JP2008281285A - 空気調和システム及び建物 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギー資源の消費量の少ない空気調和システムを提供する。
【解決手段】ユニット建物Uの床10の下方に形成される床下空間2に設置される蓄熱部3と、床10に設けられる床面ガラリ10aと、床下空間2に外気AOを導くための開閉可能な外気導入部4とを備えた空気調和システムである。
そして、蓄熱部3の上面には熱交換部31が形成されるとともに、外気導入部4の開放によって蓄熱区画2aに取り込まれた外気AOは、熱交換部31を経由して床面ガラリ10aへと導かれる。
【選択図】図1
【解決手段】ユニット建物Uの床10の下方に形成される床下空間2に設置される蓄熱部3と、床10に設けられる床面ガラリ10aと、床下空間2に外気AOを導くための開閉可能な外気導入部4とを備えた空気調和システムである。
そして、蓄熱部3の上面には熱交換部31が形成されるとともに、外気導入部4の開放によって蓄熱区画2aに取り込まれた外気AOは、熱交換部31を経由して床面ガラリ10aへと導かれる。
【選択図】図1
Description
本発明は、建物内部の空気の換気、除湿、温度調整などをおこなう空気調和システム、及びそれを備えた建物に関するものである。
従来、建物の床下に配置された蓄熱体を加熱又は冷却して蓄熱をおこない、その蓄熱体に接続された放熱器を介して床下空間を暖冷房することによって、床上の居室の暖冷房をおこなう暖冷房装置が知られている(特許文献1など参照)。
この特許文献1の暖冷房装置では、床に開閉可能な通孔が設けられており、その通孔を開閉することによって床下空間との連通状態を変化させて居室の暖冷房を制御している。
特開2005−155937号公報
しかしながら、夏季であっても外気の温度が建物内部の内気の温度より低くなる場合があり、そのような快適な空気を建物内部に取り込む方が室内環境の改善が図れることがある。
このような場合には、エネルギー資源を消費する冷暖房装置だけで建物内部の空調をおこなうより、可能な限り外気を有効に活用する方がエネルギー資源の消費量を少なくすることができる。
そこで、本発明は、エネルギー資源の消費量の少ない空気調和システム、及びそれを備えた建物を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の空気調和システムは、建物の床の下方に形成される床下空間に設置される蓄熱部と、前記床に設けられる床開口部と、前記床下空間に外気を導くための開閉可能な外気導入部とを備え、前記蓄熱部の上面には熱交換部が形成されるとともに、前記外気導入部の開放によって前記床下空間に取り込まれた外気は、前記熱交換部を経由して前記床開口部へと導かれることを特徴とする。
また、建物の床の下方に形成される床下空間に設置される蓄熱部を備えた空気調和システムであって、前記蓄熱部の上面には、前記蓄熱部に蓄熱された熱と外側の空気との熱交換部として傾斜面が形成され、その傾斜面の下端には、その傾斜面で発生した結露水が流れ込む集水部が形成されることを特徴とする。
ここで、前記蓄熱部には、ヒートポンプによって冷却又は加熱された熱輸送流体を介して冷熱又は温熱が蓄熱されるように構成することができる。また、前記床下空間には、前記建物内部の内気が導入されるようにしてもよい。
さらに、前記蓄熱部は、冷水又は温水によって蓄熱がおこなわれるとともに、その蓄熱部からの排水を通過させる排水管の前記建物の外側位置に、前記排水を地面に向けて散水する散水器が設けられるものであってもよい。
また、前記蓄熱部には、内部に空気を取り込む取込口とその内部を経由した空気を排出する吐出口とが設けられる構成であってもよい。
さらに、前記蓄熱部は、太陽光によって加温されるソーラーウォールの熱媒によって蓄熱がおこなわれるものであってもよい。
また、本発明の建物は、上記いずれかの空気調和システムを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の空気調和システムは、床下空間に設置される蓄熱部の熱交換部を経由して外気が床開口部に導かれる。
この熱交換部を外気が経由する際に、蓄熱部に冷熱が蓄熱されている場合は外気の温度が下がって除湿がおこなわれ、温熱が蓄熱されている場合は外気が暖められることになる。
このように蓄熱部に外気を経由させることによって、外気が建物内部に取り込める状態になるので、有効に外気を利用してエネルギー資源を節約することができる。
また、蓄熱部の上面を傾斜面にすることで、蓄熱部を通過する空気との接触面積が大きくなって効率的に熱交換がおこなわれるうえに、傾斜面に結露水が発生しても傾斜面の下端に集水部を設けておくことで円滑に排水することができる。
さらに、自然の熱エネルギーを利用するヒートポンプによって蓄熱部の蓄熱をおこなうようにすれば、よりエネルギー資源の消費量の少ない空気調和システムにすることができる。
また、床下空間に内気を導入させて建物内部との間で空気が循環するようにすれば、一旦調整された内気を有効に活用することができるので、エネルギー資源を節約することができる。
そして、蓄熱部から排水をおこなう際に、その排水を建物外部の地面に向けて散水器によって散水することで、例えば排水が冷水の場合は建物の外側位置の温度が下がり、その周辺から取り込まれる外気の温度も下げることができる。
また、蓄熱部の内部を通過する空気の経路を設けることで、熱交換部の内外の両方で熱交換をおこなうことができ、効率的である。
さらに、蓄熱部に温熱を蓄熱する際にソーラーウォールの熱媒を利用すれば、さらにエネルギー資源の消費量を減らすことができる。
また、このような空気調和システムを備えた建物は、自然エネルギーを有効に活用して建物全体を効率よく冷暖房することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の空気調和システムを備えた建物としてのユニット建物Uの全体構成を説明する説明図である。
まず、構成から説明すると、このようなユニット建物Uは、基礎断熱として構築される底盤コンクリート24と、その側縁に立設される側壁コンクリート21,22とによって基礎が構築され、その基礎の上に複数の建物ユニットを設置することで構築される。
そして、基礎の上面を塞ぐ建物の床10によって、その下方の床下空間2と、上方の建物内部としての屋内11とが区切られることになる。この屋内11には、例えばリビングルーム、寝室、ダイニングルームなどの居室や廊下や洗面所やキッチンなどの非居室が該当する。
また、この床下空間2は、後述する蓄熱部3を設置するための蓄熱区画2aと、それ以外の床下区画2bとが画成壁23によって区切られている。さらに、この蓄熱区画2aは、床10に設けられた床開口部としての床面ガラリ10aによって屋内11と連通している。また、床下区画2bと屋内11も、床10に設けられた床面ガラリ10bを介して連通されている。
さらに、床10には、ユニット建物Uの屋外12と連通させるための外気用ガラリ10cが設けられており、直接、外気AOを室内に導入することができる。また、この外気用ガラリ10cには、ルーバーが設けられており、ルーバーを開閉することで、外気AOを屋内11に取り込んだり、遮断したりすることができる。
一方、床下空間2の蓄熱区画2aは、屋外12との境界となる側壁コンクリート21に外気導入部4が設けられている。この外気導入部4は、側壁コンクリート21の貫通孔である外気導入口41と、その外気導入口41を開閉させる蓋部42とから主に構成されている。この蓋部42は、図示しない遠隔操作手段によって屋内11からの操作で開閉させることができる。
また、蓄熱区画2aと床下区画2bとの境界となる画成壁23には、両区画を連通させる内気導入部43が設けられている。この内気導入部43は、貫通孔431と、床下区画2b内の空気を蓄熱区画2aに送るためのファン432とから主に構成されている。
そして、この蓄熱区画2aには、図2に示すような蓄熱部3が配置されている。この蓄熱部3は、上部が開放された箱形の容器35と、その容器35の上部を塞ぐ熱交換部31と、その熱交換部31の側縁に延設される集水部としてのドレーン部34と、容器35の側面と底面を被覆するグラスウールなどの断熱部33とから主に構成される。
この容器35は、プラスチックなどの合成樹脂材料によって、一方の側壁35bの上端が対向する他方の側壁35aの上端よりも高くなるように形成された中空の容器である。この容器35の内部には、熱輸送流体としての冷水又は温水などの水32が充填される。
また、熱交換部31は、高い方の側壁35bから低い方の側壁35aに亘って容器35の上部を斜めに塞ぐ傾斜面311と、その傾斜面311上に平行なリブ状に形成されるフィン部312,・・・とから主に構成される。
この傾斜面311は、熱伝導率の高い鋼板などによって成形され、フィン部312は、鋼板などで傾斜面311の傾斜方向に向けて延設される。すなわち、傾斜面311の上面から上方に突出する複数のフィン部312,・・・を設けることによって、熱交換部31とその外側の空気との接触面積が増加し、効率的に熱交換がおこなわれるようになる。ここで、傾斜面311は、蓄熱区画2aに蓄熱部3を配置した際に、外気導入部4側が低くなるようにするとよい。
また、この傾斜面311の下端になる最も低い位置の側縁に沿って、断面視凹形のドレーン部34が設けられる。このドレーン部34には、傾斜面311を流下した結露水などの水滴が流れ込み、ドレーン部34を通って、図示しない排出経路に排出される。このため、ドレーン部34には、例えば傾斜面311の傾斜方向と直交する方向に、排水勾配を設けておくとよい。
そして、この蓄熱部3には、熱源としてヒートポンプ5が接続されている。
このヒートポンプ5は、熱を低温物体と高温物体との間で移動させることで加熱又は冷却をおこなう装置で、二酸化炭素などの熱媒を循環させながら圧縮・膨張をおこなうことで、熱を吸収したり、熱を放出したりして、その熱媒に接する熱輸送流体としての水32を加熱したり、冷却したりする。
このようにしてヒートポンプ5で冷却又は加熱された水32は、給水管51によって送り出されて蓄熱部3の容器35の内部に充填されるとともに、蓄熱部3で使用された水32は、排水管52を通してヒートポンプ5に戻される。
この実施の形態では、主に、夏季に空気調和システムを使用する場合について説明する。すなわち、蓄熱部3には冷却された水32が容器35の下方から供給され、熱交換部3で外気と熱交換することによって温度が上昇した水32は、容器35の上方から排出される。
次に、本実施の形態の空気調和システムによって外気の除湿・冷房をおこなう場合について説明する。
まず、電気料金の安い深夜電力を使ってヒートポンプ5で冷却された水32を、給水管51を通して蓄熱部3に送ることで、夜間に冷熱の蓄熱をおこなう。この蓄熱部3へ蓄熱をおこなっているときには、熱交換部31からの放熱を減らすために、外気導入部4の蓋部42を閉じて外気の侵入を遮断するとともに、床面ガラリ10aも閉じておくのが好ましい。
また、夜間などの涼しいときには、除湿や冷却をおこなわなくても、外気AOが快適な状態となっている場合があるので、図1に示すように外気用ガラリ10cを開けて、外気AOを直接、屋内11に取り込んでもよい。特に、外気用ガラリ10c周辺に植栽Pがされており、夏季でも低い気温の外気AOが導入できる場合は、そのまま外気AOを屋内11に取り込むことができる。
そして、ユニット建物U周辺の地面近くの気温が低い午前中などや、屋内11の換気をおこないたいときなどに、図1に示すように、外気導入部4の蓋部42を開けて、外気AOを蓄熱区画2aに取り込む。
この蓄熱区画2aに取り込まれた外気AOは、蓄熱部3の熱交換部31に当たり、冷却された水32によって冷えた熱交換部31と熱交換がおこなわれる。この際、外気AOに含まれる水分の一部は、結露水となって傾斜面311を流れ落ち、ドレーン部34から排水される。
一方、結露水を発生させることで除湿された外気AOは、床面ガラリ10aを通って屋内11に流れ込む。このように蓄熱区画2aを通って屋内11に供給される外気AOは、屋外12にあるときより除湿・冷却されているため、屋内11の環境を快適な状態に調整することができる。
他方、午後になって屋外12の気温が上昇したときに外気AOを屋内11に取り込もうとすると、その冷却に必要な電気やガスなどのエネルギー資源の消費量が大きくなってしまうので、蓋部42を閉じて外気AOの導入を停止する。
その一方で、内気導入部43のファン432を回し、床下区画2bの空気を蓄熱区画2aに送り込む。この床下区画2bの空気は、図1に示すように、屋内11から床面ガラリ10bを通って流れ込む内気AIであり、蓄熱区画2aで除湿・冷却された後に、床面ガラリ10aを通って屋内11に戻る。
このように屋内11の空気を床下空間2に送り込んで循環させることで、少ないエネルギー資源の消費量で空気の除湿・冷却ができるとともに、屋内11の快適な環境を維持することができる。
次に、本実施の形態の空気調和システムの作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の空気調和システムは、床下空間2の蓄熱区画2aに設置される蓄熱部3の熱交換部31を経由して、外気AOが床面ガラリ10aに導かれる。
この熱交換部31を外気が経由する際に、蓄熱部3に冷熱が蓄熱されている場合は外気AOの温度が下がって除湿がおこなわれ、温熱が蓄熱されている場合は外気が暖められることになる。
このように蓄熱部3に外気を経由させることによって、外気AOが屋内11に快適に取り込める温度や湿度になるので、有効に外気AOを利用することができる。
また、蓄熱部3の上面を傾斜面311にすることで、傾斜面311の低い側から取り込まれた外気AOが熱交換部31に当たりやすくなるうえに、熱交換部31を通過する外気AOとの接触面積が大きくなって効率的に熱交換がおこなわれる。
さらに、外気AOを冷却した際に傾斜面311に結露水が発生しても、傾斜面311の下端にドレーン部34を設けておくことで、確実に処理されて蓄熱部3周辺にカビを発生させるようなことがない。
また、自然の熱エネルギーを利用するヒートポンプ5によって蓄熱部3の蓄熱をおこなうようにすれば、電気やガスなどのエネルギー資源の節約を図ることができる。
さらに、床下空間2に内気AIを導入させて屋内11との間で空気が循環するようにすれば、一旦調整された内気AIを有効に活用することができるので、エネルギー資源の消費量を少なくすることができる。
さらに、このような空気調和システムを備えたユニット建物Uは、自然エネルギーを有効に活用して建物全体を効率よく冷暖房することができる。
次に、前記実施の形態とは別の形態の空気調和システムについて、図3を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例1では、外気AOを除湿した際に発生する結露水C及びヒートポンプ5で冷却した冷水62を、有効利用する空気調和システムについて説明する。
この実施例1の空気調和システムを構成する蓄熱部6は、前記実施の形態と同様に蓄熱区画2aに配置される。
この蓄熱部6は、箱形の下部容器65と、その下部容器65の上部に傾斜屋根状に配置される熱交換部としての傾斜面61と、その傾斜面61の下端と下部容器65の側壁65aとの隙間に形成される集水部としての流入口64と、下部容器65の側面と底面を被覆するグラスウールなどの断熱部63とから主に構成される。
この下部容器65と傾斜面61とは、鋼板などの熱伝導率の高い材料で一体に成形されており、流入口64を介して下部容器65の内外が連通されている。すなわち、傾斜面61の下端は、下部容器65の側壁65aの手前で下方に向けて折り曲げられた垂下壁61aとなっており、その垂下壁61aと側壁65aとの隙間が流入口64となる。
また、下部容器65の内面には、内部に貯留される冷水62の水位を計測する水位センサ71が取り付けられている。
一方、この蓄熱部6とヒートポンプ5とは、給水管51と排水管52とによって接続されており、この排水管52の途中には散水器7が取り付けられている。
この散水器7は、屋外12となる建物の側壁コンクリート22より外側位置に設けられており、地面の植栽Pに向けて散水されるように下面に散水孔(図示せず)が設けられている。
また、この散水器7は、通信ケーブル72によって水位センサ71に接続されており、蓄熱部6の冷水62の水位が一定以上になると、蓄熱部6から排出された冷水62の一部又は全部が散水器7から散水される。
次に、本実施例1の空気調和システムによって、外気の除湿・冷房をおこなう場合の作用について説明する。
この空気調和システムでは、蓄熱区画2aに外気AOが導入されると、傾斜面61との間で熱交換がおこなわれ、その際に発生した結露水Cが、傾斜面61を下って流入口64に流れ込み、下部容器65内の冷水62に混入する。
そして、この結露水Cの流入量が増加すると、下部容器65内の水位が上昇することになるが、そのままにしておくと流入口64から溢れてしまうため、排水管52によって排水をおこない、所定の高さ以上の水位にならないように制御する。
他方、この冷水62は、外気AOとの熱交換や結露水Cの混入によって温度が上昇しているが、屋外12の気温よりも低い場合が多く、この排出された冷水62の有効利用が望まれる。すなわち、電気などのエネルギー資源を消費するヒートポンプ5によって一旦温度が下げられた冷水62を、有効に利用することは、システム全体のエネルギー資源の消費量の削減に貢献する。
そこで、排水管52の途中に設けられた散水器7から地面の植栽Pに向けて散水するようにすれば、植栽Pの水遣りとなるだけでなく、植栽P周辺の気温を下げることができる。
この散水器7は、水位センサ71と通信ケーブル72を介して接続されており、一定以上の水位が水位センサ71によって検出されると、その信号が散水器7に送られて散水がおこなわれる。
そして、散水によって下がった外気AOを取り込んだり、建物周辺の気温を低下させたりすることで、快適な屋内11の環境を、少ないエネルギー資源の消費で維持できるようになる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
次に、前記実施の形態とは別の形態の空気調和システムについて、図4を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例2では、蓄熱部6の内部に外気AOを経由させる空気調和システムの構成について、実施例1の蓄熱部6の構成に基づいて説明する。
この蓄熱部6には、傾斜面61の下端側の垂下壁61aの途中に、内外を連通させる取込口66が設けられている。また、傾斜面61の上端側の下部容器65の側壁65bには、内外を連通させる吐出口67が設けられている。この取込口66と吐出口67は、冷水62の水面より常に上方に位置する個所に設けられる。
このように蓄熱部6の内部に空気を経由させる取込口66と吐出口67とを設けると、蓄熱部6に向けて取り込まれた外気AOは、傾斜面61の上面を通過するだけでなく、取込口66から取り込まれて、冷水62によって冷却・除湿された後に、吐出口67から排出されることになる。
このため、外気AOの経路が複数になって、蓄熱部6での熱交換が効率的におこなわれるようになる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態又は実施例1と略同様であるため説明を省略する。
次に、前記実施の形態とは別の形態の空気調和システムについて、図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例3では、冬季において、暖房をおこなう場合を主にした空気調和システムについて説明する。
この空気調和システムは、ヒートポンプ5と蓄熱部3との間に蓄熱タンク9が接続されている。この蓄熱タンク9は、プラスチックなどの合成樹脂材料によって外殻が形成された温水を貯留する容器で、床下空間2の床下区画2bにこの蓄熱タンク9を配置すると、放熱がおこなわれて床下区画2bの空気を暖めることができる。
一方、蓄熱部3は、前記実施の形態と同様にヒートポンプ5に接続されており、ヒートポンプ5を稼動させることによって温熱を蓄熱することができる。さらに、この蓄熱部3には、ソーラーウォール8が熱輸送管81を介して接続されており、昼間の太陽が照っている時間帯は太陽光で温められた熱媒によって蓄熱部3の蓄熱をおこなうことができる。
この蓄熱部3の蓄熱は、ヒートポンプ5とソーラーウォール8との切替可能な構成として、可能な限りソーラーウォール8から送られる熱媒を利用するようにすれば、電気などのエネルギー資源の消費量を抑えることができる。
次に、本実施例3の空気調和システムによって、ユニット建物Uの暖房をおこなう場合の作用について説明する。
まず、冬季においては、換気をおこなう場合を除いて、冷たい外気が入り込まないように、外気導入部4の蓋部42を閉じるとともに、外気用ガラリ10cを閉じておく。
また、蓄熱タンク9と蓄熱部3には、夜間の深夜電力を利用して温熱を蓄熱しておく。さらに、昼間の太陽光によってソーラーウォール8を加温できる時間帯は、自然エネルギーによって蓄熱部3の温熱の蓄熱量を増加させることができる。このように、蓄熱部3に温熱を蓄熱する際にソーラーウォール8の熱媒を利用すれば、さらにエネルギー資源の消費量を減らすことができる。
そして、床下空間2の画成壁23に設けた内気導入部43のファン432を稼動させると、屋内11から床面ガラリ10bを通って床下区画2bに導かれた内気AIが、蓄熱区画2aを通って再び屋内11に戻るという内気AI循環の流れが形成される。
この内気AIは、床下区画2bを通過する際に蓄熱タンク9の熱によって暖められ、蓄熱区画2aを通過する際に蓄熱部3の熱によって暖められて屋内11に暖気として戻ることになる。
また、蓄熱タンク9の放熱によって床下区画2bを暖めると、床10や床面ガラリ10bを介して屋内11が暖房されることになる。
以上においては、外気導入部4の蓋部42を閉じた場合について説明したが、冬季であっても暖かい日や換気をおこないたいときには、蓋部42を開放して外気AOを取り込み、蓄熱部3で暖めた後に屋内11に送り出せば、屋内11の室温が急激に下がることがなく、快適な屋内環境が維持される。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、冷却・加熱装置としてヒートポンプ5を使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、蓄熱部3,6に冷熱及び温熱を蓄熱できる装置であればいずれの形態であってもよい。
また、前記実施の形態及び実施例では、蓄熱部3,6として冷水や温水を貯留して蓄熱する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、熱媒は水以外の流体であってもよい。また、レンガなどの蓄熱体を利用して蓄熱する蓄熱部であってもよい。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、床下空間2を蓄熱区画2aと床下区画2bとに画成壁23によって区切ったが、これに限定されるものではなく、床下空間2は区切られていなくてもよい。
U ユニット建物(建物)
AO 外気
AI 内気
C 結露水
10 床
11 屋内(建物内部)
10a 床面ガラリ(床開口部)
2 床下空間
2a 蓄熱区画(床下空間)
2b 床下区画(床下空間)
3 蓄熱部
31 熱交換部
311 傾斜面
32 水(熱輸送流体)
34 ドレーン部(集水部)
4 外気導入部
42 蓋部
6 蓄熱部
61 傾斜面(熱交換部)
62 冷水(熱輸送流体)
64 流入口(集水部)
66 取込口
67 吐出口
7 散水器
8 ソーラーウォール
AO 外気
AI 内気
C 結露水
10 床
11 屋内(建物内部)
10a 床面ガラリ(床開口部)
2 床下空間
2a 蓄熱区画(床下空間)
2b 床下区画(床下空間)
3 蓄熱部
31 熱交換部
311 傾斜面
32 水(熱輸送流体)
34 ドレーン部(集水部)
4 外気導入部
42 蓋部
6 蓄熱部
61 傾斜面(熱交換部)
62 冷水(熱輸送流体)
64 流入口(集水部)
66 取込口
67 吐出口
7 散水器
8 ソーラーウォール
Claims (8)
- 建物の床の下方に形成される床下空間に設置される蓄熱部と、前記床に設けられる床開口部と、前記床下空間に外気を導くための開閉可能な外気導入部とを備え、
前記蓄熱部の上面には熱交換部が形成されるとともに、前記外気導入部の開放によって前記床下空間に取り込まれた外気は、前記熱交換部を経由して前記床開口部へと導かれることを特徴とする空気調和システム。 - 建物の床の下方に形成される床下空間に設置される蓄熱部を備えた空気調和システムであって、
前記蓄熱部の上面には、前記蓄熱部に蓄熱された熱と外側の空気との熱交換部として傾斜面が形成され、その傾斜面の下端には、その傾斜面で発生した結露水が流れ込む集水部が形成されることを特徴とする空気調和システム。 - 前記蓄熱部には、ヒートポンプによって冷却又は加熱された熱輸送流体を介して冷熱又は温熱が蓄熱されることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和システム。
- 前記床下空間には、前記建物内部の内気が導入されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の空気調和システム。
- 前記蓄熱部は、冷水又は温水によって蓄熱がおこなわれるとともに、その蓄熱部からの排水を通過させる排水管の前記建物の外側位置に、前記排水を地面に向けて散水する散水器が設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空気調和システム。
- 前記蓄熱部には、内部に空気を取り込む取込口とその内部を経由した空気を排出する吐出口とが設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の空気調和システム。
- 前記蓄熱部は、太陽光によって加温されるソーラーウォールの熱媒によって蓄熱がおこなわれることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の空気調和システム。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の空気調和システムを備えたことを特徴とする建物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007126312A JP2008281285A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 空気調和システム及び建物 |
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Publication Number | Publication Date |
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