JP2008277588A - 磁気吸着装置、及びその製造方法 - Google Patents

磁気吸着装置、及びその製造方法 Download PDF

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良作 鬼澤
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Abstract

【課題】優れた吸着力を有し、容易かつ安全に製造できる磁気吸着装置を提供する。
【解決手段】本発明の磁気吸着装置180は、ネオジム磁石111と、ネオジム磁石111を抱持するヨーク181とを備え、ヨーク181がネオジム磁石111と吸着するバックヨーク部183と、バックヨーク部183と一体に形成されてネオジム磁石111を取り囲む外周ヨーク部184とを有しており、バックヨーク部183に、バックヨーク部183を貫通してネオジム磁石111に達するねじ孔部(貫通孔)183aが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気吸着装置及びその製造方法に関するものである。
従来から、永久磁石とヨークからなる磁性固定具(磁気吸着装置)が知られている。例えば特許文献1記載のものでは、キャップ状のヨーク内に永久磁石を配置し、ヨークに吸着させた永久磁石の磁性面からの磁束をヨークの開口端に導いて吸着力を増大させている。
実開平7−22507号公報
上記特許文献1に記載されているような、永久磁石をヨークに抱持する構成では、その製造工程において、永久磁石をヨークの開口側からはめ込む必要がある。このとき、永久磁石として磁力の強い希土類永久磁石が用いられていると、永久磁石が強力にヨークに引き寄せられる。そのため、永久磁石をヨークの開口部に配置した途端にヨークの内側に引き込まれ、永久磁石とヨークとが衝突してその衝撃で磁石を破損することがある。
このような製造上の制限のために、現状では永久磁石を抱持するキャップ状等のヨークは、フェライト磁石などの比較的磁力の弱い磁石に適用されるのみであり、強い磁力を有する希土類永久磁石等には、角形の磁気吸着装置に用いられているような磁石を滑り込ませる方式が採用され、キャップ状のヨークは一般的ではない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、強い磁力を有する永久磁石をキャップ状のヨークに対して容易かつ安全に組み込むことができる磁気吸着装置の製造方法を提供することを目的としている。
また本発明は、優れた吸着力を有し、容易かつ安全に製造できる磁気吸着装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、永久磁石と、前記永久磁石を抱持するヨークとを備えた磁気吸着装置であって、前記ヨークが、前記永久磁石と吸着するバックヨーク部と、前記バックヨーク部と一体に形成されて前記永久磁石を取り囲む外周ヨーク部とを有しており、前記バックヨーク部に、前記バックヨーク部を貫通して前記永久磁石に達する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
このような構成とすることで、本発明に係る磁気吸着装置は、その製造時において、前記貫通孔から吸着規制部材を挿入し、かかる吸着規制部材で永久磁石を支持しながら徐々にバックヨーク部に接近させることで永久磁石をヨークに収容することができる。したがって本発明の磁気吸着装置では、製造時の永久磁石の破損を効果的に防止でき、製造性に優れたものとなっている。また、永久磁石として磁力の強い希土類永久磁石を用いることができるため、極めて吸着力の強い磁気吸着装置を容易に実現できる。
前記貫通孔が、ボルトと螺合されるねじ孔部であることが好ましい。
このような構成とすれば、前記吸着規制部材としてボルトを用いることができるので、永久磁石をヨークに組み込む際に永久磁石をボルトで支持した状態に容易に保持することができる。また、永久磁石をヨークに対して緩やかな速度で接近させることができるため、永久磁石の破損を確実に防止できる。
前記貫通孔が複数形成されており、複数の前記貫通孔が前記バックヨーク部の面方向で互いに等間隔に配置されていることが好ましい。
このような構成とすれば、等間隔で配置された貫通孔にシャフトやボルト等の吸着規制部材を挿通してヨーク内に突出させるので、永久磁石は複数の吸着規制部材によって均等に支持されることとなり、水平姿勢を保持しやすくなる。これにより永久磁石の組み込み作業を円滑に行えるようになり、破損防止効果も大きくなる。
前記貫通孔内に、防食部材が設けられている構成としてもよい。
このような構成とすれば、永久磁石の耐食性を向上させることができる。また防食部材は通常非磁性材料からなるものであるので、貫通孔から永久磁石の磁束が漏洩するのを防止して磁力を効率よく利用することができる。
前記防食部材が、前記永久磁石の構成成分に対する犠牲陽極となる防食材料と、有機物とを混合してなるものであることが好ましい。
このような構成とすれば、任意の形状の空間に防食部材を配置でき、磁気吸着装置を大型化させることなく耐食性を向上させることができる。
前記外周ヨーク部の内側に、前記バックヨーク部と一体に形成された内周ヨーク部を備えており、前記永久磁石が前記外周ヨーク部と前記内周ヨーク部と前記バックヨーク部とにより形成される溝部内に収容されていることが好ましい。
このような構成とすれば、永久磁石と外周ヨーク部との間、及び永久磁石と内周ヨーク部との間にそれぞれ吸着部が形成されている磁気吸着装置とすることができ、外周ヨーク部のみの場合に比して吸着力を大きく向上させることができる。
次に、本発明の磁気吸着装置の製造方法は、永久磁石と、前記永久磁石を抱持するヨークとを備えた磁気吸着装置の製造方法であって、前記永久磁石と吸着するバックヨーク部と、前記バックヨーク部と吸着した前記永久磁石を取り囲む外周ヨーク部とを有する前記ヨークに前記永久磁石を組み込むに際して、前記バックヨーク部に設けた貫通孔から、前記ヨークの前記永久磁石が配置される側に、前記永久磁石と前記バックヨーク部とが吸着するのを妨げる吸着規制部材を突出させる工程と、前記外周ヨーク部に囲まれた領域に前記永久磁石を配置し、前記永久磁石を前記吸着規制部材で支持する工程と、前記吸着規制部材を前記貫通孔を介して外側に移動させることで前記永久磁石と前記バックヨーク部とを接近させる工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法によれば、吸着規制部材によって永久磁石がヨーク内に引き込まれてバックヨーク部に衝突するのを効果的に防止することができる。したがって、永久磁石を安全かつ確実にヨークに収容することができる。そして、永久磁石として吸着力の強い希土類永久磁石を用いた場合にも容易にヨークに収容できるため、従来得られなかった強力な吸着力を有する磁気吸着装置を製造することができる。
前記吸着規制部材を突出させる工程において、前記吸着規制部材の先端を、前記外周ヨーク部の開口端と側面視で略同一の高さに配置することが好ましい。
この製造方法によれば、吸着規制部材の先端と外周ヨーク部の先端とによって永久磁石をほぼ水平に支持できるので、永久磁石を外周ヨーク部の先端に吸着させた状態で外周ヨーク部の内側に滑らせて移動することができ、安全かつ確実に永久磁石をヨークに組み込むことができる。
前記バックヨーク部に複数の前記貫通孔が形成されており、複数の前記吸着規制部材を前記各貫通孔を介して前記ヨークの内側に突出させるとともに、複数の前記吸着規制部材の突出高さを略同一とすることが好ましい。
このように複数の吸着規制部材を用いることで、吸着規制部材によって永久磁石を水平姿勢に支持しやすくなるので、永久磁石の組み込みが容易になり、また永久磁石の破損も効果的に防止できる。
前記バックヨーク部に形成された貫通孔がねじ孔部であり、前記吸着規制部材が前記ねじ孔部に螺合されるボルトであることが好ましい。
このような製造方法とすることで、ボルトの進退によって永久磁石とバックヨーク部との間隔を制御することができるようになる。また永久磁石を緩やかな速度で移動させることができるため、安全に永久磁石の組み込みを行うことができる。
本発明によれば、ヨークのうち永久磁石と吸着するバックヨーク部に貫通孔が設けられていることで、製造時に永久磁石を安全かつ確実にヨークに組み込むことができ、強い磁力の永久磁石でも容易に組み込むことができる製造性に優れた磁気吸着装置を提供することができる。また、永久磁石として磁力の強い希土類永久磁石を用いることができるため、極めて吸着力の強い磁気吸着装置を容易に実現できる。
本発明によれば、強い磁力の永久磁石であっても、安全かつ確実にヨークに組み込むことができ、吸着力に優れた磁気吸着装置を安全に製造する方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る磁気吸着装置を示す分解斜視図である。図2(a)は、本発明に係る磁気吸着装置の縦断面図である。図2(b)は、本発明に係る磁気吸着装置の横断面図である。
なお、図2(a)に示す断面図は図2(b)のA−A’線に沿う位置に対応し、図2(b)に示す断面図は図2(a)のB−B’線に沿う位置に対応する。
図1に示すように、本実施形態に係る磁気吸着装置180は、吸着装置本体180aと、吸着装置本体180aを設備機器等に固定するナット180bとを備えている。また、ボルト188は、吸着装置本体180aに螺合して使用され、磁気吸着装置180の吸着面から進退させて鋼矢板1000に対する吸着力を調整するために用いられる吸着力調整部材である。
吸着装置本体180aは、図1及び図2に示すように、平面視リング状のNd−Fe−B系永久磁石(以下ネオジム磁石と称する。)111と、ネオジム磁石111を収容するキャップ状のヨーク181とを備えており、ヨーク181のネオジム磁石111と反対側の面にはねじ軸部186が形成されている。また、ヨーク181とネオジム磁石111との隙間には防食部材142a、142bが設けられている。本実施形態において、ネオジム磁石111と、ネオジム磁石111に接触する防食部材142a、142bとが、耐食性磁石176を構成している。
耐食性磁石176を構成する永久磁石としては、Nd−Fe−B系永久磁石に限らず、RE−Fe−M−B(REはNd、Y、La、Ce、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素、MはCo、Ti、Nb、Al、V、Mn、Sn、Ca、Mg、Pb、Sb、Zn、Si、Zr、Cr、Ni、Cu、Ga、Mo、W、Taからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素)で表記される鉄系の希土類永久磁石のほか、Sm−Co磁石、フェライト磁石等も用いることができる。これらの永久磁石は、表面に樹脂膜やめっき膜が形成されていてもよい。
防食部材142a、142bは、図2(b)に示すように、いずれも平面視でリング状に形成されており、ネオジム磁石111の外周面と内周面とをそれぞれ覆っている。本実施形態の場合、防食部材142a、142bは、可撓性防食部材であり、本例では亜鉛粉末又は亜鉛合金粉末を樹脂材料等に混合してペースト状とした可撓性亜鉛陽極である。
可撓性防食部材は、少なくとも塗布時に粘性を有するペースト状(パテ状)であればよい。つまり、塗布後の加熱処理や乾燥処理により固化するものであってもよい。さらには、塗布時には導電性を有しておらず、加熱処理や乾燥処理により導電性を発現するものであってもよい。
また可撓性防食部材に含まれる金属粉末は、陽極電位、陽極効率、電解生成物の発生量、取り扱いの難易を考慮すると、亜鉛が最も適している。
防食部材142a、142bは、50μm以上の厚さに形成することが好ましく、500μm以上の厚さとすることがより好ましい。さらに1mm以上の厚さとすれば、極めて長期間にわたり防食作用を得られる防食部材となる。このような構成を備えていることで、本実施形態の磁気吸着装置180は、水中や海中などの過酷な腐食環境でもネオジム磁石111に腐食を生じることなく使用できるものとなっている。
従来用いられているめっき膜の厚さ(5〜20μm程度)では、大気中での使用にはほとんど問題がないが、水中や海中などの過酷な腐食環境では十分な防食作用を得られず、ネオジム磁石111が腐食するおそれがある。これに対して、上述した範囲の厚さの防食部材を備えていれば、十分な量の防食部材を備えた耐食性磁石を構成することができ、長期間にわたり水中や海水中で使用しても腐食せず、吸着力を持続させることができる。
ヨーク181は、ネオジム磁石111の背面側の磁石面に吸着する円盤状のバックヨーク部183と、ネオジム磁石111の外周面と対向する円筒状の外周ヨーク部184と、ネオジム磁石111の内周面と対向する内周ヨーク部185と、バックヨーク部183のネオジム磁石111と反対側に延出されたねじ軸部186と、を一体に形成した構成である。そして、ヨーク181は、バックヨーク部183と外周ヨーク部184と内周ヨーク部185とにより形成された平面視リング状の溝部181b内に耐食性磁石176を収容している。
ヨーク181の上記溝部181bは、図2(a)に示すように、ネオジム磁石111の高さよりも大きい深さに形成されており、ヨーク181に耐食性磁石176を収容した状態で、外周ヨーク部184及び内周ヨーク部185の開口側の端部がネオジム磁石111の磁石面よりも先端側(吸着対象物側)に突出するようになっている。このように磁石よりもヨークを突出させておくことで、磁気吸着装置180を吸着対象物に吸着させたときの摩擦や衝撃からネオジム磁石111を保護することができ、ネオジム磁石111が摩耗したり、割れたりするのを防止することができる。
ねじ軸部186は、ヨーク181と一体に円筒状に形成されており、バックヨーク部183の法線方向にねじ軸の延在方向が一致している。ねじ軸部186の外周面には、ナット180bを螺合するための雄ねじ部186aが形成されている。このねじ軸部186は、ナット180bとともに本実施形態の磁気吸着装置180を設備機器等に取り付ける部材として機能する。すなわち、設備機器等に設けられたボルト穴にねじ軸部186を挿通してナット180bにより締結することで、簡便に設備機器等に取り付けることができる。
さらに、ねじ軸部186には、ねじ軸部186を軸方向に貫通するねじ孔部181aが形成されている。さらに、ねじ孔部181aは、図2(a)に示すように、ヨーク181のバックヨーク部183と内周ヨーク部185とを貫通している。すなわち、ねじ孔部181aは吸着装置本体180aを高さ方向に貫通して形成されている。
ねじ孔部181aの内側面には、ボルト188の雄ねじ部189と螺合する雌ねじ部が形成されている。ねじ孔部181aは吸着装置本体180aを貫通しているので、ねじ孔部181aに十分な長さのボルト188を螺合すると、ボルト188の先端部を内周ヨーク部185の先端から突出させることができる。また、ボルト188を軸回りに回転させることで、ヨーク181の吸着面からのボルト188の突出長さを自在に調整することができる。
ねじ軸部186の雄ねじ部186aに螺合されるナット180bは緩み止めナットであり、本実施形態の場合、図1に示すように、ナット180bのねじ穴と同軸のフリクションリング187が設けられている。フリクションリング187は、ねじ穴の中心部側に突出する爪部を有しており、ナット180bをねじ軸部186に螺合することで前記爪部が雄ねじ部186aのねじ山に接して変形し、この変形により生じる反力によって雄ねじ部186aを押圧するようになっている。そして、フリクションリング187と雄ねじ部186aとの摩擦力によってナット180bの自由回動が制限され、ナット180bが緩むのを防止するようになっている。
なお、ナット180bの緩み止め構造は特に限定されず、フリクションリングを用いたもののほか、スプリングワッシャを用いた構造や、ダブルナット構造、樹脂リングを用いた構造など、種々のものを用いることができる。
バックヨーク部183には、バックヨーク部183を貫通してネオジム磁石111に達するねじ孔部(貫通孔)183aが複数形成されている。ねじ孔部183aは、ヨーク181にネオジム磁石111を収容する際に使用するものであり、ねじ孔部183aにボルト(吸着規制部材)を挿通してヨーク181の内側にボルトの先端を突出させておくことで、ヨーク181の開口側に配置したネオジム磁石111がバックヨーク部183に吸着するのを規制する。これにより、ネオジム磁石111を配置する際にヨーク181の内部に引き込まれてバックヨーク部183に衝突し、その衝撃によって割れたり、欠けたりするのを防止するようになっている。
ここで、図3及び図4を参照して、磁気吸着装置180の製造工程について説明するとともに、ねじ孔部183aの機能についてさらに詳細に説明する。
図3(a)は、吸着装置本体180aの平面図であり、図3(b)は図3のC−C’線に沿う位置の断面図である。図4(a)〜(c)は、本実施形態の磁気吸着装置180の製造工程を示す図である。
図3に示すように、吸着装置本体180aのバックヨーク部183には、3つのねじ孔部183aが、円形のバックヨーク部183aの中心に対して軸回りに120°間隔に配列形成されている。ねじ孔部183aは、バックヨーク部183を貫通してネオジム磁石111が収容される溝部181bに達している。
本実施形態の磁気吸着装置180の製造工程は、図3に示した吸着装置本体180aの溝部181b内にリング状のネオジム磁石111を組み込む工程を含む。図4には、このネオジム磁石111を組み込む工程が示されている。
吸着装置本体180aにネオジム磁石111を組み込むには、まず、図4(a)に示すように、吸着装置本体180aのねじ孔部183aに、バックヨーク部183の溝部181bと反対側の面からボルト(吸着規制部材)191を螺合し、ボルト191の先端を溝部181b内に突出させる。このとき、ボルト191の先端は、外周ヨーク部184の開口端と側面視で略同位置とする。
なお、図4(a)にはボルト191を1本のみ示しているが、実際には図3(a)に示した3つのねじ孔部183aに同様にボルト191が螺合され、他の2本のボルトについても、図4(a)に示すボルト191と同様の状態になっている。
次に、図4(a)に示すように、外周ヨーク部184の側方からネオジム磁石111を溝部181b上の位置まで滑り込ませる。ネオジム磁石111の磁力が強いため、はじめからネオジム磁石111を溝部181b上に配してヨーク181に接近させると、ネオジム磁石111とヨーク181とが引き寄せ合って衝突するからである。
ネオジム磁石111を溝部181bの平面領域内に配置すると、ネオジム磁石111はバックヨーク部183に引き寄せられようとするが、溝部181b内には3本のボルト191が突出しているので、ボルト191の先端によってネオジム磁石111が支持される。また、等間隔に配置された3本のボルト191により、ネオジム磁石111は水平姿勢を保持したまま支持されている。
次に、図4(b)に示すように、ボルト191を軸回りに回転させ、ボルト191の先端をバックヨーク部183側に後退させる。すると、ネオジム磁石111はバックヨーク部183と引き寄せられるので、ボルト191の後退に伴って溝部111の奥側に移動する。
このようにしてボルト191を後退させ続けると、ネオジム磁石111はバックヨーク部183に突き当たって吸着し、図4(c)に示すように、ヨーク181の溝部181b内に全体が収容された状態となる。
その後、3本のボルト191を取り除くことで、ヨーク181にネオジム磁石111を組み込むことができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態では、ねじ孔部183aに螺合されたボルト191を徐々に後退させることでネオジム磁石111をバックヨーク部183に徐々に接近させるようになっている。したがって、ネオジム磁石111がバックヨーク部183に急激に引き寄せられて衝突することがない。よって、本実施形態に係る製造方法によれば、製造時のネオジム磁石111の破損を効果的に防止することができ、歩留まりよく安全に磁気吸着装置を製造することができる。
また、ねじ孔部183aが設けられていることで、本実施形態の磁気吸着装置180はその解体も容易である。つまり、解体時にネオジム磁石111をヨーク181から取り外す場合には、ネオジム磁石111は全体が溝部181b内に収容されてしまっており、またネオジム磁石111とバックヨーク部183とが強力に吸着しているため、ネオジム磁石111を引き出すのは困難である。
そこで本実施形態のように、ねじ孔部183aがあらかじめ設けられていれば、ねじ孔部183aにボルト191を螺合して進出させ、ネオジム磁石111に突き当てて押し出すことができる。これにより、極めて容易にヨーク181とネオジム磁石111とを分離することができる。
なお、本実施形態では、バックヨーク部183に3つのねじ孔部183aを設け、3本のボルト191によってネオジム磁石111の吸着を規制する場合について説明したが、ねじ孔部183aは少なくとも1つ形成されていれば、ネオジム磁石111とバックヨーク部183との衝突は防止できる。
一方、ねじ孔部183aが複数形成されていれば、それに応じた複数本のボルト191によりネオジム磁石111を支持できるため、組み込み時のネオジム磁石111の姿勢を水平に保ちやすく、外周ヨーク部184とネオジム磁石111との隙間が小さい場合等には組み込みが容易になるという利点が得られる。
また本実施形態では、バックヨーク部183にねじ孔部183aを形成した場合について説明したが、ねじ孔部183aに代えて単なる貫通孔をバックヨーク部183に形成してもよい。この場合には、貫通孔にシャフトやボルトなどの棒状の吸着規制部材を挿通してネオジム磁石111を支持し、この棒状の吸着規制部材を後退させることでネオジム磁石111を組み込むことになる。
ただし、このように雌ねじ部を有さない貫通孔を形成した場合には、ねじ孔部183aのようにボルト191の位置を固定する機能がないため、ネオジム磁石111を支持した前記吸着規制部材の位置を保持する固定手段を別途設けることになる。
また、本実施形態の磁気吸着装置180では、製造時の磁石の組み付けに用いられるねじ孔部183aに防食部材143cが設けられている。上述したように、ねじ孔部183aは製造時の磁石の組み付け、あるいは解体時の磁石の取り外し以外にはほとんど使用されない。
そこで、ねじ孔部183aにネオジム磁石111と接触するように防食部材143cを配することで、ネオジム磁石111の腐食を効果的に防止することができる。また、ねじ孔部183aを介した磁束の漏洩を低減できるので、磁力の利用効率を高めるとともに、他の部材に対して磁力が作用するのも防止できる。
以上に説明したように、本実施形態の磁気吸着装置180では、バックヨーク部183にねじ孔部183aが設けられていることで、その製造工程において、強い磁力を有するネオジム磁石111を安全かつ確実にキャップ状のヨーク181に収容できるようになっており、吸着力に優れ、かつ製造性もに優れた磁気吸着装置となっている。
また、本実施形態に係る磁気吸着装置180では、ネオジム磁石111の磁力を有効に利用し、極めて強力な吸着力を得ることができるようになっている。具体的には、ネオジム磁石として、表面積36cm、外形70mm、内径32mm、厚さ15mmのリング状のものを用い、ヨーク181を鋼材を削り出して作製した場合において、水平方向(吸着面の法線方向;引っ張り荷重)で約170kg(4.7kg/cm)、垂直方向(吸着面方向;剪断荷重)で約80kg(2.2kg/cm)の吸着力が得られる。
上記のように強力な吸着力が得られるのは、本実施形態に係る磁気吸着装置180が、リング状のネオジム磁石111の内周及び外周にそれぞれ内周ヨーク部185、外周ヨーク部184を設けているためである。このようなダブルヨーク構造を採用することで、ネオジム磁石111と内周ヨーク部185との間、及びネオジム磁石111と外周ヨーク部184との間のそれぞれに吸着部が形成されるためである。
具体的には、上述した具体的構成において、内周ヨーク部185を設けない構成(シングルヨーク構造)の磁気吸着装置に比して、約1.7倍の吸着力が得られる。本実施形態では、このようにダブルヨーク構造を採用することで、寸法を大きくすることなく吸着力を大きく向上させており、重量の大きい設備機器であっても小型の磁気吸着装置で設置できるようになっている。
また本実施形態に係る磁気吸着装置180では、防食部材142a、142bによって、ネオジム磁石111と外周ヨーク部184、及びネオジム磁石111と内周ヨーク部185とが離間されている。すなわち、防食部材142a、142bがネオジム磁石111とヨーク181との間のスペーサとしても機能する。
これにより、ネオジム磁石111の外周面と外周ヨーク部184との間、及びネオジム磁石111の内周面と内周ヨーク部195との間で短絡磁束が生じるのを防止し、磁気吸着装置180の吸着力を高めている。
さらに、本実施形態において、防食部材142a、142bを均一な厚さに形成することで、ネオジム磁石111と外周ヨーク部184との間隔、及びネオジム磁石111と内周ヨーク部185との間隔を均一に保持することができるので、磁気吸着装置180の吸着面となる外周ヨーク部184の開口端、及び内周ヨーク部185の開口端において周方向で均一な吸着力が得られるようになる。
なお、本実施形態ではネオジム磁石111と外周ヨーク部184との間、及びネオジム磁石111と内周ヨーク部185との間に、それぞれ防食部材142a、142bを設けた構成としているが、防食部材142a、142bは、過酷な腐食環境で使用しない場合には設けなくてもよい。
しかしこの場合でも、防食部材142a、142bに代えて、非磁性材料をネオジム磁石111の外周面及び内周面に設けておくことが好ましい。これによりネオジム磁石111と外周ヨーク部184との間、及びネオジム磁石111と内周ヨーク部185との間での短絡磁束が生じて吸着力が低下するのを防止することができる。
また本実施形態では、ネオジム磁石111の腐食を防止するための防食部材142a、142bとして、防食材料の粉末を含む可撓性防食部材を用いたが、このような可撓性防食部材に代えて、亜鉛や亜鉛合金等の防食材料をシート状に延伸した防食シートを用いることもできる。この場合にも、ネオジム磁石111に接触する防食シートから供給される防食電流によりネオジム磁石111の腐食を防止することができ、長期間にわたり良好な吸着力を得ることができる。
上記防食シートを用いる場合には、ネオジム磁石111と防食シートとを導電性接着剤を介して接着することが好ましい。このような構成とすることで、ネオジム磁石111と防食シートとの電気的導通を確実に確保することができる。導電性接着剤としては、例えば金属粒子を樹脂接着剤に混合したものを用いることができ、前記金属粒子として、亜鉛粉末又は亜鉛合金粉末を用いることが好ましい。亜鉛を含む金属粒子を用いることで、防食シートからの防食電流を効率よく確実にネオジム磁石111に供給されるようになる。
また、上記防食シートを防食部材142a、142bが設けられた位置以外の部位に接着することもできる。例えば、ネオジム磁石111のバックヨーク部183と反対側の面(ヨーク開口側の面)に接着してもよい。あるいは、バックヨーク部183のネオジム磁石111と反対側の面(ナット180b側の面)に接着してもよい。さらには、外周ヨーク部184の外周面に接着することもできる。
防食シートとしては、50μm以上の厚さのものを用いることが好ましく、100μm以上の厚さとすることがより好ましい。さらに厚くとすれば、極めて長期間にわたり防食作用を得られる防食部材となる。防食シートの厚みは、厚くすれば防食作用を得られる期間が長くなる一方、薄い方が加工や取り扱いの点で有利になるので、ネオジム磁石やヨークの形状に応じて適宜選択すればよい。ただし、従来用いられているめっき膜の厚さ(5〜20μm程度)では水中や海水中で十分な防食作用を得られず、ネオジム磁石が腐食するおそれがあるため、防食に十分な厚さを確保する必要がある。
(磁気吸着装置の使用例)
上記構成を備えた本実施形態の磁気吸着装置は、設備機器を鋼構造物に固定する用途に好適に用いることができ、例えば、鋼矢板式岸壁の電気防食に用いられている流電陽極の設置に用いることができる。
図5(a)は、本発明に係る磁気吸着装置を備えた流電陽極の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のD−D’線に沿う断面図である。
図5に示すように、本実施形態の流電陽極100は、側面視台形状の陽極本体101と、陽極本体101の長手方向端部の側面から進出する取り付け部103と、取り付け部103のボルト穴に取り付けられた、先の実施形態に係る磁気吸着装置180とを備えている。
陽極本体101は、アルミニウムや亜鉛、マグネシウム、又はこれらの合金からなるものとされ、典型的には、アルミニウム又はアルミニウム合金が用いられる。
取り付け部103は、鋼材を用いて作製される。取り付け部103は、図5(b)に示すように、陽極本体101の内部を長手方向に貫通する芯金であり、その両端部にはボルト穴が設けられており、かかるボルト穴に磁気吸着装置180のねじ軸部186を挿通し、ナット180bで締結することで磁気吸着装置180が取り付けられている。
以上の構成を備えた流電陽極100は、図5に示すように、磁気吸着装置180のヨーク181の開口側の吸着面を、鋼矢板1000に向けた状態で接近させることで、鋼矢板1000に吸着固定することができる。磁気吸着装置180の構成部材はいずれも導電性を有しているため、鋼矢板1000と接触するヨーク181から取り付け部103を介して陽極本体101と鋼矢板1000とが電気的に接続される。これにより、海水中に流電陽極100を設置することで、陽極本体101から鋼矢板1000に持続的に防食電流が供給され、鋼矢板1000の腐食を防止することができる。
そして、本発明では、流電陽極100を磁気吸着装置180により設置する取り付け構造を採用したことで、従来の水中アーク溶接を用いた流電陽極の取り付け構造における問題点をすべて解決できるものとなっている。
すなわち、水中アーク溶接のように鋼矢板1000を加工する必要がないので、溶接による鋼矢板1000の強度低下が生じることがない。また、水中アーク溶接では取り付け作業に資格が必要であったが、本発明では資格不要で作業することができる。さらに、水中アーク溶接では取り付け品質が潜水士の技量に左右され、また海中での溶接に時間がかかるという問題があったが、本発明では磁気吸着させるだけであるため、潜水士の技量に関係なく確実に設置することができ、また短時間に作業を実施することができる。
また鋼矢板1000において磁気吸着装置180を吸着させるための平坦面は、上記磁気吸着装置2個分の領域が確保されていればよいため、鋼矢板1000に凹凸や反りがあっても容易に取り付けることが可能である。
さらに、磁気吸着装置180は、耐食性磁石176を備えているので、海中に長期間設置してもネオジム磁石111に腐食を生じることはなく、長期間にわたり良好な吸着力を得られるものとなっている。
また、本実施形態の流電陽極100では、鋼矢板1000への取り付けに際して、磁気吸着装置180に取り付けられたボルト188を利用して安全に取り付け作業を行えるようになっている。
具体的には、流電陽極100を鋼矢板1000に取り付ける前に、ボルト188を磁気吸着装置180のねじ軸部186の先端側からねじ孔部181aに螺合し、ボルト188の先端部を内周ヨーク部185の先端から突出させた状態としておく。
このようにボルト188を突出させた状態で磁気吸着装置180を鋼矢板1000に接近させると、ボルト188の先端によって、磁気吸着装置180のヨーク181と鋼矢板1000との接触が妨げられるため、磁気吸着装置180は鋼矢板1000に弱い力で引き寄せられるか、あるいは全く引き寄せられないこととなる。
その後、ボルト188を軸回りに回転させてヨーク181から後退させることで、磁気吸着装置180と鋼矢板1000とを徐々に接近させ、吸着させることができる。
このようにして、流電陽極100が鋼矢板1000に急激に引き寄せられるのを回避することができ、安全に作業を行うことができる。
また、ボルト188は、流電陽極100を鋼矢板1000から取り外すときにも有効に機能する。すなわち、図5(b)に示す吸着状態において、ボルト188を軸回りに回転させてボルト188の先端部を鋼矢板1000側に進出させると、磁気吸着装置180を鋼矢板1000から引き離すことができる。
磁気吸着装置180に用いられているネオジム磁石111は、極めて強力な吸着力を有するため、人手では直接引き離すのは困難であるが、本例ではボルト188を操作するだけで容易に引き離すことができ、またボルト188は吸着面から突出させた状態に保持されるため、引き離した磁気吸着装置180が再び鋼矢板1000に吸着してしまうことが無く、安全に作業を行うことができる。
さらにボルト188は、設置後に流電陽極100の位置調整を行う場合にも有効に機能する。すなわち、ボルト188を操作することで、磁気吸着装置180を鋼矢板1000から少しだけ引き離すと、磁気吸着装置180は鋼矢板1000に弱い力で吸着した状態となる。このような状態とすることで、流電陽極100を容易に移動させることができるようになるので、流電陽極100を所望の位置に移動させた後、ボルト188を操作して磁気吸着装置180を鋼矢板1000に再び吸着させることで、安全に位置調整作業を実施することができる。
このように、磁気吸着装置180によれば、流電陽極100の取り付け、取り外し、あるいは位置調整を、容易かつ安全に実施することができる。
また、本実施形態において、ボルト188としては、その先端部を円錐状に尖らせた形状のものを用いることが好ましい。このように尖鋭な先端形状を有するボルト188を用いることで、流電陽極100を鋼矢板1000に取り付けた後、ボルト188の先端を鋼矢板1000に食い込ませた状態に保持することができる。これにより、鋼矢板1000と磁気吸着装置180との導通をより確実なものとすることができ、したがって陽極本体101と鋼矢板1000との導通状態をさらに安定に保持することができる。
また、ボルト188は、他の部材を磁気吸着装置180に締結するための固定具として用いることもできる。例えば、流電陽極100を鋼矢板1000に設置した後、流電陽極100において発生する電流を計測するための計測機器の端子を固定する固定具として、ボルト188を利用してもよい。このようにあらかじめ計測機器の接続部が設けられた構成としておけば、陽極本体101の損耗状態等の点検を容易かつ迅速に実施することができる。
なお、上記の例では、鋼矢板に取り付けられる流電陽極に用いた場合について説明したが、本発明に係る磁気吸着装置は、陸上、海中を問わず、種々の用途に用いることができる。例えば、土木、建築用途では、鉄柱や鉄板などの鋼構造物の組み付けや、鋼構造物に対する付属品の取り付け等に好適に用いることができる。この用途では、従来、溶接、リベット、ボルト締結等の加工手段を用いて組み付けや取り付けを行っていたが、本発明の磁気吸着装置を採用すれば、これらを強力に吸着させて上記加工手段による施工と同等の強度を得られるので、工期の短縮や作業効率の向上といった効果が得られる。さらには、必要に応じて取り外すこともできるため、作業足場の設置等に用いれば、撤収作業をも迅速に行えるようになる。
実施形態に係る磁気吸着装置の分解斜視図。 実施形態に係る磁気吸着装置の縦断面図及び横断面図。 実施形態に係る磁気吸着装置の吸着装置本体を示す図。 実施形態に係る磁気吸着装置の製造工程を示す図。 実施形態に係る磁気吸着装置の使用例を示す平面図及び断面図。
符号の説明
100 流電陽極、111 ネオジム磁石、142a,142b 防食部材、176 耐食性磁石、180 磁気吸着装置、181 ヨーク、183 バックヨーク部、183a ねじ孔部(貫通孔)、184 外周ヨーク部、185 内周ヨーク部、188 ボルト(吸着力調整部材)、180a 吸着装置本体、180b ナット、186 ねじ軸部、191 ボルト(吸着規制部材)

Claims (10)

  1. 永久磁石と、前記永久磁石を抱持するヨークとを備えた磁気吸着装置であって、
    前記ヨークが、前記永久磁石と吸着するバックヨーク部と、前記バックヨーク部と一体に形成されて前記永久磁石を取り囲む外周ヨーク部とを有しており、
    前記バックヨーク部に、前記バックヨーク部を貫通して前記永久磁石に達する貫通孔が形成されていることを特徴とする磁気吸着装置。
  2. 前記貫通孔が、ボルトと螺合されるねじ孔部であることを特徴とする請求項1に記載の磁気吸着装置。
  3. 前記貫通孔が複数形成されており、複数の前記貫通孔が前記バックヨーク部の面方向で互いに等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気吸着装置。
  4. 前記貫通孔内に、防食部材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気吸着装置。
  5. 前記防食部材が、前記永久磁石の構成成分に対する犠牲陽極となる防食材料と、有機物とを混合してなるものであることを特徴とする請求項4に記載の磁気吸着装置。
  6. 前記外周ヨーク部の内側に、前記バックヨーク部と一体に形成された内周ヨーク部を備えており、前記永久磁石が前記外周ヨーク部と前記内周ヨーク部と前記バックヨーク部とにより形成される溝部内に収容されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の磁気吸着装置。
  7. 永久磁石と、前記永久磁石を抱持するヨークとを備えた磁気吸着装置の製造方法であって、
    前記永久磁石と吸着するバックヨーク部と、前記バックヨーク部と吸着した前記永久磁石を取り囲む外周ヨーク部とを有する前記ヨークに前記永久磁石を組み込むに際して、
    前記バックヨーク部に設けた貫通孔から、前記ヨークの前記永久磁石が配置される側に、前記永久磁石と前記バックヨーク部とが吸着するのを妨げる吸着規制部材を突出させる工程と、
    前記外周ヨーク部に囲まれた領域に前記永久磁石を配置し、前記永久磁石を前記吸着規制部材で支持する工程と、
    前記吸着規制部材を前記貫通孔を介して外側に移動させることで前記永久磁石と前記バックヨーク部とを接近させる工程と、
    を有することを特徴とする磁気吸着装置の製造方法。
  8. 前記吸着規制部材を突出させる工程において、
    前記吸着規制部材の先端を、前記外周ヨーク部の開口端と側面視で略同一の高さに配置することを特徴とする請求項7に記載の磁気吸着装置の製造方法。
  9. 前記バックヨーク部に複数の前記貫通孔が形成されており、複数の前記吸着規制部材を前記各貫通孔を介して前記ヨークの内側に突出させるとともに、複数の前記吸着規制部材の突出高さを略同一とすることを特徴とする請求項7又は8に記載の磁気吸着装置の製造方法。
  10. 前記バックヨーク部に形成された貫通孔がねじ孔部であり、前記吸着規制部材が前記ねじ孔部に螺合されるボルトであることを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の磁気吸着装置の製造方法。
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