JP2008280914A - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】火花点火式内燃機関の冷間始動後のアイドル運転時において、内燃機関からの未燃燃料成分の排出を抑制し、エミッションの悪化を抑制する。
【解決手段】内燃機関のアイドル回転数を点火時期によってフィードバック制御する場合に、内燃機関の燃焼室が点火時期切換温度TC未満の低温の状態においては(S101で肯定判定)、内燃機関の点火時期をMBTより進角側として前記フィードバック制御を行い(S102)、燃焼室の壁温が点火時期切換温度TC以上の高温の場合には(S101で否定判定)、内燃機関の点火時期をMBTより遅角側として前記フィードバック制御を行う(S103)。
【選択図】図5

Description

本発明は、火花点火式の内燃機関を制御するシステムに関する。
内燃機関のアイドル運転時においてアイドル回転数を目標回転数に維持する制御システムが知られている。この制御システムにおいては、吸入空気量によってアイドル回転数をフィードバック制御する場合と、点火時期によってアイドル回転数をフィードバック制御する場合とが考えられる。
ここで例えば、吸入空気量によるアイドル回転数のフィードバック制御を行う場合には、燃焼が悪化してアイドル回転数が低下すると、吸入空気量を増加して機関回転数を上昇させるためにスロットル弁開度を増加する操作が行われる。ところが、吸気ポートにおける燃料の気化が不十分なことが原因で燃焼が悪化している場合には、スロットル弁開度を増加すると、スロットル弁下流側の吸気管負圧が低下するため、吸気ポートにおける燃料が更に気化しづらくなり、燃焼の悪化が増幅されてしまう場合があった。
一方、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御を続ける場合には、特に冷間始動直後においては、エミッションの悪化等の問題を生じることがあった。すなわち、点火時期によるアイドル回転のフィードバック制御中に燃焼が悪化して機関回転数が低下した場合には、点火時期は機関回転数を上昇させるために進角されるので排気温度が低下してしまう。このため点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が続くと、排気浄化触媒の暖機が遅れてしまい冷間始動時におけるエミッションが悪化する問題が生じるのである。
それに対し、機関燃焼状態が悪化した場合には、吸入空気量によるアイドル回転数のフィードバック制御を停止して点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御を行い、この制御中に点火時期の進角補正量が予め定めた所定値以下になった状態が所定の時間継続したときに、機関燃焼状態が改善されたと判断して吸入空気量によるアイドル回転数のフィードバック制御に復帰する技術が提案されている(例えば、特許文献1。)。この技術においては、排気浄化触媒の暖機遅れを抑制することができる
しかし、上記の従来技術においては、冷間始動直後で筒内温度が低温の状態では、アイドル運転中に内燃機関から排出されるHCの量が増加してしまう場合があった。そうすると、排気浄化触媒の暖機遅れが抑制されたとしても、全体としての冷間始動時のエミッションが悪化してしまうおそれがあった。
一方、従来、火花点火式の内燃機関において、点火時期をMBT(Minimum spark advance for Best Torque)より前へ進角させることにより、冷却水の温度上昇を促進し、以
て内燃機関の暖機性を向上させる技術が知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかし、この従来技術においては、内燃機関の暖機性は考慮しているものの、排気エミッションについては考慮されていない。
特開2001−82226号公報 特開2000−240547号公報 特開2003−293833号公報 特開平11−343915号公報 特開2005−344656号公報 特開2000−227043号公報 特開2002−357151号公報
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、火花点火式内燃機関の冷間始動後のアイドル運転時において、内燃機関からの未燃燃料成分の排出を抑制し、エミッションの悪化を抑制できる技術を提供することである。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関のアイドル回転数を点火時期によってフィードバック制御する場合に、内燃機関の燃焼室が所定温度未満の低温の状態においては、内燃機関の点火時期をMBTより進角側とした上で前記フィードバック制御を行うことを最大の特徴とする。
より詳しくは、火花点火式の内燃機関の排気通路に設けられ該排気通路を通過する排気を浄化する排気浄化触媒と、
前記内燃機関の火花点火に係る点火時期を制御して前記内燃機関のアイドル回転数をフィードバック制御によって目標回転数に収束させるアイドル回転数制御手段と、
前記内燃機関の気筒における筒内温度を取得する筒内温度取得手段と、
を備え、
前記フィードバック制御中において、前記筒内温度取得手段によって取得された前記筒内温度が所定温度未満の場合は、前記アイドル回転数制御手段は、前記点火時期をMBTより進角側において制御することを特徴とする。
ここで、内燃機関のアイドル運転中において、内燃機関の点火時期を制御してアイドル回転数をフィードバック制御で目標回転数に収束させる場合、例えば吸入空気量が増加したときには、機関回転数を低下させるために、点火時期がより遅角側に移行する。そうすると、アイドル運転中で筒内温度が低温である上に、点火時期の遅角により内燃機関における燃焼室温度の燃焼時におけるピーク値が低下するので、燃焼室から排出される未燃燃料成分(例えば、HC。以下、未燃燃料成分をまとめて「HC」と略す。)の量が増加する場合がある。その結果、内燃機関のアイドル運転中においては、排気浄化触媒の暖機が完了していない場合が多いことにも起因して、HC排出量の増加によりエミッションが悪化するおそれがあった。
これに対し、火花点火式の内燃機関において点火時期がMBTより前へ進角されると、気筒内から排出されるHCが著しく減少することが見出されている。これは、点火時期がMBTより前へ進角された場合は、圧縮上死点前に燃焼する混合気の量が増加するため、混合気の燃焼による昇圧・昇温効果がピストンの上昇動作による昇圧・昇温効果に加わって気筒内の圧力(以下、「筒内圧」とも称する)及び筒内温度の燃焼時におけるピーク値が高められ、筒内に残存するHCの気化及び酸化が促進されることに因ると考えられる。
本発明に係る内燃機関の制御システムにおいてはこの現象に着目した。そして、内燃機関のアイドル運転中において内燃機関の筒内温度を取得し、取得された筒内温度が所定温度未満の場合には、内燃機関の点火時期をMBTより進角側に移行させた上で制御し、アイドル回転数をフィードバック制御によって目標回転数に収束させることにした。
そうすれば、筒内温度が低くHCの排出量が増加し易い状態においては、燃焼時における燃焼室温度のピーク値を上昇させることができ、HCの排出量の増加を抑制することができる。上記において所定温度とは、筒内温度がこれ以上の場合には内燃機関の点火時期をMBTより遅角側にしてもHCの排出量が顕著に増加しない閾値としての筒内温度であ
り、予め実験などによって求められる。また、筒内温度取得手段によって取得された筒内温度は、燃焼時におけるピーク値を意味するのではなく、気筒の暖機状態に関わる平均的な筒内温度を意味している。
また、本発明においては、前記フィードバック制御中において、前記筒内温度取得手段によって取得された前記筒内温度が前記所定温度以上の場合は、前記アイドル回転数制御手段は、前記点火時期をMBTより遅角側において制御するようにしてもよい。
この場合は、筒内温度は前記所定温度以上であるので、内燃機関の点火時期をMBTより遅角側としてもHCの排出量は増加しない。また、内燃機関の点火時期をMBTより遅角側にすることで排気温度をより高くすることができる。従って、排気浄化触媒の暖機を促進することができる。
また、本発明においては、前記フィードバック制御中において、前記アイドル回転数制御手段が、前記点火時期をMBTより進角側または遅角側のいずれか一方から他方へ移行させる場合には、移行後における前記点火時期は、移行前後における前記内燃機関のトルクが同等になるべく定められるようにしてもよい。
そうすれば、内燃機関の筒内温度が前記所定温度に達することによって、前記点火時期がMBTの進角側から遅角側へ移行する場合(または、MBTの遅角側から進角側へ移行する場合)に、トルクが変動することを抑制でき、トルクショックの発生を抑制することができる。
また、本発明においては、前記内燃機関の吸気ポートに設けられ、前記内燃機関における燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁と、
前記燃料噴射弁による燃料噴射を、該燃料噴射が前記内燃機関の吸気弁の開弁時期と同期する吸気同期噴射によって行うか、前記燃料噴射が前記吸気弁の開弁時期と同期しない吸気非同期噴射によって行うかを選択する噴射選択手段と、
前記内燃機関における燃焼の悪化を検出する燃焼悪化検出手段と、
をさらに備え、
前記フィードバック制御中において前記燃焼悪化検出手段により前記内燃機関における燃焼の悪化が検出された場合には、前記噴射選択手段によって、前記燃焼噴射を前記吸気同期噴射によって行うことが選択されるようにしてもよい。
ここで、内燃機関における燃焼が悪化する場合について考える。この場合は、内燃機関の燃料噴射弁から噴射される燃料の燃料性状の影響で燃焼が悪化している場合が多い。例えば、この燃料性状が揮発性の悪い重質燃料である場合は、吸気ポートに設けられた燃料噴射弁から燃料噴射を行なった場合に、噴射された燃料は吸気ポートから燃焼室に安定して流入しないため、燃焼室内の空燃比が不安定となり燃焼が悪化する。
このように燃料性状が重質となることで燃焼が悪化した場合に、該燃料噴射を前記内燃機関の吸気弁の開弁時期に同期させる吸気同期噴射を行なえば、燃料性状が重質の場合であっても、燃料を安定して燃焼室に流入させることができる。しかし、今度は、燃焼室に気化せずに燃焼室内に流入した重質燃料が増加するために、燃焼が悪化するおそれがある。
これに対し、本発明においては、筒内温度が前記所定温度未満の場合には、内燃機関の点火時期をMBTより進角側に移行させた上で制御し、アイドル回転数をフィードバック制御によって目標回転数に収束させることとしているので、筒内温度の燃焼時におけるピーク値を高めることができ、燃焼室内に流入した重質燃料の気化を促進することができる
また、本発明においては、筒内温度が前記所定温度以上の場合には、アイドル回転数制御手段は、点火時期をMBTより遅角側において制御することとなるが、この場合には、筒内温度が暖機により高くなっているので燃焼室に流入した重質燃料を問題なく気化させて燃焼に供することができる。
このように本発明においては、燃焼悪化検出手段によって燃焼の悪化が検出された場合には、燃料噴射を吸気同期噴射によって行なうことで、燃料の重質化による燃焼の悪化をより確実に改善することができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明によれば、火花点火式内燃機関の冷間始動後のアイドル運転時において、内燃機関からの未燃燃料成分の排出を抑制し、エミッションの悪化を抑制することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図に基づいて説明する。
図1は、本実施例における内燃機関の制御システムの概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒2を有する4ストロークサイクルの火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1の気筒2は、吸気ポート3を介して吸気通路30に接続されるとともに、排気ポート4を介して排気通路40に接続されている。
吸気ポート3には、気筒2内へ向かって燃料を噴射する燃料噴射弁5が設けられている。吸気通路30には、該吸気通路30内を流通する空気量を制御するスロットル弁6が設けられている。スロットル弁6より下流の吸気通路30には、該吸気通路30内の圧力(吸気圧)を測定する吸気圧センサ7が設けられている。スロットル弁6より上流の吸気通路30には、該吸気通路30を流れる空気量を測定するエアフローメータ8が設けられている。
一方、排気通路40には、排気浄化装置9が配置されている。排気浄化装置9は、三元触媒や吸蔵還元型NOx触媒等(以下、簡単に「触媒」と略す。)を具備し、所定の活性温度域にある時に排気を浄化する。なお、この排気浄化装置9に具備された触媒は、本実施例において排気浄化触媒に相当する。
また、内燃機関1には、気筒2内に臨む吸気ポート3の開口端を開閉する吸気弁10と、気筒2内に臨む排気ポート4の開口端を開閉する排気弁11が設けられている。これら吸気弁10と排気弁11は、吸気側カムシャフト12と排気側カムシャフト13によりそれぞれ開閉駆動される。
気筒2の上部には、該気筒2内の混合気に点火する点火プラグ14が配置されている。また、気筒2内にはピストン15が摺動自在に挿入されている。ピストン15はコネクティングロッド16を介してクランクシャフト17と接続されている。
クランクシャフト17の近傍には、該クランクシャフト17の回転角度を検出するクランクポジションセンサ18が配置されている。更に、内燃機関1には、該内燃機関1を循
環する冷却水の温度を測定する水温センサ19が取り付けられている。
このように構成された内燃機関1には、ECU20が併設されている。ECU20は、CPU、ROM、RAM等を備えた電子制御ユニットである。このECU20は、前述した吸気圧センサ7、エアフローメータ8、クランクポジションセンサ18、及び水温センサ19等の各種センサと電気的に接続され、各種センサの測定値を入力可能になっている。
ECU20は、前記した各種センサの測定値に基づいて燃料噴射弁5、スロットル弁6、点火プラグ14などを電気的に制御する。
ここで、内燃機関1の冷間始動時における点火時期の従来の制御について説明する。内燃機関1の冷間始動時においては、内燃機関1から外部に放出されるHCなどの量を早期に低減するため排気浄化装置9を早急に暖機する必要がある。このため、内燃機関1の冷間始動時における点火時期を、通常より遅角側に制御して排気の温度を上昇させる制御が行なわれていた。しかし、この制御を行った場合には、気筒2内における燃焼完了時におけるピストン15の位置が相対的に低くなるために、気筒2の筒内温度の燃焼時におけるピーク値及び筒内圧が相対的に低下する。その結果、気筒2において完全に燃焼しない燃料が増加し、内燃機関1から排出されるHCの量が増加する場合があった。
このような状態においては、排気浄化装置9における触媒の暖機がまた完了していないので、内燃機関1から排出されたHCが排気浄化装置9で浄化されずに外部に放出される場合があった。そうすると、冷間始動時の初期においてエミッションをむしろ悪化させてしまうおそれがあった。
これに対し、点火プラグ14の点火時期をMBTより進角させることによって、気筒2の筒内圧や、筒内温度などの燃焼時におけるピーク値を特に上昇できることが見出されている。
図2は、気筒2における点火時期によって、気筒2内の種々のパラメータとクランク角との関係が変化する様子を示したグラフである。横軸は内燃機関1のクランク角、縦軸は、気筒2内の各パラメータを示す。図2においては、点火プラグ14の点火がMBTより前に進角された場合のグラフを実線で、点火がMBTで行われた場合のグラフを破線で、点火が圧縮上死点(TDC)で行われた場合のグラフを一点鎖線で示している。
点火時期が過進角された場合は、点火時期がMBTに設定された場合及び点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合に比べ、圧縮上死点前に燃焼される混合気の量が多くなる。このため、混合気の燃焼により発生する熱エネルギのピーク(図2中の熱発生率、発生熱量、及び燃焼質量割合を参照)が圧縮上死点前へシフトする。
よって、混合気の燃焼による昇温・昇圧効果と、ピストンの上昇動作(下死点から上死点へ向かう動作)による圧縮効果との相乗効果により、圧縮行程から膨張行程までの期間における筒内圧及び筒内温度の燃焼時におけるピーク値が大幅に上昇する。
本実施例においては、上述の現象を利用して、内燃機関1の冷間始動時においては、内燃機関1の点火時期をMBTよりさらに進角させる。そして、点火時期をMBTより進角側の領域内で制御してアイドル回転数をフィードバック制御で目標回転数に収束させることとした。これにより、アイドル運転時における気筒2内の温度ピークを上昇させて気筒2内に残存するHCの気化及び酸化を促進し、内燃機関1から排出されるHCの量を低下させることとした。
図3には、気筒2における点火時期とトルク及び、筒内最高温度との関係のグラフを示す。横軸は点火プラグ14の点火時期、縦軸はトルク及び筒内最高温度である。図3から分かるように、内燃機関1で発生するトルクは、点火時期をMBTとした場合が最も大きくなる。点火時期をMBTの前へ進角していくと、トルクは低下していく一方、筒内最高温度は上昇し、ST1で最高となる。
また、本実施例においては、内燃機関1における気筒2の壁面温度を推定している。そして、推定された壁面温度が点火時期切換温度TCに達した時点で、点火時期をMBTの進角側からMBTより遅角側に移行させる。これにより、今度は排気温度を積極的に上昇させることができ、排気浄化装置9の暖機を促進することができる。
すなわち、本実施例においては、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TC未満の冷間始動状態では、点火プラグ14の点火時期をMBTより進角側とし、内燃機関1から排出されるHCの量を抑制する。そして、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TC以上となった場合には、点火プラグ14の点火時期をMBTより遅角側に移行して排気の温度を上昇させることにより、排気浄化装置9の暖機を促進する。
また、本実施例においては前述のように、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TCとなった際に、点火プラグ14の点火時期をMBTの進角側から遅角側に切換えるが、その際、図4に示すように、切換の前後で同等のトルクが得られるような点火時期に切換えることとした。そうすれば、内燃機関1の冷間始動時においてHCの排出量の低減を優先する制御から排気浄化装置9の暖機を優先する制御へ切換わる際のトルクショックを抑制することができ、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
図5には、本実施例における始動時アイドル回転数制御ルーチンを示す。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中はECU20によって所定期間毎に実行される。
本ルーチンが実行されるとまず、S101において、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TCより低いか否かが判定される。具体的には、エアフローメータ8で検出される吸入空気量の始動後の積算値から気筒2の壁面温度を推定し、推定される壁面温度と予め定められた点火時期切換温度TCとが比較されることによって判定される。ここで、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TCより低いと判定された場合にはS102へ進む。一方、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TC以上であると判定された場合には、S103に進む。
S102においては、点火プラグ14の点火時期がMBTより進角側とされ、MBTの進角側の領域において、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が実施される。なお、この際、点火プラグ14の点火時期がMBTの遅角側から進角側に切換わった場合には、切換の前後でトルクが同等となる点火時期が選択される。
一方、S103においては、点火プラグ14の点火時期がMBTより遅角側とされ、MBTの遅角側の領域において、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が実施される。なお、この際も、点火プラグ14の点火時期がMBTの進角側から遅角側に切換わった場合には、切換の前後でトルクが同等となる点火時期が選択される。S102またはS103の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したとおり、本実施例においては、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TC未満の場合には、点火時期がMBTより進角側となる領域において、点火時期によるア
イドル回転数フィードバック制御を行い、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TC以上の場合には、点火時期がMBTより遅角側となる領域において、点火時期によるアイドル回転数フィードバック制御を行うこととした。
従って、冷間始動時の初期の段階においては、気筒2の筒内温度の燃焼時におけるピーク値を高めることにより内燃機関1からのHCの排出を抑制し、エミッションの悪化を抑制することができる。また、冷間始動時の後期の段階においては、気筒2からの排気の温度を高めることができ、排気浄化装置9の暖機を促進することができる。
また、本実施例において気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TCに達した際には、点火プラグ14の点火時期がMBTの進角側から遅角側に切換えられるが、その際には、切換えの前後で同等のトルクを得ることができる点火時期が選択されるので、トルクショックの発生を抑制することができる。
次に、図6のタイムチャートを用いて、始動時アイドル回転数制御ルーチンを実行させた場合の、冷間始動時における内燃機関1に係る各パラメータの変化について説明する。図6中、横軸は時間を、縦軸は各パラメータの値を示す。
図6において、時点t1に内燃機関1の始動が開始されるとする。そうすると、機関回転数は時点t1以降、一旦急激に増加する。この時点では、点火プラグ14の点火時期は予め定められた初期値に制御される。そして、時点t1から予め定められたフィードバック開始待ち時間が経過した時点t2において、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が開始される。
この時点t2では、各気筒2の壁面温度は、点火時期切換温度TCより低いので、点火プラグ14の点火時期としてはMBTより進角側の点火時期が選択され、MBTより進角側の点火時期領域において機関(アイドル)回転数のフィードバック制御が開始される。これに伴い、機関回転数は目標回転数に収束するようになる。また、この時点で、スロットル開度を増加して排気流量を増加させることにより触媒の暖機を促進する触媒暖機制御が開始される。また、時点t2以降、気筒壁面温度が急激な上昇を開始し、触媒温度も上昇を開始する。
ここで、時点t2から後述の時点t3までの間においては、上記のようにMBTより進角側の点火時期が選択されているので、気筒2内の温度の燃焼時におけるピーク値が高温に維持され、内燃機関1からのHCの排出が抑制される。
時点t2以降は、上記のような状態が維持されるので、気筒2内の壁面温度が上昇する。そして、時点t3において気筒2内の壁面温度が点火時期切換温度TCに達する。
そうすると、点火時期がMBTより遅角側に移行する。なお、その際、点火時期は時点t3以前に得られていたトルクと同等のトルクが得られるMBTの遅角側の点火時期まで移行するので、トルク及び、機関回転数に段差が生じず、トルクショックが抑制されている。
時点t3以降は、点火時期がMBTより遅角側の領域で、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が継続される。従って、この時期においても、アイドル回転数は目標回転数に収束される。また、時点t3以降は、点火時期がMBTより遅角側になることから、排気温度が上昇して排気浄化装置9の暖機が促進され、触媒温度の上昇傾きがより急峻になる。
そして、排気浄化装置9の温度が触媒の活性温度TAに達したことをもって、スロットル弁6の開度が減少し、触媒暖機制御が終了する。
以上、説明したように、本実施例においては、内燃機関1の冷間始動後、気筒2の壁面温度が点火時期切換温度TCに達するまでは、MBTより進角側の点火時期の領域において、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御を実施する。従って、内燃機関1からのHC排出を抑制でき、冷間始動初期のエミッションの悪化を抑制することができる。
一方、燃焼室の温度が点火時期切換温度TC以上となると、MBTより遅角側の点火時期の領域において、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御を実施する。従ってこの場合は、内燃機関1からの排気温度を上昇させることができ、排気浄化装置9における触媒の暖機を促進することができる。
また、アイドル回転数のフィードバック制御における点火時期の使用範囲をMBTより進角側から遅角側に切換える際には、切換前後でトルクが同等となるような点火時期に切換えられるので、点火時期の切換に伴うトルクショックを抑制することができる。
なお、本実施例の始動時アイドル回転数制御ルーチンのS102及びS103において、点火時期を制御してアイドル回転数をフィードバック制御によって目標回転数に収束させる制御を行うECU20は、本実施例においてアイドル回転数制御手段に相当する。また、S101において、吸入空気量の始動後の積算値から気筒2の壁面温度を推定するECU20は、筒内温度取得手段を構成する。また、本実施例において点火時期切換温度TCは所定温度に相当する。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、実施例1で説明した制御に加えて、内燃機関1の燃焼が悪化した場合に、燃料噴射のタイミングを切換える制御について説明する。なお、本実施例における内燃機関及び、その吸排気系、制御系は、図1で説明したものと同等である。
本実施例においては、内燃機関1の燃焼が悪化した場合に、気筒2に導入される燃料の性状が重質になっていると判断し、重質燃料でも燃焼室に導入され易いように燃料噴射を吸気弁の開弁時期に同期させるようにした。
図7には、本実施例における始動時アイドル回転数制御ルーチン2についてのフローチャートを示す。本ルーチンと、実施例1で説明した始動時アイドル回転数制御ルーチンとの相違点は、S102またはS103の処理の後に、S201〜S203の処理が実行される点である。以下、本ルーチンと、始動時アイドル回転数制御ルーチンとの相違点についてのみ説明する。
本ルーチンにおけるS201においては、気筒2において燃焼の悪化が検出されているか否かが判定される。具体的には、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御において、実際のアイドル回転数が目標回転数に対して異常に低いか否かを判定することによって燃焼の悪化の検出が行われてもよい。より具体的には、例えばアイドル回転数が目標回転数の80%以下かどうかを判定してもよい。
S201において、気筒2において燃焼の悪化が検出されていると判定された場合には、S202に進む。一方、気筒2において燃焼の悪化が検出されていないと判定された場合には、S203に進む。
S202においては、吸気同期噴射が実行される。すなわち、燃料噴射弁5による燃料噴射が、吸気弁10の開弁時期に同期して実行されるようになる。これにより、燃料噴射弁5から噴射された燃料が重質燃料であっても、安定して気筒2内に導入することができる。
S203においては、吸気非同期噴射が実行される。すなわち、燃料噴射弁5による燃料噴射が、吸気弁10の開弁時期より前の時期に実行されるようになる。この場合は、燃料噴射弁5から噴射された燃料が重質でない燃料であるので、吸気非同期噴射であっても、安定して気筒2内に導入することができる。
以上、説明したように本実施例では、冷間始動時に気筒の壁面温度に応じて、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御における点火時期をMBTより進角側にするか遅角側にするかを変更する制御において、燃料性状の重質化によって燃焼状態が悪化した場合には、燃料噴射タイミングを吸気同期噴射に変更し、燃焼状態を改善することとした。これにより、冷間始動時においてアイドル回転数をより確実に目標回転数に収束させることが可能となる。
特に本実施例によれば、冷間始動時の初期の段階から、内燃機関1における点火時期をMBTより進角側とすることにより、気筒2内の温度の燃焼時におけるピーク値が高温に維持されているので、吸気同期噴射によって重質燃料が気筒2に直接導入された場合に、より確実に重質燃料を気化させることができ、より確実に燃焼の安定性を確保することができる。
なお、本実施例の始動時アイドル回転数制御ルーチン2においてS201の処理を実行するECU20は、燃料悪化検出手段を構成する。また、S201、S202及びS203の処理を実行するECU20は、噴射選択手段を構成する。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、実施例1で説明した、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御を実施する際に、燃焼悪化が検出されたときには、吸気同期噴射が実施されるとともに点火時期は強制的にMBTより進角側の領域に設定される制御について説明する。
図8には、本実施例における燃焼改善ルーチンについてのフローチャートを示す。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中はECU20によって、実施例1で説明した始動時アイドル回転数制御ルーチンと独立または並行して、所定期間毎に実行される。
本ルーチンが実行されると、まずS301において冷却水温が60℃未満か否かが判定される。ここで、冷却水温は、水温センサ19の出力をECU20に読み込むことによって取得される。冷却水温が60℃以上である場合には、内燃機関1が充分に暖機されており、燃料は充分に気化できる状態であるので、燃焼の悪化が検出されたとしても燃料性状に起因するものでないと判断され、S305に進む。一方、冷却水温が60℃未満の場合には、燃料性状及び燃料の気化の状態によっては燃焼が悪化する可能性があると判断され、S302に進む。
S302においては、燃焼の悪化が検出されたか否かが判定される。具体的には、アイドル回転数が燃焼の悪化によって目標回転数の80%以下に低下しているかどうかによって判定してもよい。ここで、燃焼悪化が検出されなかった場合にはS305に進む。一方
、燃焼悪化が検出された場合には、燃料性状が重質になっている可能性が高いと判定されるのでS303に進む。
S303においては、A/Fフィードバック制御が開始してから、A/F制御安定時間tsが経過したかどうかが判定される。ここで、A/F制御安定時間tsとは、A/Fフィードバック制御が開始してから制御自体が安定して実行されるまでに必要な時間である。従って、A/Fフィードバック制御の開始後、A/F制御安定時間tsが経過したと判定される場合には、燃料性状が重質で揮発性が低くてもA/Fを目標値に安定して制御できると判断できるので、S305に進む。一方、A/Fフィードバック制御の開始後の経過時間がA/F制御安定時間ts未満であると判定された場合には、A/Fフィードバック制御自体が安定していないと判断されるので、S304に進む。
S304においては、吸気同期噴射が実行され、且つ点火プラグ14の点火時期を強制的にMBTより進角側とした上で、アイドル回転数のフィードバック制御が実施される。従って、燃料性状が重質であっても、吸気弁10の開弁時期と同期して燃料噴射が行なわれるので、燃料が良好に気筒2内に導入される。また、気筒2の筒内温度の燃焼時におけるピーク値を高くすることができるので、冷却水温が低く且つA/Fフィードバック制御が安定化していないという不利な状況においても、気筒2内に導入された重質燃料の気化を促進することができ燃焼を安定化することができる。S304の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
S305においては、吸気非同期噴射が実行され、燃料噴射タイミングは、吸気弁10の開弁時期よりも早期の通常タイミングに設定される。S305の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。なお、本ルーチンは、始動時アイドル回転数制御ルーチンと独立にまたは並行して実行されるので、S305が実施される際の点火時期については、始動時アイドル回転数制御ルーチンによって定められる点火時期をしてもよい。
図9には、本実施例における燃焼改善ルーチンを実行した場合の、内燃機関1に係る各パラメータの始動後の変化を示すタイムチャートを示す。冷間始動時に始動時アイドル回転数制御ルーチンと独立にまたは並行して燃焼改善ルーチンが実行されるとまず、時点t1において内燃機関1が始動開始して機関(アイドル)回転数が急激に増加する。ここで、冷却水温は60℃未満であるが、アイドル回転数が目標回転数の80%以上であるので燃焼の悪化はまだ検出されておらず、燃料噴射弁5からの燃料噴射時期としては吸気非同期噴射が選択されている。その後、燃料が重質になっている場合には、そのまま機関(アイドル)回転数が減少し、時点t5において目標回転数の80%を下回る。
そうすると、燃焼が悪化していると判定される。また、この時点ではA/Fフィードバック制御が開始されてからA/F制御安定時間tsが経過していないので、燃料噴射時期が吸気同期噴射に切換えられる。さらに、内燃機関1の点火時期がMBTよりも進角側の領域に設定された上で、点火時期によるアイドル回転数フィードバック制御が実行される。これにより、燃料が重質であっても良好に気筒2内に導入されるようになるとともに、気筒2の筒内温度の燃焼時におけるピーク値が高められ、気筒2内の重質燃料の気化が促進され、燃焼が改善される。これにより、機関(アイドル)回転数は目標値に収束する。
次に時点t6においてA/Fフィードバック制御が開始される。そして、A/Fフィードバック制御の開始から所定のA/F制御安定時間tsが経過した時点t7においては、A/Fフィードバック制御自体が安定しているため、気筒2内の燃料の状態に拘らず燃焼を安定させることが可能と判断されるので、燃料噴射時期が吸気非同期噴射に戻され、且つMBTよりも進角側を用いた点火時期によるアイドル回転数フィードバック制御が解除される。
なお、本ルーチンは内燃機関1の燃焼の安定性のために実行され、実施例1で説明した始動時アイドル回転数制御ルーチンは、HC低減と触媒暖機の両立のために実行される点を考慮して、本ルーチンの制御と、始動時アイドル回転数制御ルーチンの制御における点火プラグ14の点火時期の制御がバッティングした場合には、本ルーチンの制御が優先されている。そして、時点t7においてMBTよりも進角側を用いた点火時期によるアイドル回転数フィードバック制御が解除された後は、内燃機関1における点火時期は、前述したように始動時アイドル回転数制御ルーチンにおける点火時期の制御に従うようにしてもよい。
以上、説明したように、気筒2において燃焼の悪化が生じた場合には燃料性状が重質となっている可能性が高い。これに対し、本実施例においては、気筒2における燃焼の悪化が検出された場合に、燃料噴射を吸気同期噴射とすることでより重質燃料であっても燃料を気筒2内に安定して導入することができる。これにより、燃焼の悪化を改善することができる。
また、本実施例においては、気筒2における燃焼の悪化が検出された場合に、内燃機関1の点火時期が強制的にMBTより進角側にされた上で、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が継続されるので、筒内温度の燃焼時におけるピーク値が上昇して気筒2内に導入された重質燃料をより効率的に気化することができる。従って、より確実に燃焼を改善することができるとともにHCの排出を抑制することができる。
また、実際の燃焼の悪化の原因が燃料性状でない状況でS304が実行された場合には、通常の燃料が吸気同期噴射によって直接燃焼室内に導入されることになるが、この場合でも、点火プラグ14の点火時期がMBTより進角側にされた上で、点火時期によるアイドル回転数のフィードバック制御が実施されるので、筒内温度の燃焼時におけるピーク値が上昇して気筒2内に付着した通常の燃料をより効率的に気化して、HCの排出を抑制することができる。
なお、本実施例で説明した燃焼改善ルーチンにおける技術思想、すなわち、燃焼悪化が検出されたときには、吸気同期噴射が実施されるとともに点火時期は強制的にMBTより進角側の領域に設定されるという思想自体は、点火時期によるアイドル回転数フィードバック制御ではなく、吸入空気量によるアイドル回転数フィードバック制御にも適用することができる。
吸入空気量によるアイドル回転数フィードバック制御においては、燃料の重質化によって燃焼が悪化して機関回転数が低下すると、吸入空気量を増大して回転数を上昇させようとし、スロットル弁6の開度が増大される。そうすると、吸気管負圧が低下して、さらに重質燃料の気化がしづらくなるという特性がある。従って、吸入空気量によるアイドル回転数フィードバック制御において燃料の重質化によって燃焼が悪化した場合に、吸気同期噴射を実施するとともに点火時期を強制的にMBTより進角側の領域に設定するという本ルーチンの技術思想を適用すれば、重質燃料をより確実に気筒2内に導入できるとともに気筒2内の燃料をより確実に気化できるという効果を、より効率的に利用することが可能となる。
なお、本実施例における燃焼改善ルーチンにおいて、S302の処理を実行するECU20は燃料悪化検出手段を構成する。また、S304及びS305の処理を実行するECU20は、噴射選択手段を構成する。
本発明の実施例における内燃機関及びその吸排気系、制御系の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係る気筒における点火時期と気筒内の状態との関係を示すグラフである。 本発明の実施例に係る気筒における点火時期と内燃機関のトルク及び筒内最高温度との関係を示すグラフである。 本発明の実施例1における点火時期切換前後のトルクの関係を説明するためのグラフである。 本発明の実施例1に係る始動時アイドル回転数制御ルーチンについてのフローチャートである。 本発明の実施例1に係る内燃機関の始動後の各パラメータの変化を示すタイムチャートである。 本発明の実施例2に係る始動時アイドル回転数制御ルーチン2についてのフローチャートである。 本発明の実施例3における燃焼改善ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例3における内燃機関の始動後の各パラメータの変化を示すタイムチャートである。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・気筒
3・・・・・吸気ポート
4・・・・・排気ポート
5・・・・・燃料噴射弁
6・・・・・スロットル弁
7・・・・・吸気圧センサ
8・・・・・エアフローメータ
9・・・・・排気浄化装置
10・・・・吸気弁
11・・・・排気弁
12・・・・吸気側カムシャフト
13・・・・排気側カムシャフト
14・・・・点火プラグ
15・・・・ピストン
16・・・・コネクティングロッド
17・・・・クランクシャフト
18・・・・クランクポジションセンサ
19・・・・水温センサ
20・・・・ECU
30・・・・吸気通路
40・・・・排気通路

Claims (4)

  1. 火花点火式の内燃機関の排気通路に設けられ該排気通路を通過する排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記内燃機関の火花点火に係る点火時期を制御して前記内燃機関のアイドル回転数をフィードバック制御によって目標回転数に収束させるアイドル回転数制御手段と、
    前記内燃機関の気筒における筒内温度を取得する筒内温度取得手段と、
    を備え、
    前記フィードバック制御中において、前記筒内温度取得手段によって取得された前記筒内温度が所定温度未満の場合は、前記アイドル回転数制御手段は、前記点火時期をMBTより進角側において制御することを特徴とする内燃機関の制御システム。
  2. 前記フィードバック制御中において、前記筒内温度取得手段によって取得された前記筒内温度が前記所定温度以上の場合は、前記アイドル回転数制御手段は、前記点火時期をMBTより遅角側において制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御システム。
  3. 前記フィードバック制御中において、前記アイドル回転数制御手段が、前記点火時期をMBTより進角側または遅角側のいずれか一方から他方へ移行させる場合には、移行後における前記点火時期は、移行前後における前記内燃機関のトルクが同等になるべく定められることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御システム。
  4. 前記内燃機関の吸気ポートに設けられ、前記内燃機関における燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁による燃料噴射を、該燃料噴射が前記内燃機関の吸気弁の開弁時期と同期する吸気同期噴射によって行うか、前記燃料噴射が前記吸気弁の開弁時期と同期しない吸気非同期噴射によって行うかを選択する噴射選択手段と、
    前記内燃機関における燃焼の悪化を検出する燃焼悪化検出手段と、
    をさらに備え、
    前記フィードバック制御中において前記燃焼悪化検出手段により前記内燃機関における燃焼の悪化が検出された場合には、前記噴射選択手段によって、前記燃焼噴射を前記吸気同期噴射によって行うことが選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の制御システム。
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