Bから先に信号が送信されると、当該信号を検出したAP100−2Aは、従来であればやはり信号の送信を控える。従って、従来であればMW装置300のエネルギー放出によりAP100−2Aの送信機会が減少することになる。
しかし、MW装置300によりエネルギーが放出されている間であっても、MW装置300に影響を与えない場合もある。例えば、TPC機能および高度空間多重機能により、AP100−2Aの送信する信号はSTA200−2Aにのみ到達すればよい送信電力で送信される。そのため、MW装置300には電波が到達しないかまたは到達する電波も十分に減衰していると考えられる。これは、他の無線通信装置から送信される信号についても同様である。
そこで、本開示の第2の実施形態では、無線通信装置100−2(200−2)は、送信電力に基づいてエネルギーの検出レベル(CCA_ED)および信号の検出レベル(CCA_SD)を設定し、これらのレベルに基づいて送信を制御する。
<2−2.装置の機能詳細>
次に、本実施形態に係る無線通信装置100−2(200−2)の機能の詳細について説明する。なお、第1の実施形態の説明と同様に、無線通信装置100−2についてのみ説明する。また、第1の実施形態の機能と実質的に同一である機能については説明を省略する。
(F.CCA_SDおよびCCA_EDの設定)
無線通信装置100−2は、信号の検出レベルおよびエネルギーの検出レベルを送信電力に基づいて設定する。具体的には、制御部120は、CCA_SDおよびCCA_EDを送信電力に基づいて設定する。さらに、図11を参照して、CCA_SDおよびCCA_EDの設定について詳細に説明する。図11は、本実施形態に係る無線通信装置100−2において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。
制御部120は、送信電力の変化に応じてCCA_SDおよびCCA_EDを変化させる。例えば、制御部120は、図11に示したように、送信電力がTX_P12〜TX_P13の間の値に設定される場合、送信電力の低下に応じてCCA_SDおよびCCA_EDが上昇するようにCCA_SDおよびCCA_EDを設定する。なお、CCA_SDの変化量すなわちCCA_SDminとCCA_SDmaxとの差は係数z3で管理される。これはCCA_EDについても同様である。
また、制御部120は、CCA_SDとCCA_EDとの差が送信電力の変化について固定であるようにCCA_SDを変化させる。例えば、制御部120は、CCA_EDとCCA_SDと同じ割合で変化するようにCCA_SDおよびCCA_EDを設定する。
また、制御部120は、CCA_ED以下にCCA_SDを設定する。例えば、制御部120は、図11に示したように、送信電力が設定され得る全範囲においてCCA_SDがCCA_ED以下となるようにCCA_SDを設定する。
なお、CCA_SDの変化量すなわち係数z3は、通信環境情報に基づいて決定されてよい。具体的には、係数z3は、上述した通信エラーに係る情報または無線通信装置100−2と動作が異なる他の無線通信装置の数に応じて変化する情報に基づいて決定されてよい。これはCCA_EDについても同様である。
また、制御部120は、CCA_SDおよびCCA_EDの限界値を設ける。具体的には、制御部120は、CCA_SDの上限および下限とCCA_EDの上限および下限とがそれぞれ異なるように限界値を設ける。例えば、図11に示したように、CCA_SDmaxとCCA_EDmaxとは異なる値に設定され、CCA_SDminとCCA_EDminとは異なる値に設定される。
(G.チャネルアクセス制御)
無線通信装置100−2は、設定された閾値に基づいてチャネルアクセス制御を行う。より具体的には、制御部120は、空きチャネル確認期間においてエネルギーまたは信号が検出された場合、検出されたエネルギーまたは信号のレベルと各閾値とに基づいて信号の送信を制御する。さらに、図11を参照して、本実施形態におけるチャネルアクセス制御について詳細に説明する。
空きチャネル確認期間において、制御部120は、受信電界強度がCCA_ED以上であるエネルギーが検出されたかを判定する。例えば、無線通信部130は、DIFS期間中に検出されたエネルギーの受信電界強度が、図11に示したようなCCA_ED以上であるかを判定する。検出されたエネルギーの受信電界強度がCCA_ED以上であると判定されると、制御部120は、チャネルがBUSY状態であるとして無線通信部130に送信を待機させ、待機後に新たにDIFSを設定する。
また、制御部120は、受信電界強度がCCA_SD未満で信号が検出されたかを判定する。例えば、無線通信部130は、エネルギーが受信されると当該エネルギーすなわち電波により搬送されるプリアンブルの検出処理を行う。そして、制御部120は、プリアンブルが検出されると、当該プリアンブルについての受信電界強度が、図11に示したようなCCA_SD未満であるかを判定する。なお、検出されたプリアンブルについての受信電界強度がCCA_SD未満であると判定されると、制御部120は、無線通信部130に信号を送信させる。
受信電界強度がCCA_ED未満かつCCA_SD以上でエネルギーが検出されると、制御部120は、プリアンブルが検出されたかに応じて送信を制御する。例えば、制御部120は、受信電界強度がCCA_ED未満かつCCA_SD以上でプリアンブルが検出された場合、NAV期間を設定する。また、受信電界強度がCCA_ED未満かつCCA_SD以上でエネルギーは検出されたが、プリアンブルは検出されなかった場合、NAV期間でなければ信号を送信する。
以下に、上述のチャネルアクセス制御における無線通信装置100−2の挙動をまとめる。
1.受信電界強度がCCA_SD未満で信号が検出された場合、信号が送信される。
2.受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出された場合、信号の送信が抑制される。
3.受信電界強度がCCA_ED未満でエネルギーのみが検出された場合、信号が送信される。
4.受信電界強度がCCA_ED以上でエネルギーが検出された場合、信号の送信が抑制される。
<2−3.装置の処理>
次に、本実施形態に係る無線通信装置100−2の処理を説明する。なお、第1の実施形態の処理と実質的に同一の処理については説明を省略する。
(全体処理)
まず、図12を参照して、無線通信装置100−2の全体処理について説明する。図12は、本実施形態に係る無線通信装置100−2の全体処理の例を概念的に示すフローチャートである。
無線通信装置100−2は、データ送信要求が発生したかを判定し(ステップS602)、データ送信要求が発生したと判定されると、送信バッファ112にデータを格納する(ステップS604)。
次に、無線通信装置100−2は、送信パラメタを設定する(ステップS606)。詳細については後述する。
次に、無線通信装置100−2は、受信電界強度がCCA_ED以上でエネルギーが検出されたかを判定し(ステップS608)、受信電界強度がCCA_ED以上でエネルギーが検出されたと判定されると、受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されたかを判定する(ステップS610)。
受信電界強度がCCA_SD以上で信号が検出されたと判定されると、無線通信装置100−2は、信号のヘッダ情報を取得し(ステップS612)、送信期間情報を取得する(ステップS614)。
次に、無線通信装置100−2は、送信停止期間中かを判定し(ステップS616)、送信停止期間中であると判定されると、送信期間が送信停止期間を超過するかを判定する(ステップS618)。送信期間が送信停止期間を超過すると判定されると、無線通信装置100−2は、送信停止期間を設定する(ステップS620)。
また、ステップS610にて受信電界強度がCCA_SD未満で信号が検出されたと判定されると、無線通信装置100−2は、送信停止期間中かを判定し(ステップS622)、送信期間停止中でなければ、送信パラメタを確定させる(ステップS624)。そして、無線通信装置100−2は、信号を送信する(ステップS626)。
(送信パラメタの設定処理)
続いて、図13を参照して、無線通信装置100−2の送信パラメタの設定処理について説明する。図13は、本実施形態に係る無線通信装置100−2の送信パラメタの設定処理の例を概念的に示すフローチャートである。
無線通信装置100−2は、宛先となる無線通信装置の情報を取得し(ステップS702)、当該無線通信装置へ過去に信号を送信したかを判定する(ステップS704)。具体的には、制御部120は、通信履歴から信号すなわちデータの宛先となる無線通信装置との過去の送信有無を判定する。
宛先となる無線通信装置へ過去に信号を送信したと判定されると、無線通信装置100−2は、過去の送信パラメタを取得する(ステップS706)。具体的には、制御部120は、当該宛先となる無線通信装置へ過去に送信が行われたと判定されると、過去の送信におけるパラメタ、例えば送信電力または通信リンクの品質情報などを取得する。
次に、無線通信装置100−2は、送信電力を設定し(ステップS708)、送信電力に基づいてCCA_EDおよびCCA_SDを設定する(ステップS710)。そして、無線通信装置100−2は、空きチャネル確認期間を設定する(ステップS712)。
<2−4.第2の実施形態のまとめ>
このように、本開示の第2の実施形態によれば、無線通信装置100−2(200−2)は、信号を受信し、送信電力に基づいて設定される電波に関する検出レベルに基づいて信号を送信する。
従来は、上記検出レベル(例えば、CCA_EDまたはCCA_SD)は固定的に設定されていた。そのため、TPCを用いて送信電力が下げられても検出レベルは変わらないため、他の無線通信装置の送信機会は増加する一方で自己の送信機会は減少しかねなかった。
これに対し、本実施形態によれば、送信電力に応じて検出レベルも変更されることにより、他の無線通信装置の送信機会を増加させながら、自己の送信機会も増加させることができる。従って、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。
<2−5.変形例>
以上、本開示の第2の実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の変形例として、信号検出レベルは、信号検出レベルとエネルギー検出レベルとの差が送信電力の変化について可変であってもよい。具体的には、信号検出レベルは、エネルギー検出レベルの変化と異なる割合で変化する。例えば、制御部120は、CCA_SDとCCA_EDとを送信電力の変化について異なる割合で変化させる。さらに、図14を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図14は、本実施形態の変形例に係る無線通信装置100−2において設定される各閾値と送信電力との関係を示す図である。
制御部120は、CCA_SDとCCA_EDとの差が送信電力の変化について可変であるようにCCA_SDおよびCCA_EDを変化させる。例えば、制御部120は、図14に示したように、送信電力がTX_Pr〜TX_P15の間の値に設定される場合、CCA_EDを係数y4により決定される割合で変化させる。また、送信電力がTX_P14〜TX_P15の間の値に設定される場合、制御部120は、CCA_SDを係数y5により決定される、CCA_EDと異なる割合で変化させる。
また、制御部120は、CCA_EDとCCA_SDとで変化が開始される送信電力が異なるようにCCA_EDおよびCCA_SDを設定する。例えば、制御部120は、図14に示したように、CCA_EDがTX_Prから上昇し始め、TX_P15で上昇が止まるようにCCA_EDを設定する。それに対し、制御部120は、TX_Prよりも係数x4だけ送信電力が低いTX_P14からCCA_SDが上昇し始め、TX_P15で上昇が止まるようにCCA_SDを設定する。
また、制御部120は、CCA_EDとCCA_SDとで変化量が異なるようにCCA_EDおよびCCA_SDを設定する。例えば、図14に示したにように、CCA_EDminとCCA_EDmaxとの差は係数z4で管理され、CCA_SDminとCCA_SDmaxとの差は係数z4と異なる係数z5で管理される。
このように、本実施形態の変形例によれば、信号検出レベルは、信号検出レベルとエネルギー検出レベルとの差が送信電力の変化について可変である。このため、送信電力に応じて送信機会の増加の程度を変更することができる。従って、送信機会を最適化することにより、通信効率の向上効果をさらに高めることが可能となる。
<3.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、無線通信装置100(200)(以下、単に無線通信装置100とも称する。)は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、無線通信装置100は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、無線通信装置100は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
一方、例えば、無線通信装置100は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、無線通信装置100は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、無線通信装置100は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
<3−1.第1の応用例>
図15は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース913は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct(登録商標)等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インタフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インタフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図15の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図15に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図15に示したスマートフォン900において、図3を用いて説明したデータ処理部110、制御部120および無線通信部130は、無線通信インタフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。例えば、制御部120は、送信電力に基づいて信号の受信判定レベルを設定し、設定される受信判定レベルに関連して電波の検出に関する検出レベルを設定する。そして、制御部120は、設定される検出レベルに基づいて信号を無線通信部130に送信させる。このため、送信電力が高いほどスマートフォン900の送信機会を減少させることにより、スマートフォン900の周辺の装置の通信を妨げることが抑制される。また、送信電力が低いほどスマートフォン900の送信機会を増加させることにより、通信効率を向上させることができる。従って、周辺の無線通信装置の通信を妨げることなく、スマートフォン900の通信の効率を向上させることが可能となる。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
<3−2.第2の応用例>
図16は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図16の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図16に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図16に示したカーナビゲーション装置920において、図3を用いて説明したデータ処理部110、制御部120および無線通信部130は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。例えば、制御部120は、送信電力に基づいて信号の受信判定レベルを設定し、設定される受信判定レベルに関連して電波の検出に関する検出レベルを設定する。そして、制御部120は、設定される検出レベルに基づいて信号を無線通信部130に送信させる。このため、送信電力が高いほどカーナビゲーション装置920の送信機会を減少させることにより、カーナビゲーション装置920の周辺の装置の通信を妨げることが抑制される。また、送信電力が低いほどカーナビゲーション装置920の送信機会を増加させることにより、通信効率を向上させることができる。従って、周辺の無線通信装置の通信を妨げることなく、カーナビゲーション装置920の通信の効率を向上させることが可能となる。
また、無線通信インタフェース933は、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。その際、例えば、上述のようにカーナビゲーション装置920が動作することにより、カーナビゲーション装置920および当該ユーザが有する端末以外の他の無線通信装置の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<3−3.第3の応用例>
図17は、本開示に係る技術が適用され得る無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインタフェース957、無線通信インタフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
ネットワークインタフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インタフェースである。ネットワークインタフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
無線通信インタフェース963は、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インタフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インタフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
図17に示した無線アクセスポイント950において、図3を用いて説明したデータ処理部110、制御部120および無線通信部130は、無線通信インタフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。例えば、制御部120は、送信電力に基づいて信号の受信判定レベルを設定し、設定される受信判定レベルに関連して電波の検出に関する検出レベルを設定する。そして、制御部120は、設定される検出レベルに基づいて信号を無線通信部130に送信させる。このため、送信電力が高いほど無線アクセスポイント950の送信機会を減少させることにより、無線アクセスポイント950の周辺の装置の通信を妨げることが抑制される。また、送信電力が低いほど無線アクセスポイント950の送信機会を増加させることにより、通信効率を向上させることができる。従って、周辺の無線通信装置の通信を妨げることなく、無線アクセスポイント950の通信の効率を向上させることが可能となる。
<4.むすび>
以上、本開示の第1の実施形態によれば、信号の送信有無の制御に用いられる検出レベルが、送信電力に応じて変動する受信判定レベルに関連して設定されることにより、信号の受信のしやすさに応じて信号または電波の検出のしやすさを制御することができる。例えば、送信電力が高いほど送信機会が減少させられ、無線通信装置100−1(200−1)が送信する信号により他の通信が妨げられるおそれを抑制することができる。また、例えば、送信電力が低いほど送信機会が増加させられ、無線通信装置100−1(200−1)の通信の効率を向上させることができる。従って、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。
また、本開示の第2の実施形態によれば、送信電力に応じて検出レベルも変更されることにより、他の無線通信装置の送信機会を増加させながら、自己の送信機会も増加させることができる。従って、他の通信を妨げることなく、通信の効率を向上させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、OBSS_PD、CCA_EDおよびCCA_SD(以下、各閾値とも称する。)は1つずつ設定されるとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、当該各閾値はチャネル幅毎に設定されてもよい。また、当該各閾値はチャネル毎に設定されてもよい。さらにCCAの閾値は、IEEE802.11acに規定されるようなチャネルボンディングが利用される場合のプライマリチャネルまたはセカンダリチャネルについてのCCAに係るパラメタに関連して設定されてもよい。
また、上記実施形態では、上記各閾値が一部の区間で線形に変化する例を説明したが、階段状に変化してもよく、曲線状に変化してもよい。
また、上記実施形態では、CCA_SDおよびCCA_EDがOBSS_PDに関連して設定される例または送信電力に基づいて設定される例を説明したが、CCA_SDがCCA_EDに関連して設定されてもよく、CCA_EDがCCA_SDに関連して設定されてもよい。
また、上記実施形態では、上記各閾値の上限および下限は固定値である例を説明したが、各閾値の上限および下限は可変であってもよい。さらに、上記各係数は、正の値であっても負の値であってもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的にまたは個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
また、無線通信装置100(200)に内蔵されるハードウェアに上述した無線通信装置100(200)の各機能構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体も提供される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
無線通信装置であって、
信号を受信する受信部と、
第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信する送信部と、
を備え、
前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、
前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含む、
無線通信装置。
(2)
前記第2の閾値は、前記無線通信装置の属する第1の無線通信ネットワークと異なる第2の無線通信ネットワークに属する第2の無線通信装置から送信される信号の受信判定レベルを含む、
前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記送信電力は、信号の宛先となる無線通信装置に応じて制御される、
前記(1)または(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化に応じて変化する閾値を含む、
前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(5)
前記第1の閾値は、前記第1の閾値と前記第2の閾値との差が前記送信電力の変化について固定である閾値を含む、
前記(4)に記載の無線通信装置。
(6)
前記第1の閾値は、前記第1の閾値と前記第2の閾値との差が前記送信電力の変化について可変である閾値を含む、
前記(4)または(5)に記載の無線通信装置。
(7)
前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化と異なる割合で変化する閾値を含む、
前記(6)に記載の無線通信装置。
(8)
前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化が開始される前記送信電力と異なる前記送信電力において変化が開始される閾値を含む、
前記(5)〜(7)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(9)
前記第1の閾値と前記第2の閾値との差は、通信環境情報に基づいて決定される、
前記(5)〜(8)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(10)
前記通信環境情報は、通信エラーに係る情報または前記無線通信装置と動作が異なる他の無線通信装置の数に応じて変化する情報を含む、
前記(9)に記載の無線通信装置。
(11)
前記第1の閾値の上限および下限は、前記第2の閾値の上限および下限とそれぞれ一致する、
前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(12)
前記第1の閾値の上限および下限の少なくとも一方は、前記第2の閾値の上限および下限の少なくとも一方とそれぞれ異なる、
前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(13)
前記第1の閾値は、電波の検出レベルを含む、
前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(14)
前記電波の検出レベルは、前記第2の閾値以上である値を含む、
前記(13)に記載の無線通信装置。
(15)
前記第1の閾値は、電波により搬送される信号が検出される信号検出レベルを含む、
前記(1)〜(14)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(16)
前記信号検出レベルは、前記第2の閾値以下である値を含む、
前記(15)に記載の無線通信装置。
(17)
前記送信部は、受信電界強度が電波により搬送される信号が検出される信号検出レベル以上であり、前記受信判定レベルより低い場合、信号を送信する、
前記(13)〜(16)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(18)
プロセッサを用いて、
無線通信装置において信号を受信することと、
第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信することと、
を含み、
前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、
前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含む、
無線通信方法。
100、200 無線通信装置
110 データ処理部
120 制御部
130 無線通信部

Claims (15)

  1. 無線通信装置であって、
    信号を受信する受信部と、
    第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信する送信部と、
    前記受信部と前記送信部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、
    前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含
    前記制御部は、前記検出された信号の受信電界強度が前記第1の閾値以上かつ前記第2の閾値未満で、前記検出された信号が前記無線通信装置の属さない第2の無線通信ネットワークに属する第2の無線通信装置からの信号であった場合に前記信号を送信し、前記検出された信号の受信電界強度が前記第1の閾値以上かつ前記第2の閾値未満で、前記検出された信号が前記無線通信装置の属する第1の無線通信ネットワークに属する第1の無線通信装置からの信号であった場合に前記信号の送信を抑制する制御を行う、
    無線通信装置。
  2. 前記第2の閾値は、前記無線通信装置の属する前記第1の無線通信ネットワークと異なる前記第2の無線通信ネットワークに属する前記第2の無線通信装置から送信される信号の受信判定レベルを含む、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記送信電力は、信号の宛先となる無線通信装置に応じて制御される、
    請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化に応じて変化する閾値を含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  5. 前記第1の閾値は、前記第1の閾値と前記第2の閾値との差が前記送信電力の変化について固定である閾値を含む、
    請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記第1の閾値は、前記第1の閾値と前記第2の閾値との差が前記送信電力の変化について可変である閾値を含む、
    請求項4または5に記載の無線通信装置。
  7. 前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化と異なる割合で変化する閾値を含む、
    請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記第1の閾値は、前記第2の閾値の変化が開始される前記送信電力と異なる前記送信電力において変化が開始される閾値を含む、
    請求項5〜7のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  9. 前記第1の閾値と前記第2の閾値との差は、通信環境情報に基づいて決定される、
    請求項5〜8のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  10. 前記通信環境情報は、通信エラーに係る情報または前記無線通信装置と動作が異なる他の無線通信装置の数に応じて変化する情報を含む、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記第1の閾値の上限および下限は、前記第2の閾値の上限および下限とそれぞれ一致する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  12. 前記第1の閾値の上限および下限の少なくとも一方は、前記第2の閾値の上限および下限の少なくとも一方とそれぞれ異なる、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  13. 前記第1の閾値は、電波の検出レベルを含む、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  14. 前記第1の閾値は、電波により搬送される信号が検出される信号検出レベルを含む、
    請求項1〜1のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  15. プロセッサを用いて、
    無線通信装置において信号を受信することと、
    第2の閾値に関連して設定される第1の閾値に基づいて信号を送信することと、
    を含み、
    前記第1の閾値は、前記無線通信装置における電波に関する検出レベルを含み、
    前記第2の閾値は、前記無線通信装置の送信電力に基づいて設定される、前記無線通信装置において検出された信号の受信判定レベルを含
    前記検出された信号の受信電界強度が前記第1の閾値以上かつ前記第2の閾値未満で、前記検出された信号が前記無線通信装置の属さない第2の無線通信ネットワークに属する第2の無線通信装置からの信号であった場合に前記信号を送信することと、
    前記検出された信号の受信電界強度が前記第1の閾値以上かつ前記第2の閾値未満で、前記検出された信号が前記無線通信装置の属する第1の無線通信ネットワークに属する第1の無線通信装置からの信号であった場合に前記信号の送信を抑制することと、
    を含む、
    無線通信方法。
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