JP2008276325A - 光学式入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外乱光の光量変化に応じて受光感度を調整する光学式入力装置を提供する。
【解決手段】発光時増幅信号と比較して入力操作状態と判定するために用いる消灯時増幅信号を外乱光判別手段へも入力し、外乱光の照度の目安となる消灯時増幅信号のレベルに応じて受光手段の受光感度となる光電変換信号の増幅率を可変するので、外乱光の光量に応じて受光手段の受光感度をきめ細かく調整できる。また、消灯時増幅信号のレベル変化から、別に入力操作を検出するための検出装置を設けることなく、入力操作を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力操作よって光検出信号が遮断されることから、非接触で入力操作が可能な光学式入力装置に関し、更に詳しくは、外乱光の状況変化に対応する光学式入力装置に関する。
光学式入力装置は、発光素子が発光する光検出信号を、対となる受光素子が受光するように、入力操作領域を隔てて対となる発光素子と受光素子とが配置され、発光素子から所定の発光期間に光検出信号を発光させている。入力操作により、指などの操作体が入力操作領域を通過する光検出信号を遮断すると、発光期間に対となる受光素子が光検出信号を受光せず、受光素子の受光量が低下するので、この受光量の減少から入力操作を検出している。従って、光学式入力装置は、可動部品を用いないので耐久性に優れ、操作パネルに触れることなく所定の入力操作が実行できるので、種々の機器に対して所定のデータを入力する入力装置として広く用いられている。
このように光学式入力装置は、受光素子の受光量の変化から入力操作を検出するが、入力操作領域に受光素子の受光面を臨ませていることから、光検出信号以外の外乱光をも受光し、入力操作の検出には、外乱光による影響を除く必要があった。そこで、従来は、発光素子が光検出信号を発光させない消灯期間に受光素子の受光量を消灯時受光量として検出しておき、これを外乱光による受光量と推定し、発光期間中に受光した発光時受光量から消灯時受光量の差分が光検出信号による受光量を表すものとして、差分のレベルから入力操作の有無を検出していた。
しかしながら、光学式入力装置の設置場所での照度は、暗い部屋での100lux程度から直射日光を受ける野外の10万lux程度まで変化する場合があり、光学式入力装置の設置環境によって受光量が大きく異なり、外乱光の受光量が多い場合には、受光出力信号が飽和し、光検出信号による受光を検出できず入力操作の検出ができないものとなった。一方、外乱光の受光量が多い場合に合わせて、受光感度を落とすと、外乱光の受光量が少ない場合に、同様に光検出信号に対する受光感度も落ち、光検出信号の遮断による入力操作を正確に検出できない場合があった。そこで、発光時受光量と消灯時受光量の差分のレベルが、外乱光の受光量が多い場合でも所定値となるように、受光素子の負荷抵抗を減じ、受光素子の受光感度を下げる方法が知られている(特許文献1参照)。
以下、この第1の従来の光学式入力装置100を図6で説明すると、一対の発光素子101と受光素子102が入力操作領域を隔てて対向配置されている。発光素子101は、CPU103により開閉制御されるアナログスイッチ101a、101bを介して定電圧電源Vccと接地間に接続され、所定の発光期間に受光素子102に向けて光検出信号を発光する。
また、受光素子102は、定電圧電源Vccとの間にアナログスイッチ105が接続され、他側に、アナログスイッチブロック106と抵抗ブロック107が直列に接続されている。アナログスイッチブロック106の各切換端子a、b、cは、抵抗ブロック107の異なる抵抗値からなる各負荷抵抗107a、107b、107cに接続し、各負荷抵抗107a、107b、107cの他端は接地されている。アナログスイッチ105の開閉と、アナログスイッチ106の各切換端子間の切り換えは、CPU103により制御され、発光素子101が消灯している消灯期間と発光している発光期間のそれぞれで受光素子102を受光動作させ、その間の受光量を表す光電変換電流を切り換えられた負荷抵抗107a、107b、107cのいずれかに流す。
受光素子102とアナログスイッチブロック106との接続点は、増幅器108の入力に接続し、増幅器108の出力は、A/D変換器109を介してCPU103に接続する記憶装置110に接続している。
この光学式入力装置100では、入力操作を検出する前の初期設定で、受光素子102が抵抗ブロック107のいずれかの負荷抵抗107a、107b、107c(例えば負荷抵抗107b)に接続するように、アナログスイッチブロック106を切り換えておき、発光素子101の消灯期間に受光する消灯時受光量と、発光期間に受光する発光時受光量を受光素子102で検出する。消灯時受光量と発光時受光量に応じて、負荷抵抗107bに光電変換電流が流れ、増幅器108の入力電位は、飽和電圧に達しない限り、消灯時受光量と発光時受光量のそれぞれの受光量と、負荷抵抗107bの抵抗値にほぼ比例するものとなる。
この入力電圧は、増幅器108によって増幅され、その増幅した電圧がA/D変換器109でA/D変換され、デジタル値として記憶装置110に記憶されるので、CPU103は、発光期間に記憶装置110に記憶される発光時受光レベルと消灯期間に記憶装置110に記憶される消灯時受光レベルとのレベル差を光検出信号による受光レベルとして、このレベル差から入力操作の判定しきい値を設定し、発光時受光レベルが判定しきい値以上減少した際に、入力操作と判定する。
一方、発光素子101や受光素子102が経年変化によって性能が低下したり、受光素子102の受光面を覆うフィルターに埃などが付着し透過率が低下すると、上記初期設定において、記憶装置110に記憶される発光時受光レベルと消灯時受光レベルがともに低下して両者のレベル差も減少し、CPU103で入力操作を判定可能な判定しきい値が得られないものとなる。このような場合には、アナログスイッチブロック106を切り換え制御し、より抵抗値の高い負荷抵抗(例えば負荷抵抗107c)を受光素子102に接続する。光電変換信号による増幅器108の入力電位は、負荷抵抗107cの抵抗値に比例するので、受光素子102による受光感度が上がり、記憶装置110に記憶される発光時受光レベルと消灯時受光レベルとのレベル差は拡大し、CPU103で判定可能な判定しきい値を設定できる。
また、外乱光による受光量が過大となると、上記初期設定において、光電変換信号による増幅器108の入力電位が電源Vccに接近して飽和し、記憶装置110に記憶される発光時受光レベルと消灯時受光レベルがともに飽和したレベルを示すこととなるので、このようなケースでも両者のレベル差がなくなり、CPU103で入力操作を判定可能な判定しきい値が得られないものとなる。このように外乱光が増大した場合には、アナログスイッチブロック106を切り換え制御し、より抵抗値の低い負荷抵抗(例えば負荷抵抗107a)を受光素子102に接続して、光電変換信号による増幅器108の入力電位を、負荷抵抗107aの抵抗値に比例させて飽和電圧以下とする。すなわち、受光素子102による受光感度を下げ、記憶装置110に記憶される発光時受光レベルと消灯時受光レベルとのレベル差を発生させて、CPU103で判定可能な判定しきい値を得る。
従って、この光学式入力装置100によれば、外乱光が過大に増加しても、受光素子102の受光感度を下げて、入力操作を検出できる。
また、第2の従来例として、入力操作により光検出信号が遮断された際の発光時受光量と、遮断されない際の発光時受光量とが、ともに受光素子の受光量−光電流特性の線形領域に含まれるように、光電変換信号の増幅率を調整する光学式入力装置も知られている(特許文献2参照)。
この従来の光学式入力装置によれば、発光素子や受光素子の特性にばらつきがあっても、光電変換信号の増幅率を受光素子毎に調整することにより、発光時受光量が受光素子の飽和受光量を超えることがなく、線形領域で変化するレベル差から入力操作を誤りなく検出できる。
特公平6−12512号(第3頁第5行乃至第24行、第1図) 特開平6−186350号(第3頁第3欄第42行乃至第4欄9行、第4頁第6欄第31行乃至第46行、図10)
しかしながら、上述の第1、第2の従来例は、A/D変換器109でA/D変換する発光時受光レベルと消灯期間に記憶装置110に記憶される消灯時受光レベルが線形領域で変化させたり、両者のレベル差が一定範囲以上となるように、光電変換信号の増幅率、つなわち受光素子の受光感度を調整するものであり、外乱光の受光量自体を判別するものではないので、外乱光の増減に応じて最適な受光感度をえることはできない。
特に、第1の従来例によれば、初期設定中の発光時受光量が飽和受光量に近づいていても、発光時受光レベルと消灯時受光レベルとに所定のレベル差が得られ、受光感度が変更されないので、その後の入力操作検出中に、外乱光がわずかに増加しても受光素子の受光感度が飽和し、入力操作を検出できない恐れがある。
また、上記第1、第2の従来例は、ともに外乱光の受光量の変化を検出するものではないので、突然太陽光を受けたり、室内灯が点灯するなどして、受光素子が飽和すると、発光時受光レベルと消灯時受光レベルとの差がなくなり、入力操作状態を誤判定する恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、外乱光の光量変化に応じて受光感度を調整する光学式入力装置を提供することを目的とする。
また、突然の外乱光の変化で、受光手段で飽和受光量に達する恐れが生じた場合に、入力操作状態を判定しない光学式入力装置を提供することを目的とする。
また、入力操作による外乱光の受光量の変化を検出して、待機モードから入力操作位置を判定する通常動作モードへ移行する光学式入力装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1の光学式入力装置は、光検出信号を発光する発光手段と、入力操作領域を隔て、発光手段に対向して配置され、光検出信号を受光可能な受光手段とを対として有する光送受信ユニットと、発光手段が光検出信号を発光する発光期間(ton)と、光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を受光手段から出力させる受光制御手段と、発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、増幅手段の増幅率を可変し、受光手段の受光感度を調整する感度調整手段と、増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、発光時増幅信号のレベルと消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、差分信号の出力レベルから、発光期間(ton)での受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、感度調整手段は、発光期間(ton)に受光手段から出力される光電変換信号によって受光手段若しくは差分出力手段が飽和しないように、外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルに応じて、増幅手段の増幅率を可変することを特徴とする。
発光時増幅信号は、外乱光と光検出信号とを合わせた受光手段での受光量を表し、消灯時増幅信号は、受光手段で受光した外乱光の受光量を表す。従って、差分出力手段から出力される差分信号の出力レベルは、光検出信号による受光量の有無を表し、出力レベルが所定の判定しきい値以下となったときを、入力操作状態と判定できる。
また、外乱光判別手段が、外乱光の照度の目安となる消灯時受光量(Loff)を表す消灯時増幅信号を入力し、感度調整手段は、消灯時増幅信号のレベルに応じて、光電変換信号の増幅率を可変するので、受光手段の感度を、外乱光の受光量に応じてきめ細かく調整できる。
請求項2の光学式入力装置は、入力判定手段が、前記外乱光判別手段に入力される前記消灯時増幅信号のレベルが所定の受光しきい値を越えた場合に、所定期間、前記入力操作領域への入力操作状態の判定を停止することを特徴とする。
外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルと比較する受光しきい値を、発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号によって受光素子が飽和する恐れがある値に設定することによって、急激に外乱光の受光量が増加して受光素子が飽和した際に、入力操作状態の判定が行われず、入力操作と誤って判定しない。
請求項3の光学式入力装置は、増幅手段は、受光手段と定電圧端子間に直列に接続され、受光手段から出力される光電変換信号の電流に抵抗値を乗じた電圧の信号を増幅信号として、受光手段との接続側一端から出力する負荷抵抗であり、感度調整手段は、受光手段に接続するコモン端子と、互いに異なる抵抗値からなる2以上の負荷抵抗の各接続側一端に接続する複数の切換端子とを有する切換スイッチで構成し、切換スイッチで、受光手段に接続するいずれかの負荷抵抗の抵抗値によって、増幅率を可変することを特徴とする。
光電変換電流が負荷抵抗に流れ、負荷抵抗による電圧降下で表される電圧信号を増幅信号とするので、増幅信号は、光電変換電流の値を、負荷抵抗の抵抗値に比例する増幅率で増幅したものとなる。従って、増幅率に合わせた抵抗値の負荷抵抗を用いることにより、増幅率を可変できる。また、異なる抵抗値の負荷抵抗から、受光手段に接続する負荷抵抗を切換スイッチにより切り換えることにより、増幅率を異なる増幅率から選択できる。
請求項4の光学式入力装置は、光検出信号を発光する発光手段と、入力操作領域を隔て、発光手段に対向して配置され、光検出信号を受光可能な受光手段とを対として有する光送受信ユニットと、発光手段が光検出信号を発光する発光期間(ton)と、光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を受光手段から出力させる受光制御手段と、発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、発光時増幅信号のレベルと消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、差分信号の出力レベルから、発光期間(ton)での受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、入力判定手段は、外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルが所定の受光しきい値を越えた場合に、所定期間、入力操作領域への入力操作状態の判定を停止することを特徴とする。
外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルと比較する受光しきい値を、発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号によって受光素子が飽和する恐れがある値に設定することによって、急激に外乱光の受光量が増加して受光素子が飽和した際に、入力操作状態の判定が行われず、入力操作と誤って判定しない。
請求項5の光学式入力装置は、光検出信号を発光する発光手段と、光検出信号を受光可能な受光手段とを対として光送受信ユニットが構成され、各光送受信ユニットの発光手段が、入力操作領域の直交するX、Y方向に沿って所定間隔で配設され、対となる受光手段が入力操作領域を隔て、発光手段に対向して配置される複数の光送受信ユニットと、各光送受信ユニットの発光手段を所定周期で発光走査し、入力操作領域に光検出信号による光マトリックスを形成する発光制御手段と、発光手段が光検出信号を発光する発光期間(ton)と、光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を受光手段から出力させる受光制御手段と、発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、発光時増幅信号のレベルと消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、差分信号の出力レベルから、発光期間(ton)での受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、入力操作領域への入力操作を待機する待機モードで、発光制御手段は、各発光手段への発光走査を休止するとともに、受光制御手段は、各受光手段を所定周期で受光走査し、各受光手段から消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号を出力させ、
同一受光走査周期内に、少なくとも隣り合う2以上の受光手段について、外乱光判別手段に入力された消灯時増幅信号のレベルが低下したときに、待機モードから通常動作モードに移行し、通常動作モードで、発光制御手段は、各発光手段を発光走査するとともに、受光制御手段は、各受光手段を対となる発光手段の発光期間(ton)と消灯期間(toff)に同期させて受光走査し、入力判定手段が入力操作領域への入力操作状態を判定することを特徴とする。
通常動作モードで、増幅手段が出力する発光時増幅信号は、外乱光と光検出信号とを合わせた受光手段での受光量を表し、消灯時増幅信号は、受光手段で受光した外乱光の受光量を表す。従って、差分出力手段から出力される差分信号の出力レベルは、光検出信号による受光量の有無を表し、差分信号の出力レベルが所定の判定しきい値以下となった受光手段への光路が入力操作によって遮断されたものとして、その受光手段及び対となる発光手段の配置位置から、入力操作位置が検出される。
待機モードで、入力操作が行われない状態では、全ての各光送受信ユニットの受光素子がほぼ等しく外乱光を受光するので、外乱光判別手段に入力される各受光素子の消灯時増幅信号のレベルは、ほぼ等しい。待機モードで、入力操作が行われると、入力操作を行う操作体によって入力操作領域の一部が覆われるので、少なくとも隣り合う2以上の受光手段の消灯時受光量(Loff)が低下する。従って、同一受光走査周期内で、少なくとも隣り合う2以上の受光手段について受光制御した際の消灯時増幅信号のレベル低下から、非接触で入力操作が検出される。
請求項1の発明によれば、外乱光による受光量を、消灯時受光量(Loff)を表す消灯時増幅信号のレベルから得て、受光手段で光電変換する光電変換信号の増幅率を調整するので、受光手段や差分出力手段が飽和しない範囲内で、外乱光の照度に応じた最適な増幅率で光電変換信号を増幅できる。
また、発光時増幅信号と比較して入力操作状態を判定するために求める消灯時増幅信号を、外乱光判別手段へ入力し、外乱光の受光量を検出するので、新たに外乱光の照度を検出する回路を設けることなく、外乱光の受光量に応じて受光感度を調整できる。
これに加えて、請求項2と請求項4の発明によれば、外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルと比較する受光しきい値を、発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号によって受光素子が飽和する恐れがある値に設定することによって、急激に外乱光の受光量が増加して受光素子が飽和した際に、入力操作状態の判定が行われず、入力操作と誤って判定しない。
更に、周期的に消灯時増幅信号のレベルが受光しきい値を越えるような外部光源が存在する場合には、消灯時増幅信号のレベルが受光しきい値を越える期間を避けて、入力操作状態を判定し、外部光源の影響を受けずに誤判定することなく、入力操作状態を判定できる。
また、請求項2の発明によれば、共通する外乱光判別手段によって、外乱光の受光量の変化に対して、光電変換信号の増幅率を調整し、所定期間、入力操作状態の判定を停止できる。
これに加えて請求項3の発明によれば、異なる抵抗値の負荷抵抗と、受光手段と各負荷抵抗との接続を切り換える切換スイッチを用いるだけで、増幅率を異なる増幅率から選択できる。
請求項5の発明によれば、入力操作領域への入力操作を待機する待機モードで、発光手段が光検出信号を発光しないので、低消費電力で入力操作を待機できる。
また、発光時増幅信号と比較して入力操作状態を判定するために求める消灯時増幅信号を、外乱光判別手段へ入力し、特定受光手段の外乱光の受光量の変化から入力操作を検出するので、別に入力操作を検出するための検出装置を設けることなく、入力操作を検出でき、待機モードから通常動作モードへ移行できる。
以下、本発明の第1実施の形態に係る光学式入力装置1の基本構成と動作を、光学式入力装置1の概略を示す図1を用いて説明する。同図に示すように、光学式入力装置1は、指、ペンなどの操作体30を挿入自在な入力操作領域Eの周囲に、一対の発光手段となる赤外LED3と受光手段となるフォトトランジスタ4からとからなる光送受信ユニットU(U、U、U、U・・)を多数配置している。
各赤外LED3は、入力操作領域E周囲の直交するX、Y方向に沿って内向きに等間隔に配置され、対をなすフォトトランジスタ4は、入力操作領域Eを挟み、受光面を対となるLED3に対向させて配置される。各フォトトランジスタ4の受光面は、赤外光検出信号を通過させ、可能な限り外乱光による影響を除くように、図示しない赤外透過フィルターによって覆われている。
各光送受信ユニットUの赤外LED3は、それぞれマイクロコントローラ(以下、マイコンという)5によって接続制御されるLEDマルチプレクサ6に接続し、入力操作位置を検出する通常動作モードにおいては、マイコン5により制御される発光タイミングで順次赤外光検出信号を発光する。通常動作モードにおいて、1スイッチユニットUの赤外LED3は、例えば、前後に0.05msecの消灯期間(toff)をおいて、0.05msecの発光期間(ton)に、他の赤外LED3と重複しないタイミングで赤外光検出信号を発光するもので、前後の消灯期間(toff)には、いずれの他の赤外LED3からも赤外光検出信号を発光しない。発光制御は、全ての赤外LED3について発光制御した後再び繰り返され、その一走査周期Tは、入力操作に要する時間に比べて短い時間に設定される。操作者が入力操作に要する時間は、個人差があるが経験的に少なくとも50msec以上と推定し、一走査周期Tは50msecより短い時間となるように設定している。
一方、各光送受信ユニットUのフォトトランジスタ4は、マイコン5によって接続制御されるPdマルチプレクサ7に接続し、マイコン5で制御される受光タイミングで受光動作する。この受光タイミングは、対となるLED3の発光制御に同期するもので、各フォトトランジスタ4毎にその受光タイミングが設定される。ここでは、入力操作を検出する通常動作モードでの動作期間中に、対となる赤外LED3の消灯期間(toff)と発光期間(ton)のそれぞれで受光動作し、その期間に受光する消灯時受光量(Loff)と発光時受光量(Lon)を検出している。
Pdマルチプレクサ7の出力は、第1増幅回路8を介して発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10に接続している。発光時入力ホールド回路9は、赤外LED3の発光期間(ton)に、対となるフォトトランジスタ4が出力する光電変換信号を、第1増幅回路8で増幅した発光時増幅信号を入力し、消灯時入力ホールド回路10は、赤外LED3の消灯期間(toff)に、対となるフォトトランジスタ4が出力する光電変換信号を、第1増幅回路8で増幅した消灯時増幅信号を入力する。
発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10の出力は、それぞれ差分出力回路11に接続し、差分出力回路11は、発光時増幅信号のレベルと消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を第2増幅回路12へ出力する。発光時増幅信号は、外乱光に光検出信号を加えたフォトトランジスタ4の発光時受光量(Lon)を表し、消灯時増幅信号は、外乱光のみのフォトトランジスタ4の消灯時受光量(Loff)を表すので、両者のレベルの差分である差分信号は、光検出信号のみの受光量を表すものとなる。
また、消灯時入力ホールド回路10の出力は、マイコン5の外乱光入力部13にも接続し、外乱光の受光量を表す消灯時増幅信号を外乱光入力部13へ出力している。外乱光入力部13とともに外乱光判別手段を構成するマイコン5は、外乱光入力部13に入力される消灯時増幅信号のレベルに応じて、フォトトランジスタ4や消灯時入力ホールド回路10が光電変換信号によって飽和せず、かつその受光量に合わせて最適な増幅率となるように、第1増幅回路の第1増幅率を可変するものであるが、その動作の詳細は後述する。
差分出力回路11から出力される差分信号は、第2増幅回路12によってマイコン5が判別可能なレベルに増幅され、増幅した差分信号のレベルによって、マイコン5は赤外入力操作の有無を判定する。すなわち、フォトトランジスタ4が対となる赤外LED3から発光される赤外光検出信号を受光した際の第2増幅回路12の出力レベルより低いレベルを判定しきい値として設定し、第2増幅回路12の出力レベルが判定しきい値以下となった場合に、対となる赤外LED3からの赤外光検出信号の光路が操作体30の入力操作位置2で遮断されたものとして、その光送受信ユニットUの取り付け位置間で入力操作があったと判定する。
光学式入力装置1の全体では、全ての光送受信ユニットUの赤外LED3を順次発光走査し、入力操作領域Eに、図1の破線で示す網目状の走査光路を形成する。この入力操作領域E内に、操作者が操作体30を挿入し入力操作を行うと、その入力操作位置2を通過するX、Y方向の赤外光検出信号が遮断される。その結果、その光路上にあるフォトトランジスタ4は、それぞれ対となる赤外LED3の発光タイミングで赤外光検出信号を受光しないこととなるので、これによってマイコン5は、入力操作の有無と、その入力操作位置を検出する。
以下、この光学式入力装置1の更に具体的な構成と動作を図2乃至図4で説明する。図2は、マルチプレクサ6、7により、一対の赤外LED3とフォトトランジスタ4からなる光送受信ユニットUが接続されたものとして図示する光学式入力装置1の回路図であり、図3は、図2の光送受信ユニットUの発光及び受光制御した際の各部の動作波形を示す波形図、図4は、第1増幅回路8と第2増幅回路12の増幅作用を説明する説明図である。ここで、図2に示す開閉スイッチSW1乃至SW6、及び切換スイッチSW7、SW8は、マイコン5の制御ポート14から出力される制御信号で図3に示すタイミングで、開閉若しくは切り換え制御される。
赤外LED3は、アノードが、SW1を介して定電圧電源Vccに接続し、カソードが接地されている。SW1は、図3に示す「H」レベルの制御信号を受けて閉じ、「L」レベルの制御信号を受けて開く。従って、図3のSW1の制御信号の「H」レベルの期間が発光期間(ton)に、「L」レベルの期間が消灯期間(toff)となる。
フォトトランジスタ4のコレクタは、SW2を介して定電圧電源Vccに接続し、エミッタは、負荷抵抗R1、R2とともに第1増幅回路8を構成する切換スイッチSW8の共通端子に接続している。切換スイッチSW8の2個の切換端子は、更に、それぞれ異なる抵抗値r1、r2の負荷抵抗R1、R2に接続し、負荷抵抗R1、R2の他側は接地されている。外乱光の受光量が、光学式入力装置1の設置場所や周囲の環境によって数十倍の割合で変化することを考慮し、負荷抵抗R1の抵抗値r1と負荷抵抗R2の抵抗値r2の比率は、一方を他方の10乃至100倍とすることが望ましいが、ここでは説明の便宜上、抵抗値r1を5KΩ、抵抗値r2を2KΩとして説明する。
SW2は、図3に示す「L」レベルと「H」レベルとの制御信号を受けて開閉し、フォトトランジスタ4は、SW2の制御信号が「H」レベルの期間、受光動作を行い、「L」レベルの期間、休止する。フォトトランジスタ4の受光動作期間中は、フォトトランジスタ4の受光量に応じた光電変換電流がフォトトランジスタ4を流れ、切換スイッチSW8を切り換えてフォトトランジスタ4に直列に接続させたいずれかの負荷抵抗R1、R2に流れる。このとき、切換スイッチSW8の共通端子の電位は、光電変換電流に共通端子に接続する負荷抵抗の抵抗値を乗じた値となり、切換スイッチSW8の共通端子の電位で表される電圧信号は、光電変換信号を負荷抵抗の抵抗値で増幅した増幅信号V1となる。本実施の形態では、切換スイッチSW8を切り換えて、5KΩの抵抗値r1と2KΩの抵抗値r2のいずれかを選択可能なので、第1増幅回路8の負荷抵抗による第1増幅率は、5倍と2倍のいずれかから選択される。
切換スイッチSW8の共通端子は、「L」レベルと「H」レベルとの制御信号を受けて開閉するSW3とSW4の一側接点に接続し、SW3の他側接点と、SW4の他側接点は、それぞれ発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10の入力に接続している。図3に示すように、SW3は、発光期間(ton)であってフォトトランジスタ4が受光動作を行っている期間に「H」レベルの制御信号を受けて閉じ、発光期間tonにフォトトランジスタ4が受光した発光時受光量(Lon)を表す発光時増幅信号V1を発光時入力ホールド回路9へ出力する。また、SW4は、消灯期間(toff)であってフォトトランジスタ4が受光動作を行っている期間に「H」レベルの制御信号を受けて閉じ、消灯期間(toff)にフォトトランジスタ4が受光した消灯時受光量(Loff)を表す消灯時増幅信号V1を消灯時入力ホールド回路10へ出力する。
発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10は、上述の通り異なるタイミングで入力される発光時増幅信号V1と消灯時増幅信号V1の電圧レベルを、後段のオペアンプ11で両者の差分をとり、差分信号として出力するまで保持するもので、フォトトランジスタ4が受光動作を終える毎にリセットされる。この為、発光時入力ホールド回路9は、SW3の他側接点と接地間に抵抗R3とコンデンサCとを直列に接続した積分回路と、コンデンサCに並列に接続されたSW5と、非反転入力端子を抵抗R3とコンデンサCの接続点に、反転入力端子を出力に接続することにより増幅率を1としたオペアンプ15とで構成している。RC回路からなる積分回路の時定数は、SW3の閉じ期間(入力期間)の少なくとも1/5以下の充分短い時定数とし、SW3が閉じた後に、速やかにコンデンサCの充電電圧が、発光時増幅信号V1の電圧に達するようになっている。
入力インピーダンスが高いオペアンプ15を積分回路の出力側に接続することによって、抵抗R3に流れるコンデンサCへの充電電流が出力側へ流れず、また、SW5が閉じ制御されるまで、コンデンサCから出力側に放電電流が流れず、コンデンサCの充電電圧が保たれる。従って、増幅率を1としたオペアンプ15から、SW5が閉じるまで、発光時増幅信号V1の電圧である出力V2が出力される。図3に示すように、SW5は、フォトトランジスタ4が受光動作を終えたときに「H」レベルの制御信号を受けて閉じ、コンデンサCに蓄積された電荷が全て放電し充電電圧が0Vとなった後、「L」レベルの制御信号を受けて開制御される。
消灯時入力ホールド回路10の各回路は、上述の発光時入力ホールド回路9と全て同一であり、構成する各回路素子の回路定数も同一としているので、同一の符号を付してその説明を省略する。消灯時入力ホールド回路10のオペアンプ15からは、SW5と同時に開閉するSW6が閉じるまで、消灯時増幅信号V1の電圧である出力V3が出力されるが、発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10を同一構成とすることによって、異なるタイミングで入力される発光時増幅信号V1及び消灯時増幅信号V1は、同一増幅率(ここでは、1)で、出力V2及び出力V3として出力される。尚、フォトトランジスタ4が受光動作を終えたとき(SW2が開制御)に、SW3、SW4を閉じれば、負荷抵抗R1、R2を通してコンデンサCの電荷が放電されるので、SW3、SW4をそのように開閉制御する場合には、SW5、SW6を必ずしも設ける必要はない。
発光時入力ホールド回路9と消灯時入力ホールド回路10の出力は、それぞれ差分出力回路を構成するオペアンプ11の非反転入力端子と反転入力端子に入力される。従って、オペアンプ11の出力は、発光時増幅信号V1の電圧である出力V2と消灯時増幅信号V1の電圧である出力V3とのレベルの差分を表す差分信号V4が出力される。発光時増幅信号V1の電圧は、赤外光検出信号を受光した際の外乱光を加えた受光量を表し、消灯時増幅信号V1の電圧は、外乱光のみの受光量を表すので、差分信号V4のレベルは、フォトトランジスタ4が赤外光検出信号を受光した受光量を表す。
オペアンプ11の出力は、切換スイッチSW7とともに第2増幅回路12を構成する非反転増幅回路16の非反転入力端子に接続している。非反転増幅回路16の出力は、マイコン5に内蔵のA/Dコンバータ17のアナログ入力端子と、切換スイッチSW7の共通端子に接続し、それぞれ異なる抵抗値rf1、rf2の帰還抵抗Rf1、Rf2が切換スイッチSW7の2個の切換端子に接続することによって、帰還抵抗Rf1、Rf2が選択的に接続されるようになっている。更に、帰還抵抗Rf1、Rf2の他側は、抵抗値r4の分圧抵抗R4を介して接地され、帰還抵抗Rf1、Rf2と分圧抵抗R4の接続点が、非反転増幅回路16の反転入力端子に接続している。
このように構成される非反転増幅回路16の電圧利得(第2増幅率)は、帰還抵抗Rf1を接続した場合に、1+rf1/r4に、帰還抵抗Rf2を接続した場合に、1+rf2/r4となる。本発明では、第1増幅回路8による第1増幅率に第2増幅回路12による第2増幅率を乗じた増幅率を一定値とするので、帰還抵抗Rf1、Rf2の抵抗値rf1、rf2の一方をr4と、他方をr4の4倍の抵抗値として、第2増幅率を2倍と5倍から選択自在とするが、ここでは、帰還抵抗Rf1の抵抗値rf1をr4と同抵抗値に、帰還抵抗Rf2の抵抗値rf2を、r4の4倍の抵抗値とする。従って、非反転増幅回路16による第2増幅率、すなわち、オペアンプ11の出力レベルV4に対する非反転増幅回路16の出力レベルV5の電圧利得(V5/V4)は、切換スイッチSW7により帰還抵抗Rf1が接続された場合に、2倍に、帰還抵抗Rf2が接続された場合に、5倍となる。
マイコン5は、外乱光入力部13、A/Dコンバータ17の他、一走査周期T毎にA/Dコンバータ17から出力される出力値、その出力値と比較する判定しきい値VTHなどを記憶する記憶部18を備えている。判定しきい値VTHは、入力操作を検出する前の初期設定において、発光期間(ton)にA/Dコンバータ17から出力される出力値より低い値であって、好ましくは1/2程度の値が光送受信ユニットU毎に設定される。初期設定においては入力操作を行わないので、非反転増幅回路16の出力レベルV5をA/D変換したA/Dコンバータ17の出力値は、赤外光検出信号を受光したレベルを表し、一方、入力操作によって赤外光検出信号が遮断されれば、A/Dコンバータ17の出力値は、0に近似した値となるので、その変動幅の間に判定しきい値VTHを設定する。
消灯時入力ホールド回路10から出力される消灯時増幅信号V1の電圧である出力V3は、外乱光入力部13にも入力される。マイコン5は、外乱光のみの受光量である外乱光入力部13に入力される出力V3のレベルに応じて、切換スイッチSW7と切換スイッチSW8を切り換える制御信号を制御ポート14から出力し、第1増幅回路8の第1増幅率と第2増幅回路12の第2増幅率を選択する。すなわち、外乱光による受光量が大きい場合には、フォトトランジスタ4やオペアンプ15が飽和しないように、第1増幅率を下げて受光感度を下げ、第2増幅率は、第1増幅率と乗じて一定の増幅率となるように調整する。これにより、第1増幅率の変動にかかわらず、非反転増幅回路16の出力レベルV5は、赤外光検出信号の受光の有無による一定範囲で変動し、A/Dコンバータ17の入力電圧範囲内で、高い分解能で出力レベルV5をA/D変換できる。
以下、入力操作を検出する通常動作期間中の光学式入力装置1の動作を、図3に沿って説明する。尚、同図において、一走査周期T内の他の光送受信ユニットUに関する走査時間は、一点鎖線で省略している。
本実施の形態では、室内照明のみなど比較的外乱光の受光量が少ない環境(A)に光学式入力装置1が置かれている場合を、通常の使用状態と仮定してデフォルト値が設定され、初期状態でSW7、SW8はそれぞれRF1、R1側に切り換え接続するように制御されている。外乱光の判別を、通常動作期間中の一走査周期T毎に行うものとすると、赤外LED3を点灯制御する前に、SW2とSW4を閉じて、消灯時の光電変換電流を負荷抵抗R1に流す。
従って、光電変換信号が負荷抵抗R1の抵抗値r1で5倍に増幅された消灯時増幅信号V1が、消灯時入力ホールド回路10から、出力V3としてマイコン5の外乱光入力部13と差分出力回路11の反転入力端子に出力される。マイコン5は、外乱光入力部13に入力される出力V3のレベルに応じてSW8を切り換え、赤外光検出信号の受光量を加えた出力V2が、フォトトランジスタ4やオペアンプ15を飽和しない範囲内(図4のVR1以下)で、第1増幅率を最適な増幅率に選択するもので、ここでは、出力V3のレベルが充分に小さいことから、環境(A)であると判定し(図3の(イ))、SW7、SW8をRF1、R1側へ接続した状態で維持し、SW4を開き、消灯時入力ホールド回路10の接続を遮断する。
続いて、フォトトランジスタ4の受光動作を継続したまま、SW1を閉じ、赤外LED3を発光させるとともに、SW3を閉じ、発光時入力ホールド回路9を接続する。この発光期間(ton)にフォトトランジスタ4に流れる光電変換電流は、図4に示すように、光検出信号の受光量を表す光電変換電流Iに外乱光の受光量を表す光電変換電流Iの和となる。この発光時の光電変換信号は、消灯時の光電変換電流と同様に第1増幅率を5倍とする負荷抵抗R1に流れ、発光時増幅信号V1として発光時入力ホールド回路9へ入力されるので、発光時入力ホールド回路9の出力V2は、受光量を表す光電変換電流Iと外乱光の受光量を表す光電変換電流Iを5倍に増幅した5Vと5Vの和となる。
差分出力回路11において、出力V2のレベルと比較する出力V3のレベルに共通して含まれる外乱光を表すレベルは、同一の第1増幅率で増幅した5Vであるので、差分出力回路11から出力される差分信号V4は、図4に示すように、外乱光による影響が除かれ、光検出信号の受光レベルを表す5Vとなる。
5Vの差分信号V4は、第2増幅率が2倍に設定された第2増幅回路12で10Vに増幅され、更にその第2増幅回路12の出力V5は、A/Dコンバータ17でA/D変換され、マイコン5によって、記憶部18に記憶された判定しきい値VTHと比較される。判定しきい値VTHは、赤外光検出信号をのみを受光した際の第2増幅回路12の出力レベルの例えば1/2の5Vに設定され、出力V5のレベル10Vが判定しきい値VTH以上であることから、赤外光検出信号が遮断されずに受光されたものとして(図3の(ロ))、光送受信ユニットUの光路を遮断する入力操作は行われていないと判定する。
入力操作の有無を判定すると、SW5、SW6が閉じ制御され、コンデンサCに蓄積された電荷が放電し、発光時入力ホールド回路9の出力V2と消灯時入力ホールド回路1の出力V3は、0Vとなり、リセットされる。
外乱光の受光量が少ない環境(A)が変化しない限り、一走査周期Tで同様の処理を繰り返す。光送受信ユニットUの赤外光検出信号の光路が入力操作によって遮断されると、図3に示すように、赤外発光素子3が発光(SW1の制御信号が「L」から「H」に移行)しても、発光時増幅信号V1は消灯時増幅信号V1から変化しないので、出力V2と出力V3のレベルはほぼ等しく、差分信号V4のレベルは、ほぼ0Vとなる。従って、A/Dコンバータ17でA/D変換される出力V5のレベルもほぼ0であり、判定しきい値VTH以下となるので、赤外光検出信号が遮断されたものとして(図3の(ハ))、光送受信ユニットUの光路を遮断する入力操作が行われたと判定する。
一方、野外や直射日光を受け、外乱光の受光量が多い環境(B)に光学式入力装置1が置かれいている場合には、初期状態でSW8はR1側に切り換え接続されているので、SW2とSW4を閉じた消灯時の光電変換電流は、負荷抵抗R1を流れる。
負荷抵抗R1の抵抗値r1で5倍に増幅された消灯時増幅信号V1は、消灯時入力ホールド回路10から出力V3としてマイコン5の外乱光入力部13に出力され、外乱光の受光レベルが判別される。環境(B)での出力V3のレベルは、赤外光検出信号の受光量を加えたときの出力V2が、フォトトランジスタ4やオペアンプ15の飽和電圧(図4のVR1)を越えるものとなるので、環境(B)であると判定し(図3の(ニ))、SW7、SW8をRF2、R2側へ切り換え接続し、消灯時の光電変換電流を負荷抵抗R2へ流す。
消灯時増幅信号V1は、光電変換電流を負荷抵抗R2の抵抗値r2で2倍に増幅したもので、増幅率が低下することによって、消灯時入力ホールド回路10の出力V3もレベルが低下してマイコン5の外乱光入力部13と差分出力回路11の反転入力端子に出力される。マイコン5は、外乱光入力部13に入力されるこの出力V3のレベルから再び最適な第1増幅率を選択するが、既にSW7、SW8を切り換え接続しているので、そのRF2、R2側へ接続した状態で、SW4を開き、消灯時入力ホールド回路10の接続を遮断する。
続いて、フォトトランジスタ4の受光動作を継続したまま、SW1とSW3を閉じ、発光時の光電変換信号を2倍に増幅する負荷抵抗R2へ流す。環境(B)で、発光期間(ton)にフォトトランジスタ4に流れる光電変換電流は、図4に示すように、光検出信号の受光量を表す光電変換電流Iに外乱光の多大な受光量を表す光電変換電流Iの和となる。この発光時の光電変換信号は、第1増幅率を2倍とする負荷抵抗R2に流れるので、発光時入力ホールド回路9の出力V2は、受光量を表す光電変換電流Iと外乱光の受光量を表す光電変換電流Iを2倍に増幅した2Vと2Vの和となるが、増幅率を2倍として受光感度を落とすことにより、飽和電圧VR1以下となる。
差分出力回路11において、出力V2のレベルと比較する出力V3のレベルに共通して含まれる外乱光を表すレベルは、同一の第1増幅率で増幅した2Vであるので、差分出力回路11から出力される差分信号V4は、図4に示すように、外乱光による影響が除かれ、光検出信号の受光レベルを表す2Vとなる。
2Vの差分信号V4は、第2増幅率が5倍に設定された第2増幅回路12で10Vに増幅され、更にその第2増幅回路12の出力V5は、A/Dコンバータ17でA/D変換され、マイコン5によって、記憶部18に記憶された判定しきい値VTHと比較される。この出力V5のレベル10Vは、判定しきい値VTH以上であることから、赤外光検出信号が遮断されずに受光されたものとして(図3の(ホ))、光送受信ユニットUの光路を遮断する入力操作は行われていないと判定する。
このように、赤外光検出信号の受光量と、第1増幅率に第2増幅率を乗じた増幅率が一定であるので、A/Dコンバータ17に入力される出力V5は、外乱光の受光量にかかわらず、0と10Vの一定範囲で変動するので、第1増幅率に第2増幅率を乗じた増幅率を調整し、A/Dコンバータ17のリファレンス電圧R2に合わせて最適な入力電圧範囲とすることにより、高い分解能で出力レベルV5を判定しきい値VTHと比較できる。
また、受光感度を調整するために、第1増幅率を変更しても、A/Dコンバータ17に入力される出力V5のレベルは、変化しないので、判定しきい値VTHを変更することなく入力操作の判定ができる。
入力操作の有無を判定すると、環境(A)での設定と同様に、SW5、SW6が閉じ制御され、コンデンサCに蓄積された電荷が放電し、発光時入力ホールド回路9の出力V2と消灯時入力ホールド回路1の出力V3は、0Vとなり、リセットされる。
外乱光の受光量が多い環境(B)が変化しない限り、一走査周期Tで同様の処理を繰り返す。光送受信ユニットUの赤外光検出信号の光路が入力操作によって遮断されると、図3に示すように、赤外発光素子3が発光しても、発光時増幅信号V1は消灯時増幅信号V1から変化しないので、A/Dコンバータ17でA/D変換される出力V5のレベルもほぼ0であり、判定しきい値VTH以下となるこから、赤外光検出信号が遮断されたものとして(図3の(ヘ))、光送受信ユニットUの光路を遮断する入力操作が行われたと判定する。
上述の第1実施の形態では、消灯時受光量(Loff)の受光量、すなわち外乱光による受光量を光送受信ユニットUの一走査周期T毎に検出しているが、入力操作を検出する前の初期設定の段階で一度検出してもよく、その検出タイミング及び回数は、任意である。
また、受光素子としてフォトトランジスタ4を用いているが、フォトダイオードを用いても良く、また、フォトダイオードを用いる場合には、フォトダイオードに流れる微弱な光電変換電流を増幅する電流−電圧変換回路を第1増幅回路として、電流−電圧変換回路の異なる増幅率から第1増幅率を選択するようにしてもよい。
また、上述の第1実施の形態では、第1増幅率を2種類の増幅率から選択可能としたが、3種類以上の任意の増幅率から選択してもよく、また、いずれかの増幅率は、必ずしも1以上の数値である必要はない。
更に、第1実施の形態において、第1増幅率の調整は各周期毎でなくても、初期設定や、一定期間連続して差分信号に所定の差が得られず、入力検出エラーが発生する場合に、調整するようにしてもよい
本発明の第2実施の形態は、消灯時増幅信号の出力V3を入力し、外乱光の受光量を監視可能な外乱光入力部13を利用して、受光素子4等が飽和する恐れがある外乱光を受けた際に、入力判定手段であるマイコン5が入力操作の判定を停止し、入力判定エラーの発生を防止する光学式入力装置であり、マイコン5の動作を除き、第1実施の形態と共通する光学式入力装置1で実施可能であるので、図2を用いて説明する。
マイコン5は、外乱光入力部13に入力される消灯時増幅信号V1の出力V3のレベルを、所定の受光しきい値と比較するように動作している。赤外LED3を発光制御した際に、赤外光検出信号による受光量を加えてフォトトランジスタ4が受光しても、フォトトランジスタ4やオペアンプ15が飽和する恐れのない上限から任意に設定されるもので、受光しきい値を越える消灯時増幅信号V1の出力V3が、外乱光入力部13に入力されたときには、その直後に第2増幅回路12からA/Dコンバータ17に入力される出力V5を無視し、判定しきい値VTHと比較しないように動作する。
すなわち、マイコン5が、通常動作モードで動作する間、消灯時増幅信号V1の出力V3が受光しきい値を越えるレベルである場合には、その消灯時増幅信号V1が入力される消灯期間(toff)の直後の発光期間(ton)に第1増幅回路8から出力される発光時増幅信号V1の出力V2若しくはオペアンプ15の差分信号は、フォトトランジスタ4やオペアンプ15が飽和レベルに達した値となっている恐れがあり、マイコン5は、この差分信号から得られる出力V5を無視することによって、誤った入力判定が防止される。
また、交流電源の周期でちらつきが発生する室内照明灯などで、周期的に外乱光による受光量が増大し、入力操作の判定に影響を与える可能性がある場合には、予め通常動作モードで動作させる前に、一定期間、消灯期間(toff)でのみフォトトランジスタ4を受光制御し、外乱光入力部13に入力される消灯時増幅信号V1の出力V3のレベル変化から、外乱光増加周期を検出し、通常動作モードでは、その外乱光増加期間を避けて、入力操作を判定することもできる。
この第2実施の形態は、マイコン5の動作プログラムを変更するだけで、第1の実施の形態に係る光学式入力装置1と同一構成で実現できるので、第1の実施の形態と組み合わせ、外乱光の変化に応じて、フォトトランジスタ4の受光感度を調整したり、一時的に入力操作の判定を中止したり、任意の組合せで光学式入力装置1を動作させることができる。例えば、室内カーテンがひかれ、室外光が入力操作領域Eにあたり始めると、入力操作領域Eの一方から他方に配置された光送受信ユニットUの消灯時増幅信号V1の出力V3が順に増加することから、マイコン5は、外乱光の受光量が増加すると予測し、予め受光素子4等が飽和しないように第1増幅回路8の第1増幅率を下げるように制御することが可能となる。
本発明の第3実施の形態は、光送受信ユニットUの受光素子4毎に消灯時増幅信号の出力V3を入力し、外乱光の受光量を監視可能な外乱光入力部13を利用して、発光素子3から赤外光検出信号を発光しない待機モードで、非接触で入力操作を検出する光学式入力装置であり、マイコン5の動作を除き、第1実施の形態と共通する光学式入力装置1で実施可能であるので、図1、図2に示す光学式入力装置1及び図5を用いて説明する。
マイコン5は、光学式入力装置1の起動直後、若しくは入力操作を検出しない所定期間後に、入力操作を待機する待機モードで動作する。この待機モードでは、図5に示すように、各光送受信ユニットU(U、U、U、U・・)の赤外LED3を発光制御せず、消灯期間(toff)に、各フォトトランジスタ4の受光期間が重ならないように、各フォトトランジスタ4を所定周期Tで受光走査している。尚、受光期間が重ならないように各フォトトランジスタ4を受光走査するのは、Pdマルチプレクサ7を介して共通の消灯時入力ホールド回路10、外乱光入力部13を用いるからであるが、フォトトランジスタ4毎にこれらの回路を設ける場合には、同時に受光制御させてもよい。
外乱光入力部13には、各光送受信ユニットU(U、U、U、U・・)の赤外LED3毎の外乱光の受光量を表す消灯時増幅信号の出力V3が入力され、入力操作領域Eへの入力操作が行われない場合には、各赤外LED3の受光制御期間中に、ほぼ同一レベルの出力V3が入力される。
一方、図1に示すように、入力操作を行う場合には、指、ペンなどの操作体30を入力操作領域Eの上方に接近させるので、外乱光の一部がこの操作体30によって遮断され、入力操作領域Eの周囲に配置された一部のフォトトランジスタ4(例えば同図に示す光送受信ユニットU、Uのフォトトランジスタ4)の受光量が低下する。その結果、その入力操作が行われた際の周期Tでは、操作体30による影響を受けないフォトトランジスタ4の出力V3(図5の(ト))に対して、操作体30により外乱光が遮断される少なくとも2以上のフォトトランジスタ4の出力V3(図5の(チ))が低下する。
マイコン5は、待機モードの動作期間中の同一周期Tに外乱光入力部13に入力される複数の消灯時増幅信号の出力V3のレベルが低下した際に、入力操作領域Eの一部が入力操作を行う操作体30で覆われ、入力操作があったものとして、各赤外LED3を発光走査して入力操作位置を検出する通常動作モードに移行する。
この第3の実施の形態によれば、待機モードで各赤外LED3を発光制御しないので、入力操作の待機中の電力消費量を低下させることができる。従来の光学式入力装置では、複数の発光素子を発光走査して入力操作位置を検出するので、入力操作が行われない待機中であっても、複数の発光素子の発光制御を継続させるか、別にタッチパネル、メカニカルスイッチなど入力操作を物理的に検出する入力検出手段を設ける必要があったが、本実施の形態によれば、入力操作位置を検出する光学式検出手段の一部を利用して、待機モードで、発光素子を発光させずに、かつ非接触で入力操作を検出できる。
この第3実施の形態において、光学式入力装置1は、入力操作領域Eが図1に示す向きで使用されることを前提として、各光送受信ユニットUのフォトトランジスタ4を、入力操作を行なう操作体30によって外乱光が遮断されやすい入力操作領域Eの下辺及び右辺に沿って配置しているが、光送受信ユニットUで対となる赤外LED3に対向させる各フォトトランジスタ4を、入力操作領域E全周に分散配置すれば、入力操作の方向性を考慮せずに、確実に入力操作を検出できる。
この第3実施の形態についても、マイコン5の動作プログラムを変更するだけで、第1、第2の実施の形態に係る光学式入力装置1と同一構成で実現できるので、第1、第2の実施の形態と任意の組み合わせで光学式入力装置1を動作させることができる。
本発明は、光検出信号の遮断から非接触で入力操作を検出する光学式入力装置に適している。
本発明の第1実施の形態に係る光学式入力装置1の概略を示すブロック図である。 一対の赤外LED3とフォトトランジスタ4からなる光送受信ユニットUに関する光学式入力装置1の回路図である。 光送受信ユニットUの発光及び受光制御した際の図2の各部の動作波形を示す波形図である。 第1増幅回路8と第2増幅回路12の増幅作用を説明する説明図である。 第3実施の形態に係る光学式入力装置1の各部の動作波形を示す波形図である。 従来の光学式入力装置100を示す回路図である。
符号の説明
1 光学式入力装置
3 発光素子(赤外LED)
4 受光素子(フォトトランジスタ)
5 発光制御手段、受光制御手段、外乱光判別手段、入力判定手段、感度調整手段(マイクロコントローラ)
8 増幅手段、(第1増幅回路)
11 差分出力手段(オペアンプ)
12 第2増幅回路
17 A/Dコンバータ
E 入力操作領域
U 光送受信ユニット

Claims (5)

  1. 光検出信号を発光する発光手段と、入力操作領域を隔て、前記発光手段に対向して配置され、前記光検出信号を受光可能な受光手段とを対として有する光送受信ユニットと、
    前記発光手段が前記光検出信号を発光する発光期間(ton)と、前記光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる前記受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を前記受光手段から出力させる受光制御手段と、
    前記発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、前記消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、
    前記増幅手段の増幅率を可変し、前記受光手段の受光感度を調整する感度調整手段と、
    前記増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、
    前記発光時増幅信号のレベルと前記消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、
    前記差分信号の出力レベルから、前記発光期間(ton)での前記受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、前記入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、
    感度調整手段は、前記発光期間(ton)に前記受光手段から出力される光電変換信号によって前記受光手段若しくは差分出力手段が飽和しないように、外乱光判別手段に入力される消灯時増幅信号のレベルに応じて、増幅手段の増幅率を可変することを特徴とする光学式入力装置。
  2. 前記入力判定手段は、前記外乱光判別手段に入力される前記消灯時増幅信号のレベルが所定の受光しきい値を越えた場合に、所定期間、前記入力操作領域への入力操作状態の判定を停止することを特徴とする請求項1に記載の光学式入力装置。
  3. 前記増幅手段は、前記受光手段と定電圧端子間に直列に接続され、前記受光手段から出力される光電変換信号の電流に抵抗値を乗じた電圧の信号を増幅信号として、前記受光手段との接続側一端から出力する負荷抵抗であり、
    前記感度調整手段は、前記受光手段に接続するコモン端子と、互いに異なる抵抗値からなる2以上の負荷抵抗の各接続側一端に接続する複数の切換端子とを有する切換スイッチで構成し、
    前記切換スイッチで、前記受光手段に接続するいずれかの負荷抵抗の抵抗値によって、前記増幅率を可変することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学式入力装置。
  4. 光検出信号を発光する発光手段と、入力操作領域を隔て、前記発光手段に対向して配置され、前記光検出信号を受光可能な受光手段とを対として有する光送受信ユニットと、
    前記発光手段が前記光検出信号を発光する発光期間(ton)と、前記光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる前記受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を前記受光手段から出力させる受光制御手段と、
    前記発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、前記消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、
    前記増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、
    前記発光時増幅信号のレベルと前記消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、
    前記差分信号の出力レベルから、前記発光期間(ton)での前記受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、前記入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、
    入力判定手段は、外乱光判別手段に入力される前記消灯時増幅信号のレベルが所定の受光しきい値を越えた場合に、所定期間、前記入力操作領域への入力操作状態の判定を停止することを特徴とする光学式入力装置。
  5. 光検出信号を発光する発光手段と、前記光検出信号を受光可能な受光手段とを対として光送受信ユニットが構成され、各光送受信ユニットの前記発光手段が、入力操作領域の直交するX、Y方向に沿って所定間隔で配設され、対となる前記受光手段が入力操作領域を隔て、前記発光手段に対向して配置される複数の光送受信ユニットと、
    前記各光送受信ユニットの発光手段を所定周期で発光走査し、入力操作領域に前記光検出信号による光マトリックスを形成する発光制御手段と、
    前記発光手段が前記光検出信号を発光する発光期間(ton)と、前記光検出信号を発光しない消灯期間(toff)の各期間に、対となる前記受光手段に受光量を検出させ、検出した受光量を表す光電変換信号を前記受光手段から出力させる受光制御手段と、
    前記発光期間(ton)に検出した発光時受光量(Lon(c))を表す光電変換信号と、前記消灯期間(toff)に検出した消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号とを、同一の増幅率で増幅し、それぞれ発光時増幅信号と消灯時増幅信号とする増幅手段と、
    前記増幅手段から、消灯時増幅信号を入力する外乱光判別手段と、
    前記発光時増幅信号のレベルと前記消灯時増幅信号のレベルの差分を表す差分信号を出力する差分出力手段と、
    前記差分信号の出力レベルから、前記発光期間(ton)での前記受光手段による光検出信号の受光の有無を検出し、前記入力操作領域への入力操作状態を判定する入力判定手段と、を備えた光学式入力装置であって、
    前記入力操作領域への入力操作を待機する待機モードで、前記発光制御手段は、前記各発光手段への発光走査を休止するとともに、前記受光制御手段は、前記各受光手段を所定周期で受光走査し、前記各受光手段から消灯時受光量(Loff)を表す光電変換信号を出力させ、
    同一受光走査周期内に、少なくとも隣り合う2以上の前記受光手段について、前記外乱光判別手段に入力された消灯時増幅信号のレベルが低下したときに、待機モードから通常動作モードに移行し、
    通常動作モードで、発光制御手段は、前記各発光手段を発光走査するとともに、前記受光制御手段は、前記各受光手段を対となる発光手段の発光期間(ton)と消灯期間(toff)に同期させて受光走査し、
    入力判定手段が前記入力操作領域への入力操作状態を判定することを特徴とする光学式入力装置。
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