JP2008281682A - 可変形状鏡システムおよび眼底観察装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反射効率の良い可変形状鏡システムを提供する。
【解決手段】ミラー501は、支持体527の表面527aに配置され、支持体527の変形に従って変形する。補強体522が、少なくとも、裏面527bのうちミラー501と対向する領域の一部に配置される。
【選択図】図1(b)
【解決手段】ミラー501は、支持体527の表面527aに配置され、支持体527の変形に従って変形する。補強体522が、少なくとも、裏面527bのうちミラー501と対向する領域の一部に配置される。
【選択図】図1(b)
Description
本発明は、天体望遠鏡や眼底観察装置等に用いられる補償光学系を構成する可変形状鏡システムに関する。
現在、眼科用機器として、様々な光学機器が使用されている。中でも、眼を観察する光学機器として、前眼部撮影機、眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡、光干渉断層撮像装置等、様々な機器が使用されている。なお、共焦点レーザー走査検眼鏡は、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)とも呼ばれ、光干渉断層撮像装置は、OCT(Optical Coherence Tomography)とも呼ばれる。
観察の対象である眼球は、角膜・房水・水晶体・硝子体・網膜とからなり、4枚貼り合わせレンズと見ることもできる。しかし、角膜や水晶体の屈折率が一様でない等の理由から、元来、眼球は収差を有しており、また、その収差が眼球の観察の妨げになることがある。
眼科用光学機器において、補償光学技術が利用されている。補償光学技術は、例えば眼球の収差を補正するために、波面の乱れを補正する技術である。具体的には、補償光学技術では、波面センサが、シャック・ハルトマン法を用いて波面の傾きを検知する。その後、コントローラが、その傾きを打ち消すように、可変形状鏡システムの反射面を変形させて、その傾きを補正し、眼の収差の補正を行う。
補償光学技術を眼底観察に利用した眼底観察装置が、特許文献1に記載されている。この眼底観察装置は、被検眼の光学特性を測定し、そのデータに基づき、可変形状鏡システムの反射面の形状を調整している。また、可変形状鏡システムの反射面を駆動するための電圧変化テンプレートを用いることによって、反射面の応答速度が改善されている。
特開2005−221579号公報(図1、図13)
近年、可変形状鏡システムの反射効率の向上が望まれている。
本発明の目的は、反射効率の良い可変形状鏡システムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明による可変形状鏡システムは、第1の面と前記第1の面の裏面である第2の面とを有する支持体と、前記第1の面に配置された反射面と、前記第2の面のうち前記反射面と対向する領域の一部に配置された補強体と、前記第2の面側から前記支持体に駆動力を与えて前記支持体と共に前記反射面を変形させる駆動手段と、を有する。
本発明によれば、可変形状鏡システムの反射効率を向上することが可能になる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
[第1の実施例](静電)
<可変形状鏡システムの構造>
図1を参照して、第1の実施例の可変形状鏡システム500について説明する。
<可変形状鏡システムの構造>
図1を参照して、第1の実施例の可変形状鏡システム500について説明する。
図1(a)は、可変形状鏡システム500の上面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A’断面図である。図1(b)では、理解が容易になるように、図中の縦方向の寸法が誇張して記載されている。
可変形状鏡システム500は、電極基板524と駆動電極基板523とが、スペーサ525を介して積層された構造を有する。電極基板524と駆動電極基板523との間は、電気的に絶縁されている。
電極基板524は、ミラー501を支持する支持体527を有している。
支持体527は、平面状であり、表面527aと、表面527aの裏面527bと、を有し、変形可能である。表面527aは、第1の面の一例であり、裏面527bは、第2の面の一例である。ミラー501は、反射面の一例であり、表面527aに配置され、支持体527の変形に従って変形する。
電極基板524、スペーサ525および駆動電極基板523の厚さはそれぞれ、200μm、20μm、200μmである。スペーサ525の厚さは、ミラー501の駆動時の変形量を決定する重要な値である。ミラー501の大きさは直径10mmである。なお、電極基板524、スペーサ525および駆動電極基板523の厚さ、ならびに、ミラー501の大きさは、上記に限らず適宜変更可能である。
支持体527は、補強体522と、中駆動電極532と、を有している。
補強体522は、少なくとも、裏面527bのうち、表面527aにおいてミラー501が配置された領域の裏面となる領域の一部に配置され、図1(a)に破線で示したように、四角形状の部材であり、アレイ状に配列されている。補強体522は、平面状であることが望ましい。なお、補強体522は、四角形状に限らず、例えば、六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていてもよい。
支持体527のうち補強体522が設置された部分の剛性が上がることで、その他の部分は、補強体522が設置された部分より剛性が小さくなり、力を受けた場合に曲がりやすくなる。
中駆動電極532は、裏面電極の一例であり、補強体522を覆うように、裏面527bに設置されている。
駆動電極基板523の上面は、絶縁膜526により電気的に絶縁されている。駆動電極基板523には、裏面駆動電極の一例である駆動電極533が、中駆動電極532と対向して配置されている。つまり、駆動電極533は、中駆動電極532において裏面527bと対向する側の反対側に配置されている。
中駆動電極532は、電気配線505aによってアース504と電気的に接続され、接地されている。駆動電極533は、電気配線505bによって下電位印加部503に接続されている。
中駆動電極532および各駆動電極533は、電圧が印加された場合に駆動力を発生する駆動力発生部を構成する。なお、駆動力発生部は、駆動力発生手段の一例である。下電位印加部503は、電圧印加手段の一例であり、各駆動電極533に任意の電位を与えることにより、中駆動電極532と各駆動電極533との間すなわち駆動力発生部に電圧を印加する。
なお、中駆動電極532、各駆動電極533および下電位印加部503が、裏面527b側から支持体527に駆動力を与えて支持体527と共にミラー501を変形させる駆動部を構成する。なお、駆動部は、駆動手段の一例である。
スペーサ525は、中駆動電極532と各駆動電極533が非接触になるように、中駆動電極532と各駆動電極533の距離を保ち、中駆動電極532と各駆動電極533とを絶縁する。
スペーサ525はガラス、電極基板524と駆動電極基板523はシリコン、絶縁膜526は二酸化シリコンからなる。
補強体522と支持体527との少なくとも一方は、シリコン、または、二酸化シリコンや窒化シリコン等のシリコンの化合物、または、ポリイミドやポリジメチルシロキサン等の有機材料からなることが望ましい。なお、補強体522と支持体527の材料は、ミラー501が必要とする剛性等に基づいて選択される。また、補強体522と支持体527とは、同一種類の材料で構成され、一体に形成されてもよい。
ミラー501は、例えば反射率の高い金属であるAl等からなる。中駆動電極532、駆動電極533および電気配線505aおよび505bは、金、アルミニウム、銅等の電気抵抗が小さい金属からなる。
次に、図1(b)および1(c)を参照して中駆動電極532について詳細に説明する。図1(c)は、図1(b)におけるB−B’断面を下側から見た図である。
中駆動電極532は、ミラー501の形状に対応して、円形状に形成され、補強体522を覆うように形成される。
次に、図1(b)および1(d)を参照して駆動電極533について詳細に説明する。図1(d)は、図1(b)におけるB−B’断面を上側から見た図である。
各駆動電極533は、中駆動電極532に対向し、補強体522の位置や形状に対応した四角形状の電極であり、アレイ状に配列されている。各駆動電極533は、電気的に独立しており、下電位印加部503が各駆動電極533に異なる電位を与えることが可能なように、個別に電気配線505bと接続されている。
なお、図1(b)では、電気配線505bは、駆動電極基板523内を通って、駆動電極533と下電位印加部503を接続するように記載されているが、駆動電極基板523上に形成されてもよい。また、駆動電極533の形状や大きさ等の設計値は、所望の仕様にあわせて設定され、補強体522の設計値と対応する。
また、駆動電極533は、四角形状の平面状の部材としたが、ミラー501に要求される形状やミラー501に要求される変形量にあわせて設計される必要がある。このため、駆動電極533は、四角形状に限定されず、六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていてもよい。
また、本実施例では、補強体522と駆動電極533とは、同一または略同一の形状を有する平面状の部材であって、補強体522と駆動電極533とのそれぞれが、アレイ状に配列され、補強体522と駆動電極533とが互いに対向して配置される。
また、中駆動電極532は、電気配線505を通じてアース504と接続され、電気的に接地されている。
<可変形状鏡システムの動作>
次に、図2を参照して、可変形状鏡システム500の動作について説明する。
次に、図2を参照して、可変形状鏡システム500の動作について説明する。
可変形状鏡システム500において、中駆動電極532の電位が0Vのときに、下電位印加部503が、駆動電極533に正または負の電位を与えると、中駆動電極532と駆動電極533との間に静電引力が働く。このため、中駆動電極532が駆動電極533に引き寄せられ、図2のように、ミラー501が変形する。
本実施例では、駆動電極533のそれぞれに与える電位、すなわち、中駆動電極532と各駆動電極533との間に印加される電圧を適宜調節することで、図2に示したミラー501の形状を実現することができる。
本実施例では、補強体522が、裏面527bのうちミラー501と対向する領域の一部に配置されていることで、補強体522が設置された部位以外が曲がりやすくなる。結果として図2のように、ミラー501の多くの部分を、駆動電極基板523に対して水平に保つことが容易になる。
また、図2には、可変形状鏡システム500を実際に使用した場合に想定される平行光である入射角度θ1の入射光551と、その反射角度θ2の反射光552とが示されている。
ミラー501を駆動電極基板523に対して水平に保つことで、入射光551の多くを反射光552として反射させることが容易になる。ただし、入射光551の一部は、反射光552とはならず、他の方向に反射されることになる。
なお、駆動電極533に与える電位は、例えば、±200V以内である。
本実施例の可変形状鏡システム500は、ミラー501を補強する補強体522を有する。ミラー501内の変形箇所では、ミラー501の向きが所定の向き(例えば、駆動電極基板523に対して水平な向き)と異なってしまい、入射光は所定の方向に反射されない。このため、ミラー501内の変形箇所が増大すると、反射効率が低下していく。
本実施例では、ミラー501のうち補強体522と対向する部位は変形しにくくなり、それ以外の部分は変形しやすくなる。このため、駆動力が与えられた際に、ミラー501内の変形箇所を、補強体522と対向する部位以外の箇所に集中させることが可能になる。
したがって、ミラー501が変形した際に、ミラー501のうち補強体522と対向する部位は、光源から入射した光線を効率よく所望の方向に反射でき、その結果、補強体522が無い可変形状鏡システムより、反射効率を向上させることが可能になる。
また、本実施例では、下電位印加部503が、電圧が印加された場合に駆動力を発生する駆動力発生部533および532に電圧を印加する。この場合、電圧の印加に伴い発生する駆動力によって、ミラー501を変形させることが可能になる。なお、駆動力発生部は、上記に限らず適宜変更可能であり、例えば、圧電素子でもよい。
また、本実施例では、下電位印加部503が、駆動電極533と中駆動電極532との間に電圧を印加する。この場合、駆動力として、駆動電極533と中駆動電極532との間で発生する静電力を利用でき、簡単な構成で可変形状鏡システム500を実現することができる。
また、補強体522は、四角形状と六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていることが望ましい。この場合、補強体522を効率よく並べることができ、光源から入射した光線を効率よく所望の方向に反射することが容易になり、反射効率を向上させることが可能になる。
また、駆動電極533は、四角形状と六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていることが望ましい。この場合、駆動電極533を効率よく並べることができ、ミラー501の変形を効率的に制御することが可能になる。
また、補強体522と駆動電極533とが、略同一の形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列され、補強体522と駆動電極533とのそれぞれが互いに対向して配置されていることが望ましい。この場合、補強体522と対向する箇所のミラー501が、傾かずにミラー501の厚さ方向に変位することが容易になり、反射効率を向上させることが可能になる。
また、補強体522と支持体527とが一体に形成されていることが望ましい。この場合、補強体522と支持体524とが一体に形成することで、簡単な構成となり、低コスト化を図ることが可能になる。
また、本実施例では、スペーサ525が、中駆動電極532と駆動電極533とを絶縁する。この場合、中駆動電極532と駆動電極533の間の寸法を簡単な構成で一定に保つことができる。
また、スペーサ525が、ガラスからなることが望ましい。この場合、スペーサ525が、ガラスからなることで、高精度な加工を利用することが可能なため、中駆動電極532と駆動電極533の間の寸法を高精度に規定することができる。また、ガラスには陽極接合が利用可能なため、簡単な作製手段で可変形状鏡システム500を実現することができる。
また、支持体527と補強体522との少なくとも一方が、ポリイミドやポリジメチルシロキサン等の有機材料からなることが望ましい。この場合、ヤング率が小さく、大変形が容易な支持体527または補強体522を作製することが可能になる。
また、支持体527と補強体522との少なくとも一方が、シリコンまたはシリコンの化合物からなることが望ましい。この場合、容易に支持体527または補強体522を加工して、薄膜化することが可能になり、設計の自由度を高くすることができる。
[第2の実施例](圧電)
<可変形状鏡システムの構造>
図3を参照して、第2の実施例の可変形状鏡システム500について説明する。
<可変形状鏡システムの構造>
図3を参照して、第2の実施例の可変形状鏡システム500について説明する。
図3(a)は、第2の実施例の可変形状鏡システム500の上面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるA−A’断面図である。図3(b)では、理解が容易になるように、図中の縦方向の寸法が誇張して記載されている。なお、図3において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
第2の実施例の可変形状鏡システム500は、第1の実施例の可変形状鏡システムに、圧電素子541と圧電電圧印加部542と電気配線505cが追加されたものである。以下、第2の実施例の可変形状鏡システム500について、第1の実施例の可変形状鏡システムと異なる点を中心に説明する。
支持体527は、圧電素子541を有する。圧電素子541は、圧電体の一例であり、電気配線505cによって圧電電圧印加部542に接続されている。なお、圧電素子541は、ミラー501を周回して支持体527の表面527aに配置されている。
圧電電圧印加部542は、圧電電圧印加手段の一例であり、圧電素子541に対して、任意の電圧を印加できる。圧電電圧印加部542が、圧電素子541に電圧を印加したり電圧の印加を停止したりすることにより、圧電素子541は、圧電素子541の半径方向に伸び縮みし、ミラー501が上下動可能になる。また、圧電素子541がたわみ易いように、圧電素子541の下側には補強体522が設けられていない。
なお、図3(b)では、電気配線505cは、支持体527と接触せずに圧電素子541と接続されているが、支持体527上に形成されてもよい。電気配線505cは、金、アルミニウム、銅等の電気抵抗が小さい金属からなる。
圧電素子541は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)やZnO(酸化亜鉛)からなり、例えば、モノモルフ構造を形成している。また、圧電素子541の厚さ方向に電位差が発生するように、圧電素子541には、電気配線505cと圧電電圧印加部542が接続されている。圧電素子541の厚さ方向に電位差がある場合には、圧電素子541は、圧電素子541の半径方向に伸縮を行うように分極処理される。
なお、図3(c)は、図3(b)におけるB−B’断面を上側から見た図である。
<可変形状鏡システムの動作>
次に、図3(d)を参照して、第2の実施例の可変形状鏡システム500の動作について説明する。なお、図3(b)には全ての構成要素を図示したが、図3(d)では、説明の簡略化のため、電気配線や電位印加部の記載を省いてある。
次に、図3(d)を参照して、第2の実施例の可変形状鏡システム500の動作について説明する。なお、図3(b)には全ての構成要素を図示したが、図3(d)では、説明の簡略化のため、電気配線や電位印加部の記載を省いてある。
第2の実施例の可変形状鏡システム500において、圧電電圧印加部542が、圧電素子541の表裏面に電位差(電圧)を与えると、圧電素子541が半径方向に縮んで、図3(d)に示したように、ミラー501全体が上方に移動する。
また、圧電素子541に与える電界の方向を変えると、圧電素子541が半径方向にのびて、ミラー501全体が下方に移動する。
さらに、駆動電極533のそれぞれに与える電位を適宜調節することで、図中のミラー501の形状を実現することができる。
本実施例によれば、圧電素子541を備えることにより、ミラー501の上方への移動、下方への移動および変形を独立に制御することが容易になり、入射光の波面を補正する自由度を高めることが可能になる。また、圧電素子541を用いることで、低電圧での駆動が可能になり、簡単な構成の可変形状鏡システムを実現することができる。
また、本実施例では、圧電素子541がミラー501を周回して配置されている。この場合、ミラー501の上下動を可能にすることができる。
なお、本実施例でも、補強体522が設置されていることで、補強体522が設置された部位以外が曲がりやすくなり、結果として図3(d)のように、ミラー501の多くの部分を駆動電極基板523に対して水平に保つことが容易になる。このため、光源から入射した光線を効率よく所望の方向に反射することが容易になり、反射効率を向上させることが可能になる。
なお、駆動電極533と圧電素子541に与える電位は、例えば、それぞれ±200V以内、±100V以内である。
[第3の実施例](眼底観察装置)
図4を参照して、本実施例の眼底観察装置601を説明する。図4は、眼底観察装置601の概略構成図である。
図4を参照して、本実施例の眼底観察装置601を説明する。図4は、眼底観察装置601の概略構成図である。
眼底観察装置601は、補償光学系612を有し、さらに補償光学系612が第1、第2の実施例に記載した可変形状鏡システム500を有する。眼底観察装置601は、眼底観察のための光学系として、種々の眼科用光学機器において一般的に共通に使用される。具体的には、眼底観察装置601は、前眼部撮影機、眼底カメラ、共焦点レーザー走査検眼鏡、光干渉断層撮像装置等に利用される。
図4において、眼底観察装置601では、光源602から出る入射光613(実線)がスプリットミラー607により反射され、その後、観察対象である眼球603に入射し、その反射光614(破線)が、可変形状鏡システム500で反射される。可変形状鏡システム500での反射光614は、光センサ606に入射し、観察像が得られる。図4において、入射光613と反射光614の矢印の向きは、それぞれの光の進む方向を示している。光センサ606としては、例えば、フォトダイオードやそのアレイが用いられる。
次に、眼底観察装置601における補償光学系612の構成について説明する。補償光学系612は、主に、波面の位相を補正する可変形状鏡システム500と、波面の位相を測定する波面センサ605とを含む。補償光学系612は、さらに、波面センサ605に反射光614を導くためのスプリットミラー608と、波面センサ605で得られた位相に従って、可変形状鏡システム500を制御するコントローラ604を含む。
次に、補償光学系612を含めた眼底観察装置601の動作について説明する。
光源602から出た入射光613は、スプリットミラー607にて反射され、眼球603に到達する。しかし、眼球603からの反射光614の波面610は、眼球603の屈折率のばらつき等の理由で、位相が揃っていない。
反射光614は、可変形状鏡システム500にて反射され、その後、スプリットミラー608が、反射光614の一部を波面センサ605に向けて反射する。波面センサ605は、反射光614の波面の位相を測定し、測定結果をコントローラ604に提供する。
コントローラ604は、測定された位相に基づいて、反射光614の波面の位相が揃うように可変形鏡システム500を制御する。
例えば、可変形状鏡システム500として第1の実施例の可変形状鏡システムが用いられた場合、コントローラ604は、反射光614の波面の位相が揃うように、測定された位相に基づいて、下電位印加部503が出力する電位を制御する。
可変形状鏡システム500として第2の実施例の可変形状鏡システムが用いられた場合、コントローラ604は、反射光614の波面の位相が揃うように、測定された位相に基づき、下電位印加部503からの電位と圧電電圧印加部542からの電圧を制御する。
その結果、補正された波面611を有する反射光614が、レンズあるいはレンズ群609を通して、光センサ606に入射することになり、解像度の高い観察像が得られる。また、可変形状鏡システム500は、反射効率が高いため、明るい像を得ることが可能になる。
本実施例によれば、眼底観察装置601は、第1または第2の実施例の可変形状鏡システム500を有する。この場合、眼内の屈折率のばらつき等による像の乱れを高精度に補正することが可能になり、解像度の高い眼底観察装置を実現することができる。また、可変形状鏡システムは反射効率が高いので、明るい像を得ることが可能になる。
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
500 可変形状鏡システム
501 ミラー(反射面に対応)
503、532、533 駆動部(駆動手段に対応)
522 補強体
527 支持体
501 ミラー(反射面に対応)
503、532、533 駆動部(駆動手段に対応)
522 補強体
527 支持体
Claims (16)
- 第1の面と前記第1の面の裏面である第2の面とを有する支持体と、
前記第1の面に配置された反射面と、
前記第2の面のうち、前記第1の面において前記反射面が配置された領域の裏面となる領域の一部に配置された補強体と、
前記第2の面側から前記支持体に駆動力を与えて前記支持体と共に前記反射面を変形させる駆動手段と、を有することを特徴とする可変形状鏡システム。 - 前記駆動手段が、
電圧が印加された場合に前記駆動力を発生する発生手段と
前記駆動力発生手段に前記電圧を印加する電圧印加手段と、を有することを特徴とする可変形状鏡システム。 - 前記駆動力発生手段が、
前記第2の面に配置された裏面電極と、
前記裏面電極において前記第2の面と対向する側の反対側に、前記裏面電極と対向して配置された裏面駆動電極と、を含み、
前記電圧印加手段が、前記裏面電極と前記裏面駆動電極との間に電圧を印加することを特徴とする請求項2に記載の可変形状鏡システム。 - 前記補強体は、四角形状と六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 前記裏面駆動電極は、四角形状と六角形状と八角形状とのいずれかの形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列されていることを特徴とする請求項3に記載の可変形状鏡システム。
- 前記補強体と前記裏面駆動電極とが、略同一の形状を有する平面状の部材であって、アレイ状に配列され、
前記補強体と前記裏面駆動電極とのそれぞれが、互いに対向して配置されていることを特徴とする請求項3または5に記載の可変形状鏡システム。 - 前記補強体と前記支持体とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 前記裏面電極と前記裏面駆動電極とを絶縁するスペーサを有することを特徴とする請求項3、5または6に記載の可変形状鏡システム。
- 前記スペーサが、ガラスからなることを特徴とする請求項8に記載の可変形状鏡システム。
- 前記第1の面に配置された圧電体と、
前記圧電体に電圧を印加する圧電電圧印加手段と、を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。 - 前記圧電体が、前記反射面を周回して配置されていることを特徴とする請求項10に記載の可変形状鏡システム。
- 前記支持体と前記補強体との少なくとも一方が、有機材料からなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 前記支持体と前記補強体との少なくとも一方が、ポリイミドからなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 前記支持体と前記補強体との少なくとも一方が、ポリジメチルシロキサンからなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 前記支持体と前記補強体との少なくとも一方が、シリコンまたはシリコンの化合物からなることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の可変形状鏡システム。
- 請求項1〜15のいずれか1項に記載の可変形状鏡システムを有することを特徴とする眼底観察装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007124389A JP2008281682A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | 可変形状鏡システムおよび眼底観察装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010113358A (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-20 | Commiss Energ Atom | 改良された作動性を有するメンブレン変形の可能な光デバイス |
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2007
- 2007-05-09 JP JP2007124389A patent/JP2008281682A/ja active Pending
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