JP2008279045A - 遊技機 - Google Patents

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和俊 中島
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Abstract

【課題】遊技状態および遊技球が入賞した始動入賞口に応じて、大当り遊技終了後の時短回数が異ならせ、遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】複数の始動入賞口と、それらに対応する特別図柄表示器とをそれぞれ備える。一方の特別図柄表示器に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入した場合と、他方の特別図柄表示器に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入した場合とで、大当り遊技終了後に異なる時短回数を設定する。
【選択図】図48

Description

本発明は、遊技領域に設けられた第1始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、遊技領域に設けられた第2始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、第1可変表示手段または第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづいて始動動作を行う可変入賞装置とを備え、可変入賞装置内に設けられた複数の領域のうち特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の遊技球が景品(賞球)として遊技者に払い出されるものがある。さらに、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様(特定表示結果)が導出表示された場合に、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行させる遊技機がある。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。大当りが発生すると、例えば、大入賞口(入賞領域の一つ)が所定回数(例えば16回)開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドという。
また、遊技機として、所定の条件が成立すると遊技球が入賞不可能な閉鎖状態から遊技球が入賞可能な開放状態となる動作を行う可変入賞球装置を備え、可変入賞球装置に設けられている特別領域(「V入賞領域」ともいう。)に遊技球が進入したこと(「V入賞」ともいう。)にもとづいて遊技状態を特定遊技状態に移行させるように構成された遊技機がある。特定遊技状態では、一般に可動部材を備えた役物が所定回数(例えば16回)開放状態に制御され、遊技球が役物内に進入し役物内に設けられている経路部材を通過した後に入賞領域に入賞すると賞球が払い出される。そして、所定の終了条件が成立すると、可動部材が閉鎖される。
さらに、開放状態と閉鎖状態とのいずれかになる可変入賞球装置を備え、開放条件が成立したときに可変入賞球装置を開放状態にし、開放状態においてV入賞が生ずると特定遊技状態に制御されるように構成された遊技機がある。また、可変入賞球装置を備えた遊技機において、開放条件が成立したときに可変入賞球装置を開放状態にし、開放状態においてV入賞が生ずると特定遊技状態に制御され、かつ、V入賞を生じさせるために可変入賞球装置が開放状態になることを条件とせず特定遊技状態に制御されるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−136708号公報(段落0004)
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、特定遊技状態が終了した後の遊技状態は、単に抽選で決定される。従って、遊技者は、特定遊技状態に移行するか否かのみに注目するので、遊技が単調になり、遊技者の興趣が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、V入賞が生じたときに特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技機において、特定遊技状態が終了した後の遊技状態を変化させて遊技の興趣を向上させる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、遊技領域に設けられた第1始動領域(例えば、第1始動入賞口53)に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示器8a)と、遊技領域に設けられた第2始動領域(例えば、第2始動入賞口12)に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段(例えば、第2特別図柄表示器8b)と、第1可変表示手段または第2可変表示手段に所定の表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて始動動作を行う可変入賞装置(例えば、開放動作を行う役物20)とを備え、可変入賞装置内に設けられた複数の領域のうち特定領域に遊技球が進入したこと(例えば、V入賞したこと)にもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる遊技機であって、第1始動領域に遊技球が進入しやすい遊技者にとって有利な第1状態(例えば、普通可変入賞球装置61が開放状態)と、遊技球が進入しにくいまたは進入しない遊技者にとって不利な第2状態(例えば、普通可変入賞球装置61が閉鎖状態)とに変化する可変始動装置(例えば、普通可変入賞球装置61)と、所定の開始条件の成立(例えば、ゲート32を遊技球が通過したこと)にもとづいて各々を識別可能な普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する普通識別情報表示手段(例えば、普通図柄表示器10)と、該普通識別情報表示手段に第1表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて可変始動装置を第2状態から第1状態に変化させ、その後第2状態に変化させる動作が所定回数行われる可変始動装置動作制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS104,S105の処理を実行する部分)と、特定領域に遊技球が進入したことにより発生した特定遊技状態が終了した後に可変始動装置が通常状態よりも第1状態となりやすい有利状態(例えば、時短状態)に移行させるとともに、第1可変表示手段による可変表示の実行回数および第2可変表示手段による可変表示の実行回数の合計の実行回数が所定の実行回数となるまで有利状態に制御する有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS65,S66,S68,S69,S138〜S140,S537,S543,S545の処理を実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態中において、第1可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、合計の実行回数が第1実行回数(例えば、5回)となるまで有利状態に制御するとともに(図48参照。)、有利状態中において、第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、合計の実行回数が第1実行回数よりも多い第2実行回数(例えば、100回)となるまで有利状態に制御する(図48参照。)ことを特徴とする。
通常状態中に、可変入賞装置において第2可変表示手段に所定の表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて始動動作が行われ、可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて発生した特定遊技状態が終了した後は、通常状態を維持する通常状態維持制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、図48に示すテーブルにもとづいて、第2特別図柄プロセス処理において、第1特別図柄プロセス処理におけるステップS535,S543に対応する処理を実行する部分)を備えていてもよい。
所定の開始条件は、遊技領域に設けられた普通始動領域(例えば、ゲート32)に遊技球が通過したことにもとづいて成立し、特定遊技状態において遊技球が入賞しやすい開状態と入賞しない閉状態とに変化する特別可変入賞装置(例えば、大入賞口)を備え、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口12)は、遊技者が特別可変入賞装置に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合(例えば、役物20の右方に設けられている大入賞口に入賞させるべく遊技を行っている場合)に、普通始動領域に遊技球を通過させるべく遊技を行っている場合(例えば、役物20の左方に設けられているゲート32に遊技球を通過させるべく遊技を行っている場合)に比べて、遊技球が進入しやすい位置(例えば、役物20の右方)に設けられていてもよい(図1参照。)。
第1可変表示手段または第2可変表示手段に所定の表示結果(小当り図柄)とは異なる特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに特定遊技状態に移行させてもよい(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における、ステップS61,S133,S137の処理)。
所定の表示結果(例えば、小当り図柄)として複数種類の表示結果(例えば、小当りAの変動パターン、小当りBの変動パターン、小当りCの変動パターンに応じた停止図柄)が設けられ、第1可変表示手段または第2可変表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変入賞装置の始動動作の態様が異なってもよい(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における、ステップS341,S410〜S412の処理)。
第1表示結果として複数種類の表示結果(例えば、第1普図当りおよび第2普図当り)が設けられ、普通識別情報表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変始動装置の動作の態様が異なってもよい(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における、ステップS156,S157の処理)。
請求項1記載の発明では、第1始動領域に遊技球が進入しやすい遊技者にとって有利な第1状態と、遊技球が進入しにくいまたは進入しない遊技者にとって不利な第2状態とに変化する可変始動装置と、所定の開始条件の成立にもとづいて各々を識別可能な普通識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する普通識別情報表示手段と、該普通識別情報表示手段に第1表示結果が導出表示されたことにもとづいて可変始動装置を第2状態から第1状態に変化させ、その後第2状態に変化させる動作が所定回数行われる可変始動装置動作制御手段と、特定領域に遊技球が進入したことにより発生した特定遊技状態が終了した後に可変始動装置が通常状態よりも第1状態となりやすい有利状態に移行させるとともに、第1可変表示手段による可変表示の実行回数および第2可変表示手段による可変表示の実行回数の合計の実行回数が所定の実行回数となるまで有利状態に制御する有利状態制御手段とを備え、有利状態制御手段は、有利状態中において、第1可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、合計の実行回数が第1実行回数となるまで有利状態に制御するとともに、有利状態中において、第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、合計の実行回数が第1実行回数よりも多い第2実行回数となるまで有利状態に制御するので、第1可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにより特定領域に遊技球が進入して特定遊技状態が発生したのか、または第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにより特定領域に遊技球が進入して特定遊技状態が発生したのかに応じて、当該特定遊技状態終了後に有利状態に制御される可変表示の回数が異なるので、遊技性に富み、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
請求項2記載の発明では、通常状態中に、可変入賞装置において第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづいて始動動作が行われ、可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて発生した特定遊技状態が終了した後は、通常状態を維持する通常状態維持制御手段を備えているので、通常状態中に、第2可変表示手段に表示される第2識別情報に応じた特定遊技状態の終了後には、有利状態に移行しない。従って、遊技者が、通常状態中に、第2可変表示手段に所定の表示結果を導出表示させることを意図して遊技することを防止して、射幸性が過度に高くなることを防ぐことができる。
請求項3記載の発明では、所定の開始条件は、遊技領域に設けられた普通始動領域に遊技球が通過したことにもとづいて成立し、特定遊技状態において遊技球が入賞しやすい開状態と入賞しない閉状態とに変化する特別可変入賞装置を備え、第2始動領域は、遊技者が特別可変入賞装置に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合に、普通始動領域に遊技球を通過させるべく遊技を行っている場合に比べて、遊技球が進入しやすい位置に設けられているので、普通始動領域に遊技球を通過させるべく遊技を行っている場合には第2始動領域に遊技球が進入し難いが、特別可変入賞装置に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合には第2始動領域に遊技球が進入しやすいので、遊技者に、遊技球を特定遊技状態中に第2始動領域に進入させて、当該特定遊技状態終了後に可変入賞装置に第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作を行わせることを期待させることができる。
請求項4記載の発明では、第1可変表示手段または第2可変表示手段に所定の表示結果とは異なる特定表示結果が導出表示されたときに特定遊技状態に移行させる。つまり、V入賞を条件とせずに特定遊技状態に移行させることもあるように構成されているので、更に遊技性を向上させることができる。
請求項5記載の発明では、所定の表示結果として複数種類の表示結果が設けられ、第1可変表示手段または第2可変表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変入賞装置の始動動作の態様が異なるので、各表示結果に応じて可変始動装置の動作を異ならせたり、V入賞後の特定遊技状態のラウンド数を異ならせたりして、更に遊技性を向上させ、遊技者による遊技興趣を向上させることができる。
請求項6記載の発明では、第1表示結果として複数種類の表示結果が設けられ、普通識別情報表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変始動装置の動作の態様が異なるので、各表示結果に応じて可変始動装置の動作を異ならせて、更に遊技性を向上させ、遊技者による遊技興趣を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と、打球発射装置が遊技球を発射する速さ(すなわち、遊技球を弾くばねの強さ)を調整する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。
遊技者は、操作ノブ5を回転させることにより、打球発射装置から発射される遊技球の勢いを調整することができる。具体的には、操作ノブ5を右に回転させていくことにより、打球発射装置から発射される遊技球の速さが徐々に増していき、所定の速さを越えると、発射された遊技球は打球レールを通って上方より遊技領域7の左側領域に入る。さらに操作ノブ5を右に回転させていくと、発射された遊技球は上方より遊技領域7の右側領域に入る。よって、操作ノブ5を右に回転させた状態で回転量を変化させることで、打球発射装置から発射される遊技球の勢いを調整することができ、遊技球を打ち込む領域を調整することができる。
ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には誘導レールで区画された遊技領域7が形成されている。
遊技領域7のほぼ中央には、可変入賞球装置20が配置されている。可変入賞球装置20の下方には、第2始動入賞口12を形成する入賞球装置15が設けられている。なお、可変入賞球装置20の右方には、入賞球を入賞球装置15に導くための誘導口14が設けられている。誘導口14に入った遊技球は、遊技盤6の背面に導かれて、入賞球装置15内に排出される。入賞球装置15の底面には凹部13が設けられ、凹部13には、第2始動入賞口12、はずれ口42、およびはずれ口43が設けられている。そして、遊技球は、凹部13に誘導されて、第2始動入賞口12、はずれ口42、またははずれ口43のいずれかに入る。つまり、誘導口14に入った遊技球は、第2始動入賞口12、はずれ口42、またははずれ口43のいずれかに入る。なお、はずれ口42またははずれ口43に入った遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、例えば入賞球装置15の下部(左下部や右下部であってもよい)に設けられた排出口(図示せず)から遊技領域7に排出される。また、凹部13には、はずれ口42、およびはずれ口43が設けられていなくてもよい。つまり、凹部13には、第2始動入賞口12のみが設けられ、誘導口14に入った遊技球がすべて第2始動入賞口12に入賞するように構成されていてもよい。また、入賞球装置15内に、凹部13が設けられることなく、第2始動入賞口12のみが設けられていてもよい。
また、可変入賞球装置20の左方には、第1始動入賞口53(図11参照)を形成する普通可変入賞球装置61が設けられている。なお、第1始動入賞口53には、普通可変入賞球装置61が開状態(開放状態ともいう)になることによって入賞可能になる。また、第2始動入賞口12には、誘導口14に入賞することによって入賞可能になる。第1始動入賞口53に入った入賞球は第1始動口スイッチ60によって検出され、第2始動入賞口12に入った入賞球は第2始動口スイッチ12aによって検出され、それぞれ、遊技盤6の背面に導かれる。以下、第1始動入賞口53と、第2始動入賞口12とを、「始動入賞口」と総称したり、始動入賞口53,12と表すことがある。また、第1始動口スイッチ60と、第2始動口スイッチ12aとを、「始動口スイッチ」と総称したり、始動口スイッチ60,12aと表すことがある。
可変入賞球装置20の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する可変表示装置としての第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する可変表示装置としての第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、打球が第1始動入賞口53または第2始動入賞口12に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であって、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである。
なお、小型の表示器は、方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
また、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄表示器8aの上方には、第1始動入賞口53に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口12に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技球が第1始動入賞口53に入賞し第1始動口スイッチ60によって検出され、第1特別図柄表示器8aに所定の数字(または、記号)が導出表示された場合には、可変入賞球装置20が所定の回数開閉制御される。開閉制御によって、左側の開放扉76Aが初期位置から左方向に移動し、右側の開放扉76Bが初期位置から右方向に移動することによって、可変入賞球装置20は開放状態になり、開放扉76A,76Bが初期位置に戻ることによって可変入賞球装置20は閉鎖状態になる。このように始動口スイッチの入賞検出に応じて可変入賞球装置20が開放動作を行う状態を始動動作状態という。以下、可変入賞球装置20を、役物ということがある。また、遊技盤6には種々の役物が設けられているが、以下、役物という場合には、可変入賞球装置20を意味する。
可変入賞球装置20の内部における背面側には、演出表示を行うLCDなどによる演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9は、識別情報としての飾り図柄を可変表示(変動表示)する。この実施の形態では、演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変入賞球装置20の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。遊技領域7に設けられているゲート32を遊技球が通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄(この例では、7セグメントLEDでの数字表示)の可変表示が開始される。当りの場合には、普通可変入賞球装置61が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の上方には、ゲート32を通過した通過球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32の通過がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
入賞球装置15の右方(可変入賞球装置20の右下方)には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板16が開状態にされる大入賞口が設けられている。開閉板16は、大入賞口を開閉する手段である。大入賞口に入った入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
つまり、可変入賞球装置20の右方に、第2始動入賞口12に遊技球を導く誘導口14が設けられ、可変入賞球装置20の左方に、ゲート32が設けられている。従って、遊技者は、第2始動入賞口12に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合に、遊技球にゲート32を通過させることは困難である。なお、可変入賞球装置20の右方には、大入賞口も設けられているので、遊技者は、大入賞口に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合(つまり、大当り遊技中)に、遊技球を第2始動入賞口12に入賞させることができる。そして、遊技者に、大当り遊技中に遊技球を第2始動入賞口12に入賞させて第2特別図柄を変動表示させ、役物20が開放状態に制御されることを期待させることができる。なお、第2始動入賞口12に遊技球を導く誘導口14およびゲート32のうち、一方が遊技領域7の鉛直方向の中心線に対して右側の領域に設けられ、他方が左側の領域に設けられていてもよい。具体的には、例えば、遊技領域7の鉛直方向の中心線に対して右側の領域に設けられた第2始動入賞口12に遊技球を導く誘導口14と、遊技領域7の鉛直方向の中心線に対して左側の領域に設けられたゲート32とが、遊技領域7の鉛直方向の中心線に対して対称な位置にそれぞれ設けられる。
また、入賞球装置15の左方には入賞口(普通入賞口)38が設けられ、入賞口38の左上方には入賞口(普通入賞口)39が設けられている。遊技球の入賞口38,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ38a,39aによって検出される。入賞口38,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成し、大入賞口の内部にも入賞領域が設けられている。入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の遊技球が景品(賞球)として遊技者に払い出される。
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口26がある。
また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(可変入賞球装置20等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を落下する。打球がゲート32を通過してゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄表示器10での普通図柄の可変表示の保留記憶である始動入賞記憶数が上限数でない場合には、始動入賞記憶数を1増やす。すなわち、普通図柄始動記憶表示器41における点灯するLEDを1増やす。普通図柄表示器10に表示された停止図柄が予め決められた表示結果(当り図柄)であった場合に、普通可変入賞球装置61が所定回数、所定時間だけ開状態になり、打球が、第1始動入賞口53に進入可能になる。そして、打球発射装置から発射された打球が第1始動入賞口53に入り第1始動口スイッチ60で検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄が可変表示を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示の保留記憶である始動入賞記憶数が上限数でない場合には、始動入賞記憶数を1増やす。すなわち、第1特別図柄始動記憶表示器18aにおける点灯するLEDを1増やす。
また、打球が第2始動入賞口12に入り第2始動口スイッチ12aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄が可変表示を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示の保留記憶である始動入賞記憶数が上限数でない場合には、始動入賞記憶数を1増やす。すなわち、第2特別図柄始動記憶表示器18bにおける点灯するLEDを1増やす。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄(「0」〜「9」)または第2特別図柄(「0」〜「9」)の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄が大当り図柄(特定表示結果:具体的には、例えば「7」)であると、大当り遊技状態のうちの第1大当り遊技状態(始動動作状態を経ずに開始される大当り遊技状態)に移行する。また、停止時の特別図柄が小当り図柄(所定の表示結果:具体的には、例えば「1」、「3」、「5」)である場合には、始動動作状態に移行する。始動動作状態において、可変入賞球装置20の内部に設けられている特定領域に遊技球が入賞すると、第2大当り遊技状態(始動動作状態を経た後に開始される大当り遊技状態)に移行する。
次に、可変入賞球装置20について、図2〜図10を参照して説明する。図2および図3は、遊技盤6に設けられている可変入賞球装置20を正面からみた正面図である。図4は、図2および図3に示されている開放扉76A,76Bの裏面側に設けられている遊技球の通過口71,72,73を有する構造物を示す斜視図である。図5は、通過口71から特定領域を形成する特定入賞口66に至る経路を示す斜視図である。図6は、通過口73から特定領域を形成する特定入賞口に至る経路を示す斜視図である。図7(A)、図8(A)および図9は、可変入賞球装置20の下部を上側から見た上面図であり、図7(B)および図8(B)は、可変入賞球装置20の下部を正面側から見た正面図である。図9には、特定入賞口66の直上に設けられている回転体(円盤)86も示されている。図10は、回転体86を上側から見た上面図である。なお、図3、図5〜図9において、矢印は遊技球の進路を示す。
可変入賞装置(役物)20は、開閉モータ75の駆動によって開放扉76A,76Bが開放状態になると、遊技球が進入可能な状態になる。役物20に進入した遊技球は、通過口71,72,73のいずれかを通過して、役物20における下部側に流下する。通過口71を通過した遊技球は、第1役物入賞スイッチ71aで検出され、通過口72を通過した遊技球は、第2役物入賞スイッチ72aで検出され、通過口73を通過した遊技球は、第3役物入賞スイッチ73aで検出される。また、通過口71を通過した遊技球は、誘導樋71Aを通過して役物20内の左方に導かれる。通過口72,73を通過した遊技球は、誘導樋73Aを通過して役物20内の右方に導かれる。なお、図2には、開放扉76A,76Bが閉鎖して遊技球が役物20に進入不能である状態が示され、図3には、開放扉76A,76Bが開放した状態が示されている。また、第1役物入賞スイッチ71aと、第2役物入賞スイッチ72aと、第3役物入賞スイッチ73aとを、「役物入賞スイッチ」と総称することがある。
開放扉76A,76B(図4において図示せず)は、図4に示す構造物の手前側に設けられている。遊技球は、図4に示す構造物における3つの通路(手前側から奥側に向かう経路)のいずれかを通って通過口71,72,73のいずれかに至る。開放扉76A,76Bが閉鎖している状態(完全閉鎖状態)では、遊技球は、3つの通過口71,72,73のいずれにも進入不能である。開放扉76A,76Bが開放状態になると、3つの通過口71,72,73のいずれかに進入できる状態になるが、開放扉76A,76Bが最も開いている状態(完全開放状態)では3つの通過口71,72,73のいずれにも進入可能であるが、開放扉76A,76Bが完全開放状態から完全閉鎖状態に移行する期間では、開放面積が狭くなるにつれて、左右の通過口71,73に比べて、中央の通過口72を通過しやすくなる。また、完全閉鎖状態から完全開放状態に移行する期間では、中央の通過口72に遊技球が進入しやすい状態から、3つの通過口71,72,73のいずれにも進入可能な状態に徐々に移行する。
つまり、開放扉76A,76Bが完全閉鎖状態から開放状態への移行を開始した直後、および完全閉鎖状態に戻る直前では、相対的に、遊技球が中央の通過口72を通過する割合が高くなる。なお、開放扉76A,76Bが開放するということは役物20が開放状態になるということであり、開放扉76A,76Bが閉鎖するということは役物20が閉鎖状態になるということである。また、開放扉76Aと開放扉76Bとは、対象状態で移動する。対象状態で移動するとは、中心(中央の通過口72の中心軸)から開放扉76Aの端部(中央の通過口72寄りの端部)までの距離と、中心から開放扉76Bの端部(中央の通過口72寄りの端部)までの距離とが常に同じであることを意味する。
役物20の左右両側には、可動部材77,78が設けられている。可動部材77において動く部分は可動部77Aであり、可動部材78において動く部分は可動部78Aである。可動部77Aは可動部駆動ソレノイド77Bによって動かされ、可動部78Aは可動部駆動ソレノイド78Bによって動かされる。可動部77Aおよび可動部78Aは、それぞれ、上下方向に動く。役物20における最下部に設けられている特定領域を形成する特定入賞口66に入賞した遊技球は、特定領域スイッチ66aで検出される。なお、遊技球が特定入賞口66に入賞し特定領域スイッチ66aで検出されたことをV入賞ともいう。
通過口71を通過し誘導樋71A(図5において図示せず)によって導かれた遊技球は、図5(A)に示すように、特定入賞口66に至る通路71Bを通って、特定領域に到達することが可能である。通路71Bは、中途から、上方が開放している開放部(樋状通路)になり、開放部の始まり部分に、通路71Bに繋がり特定領域に到達不能な通路であるはずれ通路71Cが設けられている。図5(B)に示すように、可動部77Aは、動作時(下位置にあるとき)に通路71Bの開放部の始まり部分において通路71Bの下流への遊技球の通過を阻止し、遊技球をはずれ通路71Cに導く。図5(A)に示すように、可動部77Aが上位置にあるときには、遊技球は、可動部77Aに阻止されず、可動部77Aが設けられている位置から通路71Bの下流側に流下する。
通過口72,73を通過し誘導樋73A(図6において図示せず)によって導かれた遊技球は、図6(A)に示すように、特定入賞口66に至る通路73Bを通って、特定領域に到達することが可能である。通路73Bは、中途から、上方が開放している開放部(樋状通路)になっている。通路73Bの開放部は湾曲し、開放部の始まり部分における湾曲の内側には壁が存在しない。図6(B)に示すように、可動部77Aは、動作時(下位置にあるとき)に通路73Bの開放部の始まり部分において通路73Bの下流への遊技球の通過を阻止し、遊技球を、内壁が存在しない部分から、特定領域に到達不能な通路であるはずれ通路73Cに導く。図6(A)に示すように、可動部78Aが上位置にあるときには、遊技球は、可動部78Aに阻止されず、遠心力によって湾曲の外側の壁に沿うように通路73Bを流れるので、可動部78Aが設けられている位置から通路73Bの下流側に流下する。
通路73Bは、途中穴74に至る。回転体86は、途中穴74の下部に設けられている。途中穴74を通過した遊技球は、回転体86の側に流下する。
図7(A)に示すように、途中穴74を通過した遊技球は、通路74Bを通って特定領域の側に流下する。通路74Bは、回転体86の上部において、通過口71からの経路である通路71Bと合流する。
なお、この実施の形態では、通過口72を通った遊技球と通過口73を通った遊技球とは誘導樋73Aで合流するが、通過口72を通った遊技球と、通過口73を通った遊技球とを合流させず、通過口72から途中穴74に直接到達するような球通路を設けてもよい。
図7(B)に示すように、特定入賞口66に入賞し特定領域スイッチ66aで検出された遊技球は、さらに役物排出スイッチ85aで検出される。なお、特定入賞口66に入賞しなかった遊技球も、役物排出スイッチ85aで検出される。つまり、この実施の形態では、役物20に進入した全ての遊技球は、役物排出スイッチ85aで検出される。なお、特定入賞口66に入賞した遊技球は役物排出スイッチ85aで検出されず、特定入賞口66に入賞しなかった遊技球のみが役物排出スイッチ85aで検出されるように、球経路を構成してもよい。その場合には、特定領域スイッチ66aで検出された遊技球の数と役物排出スイッチ85aで検出された遊技球の数との和が、役物20から排出された遊技球の数になる。
図8(A)に示すように、はずれ通路71C,73Cを通った遊技球は、特定入賞口66の直上の近傍に形成されているはずれ口67,68から、特定入賞口66を通らない経路に誘導される。
また、図10に示すように、回転体86の表面には複数の凹部86Cが形成され、回転体86の一部には、切り欠き部86Aが設けられている。図10に示す例では、7個の凹部86Cが設けられている。途中穴74から通路74Bに入った遊技球および通路71Bを通過した遊技球は回転体86に至るが、回転体86の切り欠き部86Aのみから、特定入賞口66に入賞可能である。回転体86における枠領域(ドーナツ部)の表面に形成されている凹部86Cに入った遊技球は、回転体86によって移動され、はずれ口69から、特定入賞口66を通らない経路に誘導される。なお、凹部86Cは底面を有していない連通穴である。よって、凹部86Cに入った遊技球は下部に落下可能であるが、遊技球が入った凹部86Cがはずれ口69の位置に来るまでの間、回転体86の裏面の構造物によって落下は阻止されている。また、凹部86Cの外縁部の壁部によって、凹部86Cから特定入賞口66に向かって落下することも阻止されている。なお、1つの凹部86Cとそれに隣接する凹部86Cとの間(以下、「接続部」ともいう。)は連通穴ではないので、そこから遊技球が下部に落下することはない。
図9に破線矢印で示すように、回転体86は、回転体駆動モータ87(図10参照)の駆動によって回転(この例では、反時計回りに回転)する。回転体86の回転中に、切り欠き部86Aが特定入賞口66の直上に位置したときに回転体86に到達した遊技球は、直ちに特定入賞口66に入賞可能である。また、回転体86におけるドーナツ部の内側の領域(内部領域)は、平面状に形成された領域である。よって、回転体86に到達した遊技球は、内部領域で転動した後に、切り欠き部86Aまたは凹部86Cに入ることもある。
また、図10に示すように、回転体86の近傍には、位置検出のためのセンサが設けられている。センサは、例えば、回転体86を挟むように設置されている発光ダイオード等の発光素子とフォトダイオードやフォトトランジスタ等の受光素子とからなり、回転体86には穴部87cが設けられている。穴部87cは、回転体86の内部領域における所定位置に形成されている。具体的には、回転体86が回転して、穴部を含む領域がセンサ設置位置に対応する位置にくると発光素子からの光を受光素子側に通過させるような位置に形成されている。なお、受光素子を、以下、位置センサ87aという。
途中穴74を通過し通路74Bを通って回転体86に到達した遊技球は、切り欠き部86Aが特定入賞口66の直上に位置しているときには、ほぼ必ず切り欠き部86Aから落下して特定入賞口66に入賞する。しかし、通路71Bから遊技球が回転体86に到達した場合には、切り欠き部86Aが特定入賞口66の直上に位置しているときでも、切り欠き部86Aから落下せず、切り欠き部86Aを渡ってしまうことがある。途中穴74から回転体86へのルートである通路74Bは回転体86の表面に対して急傾斜し、かつ、回転体86に対して上部から流下するように形成されているのに対して、通路71Bは、回転体86に流入する直前において、回転体86の表面に対して横方向から流入するように形成されているからである。
よって、この実施の形態では、遊技球が中央の通過口72または右の通過口73を通過した場合には、遊技球が左の通過口71を通過した場合に比べて、高い確率でV入賞が生ずる。つまり、通過口72および通過口73からの右ルートは、通過口71からの左ルートに対して、遊技球を特定入賞口66に誘導しやすくなっている。また、通過口72から途中穴74に直接到達するような球通路を設けた場合には、遊技球が中央の通過口72を通過したときには、可動部77A,78Aによって阻止されることがないので、左右の通過口71,73を通過した場合に比べて、特定入賞口66に到達しやすい。
なお、この実施の形態では、第2大当り遊技状態において、遊技球が役物入賞スイッチで検出された場合に入賞が生じたとする。すなわち、3つの役物入賞スイッチ71a,72a,73aが設けられている領域が入賞領域に相当する。しかし、可変入賞球装置20の内部において役物入賞スイッチとは別に遊技球を検出するスイッチを設け、遊技球がそのスイッチで検出された場合に入賞が生じたとしてもよい。
図11(A)および(B)は、図1に示すα−β間における普通普通可変入賞球装置61の断面図であり、普通普通可変入賞球装置61の内部構造を拡大して示している。普通可変入賞球装置61は、遊技領域7にて遊技球が進入可能な通路に設けられ、第1始動入賞口53、第1始動口スイッチ60、板状の可変誘導部材61aを含んで形成されている。可変誘導部材61aは、ソレノイド62の駆動力によって進出と退避とが切り替わり、進出したときには遊技球を第1始動入賞口53へと誘導可能にする。例えば、ソレノイド62が駆動されず可変誘導部材61aがパチンコ遊技機1の奥行き方向における奥側に退避しているときには、図11(A)に示すように、普通可変入賞球装置61に進入した遊技球を第1始動入賞口53に誘導することが困難(不可能)になり、第1始動入賞口53に進入しなかった遊技球は、遊技領域7へと戻るように誘導される。これに対して、ソレノイド62が駆動されて可変誘導部材61aがパチンコ遊技機1の奥行き方向における手前側に進出しているときには、図11(B)に示すように、普通普通可変入賞球装置61に進入した遊技球を第1始動入賞口53に誘導することが容易(可能)になる。第1始動入賞口53に進入した遊技球は、第1始動口スイッチ60によって検出される。なお、本実施の形態では、図11に示す普通可変入賞球装置61が設けられているが、当該普通可変入賞球装置61に代えて、ソレノイドによって開状態とされ、開状態になることによって、遊技球が第1始動入賞口53に入賞可能になる可変入賞球装置が設けられていてもよい。
図12および図13は、この実施の形態の遊技機の遊技の進み方の例を示す説明図である。図12に示すように、遊技球がゲート32を通過してゲートスイッチ32aの検出信号がオン状態になると、遊技の進行を制御する遊技制御手段によって抽選が実行される。この実施の形態では、抽選の結果は、当りまたははずれである。そして、普通図柄の変動(可変表示)が開始される。また、普通図柄の変動(可変表示)に同期して飾り図柄の変動(可変表示)が開始される。普通図柄および飾り図柄の変動が終了すると、当りに決定されている場合には、普通可変入賞球装置61を開状態に制御する。そして、遊技球が第1始動入賞口53に入賞して第1始動口スイッチ60の検出信号がオン状態になると、遊技の進行を制御する遊技制御手段によって抽選が実行される。この実施の形態では、抽選の結果は、大当り、小当りまたははずれのうちいずれかである。そして、抽選の結果が小当りの場合に、遊技の進行を制御する遊技制御手段は、抽選を実行し、第1小当り、第2小当りまたは第3小当りのいずれかに決定する。
そして、第1特別図柄の変動(可変表示)が開始される。また、第1特別図柄の変動に同期して飾り図柄の変動(可変表示)が開始される。第1特別図柄および飾り図柄の変動が終了すると、大当りに決定されている場合には、遊技状態が大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)に移行される。この大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)では、開閉板16による大入賞口が例えば16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開閉制御される。なお、第1特別図柄の変動(可変表示)に同期した飾り図柄の変動(可変表示)は、普通図柄の変動(可変表示)に同期した飾り図柄の変動(可変表示)よりも優先して行われる。従って、例えば、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の変動中に、普通図柄の変動が開始されても、飾り図柄は、当該普通図柄の変動には同期することなく、第1特別図柄の変動に同期して変動を継続する。
小当りに決定されている場合には、遊技制御手段は、役物20を開放状態に制御して始動動作を開始させる。始動動作状態において、役物20は、所定の時間、所定の回数開放状態になる。始動動作状態において、遊技球が役物20に入賞し、さらに、遊技球が特定入賞口66に入賞して特定領域スイッチ66aで検出されるとV入賞が発生する。V入賞が発生すると、遊技状態が大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行される。この大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)では、開閉板16による大入賞口が例えば3回(3ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)、7回(7ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)、または16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開閉制御される。V入賞が発生しなかった場合には、第2大当り遊技状態に移行しない。すなわち、はずれになる。
図13に示すように、遊技球が第2始動入賞口12に入賞して第2始動口スイッチ12aの検出信号がオン状態になると、遊技の進行を制御する遊技制御手段によって抽選が実行される。この実施の形態では、抽選の結果は、大当り、小当りまたははずれのうちいずれかである。そして、抽選の結果が小当りの場合に、遊技の進行を制御する遊技制御手段は、抽選を実行し、第1小当り、第2小当りまたは第3小当りのいずれかに決定する。
そして、第2特別図柄および飾り図柄の変動(可変表示)が開始される。第2特別図柄および飾り図柄の変動が終了すると、大当りに決定されている場合には、遊技状態が大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)に移行される。この大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)では、開閉板16による大入賞口が例えば16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開閉制御される。
小当りに決定されている場合には、遊技制御手段は、役物20を開放状態に制御して始動動作を開始させる。始動動作状態において、役物20は、所定の時間、所定の回数開放状態になる。始動動作状態において、遊技球が役物20に入賞し、さらに、遊技球が特定入賞口66に入賞して特定領域スイッチ66aで検出されるとV入賞が発生する。V入賞が発生すると、遊技状態が大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行される。この大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)では、開閉板16による大入賞口が例えば(3ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)、7回(7ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)、または16回(16ラウンド、1ラウンドの開放許容時間は29秒)開閉制御される。V入賞が発生しなかった場合には、第2大当り遊技状態に移行しない。すなわち、はずれになる。
図14は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図14には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数を発生する乱数回路503が内蔵されている。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されるのではなく、主基板31において、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部に設けられていてもよい。
RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ60、第2始動口スイッチ12a、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72a、第3役物入賞スイッチ73a、特定領域スイッチ66a、役物排出スイッチ85a、入賞口スイッチ38a,39a、カウントスイッチ23、第1位置センサ87aおよび第2位置センサ87bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、普通可変入賞球装置61を開閉するためのソレノイド62、開閉板16を開閉するためのソレノイド21、開閉扉76A,76Bを開閉させる開放ソレノイド75、可動部77Aを動作させる可動部駆動ソレノイド77B、可動部78Aを動作させる可動部駆動ソレノイド78Bを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板177を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の表示制御、ランプの点灯制御およびスピーカ27の制御を行う。
図15は、中継基板177、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図15に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板177を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板177から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板177への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
さらに、中継基板177には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板177への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路177Aが搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図15には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板177から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板177からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図14に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板177側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ(図示せず)に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU101とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
次に、遊技機の動作について説明する。図16は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する処理も実行する。CPU56は、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。乱数回路503は、所定のクロック信号を用いて乱数を発生させる。一例として、乱数回路503は、CPU56から数値が読み出されるときに、0〜598の数値のいずれかの数値をCPU56に出力するように設定される。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS10〜S12の処理によって、例えば、第1特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値(例えば0)が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、普通図柄の停止図柄を決定するための乱数等であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の表示結果を当り図柄とするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数、および特別図柄の変動パターンを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(特別図柄変動パターン決定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう。)において、普通図柄当り判定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図17に示すステップS20〜S36のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ60、第2始動口スイッチ12a、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72a、第3役物入賞スイッチ73a、特定領域スイッチ66a、役物排出スイッチ85a、入賞口スイッチ38a,39a、カウントスイッチ23、第1位置センサ87aおよび第2位置センサ87bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS34,S35で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合等に異常入賞の報知を行わせるための処理を行う(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図18は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)ランダム2:普通図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(普通図柄変動パターン決定用)
(3)ランダム3:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム4:ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)
(5)ランダム5:第1特別図柄および第2特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(特別図柄変動パターン決定用)
(6)ランダム6:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
なお、大当りにするのか小当りにするのかを決定するための大当り判定用乱数として、乱数回路503が生成する乱数が用いられる。以下、大当り判定用乱数を、ランダムRということがある。また、(1)〜(6)の乱数をソフトウェア乱数ということがある。
図17に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(3)の普通図柄当り判定用乱数および(5)の特別図柄変動パターン決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aおよび大入賞口(役物20および開閉板16による大入賞口)を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
さらに、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口(役物20および開閉板16による大入賞口)を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態および普通可変入賞球装置61の制御状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、CPU56は、演出表示装置9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ60、第2始動口スイッチ12a、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72a、第3役物入賞スイッチ73a、入賞口スイッチ38a,39a、およびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ60、第2始動口スイッチ12a、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72a、第3役物入賞スイッチ73a、入賞口スイッチ38a,39a、およびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域(ポート出力用RAM領域)におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:ソレノイド出力処理)。
また、役物20内に設けられている回転体86の位置を初期位置に設定するための処理である初期位置制御処理を実行する(ステップS33)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄および第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄および第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS36)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S35(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図19は、第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄と判定値との関係の一例を示す説明図である。この実施の形態では、大当り判定用乱数(ランダムR)が取り得る数値の範囲は、0〜65535であるとする。判定値の総数は、大当り判定用乱数が取り得る数である65536個ある。CPU56は、所定の時期に、乱数回路503からカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値に一致する判定値に対応する大当り、小当りまたははずれとすることに決定する。なお、小当り遊技(始動動作状態に相当。)においてV入賞が生ずると第2大当り遊技が開始されるので、大当りまたは小当りとすることに決定するということは、実質的に、第1大当りとするか第2大当りとするのかを決定するということでもある。また、図19に示すような第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄と判定値との関係は、ROM54にテーブルとして格納されている。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の種類に対応させて各々の判定値が設定されたテーブルがROM54に格納されている。
図20は、普通図柄の停止図柄と判定値との関係の一例を示す説明図である。この実施の形態では、普通図柄当り判定用乱数(ランダム3)が取り得る数値の範囲は、0〜149であるとする。判定値の総数は、大当り判定用乱数が取り得る数である150個ある。
また、図20に示すように、この実施の形態では、遊技状態が有利状態であるときには、通常状態(非有利状態)に比べて、当りに対応する判定値の数が多い。すなわち、当りになる確率が高められている。具体的には、図20(A)に示すように通常時には2/150の確率で当りになり、図20(B)に示すように100%の確率で当りになる。なお、この実施の形態では、有利状態とは、普通図柄の変動時間が短縮される状態をいう。そして、普通図柄の変動時間が短縮される状態を時短状態という。また、通常状態(通常時ともいう)とは、時短状態ではない状態(非時短状態)をいう。なお、有利状態と通常状態とで、役物20または普通可変入賞球装置61が開放状態に制御される時間や回数を変化させてもよい。また、時短状態で、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)の変動時間を短縮してもよい。
図20に示すように、この実施の形態では、複数種類の当り(普図当り)がある。図21は、第1普図当りおよび第2普図当りを説明する説明図である。図21(A)に示すように、通常時において、第1普図当りでは普通可変入賞球装置61が1回、2.0秒間開状態に制御される。また、通常時において、第2普図当りでは普通可変入賞球装置61が2回、各3.0秒間開状態に制御される。
また、図21(B)に示すように、有利状態時において、第1普図当りでは普通可変入賞球装置61が3回、各4.0秒間開状態に制御される。また、有利状態時において、第2普図当りでは普通可変入賞球装置61が4回、各5.0秒間開状態に制御される。
この実施の形態では、第1普図当りと第2普図当りとが用意され、各普図当りに応じて、普通可変入賞球装置61の開放回数および開放時間が異なるので、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、有利状態では、普通可変入賞球装置61がより多く開状態に制御される第2普図当りになる確率が高められている。この例では、有利状態では、第2普図当りに対応する判定値の数は、72個であり、通常状態では、第2普図当りに対応する判定値の数は、1個である。
図22は、大当り判定結果と動作との関係を示す説明図である。図22に示すように、この実施の形態では、複数種類の小当りがある。小当りには、始動動作状態において役物20を1回開放する小当りA、小当りB、および始動動作状態において役物20を2回開放する小当りCがある。小当り種類と特別図柄の停止図柄とは対応している。また、小当り遊技においてV入賞が生じたことを条件に開始される第2大当り遊技にも複数の種類がある。すなわち、ラウンド数が異なる第2大当り遊技がある。
図22に示すように、大当りとすることに決定されたときは、10秒間の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)および飾り図柄の変動が終了したら、始動動作状態を経ず、直接、16ラウンドの大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)に移行する。
また、図22に示すように、はずれとすることに決定されたときは、9.8秒間の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)および飾り図柄の変動が終了しても、役物20および大入賞口は開状態に制御されない。
また、図22に示すように、小当りとすることに決定され、小当りAの変動パターンが選択されたときは、2.0秒間の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)および飾り図柄の変動が終了したら、始動動作状態に1回移行する。つまり、役物20が1回開状態に制御される。そして、役物20が開状態に制御されたことによって、V入賞が発生した場合に、3ラウンドの大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行する。
また、図22に示すように、小当りとすることに決定され、小当りBの変動パターンが選択されたときは、2.1秒間の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)および飾り図柄の変動が終了したら、始動動作状態に1回移行する。つまり、役物20が1回開状態に制御される。そして、役物20が開状態に制御されたことによって、V入賞が発生した場合に、7ラウンドの大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行する。
また、図22に示すように、小当りとすることに決定され、小当りCの変動パターンが選択されたときは、2.2秒間の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)および飾り図柄の変動が終了したら、始動動作状態に2回移行する。つまり、役物20が2回開状態に制御される。そして、役物20が開状態に制御されたことによって、V入賞が発生した場合に、16ラウンドの大当り遊技状態(第2大当り遊技状態)に移行する。
なお、この実施の形態では、小当り時の変動パターンを選択することで、小当りの種類が決定される。具体的には、小当りAの変動パターンが選択された場合に第1小当りとすると決定し、小当りBの変動パターンが選択された場合に、第2小当りとすると決定し、小当りCの変動パターンが選択された場合に第3小当りとすると決定する。
すなわち、この実施の形態では、複数の小当り種類が設けられている。そして、図22に示すように、各小当りに応じて異なる役物20の開放回数および大当りラウンド数が設定されているので、遊技者の遊技の興趣が向上させることができる。
図23は、普通図柄の表示結果と変動パターンとの関係の一例を示す説明図である。図23に示すように、通常状態で第1普図当りとすることに決定されると、普通図柄変動パターン決定用乱数値にもとづいて、変動パターンを、通常時ノーマルリーチ、通常時ロングリーチまたは通常時スーパーリーチに決定する。
なお、図23に示す例では、第1普図当りとすることに決定された場合に、通常時ノーマルリーチの変動時間は20秒であり、通常時ロングリーチの変動時間は30秒であり、通常時スーパーリーチの変動時間は35秒である。
また、図23に示すように、通常状態で第2普図当りとすることに決定されると、普通図柄変動パターン決定用乱数値にもとづいて、変動パターンを、通常時ノーマルリーチ、通常時ロングリーチまたは通常時スーパーリーチに決定する。なお、図23に示す例では、第2普図当りとすることに決定された場合に、通常時ノーマルリーチの変動時間は20.5秒であり、通常時ロングリーチの変動時間は30.5秒であり、通常時スーパーリーチの変動時間は35.5秒である。
また、図23に示すように、通常状態ではずれとすることに決定されると、普通図柄変動パターン決定用乱数値にもとづいて、変動パターンを、はずれ(リーチなし)、ノーマルリーチはずれまたはロングリーチはずれに決定する。なお、図23に示す例では、はずれとすることに決定された場合に、はずれ(リーチなし)の変動時間は10秒であり、ノーマルリーチはずれの変動時間は19.5秒であり、ロングリーチはずれの変動時間は29.5秒である。
また、図23に示すように、有利状態で第1普図当りとすることに決定されると、普通図柄変動パターン決定用乱数値にもとづいて、変動パターンを、有利時ノーマルリーチ、有利時ロングリーチまたは有利時スーパーリーチに決定する。なお、図23に示す例では、第1普図当りとすることに決定された場合に、有利時ノーマルリーチの変動時間は5秒であり、有利時ロングリーチの変動時間は8秒であり、有利時スーパーリーチの変動時間は9秒である。
また、図23に示すように、有利状態で第2普図当りとすることに決定されると、普通図柄変動パターン決定用乱数値にもとづいて、変動パターンを、有利時ノーマルリーチ、有利時ロングリーチまたは有利時スーパーリーチに決定する。なお、図23に示す例では、第2普図当りとすることに決定された場合に、有利時ノーマルリーチの変動時間は5.5秒であり、有利時ロングリーチの変動時間は8.5秒であり、有利時スーパーリーチの変動時間は9.5秒である。
図24および図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS27A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口53に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ(第1始動口スイッチ60)がオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口53に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS321)、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS322)。そして、ステップS300A〜S310Aのうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300A〜S310Aの処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300A):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1変動パターン設定処理(ステップS301A)に対応した値(この例では1)に更新する。
第1変動パターン設定処理(ステップS301A):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。第1特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を第1特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、第1特別図柄の変動時間を計測するための変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1特別図柄変動中処理(ステップS302A)に対応した値(この例では2)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS302A):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301Aでセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1特別図柄停止処理(ステップS303A)に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄停止処理(ステップS303A):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、特別図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値(この例では7)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1役物開放前処理(ステップS304A)に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する特別図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において特別図柄に対応する飾り図柄が停止されるように制御する。
第1役物開放前処理(ステップS304A):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動動作を行わせるための処理を実行して、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)を、第1役物開放中処理(ステップS305A)に応じた値(この例では5)に更新する。
第1役物開放中処理(ステップS305A):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特定領域スイッチ66aがオンしたか否か確認するとともに、役物開放時間が経過したか否か確認する。特定領域スイッチ66aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。役物開放時間が経過した場合には、役物を閉鎖状態にする。そして、役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達していなければ、再び始動動作を行わせるために役物を開放状態にする。役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達している場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1役物閉鎖後処理(ステップS306A)に対応した値(この例では6)に更新する。
第1役物閉鎖後処理(ステップS306A):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)を第1特別図柄通常処理(ステップS300A)に対応した値(この例では0)に更新する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS307A):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大入賞口(開閉板16による大入賞口)を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)を、第1大入賞口開放中処理(ステップS308A)に応じた値(この例では8)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS308A):第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立した場合には、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)を、第1大入賞口閉鎖後処理(ステップS309A)に応じた値(この例では9)に更新する。
第1大入賞口閉鎖後処理(ステップS309A):第1特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)を第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値(この例では7)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態を第1大当り終了処理(ステップS310A)に対応した値(この例では10)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS310A):第1特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)を第1特別図柄通常処理(ステップS300A)に応じた値(この例では0)に更新する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図26は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図26に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板177を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図27に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図27に示された極性と逆極性であってもよい。
図28は、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図28に示す例において、コマンド8001(H)〜800F(H)は、普通図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(普図変動パターンコマンド)である(それぞれ普通図柄変動パターン#1〜#15に対応)。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8001(H)〜800F(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
また、図28に示す例において、コマンド8101(H)〜8105(H)は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(特図変動パターンコマンド)である(それぞれ特別図柄変動パターン#1〜#5に対応)。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8101(H)〜8005(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8F00(H)は、普通図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(普通図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄確定指定コマンドを受信すると、普通図柄に対応した飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、導出表示とは、図柄を最終的に停止表示させることである。
コマンド8F01(H)は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(特別図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄確定指定コマンドを受信すると、普通図柄に対応した飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、小当り遊技(始動動作状態)の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB001(H)は、遊技状態が有利状態になったことを示す演出制御コマンド(有利状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が有利状態から通常状態(非有利状態)に戻ったことを示す演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。
コマンドD001(H)は、大入賞口への異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(異常入賞報知指定コマンド)である。コマンドD002(H)は、コマンドD002(H)は、始動入賞口(第1始動入賞口53および第2始動入賞口12)への異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(始動入賞異常指定コマンド)である。
コマンドE001(H)は、始動入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(始動入賞指定コマンド)である。なお、始動入賞が生じたことを示す演出制御コマンドを、保留記憶数そのものを示す演出制御コマンドにしてもよい。
コマンドE401(H)は、役物20への入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(役物入賞指定コマンド)である。コマンドE402(H)は、特定入賞口66への入賞が生じたことを示す演出制御コマンド(V入賞指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図28に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプ等の発光体の表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
図29は、ステップS322Aの第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS81)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS82)。また、CPU56は、乱数を生成するためのカウンタからカウント値を読み出してソフトウェア乱数を抽出するとともに、乱数回路503のカウント値を読み出してランダムR(乱数回路503が生成する大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS83)。ステップS83では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム5(図18参照)の値(特別図柄変動パターン用乱数を生成するためのカウンタの値)を抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、変動パターン用乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
また、第1特別図柄保留記憶表示器18aの表示を、保留記憶数カウンタの値を示す表示に変更する(ステップS84)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100に、始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS85)。具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する(他の演出制御コマンドについても同様)。
図30および図31は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300Aを示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS52)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数(ランダムR)を読み出し(ステップS60)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS61)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている判定値(図19に例示されたテーブルの設定されている判定値)と大当り判定用乱数とを比較し、大当りとするか小当りとするかまたははずれとするかを決定する処理を実行するプログラムである。
大当りとすることに決定したときには(ステップS62)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS71)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS301A)に対応した値に更新する(ステップS70)。また、はずれとすることに決定したときには(ステップS72)、CPU56は、はずれ図柄決定用乱数を読み出して(ステップS73)、停止図柄を決定する(ステップS74)。そして、ステップS65に移行する。
大当りおよびはずれとすることに決定しなかった場合には、CPU56は、小当り遊技(始動動作状態の遊技)を行うことを示す小当りフラグをセットする(ステップS64)。
ステップS65では、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認し、時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1するとともに(ステップS65,S66)、演出制御用マイクロコンピュータ100に時短回数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS67)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS68,S69)。そして、ステップS70に移行する。
図32は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS301A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS340)。そして、変動パターン決定用乱数にもとづいて変動パターンテーブルから変動パターンを選択する(ステップS341)。変動パターンテーブルとは、図22に示されたような、変動パターンと対応させて判定値が設定されているROM54の領域である。この実施の形態では、図22に示すように、大当り判定の判定結果(大当りとするのか、はずれとするのか、小当りとするのか)に応じて異なる変動パターンテーブルを用いている。なお、この実施の形態では、大当り時用変動パターンおよびはずれ時用変動パターンがそれぞれ1種類ずつ用意されているが、大当り時用変動パターンおよびはずれ時用変動パターンがそれぞれ複数種類用意され、大当り時およびはずれ時には、それぞれ変動パターン決定用乱数にもとづいて変動パターンテーブルから変動パターンが選択されもよい。
なお、この実施の形態では、上述したように、小当り時の変動パターンを選択することで、小当りの種類が決定される。具体的には、小当りAの変動パターンが選択された場合に第1小当りとすると決定し、小当りBの変動パターンが選択された場合に、第2小当りとすると決定し、小当りCの変動パターンが選択された場合に第3小当りとすると決定する。
従って、この実施の形態では、特別図柄の変動パターンと、大当り判定結果および小当りの種類とが対応している。
そして、CPU56は、第1小当りとすると決定した場合に、「1」を第1特別図柄表示器8aに表示させる第1特別図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。また、CPU56は、第2小当りとすると決定した場合に、「3」を第1特別図柄表示器8aに表示させる第1特別図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。また、CPU56は、第3小当りとすると決定した場合に、「5」を第1特別図柄表示器8aに表示させる第1特別図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。なお、CPU56は、大当りとすると決定した場合に、「7」を第1特別図柄表示器8aに表示させる第1特別図柄の停止図柄(表示結果)に決定し、はずれとすると決定した場合に、「0」を第1特別図柄表示器8aに表示させる第1特別図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。
CPU56は、ステップS41で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS342)。
また、第1特別図柄の変動を開始する(ステップS344)。例えば、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、ステップS41の処理で選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS345)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS302A)に対応した値に更新する(ステップS346)。
図33は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS302A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS303A)に対応した値に更新する(ステップS123)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図34は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(ステップS303A)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして第1特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、特別図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS132)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS133,S134)。また、開放回数カウンタに大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)をセットし(ステップS135)、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値に更新する(ステップS137)。なお、開放回数カウンタに設定されるラウンド数は、16ラウンド(16R)に相当する16である。
大当りフラグがセットされておらず、時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットするとともに、時短フラグをリセットする(ステップS133,S138,S139,S140)。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS141,S142)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1役物開放前処理(ステップS304A)に対応した値に更新する(ステップS143)。小当りフラグがセットされていない場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300A)に対応した値に更新する(ステップS144)。
次に、始動動作状態を説明する。図35は、ROM54における始動動作状態に関するデータが設定されているテーブルを示す説明図である。図35(A)には、役物20の開放回数が1回の場合に使用される役物開放時テーブルが示され、図35(B)には、役物20の開放回数が2回の場合に使用される役物開放時テーブルが示されている。役物開放時テーブルには、開放中処理時間(役物20の開放時間と開放間の閉鎖時間との和の時間)に相当する値を示すデータと、ROM54に格納されている開放パターンテーブルの先頭アドレス(AAAAまたはBBBBとする。)が順に設定されている。順にとは、データの格納アドレスが連続していることを意味する。
なお、この実施の形態では、役物20の開放回数が1回の場合には、役物20の開放時間は0.7秒であり、役物20の開放回数が2回の場合には、それぞれの開放時間は0.7秒であって、閉鎖時間は0.5秒である。また、開放中処理時間を計測するタイマの値は2ms(2m秒)毎に更新されるので、役物開放時テーブルにおいて(後述する開放パターンテーブルにおいても)、(2ms×(データの値))が時間になるようなデータが、16進数で設定されている。役物20の開放回数が1回の場合には、閉鎖時間がないので、開放中処理時間は、役物20の開放時間と同じである。また、役物20の開放回数が2回の場合には、開放中処理時間は、役物20の2回の開放時間と閉鎖時間との和と同じである。
図35(B)に示すように、役物20の開放回数が1回の場合に使用される開放パターンテーブルには、順に、ソレノイド出力データ(=01(オンを示す))、開放時間を示す値のデータ、ソレノイド出力データ(=00(オフを示す))が設定されている。役物20の開放回数が2回の場合に使用される開放パターンテーブルには、順に、ソレノイド出力データ(=01(オンを示す))、開放時間を示す値のデータ、ソレノイド出力データ(=00(オフを示す))、閉鎖時間を示す値のデータ、ソレノイド出力データ(=01(オンを示す))、開放時間を示す値のデータ、ソレノイド出力データ(=00(オフを示す))が設定されている。
CPU56は、開放パターンテーブルに設定されているデータに従って、始動動作状態における役物20の開閉を制御する。なお、ソレノイド出力データは、役物20を開放するための開放ソレノイド75の駆動状態を示すデータである。オンは、役物20の開放(開放ソレノイド75の駆動)を示し、オフは、役物20の閉鎖(開放ソレノイド75の駆動停止)を示す。
図36は、役物開放前処理(ステップS304)を示すフローチャートである。役物開放前処理において、CPU56は、始動動作状態における役物20の開放回数が1回に決定されている場合(開放パターンが開放回数1回である場合)には、役物20の開放回数が1回の場合に使用される役物開放時テーブルのアドレスをレジスタ(RAM55でもよい)に設定する(ステップS410,S411)。また、役物20の開放回数が1回に決定されていない場合(2回に決定されている場合)には、役物20の開放回数が2回の場合に使用される役物開放時テーブルのアドレスをレジスタ(RAM55でもよい)に設定する(ステップS410,S412)。なお、この実施の形態では、役物20の開放回数は、ステップS41の処理で第1特別図柄の変動パターンが選択されたことにもとづいて決定される(図22参照)。
そして、設定されたアドレスのデータと次のアドレスのデータ(開放中時間である:図35参照)を開放中処理時間タイマに設定する(ステップS413)。また、設定されているアドレスを+2し(ステップS414)、そのアドレスのデータと次のアドレスのデータ(開放パターンテーブルの先頭アドレスである:図35参照)をRAM55に形成されているポインタに設定する(ステップS415)。なお、この実施の形態では、CPU56のデータバスは8ビット(1バイト)である。ステップS413の処理で2バイトのデータを扱うので、ステップS414の処理でアドレスは+2される。
次いで、ポインタが指すアドレスのデータをロードする(ステップS416)。ここでは、1バイトのソレノイド出力データ(=01(オンを示す))がロードされる(図31(B)参照)。CPU56は、ロードしたデータをポート出力用RAM領域にセットする(ステップS417)。なお、図17に示されたソレノイド出力処理(ステップS32)において、ポート出力用RAM領域にセットされたデータにもとづいて開放ソレノイド75が駆動され、役物20が開放する。そして、ポインタの値を+1する(ステップS418)。ポインタの値は、開放パターンテーブルにおける2番目のデータが格納されているアドレスになる。すなわち、ポインタは、開放パターンテーブルにおける2番目のデータが格納されているアドレスを指すことになる。
さらに、CPU56は、ポインタが指すアドレスのデータと次のアドレスのデータとをロードする(ステップS419)。ここでは、開放時間を示す2バイトのデータがロードされる(図35(B)参照)。そして、ロードしたデータを、開放時間または閉鎖時間を計測するためのオン時間/オフ時間タイマに設定する(ステップS421)。CPU56は、ポインタの値を+2しておく(ステップS422)。よって、ポインタは、開放パターンテーブルにおける3番目のデータが格納されているアドレスを指すことになる。
次いで、CPU56は、役物20の内部に進入した遊技球を計数する役物内遊技球個数カウンタをクリア(0に初期化)し(ステップS423)、役物20の開放制御を開始したことを示す役物開放開始フラグをセットする(ステップS424)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1役物開放中処理(ステップS305A)に対応した値に更新する(ステップS425)。
図37および図38は、第1役物開放中処理(ステップS305A)を示すフローチャートである。第1役物開放中処理において、CPU56は、開放中処理時間タイマが既にタイムアウトしている(値が0になっている)か否か確認する(ステップS430)。タイムアウトしていれば、ステップS451に移行する。
開放中処理時間タイマがタイムアウトしていない場合には、開放中処理時間タイマの値を−1する(ステップS431A)。また、オン時間/オフ時間タイマの値を−1する(ステップS431B)。そして、CPU56は、オン時間/オフ時間タイマがタイムアウトした(値が0になった)か否か確認する(ステップS432)。タイムアウトしていれば、ステップS442に移行する。
オン時間/オフ時間タイマがタイムアウトしていない場合には、回転体・可動部制御を実行する(ステップS433)。また、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72aまたは第3役物入賞スイッチ73aがオンしたら、すなわち役物に入賞した遊技球を検出したら(ステップS434)、役物内遊技球個数カウンタの値を+1するとともに(ステップS435)、演出制御用マイクロコンピュータ100に役物入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS436)。また、役物排出スイッチ85aがオンしたら、すなわち役物から排出された遊技球を検出したら(ステップS437)、役物内遊技球個数カウンタの値を−1する(ステップS438)。
また、遊技球が特定入賞口66に進入したことを示す特定領域スイッチ66aがオンしたら(ステップS439)、V入賞フラグをセットするとともに(ステップS440)、演出制御用マイクロコンピュータ100にV入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS441)。
ステップS442では、CPU56は、ポインタが指すアドレスのデータをロードする。ロードしたデータをポート出力用RAM領域にセットする(ステップS443)。
始動動作状態における役物20の開放回数が1回に決定されている場合には、ロードしたデータはソレノイド出力データ(=00(オフを示す))である。また、始動動作状態における役物20の開放回数が2回に決定されている場合には、ロードしたデータはソレノイド出力データ(=00(オフを示す))またはソレノイド出力データ(=01(オンを示す))になる。すなわち、始動動作状態における役物20の開放回数が2回に決定されている場合、役物開放中処理において、最初にステップS442の処理が実行されるときには、ソレノイド出力データ(=00(オフを示す))であり、2回目にステップS442の処理が実行されるときには、2回目の開放に対応するソレノイド出力データ(=01(オンを示す))であり、3回目にステップS442の処理が実行されるときには、2回目の開放に対応するソレノイド出力データ(=00(オフを示す))である。
次いで、CPU56は、ポインタの値を+1し(ステップS444)、ポインタが指すアドレスのデータと次のアドレスのデータとをロードする(ステップS445)。ロードしたデータが0000(終了コード:図35(B)参照)であれば(ステップS446)、入賞監視タイマに入賞監視時間に相当する値を設定する(ステップS447)。
ロードしたデータが0000でなければ、ロードしたデータを、開放時間または閉鎖時間を計測するためのオン時間/オフ時間タイマに設定する(ステップS448)。そして、CPU56は、ポインタの値を+2しておく(ステップS449)。
ステップS451では、CPU56は、入賞監視タイマがタイムアウトしている(値が0になっている)か否か確認する。入賞監視タイマがタイムアウトしていない場合には、入賞監視タイマの値を−1し(ステップS452)、ステップS434に移行する。
入賞監視タイマがタイムアウトしている場合には、役物内遊技球個数カウンタの値が0になっているか否か確認する(ステップS453)。役物内遊技球個数カウンタの値が0になっていない場合には、ステップS437に移行する。役物内遊技球個数カウンタの値が0になった場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1役物閉鎖後処理(ステップS306A)に応じた値に更新する(ステップS454)。
なお、この実施の形態では、開放中処理時間タイマがタイムアウトしてから役物内遊技球個数カウンタの値が0になるまで、すなわち役物20内の遊技球が全て排出されるまで、第1役物開放中処理において、役物入賞スイッチ71a,72a,73aの検出信号、役物排出スイッチ85aの検出信号およびV入賞スイッチ22の検出信号の確認を行っているが、開放中処理時間タイマがタイムアウトしてからのそれらの確認を、役物開放中処理以外の処理(例えば、ステップS305Aの第1役物開放中処理とステップS306Aの第1役物閉鎖後処理との間で実行される別の処理)で実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、開放中処理時間タイマがタイムアウトするまで始動動作状態が継続するが、始動動作状態において所定個の遊技球が役物20に入賞したことが検出されたときに、開放中処理時間タイマがタイムアウトしていなくても、始動動作状態を終了させるようにしてもよい。例えば、CPU56は、役物入賞スイッチ71a,72a,73aによって所定個の遊技球が役物20に入賞したことを確認したときに、開放中処理時間タイマの値を0にする。
図39は、回転体・可動部制御を示すフローチャートである。回転体・可動部制御において、CPUは、回転体86および可動部77A,78Aが動作中(回転体・可動部動作中)であるか否か(回転体・可動部動作中フラグがセットされているか否か)確認する(ステップS211)。動作中でなければ、役物開放開始フラグがセットされているか否か確認する(ステップS212)。役物開放開始フラグがセットされていたら、役物開放開始フラグをリセットするとともに(ステップS213)、回転体86の駆動を開始する(ステップS214)。すなわち、回転体駆動モータ87を回転させる。また、可動部77A,78Aの駆動を開始する(ステップS215)。すなわち、可動部駆動ソレノイド77B,78Bの駆動を開始する。また、回転体・可動部動作中であることを示す回転体・可動部動作中フラグをセットする(ステップS216)。また、回転体86が第1動作(図37参照)を行っていることを示す第1動作フラグをセットし(ステップS217)、回転体動作タイマに、第1動作を行っている期間に相当する0.5秒に相当する値を設定する(ステップS218)。
図40は、役物20の1回の開放における回転体86および可動部77A,78Aの動作例を示すタイミング図である。図40に示すように、可動部77Aを動作させる可動部駆動ソレノイド77Bは、回転体・可動部動作中になったときから0.25秒が経過するまで駆動されて遊技球の通過を阻止する位置に設定される。次いで、0.2秒間だけ駆動が停止されて遊技球の通過を許容する位置に設定される。その後、再び、遊技球の通過を阻止する位置に設定される。また、可動部78Aは、回転体・可動部動作中になったときから0.1秒が経過するまで駆動されて遊技球の通過を阻止する位置に設定される。次いで、0.5秒間だけ駆動が停止されて遊技球の通過を許容する位置に設定される。その後、再び、遊技球の通過を阻止する位置に設定される。
なお、図40には、始動動作状態において役物20を1回開放する場合の可動部77A,78Aの動作例が示されている。役物20を2回開放する場合には、例えば、役物20が開放状態になってから0.7秒間、図40に示された動作を行わせ、閉鎖状態では可動部77A,78Aを動作状態(遊技球の通過を阻止する状態)にし、2回目の開放時から再び図40に示された動作を行わせる。
よって、CPU56は、回転体・可動部動作中である場合には、可動部動作停止要求フラグがセットされていないことを条件に、回転体・可動部動作中になったときから0.25秒が経過すると、0.2秒間だけ可動部駆動ソレノイド77Bの駆動を停止させ、回転体・可動部動作中になったときから0.1秒が経過すると、0.5秒間だけ可動部駆動ソレノイド78Bの駆動を停止させる(ステップS221,S222)。なお、具体的には、CPU56は、回転体・可動部動作中である場合には、回転体・可動部動作中になったときに、値を減算していく第1タイマに0.25秒に相当する値をセットし、値を減算していく第2タイマに0.1秒に相当する値をセットする。そして、第1タイマがタイムアウトしたら可動部駆動ソレノイド77Bの駆動を停止するとともに第1タイマに0.2秒に相当する値をセットし、第2タイマがタイムアウトしたら可動部駆動ソレノイド78Bの駆動を停止するとともに第2タイマに0.5秒に相当する値をセットする。その後、第1タイマがタイムアウトしたら可動部駆動ソレノイド77Bの駆動を再開させ、第2タイマがタイムアウトしたら可動部駆動ソレノイド78Bの駆動を再開させる。
図40に示された可動部77A,78Aの動作例は一例である。可動部77A,78Aは、それぞれ、始動動作状態における役物20の開放回数に関わらず始動動作状態において動作と停止(一時停止)とを交互に繰り返すが、それぞれが動作と停止とを交互に繰り返す限り、可動部77Aの動き(動作または停止)と可動部78Aの動きとは同期していなくてもよい。すなわち、可動部77Aの動作時間および停止時間は、可動部78Aの動作時間および停止時間と異なっていてもよい。また、可動部77A,78Aの動きは、第1役物開放中処理において入賞監視タイマがタイムアウトした後、役物内遊技球個数カウンタの値が0になったときに終了するので(図37,図38におけるステップS451,S453、図42におけるステップS458,S459、および図39におけるステップS221,S230参照)、役物内遊技球個数カウンタの値が0になったときに、可動部77A,78Aのいずれかまたは双方が動作中であって動作時間(図40に示す例では0.25秒または0.1秒)が経過していなくても、直ちに、可動部駆動ソレノイド77B,78Bの駆動が停止されて、可動部77A,78Aは停止状態になる。
図41は、回転体86の動作例を示すタイミング図である。図41(A)に示すように、第1動作では、回転体86は、初期位置から180°時計回りに回転する動作と、初期位置から180°回転した位置から初期位置まで反時計回りに回転する動作とを繰り返す。また、図41(B)に示すように、第1動作では、反時計回りの回転を継続する。よって、第1動作では、第2動作と比較すると、切り欠き部86Aが特定入賞口66の上部に位置する機会が多くなる。すなわち、特定入賞口66に入賞する確率が高くなる。なお、回転体・可動部動作中になると、回転体86は、最初の0.5秒間は第1動作を行い、後の期間では第2動作を行う。
よって、CPU56は、第1動作中フラグがセットされている場合には、回転体86が180°回転したら回転方向が逆になるように回転体モータ87を駆動する(ステップS223,S224)。そして、回転体動作タイマの値を−1する(ステップS225)。回転体動作タイマの値が0になったら(タイムアウトしたら)、第1動作中フラグをリセットし(ステップS227)、回転体86反時計回りに等速回転するように回転体モータ87を駆動する(ステップS228)。なお、CPU56は、回転体86の回転方向を変化させない場合には、回転体86が回転方向を維持して回転するように回転体モータ87を駆動する。
可動部動作停止要求フラグがセットされた場合には、可動部材77,78における可動部77A,78Aを初期位置(遊技球を阻止しない位置)で停止させる(ステップS230)。すなわち、可動部駆動ソレノイド77B,78Bの駆動を停止する。また、回転体・可動部動作中フラグをリセットし(ステップS231)、初期位置設定要求フラグをセットする(ステップS232)。
なお、可動部動作停止要求フラグは、第1役物閉鎖後処理でセットされる。また、初期位置設定要求フラグは、ステップS33の初期位置制御処理で参照される。
図42は、第1役物閉鎖後処理(ステップS306A)を示すフローチャートである。第1役物閉鎖後処理において、CPU56は、ステップS33の初期位置制御処理で参照される可動部動作停止要求フラグをセットする(ステップS458)。また、回転体・可動部制御を実行する(ステップS459)。また、小当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS460)。また、小当りフラグをリセットする(ステップS461)。
そして、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS462)。V入賞フラグがセットされている場合には、開放回数カウンタに第2大当り遊技における大入賞口開放可能回数である開放回数(ラウンド数)をセットする(ステップS464)。なお、開放回数カウンタに設定されるラウンド数は、ステップS41の処理で選択された第1特別図柄の変動パターンに対応するラウンド数(図22参照)である。具体的には、図22に示すように、小当りAの変動パターンが選択されたときの小当り遊技でV入賞フラグがセットされた場合にラウンド数を3とし、小当りBの変動パターンが選択されたときの小当り遊技でV入賞フラグがセットされた場合にラウンド数を7とし、小当りCの変動パターンが選択されたときの小当り遊技でV入賞フラグがセットされた場合にラウンド数を16とする。
さらに、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS465)。また、大当りフラグをセットする(ステップS466)。
そして、CPU56は、大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS467)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値に更新する(ステップS468)。
ステップS462の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1特別図柄通常処理(ステップS300A)に応じた値に更新する(ステップS469)。
図43は、ステップS33の初期位置制御処理を示すフローチャートである。初期位置制御処理において、CPU56は、初期位置設定中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS241)。セットされている場合には、ステップS246に移行する。セットされていない場合には、初期位置設定要求フラグがセットされているか否か確認する(ステップS242)。セットされていない場合には、処理を終了する。セットされている場合には、初期位置設定要求フラグをリセットし(ステップS243)、回転体86を回転させるために回転体モータ87の駆動を開始する(ステップS244)。なお、既に回転体モータ87の駆動中であれば、CPU56は、駆動を継続させる。また、初期位置設定中フラグをセットする(ステップS245)。
そして、第1位置センサ87aがオン(第1位置センサ87aから検出信号が出力されること)したら、回転体86の回転を停止させるために回転体モータ87の駆動を停止する(ステップS247)。また、初期位置設定中フラグをリセットする(ステップS248)。
始動動作状態が終了したとき(具体的には、ステップS453の処理で役物内遊技球個数カウンタの値が0になったと判定されたとき)に開始されるステップS244の処理が実行されてからステップS246の判定処理で「Y」になるまでの時間は、例えば、最長で1秒である。この実施の形態では、変動時間は最短で2秒である(図22参照)。また、始動動作状態が終了したときに、保留記憶にもとづいて(すなわち、始動入賞の発生にもとづいて)次の始動動作状態が開始されるまでに必ず、始動動作状態が終了した時点から2秒以上の第1特別図柄の変動が実行されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動動作状態が終了したしたときから所定時間(例えば、2秒)が経過したことを条件に、所定条件の成立(始動入賞の発生)に起因する新たな始動動作状態の制御を開始し、所定時間は、役物20を初期位置に設定するのに要する時間よりも長く設定されていることになる。
図44は、大当り遊技(第1大当り遊技および第2大当り遊技)における各ラウンドの前に実行される第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放時表示コマンドを送信していなければ大入賞口開放時表示コマンドを送信する制御を行う(ステップS471,S472)。また、ラウンド開始前タイマの値を−1する(ステップS473)。ラウンド開始前タイマがタイムアウト(ラウンド開始前タイマの値が0)したら(ステップS474)、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS475)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
そして、開放時間タイマに開放時間(例えば、29秒)に相当する値を設定する(ステップS476)。さらに、大入賞口(役物)を開放状態に制御する。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする(ステップS478)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大入賞口開放中処理(ステップS308A)に対応した値に更新する(ステップS479)。
図45は、第1大入賞口開放中処理(ステップS308A)を示すフローチャートである。第1大入賞口開放中処理において、CPU56は、開放時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS481)。開放時間タイマがタイムアウトしていたら、ステップS499に移行する。開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、入賞個数カウンタの値が10になったか否か確認する(ステップS482)。入賞個数カウンタの値が10になった場合には、ステップS499に移行する。入賞個数カウンタの値が10になっていない場合には、開放時間タイマの値を−1する(ステップS483)。また、カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS486,S488)。
ステップS499では、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後表示コマンドを送信する制御を行い(ステップS500)、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大入賞口閉鎖後処理(ステップS309A)に対応した値に更新する(ステップS501)。
図46は、第1大入賞口閉鎖後処理(ステップS309A)を示すフローチャートである。第1大入賞口閉鎖後処理において、CPU56は、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS513)。開放回数カウンタの値が0になっていない場合には、ステップS517に移行する(ステップS514)。開放回数カウンタの値が0になっている場合、すなわち、大当り遊技における全てのラウンドが終了している場合には、大当りフラグをリセットする(ステップS521)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大当り終了処理(ステップS310A)に対応した値に更新する(ステップS526)。
なお、この実施の形態では、大当り遊技が終了すると、時短状態(特別図柄の変動時間が短縮される状態)になる場合があるが、その状態は、時短回数カウンタにセットされた値が示す回数の特別図柄の変動が終了するまで継続する。
ステップS517では、CPU56は、ラウンド開始前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定して(ステップS517)、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1大入賞口開放前処理(ステップS307A)に対応した値に更新する(ステップS518)。
なお、大入賞口内の特別領域に遊技球が入賞した(V入賞した)ことを条件に、次ラウンドに移行することとしてもよい。
図47は、第1大当り終了処理(ステップS311A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS534に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS532)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS533)、処理を終了する。
ステップS534では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS535)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、時短フラグおよびV入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS535,S536,S541)。そして、CPU56は、セットされているフラグに応じて時短回数カウンタに時短回数をセットする(ステップS537,S538,S542,S543)。
図48は、時短回数カウンタにセットされる時短回数の例を示す説明図である。図48に示すように、時短フラグおよびV入賞フラグがセットされている場合(つまり、有利状態時の小当り遊技で遊技球がV入賞した場合)に、第1特別図柄プロセス処理では、時短回数カウンタに時短回数が5回であることを示す5がセットされる(ステップS535,S536,S537)。そして、CPU56は、V入賞フラグをリセットする(ステップS539)。また、図48に示すように、時短フラグがセットされ、V入賞フラグがセットされていない場合(つまり、有利状態で、ステップS62で大当りとすると決定された場合)に、第1特別図柄プロセス処理では、時短回数カウンタに時短回数が5回であることを示す5がセットされる(ステップS535,S536,S538)。
また、図48に示すように、時短フラグがセットされておらず、V入賞フラグがセットされている場合(つまり、通常状態時の小当り遊技で遊技球がV入賞した場合)に、第1特別図柄プロセス処理では、時短回数カウンタに時短回数が2回であることを示す2がセットされる(ステップS535,S541,S543)。そして、CPU56は、V入賞フラグをリセットし(ステップS544)、ステップS545に移行する。また、図48に示すように、時短フラグおよびV入賞フラグがセットされていない場合(つまり、通常状態で、ステップS62で大当りとすると決定された場合)に、第1特別図柄プロセス処理では、時短回数カウンタに時短回数が5回であることを示す5がセットされる(ステップS535,S541,S542)。ステップS545では、時短フラグがセットされる(ステップS545)。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、第1特別図柄通常処理(ステップS300A)に対応した値に更新する(ステップS546)。
図49および図50は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS27B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。第2特別図柄プロセス処理では、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。
第2特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第2始動入賞口12に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ12aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311B,S312B)。そして、ステップS300B〜S310Bのうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300B〜S310Bの処理は、以下のような処理である。
第2特別図柄通常処理(ステップS300B):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2変動パターン設定処理(ステップS301B)に対応した値(この例では1)に更新する。
第2変動パターン設定処理(ステップS301B):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。第2特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を第2特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、第2特別図柄の変動時間を計測するための変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2特別図柄変動中処理(ステップS302B)に対応した値(この例では2)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS302B):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301Bでセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2特別図柄停止処理(ステップS303B)に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄停止処理(ステップS303B):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、特別図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2大入賞口開放前処理(ステップS307B)に対応した値(この例では7)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2役物開放前処理(ステップS304B)に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する特別図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において特別図柄に対応する飾り図柄が停止されるように制御する。
第2役物開放前処理(ステップS304B):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動動作を行わせるための処理を実行して、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)を、第2役物開放中処理(ステップS305B)に応じた値(この例では5)に更新する。
第2役物開放中処理(ステップS305B):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。特定領域スイッチ66aがオンしたか否か確認するとともに、役物開放時間が経過したか否か確認する。特定領域スイッチ66aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。役物開放時間が経過した場合には、役物を閉鎖状態にする。そして、役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達していなければ、再び始動動作を行わせるために役物を開放状態にする。役物開放の開放回数が、決定されている開放回数に達している場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2役物閉鎖後処理(ステップS306B)に対応した値(この例では6)に更新する。
第2役物閉鎖後処理(ステップS306B):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2大入賞口開放前処理(ステップS307B)に対応した値(この例では7)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)を第2特別図柄通常処理(ステップS300B)に対応した値(この例では0)に更新する。
第2大入賞口開放前処理(ステップS307B):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大入賞口(開閉板16による大入賞口)を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)を、第2大入賞口開放中処理(ステップS308B)に応じた値(この例では8)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS308B):第2特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立した場合には、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)を、第2大入賞口閉鎖後処理(ステップS309B)に応じた値(この例では9)に更新する。
第2大入賞口閉鎖後処理(ステップS309B):第2特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)を第2大入賞口開放前処理(ステップS307B)に対応した値(この例では7)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態を第2大当り終了処理(ステップS310B)に対応した値(この例では10)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS310B):第2特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)を第2特別図柄通常処理(ステップS300B)に応じた値(この例では0)に更新する。
なお、第2特別図柄プロセス処理におけるステップS300B〜S310Bの処理は、第1特別図柄プロセス処理におけるステップS301A〜S310Aの処理と同様である。すなわち、第1特別図柄プロセス処理の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。なお、この実施の形態では、大当り遊技終了後に時短フラグがセットされていない場合に、第2特別図柄プロセス処理では、図48に「0」で示されているように時短回数カウンタに新たな時短回数はセットされない。従って、第2特別図柄プロセス処理において、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理のステップS545に相当する処理は行われない。
また、図48に示すように、第2始動入賞口12に入賞したことによる大当り後の時短回数は、有利状態時では100回であるのに対して、通常時では新たな時短回数は付加されない。従って、通常時において、遊技者が、第2始動入賞口12に入賞させるべく遊技を行うことを防ぎ、過度の射幸性の防止を図ることができる。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS27B)における第2特別図柄通常処理(ステップS300B)で、第2特別図柄が変動中であることを示し、第2特別図柄停止処理(ステップS303B)でリセットされる第2変動中フラグをセットし、当該第2変動中フラグがセットされている場合に、第1特別図柄プロセス処理(ステップS27A、具体的にはステップS321A以降の処理)を実行しないように構成されていてもよい。つまり、第2特別図柄を第1特別図柄に優先して変動させるように構成されていてもよい。そのように構成されている場合には、大当り遊技中に遊技球が第2始動入賞口12に入賞した場合に、大当り遊技中に遊技球が第1始動入賞口53に入賞したか否かに関わらず、大当り遊技終了後の有利状態において第2特別図柄の変動が開始される。ここで、図48に示すように、有利状態時において、第2特別図柄についての大当り時には、第1特別図柄についての大当り時よりも多い時短回数(図48に示す例では100回)が時短回数カウンタにセットされる。よって、より多い時短回数が時短回数カウンタにセットされる確率を高めることができる。また、第2特別図柄に対応する入賞が発生したのにも関わらず、第1特別図柄の変動で有利状態が終了してしまうことを防ぐことができる。従って、遊技者の遊技興趣をより向上させることができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)について説明する。図51は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS112〜S114)を実行する。
ゲートスイッチ通過処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する(ステップS112)。最大値に達していなければ(ステップS112のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数である普通図柄変動パターン決定用乱数(ランダム2)および普通図柄当り判定用乱数(ランダム3)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う(ステップS113)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する(ステップS114)。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS100〜S105に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
普通図柄通常処理(ステップS100):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器10に当り図柄が導出表示されたことにもとづく普通可変入賞球装置61の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動パターン設定処理(ステップS101):普通図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:なお、変動パターンによって変動時間も特定される。)を、ゲート32への入賞の発生時に抽出した普通図柄変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)を普通図柄プロセスタイマにセットした後、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS102)に応じた値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS102):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止する。また、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(普通図柄確定指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS103):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせる。また、現在の遊技状態が有利状態(時短状態)であるか否かを確認し、有利状態であれば、有利状態のときの普通電動役物(普通可変入賞球装置61)の開放パターンを選択し、通常状態(非時短状態)であれば、通常状態のときの普通電動役物(普通可変入賞球装置61)の開放パターンを選択し、選択した開放パターンを設定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物解放前処理(ステップS104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップS104):普通図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1回目の開放前であれば、開放回数カウンタに開放回数をセットし、ソレノイド15aを駆動して普通電動役物(普通可変入賞球装置91)を開放する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS105)に対応した値(具体的には「5」)に更新する。第1回目の開放前でなければ、すなわち2回目以降の開放後であれば、閉鎖時間を計測し、閉鎖時間が経過したら、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS105)に対応した値(具体的には「5」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップS105):普通図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、開放時間を計測し、開放時間が経過したら、ソレノイド62の駆動を停止させて普通電動役物を閉鎖する。最後の開放が終了した場合には、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)に対応した値(具体的には「0」)に更新する。最後の開放が終了した場合でなければ、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する。
図52は、普通図柄通常処理(ステップS100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS124)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS124のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS124のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値および普通図柄変動パターン決定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS125)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS126)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値および普通図柄変動パターン決定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値および普通図柄変動パターン決定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し(ステップS127)、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするかを決定する普図当り判定処理を実行する(ステップS128)。
図53は、普図当り判定処理を示すフローチャートである。図53に示すように、普図当り判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、現在の遊技状態が有利状態(時短状態)であるか否かを確認する(ステップS91)。なお、現在の遊技状態が有利状態であるか否かの確認は、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認することにより行われる。
遊技状態が通常状態であるときは(ステップS91のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常状態のときの当り判定で使用する通常時普図当り判定テーブルを選択し(ステップS92)、ステップS127で読み出した普通図柄当り判定用乱数値と通常時普図当り判定テーブルに設定されている当り判定値とを比較し、第1普図当り、第2普図当りまたははずれとすることに決定する(ステップS93)。一方、遊技状態が時短状態であるときは(ステップS91のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、有利状態のときの当り判定で使用する有利状態時普図当り判定テーブルを選択し(ステップS94)、ステップS127で読み出した普通図柄当り判定用乱数値と有利状態時普図当り判定テーブルに設定されている当り判定値とを比較し、第1普図当りまたは第2普図当りとすることに決定する(ステップS95)。
ここで、図18に示されるように、普通図柄当り判定用乱数値は0〜149の範囲で更新される。そして、遊技状態が通常状態の場合、図20(A)に示すように、読み出された普通図柄当り判定用乱数値が7の値のときは「第1普図当り」と決定され、読み出された普通図柄当り判定用乱数値が77の値のときは「第2普図当り」と決定され、読み出された普通図柄当り判定用乱数値が0〜6,8〜76,78〜149の値のときは「はずれ」と決定される。すなわち、通常時普図当り判定テーブルでは、普通図柄当り判定用乱数値の更新範囲0〜149のうち7および77の値だけが当り判定値として設定されている。従って、この実施の形態では、通常状態のときに普図当り判定で当りと決定される確率(普通図柄の当選確率)は2/150となっている。一方、遊技状態が時短状態の場合、図20(B)に示すように、読み出された普通図柄当り判定用乱数値が0〜76の値のときは「第1普図当り」と決定され、読み出された普通図柄当り判定用乱数値が77〜149の値のときは「第2普図当り」と決定される。すなわち、時短時普図当り判定テーブルでは、普通図柄当り判定用乱数値の更新範囲0〜149と同じ0〜149の値が当り判定値として設定されている。従って、この実施の形態では、時短状態のときに普図当り判定で当りと決定される確率(普通図柄の当選確率)は100%(1/1)となっている。
以上のように、遊技状態が通常状態のときは低い確率で大当りとなり、遊技状態が時短状態のときは常に(100%の確率で)大当りとなる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS93またはステップS95にて「第1普図当り」と決定された場合に、第1普図当りフラグをセットし(ステップS96,S97)、「5」を普通図柄表示器10に表示させる普通図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。また、ステップS93またはステップS95にて「第2普図当り」と決定された場合に、第2普図当りフラグをセットし(ステップS96,S98,99)、「7」を普通図柄表示器10に表示させる普通図柄の停止図柄(表示結果)に決定する。また、ステップS93にて「はずれ」と決定された場合には、「0」を普通図柄表示器10に表示させる普通図柄の停止図柄(表示結果)に決定し、処理を終了する(ステップS96,S98)。
図52の説明に戻ると、その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する(ステップS129)。
図54および図55は、普通図柄プロセス処理における普通図柄変動パターン設定処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS181)。時短フラグがセットされているときは(ステップS181のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1普図当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS182)。第1普図当りフラグがセットされていないときは(ステップS182のN)、有利時第2普図当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS183)。
有利時第2普図当り用変動パターン決定テーブルには、予め図23に示した有利状態において第2普図当りのときに選択される変動パターン(「800DH」〜「800FH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
一方、第1普図当りフラグがセットされているときは(ステップS182のY)、有利時第1普図当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS184)。有利時第1普図当り用変動パターン決定テーブルには、予め図23に示した有利状態において第1普図当りのときに選択される変動パターン(「800AH」〜「800CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
また、時短フラグがセットされておらず(ステップS181のN)、第1普図当りフラグがセットされているときは(ステップS185のY)、通常時第1普図当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS186)。
通常時第1普図当り用変動パターン決定テーブルには、予め図23に示した通常状態において第1普図当りのときに選択される変動パターン(「8001H」〜「8003H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
また、第1普図当りフラグがセットされておらず(ステップS185のN)、第2普図当りフラグがセットされているときは(ステップS187のY)、通常時第2普図当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS189)。通常時第2普図当り用変動パターン決定テーブルには、予め図23に示した通常状態において第2普図当りのときに選択される変動パターン(「8004H」〜「8006H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
また、第1普図当りフラグがセットされておらず(ステップS185のN)、第2普図当りフラグがセットされていないときは(ステップS187のN)、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS188)。はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図23に示したはずれのときに選択される変動パターン(「8007H」〜「8009H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから普通図柄変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した普通図柄変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS183,S184,S186,S188,S189にて決定した変動パターン決定テーブルを用いて普通図柄の変動パターンを決定する(ステップS190)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマに変動パターンで特定される普通図柄の変動時間をセットし、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる(ステップS191)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS190において決定した変動パターンに応じた普通図柄変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS192)。
その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS102)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS194)。
図56は、普通図柄変動処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS271)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS271のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS272)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS271のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS273)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄確定指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS274)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS276)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS277)。
図57は、普通図柄停止処理(ステップS103)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS151)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS151のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS152)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS151のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普図当りフラグ(第1普図当りフラグまたは第2普図当りフラグ)がセットされているかどうかを確認する(ステップS153)。
普図当りフラグがセットされているときは(ステップS153のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットする(ステップS154)。普通電動役物作動時間は、普通電動役物(普通可変入賞球装置61)が動作可能な最大時間である。なお、普通電動役物作動時間は遊技状態が通常状態のときと時短状態のときとで異なる時間としてもよい。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているかどうかを確認することによって、遊技状態が有利状態(時短状態)であるか通常状態(非時短状態)であるかを確認する(ステップS155)。
有利状態であるときは(ステップS155のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物の開放パターンとして図21に示す有利状態時テーブル(時短状態の場合のテーブル)に設定されている開放パターンを選択する(ステップS156)。一方、通常状態であるときは(ステップS155のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物の開放パターンとして図21に示す通常時テーブル(通常状態の場合のテーブル)に設定されている開放パターンを選択する(ステップS157)。図21に示す例では、通常時テーブルには、第1普図当りと決定された場合に、開放時間が2.0秒で、開放回数が1回の開放パターンのデータが設定され、第2普図当りと決定された場合に、開放時間が3.0秒で、開放回数が2回の開放パターンのデータが設定されている。また、有利状態時テーブルには、第1普図当りと決定された場合に、開放時間が4.0秒で、開放回数が3回の開放パターンのデータが設定され、第2普図当りと決定された場合に、開放時間が5.0秒で、開放回数が4回の開放パターンのデータが設定されている。なお、図21に示す開放パターンでは、開放回数が3回や2回とされているが、開放回数を1回として合計の開放時間が経過するまで開放を続けるようにしてもよい。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS156またはS157で選択した開放パターンを開放パターンバッファにセットする(ステップS158A)。そして、CPU56は、第1回開放前フラグをセットする(ステップS158B)。なお、開放パターンを開放パターンバッファにセットする際に、普通電動役物開放パターンタイマ(普通電動役物の開放時間および閉鎖時間を計測するタイマ)に開放パターン時間(ここでは普通可変入賞球装置61が最初に開状態に制御されるまでの閉鎖時間)をセットする処理も行われる。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS104)を示す値(具体的には「4」)に更新する(ステップS159)。
ステップS153において、普図当りフラグ(第1普図当りフラグおよび第2普図当りフラグ)がセットされていないと判断したときは(ステップS153のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS160)。
図58は、普通電動役物開放前処理(ステップS104)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU56は、第1回開放前フラグがセットされているか否か確認する(ステップS161)。第1回開放前フラグがセットされている場合には、第1回開放前フラグをリセットし(ステップS162)、開放パターンバッファにセットされている開放回数を開放回数カウンタにセットする(ステップS163)。また、開放パターンバッファにセットされている開放時間に相当する値を普通電役タイマに設定する(ステップS164)。さらに、ソレノイド62を駆動して普通可変入賞球装置61を開放し(ステップS165)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動開放中処理(ステップS105)に対応した値(具体的には「5」)に更新する(ステップS166)。
CPU56は、ステップS161の処理で第1回開放前フラグがセットされていないことを確認した場合には、普通電役タイマの値を1減算する(ステップS167)。そして、普通電役タイマの値が0になった場合には、すなわち普通電役タイマがタイムアウトしたらステップS164に移行する(ステップS168)。なお、ステップS167,S168の処理は、第1回目以降の開放が終了した後の閉鎖時間を計測するための処理である。
図59は、普通電動役物開放中処理(ステップS105)を示すフローチャートである。普通電動役物開放中処理において、CPU56は、普通電役タイマの値を1減算する(ステップS169)。そして、普通電役タイマの値が0になった場合には、すなわち普通電役タイマがタイムアウトしたら(ステップS170)、ソレノイド62の駆動を停止して普通電動役物(普通可変入賞球装置61)を閉鎖する(ステップS171)。
また、開放回数カウンタの値を−1し(ステップS172)、開放回数カウンタの値が0になっていなければ、開放パターンバッファにセットされている閉鎖時間に相当する値を普通電役タイマに設定する(ステップS173,S174)。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動開放前処理(ステップS104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップS175)。
CPU56は、ステップS173の処理で開放回数カウンタの値が0になっていることを確認したら、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)に対応した値(具体的には「0」)に更新する(ステップS176)。
次に、賞球払出に関する処理を説明する。図60は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける遊技球を検出するスイッチに関わる入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図60には、遊技球を検出するスイッチのうち入賞によって賞球払出を行うことになるスイッチのみが示されている。図60に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、カウントスイッチ23、第3役物入賞スイッチ73a、第2役物入賞スイッチ72a、第1役物入賞スイッチ71a、入賞口スイッチ39a、入賞口スイッチ38a、第2始動口スイッチ12a、第1始動口スイッチ60の検出信号が入力される。なお、入力ポート0は、図14に示されたI/Oポート部57の一部である。
次に、主基板31と払出制御基板37との間で送受信される払出制御コマンド(払出制御信号)について説明する。図61は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から払出制御用マイクロコンピュータに対して出力される払出制御信号の内容の一例を示す説明図である。
賞球REQ信号は、賞球個数コマンドの送信時に出力状態(=オン状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。4ビットの賞球個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(0〜15個)を指定するために出力される信号(賞球個数コマンド)である。
図62は、図61に示す各制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図62に示すように、賞球REQ信号および賞球個数信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用マイクロコンピュータ370に入力される。出力回路67は、主基板31において、図14に示されたI/Oポート部57の外側に設置されている(図14では図示せず)。また、払出制御基板37において、払出制御用マイクロコンピュータにおける入力ポートの前段に出力回路67が設置されている。
図63は、払出制御信号の出力の仕方の一例を示すタイミング図である。図63に示すように、入賞検出スイッチ(カウントスイッチ23、第3役物入賞スイッチ73a、第2役物入賞スイッチ72a、第1役物入賞スイッチ71a、入賞口スイッチ38a,39a、第2始動口スイッチ12a、第1始動口スイッチ60)が遊技球の入賞を検出して検出信号を出力したことにもとづいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、賞球REQ信号をオン状態にするとともに、賞球個数信号の出力状態を、入賞に応じて払い出される賞球数に応じた状態にする。なお、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技球が遊技機に設けられている入賞領域に入賞したことが入賞検出スイッチの検出信号によって検知すると、あらかじめ決められた賞球数をバックアップRAMに形成されている総賞球数格納バッファの内容に加算する。そして、総賞球数格納バッファの内容が0でない値になったら、賞球REQ信号をオン状態にするとともに、賞球個数信号の出力状態を、入賞に応じて払い出される賞球数に応じた状態にする。
また、この実施の形態では、第1始動口スイッチ60、第2始動口スイッチ12aで遊技球が検出されると4個の賞球払出を行い、入賞口スイッチ38a,39aで遊技球が検出されると10個の賞球払出を行い、カウントスイッチ23、第1役物入賞スイッチ71a、第2役物入賞スイッチ72a、第3役物入賞スイッチ73aで遊技球が検出されると15個の賞球払出を行う。また、上述したように、賞球個数信号は4ビットで構成されているので、8ビットで表現されている00(H)〜0F(H)の賞球個数信号のうち、下位の4ビットが賞球個数信号によって主基板31から払出制御基板37に伝達される。以下、「00(H)〜0F(H)の賞球個数信号」のように表現することがあるが、実際には、賞球個数信号は、8ビットで表現されている00(H)〜0F(H)のうちの下位の4ビットに相当する。
また、この実施の形態では、賞球個数信号は、主基板31から払出制御基板37に向かう方にしか信号が伝達されない単方向通信によって賞球個数信号が送信されるが、双方向通信によって、主基板31から払出制御基板37に賞球個数信号が送信されるようにしてもよい。双方向通信を行う場合に、払出制御用マイクロコンピュータは、例えば、賞球REQ信号の受信に応じてACK信号(応答信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ560に送信したり、賞球個数信号を受信したことを示すACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に送信する。
次に、メイン処理におけるスイッチ処理(ステップS21)を説明する。この実施の形態では、遊技球の検出に関わる各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確かにスイッチがオンしたと判定される。具体的には、スイッチ処理は2ms毎に起動されるのであるが、現時点において起動されたスイッチ処理と2ms前に起動されたスイッチ処理との双方において、スイッチのオンを検出すると、確かにスイッチがオンしたと判定される。
図64は、スイッチ処理で使用されるRAM55に形成される各2バイトのバッファを示す説明図である。前々回ポートバッファは、前々回(4ms前とする。)のスイッチオン/オフの判定結果が格納されるバッファである。前回ポートバッファは、前回(2ms前とする。)のスイッチオン/オフの判定結果が格納されるバッファである。スイッチオンバッファは、スイッチのオンが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて1が設定され、スイッチのオフが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて0が設定されるバッファである。また、前回データは、スイッチ処理の実行時に一時的に用いられるバッファ領域である。前々回ポートバッファ、前回ポートバッファ、スイッチオンバッファおよび前回データは、RAM55に形成されている。また、前々回ポートバッファ、前回ポートバッファおよびスイッチオンバッファのビット配列は、入力ポート0のビット配列に対応している。つまり、図60に示す入力ポート0のビット0〜7に割り当てられているスイッチの検出信号のそれぞれに対応する情報が、前々回ポートバッファ、前回ポートバッファおよびスイッチオンバッファのビット0〜7に設定される。
図65は、遊技制御処理におけるステップS21のスイッチ処理を示すフローチャートである。スイッチ処理において、CPU56は、前回ポートバッファの内容を、前回データに設定する(ステップS331)。また、前々回ポートバッファの内容と前回データとの排他的論理和をとる(ステップS332)。そして、排他的論理和演算の結果を前回データに設定する(ステップS333)。この段階で、前回データにおいて、前々回ポートバッファの16ビットと前回ポートバッファの16ビットとのうちで、値が異なるビットが「1」になっている。また、前回ポートバッファの内容を前々回ポートバッファに設定する(ステップS334)。
そして、入力ポート0および入力ポート1のデータを入力し(ステップS335)、入力したデータを前回ポートバッファに設定する(ステップS336)。ステップS334,S336の処理は、次回(2ms後)にスイッチ処理が実行されるときの準備処理に相当する。
次いで、CPU56は、入力ポート0および入力ポート1から入力したデータと前回データの論理積をとる(ステップS337)。この段階で、前回データにおいて、前々回ポートバッファの16ビットと前回ポートバッファの16ビットとのうちで値が異なるビットが「1」になっている。つまり、9つのスイッチの検出信号のうちで、2ms前の状態が4ms前の状態から変化した(「0」から「1」に、または「1」から「0」に)検出信号に対応するビットが「1」になっている。なお、入力ポート1のビット0〜6は、0に固定されているとする。よって、ステップS337で前回データと入力ポート0および入力ポート1から入力したデータとの論理積をとると、入力ポート0および入力ポート1から入力したデータのうちで「1」になっているビットであって、かつ、2ms前の状態が4ms前の状態から変化したビットが、「1」になる。すなわち、論理積演算の結果、現時点の状態がオン状態であって、かつ、前回(2ms前)のスイッチ処理時にオフ状態からオン状態に変化したことが検出された検出信号に対応したビットが「1」になる。換言すれば、オフ状態からオン状態に変化し、その後、2回連続してオン状態が検出された検出信号に対応するビットが「1」になっている。なお、「2回連続して」とは、「ある時点で実行されたスイッチ処理と、そのスイッチ処理の2ms後に実行されるスイッチ処理との双方で」という意味である。
CPU56は、論理積演算の結果をスイッチオンバッファに格納する(ステップS338)。スイッチオンバッファにおいて、オフ状態からオン状態に変化した後、2回連続してオン状態が検出された検出信号に対応するビットが「1」になっている。よって、CPU56は、スイッチオンバッファにおいて「1」になっているビットに対応するスイッチの検出信号が確実にオン状態になったと確認できる。なお、「確実に」とは、2回連続してオン状態が検出されたので、すなわち4ms間オン状態が継続していると見なせるので、検出信号のオン状態がノイズ等によるものではないと判断できるということである。
図66は、ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャートである。賞球処理において、CPU56は、賞球個数加算処理(ステップS341)と賞球制御処理(ステップS342)とを実行する。
賞球個数加算処理では、図67に示す賞球個数テーブルが使用される。賞球個数テーブルは、ROM54に設定されている。賞球個数テーブルの先頭アドレスには処理数(この例では「9」)が設定され、その次のアドレスから、入賞により賞球を払い出すことになる入賞口の各スイッチについてのスイッチ入力ビット判定値、および賞球数が、入賞口の各スイッチのそれぞれに対応して順次設定されている。なお、スイッチ入力ビット判定値は、入力ポート0および入力ポート1における各スイッチの検出信号が入力されるビットに対応した値である(図60参照)。
図68は、ステップS341の賞球個数加算処理を示すフローチャートである。賞球個数加算処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、賞球個数テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS351)。そして、ポインタが指すアドレスのデータ(この場合には処理数)をロードする(ステップS352)。次に、スイッチオンバッファをレジスタにロードする(ステップS353)。
そして、ポインタの値を1増やし(ステップS354)、スイッチオンバッファの内容と、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合にはスイッチ入力ビット判定値)との論理積をとる(ステップS355)。また、ポインタの値を1増やす(ステップS356)。
ステップS355における演算結果が0でなければ(ステップS361のN)、すなわち、検査対象のスイッチの検出信号がオン状態であれば、ステップS362に移行する。ステップS355における演算結果が0であれば(ステップS361のY)、すなわち、検査対象のスイッチの検出信号がオン状態でなければ、処理数を1減らし(ステップS359)、処理数が0であれば処理を終了し、処理数が0でなければステップS354に戻る(ステップS360)。
ステップS362では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS355の処理で使用されたスイッチ入力ビット判定値がカウントスイッチ入力ビット判定値であったか否か確認する。すなわち、ステップS361でカウントスイッチ23がオンしたことが確認されたか否か(検査対象のスイッチがカウントスイッチ23であったか否か)確認する。
スイッチ入力ビット判定値がカウントスイッチ入力ビット判定値であった場合には(ステップS362のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上であるか否か確認する(ステップS363)。特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上であるということは、第1特別図柄プロセス処理または第2特別図柄プロセス処理において、ステップS307AまたはS307Bの大入賞口開放前処理以後の処理が実行されていることを意味する。すなわち、大当り遊技中であることを意味する。なお、ここでは、大当り遊技中は、大当り表示が開始されてから大当り終了処理が終了するまでの期間とする。つまり、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上であるということは、遊技制御が正常に実行されている場合において、大入賞口が開放される制御がなされる可能性がある状態であることを示す。
特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上である場合には(ステップS363のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合には賞球個数)を賞球加算値に設定し(ステップS368)、賞球加算値を、RAM55に形成されている16ビットの総賞球数格納バッファの内容に加算する(ステップS369)。加算の結果、桁上げが発生した場合には、総賞球数格納バッファの内容を65535(=FFFF(H))に設定する(ステップS357,S358)。そして、ステップS357の処理に移行する。
特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7未満である状態は、大当り遊技は実行されず、大入賞口を開放する制御は実行されない状態である。そのような状態においてカウントスイッチ23がオンしたことが検出されたということは、大入賞口に異常入賞が生じたこと、またはカウントスイッチ23からの検出信号に長期間(4msを越える)に亘るノイズが乗ったことを意味する。そこで、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7未満である状態でカウントスイッチ23がオンしたことが検出された場合には(ステップS363のN)、総賞球数格納バッファに賞球加算値を加算する制御を実行しないようにする。すなわち、カウントスイッチ23がオンしたことにもとづく賞球払出を実行しないようにする(ステップS368,S369の処理をスキップする)。そして、ステップS359の処理に移行する。
スイッチ入力ビット判定値がカウントスイッチ入力ビット判定値でない場合は(ステップS362のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS355の処理で使用されたスイッチ入力ビット判定値が第1始動口スイッチ入力ビット判定値であったか否か確認する(ステップS366)。すなわち、ステップS361で第1始動口スイッチ60がオンしたことが確認されたか否か(検査対象のスイッチが第1始動口スイッチ60であったか否か)確認する。
スイッチ入力ビット判定値が第1始動口スイッチ入力ビット判定値であった場合には(ステップS363AのY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値が4以上であるか否か確認する(ステップS363B)。普通図柄プロセスフラグの値が4以上であるということは、普通図柄プロセス処理において、ステップS104の普通電動役物開放前処理またはステップS105の普通電動役物開放中処理が実行されていることを意味する。すなわち、普通電動役物(普通可変入賞球装置61)の開閉動作中であることを意味する。
スイッチ入力ビット判定値が第1始動口スイッチ入力ビット判定値でなかった場合(ステップS363AのN)、および普通図柄プロセスフラグの値が4以上である場合(ステップS367のY)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタが指す賞球個数テーブルのデータ(この場合には賞球個数)を賞球加算値に設定し(ステップS368)、賞球加算値を、RAM55に形成されている16ビットの総賞球数格納バッファの内容に加算する(ステップS369)。加算の結果、桁上げが発生した場合には、総賞球数格納バッファの内容を65535(=FFFF(H))に設定する(ステップS357,S358)。そして、ステップS359の処理に移行する。
普通図柄プロセスフラグの値が4以上でない状態は、普通可変入賞球装置61が開放していない状態である。そのような状態において第1始動口スイッチ60がオンしたことが検出されたということは、第1始動入賞口53に異常入賞が生じたこと、または第1始動口スイッチ60からの検出信号に長期間(4msを越える)に亘るノイズが乗ったことを意味する。そこで、普通図柄プロセスフラグの値が4未満である状態で第1始動口スイッチ60がオンしたことが検出された場合には(ステップS367のN)、総賞球数格納バッファに賞球加算値を加算する制御を実行しないようにする。すなわち、第1始動口スイッチ60がオンしたことにもとづく賞球払出を実行しないようにする(ステップS368,S369の処理をスキップする)。そして、ステップS359の処理に移行する。
なお、上記の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグ)の値にもとづいて大入賞口への異常入賞が生じたか否か判定するようにしたが、実際に大入賞口を開放していないときにカウントスイッチ23がオンしたことが検出された場合に、カウントスイッチ23がオンしたことにもとづく賞球払出を実行しないようにしてもよい。しかし、この実施の形態のように、第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて異常入賞が生じたか否か判定するように構成する場合には、1つのデータにもとづいて異常入賞が生じたか否か判定できるので、判定処理が簡素化される。大入賞口は複数ラウンドに亘って開放されたり閉鎖されたりされるので、実際に大入賞口を開放する制御を行っているのかいないのか判断して異常入賞が生じたか否か判定すると、処理が複雑化する。
また、大入賞口の入口からカウントスイッチ23の設置位置までの間にはある程度の距離があるので、実際に大入賞口を開放する制御を行っているのかいないのか判断して異常入賞が生じたか否か判定する場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行ってから、閉鎖直前に大入賞口に入賞した可能性がある遊技球を考慮する必要がある。すなわち、大入賞口の入口からカウントスイッチ23の設置位置までの間を遊技球が流れる時間を考慮しなければならない。つまり、実際に大入賞口を閉鎖する制御を行ってからある程度の期間をおいてから、異常入賞が生じたか否かの判定を開始する必要がある。そのことからも、処理が複雑化する。
図69は、ステップS342の賞球制御処理を示すフローチャートである。賞球制御処理では、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容を確認する(ステップS371)。その値が0であれば処理を終了する。0でなければ、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値(この例では「15」)よりも小さいか否か確認する(ステップS372)。総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値以上であれば、賞球コマンド最大値を賞球個数バッファに設定する(ステップS373)。また、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値よりも小さい場合には、総賞球数格納バッファの内容を賞球個数バッファに設定する(ステップS374)。そして、賞球個数バッファの内容を、賞球個数信号を出力するための出力ポートにセットする(ステップS375)。また、賞球REQ信号を出力するための出力ポートの賞球REQ信号のビットに「1」をセットする(ステップS376)。
ステップS376の処理によって、賞球REQ信号が出力される。すなわち、賞球REQ信号がオン状態になる。また、ステップS375の処理によって、賞球個数信号が出力される(図61参照)。なお、この実施の形態では、賞球コマンド最大値は「15」である。従って、最大で「15」の払出数を指定する賞球個数信号が払出制御基板37に送信される。
賞球個数信号を送信すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、総賞球数格納バッファの内容から、賞球個数バッファの内容(払出制御手段に指令した賞球払出個数)を減算する(ステップS377)。
次いで、CPU56は、賞球REQ信号のオン期間を設定する。具体的には、ウェイトカウンタに、初期値をセットする(ステップS378)。そして、ウェイトカウンタの値が0になるまでウェイトカウンタの値を1ずつ減算する(ステップS379,S380)。ウェイトカウンタの値が0になったら、オン期間を終了させる。
すなわち、賞球REQ信号を出力するための出力ポートの賞球REQ信号のビットに「0」をセットし(ステップS381)、賞球個数信号を出力するための出力ポートに00(H)をセットする(ステップS382)。
払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数信号を受信すると、賞球個数信号で指定された数の遊技球が払い出されるように払出装置97を駆動する。
図70は、ステップS23の異常入賞報知処理を示すフローチャートである。異常入賞報知処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS251)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図16におけるステップS44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS255に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、ステップS45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS252)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS253,S254)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上であるか否か確認する(ステップS255)。特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7以上であるときは(ステップS255のY)、大当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞の確認処理を行わずに、ステップS261の処理に移行する。
特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7未満である状態は、大当り遊技が行われていない状態である。このような状態のときに大入賞口に遊技球の入賞があれば、その入賞は異常入賞であると判断することができる。従って、以下に示す大入賞口への異常入賞の確認処理を行う。
すなわち、特別図柄プロセスフラグ(第1特別図柄プロセスフラグおよび第2特別図柄プロセスフラグ)の値が7未満であれば(ステップS255のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS256)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたスイッチオンバッファの内容とカウントスイッチ入力ビット判定値(01(H)、図67参照)との論理積をとる(ステップS257)。スイッチオンバッファの内容が01(H)であったとき、すなわちカウントスイッチ23がオンしているときには、論理積の演算結果は01(H)になる。カウントスイッチ23がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には(ステップS258のN)、大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS258A,S259)。論理積の演算結果が0である場合には(ステップS258のY)、大入賞口への異常入賞が生じていないと判定し、ステップS261の処理に移行する。
ステップS261では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値が4以上であるか否か確認する(ステップS261)。普通図柄プロセスフラグの値が4以上である状態は、普通電動役物(普通可変入賞球装置61)が開閉動作している状態である。そのような状態であれば(ステップS261のY)、第1始動入賞口53に遊技球が入賞する可能性があるので、第1始動入賞口53への異常入賞の確認処理を行わずに異常入賞報知処理を終了する。
普通図柄プロセスフラグの値が4以上でない状態(4未満の状態)は(ステップS261のN)、普通電動役物(普通可変入賞球装置61)が開閉動作していない状態である。このような状態のときに第1始動入賞口53に遊技球の入賞があれば、その入賞は異常入賞であると判断することができる。従って、以下に示す第1始動入賞口53への異常入賞の確認処理を行う。なお、ステップS261の処理で、普通図柄プロセスフラグの値が5であるか否か判定するようにしてもよい。その場合には、開閉動作における開状態でのみ判定結果が「Y」になるので、より厳密に普通可変入賞球装置61が閉状態であるか否かを判定することができる。
すなわち、普通図柄プロセスフラグの値が4未満であれば(ステップS261のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS262)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ロードしたスイッチオンバッファの内容と第1始動口スイッチ入力ビット判定値(40(H)、図67参照)との論理積をとる(ステップS263)。スイッチオンバッファの内容が40(H)であったとき、すなわち第1始動口スイッチ60がオンしているときには、論理積の演算結果は40(H)になる。第1始動口スイッチ60がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には(ステップS264のN)、第1始動入賞口53が開状態以外の状態(所定のインターバル期間の状態を含む)であるにもかかわらず、第1始動入賞口53に遊技球が入賞した場合である。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞累積数カウンタの値を1加算するとともに(ステップS264A)、加算後の入賞累積数カウンタの値が所定値(この例では5)以上であるか否かを確認する(ステップS264B)。所定値以上である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口53への異常入賞が生じたと判定し、異常入賞報知フラグをセットするとともに(ステップS264C)、演出制御基板80に、始動入賞異常報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS265)。論理積の演算結果が0である場合(ステップS264のY)、または入賞累積数カウンタの値が所定値以上でない場合(ステップS264BのN)には、第1始動入賞口53への異常入賞が生じていないと判定し、始動入賞異常報知指定コマンドを送信する制御を行わずに異常入賞報知処理を終了する。
以上のような処理によって、大当り遊技が行われていない状態においてカウントスイッチ23がオンした場合には、異常入賞報知指定コマンドが送信される。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、カウントスイッチ23(特定入賞検出手段)からの検出信号を入力したか否かを判定する特定入賞判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS586〜S588)と、特定可変入賞球装置(例えば、開閉板16による大入賞口)が開放状態に制御される可能性がある特定遊技状態(大当り遊技状態)以外の遊技状態において特定入賞判定手段が検出信号を入力したと判定すると、特定可変入賞球装置への異常入賞が生じたと判定する(ステップS255,S258参照)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。
図71は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
そして、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、所定の乱数(例えば、停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。さらに、演出表示装置9等の演出装置を用いて報知を行う報知制御処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図72は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図28参照)であるのか解析する。
図73および図74は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが普図変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その普図変動パターンコマンドを、RAMに形成されている普図変動パターンコマンド格納領域に格納し(ステップS615)、普図変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。さらに、特図変動パターンコマンドを受信した場合に(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その特図変動パターンコマンドを、RAMに形成されている特図変動パターンコマンド格納領域に格納し(ステップS618)、特図変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
また、受信した演出制御コマンドが普通図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621A)、演出制御用CPU101は、普図確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622A)。
受信した演出制御コマンドが特別図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621B)、演出制御用CPU101は、特図確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622B)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドあれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドあれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドあれば(ステップS629)、演出表示装置9の表示画面における時短回数表示領域に表示される時短回数を変更する制御を行う(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632A)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS632B)、期間タイマに、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS632C)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行われているときに、異常報知指定コマンド(異常報知指定コマンドまたは始動入賞異常報知指定コマンド)を受信することはない。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。受信した演出制御コマンドが始動入賞異常報知指定コマンドであれば(ステップS647)、始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS648)。受信した演出制御コマンドが役物入賞指定コマンドであれば(ステップS649)、役物入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS669)。そして、ステップS611に移行する。
図75は、演出表示装置9の表示画面の例を示す説明図である。図75に示す例では、表示画面には、飾り図柄表示領域9a、演出領域9bおよび時短回数表示領域9cがある。なお、飾り図柄表示領域9aは固定的な領域でもよいが、例えば飾り図柄の変動とともに飾り図柄表示領域9aの位置や大きさを変化させるようにしてもよい。また、演出領域9bは、例えば飾り図柄の変動中にキャラクタ画像などが表示される領域であるが、他の領域(例えば、飾り図柄表示領域9a)と重複するようにしてもよい。また、時短回数表示領域9dには、例えば、時短状態における特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)および飾り図柄の変動可能回数(残り回数)が数値で表示される。
図76は、図71に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S810のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、変動パターンコマンド受信待ち処理で受信した変動パターンに応じて、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)または第2飾り図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS802):特別図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
第2飾り図柄変動中処理(ステップS803):普通図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第2飾り図柄変動停止処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動停止処理(ステップS804):特別図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS806)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
第2飾り図柄変動停止処理(ステップS805):普通図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(普通図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を普図当り表示処理(ステップS807)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS806):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(ステップS808)または大当り遊技中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。なお、大当り開始指定コマンドを受信した場合には大当り遊技中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。大当り開始指定コマンドを受信していない場合(小当り開始指定コマンドを受信した場合でもよい。)には小当り遊技中処理(ステップS808)に対応した値に更新する。
普図当り表示処理(ステップS807):変動時間の終了後、演出表示装置9に第1普図当りまたは第2普図当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(ステップS808):小当り遊技中の制御を行う。例えば、演出表示装置9において、小当り遊技に対応した表示演出を行う。そして、大当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS809)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS809):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、大当り終了指定コマンドを受信した場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS810)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS810):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図77は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様(所定時間毎の態様)を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。プロセスタイマ設定値には、その変動態様または演出態様での演出が行われる時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を表示させたり、表示演出を行う制御を実行する。
図78は、図76に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、普図変動パターンコマンド受信フラグまたは特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば(ステップS811,S813)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS815)。
図79は、図76に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS840A)。ここで、演出制御用CPU101は、普図変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合に、普図変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す。また、演出制御用CPU101は、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合に、特図変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す。なお、各変動パターンコマンド格納領域には、遊技者が、飾り図柄が普通図柄に同期して変動しているのか、または特別図柄に同期して変動しているのかを識別可能に、演出制御用CPU101が演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)を制御するためのデータが格納されている。具体的には、特図変動パターンコマンド格納領域には、遊技者が、飾り図柄が特別図柄に同期して変動していることを認識可能に、演出制御用CPU101が演出装置を制御するためのデータが格納され、普図変動パターンコマンド格納領域には、遊技者が、飾り図柄が普通図柄に同期して変動していることを認識可能に、演出制御用CPU101が演出装置を制御するためのデータが格納されている。従って、飾り図柄は、普通図柄に同期して変動している場合と、特別図柄に同期して変動している場合とで、例えば、演出表示装置9において異なる図柄や色、変動方向(縦方向への図柄の移動や横方向への図柄の移動、斜め方向への図柄の移動等)で変動する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、読み出した変動パターンコマンドを示すデータにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定する飾り図柄決定処理を実行する(ステップS840B)。飾り図柄決定処理では、変動パターンコマンドの内容がはずれ専用の特別図柄変動パターンである場合は、はずれ図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。ここで、飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など)である。なお、左右の飾り図柄が同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ揃っていない状態もはずれ図柄である。また、変動パターンコマンドの内容が大当り専用の特別図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「7」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。また、変動パターンコマンドの内容が第1小当り専用の特別図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「1」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。また、変動パターンコマンドの内容が第2小当り専用の特別図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「3」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。また、変動パターンコマンドの内容が第2小当り専用の特別図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「5」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。
また、変動パターンコマンドの内容が第1普図当り専用の普通図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「5」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。また、変動パターンコマンドの内容が第2普図当り専用の普通図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄(例えば「7」)で揃った状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。また、変動パターンコマンドの内容がはずれ専用の普通図柄変動パターンである場合は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃っていない状態の図柄を飾り図柄の停止図柄として決定する。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、送信された変動パターンコマンドにもとづいて、飾り図柄決定処理で停止図柄を決定するとしているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、飾り図柄の停止図柄を指定する表示結果指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、送信された表示結果指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
そして、ステップS840Aで読み出したデータに応じたプロセステーブル(つまり、変動パターンに応じたプロセステーブル)を選択する(ステップS841)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS842)。
そして、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS843A,S843B)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
異常報知中フラグがセットされている場合には、音番号データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS843A,S843C)。つまり、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS843Cの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、演出表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知がなされている。)と、飾り図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に演出表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS844)。そして、演出制御用CPU101は、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合に(ステップS845のN)、演出制御プロセスフラグの値を第2飾り図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値にし(ステップS846)、普図変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS847)。飾り図柄変動開始処理(ステップS801)において、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合には、普図変動パターンコマンド受信フラグがセットされているからである。また、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS845のY)、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にし(ステップS848)、特図変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS849)。従って、特図変動パターンコマンド受信フラグおよび普図変動パターンコマンド受信フラグがいずれもセットされている場合には、演出制御プロセスフラグの値は第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にされる。つまり、飾り図柄は、普通図柄に優先して特別図柄の変動に同期して変動する。
図80は、演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS851A)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS852A)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS853A)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS854A)。また、異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS855A,S855B)。
異常報知中フラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS855A,S855C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS855Cの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856A)、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS858A)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、特別図柄確定指定コマンドを受信したことを示す特図確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857A)、ステップS858Aに移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても特別図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図81は、演出制御プロセス処理における第2飾り図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS851B)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS852B)。なお、ステップS851Bで1減算するプロセスタイマは、第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)のステップS851Aで1減算されるプロセスタイマとは異なるプロセスタイマである。また、ステップS852Bで1減算する変動時間タイマは、第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)のステップS852Bで1減算される変動時間タイマとは異なる変動時間タイマである。そして、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS853B)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS854B)。また、異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS855D,S855E)。
異常報知中フラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS855D,S855F)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。
また、ステップS855Fの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856B)、演出制御プロセスフラグの値を第2飾り図柄変動停止処理(ステップS805)に対応した値に更新する(ステップS858B)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、普通図柄確定指定コマンドを受信したことを示す普図確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857B)、ステップS858Bに移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても普通図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(普通図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。なお、第2飾り図柄変動中処理におけるステップS851Bの処理の前に、演出制御用CPU101は、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認し、特図変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合に、飾り図柄の変動を特別図柄の変動に同期させるために、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新してもよい。つまり、普通図柄の変動に同期して変動している飾り図柄を、普通図柄に優先して特別図柄の変動に同期して変動開始させてもよい。
図82は、演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動停止処理(ステップS804)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特図確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861A)。特図確定コマンド受信フラグがセットされている場合には(ステップS861AのY)、特図確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862A)、飾り図柄決定処理(ステップS840B)で決定され格納されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863B)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの特別図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)の受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS863Aで導出表示された飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄である場合は(ステップS864AのN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットし(ステップS866A)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS867A)。
ステップS863Aで導出表示された飾り図柄の停止図柄が当り図柄(大当り図柄、第1小当り図柄、第2小当り図柄または第3小当り図柄)である場合は(ステップS864AのY)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS806)に対応した値に更新する(ステップS865A)。
図83は、演出制御プロセス処理における第2飾り図柄変動停止処理(ステップS805)を示すフローチャートである。第2飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普図確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861B)。普図確定コマンド受信フラグがセットされている場合には(ステップS861BのY)、普図確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862B)、飾り図柄決定処理(ステップS840B)で決定され格納されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863B)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの普通図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)の受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS863Bで導出表示された飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄である場合は(ステップS864BのN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットし(ステップS866B)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS867B)。
ステップS863Bで導出表示された飾り図柄の停止図柄が当り図柄(第1普図当り図柄または第2普図当り図柄)である場合は(ステップS864BのY)、演出制御プロセスフラグの値を普図当り表示処理(ステップS807)に対応した値に更新する(ステップS865B)。
図84は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS873)。演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当りとすることに決定されていると判断する。なお、この段階で、大当りとすることに決定されている場合は、始動動作状態を経ずに、直接に大当り遊技(第1大当り遊技)が開始される場合である。
大当りとすることに決定されている場合には、大当り遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS874A)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS875A)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS876A)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS809)に対応する値に更新する(ステップS877A)。大当りとすることに決定されていない場合、すなわち小当り(第1小当り、第2小当りまたは第3小当り)とすることに決定されている場合には、小当りの種類(第1小当り、第2小当りおよび第3小当り)に対応する小当り遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS874B)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS875B)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS876B)。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(ステップS808)に対応する値に更新する(ステップS877B)。
図85は、演出制御プロセス処理における普図当り表示処理(ステップS807)を示すフローチャートである。普図当り表示処理において、演出制御用CPU101は、第1普図当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS873C)。
演出制御用CPU101は、第1普図当りとすることに決定されている場合に(ステップS873C)、第1普図当りに応じた演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行し(ステップS874C)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する(ステップS875C)。
また、演出制御用CPU101は、第1普図当りとすることに決定されていない場合(つまり、第2普図当りとすることに決定されている場合)に(ステップS873C)、第2普図当りに応じた演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行し(ステップS874D)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する(ステップS875D)。
図86は、演出制御プロセス処理における小当り遊技中処理(ステップS808)を示すフローチャートである。小当り遊技中処理において、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から小当り終了指定コマンドを受信したことを示す小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた場合には(ステップS881)、ステップS886に移行する。小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS882)。プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、ステップS891に移行する。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS883)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS884)。また、異常報知中フラグがセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS885A,S885B)。その後、ステップS891に移行する。
異常報知中フラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS885A,S885C)。よって、異常報知中フラグがセットされている場合には、小当り遊技に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知に応じた音出力が継続される。その後、ステップS891に移行する。
また、役物入賞指定コマンドまたはV入賞指定コマンドを受信した場合には、役物入賞またはV入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS891,S892)。具体的には、役物入賞指定コマンドを受信した場合には、図88(E)に示す役物入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する。V入賞指定コマンドを受信した場合には、図88(F)に示すV入賞があったときに行われる演出に応じたプロセステーブルを選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS893)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS894)。以後、表示演出等は、図88(E)に示す演出から図88(F)または図89(G)に示す演出に切り替わる。なお、ステップS891の処理で「Y」となるのは、役物入賞指定コマンドを最初に受信したのみ、およびV入賞指定コマンドを最初に受信したのみとする。
ステップS886では、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているときには、大当り遊技中演出に応じたプロセステーブルを選択し(ステップS887)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせ(ステップS888)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ(発光体)および演出用部品としてのスピーカ27)の制御の実行を開始する(ステップS889)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS809)に対応する値に更新する(ステップS890)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていないときには、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する(ステップS895)。
図87〜図89は、演出表示装置9における演出の一例を示す説明図である。図87(A)は、普通図柄の当り時に行われる演出の一例を示し、図87(B)は、普通図柄および特別図柄のはずれ時に行われる演出の一例を示している。図87(A)に示す例では、遊技者に、普通図柄についての当り時に開放される第1始動入賞口53の方向をねらうことを指示している。そして、普通図柄について当りと決定され、第1始動入賞口53に遊技球が入賞して、第1特別図柄について小当りと決定された場合に、演出表示装置9には、図87(C)に示す画面が表示される。
図1に示すように、小当り時に開放状態に制御される役物20には上方から遊技球が入賞するので、小当り時において、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、遊技者に役物20の上方をねらうことを指示する図88(D)に示す画面を表示させる。そして、役物20に遊技球が入賞したことを役物入賞スイッチによって検出された場合に、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に図88(E)に示す画面を表示させる。そして、遊技球がV入賞したことが特定領域スイッチ66aによって検出された場合に、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に図88(F)に示す画面を表示させる。大当り遊技中には、演出表示装置9には図89(G)に示す画面が表示される。従って、演出表示装置9には、遊技球がV入賞した場合および図31に示すステップS61で大当りとすると判定された場合に、図89(G)に示す画面が表示される。
そして、大当り終了処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの終了を報知するための表示を演出表示装置9に表示させた後、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応する値に更新する。
図90は、演出表示装置9に表示される報知画面の例を示す説明図である。図90(A)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、初期化指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する初期画面の例が示されている。図90(B)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する停電復旧画面の例が示されている。図90(C)には、演出制御用マイクロコンピュータ100が、異常入賞報知指定コマンド(異常入賞報知指定コマンドまたは始動入賞異常報知指定コマンド)の受信に応じて演出表示装置9に表示する異常報知画面の例が示され、かつ、演出図柄の変動が開始されても、異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図90(C)の右側参照)。
図91は、ステップS707の報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期報知フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1001)。初期報知フラグは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から電源投入指定指定コマンドを受信した場合にセットされている(図74におけるステップS632B参照)。初期報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1006に移行する。初期報知フラグがセットされている場合には、ステップS632Cで設定された期間タイマの値を−1する(ステップS1002)。そして、期間タイマの値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知フラグをリセットする(ステップS1003,S1004)。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS1005)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。
ステップS1006では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信したことを示す異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、ステップS1008に移行する。異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS1007)、ステップS1012に移行する。すなわち、異常入賞報知指定コマンドを受信したということは、大入賞口への異常入賞が検出された場合であるが、この場合、後述するステップS1012を実行することによって音出力のみによる異常入賞報知が実行される。
ステップS1008では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知指定コマンドを受信したことを示す始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、始動入賞異常報知指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS1009)、始動入賞異常報知受信カウンタの値を1加算する(ステップS1010)。始動入賞異常報知受信カウンタは、始動入賞異常報知指定コマンドの受信回数をカウントするためのカウンタである。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知受信カウンタの値が1であるか否か(すなわち、始動入賞異常報知指定コマンドを1回だけ受信したか否か)を確認する(ステップS1011)。始動入賞異常報知受信カウンタの値が1であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS1012)。音声出力基板70に搭載されている音声合成用IC703は、入力された音データに対応したデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS1019)。
始動入賞異常報知受信カウンタの値が1でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知受信カウンタの値が2であるか否か(すなわち、始動入賞異常報知指定コマンドを2回受信したか否か)を確認する(ステップS1013)。始動入賞異常報知受信カウンタの値が2であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS1014)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞の報知に応じたランプ表示を示すランプ制御実行データをランプドライバ基板35に出力する(ステップS1015)。よって、以後、異常入賞の報知に応じたランプ表示および音出力(異常報知音の出力)が行われる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS1019)。
始動入賞異常報知受信カウンタの値が2でなければ(すなわち、始動入賞異常報知受信カウンタの値が3以上であれば(始動入賞異常報知指定コマンドを3回以上受信していれば))、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声出力基板70に出力する(ステップS1016)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞の報知に応じたランプ表示を示すランプ制御実行データをランプドライバ基板35に出力する(ステップS1017)。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS1018)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示する(図90(C)参照)。よって、以後、異常入賞の報知に応じたランプ表示および音出力(異常報知音の出力)が行われるとともに、演出表示装置9に異常報知画面が重畳表示される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS1019)。
以上の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知指定コマンドまたは異常入賞報知指定コマンドを受信したことにもとづいて、異常入賞報知を実行する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知指定コマンドを受信したことにもとづいて異常入賞報知を開始した後にさらに始動入賞異常報知指定コマンドを受信した場合には、始動入賞異常報知指定コマンドの受信回数に応じて異常入賞報知の報知態様を切り替える。すなわち、この実施の形態では、始動入賞異常報知指定コマンドを1回だけ受信した場合には、音出力のみを用いて異常入賞報知を実行する。また、始動入賞異常報知指定コマンドを2回受信した場合には、音出力に加えてランプ表示を用いて異常入賞報知を実行する。さらに、始動入賞異常報知指定コマンドを3回以上受信した場合には、ランプ表示および音出力に加えて、異常報知画面を重畳表示することによって異常入賞報知を実行する。
なお、この実施の形態で示した異常入賞報知の報知態様は一例であり、例えば、出力する異常報知音を変化させたり、ランプの表示パターン(例えば、点灯や点滅)を変化させることによって、異常入賞報知の報知態様を切り替えてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞異常報知指定コマンドの受信回数に応じて異常入賞報知の報知態様を切り替える場合を説明したが、異常入賞報知1指定コマンドを1回受信したときに、音出力に加えて異常報知画面表示およびランプ表示の全てを用いて異常入賞報知を行うようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞異常報知指定コマンドを1回受信すると、スピーカ27を用いた異常報知音の出力制御を行うとともに、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示させ、各ランプ25,28a,28b,28cを用いた異常表示の表示制御を行う。
また、この実施の形態では、始動入賞異常報知指定コマンドを1回だけ受信した場合に音出力のみを用いて異常入賞報知を実行する場合を示したが、異常入賞報知の組合せの態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、始動入賞異常報知指定コマンドを1回だけ受信した場合に、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示させてもよく、各ランプ25,28a,28b,28cを用いた異常表示の表示制御を行ってもよい。また、異常報知画面の重畳表示、音出力または各ランプ25,28a,28b,28cを用いた異常表示のうちのいずれか2つまたは全てを用いて異常報知演出を行ってもよい。
図92は、演出表示装置9における表示演出およびスピーカ27による音演出の状況の例を示す説明図である。図92(A)には、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が行われているときの例が示されている。図92(B)には、演出表示装置9において初期化報知が行われている場合の例が示されている。
図92(C)には、演出表示装置9において異常報知が行われ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置9に異常報知画面を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて演出図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。また、演出図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とを継続させる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御および異常報知音の出力を停止する制御を実行しないので、演出表示装置9における異常報知画面の表示とスピーカ27からの異常報知音の出力とは、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とが開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示と異常報知音の出力とを停止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、異常報知は、演出表示装置9とスピーカ27とによってなされるが、ランプ・LEDも用いて異常報知を行うようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、ランプ・LEDを、通常状態(異常入賞が発生していないとき)における態様とは異なる態様で点滅させるように制御する。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞の検出を行わず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグまたは第2特別図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では7)未満のとき、または普通図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では4)以外のときには常時異常入賞の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に始動入賞異常報知指定コマンドまたは異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行わないようにしてもよい。
以上に述べたように、この実施の形態によれば、第1特別図柄表示手段8aに小当り図柄が導出表示されたことにより遊技球がV入賞して大当り遊技状態に移行したのか、または第2特別図柄表示手段8bに小当り図柄が導出表示されたことにより遊技球がV入賞して大当り遊技状態に移行したのかに応じて、当該大当り遊技状態終了後に時短状態に制御される特別図柄の可変表示の回数が異なるので、遊技性に富み、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9に、特別図柄に対応する飾り図柄(演出表示)と普通図柄に対応する飾り図柄(演出表示)とがそれぞれ異なる領域で表示されるように構成されているが、特別図柄に対応する飾り図柄(演出表示)と普通図柄に対応する飾り図柄(演出表示)とを異なるタイミングで演出表示装置9に表示させてもよい。そして、普通図柄と特別図柄とが同じタイミングで変動している場合には、演出表示装置9に特別図柄を可変表示させてもよい。
本発明は、始動条件の成立に応じて開放状態となる始動動作状態に制御される可変入賞球装置を備え、始動動作状態に制御されている可変入賞球装置内の特別領域に遊技球が入賞したときに、可変入賞球装置を所定回開放状態に制御する特定遊技状態に移行させるパチンコ遊技機等の遊技機に適用される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 可変入賞球装置を正面からみた正面図である。 可変入賞球装置を正面からみた正面図である。 開放扉の裏面側に設けられている遊技球の通過口を有する構造物を示す斜視図である。 通過口から特定入賞口に至る経路を示す斜視図である。 他の通過口から特定入賞口に至る経路を示す斜視図である。 可変入賞球装置の下部を上側から見た上面図および正面側から見た正面図である。 可変入賞球装置の下部を上側から見た上面図および正面側から見た正面図である。 可変入賞球装置の下部を上側から見た上面図である。 回転体を上側から見た上面図である。 普通可変入賞球装置の断面図である。 遊技機の遊技の進み方の一例を示す説明図である。 遊技機の遊技の進み方の一例を示す説明図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 特別図柄の停止図柄と判定値との関係の一例を示す説明図である。 普通図柄の停止図柄と判定値との関係の一例を示す説明図である。 普通図柄の当り種類と普通可変入賞球装置の動作との関係の一例を示す説明図である。 特別図柄の変動パターンと判定値との関係の一例を示す説明図である。 普通図柄の変動パターンと判定値との関係の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。 演出制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 始動動作状態に関するデータが設定されているテーブルを示す説明図である。 第1役物開放前処理を示すフローチャートである。 第1役物開放中処理を示すフローチャートである。 第1役物開放中処理を示すフローチャートである。 回転体・可動部制御を示すフローチャートである。 可動部の動作例を示すタイミング図である。 回転体の動作例を示すタイミング図である。 第1役物閉鎖後処理を示すフローチャートである。 初期位置設定処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。 第1大入賞口閉鎖後処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理で時短回数カウンタに設定される時短回数を示すテーブルである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普図当り判定処理を示すフローチャートである。 普通図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 普通図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放中処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける入力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。 払出制御信号の内容の一例を示す説明図である。 払出制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。 払出制御信号の出力の仕方の一例を示すタイミング図である。 スイッチ処理で使用されるバッファを示す説明図である。 スイッチ処理を示すフローチャートである。 賞球処理を示すフローチャートである。 賞球個数テーブルの構成例を示す説明図である。 賞球個数加算処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 異常入賞報知処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出表示装置の表示画面の例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第1飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第2飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第2飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 大当り表示処理を示すフローチャートである。 普図当り表示処理を示すフローチャートである。 小当り遊技中処理を示すフローチャートである。 演出表示装置の表示画面の例を示す説明図である。 演出表示装置の表示画面の例を示す説明図である。 演出表示装置の表示画面の例を示す説明図である。 演出表示装置に表示される報知画面の例を示す説明図である。 報知制御処理を示すフローチャートである。 演出表示装置における表示演出およびスピーカによる音演出の状況の例を示す説明図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
10 普通図柄表示器
53 第1始動入賞口
12 第2始動入賞口
60 第1始動口スイッチ
12a 第2始動口スイッチ
16 開閉板
20 役物(可変入賞球装置)
23 カウントスイッチ
31 主基板
56 CPU
66 特定入賞口
66a 特定領域スイッチ
71,72,73 通過口
71a 第1役物入賞スイッチ
72a 第2役物入賞スイッチ
73a 第3役物入賞スイッチ
77,78 可動部材
77A,77B 可動部
80 演出制御基板
85a 役物排出スイッチ
86 回転体
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (6)

  1. 遊技領域に設けられた第1始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第1識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、遊技領域に設けられた第2始動領域に遊技球が進入したことにもとづいて各々を識別可能な第2識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する第2可変表示手段と、前記第1可変表示手段または前記第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづいて始動動作を行う可変入賞装置とを備え、前記可変入賞装置内に設けられた複数の領域のうち特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、
    前記第1始動領域に遊技球が進入しやすい遊技者にとって有利な第1状態と、遊技球が進入しにくいまたは進入しない遊技者にとって不利な第2状態とに変化する可変始動装置と、
    所定の開始条件の成立にもとづいて各々を識別可能な普通識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する普通識別情報表示手段と、
    該普通識別情報表示手段に第1表示結果が導出表示されたことにもとづいて前記可変始動装置を前記第2状態から前記第1状態に変化させ、その後前記第2状態に変化させる動作が所定回数行われる可変始動装置動作制御手段と、
    前記特定領域に遊技球が進入したことにより発生した特定遊技状態が終了した後に前記可変始動装置が通常状態よりも前記第1状態となりやすい有利状態に移行させるとともに、前記第1可変表示手段による可変表示の実行回数および前記第2可変表示手段による可変表示の実行回数の合計の実行回数が所定の実行回数となるまで前記有利状態に制御する有利状態制御手段とを備え、
    前記有利状態制御手段は、
    前記有利状態中において、前記第1可変表示手段に前記所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって前記特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、前記合計の実行回数が第1実行回数となるまで前記有利状態に制御するとともに、
    前記有利状態中において、前記第2可変表示手段に前記所定の表示結果が導出表示されたことにもとづく始動動作によって前記特定領域に遊技球が進入し、特定遊技状態が発生した場合には、当該特定遊技状態が終了した後に、前記合計の実行回数が前記第1実行回数よりも多い第2実行回数となるまで前記有利状態に制御する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 通常状態中に、可変入賞装置において第2可変表示手段に所定の表示結果が導出表示されたことにもとづいて始動動作が行われ、前記可変入賞装置内に設けられた特定領域に遊技球が進入したことにもとづいて発生した特定遊技状態が終了した後は、通常状態を維持する通常状態維持制御手段を備えている
    請求項1に記載の遊技機。
  3. 所定の開始条件は、遊技領域に設けられた普通始動領域に遊技球が通過したことにもとづいて成立し、
    特定遊技状態において遊技球が入賞しやすい開状態と入賞しない閉状態とに変化する特別可変入賞装置を備え、
    第2始動領域は、遊技者が前記特別可変入賞装置に遊技球を入賞させるべく遊技を行っている場合に、前記普通始動領域に遊技球を通過させるべく遊技を行っている場合に比べて、遊技球が進入しやすい位置に設けられている
    請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 第1可変表示手段または第2可変表示手段に所定の表示結果とは異なる特定表示結果が導出表示されたときに特定遊技状態に移行させる
    請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の遊技機。
  5. 所定の表示結果として複数種類の表示結果が設けられ、
    第1可変表示手段または第2可変表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変入賞装置の始動動作の態様が異なる
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 第1表示結果として複数種類の表示結果が設けられ、
    普通識別情報表示手段に導出表示される表示結果の種類に応じて、可変始動装置の動作の態様が異なる
    請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技機。
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