JP2008277125A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】小さな力で適度な接触力を得ることができるコネクタを提供する。
【解決手段】弾性体4の導電部5が埋設されていない部分が埋設されている部分よりも薄いので、コンタクト部材3が2つの接続対象物である電子部品21とプリント基板23とで挟まれたとき、その挟持力が大きくなくとも導電部5は倒れ、倒れた導電部5は弾性体4の弾性力によってもとの状態に戻ろうとし、電子部品21やプリント基板23のパッド211,232と導電部5の端部との間に適度な接触力が生じる。
【選択図】図1

Description

この発明はコネクタに関し、特に2つの接続対象物に挟持されて接続対象物同士を電気的に接続させるコネクタに関する。
従来、異方導電性シートと、このシートを支持する位置決め金属板とを備えているコネクタが知られている(下記特許文献参照)。
上記異方導電性シートは、弾性を有するシート状の絶縁体と、この絶縁体に設けられた複数の導電部とを有する。導電部はシートの厚さ方向へ延び、導電部の両端面は絶縁体の上下面からわずかに露出している。
導電部は、絶縁体中に導電性粒子を厚さ方向に連鎖させて形成されたものである。
このコネクタの異方導電性シートを電気回路部品と電気回路基板とで挟持すると、異方導電性シートが弾性変形し、異方導電性シートの導電部の一端面と電気回路部品のパッドとの間に接触力が生じるとともに、異方導電性シートの導電部の他端面と電気回路基板のパッドとの間に接触力が生じ、電気回路部品のパッドと電気回路基板のパッドとが導通する。
特開2006−24580号公報
しかし、上記コネクタには、接続すべき電気回路部品や電気回路基板のパッドに高さ方向のばらつき(製造誤差)があったとき、このばらつきを吸収して適度な接触力を生じさせるために、異方導電性シートを相当大きな力で挟持しなければならないという問題がある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は小さな力で適度な接触力を得ることができるコネクタを提供することである。
前述の課題を解決するため請求項1の発明のコネクタは、絶縁性の弾性体と、前記弾性体に所定間隔に設けられ、前記弾性体を挟んで両側に配置される2つの接続対象物の端子同士を導通させる複数の柱状の導電部とを有するコンタクト部材と、前記コンタクト部材を保持する保持枠とを備え、前記弾性体の外周縁部と前記保持枠の内周縁部とが結合され、前記導電部の中心軸が前記弾性体の厚さ方向にほぼ平行になるとともに、前記導電部の両端部が前記弾性体の表面より外部へ露出するように、前記導電部が前記弾性体に埋設され、前記弾性体の前記導電部が埋設されていない部分が前記導電部が埋設されている部分の周囲よりも薄いことを特徴とする。
上述のように弾性体の導電部が埋設されていない部分が埋設されている部分よりも薄いので、コンタクト部材が2つの接続対象物によって挟まれたとき、その挟持力が大きくなくとも導電部は倒れ、倒れた導電部は弾性体の弾性力によってもとの状態に戻ろうとし、接続対象物の端子と導電部の端部との間に接触力が生じる。
請求項2の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記保持枠に、前記2つの接続対象物のうちの少なくとも一方を前記コンタクト部材に対して位置決めさせる位置決め部が設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のコネクタにおいて、前記位置決め部が、前記保持枠の外周縁部をほぼ直角に折り曲げて形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記導電部の中心軸が前記弾性体の厚さ方向に対してわずかに傾いていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記導電部の両端面が球面状であることを特徴とする。
この発明によれば、小さな力で適度な接触力を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係るソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続する前の状態を示す斜視図、図2は図1に示すソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続する前の状態を示す断面図、図3は図1に示すソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続した状態を示す側面図、図4は図1に示すソケットコネクタで電子部品とプリント基板とを接続した状態を示す斜視図である。
図1、2に示すように、このソケットコネクタ(コネクタ)1はコンタクト部材3と筐体7とで構成されている。
コンタクト部材3は弾性体4と導電部5とを有する。弾性体4はほぼシート状である。弾性体4は弾性を有する絶縁材料(例えば、シリコンゴム等)で形成されている。
弾性体4の導電部5を囲む部分の厚さは弾性体4の導電部5から離れた部分の厚さよりも厚い。このため弾性体4の表面の断面形状は波形である。
導電部5は角柱状であり、弾性体4に所定間隔に埋設されている。導電部5の上面及び下面は弾性体4の上面及び下面から僅かに突出している。導電部5の材料としては、銅、ニッケル等の金属の他に、エポキシ樹脂に金属フィラを混合したものが挙げられる。
弾性体4の外周縁部4aと後述する筐体7の一部(枠部71の内周縁部)とがモールドイン成型によって一体的に結合されている。
筐体7は一枚の金属板(図示せず)をほぼ枠状に打抜き、その打ち抜いた金属板の外周縁部を一方へほぼ直角に折り曲げることによって枠部(保持枠)71と側壁部(位置決め部)72とが形成される。筐体7は電子部品21の下部を収容する。
枠部71には接合孔71aが形成されている。モールドイン成型時に溶融した弾性体4の材料は接合孔71aに流れ込み、コネクタ部材3と筐体7とが強固に接合される。
4つの側壁部72のうちの相対する2つの側壁部72には位置決め片72aが形成されている。
一方の接続対象物である電子部品21(例えば半導体パッケージ)の底面には、複数のパッド(端子)211が格子状に配置されている。
他方の接続対象物であるプリント基板23は基板本体231と複数のパッド(端子)232とコネクタ半田付け部233とを有する。
基板本体231の上面には位置決め用穴231aが形成されている。位置決め用穴231aには筐体7の位置決め片72aが挿入される。
複数のパッド232は基板本体231の上面に格子状に配置されている。複数のパッド232はコネクタ半田付け部233に囲まれている。
次に、ソケットコネクタ1の使用方法について説明する。
まず、筐体7の位置決め片72aをプリント基板23の位置決め穴231aに挿入し、筐体7の枠部71をプリント基板23のコネクタ半田付け部233に半田付けする。これにより、筐体7はプリント基板23に正確に位置決めされた状態(コンタクト部材3の導電部5がプリント基板23のパッド232に対して正確に位置決めされた状態)で固定される。
次に、図1、2に示すように、電子部品21の下部を筐体7に挿入する。電子部品21の側面は側壁部72に接触し、コンタクト部材3の導電部5に対する電子部品21のパッド211の位置決めが行われる。その結果、複数のパッド211はそれぞれ導電部5に対向する。
その後、図3、4に示すように、クリップ25で電子部品21、ソケットコネクタ1及びプリント基板23を挟む。
このとき、ソケットコネクタ1は電子部品21とプリント基板23とによって押圧され、コンタクト部材3の導電部5が倒れる。
倒れた導電部5は弾性体4の弾性力によって元の状態に戻ろうとする。その結果、導電部5の上端は電子部品21のパッド211に、導電部5の下端はプリント基板23のパッド232にそれぞれ適度な力で接触する。このようにして、ソケットコンタクト1によって電子部品21とプリント基板23とが電気的に接続される。
この実施形態によれば、弾性体4の導電部5が埋設されていない部分が埋設されている部分の周囲よりも薄いので、コンタクト部材3が2つの接続対象物である電子部品21とプリント基板23とで挟まれたとき、その挟持力が大きくなくとも導電部5は倒れ、倒れた導電部5は弾性体4の弾性力によってもとの状態に戻ろうとし、電子部品21やプリント基板23のパッド211,232と導電部5の端部との間に適度な接触力が生じる。
また、導電部5が倒れるため、パッド211,232に対するワイピング効果が生じる。
更に、側壁部72と位置決め片72aとを位置決め部として枠部71の上下に設けたので、電子部品21とプリント基板23との位置決めを行うことができる。
なお、この実施形態では、導電部5の中心軸が弾性体4の厚さ方向に平行であるが、導電部5の中心軸が弾性体4の厚さ方向にわずかに傾いていてもよい。請求項1の導電部5の中心軸が弾性体4の厚さ方向にほぼ平行な状態とは、厳密な意味の平行やほとんど平行な状態の他に、わずかに傾いている状態も含まれる。導電部5の中心軸が弾性体4の厚さ方向にわずかに傾いていると、導電部5が倒れやすくなり、より使いやすくなる。
また、この実施形態では、導電部5の両端面が球面状であるので、導電部5が倒れやすくなり、より使いやすくなる。
なお、この実施形態では、側壁部72と位置決め片72aとを位置決め部として枠部71の上下に設けたが、いずれか一方だけを設けてもよい。
また、側壁部72と位置決め片72aとを位置決め部として用いたが、それらの代わりにピン(図示せず)を位置決め部として枠部71に立て、このピンで電子部品21やプリント基板23の位置決めを行ってもよい。
なお、この実施形態では、電子部品21を位置決めする側壁部72とプリント基板23対する位置決め用の位置決め片72aを有しているが、これらの位置決め手段を採用しなくても構わない。
図1はこの発明の一実施形態に係るソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続する前の状態を示す斜視図である。 図2は図1に示すソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続する前の状態を示す断面図である。 図3は図1に示すソケットコネクタによって電子部品とプリント基板とを接続した状態を示す側面図である。 図4は図1に示すソケットコネクタで電子部品とプリント基板とを接続した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 ソケットコネクタ(コネクタ)
3 コンタクト部材
4 弾性体
5 導電部
7 筐体
71 枠部(保持枠)
72 側壁部(位置決め部)
72a 位置決め片(位置決め部)
21 電子部品(接続対象物)
211 パッド(端子)
23 プリント基板(接続対象物)
232 パッド(端子)

Claims (5)

  1. 絶縁性の弾性体と、前記弾性体に所定間隔に設けられ、前記弾性体を挟んで両側に配置される2つの接続対象物の端子同士を導通させる複数の柱状の導電部とを有するコンタクト部材と、
    前記コンタクト部材を保持する保持枠と
    を備え、
    前記弾性体の外周縁部と前記保持枠の内周縁部とが結合され、
    前記導電部の中心軸が前記弾性体の厚さ方向にほぼ平行になるとともに、前記導電部の両端部が前記弾性体の表面より外部へ露出するように、前記導電部が前記弾性体に埋設され、
    前記弾性体の前記導電部が埋設されていない部分が前記導電部が埋設されている部分の周囲よりも薄い
    ことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記保持枠に、前記2つの接続対象物のうちの少なくとも一方を前記コンタクト部材に対して位置決めさせる位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記位置決め部が、前記保持枠の外周縁部をほぼ直角に折り曲げて形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
  4. 前記導電部の中心軸が前記弾性体の厚さ方向に対してわずかに傾いていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタ。
  5. 前記導電部の両端面が球面状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のコネクタ。
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