JP2008278569A - 配電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる配電システムを提供する。
【解決手段】主幹ブレーカ2は、電流センサ22によって検出された電流Isを配電制御装置4へ送信する電力線搬送通信回路23を備え、配電制御装置4は、複数の分岐ブレーカ3のうち少なくとも一つを選択する分岐ブレーカ選択部420と、電流Isが第1閾値電流Vth1以上である場合、電力線搬送通信回路41から選択された分岐ブレーカ3へ遮断要求を送信させる遮断要求部421とを備え、各分岐ブレーカ3は、遮断要求が受信された場合、遮断器34を遮断させる遮断制御部361とを備えた。
【選択図】図6

Description

本発明は、主幹ブレーカと、主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカとを備えた配電システムに関する。
従来より、配電盤に主幹ブレーカと、主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカとを備えた配電システムが広く用いられている。このような配電システムでは、主幹ブレーカの定格容量は、分岐ブレーカの定格容量の総和より少ないケースが大半を占めている。このため、配電盤内の全ての分岐ブレーカが定格容量内で使用されていたとしても分岐ブレーカの電力総和が主幹ブレーカの契約定格容量を超えることによって、主幹ブレーカが遮断されてしまい、主幹ブレーカの下流の広い範囲で全停電が生じてしまうという、不都合があった。
そこで、主幹ブレーカから電力供給されるすべての家電機器について、当該家電機器への電力供給をそれぞれオン、オフできる端末装置を取り付け、主幹ブレーカを流れる電流が定格容量に近づいた場合に、一部の端末装置へ通信信号を送信して家電機器への電力供給をオフさせることにより、主幹ブレーカが遮断されることを防止する電力制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−319572号公報
しかしながら、上述の電力制御システムでは、すべての分岐ブレーカの配下にある家電機器に対して、それぞれ端末装置を設ける必要があり、新たに家電機器が加わる都度新たに端末装置を取り付けなければならないため、システム構築の運用面での手間が多く、またコストの増大を招くという不都合があった。また家電機器毎に端末装置を取り付けるための場所を確保する必要が生じるという不都合もあった。
本発明は、このような事情に鑑みて為された発明であり、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる配電システムを提供することを目的とする。
本発明に係る配電システムは、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、前記複数の分岐ブレーカの開閉を制御する配電制御部とを備え、前記主幹ブレーカは、当該主幹ブレーカを流れる電流を検出する主幹電流検出部と、前記主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報を前記配電制御部へ送信する主幹側通信部とを備え、前記配電制御部は、前記主幹ブレーカ及び前記複数の分岐ブレーカと通信を行う制御側通信部と、前記複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つを選択する分岐ブレーカ選択部と、前記制御側通信部により前記主幹側通信部から受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記分岐ブレーカ選択部により選択された分岐ブレーカへ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備え、前記各分岐ブレーカは、前記配電制御部と通信を行う分岐側通信部と、前記分配される分配電流が予め設定された遮断電流以上になった場合、当該分配電流を遮断する遮断部と、前記分岐側通信部によって前記遮断要求が受信された場合、前記遮断部により前記分配電流を遮断させる遮断制御部とを備える。
この構成によれば、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、複数の分岐ブレーカの開閉を制御する配電制御部とを備えた配電システムにおいて、主幹電流検出部によって、主幹ブレーカを流れる電流が検出され、主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報が、主幹側通信部によって配電制御部へ送信される。また、配電制御部では、分岐ブレーカ選択部によって、複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つが選択される。そして、制御側通信部により主幹側通信部から受信された主幹電流情報が、主幹ブレーカの出力電流が定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、遮断要求部によって、制御側通信部から分岐ブレーカ選択部により選択された分岐ブレーカへ電流遮断を要求する遮断要求が送信される。さらに各分岐ブレーカにおいて、分岐側通信部によって遮断要求が受信された場合、遮断制御部によって、遮断部により分配電流が遮断される。この場合、主幹ブレーカを流れる電流が定格電流以上になって主幹ブレーカが遮断する前に、分岐ブレーカが遮断して主幹ブレーカを流れる電流が減少するので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、前記各分岐ブレーカは、当該各分岐ブレーカを流れる電流を検出し、前記分岐側通信部によって、当該検出された電流値を示す分岐電流情報を前記配電制御部へ送信させる第1電流通知部をさらに備え、前記分岐ブレーカ選択部は、前記複数の分岐ブレーカから受信された前記各分岐ブレーカの分岐電流情報のうち最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカを、選択することが好ましい。
この構成によれば、各分岐ブレーカにおいて、各分岐ブレーカを流れる電流の電流値を示す分岐電流情報が、第1電流通知部によって、分岐側通信部から配電制御部へ送信される。そして、分岐ブレーカ選択部によって、遮断要求の送信先として、複数の分岐ブレーカから受信された各分岐ブレーカの分岐電流情報のうち最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカが選択され、当該分岐ブレーカが遮断される。そうすると、分配電流が最も多く、従って当該分岐ブレーカの下流に接続された電気機器や配線系統等に異常が生じている可能性が高い分岐ブレーカが遮断されることで、主幹ブレーカを流れる電流が減少され、主幹ブレーカの遮断を回避することができるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、前記複数の分岐ブレーカには、予め優先的に電流供給を維持させるべき度合いを示す優先度が設定されており、前記各分岐ブレーカは、当該各分岐ブレーカを流れる電流を検出し、前記分岐側通信部によって、当該検出された電流値を示す分岐電流情報を前記配電制御部へ送信させる第1電流通知部をさらに備え、前記分岐ブレーカ選択部は、前記各分岐ブレーカにおける優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカのうち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカを、選択するようにしてもよい。
この構成によれば、複数の分岐ブレーカには、予め優先的に電流供給を維持させるべき度合いを示す優先度が設定されている。また、各分岐ブレーカにおいて、第1電流通知部によって、当該各分岐ブレーカを流れる電流が検出され、分岐側通信部によって、当該検出された電流値を示す分岐電流情報が配電制御部へ送信される。そして、分岐ブレーカ選択部によって、各分岐ブレーカにおける優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカのうち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカが、遮断要求の送信先として選択される。この場合、優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカの中から遮断要求の送信先が選択されるので、分岐ブレーカが遮断された際の影響が低減される。さらに、優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカのうち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカが遮断要求の送信先として選択されるので、当該分岐ブレーカが遮断された際の主幹ブレーカを流れる電流の低減量が増大される。
また、前記分岐ブレーカ選択部は、前記分岐ブレーカを選択した場合、当該選択した分岐ブレーカの優先度を高めるように変更することが好ましい。この構成によれば、遮断要求の送信先として選択された分岐ブレーカの優先度が高められる結果、特定の分岐ブレーカに遮断が集中するおそれが低減される。
また、前記各分岐ブレーカは、前記遮断部によって前記分配電流が遮断された場合、前記分配電流が前記遮断電流以上になることにより遮断されたのか、前記分岐側通信部によって前記遮断要求が受信されることにより遮断されたのかを報知する第1報知部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、各分岐ブレーカにおいて、遮断部によって分配電流が遮断された場合、第1報知部によって、分配電流が遮断電流以上になることにより遮断されたのか、分岐側通信部によって遮断要求が受信されることにより遮断されたのかが報知されるので、ユーザは、分岐ブレーカが遮断された原因を知ることができる結果、復旧作業が容易となる。
また、前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記第1閾値電流より小さい電流値に設定された第2閾値電流以上であることを示す場合、警告を報知する警告報知部をさらに備え、前記配電制御部は、前記主幹側通信部から前記制御側通信部により受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記第1閾値電流より小さい電流値に設定された第2閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記分岐ブレーカ選択部により選択された分岐ブレーカへ、警告を報知させるための警告報知要求を送信させる警告報知要求部をさらに備え、前記各分岐ブレーカは、前記分岐側通信部によって前記警告報知要求が受信された場合、警告を報知する分岐側警告報知部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、主幹ブレーカの出力電流が第1閾値電流以上になって分岐ブレーカのいずれかが遮断される前に、警告報知部によって警告が報知されるので、ユーザは、分岐ブレーカが遮断されて部分停電が発生する前に、予防処置を講じることが可能となる。そして、主幹ブレーカの出力電流が第1閾値電流以上になって分岐ブレーカが遮断される前に、遮断要求の送信先として選択されている分岐ブレーカへ、警告報知要求部によって警告報知要求が送信される。そして、警告報知要求を受信した分岐ブレーカ、すなわち主幹ブレーカの出力電流が第1閾値電流以上になった場合に遮断される分岐ブレーカにおいて、分岐側警告報知部によって警告が報知されるので、ユーザは主幹ブレーカの出力電流が第1閾値電流以上になった場合に遮断されることになる分岐ブレーカを事前に知ることができる結果、分岐ブレーカが遮断されて部分停電が発生する前に、予防処置を講じることが可能となる。
また、前記複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部と、前記主幹電流検出部によって検出された主幹電流情報を前記コンセント部へ送信する主幹電流通知部と、前記各分岐ブレーカを流れる電流値を示す分岐電流情報を前記コンセント部へ送信する第2電流通知部とをさらに備え、前記コンセント部は、前記主幹電流通知部及び前記第2電流通知部と通信を行うコンセント側通信部と、前記コンセント側通信部により受信された前記主幹電流情報を報知する主幹電流情報報知部と、前記コンセント側通信部により受信された前記分岐電流情報を報知する分岐電流情報報知部とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流がコンセント部によって受電される。また、主幹電流検出部によって検出された主幹電流情報が、主幹電流通知部によって、コンセント部へ送信され、各分岐ブレーカを流れる電流値を示す分岐電流情報が、第2電流通知部によって、コンセント部へ送信される。そして、コンセント部における主幹電流情報報知部によって、コンセント側通信部により受信された主幹電流情報が報知され、コンセント部における分岐電流情報報知部によって、コンセント側通信部により受信された分岐電流情報が報知される。そうすると、ユーザは、配電盤に収容されておらず、室内に配設されて見やすい場所に取り付けられるコンセント部における主幹電流情報報知部によって、主幹ブレーカに流れる電流の状況を知ることができ、分岐電流情報報知部によって、分岐ブレーカを流れる電流値を知ることができるので、ユーザが配電システムの状況を把握することが容易となる。
また、本発明に係る配電システムは、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、前記複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部と、前記コンセント部による電流供給を制御する配電制御部とを備え、前記主幹ブレーカは、当該主幹ブレーカを流れる電流を検出する主幹電流検出部と、前記主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報を前記配電制御部へ送信する主幹側通信部とを備え、前記配電制御部は、前記複数の分岐ブレーカから前記分配電流を受電するコンセント部及び前記主幹ブレーカと通信を行う制御側通信部と、前記制御側通信部により前記主幹側通信部から受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記コンセント部へ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備え、前記コンセント部は、前記配電制御部と通信を行うコンセント側通信部と、前記分岐ブレーカから受電した電流を外部へ供給する複数のコネクタ部と、前記各コネクタ部による外部への電流供給をそれぞれオン、オフする複数のスイッチ部と、前記コンセント側通信部により前記遮断要求が受信された場合、前記複数のコネクタ部のうち少なくとも一つを選択し、当該選択されたコネクタ部の電流供給を遮断するように、前記スイッチ部をオフさせるコンセント制御部とを備え、前記複数のコネクタ部には、電流供給を優先的に維持すべき度合いを示す優先度が互いに異なる度合いに設定されており、前記コンセント制御部は、前記複数のコネクタ部のうち前記優先度が最も低いコネクタ部を選択する。
この構成によれば、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部と、複数のコンセント部による電流供給を制御する配電制御部とを備えた配電システムにおいて、主幹電流検出部によって、主幹ブレーカを流れる電流が検出され、主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報が、主幹側通信部によって配電制御部へ送信される。また、配電制御部では、制御側通信部により主幹側通信部から受信された主幹電流情報が、主幹ブレーカの出力電流が定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、遮断要求部によって、コンセント部へ電流遮断を要求する遮断要求が送信される。そして、コンセント側通信部により遮断要求が受信されると、コンセント制御部によって、複数のコネクタ部のうち少なくとも一つが選択され、選択されたコネクタ部の電流供給を遮断するように、スイッチ部がオフされる。この場合、主幹ブレーカを流れる電流が定格電流以上になって主幹ブレーカが遮断する前に、少なくとも一つのコネクタ部を流れる電流が遮断されて主幹ブレーカを流れる電流が減少するので、コネクタ部からの電力供給が遮断される影響を低減しつつ、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。そして、主幹ブレーカを流れる電流が定格電流以上になって主幹ブレーカが遮断する前に、優先度が最も低いコネクタ部、すなわち遮断された場合の影響が最も少ないコネクタ部を流れる電流が遮断されて主幹ブレーカを流れる電流が減少するので、コネクタ部が遮断されることによる影響を低減しつつ、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、前記コンセント部は、前記複数のコネクタ部における前記優先度の設定を受け付ける設定受付部をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、ユーザは、配電盤に収容されておらず、室内に配設されて操作し易い場所に取り付けられるコンセント部の設定受付部を用いて複数のコネクタ部における優先度を設定することができるので、コネクタ部に接続する電気機器の優先度に応じて柔軟に優先度を設定することが容易となる。
このような構成の配電システムは、主幹ブレーカが遮断して全停電になる前に、複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つを遮断させて主幹ブレーカを流れる電流を減少させるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、このような構成の配電システム、及び配電制御装置は、主幹ブレーカが遮断して全停電になる前に、複数のコンセント部のうち少なくとも一つを遮断させて主幹ブレーカを流れる電流を減少させるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る配電制御装置を備えた配電システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示す配電システム1は、例えば分電盤に収納されて配設され、L1相、L2相、及びN相の三相からなる単相三線式の一次配線を、複数の二次配線に分配する。図1に示す配電システム1は、主幹ブレーカ2、複数の分岐ブレーカ3、及び配電制御装置4(配電制御部)を備えて構成されている。
図2は、図1に示す主幹ブレーカ2の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す主幹ブレーカ2は、接続端子201〜206、遮断器21、電流センサ22、電力線搬送通信回路23、及び制御部24を備えている。そして、接続端子201,202,203は、単相三線式の一次配線におけるL1相、N相、L2相に接続される。接続端子201,202,203は、遮断器21と電流センサ22とを介して接続端子204,205,206と接続され、接続端子204,205,206が、複数の分岐ブレーカ3と接続されるようになっている。
遮断器21は、主幹ブレーカ2を流れる電流Isが予め設定された定格電流以上になった場合、電流Isを遮断する。電流センサ22は、例えばホール素子やシャント抵抗等の電流センサであり、主幹ブレーカ2を流れる電流Isを検出してその電流値を制御部24へ出力する。
接続端子204,205,206は、電力線搬送通信回路23を介して制御部24と接続されている。電力線搬送通信回路23は、電力線搬送通信を行う通信インターフェイス回路で、制御部24からのデータを電力線搬送通信方式の通信信号に変換し、L1相、N相、及びL2相に重畳して接続端子204,205,206に接続された複数の分岐ブレーカ3へ送信すると共に、複数の分岐ブレーカ3からL1相、N相、及びL2相に重畳して送信された通信信号を制御部24が処理可能な形式のデータに変換する通信インターフェイス回路であり、制御側通信部の一例に相当している。
制御部24は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されており、電流センサ22によって検出された電流Isの電流値を、主幹電流情報として電力線搬送通信回路23から配電制御装置4へ送信させる。
なお、制御部24は、例えば電流センサ22によって検出された電流Isが、定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流Vth1以上である場合、電流Isが第1閾値電流Vth1以上であることを示す情報を、主幹電流情報として電力線搬送通信回路23から配電制御装置4へ送信させるようにしてもよい。
図3(a)は、図1に示す分岐ブレーカ3の外観の一例を示す正面図である。図3(a)に示す分岐ブレーカ3は、前面の視認容易な箇所に、LED(Light Emitting Diode)31,32、及び液晶表示器33が配設されている。LED31,32は、分岐ブレーカ3が遮断された場合に遮断原因を報知するための表示部で、例えばLED31は、主幹ブレーカ2の遮断を回避するために遮断されたことを示し、LED32は、分岐ブレーカ3の過電流により遮断されたことを示すようになっている。なお、LED31,32の代わりに、機械的に突出したり変位したりすることで表示を行う機械構造を採用してもよい。
図4は、図1に示す分岐ブレーカ3の構成の一例を示すブロック図である。図4に示す分岐ブレーカ3は、接続端子301〜304、LED31,32、液晶表示器33、遮断器34(遮断部)、電流センサ35(分岐電流検出部)、制御部36、及び電力線搬送通信回路37を備えている。
そして、接続端子301は、主幹ブレーカ2から出力されたL1相及びL2相のうち、いずれか一方の配線に接続される。以下、L1相及びL2相を総称してL相と称する。接続端子301は、主幹ブレーカ2から出力されたN相の配線に接続される。接続端子301,302は、遮断器34と電流センサ35とを介して接続端子303,304と接続され、接続端子303,304が、例えば屋内に配設されたコンセントや家電機器等に向かう分岐配線に接続されるようになっている。
遮断器34は、分岐ブレーカ3を流れる分配電流Ibが予め設定された遮断電流以上になった場合、分配電流Ibを遮断する。電流センサ35は、例えばホール素子やシャント抵抗等の電流センサであり、分岐ブレーカ3を流れる分配電流Ibを検出してその電流値を制御部36へ出力する。
接続端子301,302は、電力線搬送通信回路37を介して制御部36と接続されている。電力線搬送通信回路37は、電力線搬送通信を行う通信インターフェイス回路で、制御部36からのデータを電力線搬送通信方式の通信信号に変換し、L相及びN相に重畳して接続端子301,302に接続された主幹ブレーカ2へ送信すると共に、主幹ブレーカ2からL相及びN相に重畳して送信された通信信号を制御部36が処理可能な形式のデータに変換する通信インターフェイス回路であり、分岐側通信部の一例に相当している。
制御部36例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記録されたROMと、データを一時的に記録するRAMとを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、遮断制御部361、第1電流通知部362、第1報知部363、第2報知部364、及び警告報知部365(分岐側警告報知部)として機能する。
遮断制御部361は、電力線搬送通信回路37によって配電制御装置4からの遮断要求が受信された場合、遮断器34によって分配電流Ibを遮断する。第1電流通知部362は、電流センサ35により検出された分配電流Ibを示す分岐電流情報を、電力線搬送通信回路37によって、配電制御装置4へ送信させる。
第1報知部363は、遮断器34によって分配電流Ibが遮断された場合、分配電流Ibが遮断電流以上になることにより、すなわち分岐ブレーカ3の過電流により遮断されたのか、電力線搬送通信回路37によって遮断要求が受信されることにより、すなわち主幹ブレーカ2の遮断を回避するために遮断されたのかを、LED31,32を用いて報知する。具体的には、第1報知部363は、分配電流Ibが遮断電流以上になることにより遮断器34が遮断された場合LED32を点灯させ、電力線搬送通信回路37によって遮断要求が受信されることにより遮断器34が遮断された場合LED31を点灯させるようになっている。
第2報知部364は、遮断器34が遮断される直前に電流センサ35によって検出された分配電流Ibの電流値を図略のRAMに記憶すると共に、当該電流値を液晶表示器33によって表示させる。警告報知部365は、電力線搬送通信回路37によって配電制御装置4からの警告報知要求が受信された場合、例えばLED31を点滅させることにより、警告を報知する。
なお、二つのLED31,32を備える代わりに、例えばLEDの色を変化させることにより遮断原因を報知してもよく、LED31,32を備えず、遮断原因や警告をメッセージとして液晶表示器33に表示させるようにしてもよい。また、図3(b)に示す分岐ブレーカ3aのように、液晶表示器33を備えず、第2報知部364も備えない構成としてもよい。
図5は、図1に示す配電制御装置4の構成の一例を示すブロック図である。図5に示す配電制御装置4は、接続端子401,402,403、電力線搬送通信回路41、制御部42、及びブザー43を備えている。接続端子401,402,403は、主幹ブレーカ2から出力されたL1相、N相、L2相の配線にそれぞれ接続される。接続端子401,402,403は、電力線搬送通信回路41を介して制御部42と接続されている。電力線搬送通信回路41は、電力線搬送通信を行う通信インターフェイス回路で、制御部42からのデータを電力線搬送通信方式の通信信号に変換し、L1相、N相、L2相に重畳して接続端子401,402,403に接続された主幹ブレーカ2及び分岐ブレーカ3へ送信すると共に、主幹ブレーカ2及び分岐ブレーカ3からL1相、N相、L2相に重畳して送信された通信信号を制御部42が処理可能な形式のデータに変換する通信インターフェイス回路であり、制御側通信部の一例に相当している。
制御部42は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記録されたROMと、データを一時的に記録するRAMとを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、分岐ブレーカ選択部420、遮断要求部421、警告報知部422、及び警告報知要求部423として機能する。
分岐ブレーカ選択部420は、複数の分岐ブレーカ3から受信された各分岐ブレーカ3の分岐電流情報のうち最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカ3を選択する。遮断要求部421は、電力線搬送通信回路41により主幹ブレーカ2から受信された主幹電流情報が、主幹ブレーカ2の分配電流Ibが第1閾値電流Vth1以上であることを示す場合、分岐ブレーカ選択部420によって選択された分岐ブレーカ3へ、電力線搬送通信回路41によって遮断要求を送信させる。
警告報知部422は、電力線搬送通信回路41により主幹ブレーカ2から受信された主幹電流情報が、主幹ブレーカ2の分配電流Ibが第1閾値電流Vth1より小さい電流値に設定された第2閾値電流Vth2以上であることを示す場合、ブザー43を鳴らして警告を報知する。なお、警告報知部422は、ブザー43を鳴らして警告を報知する例に限られず、例えば音声合成回路を用いて音声メッセージにより主幹ブレーカ2の遮断が近い旨の警告メッセージを発してもよく、例えば警告灯を点灯させるようにしてもよい。また、警告報知部422を主幹ブレーカ2に備えてもよい。
警告報知要求部423は、電力線搬送通信回路41により主幹ブレーカ2から受信された主幹電流情報が、主幹ブレーカ2の分配電流Ibが第2閾値電流Vth2以上であることを示す場合、電力線搬送通信回路41から、分岐ブレーカ選択部420によって選択された分岐ブレーカ3へ、警告を表示させるための警告報知要求を送信させる。
なお、配電制御装置4は、配電制御部として主幹ブレーカ2や分岐ブレーカ3に内蔵されていてもよい。
次に、上述のように構成された配電システム1の動作について説明する。図6は、図1に示す配電制御装置4の動作の一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートにおいて、同一の動作には同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
まず、主幹ブレーカ2の制御部24によって、電流センサ22により検出された電流Isの電流値が主幹電流情報として、例えば定期的に電力線搬送通信回路23から配電制御装置4へ送信される。そして、配電制御装置4の電力線搬送通信回路41によって、電力線搬送通信回路23から配電制御装置4へ送信された電流Isの電流値を示す主幹電流情報が受信され、例えば図略のRAMに電力管理テーブルとして記憶される(ステップS1)。
また、各分岐ブレーカ3の第1電流通知部362によって、電流センサ35により検出された分配電流Ibを示す分岐電流情報が、電力線搬送通信回路37によって例えば定期的に配電制御装置4へ送信される。そして、配電制御装置4の電力線搬送通信回路41によって、各分岐ブレーカ3の電力線搬送通信回路37から配電制御装置4へ送信された分配電流Ibの電流値を示す分岐電流情報が受信され、各分岐ブレーカ3における分配電流Ibの電流値が例えば図略のRAMに電力管理テーブルとして記憶される(ステップS2)。
次に、警告報知部422によって、主幹ブレーカ2を流れる電流Isと第2閾値電流Vth2とが比較され(ステップS3)、電流Isが第2閾値電流Vth2に満たなければ(ステップS3でNO)再びステップS1〜S3を繰り返す一方、電流Isが第2閾値電流Vth2以上であれば(ステップS3でYES)、電流Isが主幹ブレーカ2の定格容量に近く、遮断されるおそれがある旨ユーザに報知するべくブザー43が鳴らされて警告が報知される(ステップS4)。
さらに分岐ブレーカ選択部420によって、電力管理テーブルが参照され、各分岐ブレーカ3のうち分配電流Ibが最大の分岐ブレーカ3が選択され(ステップS5)、警告報知要求部423によって、分岐ブレーカ選択部420で選択された分岐ブレーカ3へ、電力線搬送通信回路41から警告を表示させるための警告報知要求が送信される(ステップS6)。そうすると、各分岐ブレーカ3のうち分配電流Ibが最大の分岐ブレーカ3において、電力線搬送通信回路37によって配電制御装置4からの警告報知要求が受信され、警告報知部365によって、例えばLED31が点滅されて警告が報知される。
これにより、電流Isが主幹ブレーカ2の定格容量に近づくと、主幹ブレーカ2が遮断される前にユーザに警告されるので、ユーザが電力消費を減らして主幹ブレーカ2の遮断を回避することが容易となる。また、分配電流Ibが最大の分岐ブレーカ3において、例えばLED31が点滅されて警告が報知されるので、ユーザは、最も分配電流Ibが多く、従って当該分岐ブレーカ3の下流に接続された電気機器や配線系統に異常が生じている可能性が高い分岐ブレーカ3を知ることができる結果、異常原因を解消したり、電力消費の多い電気機器を停止させたりして主幹ブレーカ2の遮断を回避することが容易となる。
次に、遮断要求部421によって、主幹ブレーカ2を流れる電流Isと第1閾値電流Vth1とが比較され(ステップS7)、電流Isが第1閾値電流Vth1に満たなければ(ステップS7でNO)再びステップS1〜S7を繰り返す。
一方、電流Isが第1閾値電流Vth1以上であれば(ステップS7でYES)、電流Isが主幹ブレーカ2の定格容量に非常に近く、主幹ブレーカ2が遮断されるおそれが高いと考えられるので、遮断要求部421によって、分岐ブレーカ選択部420で選択された分岐ブレーカ3、すなわち各分岐ブレーカ3のうち分配電流Ibが最大の分岐ブレーカ3へ、電力線搬送通信回路41から遮断要求が送信される(ステップS8)。
そうすると、遮断要求が受信された分岐ブレーカ3において、遮断制御部361によって、遮断器34がオフされて分配電流Ibが遮断される。これにより、分配電流Ibが最も多く、従って当該分岐ブレーカ3の下流に接続された電気機器や配線系統に異常が生じている可能性が高い分岐ブレーカ3が遮断されることで、主幹ブレーカ2を流れる電流Isが減少され、主幹ブレーカ2の遮断を回避することができるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、遮断要求が受信された分岐ブレーカ3では、第2報知部364によって、遮断器34が遮断される直前に電流センサ35によって検出された分配電流Ibの電流値が図略のRAMに記憶されると共に、当該電流値が液晶表示器33によって表示される。そして、第1報知部363によって、分配電流Ibが遮断電流以上になることにより遮断器34が遮断された場合LED32が点灯され、電力線搬送通信回路37によって遮断要求が受信されることにより遮断器34が遮断された場合LED31が点灯される。
これにより、ユーザは、分岐ブレーカ3が遮断した場合、LED31,32の点灯状態によって、分岐ブレーカ3が遮断した原因を知ることができると共に、液晶表示器33によって分岐ブレーカ3が遮断した際の分配電流Ibを知ることができるので、ユーザが分岐ブレーカ3の遮断原因を特定して復旧処置を行うことが容易となる。
次に、遮断要求部421によって、ステップS1と同様にして主幹ブレーカ2を流れる電流Isが新たに取得され、当該取得された電流Isと第1閾値電流Vth1とが比較され(ステップS9)、まだ電流Isが第1閾値電流Vth1以上であれば、さらに分岐ブレーカ3を遮断するべくステップS10へ移行し(ステップS9NO)、ステップS2と同様にして各分岐ブレーカ3を流れる分配電流Ibが新たに取得され、ステップS5と同様にして分岐ブレーカ選択部420によって、各分岐ブレーカ3のうち分配電流Ibが最大の分岐ブレーカ3が選択され、再びステップS8へ移行する(ステップS10)。一方、ステップS9において、電流Isが第1閾値電流Vth1に満たなければ(ステップS9でNO)、新たな分岐ブレーカ3を遮断する必要はないので、ステップS1へ移行する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る配電システム1aについて説明する。本発明の第2の実施形態に係る配電システム1aは、配電システム1と同様図1で示され、配電システム1とは、配電制御装置4aの構成が異なる。また、配電制御装置4aの構成は、配電制御装置4と同様図5で示される。図5に示す配電制御装置4aは、配電制御装置4とは、分岐ブレーカ選択部420aの動作が異なる。
また、配電システム1aにおいては、各分岐ブレーカ3に、予め優先的に電流供給を維持させるべき度合いを示す優先度が設定されている。例えば、サーバー装置や監視機器のような無停電負荷機器が接続されている分岐ブレーカ3は、遮断された場合の影響が大きいので、優先度が高くなるように設定されている。
その他の構成は図1に示す配電システム1と同様であるのでその説明を省略し、以下配電制御装置4aの特徴的な動作について説明する。図7は、配電制御装置4aの動作の一例を示すフローチャートである。まず、図6に示すフローチャートと同様、ステップS1〜S4の処理が実行される。
次に、分岐ブレーカ選択部420aによって、電力管理テーブルと、各分岐ブレーカ3の優先度とが確認され、優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカ3のうち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカ3が選択される(ステップS11)。
そして、図6のフローチャートと同様、分岐ブレーカ選択部420aによって選択された分岐ブレーカ3へ、電力線搬送通信回路41から警告を表示させるための警告報知要求が送信される(ステップS6)。そうすると、分岐ブレーカ選択部420aによって選択された分岐ブレーカ3において、電力線搬送通信回路37によって配電制御装置4からの警告報知要求が受信され、警告報知部365によって、例えばLED31が点滅されて警告が報知される。
図8は、各分岐ブレーカ3に設定されている優先度を説明するための説明図である。各分岐ブレーカ3には、分岐ブレーカ番号(例えばアドレス)が付与されており、例えば12台の分岐ブレーカ3に、1〜12の番号がそれぞれ付与されている。そして、番号1〜10の分岐ブレーカ3には優先度1〜10がそれぞれ付与され、番号11,12の分岐ブレーカ3には優先度AAがそれぞれ付与されている。優先度は、数値が大きいほど優先度が高いことを示している。また、優先度AAは、遮断要求による遮断が禁止されている分岐ブレーカを示している。
そして、ステップS11において、分岐ブレーカ選択部420aによって、優先度が低い方から順に選んだ分岐ブレーカ3、例えば番号1〜4の分岐ブレーカ3うち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカ3、例えば番号3の分岐ブレーカ3が選択され、番号3の分岐ブレーカ3において、例えばLED31が点滅されて警告が報知される。
そして、図6に示すフローチャートと同様、ステップS7,S8の処理が実行される。そうすると、ステップS8において、分岐ブレーカ選択部420aによって選択された番号3の分岐ブレーカ3において、遮断制御部361によって、遮断器34がオフされて分配電流Ibが遮断される。
これにより、遮断される分岐ブレーカ3が、優先度が低い方から順に選んだ中から選択されるので、分岐ブレーカ3が遮断された際の停電の影響を低減することができる。また、優先度が低い方から順に選んだ中で、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカ3が選択されるので、遮断される分岐ブレーカ3の数を低減することができる。
次に、図8に示すように、分岐ブレーカ選択部420aによって、選択された番号3の分岐ブレーカ3の優先度が高められて例えば10に変更される(ステップS12)。これにより、特定の分岐ブレーカ3にのみ、遮断が集中的に繰り返されるおそれが低減される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る配電制御装置を備えた配電システムについて説明する。図9は、本発明の第3の実施形態に係る配電システム1bの構成の一例を示すブロック図である。図9に示す配電システム1bは、図1に示す配電システム1とは、コンセントボックス5(コンセント部)をさらに備える点、及び配電制御装置4bの動作が異なる。配電制御装置4bは、配電制御装置4とは、図略の主幹電流通知部と第2電流通知部とをさらに備える点、及び遮断要求部421b、警告報知要求部423bの動作が後述のように異なる点で異なる。なお、主幹電流通知部は、主幹ブレーカ2に備えてもよく、第2電流通知部は、分岐ブレーカ3に備えるようにしてもよい。
図10は、図9に示すコンセントボックス5の構成の一例を示すブロック図である。図10に示すコンセントボックス5は、接続端子501,502、設定スイッチ50、コネクタ51,52、液晶表示器53(主幹電流情報報知部)、液晶表示器54(分岐電流情報報知部)、液晶表示器55(使用可能電流値報知部)、電力線搬送通信回路56、スイッチ57,58、及びコンセント制御部59を備えている。
コネクタ51,52は、ユーザが電気機器を接続するコンセント口である。接続端子501,502は、分岐ブレーカ3から出力されたL相、N相とそれぞれ接続される。接続端子501,502は、スイッチ57を介してコネクタ51と接続され、スイッチ58を介してコネクタ52と接続されている。また、接続端子501,502は、電力線搬送通信回路56を介してコンセント制御部59と接続されている。
電力線搬送通信回路56は、電力線搬送通信を行う通信インターフェイス回路で、コンセント制御部59からのデータを電力線搬送通信方式の通信信号に変換し、L相、N相に重畳して接続端子501,502に接続された主幹ブレーカ2及び分岐ブレーカ3へ送信すると共に、主幹ブレーカ2及び分岐ブレーカ3からL相、N相に重畳して送信された通信信号をコンセント制御部59が処理可能な形式のデータに変換する通信インターフェイス回路であり、コンセント側通信部の一例に相当している。
なお、主幹側通信部、分岐側通信部、制御側通信部、及びコンセント側通信部は、電力線搬送通信(PLC)を行うものに限られず、例えば、無線通信を行う無線通信回路であってもよく、その他種々の通信方式を用いる有線の通信回路であってもよく、DLC(Dedicated Line Communication)用の通信回路であってもよい。主幹側通信部、分岐側通信部、制御側通信部、及びコンセント側通信部として、電力線搬送通信や無線通信を行う通信回路を用いた場合には、通信用の通信配線を別途、配設する必要がないので、通信配線のコストや配線工事の工数を削減することができる。特に、既設の建物では、主幹側通信部、分岐側通信部、制御側通信部、及びコンセント側通信部として電力線搬送通信や無線通信を行う通信回路を用いると、新たに通信配線の工事を行うことなく配電システム1,1a、1bを導入することができるので、配電システム1,1a、1bの導入が容易となる。
設定スイッチ50は、コネクタ51,52の優先度を設定するための設定スイッチで、ディップスイッチやロータリスイッチ等の設定スイッチが用いられる。コンセント制御部59は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成された制御回路であり、設定スイッチ50に設定されたコネクタ51,52の優先度と、配電制御装置4bから送信された要求に応じてスイッチ57,58のオン、オフを制御したり、液晶表示器53,54,55の動作を制御したりする。
その他の構成は図1に示す配電システム1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施の形態の特徴的な動作について説明する。図11は、図9に示す配電制御装置4bの動作の一例を示すフローチャートである。まず、主幹ブレーカ2の制御部24によって、電流センサ22によって検出された電流Isの電流値が主幹電流情報として、例えば定期的に電力線搬送通信回路23から配電制御装置4bへ送信される。そして、配電制御装置4bの電力線搬送通信回路41によって、電力線搬送通信回路23から配電制御装置4bへ送信された電流Isの電流値を示す主幹電流情報が受信され、例えば図略のRAMに電力管理テーブルとして記憶されると共に、主幹電流通知部によって、当該主幹電流情報が各コンセントボックス5へ送信される(ステップS21)。
そうすると、各コンセントボックス5において、電力線搬送通信回路56により受信された主幹電流情報で示される電流Isの電流値(電力値)が、コンセント制御部59により液晶表示器53で表示される。
また、各分岐ブレーカ3の第1電流通知部362によって、電流センサ35により検出された分配電流Ibを示す分岐電流情報が、電力線搬送通信回路37によって例えば定期的に配電制御装置4bへ送信される。そして、配電制御装置4bの電力線搬送通信回路41によって、各分岐ブレーカ3の電力線搬送通信回路37から配電制御装置4へ送信された分配電流Ibの電流値を示す分岐電流情報が受信され、各分岐ブレーカ3における分配電流Ibの電流値が例えば図略のRAMに電力管理テーブルとして記憶されると共に、第2電流通知部によって、各分岐ブレーカ3に接続された各コンセントボックス5へ、当該分岐ブレーカ3の分岐電流情報が送信される(ステップS22)。
そうすると、各コンセントボックス5において、電力線搬送通信回路56により受信された分岐電流情報で示される分配電流Ibの電流値が、コンセント制御部59によって、液晶表示器54で表示される。
次に、配電制御装置4bの制御部42によって、各分岐ブレーカ3の遮断電流から電流Ibを差し引いた利用可能電流値が算出され、各分岐ブレーカ3に接続されたコンセントボックス5へ送信される(ステップS23)。そうすると、各コンセントボックス5において、電力線搬送通信回路56により受信された利用可能電流値が、コンセント制御部59によって、液晶表示器55で表示される。
これにより、ユーザは、配電盤内ではなく、室内に接地されたコンセントボックス5の液晶表示器53,54,55によって、主幹ブレーカ2の電流Is、当該コンセントボックス5が接続された分岐ブレーカ3の分配電流Ib、及び当該分岐ブレーカ3において、利用を増大させることが可能な電流値を確認することができるので、配電システム1bにおける電力使用状況を把握することが容易となる。また、ユーザは、コンセントボックス5に電気機器を接続する前に、利用可能な電流量を確認することができるので、当該コンセントボックス5に、利用可能な消費電流を超える電気機器を接続して分岐ブレーカ3や主幹ブレーカ2を遮断させてしまうおそれが低減される。
そして、図6と同様、ステップS3,S4,S5の処理が実行された後、警告報知要求部423bによって、分岐ブレーカ選択部420で選択された分岐ブレーカ3に接続されたコンセントボックス5へ、電力線搬送通信回路41から警告を表示させるための警告報知要求が送信される(ステップS24)。そうすると、分岐ブレーカ選択部420で選択された分岐ブレーカ3に接続されたコンセントボックス5において、電力線搬送通信回路56によって配電制御装置4bからの警告報知要求が受信され、コンセント制御部59によって、例えば液晶表示器53,54,55に警告メッセージが表示されたり、図略のLEDが発光されたりすることにより、警告が報知される。
これにより、電流Isが主幹ブレーカ2の定格容量に近づくと、主幹ブレーカ2が遮断される前にユーザに警告されるので、ユーザが電力消費を減らして主幹ブレーカ2の遮断を回避することが容易となる。
次に、遮断要求部421によって、主幹ブレーカ2を流れる電流Isと第1閾値電流Vth1とが比較され(ステップS7)、電流Isが第1閾値電流Vth1に満たなければ(ステップS7でNO)再びステップS21〜S7を繰り返す。
一方、電流Isが第1閾値電流Vth1以上であれば(ステップS7でYES)、電流Isが主幹ブレーカ2の定格容量に非常に近く、主幹ブレーカ2が遮断されるおそれが高いと考えられるので、遮断要求部421によって、分岐ブレーカ選択部420で選択された分岐ブレーカ3に接続されたコンセントボックス5へ、電力線搬送通信回路41から遮断要求が送信され、再びステップS21へ移行する(ステップS25)。そうすると、遮断要求が受信されたコンセントボックス5において、設定スイッチ50によって設定されたコネクタ51,52の優先度が確認され、優先度が低い方のコネクタに電力を供給しているスイッチが、オフされる。
これにより、優先度が低く、すなわち電力供給が遮断されても影響が小さいコネクタに対応するスイッチがオフされて、主幹ブレーカ2を流れる電流Isが減少され、主幹ブレーカ2の遮断を回避することができるので、部分停電による影響を低減しつつ主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、ユーザは、設定スイッチ50を用いてコネクタ51,52の優先度を適宜設定することができるので、コネクタ51,52への電気機器の接続状況に応じて、柔軟にコネクタ51,52の優先度を設定することができる。また、設定スイッチ50は、配電盤ではなく、室内に配設されるコンセントボックス5に設けられているので、操作性が向上する。
なお、分岐ブレーカ選択部420aを用いて、ステップS5の代わりにステップS11の処理を行ってもよい。また、コネクタが二つの例を示したが、三つ以上であってもよい。また、配電制御装置4bが利用可能電流値を算出する例を示したが、コンセントボックス5が算出するようにしてもよい。また、液晶表示器33,53,54,55には、電流値を電力値に換算して表示するようにしてもよい。
また、前記各分岐ブレーカは、当該各分岐ブレーカを流れる電流を検出する分岐電流検出部と、前記遮断部によって前記分配電流が遮断される直前に前記分岐電流検出部によって検出された電流値を記憶すると共に報知する第2報知部とをさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、各分岐ブレーカにおいて、第2報知部によって、遮断部により分配電流が遮断される直前に分岐電流検出部によって検出された電流値が記憶されて報知されるので、ユーザは、分岐ブレーカが遮断された際に分岐ブレーカに流れていた電流を知ることができるので、分岐ブレーカが遮断された原因を調べることが容易となる。
また、前記複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部をさらに備え、前記コンセント部は、当該コンセント部に前記分配電流を供給する分岐ブレーカの遮断電流から当該分岐ブレーカを流れる電流を差し引いた電流値を報知する利用可能電流値報知部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流がコンセント部によって受電される。また、コンセント部における利用可能電流値報知部によって、当該コンセント部に分配電流を供給する分岐ブレーカの遮断電流から当該分岐ブレーカを流れる電流を差し引いた電流値が報知されるので、ユーザは、配電盤に収容されておらず、室内に配設されて見やすい場所に取り付けられるコンセント部を見て分岐ブレーカが遮断されることなく利用可能な残りの電流容量を知ることができる結果、利用可能な残りの電流容量を超える電気機器を当該コンセント部に接続して分岐ブレーカを遮断させてしまうおそれが低減される。
また、前記主幹側通信部は、前記主幹電流検出部によって検出された電流値を前記主幹電流情報として前記配電制御部へ送信してもよく、前記主幹側通信部は、前記主幹電流検出部によって検出された電流値が前記第1閾値電流以上である場合、前記主幹ブレーカの出力電流が前記第1閾値電流以上であることを示す情報を、前記主幹電流情報として前記配電制御部へ送信するようにしてもよい。
また、本発明に係る配電制御装置は、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカとを備えた配電システムの制御を行う配電制御装置であって、前記主幹ブレーカ及び前記複数の分岐ブレーカと通信を行う制御側通信部と、前記制御側通信部によって、前記主幹ブレーカから当該主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す情報が受信された場合、前記制御側通信部によって、前記複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つへ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備えるようにしてもよい。
この構成によれば、制御側通信部によって、主幹ブレーカから当該主幹ブレーカの出力電流が定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す情報が受信された場合、遮断要求部によって、制御側通信部から複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つへ電流遮断を要求する遮断要求が送信されるので、主幹ブレーカが遮断して全停電になる前に、複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つを遮断させて主幹ブレーカを流れる電流を減少させるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
また、本発明に係る配電制御装置は、外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと前記複数の分岐ブレーカに接続されるコンセント部とを備えた配電システムの制御を行う配電制御装置であって、前記主幹ブレーカ及び前記複数のコンセント部と通信を行う制御側通信部と、前記制御側通信部によって、前記主幹ブレーカから当該主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す情報が受信された場合、前記制御側通信部によって、前記複数のコンセント部のうち少なくとも一つへ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備えるようにしてもよい。
この構成によれば、制御側通信部によって、主幹ブレーカから当該主幹ブレーカの出力電流が定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す情報が受信された場合、遮断要求部によって、制御側通信部から複数のコンセント部のうち少なくとも一つへ電流遮断を要求する遮断要求が送信されるので、主幹ブレーカが遮断して全停電になる前に、複数のコンセント部のうち少なくとも一つを遮断させて主幹ブレーカを流れる電流を減少させるので、主幹ブレーカが遮断されて全停電状態になるおそれを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る配電制御装置を備えた配電システムの構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す主幹ブレーカの構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す分岐ブレーカの外観の一例を示す正面図である。 図1に示す分岐ブレーカの構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す配電制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る配電制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る配電制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 各分岐ブレーカに設定されている優先度を説明するための説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る配電システムの構成の一例を示すブロック図である。 図9に示すコンセントボックスの構成の一例を示すブロック図である。 図9に示す配電制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1a,1b 配電システム
2 主幹ブレーカ
3,3a 分岐ブレーカ
4,4a,4b 配電制御装置
5 コンセントボックス
21 遮断器
22,35 電流センサ
23,37,41,56 電力線搬送通信回路
24,36,42 制御部
31,32 LED
33,53,54,55 液晶表示器
34 遮断器
43 ブザー
50 設定スイッチ
51,52 コネクタ
57,58 スイッチ
59 コンセント制御部
361 遮断制御部
362 電流通知部
363 報知部
364 報知部
365 警告報知部
420,420a 分岐ブレーカ選択部
421,421b 遮断要求部
422 警告報知部
423,423b 警告報知要求部
Ib 分配電流
Is 電流

Claims (9)

  1. 外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、
    前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、
    前記複数の分岐ブレーカの開閉を制御する配電制御部とを備え、
    前記主幹ブレーカは、
    当該主幹ブレーカを流れる電流を検出する主幹電流検出部と、
    前記主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報を前記配電制御部へ送信する主幹側通信部とを備え、
    前記配電制御部は、
    前記主幹ブレーカ及び前記複数の分岐ブレーカと通信を行う制御側通信部と、
    前記複数の分岐ブレーカのうち少なくとも一つを選択する分岐ブレーカ選択部と、
    前記制御側通信部により前記主幹側通信部から受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記分岐ブレーカ選択部により選択された分岐ブレーカへ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備え、
    前記各分岐ブレーカは、
    前記配電制御部と通信を行う分岐側通信部と、
    前記分配される分配電流が予め設定された遮断電流以上になった場合、当該分配電流を遮断する遮断部と、
    前記分岐側通信部によって前記遮断要求が受信された場合、前記遮断部により前記分配電流を遮断させる遮断制御部とを備えること
    を特徴とする配電システム。
  2. 前記各分岐ブレーカは、
    当該各分岐ブレーカを流れる電流を検出し、前記分岐側通信部によって、当該検出された電流値を示す分岐電流情報を前記配電制御部へ送信させる第1電流通知部をさらに備え、
    前記分岐ブレーカ選択部は、
    前記複数の分岐ブレーカから受信された前記各分岐ブレーカの分岐電流情報のうち最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカを、選択すること
    を特徴とする請求項1記載の配電システム。
  3. 前記複数の分岐ブレーカには、予め優先的に電流供給を維持させるべき度合いを示す優先度が設定されており、
    前記各分岐ブレーカは、
    当該各分岐ブレーカを流れる電流を検出し、前記分岐側通信部によって、当該検出された電流値を示す分岐電流情報を前記配電制御部へ送信させる第1電流通知部をさらに備え、
    前記分岐ブレーカ選択部は、
    前記各分岐ブレーカにおける優先度が低い方から順に選んだ一部の分岐ブレーカのうち、最大の電流値を示す分岐電流情報を送信した分岐ブレーカを、選択すること
    を特徴とする請求項1記載の配電システム。
  4. 前記分岐ブレーカ選択部は、
    前記分岐ブレーカを選択した場合、当該選択した分岐ブレーカの優先度を高めるように変更すること
    を特徴とする請求項3記載の配電システム。
  5. 前記各分岐ブレーカは、
    前記遮断部によって前記分配電流が遮断された場合、前記分配電流が前記遮断電流以上になることにより遮断されたのか、前記分岐側通信部によって前記遮断要求が受信されることにより遮断されたのかを報知する第1報知部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の配電システム。
  6. 前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記第1閾値電流より小さい電流値に設定された第2閾値電流以上であることを示す場合、警告を報知する警告報知部をさらに備え、
    前記配電制御部は、
    前記主幹側通信部から前記制御側通信部により受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記第1閾値電流より小さい電流値に設定された第2閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記分岐ブレーカ選択部により選択された分岐ブレーカへ、警告を報知させるための警告報知要求を送信させる警告報知要求部をさらに備え、
    前記各分岐ブレーカは、
    前記分岐側通信部によって前記警告報知要求が受信された場合、警告を報知する分岐側警告報知部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の配電システム。
  7. 前記複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部と、
    前記主幹電流検出部によって検出された主幹電流情報を前記コンセント部へ送信する主幹電流通知部と、
    前記各分岐ブレーカを流れる電流値を示す分岐電流情報を前記コンセント部へ送信する第2電流通知部とをさらに備え、
    前記コンセント部は、
    前記主幹電流通知部及び前記第2電流通知部と通信を行うコンセント側通信部と、
    前記コンセント側通信部により受信された前記主幹電流情報を報知する主幹電流情報報知部と、
    前記コンセント側通信部により受信された前記分岐電流情報を報知する分岐電流情報報知部とをさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の配電システム。
  8. 外部から受電した電流を出力すると共に当該電流が定格電流以上になった場合、当該電流出力を遮断する主幹ブレーカと、
    前記主幹ブレーカから出力された電流を開閉する複数の分岐ブレーカと、
    前記複数の分岐ブレーカによって供給された分配電流を受電するコンセント部と、
    前記コンセント部による電流供給を制御する配電制御部とを備え、
    前記主幹ブレーカは、
    当該主幹ブレーカを流れる電流を検出する主幹電流検出部と、
    前記主幹電流検出部によって検出された電流値に関する主幹電流情報を前記配電制御部へ送信する主幹側通信部とを備え、
    前記配電制御部は、
    前記複数の分岐ブレーカから前記分配電流を受電するコンセント部及び前記主幹ブレーカと通信を行う制御側通信部と、
    前記制御側通信部により前記主幹側通信部から受信された前記主幹電流情報が、前記主幹ブレーカの出力電流が前記定格電流より小さい電流値に設定された第1閾値電流以上であることを示す場合、前記制御側通信部によって、前記コンセント部へ電流遮断を要求する遮断要求を送信させる遮断要求部とを備え、
    前記コンセント部は、
    前記配電制御部と通信を行うコンセント側通信部と、
    前記分岐ブレーカから受電した電流を外部へ供給する複数のコネクタ部と、
    前記各コネクタ部による外部への電流供給をそれぞれオン、オフする複数のスイッチ部と、
    前記コンセント側通信部により前記遮断要求が受信された場合、前記複数のコネクタ部のうち少なくとも一つを選択し、当該選択されたコネクタ部の電流供給を遮断するように、前記スイッチ部をオフさせるコンセント制御部とを備え、
    前記複数のコネクタ部には、電流供給を優先的に維持すべき度合いを示す優先度が互いに異なる度合いに設定されており、
    前記コンセント制御部は、前記複数のコネクタ部のうち前記優先度が最も低いコネクタ部を選択すること
    を特徴とする配電システム。
  9. 前記コンセント部は、
    前記複数のコネクタ部における前記優先度の設定を受け付ける設定受付部をさらに備えること
    を特徴とする請求項8記載の配電システム。
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