(第1実施形態)
本発明の好適な実施の形態を図面にしたがって説明する。図1に本発明の弾球遊技機を示す。弾球遊技機1aには図示しないプリペードカードユニットが1つずつ併設され、遊技場に複数列レイアウトされる遊技機設置島には、弾球遊技機1aとプリペードカードユニットとが交互に配置される。弾球遊技機1aは、長方形の外枠111と前面枠112とを有しており、外枠111にて遊技機設置島に固定される。前面枠112は、左端上下のヒンジ116により外枠111に対し水平方向に回動自在に取り付けられており、前面枠112と一体化している各部をメンテナンス時等に手前側に出すことが可能である。
前面枠112の内側には、前面枠112の高さ方向の上側略2/3の大きさをカバーする金枠113が取り付けられ、金枠113の左側を支軸にして金枠113の内周を縁取るガラス枠114が開閉可能に蝶着される。ガラス枠114にはガラス板115が二重に装填されている。ガラス板115の奥側で前面枠112の内側には遊技盤16が収納され、ガラス板115を挟んで遊技者と対向するようになっている。
二重のガラス板115の間隔は、外側からの磁石の影響が後述する遊技盤16の盤面上の遊技球におよばないように、また、ガラス板115の表面を押圧した時に、ガラス板115と、上記盤面上からガラス板115方向に突出する遊技釘とが接触しないように設定される。
前面枠112の内側にはまた、金枠113の下方にバスタブ状の上皿121と下皿124とが手前側に突出して設けられている。直接遊技球を受ける上皿121の本体部にはエボナイド等の汚れのつきにくいものが用いられる。上皿121の内側面には賞球の払い出し用等の排出口122が開口している。
上皿121の左側には、手前向きに、上記プリペードカードユニットの挿入口に挿入されたプリペードカードの残高を表示する残高表示部133、遊技球の貸し出しを受ける場合に押下する球貸しボタン131および精算する場合の精算ボタン132が設けられている。
下皿124は内側面に溢れ球排出口125が開口しており、上皿121満杯時の溢れ球が流入するとともに、発射し損ねた戻り球の出口となっている。また、遊技者が上皿球抜きレバー123を操作することにより、下皿124が溢れ球排出口125を介して上皿121と連通するようになっており、上皿121の遊技球を下皿124に移動することが可能である。また、下皿124が遊技球で満杯となった時には、下皿球抜きレバー126の操作により下皿124の底面が開口して下皿124の下方に排出可能であり、遊技球を図示しない別箱に移すことができる。
下皿124の右側には発射ハンドル141が設けられている。発射ハンドル141は、手前側に突出して取り付けられたグリップ部142の外周にリング状の回動リング143を同軸に設けてなり、遊技者が回動リング143を時計方向に回動すれば、上皿121から供給される遊技球を後述する遊技盤16の盤面160上に発射することができる(図2)。
遊技盤16は図2に示すように略正方形の盤で、盤面160に、レール31,32により略円形の遊技領域1600が形成される。遊技領域1600には、遊技盤16の中央に、表示部である液晶ディスプレイパネルユニット(以下、適宜、LCDパネルユニットという)641が設けてある。LCDパネルユニット641は長方形の画面を手前に向けて配置される。LCDパネルユニット641は、遊技盤16を貫通する取り付け穴に嵌設された額縁状のセンターケース35の内側に保持される。
センターケース35の下方には所定の入球口である普通電動役物21および大入賞口22が設けられる。普通電動役物21は電動で2枚の羽根211,212が開放自在な電動チューリップである。大入賞口22は、アタッカー扉221が電動で作動して開閉し、「開」時には多くの入賞を見込むことができる。
センターケース35の左側には普通図柄作動ゲート26が設けられており、ここを遊技球が通過すると、LCDパネルユニット641の画面において、普通図柄の変動表示が実行される。普通図柄作動ゲート26は入球した遊技球を中央寄りの方向に向けて排出するようになっており、遊技球の流下方向を変える機能を有している。なお、センターケース35の右側に普通図柄作動ゲート26と同じ構造のゲート39が配置されているが、これは、入球を検出するようにはなっておらず、単に、遊技球の向きを変えて、遊技球の流下経路を中央寄りに寄せるに止まる。勿論、ゲート39に入球を検出するスイッチを設けて普通図柄作動ゲートとしてもよい。
遊技領域1600の周縁部には、大入賞口22を挟んでウィング状に対称に4つの普通入賞口23a,23b,24a,24bが配置され、入球時には賞球の払い出しのみが実行される。
センターケース35の周囲には上記普通電動役物21等の入球口21〜24bや普通図柄作動ゲート26の他、図示しない多数の遊技釘34、風車36a,36b,37a,37b等が設けられる。遊技領域1600には、発射ハンドル141の操作で遊技領域1600の天部へと発射された遊技球が遊技釘34で弾かれたり、風車36a〜37bで進路を変えられたりしながら不規則な経路をとって下方へ流れていく。そして、入賞口である上記入球口21〜24bに入球すれば入賞となって遊技球が払い出され、入賞することなく遊技領域1600の最下部に達した遊技球はアウト口25から取り込まれる。
遊技領域1600の外縁部には左右にサイドランプ38a,38bが設けられ、遊技中の遊技盤16の装飾効果を発揮する。さらに、図示しないスピーカから遊技の進行に合わせて音を発生させて、遊技中の臨場感を高めている。
また、レール32の先端部にはファール球防止具33が設けてある。
図3は、本弾球遊技機1aの電気的構成を示すもので、主制御装置61は、遊技制御プログラムを記憶したROMおよび演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、各部の制御用の装置62〜66、各種スイッチ類711〜719および各種アクチュエータ類731〜734との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御装置61が信号入力を受ける各種スイッチ類711〜719について説明する。
満タンスイッチ711は下皿124に通じる図示しない遊技球通路内に設けられた圧力センサであり、下皿124が遊技球で満タン状態になったことを検知する。補給スイッチ712は図示しない球タンクに設けられた圧力センサであり、球タンク内に遊技球が不足していることを検知する。
タッチスイッチ713は発射ハンドル141に内蔵されて、遊技者が発射ハンドル141に触れているか否かを検出するもので、遊技台が稼働中か否かが知られる。
第1種始動口スイッチ714は普通電動役物21内に設けられて、普通電動役物21に入球があったことを検出する。
また、普通図柄作動スイッチ715は普通図柄作動ゲート26内に設けられ、遊技球を検出すると、主制御装置61では乱数の抽出により、普通図柄の種類をランダムに決定する。図柄表示装置64には、当たり判定処理の結果に基づいて図柄抽選をLCDパネルユニット641の画面上に表示することを要求する指令コマンドとともに送信される。また、主制御装置61は、普通図柄作動ゲート26に連続して入球した場合に、当否判定およびその図柄変動表示を保留する保留記憶数を4を上限として記憶し、記憶数に変更があれば、図柄表示装置64に変更後の記憶数をLCDパネルユニット641に表示することを要求する指令コマンドが送信される。
また、役物連続作動スイッチ(Vスイッチ)716は大入賞口22内に設けられ、入賞した遊技球が特別領域を通過したことを検出する。カウントスイッチ717は大入賞口22内に入球するすべての遊技球を検出する。
賞球払い出しスイッチ718は図示しない賞球払出装置から払い出される遊技球をカウントする。
主制御装置61により駆動されるアクチュエータ類731〜734について説明する。普通役物ソレノイド731は普通電動役物21の開閉に、大入賞口ソレノイド732はアタッカー扉221の開閉に、Vソレノイド733は大入賞口22内の上記特別領域の開閉に、それぞれ使用される。アタッカー扉221は、基本的な開放時間(通常30秒)が設定されており、該開放時間がカウントアップする前に、カウントスイッチ717により検出される遊技球の数が所定数(通常、10個)に達すると閉鎖する。
賞球制御装置62は1チップマイコンを用いた論理演算回路として構成され、主制御装置61からの指令コマンドに従って入賞があった場合に球切りモータ735を作動せしめて賞球の払い出しの制御を行うとともに、上記のプリペードカードユニット1bおよびCR精算表示装置736と双方向通信を行い貸し球の供給の制御を行う。CR精算表示装置734は上記上皿121の押し釦131,132および残高表示部133形成位置に内蔵され、球貸し釦131の押下でオンする球貸しスイッチ、精算釦132の押下でオンする精算スイッチおよび残高表示部133における数値表示用のLEDから構成されている。
発射制御装置63は、遊技者が操作する回動リング143の回動量センサ737からの検出回動量に応じて図示しない発射装置を構成する発射モータ739を駆動制御するもので、1チップマイコンからなる。発射制御装置63には発射停止スイッチ738が接続され、遊技者により操作されると発射を一時的に停止せしめるようになっている。また、上記タッチスイッチ713がオンであることを表示するタッチランプ740が接続される。
図柄表示装置64は、LCDパネルユニット641、付属ユニット643の他、これらを主制御装置61の指令に基づいて制御する副制御装置である図柄制御装置642からなる。図柄制御装置642は1チップマイコン等を中心に構成され、主制御装置61から、図柄変動の表示の制御コマンドを受信すると、LCDパネルユニット641の画面に図柄変動を表示する。図柄の変動は、基本的にはスロットマシンのごとく、回転するリールの表面に表された図柄がリールの回転により順繰りに現出するのを模した態様にて図柄を変動させて行われる。LCDパネルユニット641の画面上では、図柄の他に種々の演出用のキャラクターが現れて所定の動作をし、また、背景が変化するようになっている。主制御装置61で大当たりと判定されていれば、例えば3つの図柄がすべて揃った大当たり図柄で図柄が静止する。また画面の隅部には普通図柄作動ゲート26への入球で開始される普通図柄の変動表示が実行される。
制御装置であるランプ制御装置65は、1チップマイコンを有するとともに、ランプ出力部に短絡防止用のICチップが設けられ、主制御装置61および図柄制御装置642からの制御コマンドを受けて、装飾および報知用の出力装置である各種のランプ類743およびLED類744を点灯駆動する。
制御装置である音制御装置66は多数の音声データを記憶したマスクROM内蔵の1チップマイコンと、これにより制御される音源ICおよびアンプ等から構成されており、主制御装置61および図柄制御装置642の指令を受けて、録音した音源をフレーズに組み立て出力装置であるスピーカ745を駆動制御する。
また、主制御装置61は、外部接続端子67を介して、遊技場内の弾球遊技機の全体を管理するホールコンピュータと接続され、ホールコンピュータに賞球の払い出し数等の種々の遊技情報を送信するようになっている。
上記電気構成の各装置は、一般的な弾球遊技機と同様に遊技盤16の背後に配設される。
次に、本発明の特徴部分である図柄変動表示についての制御について説明する。表1、表2、表3にこれに関連したコマンドの一覧を示す。表1は主制御装置61から図柄制御装置642に出力されるコマンドであり、表2は図柄制御装置642からランプ制御装置65に出力されるコマンドであり、表3は図柄制御装置642から音制御装置66に出力されるコマンドである。各コマンドは動作No.と識別No.とで特定される。
図4〜図7に主制御装置61で実行される処理内容を示し、図8〜図12に画像制御装置642で実行される処理内容を示す。図4はメイン処理であり、ステップS101〜S109が本処理で、ステップS110,S111が残処理である。ステップS101では正常割り込みか否かを判定し、肯定判断されると、ステップS102に進む。この割り込みは2msごとのタイマ割り込みである。ステップS102では初期乱数を更新し、続くステップS103で当否乱数を更新する。次いで、ステップS104で特別図柄乱数を更新し、ステップS105で普通図柄乱数を更新する。
ステップS106では各入力処理を実行する。各入力処理には第1種始動口21への入球の有無を検出する始動入球検出処理が含まれる。図5は始動入球検出処理である。ステップS201では始動検出すなわち、普通電動役物21への入球があったか否かを判定し、肯定判断されると、ステップS202で上記当否乱数(ステップS103)等の各種乱数の選択処理を実行する。続くステップS203では保留記憶が最大すなわち4か否かを判定する。肯定判断されると、リターンに抜ける。否定判断されると、ステップS204で保留記憶処理を実行する。保留記憶処理では、最新の保留記憶として、ステップS202で選択された当否乱数を記憶する。それまでに保留記憶がなければ、保留記憶1として記憶し、保留記憶iがあれば、保留記憶i+1として記憶する(図13参照)。
続くステップS205では、上記当否乱数を所定値と比較し、同一か否か、すなわち大当たりとすべきものか否かを判定する(記憶乱数判定)。肯定判断されると、ステップS206で埋伏フラグをセット(=1)しリターンに抜ける。ステップS205が否定判断されると、ステップS206をスキップしてリターンに抜ける。当否乱数が所定値と同一となる確率は、例えば1/256である。
各入力処理(ステップS106)に続くステップS107では当否判定処理を実行する。図6は当否判定処理である。ステップS301では変動表示が終了したか否かを判定する。これは図柄確定コマンド34H00Hを送信後、所定の待機時間、例えば1024ms経過したか否かに基づいて行う。
ステップS301が肯定判断されると、ステップS302で保留記憶1があるか否かを判定する。肯定判断されると、ステップS303で保留記憶シフト処理を実行する。保留記憶シフト処理では、保留記憶1を保留記憶0に、保留記憶2を保留記憶1に、保留記憶3を保留記憶2に、保留記憶4を保留記憶3に当否乱数のデータをシフトする。
ステップS304では保留記憶0の当否乱数を予め設定された所定値と比較し、同一か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS305で、図柄変動表示の確定図柄となる大当たり図柄を特定すべく、大当たり図柄選択処理を実行し、ステップS306では大当たり変動タイム選択処理を実行し、リターンに抜ける。大当たり図柄選択処理では、特別図柄乱数(ステップS104)で特定される大当たり図柄を選択する。大当たり変動タイム選択処理では、大当たりに対応する変動タイムを選択する。
ステップS304が否定判断されると、ステップS307で、保留記憶0のリーチ乱数を予め設定された所定値と比較し、同一か否かを判定する。肯定判断されると、図柄変動表示の確定図柄となるリーチ図柄を特定すべく、ステップS308でリーチ確定図柄選択処理を実行し、ステップS309でリーチ変動タイム選択処理を実行し、リターンに抜ける。リーチ図柄選択処理では、リーチ図柄を選択する。リーチ変動タイム選択処理では、リーチに対応する変動タイムを選択する。
ステップS307が否定判断されると、図柄変動表示の確定図柄となるリーチ図柄以外の外れ図柄を特定すべく、ステップS310で外れ確定図柄選択処理を実行し、ステップS311ではずれ変動タイム選択処理を実行し、リターンに抜ける。外れ図柄選択処理では、外れ図柄を選択する。外れ変動タイム選択処理では、外れに対応する変動タイムを選択する。
当否判定処理(ステップS107)に続くステップS108では、各出力処理を実行する。各出力処理には、画像制御装置642への出力処理が含まれ、図7はその一部の箇所信号出力処理である。ステップS401では埋伏フラグが1か否かを判定する。否定判断されると、ステップS402で変動保留記憶数が1か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS403で、所定の制御コマンドである箇所信号として「20H00H」を選択する。箇所信号は、LCDパネル641に表示すべき変動保留記憶数を特定する制御コマンドであり、詳しくは後述する。
ステップS402で否定判断されるとステップS404に進み、変動保留記憶数が2か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS405で、箇所信号として「20H01H」を選択する。また、同様に、ステップS404で否定判断されるとステップS406に進み、変動保留記憶数が3か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS407で、箇所信号として「20H02H」を選択する。また、同様に、ステップS406で否定判断されるとステップS408に進み、変動保留記憶数が4か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS409で、箇所信号として「20H03H」を選択し、否定判断されると、ステップS417に進む。箇所信号選択(ステップS403,S405,S407,S409)後はいずれもステップS417に進む。
また、埋伏フラグが1か否かを判定するステップS401が肯定判断されると、ステップS410で変動保留記憶数が1か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS411で、箇所信号として「20H04H」を選択する。また、ステップS410で否定判断されるとステップS412に進み、変動保留記憶数が2か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS413で、箇所信号として「20H05H」を選択する。また、同様に、ステップS412で否定判断されるとステップS414に進み、変動保留記憶数が3か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS415で、箇所信号として「20H06H」を選択する。ステップS414で否定判断されるとステップS416に進み、箇所信号として「20H07H」を選択する。箇所信号選択(ステップS411,S413,S415,S417)後はいずれもステップS417に進む。
ステップS417では埋伏フラグをリセット(=0)として、リターンに抜ける。
箇所信号は、上記保留数表示処理および表4に示されるように、変動保留記憶数を表示するいう制御内容を指示するものであり、表示する数値が同じでも、すなわち同一の制御内容でも2種類が用意されている。そして、2種類のうちのいずれかが埋伏フラグの値に応じて選択されることになる。すなわち、当否乱数が大当りに対応する所定値のときに埋伏フラグが「1」とされるから、箇所信号として「20H04H」「20H05H」「20H06H」「20H07H」が選択されるのは、保留された図柄抽選の中に大当たりとなるものが含まれている場合であり、少なくとも最新に保留記憶されたものが大当たりとすべきものであることが、画像制御装置642で知られることになる。
なお、図7中、ステップS401が肯定判断されたときに、ステップS408に相当する処理がないのは、埋伏フラグが「1」であれば、保留記憶されたものが少なくとも1つは存在するということであり、変動保留記憶数が0である場合を考慮する必要がないためである。
各出力処理(ステップS108)の後、ステップS110に進む。
なお、ステップS101で否定判断されると、ステップS109で初期設定をし、ステップS110に進む。
ステップS110では外れ図柄乱数の更新処理をするとともに、ステップS111で初期乱数を更新し、次の割り込みがあるまで、ステップS110,S111を繰り返す。
次に図8〜図12により画像制御装置642で実行される制御について説明する。図8、図9は保留数表示処理である。これは、主制御装置61からの箇所信号を受信した際に実行される処理であり、ステップS501では埋伏箇所No.が「0」か否かを判定する。埋伏箇所No.は、4つの保留記憶のうち、保留記憶1〜保留記憶4に、当否乱数が所定値と同一となるものがあるか、すなわち大当たりとすべきものがあるかを示すもので、「1」であれば、保留記憶1が大当たりとすべきものであることを表し、「2」であれば保留記憶2が大当たりとすべきものであることを表している。このように、保留記憶の箇所すなわち図柄変動の表示の実行順位によって「1」〜「4」が割り当てられる。なお、複数箇所に大当たりとすべきものがある場合には、埋伏箇所No.は最先のものの保留記憶No.によって表される。また、「0」であれば、保留記憶がないか、保留記憶はあっても大当たりとすべきものがないことを示す。ステップS501が肯定判断されると、ステップS502以降の処理が実行される。これは、上記のごとく保留記憶がないか、保留記憶はあっても大当たりとすべきものがない場合の処理ということになる。
ステップS502では、受信した箇所信号が「20H00H」または「20H04H」か否かを判定する。表4より「20H00H」または「20H04H」は変動保留記憶数が1であることを示すものであるから、肯定判断されると、ステップS503でLCDパネル641に変動保留記憶数として「1」を表示する。
次いで、ステップS504で、箇所信号が「20H04H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS505で埋伏箇所No.を「1」とし、リターンに抜ける。箇所信号が「20H04H」とされるのは、当否乱数が所定値の場合であり(ステップS205,S206,S401,S410,S411)、保留記憶1が大当たりとすべきものだからである。ステップS504が否定判断されるとステップS505をスキップしてリターンに抜ける。
ステップS502で否定判断されると、ステップS506で、受信した箇所信号が「20H01H」または「20H05H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS507でLCDパネル641に変動保留記憶数として「2」を表示する。
次いで、ステップS508で箇所信号が「20H05H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS509で埋伏箇所No.を「2」とし、リターンに抜ける。ステップS508が否定判断されるとステップS509をスキップしてリターンに抜ける。
ステップS506で否定判断されると、ステップS510で、受信した箇所信号が「20H02H」または「20H06H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS511でLCDパネル641に変動保留記憶数として「3」を表示する。
次いで、ステップS512で箇所信号が「20H06H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS513で埋伏箇所No.を「3」とし、リターンに抜ける。ステップS512が否定判断されるとステップS513をスキップしてリターンに抜ける。
ステップS510で否定判断されると、ステップS514で、受信した箇所信号が「20H03H」または「20H07H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS515でLCDパネル641に変動保留記憶数として「4」を表示する。
次いで、ステップS516で箇所信号が「20H07H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS517で埋伏箇所No.を「4」とし、リターンに抜ける。ステップS516が否定判断されるとステップS517をスキップしてリターンに抜ける。
埋伏箇所No.が0か否かを判定するステップS501で否定判断されると、ステップS518以降の処理が実行される。これは既に保留記憶されたものの中に大当たりになるものが存在している場合であり、埋伏箇所No.は今回受信した箇所信号によっては埋伏箇所No.は変動しない。したがって、変動保留記憶数の表示のみを実行する。すなわち、ステップS502と同様に受信した箇所信号が「20H00H」または「20H04H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS519でLCDパネル641に変動保留記憶数として「1」を表示しリターンに抜ける。
ステップS518で否定判断されると、ステップS520で、受信した箇所信号が「20H01H」または「20H05H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS521でLCDパネル641に変動保留記憶数として「2」を表示しリターンに抜ける。
ステップS520で否定判断されると、ステップS522で、受信した箇所信号が「20H02H」または「20H06H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS523でLCDパネル641に変動保留記憶数として「3」を表示しリターンに抜ける。
ステップS522で否定判断されると、ステップS524でLCDパネル641に変動保留記憶数として「4」を表示しリターンに抜ける。
なお、受信した箇所信号が「20H03H」または「20H07H」か否かを判定する処理がないのは、ステップS501が否定判断されることで保留記憶がない場合が除外されるからである。
このように、変動保留記憶数を示す箇所信号に基づいて変動保留記憶数が表示される。
図10は変動情報受信処理である。ステップS601では、動作No.が30Hか否かを判定する。30Hは表1より知られるように図柄変動表示の期間の長さ(変動時間)である。ステップS601が肯定判断されると、ステップS602で振分乱数抽出処理を実行する。
ステップS603では変動態様選択処理を実行する。図11、図12は変動態様選択処理の内容を示すもので、ステップS701では動作No.が「30H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS702で埋伏箇所No.が「0」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS703に進む。埋伏箇所No.は、上記のごとく、保留記憶されたものの中に当否乱数が所定値と一致するものがあれば「1」〜「4」の値をとるから、ステップS703〜S709は、保留記憶されたものの中に大当たりとすべきものがない場合の処理ということになる。先ず、ステップS703で、振分乱数≦169か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS704で、受信した変動タイム内で、キャラクタを含まない変動態様を選択し、リターンに抜ける。これには、ステップS704で選択可能な変動態様を予め決めておけばよい。表5は変動態様の一覧であり、この例では、例えば変動タイムが「30H00H」であれば「35H00H」を選択する。
ステップS703が否定判断されると、ステップS705で169<振分乱数≦179か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS706で、受信した変動タイム内で、キャラクタAを含む変動態様を選択し、リターンに抜ける。
ステップS705が否定判断されると、ステップS707で振分乱数≦190か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS708で、受信した変動タイム内で、キャラクタBを含む変動態様を選択し、リターンに抜ける。
ステップS707が否定判断されると、ステップS709で、受信した変動タイム内で、キャラクタCを含む変動態様を選択し、リターンに抜ける。
振分乱数は実質的に等確率で0〜255のいずれかをとるので、大部分の場合はキャラクタを含まない変動態様が選択され、その他の場合にキャラクタA〜Cのうちのいずれかのキャラクタが登場する変動態様が選択されることになる。
一方、埋伏箇所No.が「0」か否かを判定するステップS702が否定判断されると、ステップS710で埋伏箇所No.が「1」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS711で、受信した変動タイム内で、キャラクタDを含む変動態様を選択し、ステップS717に進む。
ステップS710が否定判断されると、ステップS712で埋伏箇所No.が「2」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS713で、受信した変動タイム内で、キャラクタCを含む変動態様を選択し、ステップS717に進む。
ステップS712が否定判断されると、ステップS714で埋伏箇所No.が「3」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS715で、受信した変動タイム内で、キャラクタBを含む変動態様を選択し、ステップS717に進む。
ステップS714が否定判断されると、ステップS716で、受信した変動タイム内で、キャラクタAを含む変動態様を選択し、ステップS717に進む。
ステップS717では、埋伏箇所No.から「1」を減じてこれを新たな埋伏箇所No.とし、リターンに抜ける。これは、図柄変動表示が1回消化されることで、保留記憶された各図柄変動表示の実行順位が繰り上がることに対応した処理であり、これにより、埋伏箇所No.が最先に大当たりとすべき図柄変動表示の実行順位を表すことになる。
さて、保留された図柄変動表示の中に、当否乱数に所定値と一致するものがあればキャラクタが登場する変動態様が選択されるが、変動保留記憶がある程度蓄積されていると、キャラクタAやキャラクタBを含むものが選択される。例えば変動保留記憶数が「4」であるとして説明すると、先ず、キャラクタAを含むものが選択される。そして、図柄変動表示の完了で、埋伏箇所No.がデクリメントされる(ステップS717)ので、次の図柄変動表示ではキャラクタBを含む変動態様が選択される。次いで、キャラクタC、キャラクタDと変化していくことになる。
キャラクタを含む変動態様は当否乱数に所定値と一致するものがなければ、低い確率でしか選択されない(ステップS703〜S709)から、遊技者は、図柄変動表示においてキャラクタがA〜B〜C〜DやB〜C〜Dというように、複数回の変動に対して、連続して現れると、大当たりとなる確率がきわめて高いことを学習することになる。このため、遊技者の期待感は、毎回の図柄変動表示の結果だけではなく、例えその結果が外れであっても図柄変動表示が実行されるごとに大きくなっていく。これにより高い演出効果を発揮することができる。
ここで、キャラクタA〜Dによる変動態様は異系統でかつ互いに関連のある変動態様とするのがよい。異系統でかつ互いに関連のある変動態様としては、例えば、キャラクタがA〜B〜C〜Dの順に段階的に大きくなるもの、卵からひよこを経て鳥のように生物が成長するもの、悲しむポーズや、表情、動作から段階的に喜ぶポーズや、表情や動作へと変化するもの、ブルー系の色彩からレッド系の色彩へと変化するもの、出現位置が表示部の画面の下方位置から上方に移動するもの等、異系統ではあるが、方向性があるものがある。また、猿から始まり、雉、犬を経て桃太郎のように観念的な繋がりがあるものがある。
異系統でかつ互いに関連のある変動態様が順次、現れると、これは確率からは珍しいとの心理的な作用を遊技者に与えるとともに、ある程度高い確率で大当たりになることを学習していくことになる。したがって、当否判定が外れであっても、そのときの変動態様の記憶を次回の図柄変動表示に繋げていくことになる。そして、図柄変動表示を重ねるごとに大当たりへの期待感が高まるような演出が可能となる。
また、キャラクタA〜Dによる変動態様は同系統の変動態様とするのもよい。同系統の変動態様としては、図柄や変動時間が異なっても、登場するキャラクタ、その大きさや色彩、ポーズや動作、出現位置等が同一で、同系統のものと認識できるものがあげられる。
図柄変動表示が同系統の変動態様で連続すると、これは確率からは珍しいとの心理的な作用を遊技者に与えるとともに、ある程度高い確率で大当たりになることを学習していくことになる。したがって、当否判定が外れであっても、そのときの変動態様の記憶を次回の図柄変動表示に繋げていくことになる。そして、図柄変動表示を重ねるごとに大当たりへの期待感が高まるような演出が可能となる。
また、埋伏箇所No.により、大当たりとなる保留記憶が現在どこに位置しているかが知られ、その値に応じてキャラクタを変えたり、大当たりとなる図柄変動表示の何回前から同系統の変動態様で図柄変動表示を実行するかを設定することができるので、大当たりとなる図柄変動表示に向けて、より、計算された演出を行うことができる。勿論、簡単には、保留記憶されたものの中に大当たりになるものが存在するか否かのフラグを持つだけでもよい。
このように、画像制御装置642において、保留された図柄変動表示の中に大当たりとなるものが含まれていることが知られるので、大当たり図柄で静止させる図柄変動表示がなされるまでの間に実行される図柄変動表示の中で、前後して実行される図柄変動表示同士を関連付けることができる。これにより、実質的に、当否判定の結果を、複数回の図柄変動表示により演出することが可能となり、遊技者を飽きさせず、より興趣豊かな遊技を提供することができる。しかも、当否判定の結果自体は各図柄変動表示ごとに出るから、スピード感も損なわない。
変動態様選択処理(ステップS603)に続くステップS604では発光態様選択処理を実行し、さらに、ステップS605で音出力態様選択処理を実行する。制御コマンドは例えば表2、表3に示される。
続くステップS606では、制御信号出力処理を実行する。これは選択された制御コマンドにしたがってランプ制御装置65および音制御装置66への制御信号を出力するものである。
次いで、ステップS606では図柄変動処理を実行し、ステップS608に進む。図柄変動処理はステップS603で選択された変動態様に基づいてなされる。
また、動作No.30Hか否かを判定するステップS601が否定判断されると、ステップS602〜S607をスキップして、ステップS608に進む。
ステップS608では、動作No.が「34H」か否かを判定し、肯定判断されると、図柄確定処理を実行し、リターンに抜ける。ステップS608で否定判断されるとステップS609をスキップしてリターンに抜ける。
図13、図14は保留記憶No.と、各No.に対応する入球検出で抽出された当否乱数と、当否乱数が所定値と一致しているか否かの判定の結果の推移を示すもので、図13が本発明のもので、図14が従来のものである。なお、図柄変動が実行中のものについては保留記憶No.0としている。従来のものでは、保留記憶No.が1まで上がると、ここで初めて当否判定処理がなされて、その結果に応じて変動態様等が決定されるから、上記のごとく、当否判定の結果報知の演出内容や遊技者の期待が個々の図柄変動表示ごとに閉じたものとなる。
これに対して本発明では、図13のごとく、第1種始動口21に入球があるごとに、抽出された当否乱数が所定値か否かが判定され、保留記憶No.3や4の当否乱数が所定値か否かに応じて次の図柄変動表示の変動態様を設定することができる。すなわち、連続する複数回の図柄変動表示により、これらを1まとまりとして、当否判定の結果報知を演出することができる。遊技者が個々の図柄変動表示だけで期待が閉じてしまうのではなく、次回、次々回の図柄変動表示に期待がつながっていくので、遊技者が図柄変動表示を飽きずに楽しむことができる。
また、ステップS603で選択された変動態様に応じて発光態様および音出力態様を選択することができるから、遊技者の期待感の高まりに応じた最も変動態様に適合した態様とすることができる。そして、上記のごとく、画像制御装置642からランプ制御装置65、音制御装置66に制御信号を出力するから、LCDパネル641における画像、各種ランプ743および各種LED744の光、スピーカ745からの音の3つが調和した演出効果を発揮する。
(第2実施形態)
図15、図16、図17、図18に本発明の第2実施形態の弾球遊技機の主制御装置で実行される制御の内容を示し、図19、図20、図21に画像制御装置で実行される制御の内容を示す。また、表6に主制御装置と画像制御装置間のコマンドの一覧を示す。各制御装置間で入出力するコマンドは基本的に第1実施形態と同じで、表7に第1実施形態と相違する変動保留記憶数表示信号の一覧を示し、表8,表9に変動態様の一覧を示す。
図15は当否判定処理を示すもので、ステップS801,S802はステップS301,S302と同様に、ステップS801では変動表示が終了したか否かを判定し、肯定判断されると、ステップS802で保留記憶1があるか否かを判定する。肯定判断されると、ステップS803で保留記憶シフト処理を実行する。保留記憶シフト処理は、第1実施形態のステップS303と同様に保留記憶1を保留記憶0に、保留記憶2を保留記憶1に、保留記憶3を保留記憶2に、保留記憶4を保留記憶3に、当否乱数のデータをシフトし、さらに、埋伏情報を「1」デクリメントする。
続くステップS804では埋伏情報が「0」か否かを判定し、肯定判断されるとステップS805で埋伏情報処理を実行し、ステップS806に進む。否定判断されるとステップS805をスキップしてステップS806に進む。
図16は埋伏情報処理である。ステップS901で、保留記憶1の当否乱数を所定値と比較し、肯定判断されると、ステップS902で埋伏情報を「2」として、リターンに抜ける。
ステップS901で否定判断されると、ステップS903に進み、保留記憶2の当否乱数を所定値と比較し、肯定判断されると、ステップS904で埋伏情報を「3」として、リターンに抜ける。
ステップS903で否定判断されると、ステップS905に進み、保留記憶3の当否乱数を所定値と比較し、肯定判断されると、ステップS906で埋伏情報を「4」として、リターンに抜ける。
ステップS804,S805に続くステップS806では確定図柄選択処理を実行する。図17は確定図柄選択処理である。ステップS1001で埋伏情報が「0」か否かを判定し、肯定判断されるとステップS1002〜S1006の処理を実行する。これは保留記憶の中に大当たりになるものがない場合の処理ということになる。先ず、ステップS1002では、当否乱数が所定値か否かを判定し(記憶乱数判定)、肯定判断されると、ステップS1003で大当たり図柄を選択する。これは3つの図柄(図2中等において、適宜、左側に位置する図柄を単に左と、右側に位置する図柄を単に右と、真ん中に位置する図柄を単に中という)が同一の大当たり図柄を選択して、リターンに抜ける。
ステップS1002が否定判断されるとステップS1004に進み、リーチ乱数が所定値か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1005でリーチ図柄を選択し、リターンに抜ける。
また、ステップS1004が否定判断されるとステップS1006で外れ図柄を選択し、リターンに抜ける。
埋伏情報が「0」でなく前記ステップS1001が否定判断されたときには、ステップS1007で当否乱数が所定値か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1008で大当たり図柄を選択し、リターンに抜ける。ステップS1007で否定判断されると、ステップS1009でリーチ図柄を選択し、リターンに抜ける。
このように、埋伏情報が「0」でない場合、すなわち、保留記憶されたものの中に大当たりになるものがあれば、これに先立つ図柄変動表示において外れ図柄が選択されることがなく、外れであってもリーチ図柄で外れとなる場合が続けられる。これにより、遊技者は外れになっても後の図柄抽選に対する期待感が継続することになる。
確定図柄選択処理(ステップS806)に続くステップS807では変動タイム選択処理を実行する。図18は変動タイム選択処理である。ステップS1101で埋伏情報が「0」か否かを判定し、肯定判断されるとステップS1102に進み、否定判断されるとステップS1110に進む。
ステップS1102では、確定図柄が3つの図柄が同一のもの(大当たり図柄)か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1103で変動タイムコマンドとして「30H1CH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1102で否定判断されると、ステップS1104で確定図柄が左と右とが同一のもの(リーチ図柄)か否かを判定し、否定判断されると、ステップS1105で変動タイムコマンドとして「30H00H」〜「30H02H」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。
ステップS1104で肯定判断されるとステップS1106で左と中との差が±1の範囲から外れているか否かを判定する。なお、LCDパネル641に表示される図柄は一般的に数字の他、絵やアルファベットが用いられ得るが、図柄の変動表示中に順繰りに現れる図柄の、現れる順番に内部的な通し番号を振り、これによりステップS1106は判断する。したがって、ステップS1106で否定判断される場合は、確定図柄が、遊技者にとって大当たりに僅かに足りなかったという印象を特に強く与える確定図柄の場合である。なお、前記内部的な通し番号の最初のものと最後のものとは、この±1の範囲に含まれるものとして扱う。相前後してLCDパネル641に表示される図柄だからである。
ステップS1106が肯定判断されると、ステップS1107で変動タイムコマンドとして「30H03H」〜「30H0BH」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。
ステップS1106が否定判断されると、ステップS1108で振分乱数が所定値か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1109で変動タイムコマンドとして「30H0CH」〜「30H1BH」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。一方、否定判断されると、ステップS1111で変動タイムコマンドとして「30H1DH」を選択し、リターンに抜ける。
埋伏情報が「0」であるか否かを判定するステップS1101が否定判断されると、ステップS1110で埋伏情報が「1」ではないか否かを判定し、肯定判断されると、前記ステップS1111で変動タイムコマンドとして「30H1DH」を選択する。
ステップS1110で否定判断されると、ステップS1112で変動タイムコマンドとして「30H1EH」を選択する。
変動タイム選択処理はこのように構成されており、埋伏情報が「0」でなく保留記憶されたものの中に大当たりとすべきものがある場合には、変動タイムコマンドは「30H1DH」、「30H1EH」を所定の選択範囲としてこの中から選択される。そして、後述するように変動タイムコマンドに基づいて特定の変動態様が選択される。したがって、遊技者は、大当たりに向かって真っ直ぐ向かっていることを学習することになる。これにより、相前後して実行される複数回の図柄変動表示において、遊技者の期待感が持続することになる。なお、図例のものでは、将来、大当たりが発生するか否かに係わらず、所定の確率で(ステップS1108)「30H1DH」が選択されるので、「30H1DH」が選択されたときに選択される変動態様が現れても大当たりにはつながらない場合があることも学習していくことになる。したがって、遊技者は期待を抱きつつ、不安な気持ちも持したまま図柄変動表示の推移を見守ることになる。図18中の破線で囲んだ処理を非実行とすれば、「30H1DH」が選択されるのは、保留記憶されたものの中に大当たりになるものが含まれている場合のみであり、遊技者は大当たりが出るまで安心して図柄変動表示の推移を見守ることになる。ステップS1108で否定判断される確率の調整で、「30H1DH」が選択されたときの遊技者の不安な気持ちの程度を調整することができる。
次に画像制御装置642において上記変動タイムを受信し、該変動タイムに基づいて実行される変動態様選択制御について説明する。図19、図20、図21は変動態様選択処理である。ステップS1201では変動タイムが「30H1DH」か否かを判定する。これは大当たりとなる場合が保留記憶2または保留記憶3に存在する場合、確定図柄が大当たりにごく近いリーチ図柄でかつ振分乱数が所定値以外の場合である。肯定判断されると、ステップS1202で前回の変動タイムと今回の変動タイムとが同一か否かを判定し、否定判断されるとステップS1203に進む。
ステップS1203〜S1209は振分乱数に応じて変動態様を選択する処理で、ステップS1203で振分乱数≦49か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1204で変動態様として「35HE0H」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1203で否定判断されると、ステップS1205で50<振分乱数≦99か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1206で変動態様として「35HE3H」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1205で否定判断されると、ステップS1207で150≧振分乱数か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1208で変動態様として「35HE6H」を選択し、リターンに抜ける。否定判断されると、ステップS1209で変動態様として「35HE9H」を選択し、リターンに抜ける。
変動タイムが「30H1DH」か否かを判定する前記ステップS1201が否定判断されると、ステップS1210で、変動タイムが「30H1EH」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1211に進む。これは埋伏情報が「1」の場合、すなわち、保留記憶1に大当たりがある場合の処理である。
ステップS1211〜S1217は前回の変動タイムに応じて変動態様を選択する処理で、ステップS1211で前回変動態様が「35HE0H」〜「35HE2H」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1212で変動態様として「35HECH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1211で否定判断されると、ステップS1213で前回変動態様が「35HE3H」〜「35HE5H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1214で変動態様として「35HEDH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1213で否定判断されると、ステップS1215で前回変動態様が「35HE6H」〜「35HE8H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1216で変動態様として「35HEEH」を選択し、リターンに抜ける。否定判断されると、ステップS1217で変動態様として「35HEFH」を選択し、リターンに抜ける。
前回変動タイムが今回変動タイムと同一か否かを判定する前記ステップS1202が肯定判断されると、ステップS1218以降の処理を実行する。これは、埋伏情報が2〜4の場合である(ステップS1110,S1111)。ステップS1218では前回変動態様が「35HE0H」若しくは「35HE1H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1219に進み、前回変動態様が「35HE0H」であれば、ステップS1220で変動態様として「35HE1H」を選択してリターンに抜け、前回変動態様が「35HE0H」でなければ、すなわち「35HE1H」であれば、ステップS1221で変動態様として「35HE2H」を選択してリターンに抜ける。
前回変動態様が「35HE0H」若しくは「35HE1H」か否かを判定する前記ステップS1218が否定判断されると、ステップS1222で前回変動態様が「35HE3H」若しくは「35HE4H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1223に進み、前回変動態様が「35HE3H」であれば、ステップS1224で変動態様として「35HE4H」を選択してリターンに抜け、前回変動態様が「35HE3H」でなければ、すなわち「35HE4H」であれば、ステップS1225で変動態様として「35HE5H」を選択してリターンに抜ける。
前回変動態様が「35HE3H」若しくは「35HE4H」か否かを判定する前記ステップS1222が否定判断されると、ステップS1226で前回変動態様が「35HE6H」若しくは「35HE7H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1227に進み、前回変動態様が「35HE6H」であれば、ステップS1228で変動態様として「35HE7H」を選択してリターンに抜け、前回変動態様が「35HE6H」でなければ、すなわち「35HE7H」であれば、ステップS1229で変動態様として「35HE8H」を選択してリターンに抜ける。
前回変動態様が「35HE6H」若しくは「35HE7H」か否かを判定する前記ステップS1226が否定判断されると、ステップS1230で前回変動態様が「35HE9H」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1231で変動態様として「35HEAH」を選択してリターンに抜け、前回変動態様が「35HE9H」でなければ、ステップS1232で変動態様として「35HEBH」を選択してリターンに抜ける。
この例では、変動タイムが同じの場合に、次回、次々回の変動態様が一義的に決定される場合を設けている。例えば、変動態様として「35HE0H」「35HE3H」「35HE6H」が選択された場合である。そして、「35HE0H」の例では、表8より知られるように、キャラクタなしのトリックAで変動態様から、これにキャラクタAが加わり、最後の図柄変動表示ではキャラクタBに変化する。このように、相前後してなされる複数回の図柄変動を1組として、繋がりのある図柄変動表示を行うことができる。
図22は保留記憶No.と、各No.に対応する入球検出で抽出された当否乱数と、当否乱数が所定値と一致しているか否かの判定の結果の推移を示すものである。第1実施形態で述べたごとく(図14)。従来のものでは、保留記憶No.が1まで上がると、ここで初めて当否判定処理がなされて、その結果に応じて変動態様等が決定されるから、上記のごとく、当否判定の結果報知の演出内容や遊技者の期待が個々の図柄変動表示ごとに閉じたものとなる。
これに対して本発明では、図22のごとく、当否乱数が所定値と同一か否かの判定のタイミングは第1実施形態と異なるが、保留記憶No.3や4の当否乱数が所定値か否かに応じて次の図柄変動表示の変動態様を設定することができる。すなわち、連続する複数回の図柄変動表示により、これらを1まとまりとして、当否判定の結果報知を演出することができる。遊技者が個々の図柄変動表示だけで期待が閉じてしまうのではなく、次回、次々回の図柄変動表示に期待がつながっていくので、遊技者が図柄変動表示を飽きずに楽しむことができる。
(第3実施形態)
図23、図24に本発明の第3実施形態の弾球遊技機の主制御装置61で実行される制御の内容を示し、図25、図26に画像制御装置642で実行される制御の内容を示す。
図23、図24は変動タイム選択処理である。ステップS1301では埋伏情報が「0」であるか否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1302以降の処理を実行し、否定判断されると、ステップS1310以降の処理を実行する。
ステップS1302では、確定図柄が3つの図柄が同一のものか否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1303で変動タイムコマンドとして「30H1CH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1302で否定判断されると、ステップS1304で確定図柄が左と右とが同一のもの(リーチ図柄)か否かを判定し、否定判断されると、ステップS1305で変動タイムコマンドとして「30H00H」〜「30H02H」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。
ステップS1304で肯定判断されるとステップS1306で左と中との差が±1の範囲から外れているか否かを判定する。
ステップS1306が肯定判断されると、ステップS1307で変動タイムコマンドとして「30H03H」〜「30H0BH」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。
ステップS1306が否定判断されるとステップS1308で振分乱数が所定値か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1309で変動タイムコマンドとして「30H0CH」〜「30H1BH」のうちいずれかを選択し、リターンに抜ける。一方、否定判断されると、ステップS1311で変動タイムコマンドとして「30H1BH」を選択し、リターンに抜ける。
埋伏情報が「0」であるか否かを判定するステップS1301が否定判断されると、ステップS1310で埋伏情報が「4」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1311で変動タイムコマンドとして「30H1BH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1310が否定判断されると、ステップS1312で埋伏情報が「3」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1313で変動タイムコマンドとして「30H1CH」を選択し、リターンに抜ける。
ステップS1312が否定判断されると、ステップS1314で埋伏情報が「2」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1315で変動タイムコマンドとして「30H1DH」を選択し、リターンに抜ける。
なお、図23中の破線で囲んだ処理を非実行とすれば、「30H1BH」が選択されるのが埋伏情報が「4」のときのみとすることができる。
図25、図26は、画像制御装置642における変動態様選択制御である。ステップS1401で、変動タイムが「30H1BH」〜「30H1EH」か否かを判定し、肯定判断されるとステップS1402以降の処理を実行する。なお、否定判断された場合は、従来と通常の処理である。
ステップS1402では変動タイムが「30H1BH」が否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1403〜S1407で、振分乱数に基づいて変動態様を選択する。すなわち、振分乱数≦82であれば(ステップS1403)、ステップS1404で変動態様として「35HE4H」を選択し、82<振分乱数<165であれば(ステップS1403,S1405)、ステップS1406で変動態様として「35HE5H」を選択し、振分乱数≧165であれば(ステップS1403,S1405)、ステップS1407で変動態様として「35HE6H」を選択する。変動態様の選択後、リターンに抜ける。
変動タイムが「30H1BH」が否かを判定するステップS1402が否定判断されると、ステップS1408で、変動タイムが「30H1CH」が否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1409で前回の変動態様が「35HE4H」、「35HE5H」若しくは「35HE6H」のいずれかか否かを判定する。
ステップS1409が肯定判断されると、ステップS1410〜S1414で、前回変動態様に基づいて今回の変動態様を選択する。すなわち、前回変動態様が「35HE4H」であれば(ステップS1410)、ステップS1411で今回の変動態様として「35HE7H」を選択し、前回変動態様が「35HE5H」であれば(ステップS1410,S1412)、ステップS1413で今回の変動態様として「35HE8H」を選択し、前回変動態様が「35HE6H」であれば(ステップS1410,S1412)、ステップS1414で今回の変動態様として「35HE9H」を選択する。変動態様の選択後、リターンに抜ける。
また、前回の変動態様が「35HE4H」、「35HE5H」若しくは「35HE6H」のいずれかか否かを判定するステップS1409が否定判断されると、ステップS1415,S1416,S1411,S1413,S1414で振分乱数に基づいて変動態様を選択する。すなわち、振分乱数≦82であれば(ステップS1415)、ステップS1411で変動態様として「35HE7H」を選択し、82<振分乱数<165であれば(ステップS1415,S1416)、ステップS1413で変動態様として「35HE8H」を選択し、振分乱数≧165であれば(ステップS1415,S1416)、ステップS1414で変動態様として「35HE9H」を選択する。変動態様の選択後、リターンに抜ける。
また、前回の変動態様が「35H1CH」か否かを判定するステップS1408が否定判断されると、ステップS1417で変動タイムが「30H1DH」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1418で前回の変動態様が「35HE7H」、「35HE8H」若しくは「35HE9H」のいずれかか否かを判定する。
ステップS1418が肯定判断されると、ステップS1419〜S1423で前回変動態様に基づいて今回の変動態様を選択する。すなわち、前回変動態様が「35HE7H」であれば(ステップS1419)、ステップS1420で今回の変動態様として「35HEAH」を選択し、前回変動態様が「35HE8H」であれば(ステップS1419,S1421)、ステップS1422で今回の変動態様として「35HEBH」を選択し、前回変動態様が「35HE9H」であれば(ステップS1419,S1421)、ステップS1423で今回の変動態様として「35HECH」を選択する。変動態様の選択後、リターンに抜ける。
また、前回の変動態様が「35HE7H」、「35HE8H」若しくは「35HE9H」のいずれかか否かを判定するステップS1418が否定判断されると、ステップS1424,S1425,S1420,S1422,S1423で振分乱数に基づいて変動態様を選択する。すなわち、振分乱数≦82であれば(ステップS1424)、ステップS1420で変動態様として「35HEAH」を選択し、82<振分乱数<165であれば(ステップS1424,S1425)、ステップS1422で変動態様として「35HEBH」を選択し、振分乱数≧165であれば(ステップS1424,S1425)、ステップS1423で変動態様として「35HECH」を選択する。変動態様の選択後、リターンに抜ける。
変動タイムが「30H1DH」か否かを判定するステップS1417が否定判断されると、ステップS1426で、前回の変動態様が「35HEAH」か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS1427で変動態様として「35HEDH」を選択する。ステップS1426が否定判断されるとステップS1428で、前回の変動態様が「35HEBH」か否かを判定する。肯定判断されると、ステップS1429で変動態様として「35HEEH」を選択し、否定判断されると、ステップS1430で変動態様として「35HEFH」を選択する。
この例では、変動タイムが「30H1BH」〜「30H1EH」のとき、すなわち、埋伏情報が「0」以外で保留記憶されたものの中に大当たりとなるものが含まれている場合に、次回の変動態様が一義的に決定されるようにしている。例えば、変動態様として前回「35HE4H」が選択されると今回は「35HE7H」が選択され、キャラクタなしのトリックAの変動態様から、これにキャラクタAが加わった変動に変化する。このように、相前後してなされる複数回の図柄変動表示を1組として、繋がりのある図柄変動表示を行うことができる。
なお、本発明は、プリペードカードを使うCR機だけではなく現金により球貸しを受ける現金機にも適用することができる。