JP2008282914A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 集積度が低下することを最大限抑制しつつ、必要に応じて大きい電流容量の確保を可能にしたコンタクトプラグを備えた半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 半導体基板1上にソース・ドレイン領域8を形成後、層間絶縁膜10を堆積し、ソース・ドレイン領域8の上面が露出するようにコンタクトホールを開口する。このとき、比較的小電流容量で機能を奏するロジック素子形成領域上面においては最小加工寸法で規定される程度の小さい孔径で開口する一方、大電流容量を必要とする保護素子形成領域上面においては、第1孔径よりも大きい第2孔径で開口する。その後、これらのコンタクトホールを完全に充填するように、コンタクトプラグ材料膜13を層間絶縁膜10の堆積膜厚以上成膜する。その後、コンタクトプラグ材料膜13に対して平坦化処理を行った後、配線層を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 半導体基板1上にソース・ドレイン領域8を形成後、層間絶縁膜10を堆積し、ソース・ドレイン領域8の上面が露出するようにコンタクトホールを開口する。このとき、比較的小電流容量で機能を奏するロジック素子形成領域上面においては最小加工寸法で規定される程度の小さい孔径で開口する一方、大電流容量を必要とする保護素子形成領域上面においては、第1孔径よりも大きい第2孔径で開口する。その後、これらのコンタクトホールを完全に充填するように、コンタクトプラグ材料膜13を層間絶縁膜10の堆積膜厚以上成膜する。その後、コンタクトプラグ材料膜13に対して平坦化処理を行った後、配線層を形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、コンタクトプラグの形成方法に関するものである。
半導体装置の高性能化・高機能化に伴い、装置上に搭載する素子数は近年飛躍的な増加傾向にある。このような増加傾向にある数の素子を、同一規模あるいは縮小規模の装置内に実装するためには、微細な加工技術が必要となる。これを受けて、通常0.25μm世代以降の加工に際しては、コンタクトプラグ技術を用いるのが主流となっている。
コンタクトプラグ技術を用いる場合、コンタクトホールを形成後に、コンタクトプラグ材料膜を全面に堆積してコンタクトホール内を充填するという工程を経ることとなる。ここで、コンタクトプラグ材料を堆積する膜厚は、コンタクトホール内を充填することができる程度であれば良い。
ところで、上記のように微細に加工されたコンタクトプラグは、プラグ径が小さいため、これに伴って電流容量が小さくなる。従って、ロジック回路等の小電流容量用途素子の接続コンタクトとしては利用可能である反面、静電保護素子等の大電流容量用途素子の接続コンタクトとしては、当該機能を発揮するために十分な電流量を確保することが困難となる。
ここで、電流容量を確保すべく、従来の方法の下で、大電流容量用途素子の接続コンタクトを形成するコンタクトプラグのプラグ径を大きくすると、図5に示すように、配線層15の平坦性が失われるのみならず、孔径の大きなコンタクトホール12の側壁部において配線層の膜厚が薄膜化し(図5内の領域C参照)、これによって電流容量が低下してしまい、十分な電流容量を確保することができないという問題がある。なお、図5は、半導体基板1上に、素子分離領域2、ウェル領域3、ゲート酸化膜4、ゲート電極5、エクステンション層6、サイドウォール絶縁膜7、ソース・ドレイン領域8、サリサイド層9、層間絶縁膜10を順次形成後、孔径の異なる大小のコンタクトホールを形成した後、コンタクトプラグ材料膜13の成膜及び配線層15の形成を行ったときの断面構造を概略的に示したものである。
これを受けて、プラグ径の大きさそのものは変更せず、大きな電流容量が必要な素子には、多数のコンタクトプラグを形成して接続することで必要な電流容量を確保する方法が、下記特許文献1に記載されている。
多数のコンタクトプラグによってコンタクト接続を行うに際しては、近接して多数のコンタクトホールを開口する必要がある。多数のコンタクトホールを開口する場合、ホール間のピッチが狭くなると、ホール同士が連結してしまうということが起こり得る。このような事態が生じると、コンタクトホールを所定領域に開口するために、層間絶縁膜10上に形成されていたフォトレジスト膜が、ホール内に落下したり、あるいは逆に浮き上がったりして、パターニング不良が生じる可能性がある。一方で、これを回避すべくデザインルールを緩和すると、集積度が低下してしまう。このため、下記特許文献1では、コンタクトホールの配列に不規則性を持たせることで、部分的に幅広い層間絶縁膜を残存させてフォトレジスト膜の落下や浮き上がりが生じるのを防止している。
しかしながら、上記特許文献1の場合、コンタクトホールの配列に不規則性を持たせ、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりを防止するためだけに確保すべき領域が不可欠となり、必ずしも高い集積度が実現されていると言うことはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑み、集積度が低下することを最大限抑制しつつ、必要に応じて大きい電流容量の確保を可能にしたコンタクトプラグを備えた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に形成された不純物拡散層と、前記半導体基板の上層に形成される層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜の上層に形成される配線層と、前記層間絶縁膜を貫通するコンタクトホール内に導電性材料が充填されて前記不純物拡散層と前記配線層とを電気的に接続するコンタクトプラグと、を有する半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板上に前記不純物拡散層を形成後、前記層間絶縁膜を堆積する第1工程と、前記第1工程終了後、前記不純物拡散層の上面が露出するように、第1孔径で開口した第1コンタクトホール、並びに前記第1孔径よりも大きい第2孔径で開口した第2コンタクトホールを、それぞれ一または複数形成する第2工程と、前記第2工程終了後、前記第1及び第2コンタクトホールを完全に充填するように、コンタクトプラグ材料膜を前記層間絶縁膜の堆積膜厚以上成膜する第3工程と、前記第3工程終了後、前記コンタクトプラグ材料膜に対して平坦化処理を行う第4工程と、前記第4工程終了後、前記配線層を形成する第5工程と、を有することを第1の特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法の上記第1の特徴によれば、大電流容量を確保する必要のあるコンタクトプラグについてはプラグ径を大きくし、比較的小さな電流容量が確保されれば良いコンタクトプラグについてはプラグ径を小さくする方法を採用しているため、大電流容量を要する素子に対する電気的コンタクトをとるためのコンタクトプラグを形成するに際し、小さい孔径のコンタクトプラグを近接して複数形成する必要がない。このため、従来のように、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりという問題が起こらない。また、かかる問題を回避すべく、不規則な配列の下でコンタクトプラグを複数形成する必要もないため、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりを回避するためのみに必要な領域を確保する必要もない。従って、従来の半導体装置よりもさらに集積度を高めることが可能となる。
そして、第3工程において、成膜するコンタクトプラグ材料膜の膜厚を、コンタクトホールを形成する層間絶縁膜の膜厚程度以上とすることで、大きな孔径(第2孔径)で形成されたコンタクトホール内にもプラグ材料膜が完全に充填されるため、ホール側壁部に薄膜化した導電性材料膜が形成されるということがなく、コンタクト抵抗が上昇する問題が回避される。加えて、かかる膜厚相当のプラグ材料膜を成膜することにより、成膜後の平坦化処理によって発生するディッシングの影響を最小限に抑制することができ、配線間のコンタクト抵抗のバラツキを問題のない範囲内に留めることができる。
すなわち、本発明に係る半導体装置の製造方法の上記第1の特徴によれば、新たな工程を特段追加することなく、成膜するコンタクトプラグ材料膜の膜厚を層間絶縁膜の膜厚以上にするということのみで、ディッシングの抑制、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりの発生、並びに集積度の低下、の各問題を回避しつつ、大電流容量素子(静電保護素子、電源IC等)に対する電気的接続をとるためのコンタクトプラグを形成することが可能となる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記第1の特徴に加えて、前記第2工程が、ロジック回路素子を形成する前記不純物拡散層の上方には前記第1コンタクトホールを形成し、前記ロジック回路素子よりも大電流容量が必要な大電流容量素子を形成する前記不純物拡散層の上方には前記第2コンタクトホールを形成することを第2の特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法の上記第2の特徴によれば、比較的小電流容量で機能を奏するロジック素子用のコンタクトプラグと、大電流容量を必要とする静電保護素子や電源IC等の大電流容量素子用のコンタクトプラグとを、集積度の低下を抑制しつつ、同一の半導体基板上に効率良く実装することができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記第1または第2の特徴に加えて、前記大電流容量素子を形成する前記不純物拡散層が、MOSトランジスタのソース・ドレイン電極、バイポーラトランジスタのエミッタ・コレクタ電極、ダイオード素子のアノード・カソード電極のうちの少なくともいずれかであることを第3の特徴とする。
本発明によれば、集積度の低下を抑制しつつ、新たな工程を特段追加することなく、大電流容量を確保する必要のあるコンタクトプラグと、比較的小さな電流容量が確保されれば良いコンタクトプラグとを、同一の半導体基板上に実装することができる。
以下において、本発明に係る半導体装置の製造方法(以下、適宜「本発明方法」と称する)の実施形態について図1〜図4の各図を参照して説明する。なお、以下の各図に示される各概略断面構造図は、あくまで模式的に図示されたものであり、実際の構造の寸法の縮尺と図面の縮尺とは必ずしも一致するものではない。
図1及び図2は、本発明方法を用いて半導体装置を製造する際の各工程における概略断面構造図を模式的に示したものであり、工程毎に図1(a)〜(c)、及び図2(a)〜(c)に分けて図示している(紙面の都合上2図面に分かれている)。
まず、図1(a)に示すように、周知の技術により半導体基板1上に素子分離絶縁膜2を形成した後、イオン注入及びアニーリングを行ってウェル領域3を形成する。次に、ゲート酸化膜4を成長させた後、ポリシリコン等の導電性材料膜を成膜、加工することでゲート電極5を形成する。用途に応じて、適宜エクステンション層6形成用のイオンを注入後、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜で構成されるサイドウォール絶縁膜7をゲート電極5の側壁に形成する。そして、イオン注入及びアニーリングを行ってソース・ドレイン領域8を形成した後、ソース・ドレイン領域8とコンタクトプラグとの接触抵抗、配線並びにゲート電極の低抵抗化のために、ソース・ドレイン領域8及びゲート電極5の上面にコバルト等の金属材料を用いてサリサイド層9を形成する。
なお、図1(a)においては、同一の半導体基板1上に、大電流容量を必要とする静電保護素子と、比較的小さい電流容量で機能を奏するロジック回路素子とを形成する場合を例に挙げて説明する。図1において静電保護素子を形成する領域を領域A(図面左側)、ロジック回路素子を形成する領域を領域B(図面右側)とする。
次に、図1(b)に示すように、層間絶縁膜10を例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって約1μm程度堆積した後、両領域(A、B)内のソース・ドレイン領域8上にコンタクトホールを開口すべく、パターニングされたフォトレジスト膜を形成した後、エッチングを施してコンタクトホール11、12を形成する。このとき、領域B内においては、0.1〜0.25μmのプロセス世代に応じた最小加工寸法によって定められる孔径でコンタクトホール12を開口するとともに、各コンタクトホール12間には、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりが防止される範囲内(例えば0.12〜0.14μm)のスペースを設ける。一方、領域A内においては、領域Bよりも十分孔径を広く開口してコンタクトホール11を形成し(例えばソース・ドレイン領域8と同一幅程度の孔径)、活性領域及びゲート電極5とのアライメントマージンを考慮したスペースを設ける。なお、ここでいう孔径とは、円形状である場合には直径を、正方形状(曲線を一部に有するものを含む)である場合には内接円の直径を表すものとする。
図3は、コンタクトプラグの径(コンタクトホールの孔径)と、当該プラグを流れる電流容量の関係を示すグラフである。このように、プラグ径が大きくなるほど電流容量を大きくすることができるため、大電流容量を要する静電保護素子が形成される領域Aにおいてはコンタクトホールの孔径を大きくする一方、比較的小さい電流容量で機能を奏するロジック回路素子が形成される領域Bにおいてはコンタクトホールの孔径を小さくすることができる。なお、図3では、配線並びに拡散層の電流容量の影響は無視している。
次に、図1(c)に示すように、チタン等のバリアメタル層をスパッタ法によって全面に堆積した後(不図示)、導電性のコンタクトプラグ材料膜13(例えばW(タングステン))を全面に堆積する。このとき堆積するコンタクトプラグ材料膜13の膜厚は、層間絶縁膜10の膜厚と同等か、それ以上の膜厚とする。当該工程によって、すでに開口されていたコンタクトホール11及び12はコンタクトプラグ材料膜13によって完全に充填される。
次に、堆積されたコンタクトプラグ材料膜13の表面を、層間絶縁膜10の成膜面が露出するまでCMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって平坦化処理を行う。このとき、図2(a)に示されるように、孔径の大きい領域A内のコンタクトホールに充填されていたプラグ材料膜13が、プラグ外周部よりも中央部がより深く研磨される結果、皿状の凹みを生じるディッシング現象が招来する場合がある(図2(a)内の領域D参照)。ディッシングは、各コンタクトホール毎に一様に生じるとは限らないため、このようなディッシングの発生は配線間の抵抗バラツキを引き起こし好ましくない。
しかし、発明者による鋭意研究の結果、本発明方法のように、あらかじめ層間絶縁膜10の膜厚と同等かそれ以上の膜厚分のプラグ材料膜13を堆積することにより、ディッシングの影響を最小限に抑制することができることが分かった。
図4(a)は、コンタクトプラグ材料膜堆積工程に係る堆積膜厚(横軸)と、CMP後のディッシング量(縦軸)の関係を示すグラフである。なお、ここでいうディッシング量とは、コンタクトホール上面(層間絶縁膜10の成膜面)の高さ位置から、CMP処理後にコンタクトホール内に残存するコンタクトプラグ材料膜13の成膜表面の内の最も低い高さ位置(凹部領域における高さ位置)までの差分で規定したものである(図4(b)参照)。なお、図4(a)に示されるグラフは、コンタクトプラグ材料膜13としてW膜を採用し(以下、適宜「W膜13」と記載)、コンタクトホールの孔径、及びW膜の堆積膜厚を適宜変更して、CMP処理後、各孔の断面をSEM(Scanning Electron Microscope:電子走査顕微鏡)によって観察することにより、ディッシング量を計測した結果をグラフ化したものである。また、測定対象となるコンタクトホールの孔径としては、(1)0.25μm、(2)0.5μm、(3)1.0μm、(4)5.0μm、(5)10μm、の5種類とした。
図4(a)に示すように、孔径0.25μmで構成されたコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグは、500nm(0.5μm)程度の膜厚のW膜13を成膜した場合にディッシング量がほぼ0nmとなっている(グラフ(1)参照)。このことは、孔径0.25μmのコンタクトホール内のコンタクトプラグ、つまり0.25μmプロセス世代の最小加工寸法によって定められた孔径でコンタクトホールが形成された領域B内のコンタクトプラグを形成するに際しては、層間絶縁膜10の膜厚の1/2程度の膜厚だけW膜13を成膜することでディッシング量をほぼ0にすることができることを意味している。なお、グラフより、コンタクトホールの孔径を大きくするほど、同一のW膜13の膜厚の下ではディッシング量が大きくなっていることが分かる。このことから、一定のW膜13の堆積膜厚の下では、最小加工寸法が小さくなるほどディッシング量を小さくできることが分かる。すなわち、0.25μmプロセス世代よりもさらに微細化されたプロセスにおいて、最小加工寸法によって定められた孔径でコンタクトホールを形成するに際しては、ディッシングの発生による影響を考える必要はない。
一方で、10μmの孔径を有するコンタクトホール内に充填されたコンタクトプラグの場合、グラフより、500nm程度の膜厚のW膜13を成膜した場合では800nm程度の大きなディッシング量が測定された(グラフ(5)参照)。このように大きなディッシングが発生すると、上述したように抵抗バラツキの問題が懸念される。なお、10μm以上の孔径のコンタクトホールについて、孔径を適宜変更させて同様に測定を行ったところ、10μmの場合とほとんど同様の結果が得られた。
ここで、W膜13の堆積膜厚を増加させながらディッシング量を測定すると、図4(a)のグラフに示されるように、少なくとも1000nm(1μm)程度、すなわち層間絶縁膜10の膜厚程度の膜厚のW膜13を成膜することで、ディッシング量を問題のないレベル(20nm未満)にまで少なくすることができることが分かった。言い換えれば、10μm以上の大きなプラグ径を有するコンタクトプラグを形成するに際しては、層間絶縁膜10の膜厚程度の膜厚のW膜13を成膜してコンタクトホール内を充填することで、ディッシングの影響を最小限に抑制することが可能となることが分かる。
なお、グラフより、5.0μm孔径のコンタクトホールを形成する場合においても1000nm程度の膜厚のW膜13を成膜することでディッシングの影響を十分抑制することができ、1.0μm並びに0.5μm孔径のコンタクトホールを形成する場合においては600nm程度の膜厚のW膜13を成膜することでディッシングの影響を十分抑制することができることが分かる。すなわち、かかる孔径のコンタクトホールを形成する場合にも、層間絶縁膜10の膜厚程度のW膜13を成膜すれば、十分にディッシングの影響を抑制できることが分かる。
次に、図2(b)に示すように、配線層15を、例えば高融点金属(W等)とAl(アルミニウム)の積層構造をスパッタ法によって全面に堆積し、コンタクトホールを覆うようにパターニングする。その後、必要に応じて、図2(c)に示すように周知の技術を用いて多層配線を形成した後、最終保護膜16を形成して半導体装置を完成する。
本発明方法によれば、大電流容量を要する素子に対する電気的コンタクトをとるためのコンタクトプラグを形成するに際し、小さい孔径のコンタクトプラグを近接して複数形成する必要がない。このため、従来のように、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりという問題が起こらない。また、かかる問題を回避すべく、不規則な配列の下でコンタクトプラグを複数形成する必要もないため、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりを回避するためのみに必要な領域を確保する必要もない。このため、従来の半導体装置よりもさらに集積度を高めることが可能となる。
また、本発明の場合、成膜するコンタクトプラグ材料膜13の膜厚を、コンタクトホールを形成する層間絶縁膜10の膜厚程度、またはそれ以上とすることで、大きな孔径で形成されたコンタクトホール内にもプラグ材料膜が完全に充填されるため、ホール側壁部に薄膜化した導電性材料膜が形成されるということがなく、コンタクト抵抗が上昇する問題が回避される。加えて、かかる膜厚相当のプラグ材料膜を成膜することにより、成膜後の平坦化処理によって発生するディッシングの影響を最小限に抑制することができ、配線間のコンタクト抵抗のバラツキを問題のない範囲内に留めることができる。特に多層配線を構成する場合には、後の工程で形成される二層目以後の配線層の抵抗のバラツキを抑制することができる効果を有する。
すなわち、本発明方法によれば、新たな工程を特段追加することなく、成膜するコンタクトプラグ材料膜13の膜厚を層間絶縁膜10の膜厚程度またはそれ以上にするということのみで、ディッシングの抑制、フォトレジスト膜の落下や浮き上がりの発生、並びに集積度の低下、の各問題を回避しつつ、大電流容量素子(静電保護素子、電源IC等)に対する電気的接続をとるためのコンタクトプラグを形成することができる。
なお、上述した実施形態では、大電流容量用素子としてMOSトランジスタを例に挙げて説明したが、バイポーラトランジスタ、ダイオード、サイリスタ等を形成する場合においても、同様に本発明方法の利用が可能である。
1: 半導体基板
2: 素子分離絶縁膜
3: ウェル領域
4: ゲート酸化膜
5: ゲート電極
6: エクステンション層
7: サイドウォール絶縁膜
8: ソース・ドレイン領域
9: サリサイド層
10: 層間絶縁膜
11: 大電流容量用コンタクトホール
12: 小電流容量用コンタクトホール
13: コンタクトプラグ材料膜
15: 配線層
2: 素子分離絶縁膜
3: ウェル領域
4: ゲート酸化膜
5: ゲート電極
6: エクステンション層
7: サイドウォール絶縁膜
8: ソース・ドレイン領域
9: サリサイド層
10: 層間絶縁膜
11: 大電流容量用コンタクトホール
12: 小電流容量用コンタクトホール
13: コンタクトプラグ材料膜
15: 配線層
Claims (3)
- 半導体基板上に形成された不純物拡散層と、前記半導体基板の上層に形成される層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜の上層に形成される配線層と、前記層間絶縁膜を貫通するコンタクトホール内に導電性材料が充填されて前記不純物拡散層と前記配線層とを電気的に接続するコンタクトプラグと、を有する半導体装置の製造方法であって、
前記半導体基板上に前記不純物拡散層を形成後、前記層間絶縁膜を堆積する第1工程と、
前記第1工程終了後、前記不純物拡散層の上面が露出するように、第1孔径で開口した第1コンタクトホール、並びに前記第1孔径よりも大きい第2孔径で開口した第2コンタクトホールを、それぞれ一または複数形成する第2工程と、
前記第2工程終了後、前記第1及び第2コンタクトホールを完全に充填するように、コンタクトプラグ材料膜を前記層間絶縁膜の堆積膜厚以上成膜する第3工程と、
前記第3工程終了後、前記コンタクトプラグ材料膜に対して平坦化処理を行う第4工程と、
前記第4工程終了後、前記配線層を形成する第5工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第2工程が、
ロジック回路素子を形成する前記不純物拡散層の上方には前記第1コンタクトホールを形成し、前記ロジック回路素子よりも大電流容量が必要な大電流容量素子を形成する前記不純物拡散層の上方には前記第2コンタクトホールを形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記大電流容量素子を形成する前記不純物拡散層が、
MOSトランジスタのソース・ドレイン電極、バイポーラトランジスタのエミッタ・コレクタ電極、ダイオード素子のアノード・カソード電極のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
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