JP2008275515A - 振動検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学的に振動検出を行う際に検出感度を向上させることが可能な振動検出装置を提供する。
【解決手段】光源10からのレーザ光Loutを、干渉計内で2つの光路(参照光路および反射光路)に分離する。また、参照光路において反射板141により反射された参照光と、反射光路において振動膜131およびハーフミラー142により反射された反射光とを、互いに干渉させて干渉縞を形成する。そしてこの干渉縞に基づいて振動膜131の振動を検出する。これにより、振動膜131の振動が光学的に検出される。また、上記反射光が、反射光路において振動膜131とハーフミラー142との間で多重反射されたものであるようにする。参照光と反射光との光路差が大きくなり、振動膜131の変位が増幅されて検出される。
【選択図】図1
【解決手段】光源10からのレーザ光Loutを、干渉計内で2つの光路(参照光路および反射光路)に分離する。また、参照光路において反射板141により反射された参照光と、反射光路において振動膜131およびハーフミラー142により反射された反射光とを、互いに干渉させて干渉縞を形成する。そしてこの干渉縞に基づいて振動膜131の振動を検出する。これにより、振動膜131の振動が光学的に検出される。また、上記反射光が、反射光路において振動膜131とハーフミラー142との間で多重反射されたものであるようにする。参照光と反射光との光路差が大きくなり、振動膜131の変位が増幅されて検出される。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動体の変位を光学的に検出する振動検出装置に関する。
近年、SACD(Super Audio Compact Disc)や24bit−96kHzのサンプリングを利用した録音方式等が用いられ、高音質化が主流になりつつある。このような流れの中、従来のアナログ方式のマイクロホン装置は、特に20kHz以上の高域の音声の収録に限界があるため、上記録音方式の特徴である高域の再生を生かしてコンテンツを収録しようとする場合に、ボトルネックになっていた。
また、ダイナミックレンジに関しても、上記録音方式の特徴である24bitビット録音により可能な144dBまで及ばず、広範なダイナミックレンジを十分に生かしきれていなかった。
さらに、録音現場においては、従来のアナログ方式のマイクロホン装置では、アナログケーブルでの長距離の引き回しに起因してノイズが増加してしまったり、コンデンサマイクに対してミキシングコンソールからファンタム電源を供給しなければならず、録音・制作システムにおける全デジタル化の障害となっていた。
そこで、近年、デジタル方式のマイクロホン装置がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、マッハ・ツェンダ方式などの干渉計においてマイク振動膜の変位により生じる干渉縞の変化を、光電変換素子で信号変換すると共にデジタル的に信号処理することにより、デジタル音声信号出力を得るようにしたものが提案されている。また、例えば特許文献2には、マイケルソン方式の干渉計においてマイク振動板の変位により生じる干渉縞の変化を光電変換素子により信号変換すると共にこの値を2値量子化することでビットストリーム信号を得るようにし、いわゆるΔΣ(デルタ・シグマ)変調器を構成するための帰還路としてマイク振動膜を動かす振動膜駆動手段を持つようにしたものが提案されている。
上記特許文献1では、マッハ・ツェンダ干渉計やマイケルソン干渉計を用いて振動板の振動を検出することにより、デジタルの音声信号を出力するようになっている。
一方、上記特許文献2では、振動板を含むΔΣ(デルタ・シグマ)変調器を構成するようにしている。よって、ΔΣ変調器の作用により、簡易な構成で1bitのデジタル音声信号を得ることができると共に、ノイズシェービング効果を利用して可聴帯域内の音声信号の低ノイズ化を図ることができると考えられる。
しかしながら、これら特許文献1,2では、レーザ光の波長が0.6μm程度であるため、検出感度をあまり高めることができないという問題があった。よって、振動板の振動が大きい場合には有効であるが、数pmから数十pm程度の振動検出が要求される高感度マイクに適用するような場合では、振動板の振動を検出するのが困難であり、改善の余地があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光学的に振動検出を行う際に検出感度を向上させることが可能な振動検出装置を提供することにある。
本発明の振動検出装置は、レーザ光を発する光源と、干渉計と、検出手段とを備えたものである。ここで、上記干渉計は、レーザ光を反射可能な振動体および第1の反射体と、レーザ光を少なくとも部分的に反射可能な第2の反射体とを含んで構成され、光源から発せられたレーザ光を第1および第2の光路に分離して進行させると共に、第1の光路において第1の反射体により反射された参照光と、第2の光路において振動体と第2の反射体との間で多重反射された反射光とを互いに干渉させて干渉縞を形成するものである。また、上記検出手段は、形成された干渉縞に基づいて振動体の振動を検出するものである。
本発明の振動検出装置では、光源から発せられたレーザ光が、干渉計内で2つの光路(第1および第2の光路)に分離されて進行する。この際、第1の光路において第1の反射体により反射された参照光と、第2の光路において振動体および第2の反射体により反射された反射光とが互いに干渉し、干渉縞が形成される。そしてこの干渉縞に基づいて振動体の振動が検出される。ここで、上記反射光は、第2の光路において振動体と第2の反射体との間で多重反射されたものであるため、振動体の変位が反射回数分加算され、参照光と反射光との光路差が大きくなり、これにより振動体の変位が増幅されて検出される。
本発明の振動検出装置では、上記第2の反射体が、レーザ光を部分的に反射させると共に部分的に透過させるハーフミラーにより構成されているようにしてもよい。
この場合において、上記反射光が振動体と第2の反射体との間の多重反射による反射回数の異なる複数種類の反射成分により構成される場合、反射回数の異なるこれら複数種類の反射成分のうちの所望の反射回数の反射成分による第2の光路での光路長と、上記第1の光路の光路長とが等しくなるように設定するのが好ましい。このように構成した場合、干渉による形成される干渉縞のビジビリティ(明瞭度)が最も大きくなるため、所望の反射回数の反射成分と上記参照光との間での選択的な干渉が可能となる。なお、「等しく」とは、文字通りに等しい場合には限られず、製造ばらつき等に起因した略等しい場合をも意味するものである。
また、上記反射光が振動体と第2の反射体との間の多重反射による反射回数の異なる複数種類の反射成分により構成される場合、反射回数の異なるこれら複数種類の反射成分による干渉縞の明瞭度のピーク同士が互いに干渉しないように第1の光路の光路長を設定するのが好ましい。このように構成した場合、各干渉縞の明瞭度のピークを独立して検出するのが容易となる。
本発明の振動検出装置によれば、光源からのレーザ光を干渉計内で2つの光路(第1および第2の光路)に分離し、第1の光路において第1の反射体により反射された参照光と第2の光路において振動体および第2の反射体により反射された反射光とを互いに干渉させて干渉縞を形成すると共に、この干渉縞に基づいて振動体の振動を検出するようにしたので、振動体の振動を光学的に検出することができる。また、上記反射光が、第2の光路において振動体と第2の反射体との間で多重反射されたものであるようにしたので、参照光と反射光との光路差を大きくし、振動体の変位を増幅して検出することができる。よって、光学的に振動検出を行う際に検出感度を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る振動検出装置(光学式のマイクロホン装置1)の構成を表すものである。このマイクロホン装置1は、音波Swに応じて振動する振動膜(後述する振動膜131)を利用して音声信号Soutを出力するものであり、レーザ光源10と、振動膜131、反射板141およびハーフミラー142を含むマイケルソン干渉計と、デジタル信号である出力信号(音声信号Sout)を出力する検出部とを備えている。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る振動検出装置(光学式のマイクロホン装置1)の構成を表すものである。このマイクロホン装置1は、音波Swに応じて振動する振動膜(後述する振動膜131)を利用して音声信号Soutを出力するものであり、レーザ光源10と、振動膜131、反射板141およびハーフミラー142を含むマイケルソン干渉計と、デジタル信号である出力信号(音声信号Sout)を出力する検出部とを備えている。
レーザ光源10はレーザ光Loutを射出するものであり、例えば、コヒーレンスの低いセルフパルセーション型の半導体レーザが用いられる。なお、コヒーレンスを低下させるために、高周波で変調をかけた半導体レーザを用いるようにしてもよい。
レンズ11は、レーザ光源10からのレーザ光Loutを平行光にするためのレンズ(コリメータレンズ)である。
<干渉計の構成>
干渉計は、偏光ビームスプリッタ12と、振動膜131と、反射板141と、ハーフミラー142と、3つのλ/4板151〜153と、ビームスプリッタ16と、2つの偏光板171,172とから構成されている。
干渉計は、偏光ビームスプリッタ12と、振動膜131と、反射板141と、ハーフミラー142と、3つのλ/4板151〜153と、ビームスプリッタ16と、2つの偏光板171,172とから構成されている。
偏光ビームスプリッタ12は、レーザ光源10から発せられレンズ11を通過したレーザ光Loutを、2つの光路、すなわち振動膜131側の反射光路(第1の光路)と、反射板141側の参照光路(第2の光路)とに分離して進行させるためのものである。具体的には、詳細は後述するが、この偏光ビームスプリッタ12では、反射光路側にレーザ光LoutのP偏光成分p0が、参照光路側にレーザ光LoutのS偏光成分s0がそれぞれ進行するように設定されている。なお、このレーザ光Loutは、P偏光成分p0とS偏光成分s0とでほぼ50%ずつに分離されるようになっている。
振動膜131は、音波Swに応じて変位するものであり、例えばコンデンサマイクに使用されるものと同様に、表面が金蒸着された振動膜などにより構成される。この振動膜131は、レーザ光Lout(具体的には、S偏光成分s0)を高い反射率で反射可能なように構成されたものであり、図1に示したようにマイクカプセル13内に収容されるようになっている。また、振動膜131と偏光ビームスプリッタ12との間の距離は、図1に示したように予めL1に設定されている。なお、このマイクカプセル13の詳細な構成例については、後述する。
反射板141は、参照光であるレーザ光Lout(具体的には、P偏光成分p0)を高い反射率で反射可能なように構成されたものである。この反射板141と偏光ビームスプリッタ12との間の距離は、図1に示したようにL0に設定されており、この距離L0は後述するように調整可能となっている。
ハーフミラー142は、反射光路上、具体的には偏光ビームスプリッタ12と振動膜13との間に配置されている。このハーフミラー142と振動膜131との間の距離は、図1に示したように予めL2となるように設定されている。ハーフミラー142は、レーザ光Lout(具体的には、S偏光成分s0)を部分的に反射させると共に部分的に透過させる(例えば、レーザ光Loutを50%反射させると共に50%と透過させる)ように構成されたものであり、これにより図1に示したように、振動膜131とハーフミラー142との間でレーザ光Loutに対する多重反射が可能(多重反射光Lrが発生する)となっている。
λ/4板151は、反射光路上、具体的には偏光ビームスプリッタ12とハーフミラー142との間に配置されている。λ/4板152は、参照光路上、具体的には偏光ビームスプリッタ12と反射板141との間に配置されている。
ビームスプリッタ16は、後述するように偏光ビームスプリッタ12を介して入射するレーザ光LoutのS偏光成分s1(反射光)およびP偏光成分p1(参照光)をそれぞれ、偏光板171側の光路と偏光板172側の光路とに約50%ずつに分離して進行させるものである。
偏光板171,172はそれぞれ、入射するS偏光成分s1(反射光)の偏光方向およびP偏光成分p1(参照光)の偏光方向からそれぞれ45度傾いた方向に偏光軸を有する偏光板である。このような構成により詳細は後述するが、これら偏光板171,172において、S偏光成分s1とP偏光成分p1とが互いに干渉して干渉縞が形成されるようになっている。なお、λ/4板153は、ビームスプリッタ16と偏光板171との間の光路上に配置されている。
このような構成により本実施の形態の干渉計では、レーザ光源10から発せられたレーザ光Loutが2つの光路(第1および第2の光路)に分離されて進行する。具体的には、偏光ビームスプリッタ12、λ/4板151、ハーフミラー142、振動膜131、ハーフミラー142、λ/4板151、偏光ビームスプリッタ12、ビームスプリッタ16、偏光板171,172およびλ/4板153を通る第2の光路(反射光路)と、偏光ビームスプリッタ12、λ/4板152、反射板141、λ/4板152、偏光ビームスプリッタ12、ビームスプリッタ16、偏光板171,172およびλ/4板153を通る第1の光路(参照光路)とに分離されて進行する。この際、反射光路においてλ/4板151を介して振動膜131により反射された光(S偏光成分s1、反射光)と、参照光路においてλ/4板152を介して反射板141により反射された光(P偏光成分p1、参照光)とが偏光板171,172において互いに干渉し、干渉縞が形成される。
<検出部の構成>
検出部は、2つの光電変換素子181,182と、デジタル信号処理部19とから構成されている。
検出部は、2つの光電変換素子181,182と、デジタル信号処理部19とから構成されている。
光電変換素子181,182は、偏光板171,172上に形成された干渉縞を検出して光電変換し、それぞれ出力信号Sx,Syを出力するものである。これら光電変換素子181,182は、例えばPD(Photo Diode)などにより構成される。
デジタル信号処理部19は、光電変換素子181,182からそれぞれ出力される出力信号Sx,SyをAD(アナログ/デジタル)変換し、デジタル信号である出力信号(音声信号Sout)を出力するものである。なお、このようなデジタルカウント方法については、後ほど詳述する。
次に、図2および図3を参照して、図1に示したマイクカプセル13の詳細構成例について説明する。図2および図3は、マイクカプセル13の詳細構成例であるマイクカプセル13A,13Bの断面構成を表したものである。
図2に示したマイクカプセル13Aは、筐体130と、振動膜131と、背電極132と、背面板133と、透明部材134とから構成され、全指向型のマイクカプセルとして機能している。振動膜131は音波Swが入射する側(正面側)に配置され、その背面側には背電極132が配置されている。背面板133はマイクカプセルを密閉型とするために開口等は設けられていないが、この背面板133の一部が、反射防止(AR)膜を形成したガラスや透明樹脂等からなる透明部材134となっている。このような構成によりマイクカプセル13Aでは、全指向型のマイクカプセルを構成するための密閉型の構造を保ちつつ、音波Swの入射を妨げることなく、レーザ光Loutを背面側の透明部材134を介して振動膜131へ入射させることが可能となっている。
一方、図3に示したマイクカプセル13Bは、筐体130と、振動膜131と、背電極132と、背面板133と、開口部135とから構成され、単一指向型のマイクカプセルとして機能している。このマイクカプセル13Bでは、背面板133の一部に、振動膜131の正面に加えられる音圧と背面側の音圧との差分によって振動膜131を変位させて適正な指向性を得るための開口部135が設けられ、この開口部135を介してレーザ光Loutが振動膜131へ入射することが可能となっている。このような構成によりマイクカプセル13Bでは、単一指向型のマイクカプセルを構成するための開口部135を利用することにより、音波Swの入射を妨げることなくレーザ光Loutを振動膜131へ入射させることが可能となっている。
ここで、振動膜131が本発明における「振動体」の一具体例に対応し、反射板141が本発明における「第1の反射体」の一具体例に対応し、ハーフミラー142が本発明における「第2の反射体」の一具体例に対応する。また、光電変換素子181,182が本発明における「2つの光電変換素子」の一具体例に対応し、これら光電変換素子181,182およびデジタル信号処理部19が本発明における「検出手段」の一具体例に対応し、デジタル信号処理部19が本発明における「図形生成手段」および「カウンタ」の一具体例に対応する。
次に、本実施の形態のマイクロホン装置1の動作について詳細に説明する。
まず、図1〜図4を参照して、マイクロホン装置1の基本動作について説明する。
このマイクロホン装置1では、図1に示したように、レーザ光源10からレーザ光Loutが射出され、このレーザ光Loutはレンズ11によりコリメートされたのち、偏光ビームスプリッタ12へ入射する。すると、入射したレーザ光Loutは、振動膜131側の反射光路(第2の光路)と、反射板141側の参照光路(第1の光路)とに約50%ずつ分離され進行する。これにより、レーザ光Loutは、反射光路を進行するP偏光成分p0と、参照光路を進行するS偏光成分s0(参照光)とに分離される。すなわち、偏光ビームスプリッタ12では、S偏光成分の光が反射されると共に、P偏光成分の光が透過する。
ここで、P偏光成分p0は、λ/4板151を通過すると直線偏光から円偏光となり、その後振動膜131で反射されると逆向きの円偏光となり、再びλ/4板151を通過することで、S偏光成分s1(反射光)に変換される。そしてこのS偏光成分s1は上記のように偏光ビームスプリッタ12において反射されるため、反射光路上をビームスプリッタ16の方向へ進行する。一方、参照光であるS偏光成分s0は、λ/4板152を通過すると直線偏光から円偏光となり、その後反射板141で反射されると逆向きの円偏光となり、再びλ/4板152を通過することで、P偏光成分p1に変換される。そしてこのP偏光成分p1は上記のように偏光ビームスプリッタ12を透過するため、参照光路上をビームスプリッタ16の方向へ進行する。なお、この際、同じ光路(反射光路および参照光路)を進行するS偏光成分s1およびP偏光成分p1は、互いに偏光方向が90度異なるため、干渉し合うことはない。
次に、反射光路および参照光路を進行するS偏光成分s1およびP偏光成分p1はそれぞれ、ビームスプリッタ16により、偏光板171側の光路と偏光板172側の光路とに約50%ずつに分離されて進行し、偏光板171,172へそれぞれ到達する。その際、偏光板171側の光路では途中にλ/4板153が挿入配置されているため、振動板171へ到達したS偏光成分s1およびP偏光成分p1と、振動板172へ到達したS偏光成分s1およびP偏光成分p1とでは、位相が互いに90度異なることになる。そして偏光板171,172はそれぞれ、S偏光成分s1の偏光方向およびP偏光成分p1の偏光方向からそれぞれ45度傾いた方向に偏光軸を有するため、これらS偏光成分s1およびP偏光成分p1の位相が互いに90度異なっている本実施の形態の場合でも、偏光板171,172においてS偏光成分s1と参照光のP偏光成分p1とが互いに干渉し合い、干渉縞が形成される。
次に、偏光板171,172上に形成された干渉縞は、それぞれ光電変換素子181,182により検出される。ここで、上記のように振動板171へ到達したS偏光成分s1およびP偏光成分p1と振動板172へ到達したS偏光成分s1およびP偏光成分p1とでは位相が互いに90度異なるため、光電変換素子181,182では互いに位相が90度ずれた状態で干渉縞が検出されることになる。そして光電変換素子181で検出された干渉縞は電気信号に変換され、出力信号Sxとして出力される一方、光電変換素子182で検出された干渉縞も電気信号に変換され、出力信号Syとして出力される。
次に、デジタルカウント19では、光電変換素子181,182からの出力信号Sx,Syをそれぞれ、X信号およびY信号とみなして、例えば図4に示したような円状または円弧状のリサージュ図形を生成するようになっている。具体的には、2つの光路からの干渉光の振幅をそれぞれA,B、光路差をΔL、波長をλとすると、干渉光の強度Ix,Iyは、それぞれ以下の(1)〜(3)式のように表される。そして出力信号Sx,Syはそれぞれ、干渉光の強度Ix,Iyに応じた信号X,Yを出力し、光強度のDC項であるA2+B2に相当するDC成分信号CX,CYをキャンセルし、さらに以下の(4)式で表される光強度ゲインGに相当するゲインG’を持った増幅器(図示せず)を通すことにより、x,y信号を得る。このようにして以下の(5),(6)式の演算を行うことにより、(X,Y)信号から(x,y)信号が得られる。
Ix=A2+B2+2ABcosθ …(1)
Iy=A2+B2+2ABsinθ …(2)
θ=(2π×ΔL)/λ …(3)
G=1/(2AB) …(4)
x=(X−CX)×G’=cosθ …(5)
y=(Y−CY)×G’=sinθ …(6)
Ix=A2+B2+2ABcosθ …(1)
Iy=A2+B2+2ABsinθ …(2)
θ=(2π×ΔL)/λ …(3)
G=1/(2AB) …(4)
x=(X−CX)×G’=cosθ …(5)
y=(Y−CY)×G’=sinθ …(6)
すると、上記(5),(6)式の演算により、信号点(x,y)の動きから、図4に示したように中心点Cを中心とする円周上を運動するリサージュ図形が得られる。このとき、光電変換素子181,182で検出された検知ポイント(例えば、図中の信号点P0)は、この円周上の1点であり、振動膜11の変位に従って円周上を変位することになる。したがって、角度θは、θ=arctan(y/x)により、角度範囲(−π/2から+π/2の範囲)においてxとyの値により一義的に求められ、この範囲の上限を超えた場合はアキュムレータの値に1を加算、下限を超えた場合は1を減算する。そしてそのカウントされた回数が、角度θの情報であるデジタル信号の音声信号Soutとして出力される。
次に、図1〜図4に加えて図5〜図7を参照して、本発明の特徴的部分の動作(振動膜131とハーフミラー142との間での多重反射)について詳細に説明する。
まず、図1において参照光と反射光との干渉による干渉縞の強度Iは、前述の(1)〜(3)式により、以下の(7)式のように表される。また、この(3)式中のΔLは、参照光と反射光との間の光路差の変位を表しているため、この光路差の変位ΔLは、振動膜131の音波Swによる変位をδ、振動膜131に対するレーザ光Loutの入射角をθとすると、以下の(8)式のように表される。
I=A2+B2+2ABcos((2π×ΔL)/λ) …(7)
ΔL=2×δ×cosθ …(8)
I=A2+B2+2ABcos((2π×ΔL)/λ) …(7)
ΔL=2×δ×cosθ …(8)
ここで、本実施の形態の干渉計では、ハーフミラー142によって、振動膜131で反射された反射光の一部が反射され、振動膜131の方向へと戻されるため、図1に示したような多重反射光Lrが生じる。したがって、このような多重反射光Lrによる振動膜131に対する入射角を、θ1(1回目の反射の際の入射角),θ2(2回目の反射の際の入射角),…,θn(n回目の反射の際の入射角)とすると、上記光路差の変位ΔLは、以下の(9)式のように表される。この(9)式により、入射角が0°付近の場合(レーザ光が振動膜131に対してほぼ垂直に入射する場合)には、cosθ1=cosθ2=…=cosθn≒1となることから、光路差の変位ΔLは以下の(10)式のようになり、レーザ光Loutの振動膜131とハーフミラー142との間の多重反射回数nだけ乗じたものとほぼ等しくなる(光路差の変位ΔLが約n倍の大きさとなる)。よって、このように振動膜131とハーフミラー142との間での多重反射により光路差が大きくなり、これにより振動膜131の変位も増幅されて検出されることが分かる。
ΔL=2×δ×(cosθ1+cosθ2+ … +cosθn) …(9)
ΔL≒2×δ×n …(10)
ΔL=2×δ×(cosθ1+cosθ2+ … +cosθn) …(9)
ΔL≒2×δ×n …(10)
また、レーザ光源10として、特に例えばセルフパルセーション型の半導体レーザなどの低コヒーレンス光を射出するものを用いた場合、干渉縞のビジビリティ(明瞭度)は、例えば図5に示したように、参照光と反射光との光路差が0のときに最大となると共に光路差が生じると急激に低下するようになっている。なお、干渉縞のビジビリティ(明瞭度)は、干渉縞の強度Iの最大値をImax、干渉縞の強度Iの最小値をIminとすると、以下の(11)式のように定義される。
干渉縞のビジビリティ(明瞭度)=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) …(11)
干渉縞のビジビリティ(明瞭度)=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) …(11)
ここで、上記のようにレーザ光Loutの振動膜131とハーフミラー142との間の多重反射回数をnとすると、n回反射されたn回反射光と参照光との干渉により形成された干渉縞のビジビリティが最大となるときのビームスプリッタ12と反射板141との間の距離L0は、前述のようにビームスプリッタ12と振動膜131との間の距離をL1、振動膜131とハーフミラー142との間の距離をL2とすると、以下の(12)式のように表される。したがって、このように干渉縞のビジビリティが最大となるときの干渉光ピークとその干渉光ピークのサイドピークとを、横軸をビームスプリッタ12と反射板141との間の距離L0として表すと、例えば図6(A),(B)のようになる。
L0=L1+(n−1)×L2 …(12)
L0=L1+(n−1)×L2 …(12)
すなわち、反射光路における反射光には、振動板131とハーフミラー142との間の多重反射による反射回数の異なる複数種類の反射成分(例えば、図6中のn=1,n=2,n=3,…により表される各反射成分)が含まれているため、ビームスプリッタ12と反射板141との間の距離L0を、上記(12)により表されるL0に設定するようにすれば、言い換えれば、所望の反射回数の反射成分による反射光路での光路長と、参照光路の光路長とが略等しくなるように距離L0(および距離L1,L2)を設定すれば、所望の反射回数の反射成分と参照光との間での選択的な干渉が可能となると共に、その干渉による干渉縞のビジビリティが最大となる。
また、例えば図6(A)に示したように、L2≫d(d:個々の干渉縞の明瞭度のピーク間の距離)のときには、反射回数の異なる複数種類の反射成分による干渉縞の明瞭度のピーク同士が、距離L0に対して互いに離れた位置に出現するため、これら干渉縞の明瞭度のピーク同士が干渉するなどして互いに影響を及ぼすことはない。しかし、例えば図6(B)に示したように、L2≒dのときには、反射回数の異なる複数種類の反射成分による干渉縞の明瞭度のピーク同士が、距離L0に対して互いに近い位置に出現するため、そのままでは干渉縞の明瞭度のピーク同士が干渉するなどして、所望の反射回数の反射成分と参照光との間での選択的な干渉を検出するのが困難となってしまう。
したがって、そのような場合には、例えば図7に示したように、L2≒(d/n)となるように距離L2を設定することで、反射回数の異なる複数種類の反射成分による干渉縞の明瞭度のピーク同士の干渉による影響が最小限に抑えられる。これにより、各干渉縞の明瞭度のピークを独立して検出するのが容易となるため、振動膜131の変位の検出精度が向上することとなる。
このようにして本実施の形態のマイクロホン装置1では、光源10から発せられたレーザ光Loutが、干渉計内で偏光ビームスプリッタ12により2つの光路(参照光路および反射光路)に分離され、それぞれS波成分s0およびP波成分p0として進行する。この際、参照光路において反射板141により反射された参照光(P波成分p1)と、反射光路において振動膜131およびハーフミラー142により反射された反射光(S波成分s1)とが互いに干渉し、偏光板171,172において干渉縞が形成される。そしてこの干渉縞に基づいて光源変換素子181,182およびデジタル信号処理部19により、振動膜131の振動が量子化された音声信号Soutとして検出される。ここで、上記反射光は、反射光路において振動膜131とハーフミラー142との間で多重反射されたものであるため、参照光と反射光との光路差が大きくなり、これにより振動膜131の変位が増幅されて検出される。
以上のように本実施の形態では、光源10からのレーザ光Loutを干渉計内で2つの光路(参照光路および反射光路)に分離し、参照光路において反射板141により反射された参照光と反射光路において振動膜131およびハーフミラー142により反射された反射光とを互いに干渉させて干渉縞を形成すると共に、この干渉縞に基づいて振動膜131の振動を検出するようにしたので、振動膜131の振動を光学的に検出することができる。また、上記反射光が、反射光路において振動膜131とハーフミラー142との間で多重反射されたものであるようにしたので、参照光と反射光との光路差を大きくし、振動膜131の変位を増幅して検出することができる。よって、光学的に振動検出を行う際に検出感度を向上させることが可能となる。
また、マイケルソン干渉計を用いて、小型かつ簡易な構成で実現することができる。よって、光学的にデジタル振動検出を行う振動検出装置(マイクロホン装置)において装置の小型化を図ることが可能となる。
また、光による非接触センシングを行うことができるので、振動膜131の大きさや軽さを自由に選択することができ、ダイナミックレンジおよび周波数特性を、従来のダイナミック方式やコンデンサ方式等のアナログ方式に対して拡大することができる。
さらに、干渉縞のカウントによって直接デジタル信号を取り出すことができるため、角度検出精度を上げることで、容易にS/N比を低減し、出力する音声信号Soutの低ノイズ化を実現することができる。また、マイクロホン装置1から直接デジタル信号が得られるので、デジタル伝送を容易に実現でき、マイクロホン装置1から長いラインの引き回すような場合であっても、ノイズ等の影響をなくすことができる。
なお、本実施の形態では、レーザ光Loutを少なくとも部分的に反射可能な第2の反射体の一例として、レーザ光Loutを部分的に反射させると共に部分的に透過させることが可能なハーフミラー142を挙げて説明したが、例えば図8(A),図8(B)に示したように、レーザ光Loutを全反射させる全反射ミラー(図8(A)に示した全反射ミラー143A,143Bや、図8(B)に示した全反射ミラー144A,144Bなど)を用いて干渉計を構成するようにしてもよい。このように構成した場合、反射の際の光強度の低下が抑えられるため、上記実施の形態における効果に加え、干渉縞の検出精度を向上させて振動膜131の検出精度も向上させることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図9は、本実施の形態に係る振動検出装置(マイクロホン装置1A)の構成を表したものである。このマイクロホン装置1Aは、干渉計をマッハ・ツェンダ干渉計によって構成するようにしたものである。具体的には、このマイクロホン装置1Aは、レーザ光源10と、マッハ・ツェンダ干渉計と、2つの光電変換素子181,182およびデジタル信号処理部19からなる検出部とから構成されている。また、このマッハ・ツェンダ干渉計は、ビームスプリッタ161と、2つの反射ミラー145,146と、3つのプリズム111〜113と、コーナーキューブプリズム114と、ビームスプリッタ162とから構成されている。
ビームスプリッタ161は、レーザ光源10から射出されたレーザ光Loutを、プリズム111側の第1の光路OP1(参照光路)と、反射ミラー145側の第2の光路OP2(反射光路)とに分離するためのものである。
反射ミラー145は光路OP2上に配置されており、この光路OP2を進行するレーザ光Loutをプリズム112の側に反射させるものである。
プリズム111は、光路OP1上に配置されており、この光路OP1上においてビームスプリッタ161の側から進行するレーザ光Lout(参照光)をコーナーキューブプリズム114の側に反射させると共に、光路OP1上においてコーナーキューブプリズム114の側から進行するレーザ光Lout(参照光)を反射ミラー146の側に反射させるものである。
プリズム112は、反射ミラー145により反射されたレーザ光Loutをプリズム113および振動膜131の側に反射させると共に、以下説明するように振動膜131およびプリズム113により多重反射された反射光をビームスプリッタ162の側に反射させるものである。
プリズム113は、振動膜131側の表面が金属蒸着されるなどして反射面となっており、光路OP2を進行するレーザ光Loutを振動膜131とプリズム113との間で多重反射させるためのものである。
コーナーキューブプリズム114は、光路OP1上に配置されており、プリズム111により反射されたレーザ光Lout(参照光)を反射させ、再びプリズム111の側に進行させるためのものである。このコーナーキューブプリズム114は、図9中の矢印で示したようにその位置を任意に変位可能となっており、これにより第1の実施の形態と同様に参照光路の光路長を任意に調整することができるようになっている。
反射ミラー146は光路OP1上に配置されており、プリズム111により反射されたレーザ光Lout(参照光)をビームスプリッタ162の側に反射させるものである。
ビームスプリッタ146は、光路OP1により入射した参照光および光路OP2により入射した反射光(多重反射光)を、光電変換素子181側の光路と光電変換素子182側の光路とに分離して進行させるためのものである。
ここで、コーナーキューブプリズム114が本発明における「第1の反射体」の一具体例に対応し、プリズム113が本発明における「第2の反射体」および「全反射ミラー」の一具体例に対応する。
このような構成により本実施の形態の干渉計では、レーザ光源10から発せられたレーザ光Loutが、ビームスプリッタ161によって2つの光路OP1,OP2に分離されて進行する。具体的には、ビームスプリッタ161、プリズム111、コーナーキューブプリズム114、プリズム111、反射ミラー146およびビームスプリッタ162を通る第1の光路(参照光路)と、ビームスプリッタ161、反射ミラー145、プリズム112、振動膜131、プリズム113、プリズム112およびビームスプリッタ162を通る第2の光路(反射光路)とに分離されて進行する。この際、反射光路において振動膜131およびプリズム113により反射された反射光と、参照光路においてコーナーキューブプリズム114により反射された参照光とがビームスプリッタ162において互いに干渉し、干渉縞が形成される。よって、この干渉縞に基づいて光電変換素子181,182およびデジタル信号処理部19により、第1の実施の形態と同様にして振動膜131の振動が量子化された音声信号Soutとして検出される。
また、上記反射光は、反射光路において振動膜131とプリズム113との間で多重反射されたものであるため、参照光と反射光との光路差が大きくなり、これにより振動膜131の変位が増幅されて検出される
したがって、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用により同様の効果を得ることができる。すなわち、光学的に振動検出を行う際に検出感度を向上させることが可能となる。
また、干渉計としてマッハ・ツェンダ干渉計を用いるようにしたので、波長板や偏光ビームスプリッタなどの高価な光学部品を使わずに、レーザ光源10に対してレーザ光Loutの戻り光が生じないようにすることができ、安価にレーザ光源10でのノイズ発生を回避することが可能となる。
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態で説明した、リサージュ図形の−(π/2)<θ<+(π/2)の範囲において一義的に決まる角度に対して角度分割のカウント数を増やすようにしてもよい。このように構成した場合、角度分解能を上げることで、検出感度を向上させることが可能となる。
また、上記実施の形態では、レーザ光Loutを発する光源として半導体レーザを挙げて説明したが、これ以外にも例えば、ガスレーザや固定レーザなどを用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、本発明の振動検出装置の一例として、振動体が音波に応じて振動する振動膜(振動膜131)であり、この振動膜131の振動を音声信号Soutとして検出する光学式マイクロホン装置について説明したが、本発明の振動検出装置はこれには限られず、他の振動を検出するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態では、デジタルカウント部19を用いて振動膜131の振動を量子化された信号Soutとしてデジタル検出を行う場合について説明したが、振動膜の振動をそのままアナログ信号として出力するようにしてもよい。具体的には、例えば、光電変換素子181,182からの出力信号Sx,Syを、干渉光強度変化がリニアに変化する領域で使用することでほぼ振動板変位に比例した電気信号を得ることができるため、この信号をそのままアナログ音声信号として出力するようにしてもよい。よく知られた方式によれば、参照光側の光路長をピエゾ素子などにより可動とし、出力信号のDC成分をピエゾ素子に負帰還をかけることで、リニア領域の位置に制御することが可能である。
1,1A…マイクロホン装置、10…レーザ光源、11…レンズ、111〜113…プリズム、114…コーナーキューブプリズム、12…偏光ビームスプリッタ、13,13A,13B…マイクカプセル、130…筐体、131…振動膜、132…背電極、133…背面板、134…透明部材、135…開口部、141…反射板、142…ハーフミラー、143A,143B,144A,144B…全反射ミラー、145,146…反射ミラー、151,152,153…λ/4板、16,161,162…ビームスプリッタ、171,172…偏光板、181,182…光電変換素子、19…デジタル信号処理部、Sw…音波、s0,s1…S偏光成分、p0,p1…P偏光成分、OP1,OP2…光路、Sx,Sy…光電変換素子からの出力信号、Sout…音声信号、Lout…レーザ光、Lr…多重反射光、L0…偏光ビームスプリッタと反射板との間の距離、L1…偏光ビームスプリッタと振動膜との間の距離、L2…ハーフミラーと振動膜との間の距離、d…回折光ピーク間の距離、C…中心点、P0…信号点、Pa〜Pd…基準点、E〜H…基準線。
Claims (9)
- レーザ光を発する光源と、
前記レーザ光を反射可能な振動体および第1の反射体と、前記レーザ光を少なくとも部分的に反射可能な第2の反射体とを含んで構成され、前記光源から発せられたレーザ光を第1および第2の光路に分離して進行させると共に、前記第1の光路において前記第1の反射体により反射された参照光と、前記第2の光路において前記振動体と前記第2の反射体との間で多重反射された反射光とを互いに干渉させて干渉縞を形成する干渉計と、
形成された前記干渉縞に基づき、前記振動体の振動を検出する検出手段と
を備えたことを特徴とする振動検出装置。 - 前記第2の反射体が、前記レーザ光を部分的に反射させると共に部分的に透過させるハーフミラーにより構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記反射光は、前記振動体と前記第2の反射体との間の多重反射による反射回数の異なる複数種類の反射成分により構成され、
前記反射回数の異なる複数種類の反射成分のうちの所望の反射回数の反射成分による第2の光路での光路長と、前記第1の光路の光路長とが、等しくなるように設定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の振動検出装置。 - 前記反射光は、前記振動体と前記第2の反射体との間の多重反射による反射回数の異なる複数種類の反射成分により構成され、
前記反射回数の異なる複数種類の反射成分による干渉縞の明瞭度のピーク同士が互いに干渉しないように、前記第1の光路の光路長が設定されている
ことを特徴とする請求項2に記載の振動検出装置。 - 前記第2の反射体が、前記レーザ光を全反射させる全反射ミラーにより構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記干渉計が、マイケルソン干渉計により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記干渉計が、マッハ・ツェンダ干渉計により構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記検出手段が、
前記干渉縞を互いに位相が90度ずれた状態で検出する2つの光電変換素子と、
前記2つの光電変換素子からの出力信号を信号点とみなして、平面上に円状または円弧状のリサージュ図形を生成する図形生成手段と、
生成されたリサージュ図形上において、信号点が所定の基準点を通過する回数をカウントするカウンタとを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。 - 前記振動体が音波に応じて振動する振動膜であり、この振動膜の振動を量子化された音声信号として検出する光学式マイクロホン装置として構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検出装置。
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