JP2008274093A - 薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルコキシシラン縮合物を用いた薄膜形成用組成物であって、経時によるアルコキシシラン縮合物の分子量の増大が抑制されており、粘度の上昇が生じ難く、従って、薄膜形成に際しての塗布厚みのばらつきが生じ難く、よって均一な厚みの薄膜を高精度に形成することを可能とする薄膜形成用組成物を提供する。
【解決手段】アルコキシシラン縮合物(A)と、アルコキシシラン縮合物(A)を溶解する溶剤(B)とを含有する薄膜形成用組成物であって、薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が、1〜50の範囲にあり、溶剤(B)は、双極子モーメントY(Debye)が下記式(1)を満たす、薄膜形成用組成物。
Y≧0.06×X ・・・式(1)
【選択図】なし

Description

本発明は、アルコキシシランの縮合物を用いており、かつ半導体装置などの電子デバイスにおいて絶縁膜等に用いられる薄膜を形成するための薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法に関し、特に、膜厚の均一化を図ることが可能な薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法に関する。
半導体装置などの電子デバイスでは、小型化及び薄型化を図るために、絶縁性に優れた薄膜を形成することが必要である。また、半導体装置のパッシベーション膜やゲート絶縁膜などでは、微細パターン形状の絶縁膜を形成することが必要である。そこで、パターニング可能な薄膜形成用の感光性樹脂組成物として、アルコキシシラン縮合物を用いた薄膜形成用組成物が種々提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、1)アルカリ可溶性シロキサンポリマー、2)光により反応促進剤を発生する化合物及び3)溶剤を主成分とする薄膜形成用感光性組成物が開示されている。この1)アルカリ可溶性シロキサンポリマーは、アルコキシシランに水及び触媒を加えて加水分解縮合させた反応溶液から、水及び触媒を除去して得られたアルコキシシラン縮合物である。
上記のようなアルコキシシラン縮合物と溶剤とを含む薄膜形成用組成物を用いて薄膜を形成するに際しては、該薄膜形成用組成物をまず基板上に所定の厚みに塗布する。次に、乾燥し、さらに加熱することにより焼成し、硬質でかつ緻密な薄膜が形成されている。また、特許文献1に記載のようなパターニングが求められる薄膜形成用組成物の場合には、薄膜形成用感光性組成物を基板上に塗布した後、乾燥し、マスクを介して選択的に露光する。しかる後、露光された組成物層をアルカリ溶液により現像する。次に、現像後に、残存している組成物層を加熱することにより、硬質で緻密な微細パターン状の薄膜を得る。
特開平6−148895号公報
しかしながら、特許文献1に記載の薄膜形成用感光性組成物を用いた微細パターン状薄膜の形成方法、並びにパターニングを必要としない前述したアルコキシシラン縮合物を用いた薄膜形成方法のいずれにおいても、薄膜形成に際して塗工される薄膜形成用組成物中のアルコキシシラン縮合物中には比較的多くのシラノール基(SiOH基)が残存しがちであった。そのため、塗工に先立ち、保管中などにおいて、空気中の水分や環境温度により縮合がさらに進行し、アルコキシシラン縮合物の分子量が増大し、薄膜形成用組成物の粘度が上昇しがちであった。その結果、薄膜形成に際し、基板上に薄膜形成用組成物を所定の厚みに塗布しようとしても、塗布厚みが変動し、最終的に得られた薄膜や微細パターン状薄膜において、膜厚がばらつくという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、アルコキシシラン縮合物を用いた薄膜形成用組成物であって、経時によるアルコキシシラン縮合物の分子量の増大が抑制されており、粘度の上昇が生じ難く、従って、薄膜形成に際しての塗布厚みのばらつきが生じ難く、よって均一な厚みの薄膜を高精度に形成することを可能とする薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法を提供することにある。
本発明に係る薄膜形成用組成物は、アルコキシシラン縮合物(A)と、アルコキシシラン縮合物(A)を溶解する溶剤(B)とを含有する薄膜形成用組成物であって、薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が、1〜50の範囲にあり、溶剤(B)は、双極子モーメントY(Debye)が下記式(1)を満たすことを特徴とする。
Y≧0.06×X ・・・式(1)
本発明に係る薄膜形成用組成物では、上記アルコキシシラン縮合物(A)としては、様々なアルコキシシラン縮合物を用いることができるが、好ましくは、前記アルコキシシラン縮合物(A)が、下記式(2)で表されるアルコキシシランの縮合物である。
Si(R(R(R4−p−q・・・式(2)
上述した式(2)中、Rは水素又は炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Rはアルコキシ基を表し、Rはアルコキシ基以外の加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表し、qは1〜4の整数を表し、p+q≦4である。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが2〜4であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。p+q≦2であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明に係る薄膜形成方法は、本発明の薄膜形成用組成物を基板上に塗工し、薄膜形成用組成物層を形成する工程と、前記薄膜形成用組成物層を乾燥する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る薄膜形成方法では、好ましくは、上記乾燥に際し、あるいは乾燥後に薄膜形成用組成物層が加熱され、それによって、より一層緻密な薄膜を得ることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る薄膜形成用組成物は、アルコキシシラン縮合物(A)と、アルコキシシラン縮合物(A)を溶解する溶剤(B)とを含む。
本発明では、薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が、1〜50の範囲にあり、溶剤(B)は、双極子モーメントY(Debye)が下記式(1)を満たす。
Y≧0.06×X ・・・式(1)
薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が、1〜50の範囲にあることで、薄膜を容易に形成することができ、さらに保管中などにおいて、空気中の水分や環境温度により縮合が進行し難く、アルコキシシラン縮合物の分子量の増大を効果的に抑制することができる。
上記アルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が1未満であると、薄膜の形成に際して、溶剤の除去に長時間を要したり、固形分が少なすぎて、薄膜の形成が困難となる。アルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が50を超えると、保管中などにおいて、空気中の水分や環境温度により縮合がさらに進行し易く、アルコキシシラン縮合物の分子量が増大し、薄膜形成用組成物の粘度が上昇する。
本発明では、薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物(A)の割合Xが多いほど、双極子モーメントY(Debye)がより一層大きい溶剤(B)が用いられる。溶剤(B)の双極子モーメントYが上記式(1)を満たすことで、保管中などにおいて、空気中の水分や環境温度により縮合が進行し難く、アルコキシシラン縮合物の分子量の増大を効果的に抑制することができる。これは、溶剤(B)の双極子モーメントYが大きいほど、溶剤(B)がアルコキシシラン縮合物(A)のSiOH基に配位し易くなり、SiOH基の反応を抑制することができるためと考えられる。
(アルコキシシラン縮合物(A))
本発明で用いられるアルコキシシラン縮合物(A)は、アルコキシシランを縮合させて得られたアルコキシシランの縮合物である。アルコキシシラン縮合物(A)を溶剤で希釈してなるアルコキシシラン縮合物溶液を基板上などに塗布し、加熱等の方法で焼成することにより、硬質の薄膜を形成することができる。
上記アルコキシシラン縮合物(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、300〜10000の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量が300未満の場合には硬質で緻密な薄膜を形成することは困難なことがあり、10000を越えると、ゲルなどの発生により均一にコーティングできないことがある。
なお、本明細書において、アルコキシシラン縮合物(A)の重量平均分子量は、ポリスチレン換算による重量平均分子量である。
上記アルコキシシラン縮合物(A)としては、特に限定されないが、好ましくは、下記式(2)で表されるアルコキシシランの縮合物が用いられる。
Si(R(R(R4−p−q・・・式(2)
上述した式(2)中、Rは水素又は炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Rはアルコキシ基を表し、Rはアルコキシ基以外の加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表し、qは1〜4の整数を表し、p+q≦4である。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが2〜4であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。p+q≦2であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
上記アルコキシ基R及びアルコキシ基以外の加水分解性基Rは、通常、過剰の水の共存下、無触媒で、室温(25℃)〜100℃の温度範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基、またはさらに縮合してシロキサン結合を形成することができる基である。
上記アルコキシ基Rとしては、特に限定されないが、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
上記アルコキシ基以外の加水分解性基Rとしては、特に限定されないが、具体的には、塩素、臭素等のハロゲノ基、アミノ基、ヒドロキシル基又はカルボキシル基等が挙げられる。
上記非加水分解性の有機基Rとしては、特に限定されないが、加水分解を起こし難く、安定な疎水基である炭素数1〜30の有機基が挙げられる。安定な疎水基である炭素数1〜30の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ペンチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基等の炭素数1〜30のアルキル基、アルキル基のフッ素化物、塩素化物、臭素化物等のハロゲン化アルキル基(例えば、3−クロロプロピル基、6−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基および、6,6,6−トリフルオロヘキシル基等)、ハロゲン置換ベンジル基等の芳香族置換アルキル基(例えば、ベンジル基、4−クロロベンジル基及び4−ブロモベンジル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、メシチル基、ナフチル基等)、ビニル基やエポキシ基を含む有機基、アミノ基を含む有機基、チオール基を含む有機基等が挙げられる。
上記アルコキシシランの具体例としては、例えば、トリフェニルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、エチルジメチルメトキシシラン、メチルジエチルメトキシシラン、エチルジメチルエトキシシラン、メチルジエチルエトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルジエチルメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン、フェニルジエチルエトキシシラン、メチルジフェニルメトキシシラン、エチルジフェニルメトキシシラン、メチルジフェニルエトキシシラン、エチルジフェニルエトキシシラン、tert−ブトキシトリメチルシラン、ブトキシトリメチルシラン、ジメチルエトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、ジフェニルジエトキシラン、フェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジアセトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、3−クロロポロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジアセトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル−トリ−n−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチル−トリ−n−プロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピル−トリ−n−プロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリプロポキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリプロポキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリプロポキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリプロポキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリプロポキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリプロポキシシラン、エイコシルデシルトリメトキシシラン、エイコシルトリエトキシシラン、エイコシルトリプロポキシシラン、6−クロロヘキシルトリメトキシシラン、6,6,6−トリフルオロヘキシルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、4−クロロベンジルトリメトキシシラン、4−ブロモベンジルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、N−β−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリアセトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラアセトキシシラン等が挙げられる。これらのアルコキシシランを縮合させて得られたアルコキシシランの縮合物がより好ましく用いられる。アルコキシシラン縮合物(A)を構成するに際しては、少なくとも1種のアルコキシシランが用いられていればよく、従って2種以上のアルコキシシランが用いられていてもよい。
(溶剤(B))
本発明において、薄膜形成用組成物に用いられる溶剤(B)としては、薄膜形成用組成物に配合される成分を溶解し得る適宜の溶媒を用いることができる。すなわち、アルコキシシラン縮合物(A)を溶解し、さらに必要に応じて、添加される他の成分を溶解し得る適宜の溶媒を用いることができる。もっとも、本発明では、溶剤(B)は上述した式(1)を満たすものが選択されて、用いられる。
上記溶剤(B)としては、上述した式(1)を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼンなどの芳香族炭化水素化合物;シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロナフタレン、スクワランなどの飽和または不飽和炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル、ステアリン酸ブチルなどのエステル類、クロロホルム、プロピレンオキシドなどが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(添加され得る他の成分)
本発明に係る薄膜形成用組成物には、必要に応じて、他の添加剤をさらに添加してもよい。
このような添加剤としては、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤、タレ防止剤などが挙げられる。
(光の照射により酸または塩基を発生する化合物(C))
また、好ましくは、本発明に係る薄膜形成用組成物は、薄膜パターンの形成に用いられるものであってもよい。その場合には、薄膜形成用組成物には、好ましくは、光の照射により酸または塩基を発生する化合物(C)を添加することが望ましい。このような化合物(C)としては、適宜の光酸発生剤及び光塩基発生剤を用いることができる。
上記光酸発生剤としては、特に限定されないが、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンアンチモナート、トリフェニルスルホニウムベンゾスルホナート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシルスルホニルシクロヘキサノン、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等のスルホニウム塩化合物、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート等のヨードニウム塩、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホナート等が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光塩基発生剤としては、特に限定されないが、例えば、オニウム塩などが挙げられる。より具体的には、ジアゾニウム、ホスホニウム、及びヨードニウムのBF 、PF 、SBF 、ClO などの塩や、その他、有機ハロゲン化合物、有機金属、及び有機ハロゲン化物などが挙げられる。
(薄膜形成方法)
本発明に係る薄膜形成用組成物を用いて薄膜を形成するに際しては、先ず、本発明の薄膜形成用組成物を基板上に所定の厚みに塗工する。この塗工方法は特に限定されず、スピンコーティング、ダイコーティング、スクリーン印刷などの適宜の方法を用いることができる。いずれにしても、本発明の薄膜形成用組成物では、保管時に、アルコキシシランの縮合物(A)の分子量の増大が抑制され、粘度の上昇が抑制されるので、均一な厚みにかつ安定に薄膜形成用組成物層を容易に塗工することができる。
次に、薄膜形成用組成物層を乾燥し、必要に応じて、乾燥するに際し、あるいは乾燥後に加熱する。それによって、緻密でかつ硬質の薄膜を得ることができる。上記加熱に際しては、特に限定されないが、例えば、50〜450℃の温度に0.1〜120分程度維持すればよい。
また、上述した光酸発生剤及び光塩基発生剤を用いてパターニングを行う場合には、加熱に先立って、露光及びアルカリ溶液を用いた現像工程を実施すればよく、それによって、微細なパターン状の薄膜を形成することができる。その場合においても、薄膜形成用組成物の保管時の粘度の上昇が抑制されているので、薄膜形成用組成物の塗工厚みのばらつきを低減でき、厚みばらつきの少ない微細パターンを形成することができる。
本発明に係る薄膜形成用組成物では、アルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が1〜50の範囲とされており、しかも上記式(1)を満たす双極子モーメントYを有する溶剤(B)が用いられているため、アルコキシシラン縮合物(A)中にシラノール基が残存していたとしても、薄膜形成用組成物の保管中にアルコキシシラン縮合物(A)の架橋が進行し難く、アルコキシシランの縮合物の分子量の増大が抑制される。それによって、薄膜形成用組成物の粘度変化が抑制され、薄膜形成用組成物を塗工して薄膜を形成するに際し、塗工厚みがばらつき難くなり、均一な厚みの薄膜を高精度に形成することができる。
よって、経時による分子量増大に伴う粘度上昇が少ないため、長期間保管したとしても、例えば半導体装置の層間絶縁膜のように膜厚が高精度に制御されていることが求められる絶縁膜等を形成するのに最適な薄膜形成用組成物及び薄膜形成方法を提供することが可能となる。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより明らかにする。
溶剤(B)として、下記の溶剤B1〜B6を用意した。
溶剤B1:トルエン(双極子モーメントY(Debye)=0.38)
溶剤B2:クロロホルム(双極子モーメントY(Debye)=1.04)
溶剤B3:テトラヒドロフラン(双極子モーメントY(Debye)=1.70)
溶剤B4:プロピレンオキシド(双極子モーメントY(Debye)=2.00)
溶剤B5:アセトン(双極子モーメントY(Debye)=2.90)
溶剤B6:ニトロベンゼン(双極子モーメントY(Debye)=4.21)
(実施例1)
(1)アルコキシシラン縮合物の調製
冷却管をつけた100mlのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン15g、トリエトキシシラン10g、シュウ酸0.5g、水7ml及び溶剤B2 17mlを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を攪拌し、マントルヒーターで70℃・3時間反応させた。その後、エバポレーターを用いて水との縮合反応で生成したエタノールと残留水を除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、アルコキシシラン縮合物A1を調製した。
(2)薄膜形成用組成物の調製
薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物A1の割合X(重量%)が10(重量%)となるように、上記(1)で得られたアルコキシシラン縮合物A1に対し、溶剤B2を添加し、混練し、薄膜形成用組成物を得た。
(実施例2〜15及び比較例1〜15)
上記溶剤B2に代えて下記表1〜3に示す溶剤B1〜溶剤B6のいずれかを用いて、アルコキシシラン縮合物A1を調製したこと、並びに薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物A1の割合X(重量%)が下記の表1〜3に示す割合となるように、アルコキシシラン縮合物A1に対し、下記表1〜3に示す溶剤B1〜溶剤B6のいずれかを添加したこと以外は実施例1と同様にして、薄膜形成用組成物を得た。
(実施例16,17)
トリエトキシシランをメチルトリエトキシシランに変更し、かつ上記溶剤B2に代えて下記表3に示す溶剤B4または溶剤B5を用いて、アルコキシシラン縮合物A2を調製したこと、並びに薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物A2の割合X(重量%)が30(重量%)となるように、アルコキシシラン縮合物A2に対し、下記表3に示す溶剤B4または溶剤B5を添加したこと以外は実施例1と同様にして、薄膜形成用組成物を得た。
(実施例18,19)
フェニルトリエトキシシランの配合量を15gから10g、トリエトキシシランの配合量を10gから15gにそれぞれ変更し、かつ上記溶剤B2に代えて下記表3に示す溶剤B4または溶剤B5を用いて、アルコキシシラン縮合物A3を調製したこと、並びに薄膜形成用組成物100重量%中に含まれるアルコキシシラン縮合物A3の割合X(重量%)が30(重量%)となるように、アルコキシシラン縮合物A3に対し、下記表3に示す溶剤B4または溶剤B5を添加したこと以外は実施例1と同様にして、薄膜形成用組成物を得た。
(評価)
上記各薄膜形成用組成物を調製した直後に、アルコキシシランの縮合物の重量平均分子量Mw1を測定した。また、上記薄膜形成用組成物を23℃の温度に24時間放置した後に、同様にアルコキシシランの縮合物の重量平均分子量Mw2を測定した。さらに、上記薄膜形成用組成物を23℃の温度に24時間放置する前、及び放置した後の重量平均分子量の変化(Mw2−Mw1)を求めた。
貯蔵安定性の評価として、重重量平均分子量の変化が500以下である場合を「○」、500を超える場合を「×」として結果を下記表1〜3に示す。
Figure 2008274093
Figure 2008274093
Figure 2008274093

Claims (4)

  1. アルコキシシラン縮合物(A)と、前記アルコキシシラン縮合物(A)を溶解する溶剤(B)とを含有する薄膜形成用組成物であって、
    薄膜形成用組成物100重量%中に含まれる前記アルコキシシラン縮合物(A)の割合X(重量%)が、1〜50の範囲にあり、前記溶剤(B)は、双極子モーメントY(Debye)が下記式(1)を満たすことを特徴とする、薄膜形成用組成物。
    Y≧0.06×X ・・・式(1)
  2. 前記アルコキシシラン縮合物(A)が、下記式(2)で表されるアルコキシシランの縮合物である、請求項1に記載の薄膜形成用組成物。
    Si(R(R(R4−p−q・・・式(2)
    上記式(2)中、Rは水素又は炭素数が1〜30である非加水分解性の有機基を表し、Rはアルコキシ基を表し、Rはアルコキシ基以外の加水分解性基を表し、pは0〜3の整数を表し、qは1〜4の整数を表し、p+q≦4である。pが2又は3であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。qが2〜4であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。p+q≦2であるとき、複数のRは同一であってもよく異なっていてもよい。
  3. 請求項1または2に記載の薄膜形成用組成物を基板上に塗工し、薄膜形成用組成物層を形成する工程と、
    前記薄膜形成用組成物層を乾燥する工程とを備えることを特徴とする、薄膜形成方法。
  4. 前記乾燥に際し、あるいは乾燥後に前記薄膜形成用組成物を加熱する工程を備える、請求項3に記載の薄膜形成方法。
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