JP2008283058A - 固体撮像素子およびそれを用いる撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子およびそれを用いる撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上に一次元または二次元に配列された複数の各画素領域に、それぞれ光電変換部を有して成る固体撮像素子において、短波長から長波長まで、充分な感度を得ることができるようにする。
【解決手段】光電変換部となるフォトダイオード4の基板深部にキャリア排出領域5を設け、複数のフレームを1組として、そのフレーム間で、前記領域5に異なるバイアス電圧を印加することで、エネルギーポテンシャル分布、したがって電子を排出する深さを変化させ、分光特性を異ならせる。これによって、カラーイメージセンサに用いる場合には、カラーフィルタなどを用いることなく、R,G,Bの3フレームの撮像でフルカラー撮像を可能にでき、分光分析装置に用いる場合には、2回の露光で、参照光と蛍光とを区別する分光分析を可能にでき、しかも短波長から長波長まで、充分な感度を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フルカラー撮像が可能なカラーイメージセンサや、検体の蛍光反応を検出する分光分析装置などとして実現される撮像装置およびその撮像装置に用いられる固体撮像素子に関する。
これまでの固体撮像素子においても、分光機能を有する撮像システムは提案されている。たとえば、前記カラーイメージセンサでは、画素配列上にR,G,Bのカラーフィルタを配するのが一般的である。しかしながら、このような構造では、受光部であるフォトダイオードの上部にフィルタ層を形成するので、フォトダイオード上部の光路長が長くなり、クロストーク増大や画素配列周辺部でのシェーディング増大などの問題がある。
一方、前記分光分析装置では、分光感度の異なるフィルタを複数種類用意して、それらを撮像素子と被写体との間に順次挿入しながら複数回撮像することで分光分析を行っている。しかしながら、このような構造では、撮像する度にフィルタを交換する機構が必要であり、装置が大掛かりになり、また分光できる波長もフィルタの種類に依存し、色々な検体を分析するのは困難であるという問題がある。
そこで、このような問題を解決することができる先行技術が、特許文献1で提案されている。その先行技術によれば、各画素の光電変換部の表層に、絶縁膜を介して、フォトゲートと呼ばれる透明な電極膜を形成し、その電極膜に与えるバイアス電圧を変化することで、前記光電変換部において電子を排出する深さを変化させ、分光特性を変化させている。
特開2005−10114号公報
しかしながら、上述の従来技術では、カラーフィルタは無く、また分光フィルタを交換する必要も無いので、それらによる問題は解決可能であるが、光電変換部の上部にフォトゲートが存在し、感度が不足する(特に短波長の光の透過率が低下)という問題がある。
本発明の目的は、短波長から長波長まで充分な感度で、分光機能を有する固体撮像素子およびそれを用いる撮像装置を提供することである。
本発明の固体撮像素子は、基板上に一次元または二次元に配列された複数の各領域に、それぞれ光電変換部を有して成る固体撮像素子において、前記光電変換部の基板深部にキャリア排出領域を有し、複数のフレーム間で、前記キャリア排出領域へ印加されるバイアス電圧が、少なくとも前記光電変換部における電荷蓄積期間において変化することで、前記光電変換部の表層側からキャリア排出領域にかけて、エネルギーポテンシャル分布が相互に異なることを特徴とする。
上記の構成によれば、検体の蛍光反応などを検出する分光分析装置やカラーイメージセンサなどとして実現される撮像装置に用いられ、基板上に複数の領域が一次元または二次元に配列された固体撮像素子において、前記各領域における光電変換部の基板深部にキャリア排出領域を設けるとともに、複数フレームで撮像して、そのフレーム間で、前記キャリア排出領域へ印加されるバイアス電圧を、少なくとも前記光電変換部における電荷蓄積期間において異ならせることで、前記光電変換部の表層側からキャリア排出領域にかけてのエネルギーポテンシャル分布が相互に異なるようにする。
したがって、通常、波長が短い光は表層側で光電変換が生じ、波長が長い光は深層側で光電変換が生じるのに対して、前記のようにエネルギーポテンシャル分布が異なると、電子を排出する深さが変化し、波長および強度が等しい光を照射しても、感度が異なり、すなわち分光特性が異なるようになる。これによって、相互に隣接するフレームのデータを用いることで、たとえば前記カラーイメージセンサの場合には、1板で、カラーフィルタなどを用いることなくフルカラー撮像を可能にしたり、前記分光分析装置の場合には、波長が異なる参照光と蛍光とを区別する分光分析を可能にしたりすることができる。しかも、短波長から長波長まで、充分な感度を得ることができる。
好ましくは、前記基板は第1の導電体から成り、前記光電変換部およびキャリア排出領域は第2の導電体から成る。
また好ましくは、前記各領域は、前記光電変換部と、フローティングディフュージョンと、転送トランジスタと、増幅トランジスタと、行選択トランジスタとを有するCMOSイメージセンサから成る。
また、本発明の撮像装置は、前記の固体撮像素子を用い、前記固体撮像素子へ被写体画像を導く光学系と、前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、前記各領域の分光感度特性がカラー画像の撮像に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に色補間演算を行い、カラー画像を再生する色補間演算部を備える画像処理部とを備えて構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、1板の固体撮像素子で、前記のようなカラーフィルタなどを用いることなく、複数フレームの撮像でフルカラー撮像が可能なカラーイメージセンサを実現することができる。なお、前記電圧発生部、電圧制御部、アナログ/デジタル変換部および前記色補間演算部を備える画像処理部の一部もしくは全部が、固体撮像素子内に設けられていてもよい。
さらにまた、本発明の撮像装置は、前記の固体撮像素子を用い、前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、波長設定部と、前記波長設定部によって設定された波長情報に基づいて、前記各フレームの分光感度特性が分光分析に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に分光演算を行い、各測定波長の強度を計算する分光演算部を備える画像処理部とを備えて構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、1板の固体撮像素子で、前記のようなカラーフィルタなどを用いることなく、複数フレームの撮像で検体の蛍光反応を検出可能な分光分析装置を実現することができる。なお、固体撮像素子上に直接検体が搭載される場合には光学系は特に必要ではなく、複数のフレーム間で異なる種類のバイアス電圧の種類が、励起光の種類と、同時に検出すべき蛍光の種類数分だけ設けられればよい。また、前記電圧発生部、電圧制御部、アナログ/デジタル変換部および前記分光演算部を備える画像処理部の一部もしくは全部が、固体撮像素子内に設けられていてもよい。
本発明の固体撮像素子は、以上のように、検体の蛍光反応などを検出する分光分析装置やカラーイメージセンサなどとして実現される撮像装置に用いられ、基板上に複数の領域が一次元または二次元に配列された固体撮像素子において、前記光電変換部の基板深部にキャリア排出領域を設けるとともに、複数フレームで撮像して、そのフレーム間で、前記キャリア排出領域へ印加されるバイアス電圧を異ならせることで、前記光電変換部の表層側からキャリア排出領域にかけてのエネルギーポテンシャル分布が相互に異なるようにする。
それゆえ、電子を排出する深さが変化し、波長および強度が等しい光を照射しても、感度が異なり、すなわち分光特性が異なるようになる。これによって、相互に隣接するフレームのデータを用いることで、たとえば前記カラーイメージセンサの場合には、1板で、カラーフィルタなどを用いることなくフルカラー撮像を可能にしたり、前記分光分析装置の場合には、波長が異なる参照光と蛍光とを区別する分光分析を可能にしたりすることができる。しかも、短波長から長波長まで、充分な感度を得ることができる。
また、本発明の撮像装置は、以上のように、前記の固体撮像素子を用い、前記固体撮像素子へ被写体画像を導く光学系と、前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、前記各領域の分光感度特性がカラー画像の撮像に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に色補間演算を行い、カラー画像を再生する色補間演算部を備える画像処理部とを備える。
それゆえ、1板の固体撮像素子で、前記のようなカラーフィルタなどを用いることなく、複数フレームの撮像でフルカラー撮像が可能なカラーイメージセンサを実現することができる。
さらにまた、本発明の撮像装置は、以上のように、前記の固体撮像素子を用い、前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、波長設定部と、前記波長設定部によって設定された波長情報に基づいて、前記各フレームの分光感度特性が分光分析に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に分光演算を行い、各測定波長の強度を計算する分光演算部を備える画像処理部とを備える。
それゆえ、1板の固体撮像素子で、前記のようなカラーフィルタなどを用いることなく、複数フレームの撮像で検体の蛍光反応を検出可能な分光分析装置を実現することができる。
図1は、本発明の実施の一形態に係る固体撮像素子1の1画素の断面構造を模式的に示す図である。この画素構造では、第1の導電体であるp型の基板2の表面において、素子分離領域3によって1画素分に区画された領域に、光電変換部となる第2の導電体であるn型のフォトダイオード4を形成したCMOSイメージセンサの例を示している。注目すべきは、本実施の形態では、前記各フォトダイオード4の基板深部に、第2の導電体であるn型のキャリア排出領域5が埋込まれていることである。そのキャリア排出領域5は、バイアス電圧Bを印加するために、基板2の表面のコンタクト部6まで、垂直にn型領域7で接続されている。図1では、フォトダイオード4と転送ゲート8との境界部と、キャリア排出領域5の端部とが一致しているが、これに限らない。転送ゲート8によるキャリアのフローティングディフュージョン(以下、FDと略称)9への完全転送が可能であれば、キャリア排出領域5は、図1よりも転送ゲート8方向に伸延されていてもよい。
図2は、前記固体撮像素子1の全体の電気的構成を示す図であり、図3はその1画素分の回路構成を示す図である。これら図2および図3で示す構成と同等の機能を有するものであれば、図に示す構成に限らない。図3を参照して、前記フォトダイオード4で得られた電荷は、前記転送ゲート8にハイレベルの転送パルスφTXが与えられることで、転送トランジスタ11がONしてFD9へ転送され、このFD9における容量で電圧値に変換されて、増幅トランジスタ12に入力される。増幅トランジスタ12において、電源電圧VDDを用いて増幅された電圧は、行選択信号線LHから行選択トランジスタ13のゲートに選択信号φVが与えられることで、該行選択トランジスタ13がONして、垂直信号線LVへ出力される。一方、前記FD9に蓄積された電荷は、行選択信号線LHからリセットトランジスタ14のリセットゲート19へハイレベルのリセットパルスφRSTが与えられることで、該リセットトランジスタ14がONしてリセット電圧VRSBにリセットされる。
図2を参照して、固体撮像素子1の中央部には、多数の画素が二次元に配列されており、周縁部に配置された垂直走査回路15が前記行選択信号線LHに選択出力を与え、それによって各画素から前記垂直信号線LVに出力された電圧は、水平走査回路16の選択走査によって、読出し回路17から順次読出される。前記垂直走査回路15および水平走査回路16は、シフトレジスタなどで実現される。
前記読出し回路17は、各列、すなわち前記垂直信号線LVに接続される2つのサンプルホールド回路SH1,SH2と、負荷トランジスタQとを備えて構成される。前記サンプルホールド回路SH1,SH2は、スイッチS1,S2と、容量C1,C2と、アンプA1,A2とを備えて構成される。前記各垂直信号線LVは、スイッチS1,S2を介して容量C1,C2に接続され、そのホールド電圧がアンプA1,A2を介して引算器18に与えられる。前記各列の各アンプA1,A2は、前記水平走査回路16によって駆動される。
このような読出し回路17において、相関二重サンプルを行うために、スイッチS1,S2の一方がONし、各画素に前記転送パルスφTXが与えられることで容量C1,C2の一方に前記各画素からの出力電圧がホールドされる。また、前記スイッチS1,S2の他方は、各画素に前記リセットパルスφRSTが与えられたときにONし、各画素からの出力電圧がホールドされる。そのホールド電圧は、前記水平走査回路16によって、各アンプA1,A2が一対で選択されて引算器18に与えられ、こうして引算器18からは、ノイズの影響の少ない前記相関二重サンプル値が順次出力されてゆく。
図4には、列選択期間内における上述のような画素駆動タイミングを詳細に示す。図4(a)は、いわゆるローリングシャッタ駆動におけるタイミングを示す。列選択期間中は、先ずリセットゲート19をONすることで、FD9の電位がリセットされる。そのときの電位をスイッチS1をONすることで容量C1にサンプルホールドする。次に、転送ゲート8をONすることでフォトダイオード4の蓄積時間を終了させ、蓄積電荷をFD9に転送する。そのときのFD9の電位をスイッチS2をONすることで容量C2にサンプルホールドする。電荷を転送するためにONした転送ゲート8を転送後にOFFしてから、次のフレームで再び電荷を転送するためにONして再度OFFするまでの期間が、フォトダイオード4の電荷蓄積期間になる。
一方、図4(b)は、いわゆるグローバルリセット駆動におけるタイミングを示すものである。前記図4(a)のローリングシャッタ駆動では、撮像期間のほぼ全期間がフォトダイオード4の電荷蓄積期間となるのに対して、このグローバルリセット駆動では、機械シャッタが併用され、図4(b)で示すように、撮像期間において、シャッタが開放している一部の期間が前記電荷蓄積期間となる。したがって、この電荷蓄積期間のみに前記バイアス電圧Bを印加することで、その電荷蓄積期間以降での転送動作や、画素部の回路特性を全画素で安定させることができる。このため、このローリングシャッタ駆動では、前記バイアス電圧Bの印加期間は、少なくともこの電荷蓄積期間とすればよい。
上述のように構成される固体撮像素子1において、また注目すべきは、前記各画素には、一括して、複数のフレーム間で、相互に異なるバイアス電圧Bが、前記コンタクト部6から与えられることである。図5は、前記1画素のエネルギーポテンシャル分布分布を示す図である。前記フォトダイオード4は、表面付近のn型領域ポテンシャル井戸21で形成されており、光電変換して発生した電荷はこのポテンシャル井戸21に蓄積される。この際、波長の短い光は基板2の表面近くで吸収され、波長の長い光は基板2の深い部分まで浸透し吸収される。すなわち、たとえば境界dで表すフォトダイオード4のn型領域と、その下のp型領域22との境界が浅い位置の場合、波長の長い光の大部分がフォトダイオード4のn型領域21を通り過ぎてしまい、境界dより深い部分23で光電変換され、発生した電荷は境界dより深い部分にあるn型のキャリア排出領域5を介してバイアス電源へと排出される。これによって、前記波長の長い光に対する感度は低いものとなる。こうして、境界dの深さが異なると、観測すべき全波長に対する分光感度が異なることが理解される。
したがって、図6に示すように、バイアス電圧Bの低いときのポテンシャル曲線は実線のようになり、これに対してバイアス電圧Bの高いときのポテンシャル曲線は破線のようになり、分光感度に影響を与える境界が、バイアス電圧Bが低いときは比較的深いd1の位置となり、バイアス電圧Bが高いときは比較的浅いd2の位置となる。すなわち、バイアス電圧Bを高くすると境界dの位置が浅くなり、分光感度における長波長側の感度が低くなる。これを利用して、前記バイアス電圧Bを、複数のフレーム間で、青、緑、赤のそれぞれの光の補足に適応した値に順に設定してゆくと、各画素は、共に青、緑、赤の成分を含んだ光を順次検知するようになり、3フレーム分のデータをメモリして検知結果を画像処理することで、1板の固体撮像素子1を用いて、カラーフィルタなどを用いることなく、フルカラー撮像を行うことができる。
図7は、上述のような固体撮像素子1を用いる撮像装置の一例であるカラーイメージセンサ31の一構成例を示すブロック図である。このカラーイメージセンサ31は、前記固体撮像素子1へ被写体画像を導く光学系32と、前記キャリア排出領域5へフレーム間で変化するバイアス電圧Bを印加する電圧発生部33と、前記各フレームにおける分光感度特性がカラー画像の撮像に必要な特性となるように、前記電圧発生部33を制御する電圧制御部34と、前記各画素から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部35と、デジタル変換された前記出力信号を複数フレームに亘って記憶することができるフレームメモリ43と、前記フレームメモリ43に記憶されたデータを元に色補間演算を行い、カラー画像を再生する色補間演算部36を備える画像処理部37と、該カラーイメージセンサ31の全体を制御するとともに、前記画像処理部37で得られたカラー画像を配信するシステム制御部38と、前記システム制御部38から出力されたカラー画像を、表示する表示部39と、適宜記憶する記憶媒体40と、外部へ出力する外部出力インタフェイス41と、前記システム制御部38に、光学系32のズームやフォーカスなどの指示入力がユーザによって行われる操作部42とを備えて構成される。
このような構成を用いることで、1板の固体撮像素子1で、カラーフィルタなどを用いることなく、複数フレームの撮像でフルカラー撮像が可能なカラーイメージセンサ31を実現することができる。なお、前記電圧発生部33、電圧制御部34、アナログ/デジタル変換部35および前記色補間演算部36を備える画像処理部37の一部もしくは全部が、固体撮像素子1内に設けられていてもよい。
図8は、前記固体撮像素子1を用いる撮像装置の他の例である分光分析装置51の一構成例を示すブロック図である。この分光分析装置51において、前述のカラーイメージセンサ31に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。分光分析装置51は、たとえば図9で示すように、検体61に参照光を照射して、それによる病変部62などからの蛍光を前記参照光と分離して、それぞれの強度を求めることで、検体61の画像中で、前記病変部62などを識別可能に表示するものである。
したがって、たとえば図10で示すように、1つの参照光63で、1つの蛍光64を検出する場合には、参照符号65で示すような比較的参照光63側に感度の高い分光特性と、参照符号66で示すような比較的蛍光64側に感度の高い分光特性との少なくとも2つの分光特性を実現すればよく、前記フレームは2フレームで1組として、フレーム間で相互に異なるバイアス電圧Bが与えられ、その結果が分光分析される。このように参照光と蛍光とを分離するのに必要な分光特性の数だけ、バイアス電圧が設定されることになる。すなわち、分光分析すべき波長がn種類あると、少なくともn種類のバイアス電圧が印加され、nフレームに亘って撮像されることになる。
ここで、測定する波長が上述のように2波長の場合、分光感度の異なる少なくとも2つのフレームで撮像すれば、各画素の出力強度から、2入力−2出力の連立方程式を導き出すことができ、各フレームで印加されたバイアス電圧Bでの各画素の測定波長に対する分光特性が予め分かっていれば、その連立方程式からそれぞれの波長の強度を求めることができる。各測定波長の分光特性が予め分かっていない場合でも、各波長の分光特性は、図5に示す境界dの値と基板2の吸収係数とから推定することができるので、キャリア排出領域5のバイアス電圧Bよりも、境界dの値がどう変化するかだけを把握しておればよいことになる。以下に、2つの波長λ1とλ2とが、それぞれ強度X1とX2とで固体撮像素子1に入射しており、フレーム1とフレーム2との出力電圧がV1とV2とである場合の連立方程式を示す。
V1=f1λ1(X1)+f1λ2(X2)
V2=f2λ1(X1)+f2λ2(X2)
f1λ1:フレーム1の波長λ1に対する分光特性
f1λ2:フレーム1の波長λ2に対する分光特性
f2λ1:フレーム2の波長λ1に対する分光特性
f2λ2:フレーム2の波長λ2に対する分光特性
上式を解いて、波長λ1における基板2の吸収係数がα1である場合、フォトダイオード4のn型領域21とその下のp型領域22との境界深さがdである画素の出力電圧Y1から、入射強度X1を推定する式を以下に示す。
X1=(Y1/Δt)(hν1/Aq)/(1−e−α1・d
Δt:固体撮像素子1の電荷蓄積時間
h:プランク定数
ν1:入射光λ1の振動数
A:画素の光電変換部(フォトダイオード4)の面積
q:電気素量
このため、操作部52の波長設定部53から、前記λ1,λ2などの測定すべき波長が設定され、その波長情報に基づいて、システム制御部58は、電圧制御部34を制御して、前記各画素の分光感度特性が分光分析に必要な特性となるバイアス電圧を前記電圧発生部33に発生させる。一方、アナログ/デジタル変換部35でデジタル変換された出力信号は、フレームメモリ43で記憶され、画像処理部57の分光演算部58に2フレーム分入力されて、その出力信号を元に上述のような分光演算が行われ、各測定波長の強度が計算される。
このように構成することで、1板の固体撮像素子1で、前記のようなカラーフィルタなどを用いることなく、1回の撮像で検体61の蛍光反応を検出可能な分光分析装置51を実現することができる。なお、固体撮像素子1上に直接検体61が搭載される場合には光学系32は特に必要ではない。また、前記電圧発生部33、電圧制御部34、アナログ/デジタル変換部35および前記分光演算部56を備える画像処理部57の一部もしくは全部が、固体撮像素子1内に設けられていてもよい。
さらにまた、検体61全体での蛍光の強度を判定する、すなわち検体61のどこが蛍光を発しているかをイメージで捉える構成でない場合には、前記バイアス電圧Bが変化される単一画素が設けられるだけでよい。具体的には、暗箱内に収納した検体61に参照光63を照射し、同様に暗箱内に収納した固体撮像素子によって前記蛍光64を捉えるだけの構成である場合、前記固体撮像素子としてバイアス電圧Bの変化が可能な単体のフォトダイオードが用いられるだけでよい。
本発明の実施の一形態に係る固体撮像素子の1画素の断面構造を模式的に示す図である。 前記固体撮像素子の全体の電気的構成を示す図である。 図2の1画素分の回路構成を示す図である。 画素駆動のタイミングを詳細に示す波形図である。 1画素のエネルギーポテンシャル分布を示す図である。 バイアス電圧を変化させた場合のエネルギーポテンシャル分布を示す図である。 前記固体撮像素子を用いるカラーイメージセンサの一構成例を示すブロック図である。 前記固体撮像素子を用いる分光分析装置の一構成例を示すブロック図である。 分光分析される検体を模式的に示す図である。 前記分光分析を行う場合に必要な分光特性を説明するためのグラフである。
符号の説明
1 固体撮像素子
2 基板
3 素子分離領域
4 フォトダイオード
5 キャリア排出領域
6 コンタクト部
7 n型領域7
8 転送ゲート
9 フローティングディフュージョン
11 転送トランジスタ
12 増幅トランジスタ
13 行選択トランジスタ
14 リセットトランジスタ
15 垂直走査回路
16 水平走査回路
17 読出し回路
18 引算器
19 リセットゲート
31 カラーイメージセンサ
32 光学系
33 電圧発生部
34 電圧制御部
35 アナログ/デジタル変換部
36 色補間演算部
37 画像処理部
38,58 システム制御部
39 表示部
40 記憶媒体
41 外部出力インタフェイス
42,52 操作部
51 分光分析装置
53 波長設定部
56 分光演算部
57 画像処理部
61 検体
62 病変部
Q 負荷トランジスタ

Claims (5)

  1. 基板上に一次元または二次元に配列された複数の各領域に、それぞれ光電変換部を有して成る固体撮像素子において、
    前記光電変換部の基板深部にキャリア排出領域を有し、
    複数のフレーム間で、前記キャリア排出領域へ印加されるバイアス電圧が、少なくとも前記光電変換部における電荷蓄積期間において変化することで、前記光電変換部の表層側からキャリア排出領域にかけて、エネルギーポテンシャル分布が相互に異なることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記基板は第1の導電体から成り、前記光電変換部およびキャリア排出領域は第2の導電体から成ることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記各領域は、前記光電変換部と、フローティングディフュージョンと、転送トランジスタと、増幅トランジスタと、行選択トランジスタとを有するCMOSイメージセンサから成ることを特徴とする請求項1または2記載の固体撮像素子。
  4. 前記請求項1記載の固体撮像素子を用い、
    前記固体撮像素子へ被写体画像を導く光学系と、
    前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、
    前記各領域の分光感度特性がカラー画像の撮像に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、
    前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、
    デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に色補間演算を行い、カラー画像を再生する色補間演算部を備える画像処理部とを備えて構成されることを特徴とする撮像装置。
  5. 前記請求項1記載の固体撮像素子を用い、
    前記キャリア排出領域へ印加する複数のフレーム間で変化するバイアス電圧を発生する電圧発生部と、
    波長設定部と、
    前記波長設定部によって設定された波長情報に基づいて、前記各フレームの分光感度特性が分光分析に必要な特性となるように前記電圧発生部を制御する電圧制御部と、
    前記各領域から得られた出力信号をアナログ/デジタル変換するアナログ/デジタル変換部と、
    デジタル変換された複数フレームの前記出力信号を元に分光演算を行い、各測定波長の強度を計算する分光演算部を備える画像処理部とを備えて構成されることを特徴とする撮像装置。
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