JP2008273003A - 両面歯付ベルトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯付ベルトやコグドベルト等のゴムからなるベルトを製造する際の成形加硫方法に係わり、プレス工程間のベルトスリーブの自動送りが可能で、しかも両面の歯部の位置が正確に一致した両面歯付ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】円筒状のベルトスリーブの一部を少なくとも上型110、中型109、下型111にて挟み込み、加熱加圧することによって成形加硫をおこない、加熱加圧する位置を順次移動させて最終的にベルトスリーブ全周を成形・加硫する工程を含む両面歯付ベルトの加硫方法であり、プレス前においてベルトスリーブと金型を緩衝しないように配置している。プレス金型への冷却なしで歯付ベルトを成形加硫することを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】円筒状のベルトスリーブの一部を少なくとも上型110、中型109、下型111にて挟み込み、加熱加圧することによって成形加硫をおこない、加熱加圧する位置を順次移動させて最終的にベルトスリーブ全周を成形・加硫する工程を含む両面歯付ベルトの加硫方法であり、プレス前においてベルトスリーブと金型を緩衝しないように配置している。プレス金型への冷却なしで歯付ベルトを成形加硫することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
両面に歯部を有する両面歯付ベルトの製造方法に係わり、詳しくは、片面に歯部を設けたベルトスリーブの他方の面にプレス金型を用いて部分的に歯形を形成する工程を複数回繰り返すことによって全周の歯部を形成する方法において、ベルトスリーブを次の場所に移動させるベルト送りを自動化することができる両面歯付ベルトの製造方法を提供する。
従来、両面歯付ベルトの製造方法として、例えば特許文献1〜3に開示されているように、歯部を形成する溝を有する内モールドに帆布、心線、未加硫ゴムシート、帆布を順次積層し、その外面に円筒状の溝付ゴム製母型を挿入した後、加熱加圧してゴム層を内モールドと母型の溝部へ圧入することによりベルト上下面の歯部を形成する方法や、歯付モールドで成形加硫した片面に歯部を形成し、この歯付ベルトの背面に未加硫ゴムシート、ゴム付帆布を順次積層した積層物を溝付のプレス金型を用いて加熱加圧することで部分的に歯部を形成するとともに加硫を行い、プレスする位置を順送りで変えていき最終的に全周において歯部を形成するとともに加硫した両面歯付ベルトを得るという方法があった。
ところが、片面に歯部を形成したベルトスリーブの背面に未加硫ゴムシートを積層してベルトスリーブを一部分加硫成形し、これを順次繰り返しつつ全周を加硫する方法では、一度にベルト全周の歯部の成形と加硫を行うことができず、前述のようにプレスする位置を順送りで変えて複数回の工程で全周の成形加硫を完了する方法を採っている。プレス位置を変えるためにベルトスリーブを巻きかけたプーリを回転させることによって、ベルトスリーブを回転させてプレス位置を変える方法を採るのが通常である。
また、このように予め片面に歯部を形成したベルトスリーブの反対面に歯部を形成する工程の注意しなければならない点として、ベルトスリーブ両面の歯部の位置が回転方向の同じ位置に形成されていなければならず、そのためには、プレスする際にまず既に歯部が形成されている面の歯部と金型の歯形を噛み合わせて正確に位置決めをした状態で、反対側の面に金型を押し当ててプレスし歯部を形成するといったことが挙げられる。
ベルトスリーブの内外周面の歯部位置を一致させるために、外周面の歯部を形成するためにベルトスリーブをプーリに巻きかけた時に、既に歯部を形成しているベルトスリーブ内周面側の歯部と金型とが常に噛み合った状態になるような位置関係を持たせていた。そうすることによって、ベルトスリーブ外周面側の歯部は内周面側の歯部と位置ずれすることなく形成することができた。
しかし、一方でベルトスリーブ内周面の歯部と金型が常に噛み合っていることから、1箇所のプレスによる歯部の形成が終わった後に、プレス位置を変える際にもベルトスリーブの送りは自動化することができなかった。
そこで本発明は、プレスによりベルトスリーブ外周面に歯部を形成する両面歯付ベルトの製造方法において、ベルトスリーブ内外周面の歯部が位置ずれすることなく、且つ、既に形成されたベルトスリーブをプーリに巻きかけた際に内周面側の歯部と金型とが緩衝することなくベルトスリーブの送りを自動化できるような両面歯付ベルトの製造方法を提供することを目的とする。
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、内周面に歯部を形成したベルトスリーブの外周面に歯部を形成する方法であって、前記ベルトスリーブをプーリ間に巻きかけた状態でプーリ間に張られた上下ベルトスリーブの間に上下両面に歯部を有する中型を前記ベルトスリーブと緩衝しない位置に配置すると共に、該中型との間に前記一対のベルトスリーブを挟み込む上下一対の外金型を配置してなり、中型を上下いずれかのベルトスリーブ側へ移動させて該ベルトスリーブの歯形に中型の歯部を噛み合わせ、その後、該ベルトスリーブの外周面を外型に当接させ、次に前記外型と中型を、ベルトスリーブを挟んだ状態で他方の外型のある方向へ移動させて中型の歯部と他方のベルトスリーブの歯部を噛み合わせ、他方のベルトスリーブの外周面を他方の外型に当接させ、プレスすることによって上下一対のベルトスリーブの外周面に歯部を成形・加硫し、その後、上下外型及び中型からベルトスリーブを開放してプーリを回転させることでベルトスリーブを回転させて次の位置へ移動させ、以上の工程を必要回数繰り返すことにより最終的にベルトスリーブ全周を成形・加硫する工程を含むことを特徴とする。
請求項2では、ベルトスリーブ中のある箇所の成形・加硫が終わって、プーリを回転させて次の位置に移動するベルトスリーブの移動を自動で行う請求項1記載の歯付ベルトの製造方法としている。
請求項1では、ベルトスリーブをプーリに巻きかけてプレス金型による加硫を行っているが、ベルトスリーブをプーリに巻きかけて張力をかけた状態で中型とベルトスリーブが緩衝しないように配置しており、その状態からまず中型を移動させてベルトスリーブない周面の歯部に噛み合わせてから外周面の歯部の形成を行っているので、ベルトスリーブの内外周面に形成する歯部は正確に位置合わせをすることができると共に、プレス金型からベルトスリーブを開放しているときにはベルトスリーブと中型でさえも互いに緩衝しない位置としていることから容易にベルトスリーブを回転させてプレスの位置を変えることができる。よって、ベルトスリーブの外周面において歯部を形成する作業も作業者の操作を必要とせず自動化することも可能である。
請求項2では、ベルトスリーブを順次プレスして歯部を形成していく中で、プレスする位置を変えるためのベルトスリーブの送りを自動化しているために、より低コストでベルトスリーブの外周部における歯部の形成を行うことができる。
本発明の両面歯付ベルトの製造方法を適用するベルトの例としては、例えば図13にしめすような長手方向に沿って複数のブロック2を装着した高負荷伝動ベルト1に用いられるセンターベルト3を挙げることができる。
図13に示すのは本発明の製造方法にて製造される両面に歯部を有するセンターベルトを用いる高負荷伝動ベルト1であり、ゴム4内にロープ状の心線5をスパイラル状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3a、3bと、側面2a、2bにセンターベルトを3a、3bを嵌めこむ溝6、7を有したブロック2からなっている。
センターベルト3a、3bに使用される原料ゴムは、水素化ニトリルゴムをはじめとして、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレン等の耐熱老化性の改善されたゴムや、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、にトリルゴム等が使用される。上記ゴムの中には配合剤として、カーボンブラック、亜鉛華、ステアリン酸、可塑剤、老化防止剤等が添加され、また加硫剤として硫黄、有機過酸化物があるが、これらの配合剤や加硫剤は、特に制限されない。
心線5としては、ガラスロープをRFL液やゴム糊等で処理したものや、アラミド繊維ロープ等の有機繊維をRFL液、エポキシ溶液、イソシアネート溶液とゴム糊等の接着剤で処理されたものが用いられる。
このセンターベルト3a、3bの上下面に所定ピッチで歯部10、11が形成されており、その歯部10、11間の凹条部12、13がブロック2の溝6、7内において後で説明するように係止固定されているものである。このブロック2の両ブロック側面2a、2bは、プーリのV溝と係合する傾斜を有する面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3a、3bを引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝動している。また、センターベルト3a、3bの上下の表面にはカバー帆布12、13が積層されている。
ブロック2は、図13に示すように、上ビーム部14および下ビーム部15と、上下ビーム部14、15の中央部同士を連結したセンターピラー16からなっており、ブロック12の両側面にはセンターベルト3a、3bを嵌めこむ溝6、7が形成されている。また、図3に示すように溝6内の溝の上下面にはセンターベルト3の上面に設けた凹条部12と下面に設けた凹条部13に係合する凸条部17、18が設けられており、これによってブロック2とセンターベルト3a、3bは係止固定されている。
ブロックの樹脂として用いることができるのは、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等の合成樹脂が用いられるが、中でも低摩擦係数で耐摩耗性に優れ、剛性があるとともに曲げに対しても弾力性を有しており、簡単に破損してしまうことのない樹脂がよく、ポリアミド樹脂、なかでも4,6−ナイロンが好ましいといえる。
以下、本発明に係わる両面歯付ベルトの製造方法について添付図面に基づいて説明する。
このようなセンターベルトの製造方法としては、例えば、凹凸を有する円筒形の金型100にカバー帆布101とゴムシート102を載置してプレスすることで片面に歯部19を含む凹凸を有する内層4aとなる帆布付の複合シート103を作製する(図1)。その複合シート103を所定の周長になるようカットして、円筒形の金型104に巻きつけて上から心線105をスピニングし、接着ゴム層(図示しない)を巻きつけて、更に外側に加硫ゴム製のジャケットをかぶせた状態で(図示しない)加硫缶内にて加熱・加圧して内周面に歯部を有するベルトスリーブを作成する。
脱型したベルトスリーブ106の凹凸のない側を研摩して所定厚みとし、外層4bとなるゴムシート107とカバー帆布108を積層する(図2)。上記で作製した凹凸と噛み合う凹凸形状を有する中型109と新たに積層したゴムシート107に凹凸を設けるための凹凸形状を有する上型110及び下型111との間でプレスして外層4b側にも凹条部18を含む凹凸を形成し歯部を型付けし、次いでゴムを加硫する(図3)。順送りに未加硫部分に歯部の型付けを行い、また、加硫していくことによってベルトスリーブ106全周に歯を形成し加硫することができる。次いで所定幅にカットすることによってセンターベルトを製造することができる。
図4に示すように、これらの金型109、110、111ではベルトスリーブ106の全周を一度にプレスすることはできないので、部分的にプレスして、歯付プーリ112を回転させて金型の位置にまだプレスをしていないベルトスリーブ106の部分を移動させて、同様に金型を用いてプレスを行う。
その時、上下にベルトスリーブ106があるその間に配置した中型109には、ベルトスリーブ106の内周面に形成された凹凸と噛み合う凹凸が設けられている。両面歯付ベルトは、通常の場合上下の歯部の位置が一致していなければならない。従来から行われている方法では、ベルトスリーブ106内周面側の凹凸が中型109の凹凸と緩衝するような配置にしており、ベルトスリーブ106内周面の凹凸と中型109の凹凸が確実に噛み合うような位置関係にしていた。しかし、その状態では、あるプレス工程と次のプレス工程との間にベルトスリーブ106を回転させてプレスする位置を変えるベルト送り工程は作業者が監視しながら手作業で行わなければならなかった。
そこで、本発明ではベルトスリーブ106を歯付プーリ112に巻きかけてテンションを掛けた状態ではベルトスリーブ106内周面の凹凸が中型109の凹凸とは緩衝しないようにしており、ベルトスリーブ106の回転は何に妨げられることなく行うことができ、作業者の監視が無くても自動で送ることが可能になる。また、ベルトスリーブ106が中型109と緩衝しないよう配置していることからベルトスリーブ106内外周面の歯部がずれてしまわないように、プレスを開始する際には最初に中型109をベルトスリーブ106側へ移動させて両者の凹凸を噛み合わせる工程をプレス工程に先立って行っており、そうすることによって、ベルトスリーブ106内外周面の歯部の位置を確実、且つ正確に一致させることができるものである。
プレス工程でベルトスリーブ106外周面に歯部を形成する際の加熱温度は150〜180℃の範囲で設定するものであり、150℃未満であると温度不足で十分な加硫度を得るのに多数回の加熱を行わなければならず、歯形の形成も悪くなってしまう。180℃を超えると温度が高すぎて短時間の加熱でも金型の当接していないゴムへの加熱量が多くなってしまい、加硫のばらつきにつながることにもなるので好ましくない。
加圧力は0.5〜5MPa(面圧)の範囲で設定する。面圧が0.5MPa未満であると加圧が不足し歯部の形状を十分に出すことができず、上限については5MPa程度加圧していれば型付けには十分であり、それ以上の加圧をすることにあまり意味はない。
また、1回の加圧時間は0.5〜3分間の範囲で行うことが適当である。0.5分未満であるとやはり加圧が不足し歯部の形状を十分に出すことができない。3分間を超えて加熱するとプレス金型で挟持されている範囲を超えてその隣接部位のゴムにも多くの熱が伝わって加硫が進行し、完全に加硫するほど加熱されなかったとしても例えば半加硫状態となることでゴムは幾分硬化するので、次にその箇所をプレスして歯部を型付けしようとしてもきれいな歯形が形成できなくなるので好ましくない。
加熱加圧の回数は、加熱温度にもよっても適切な回数が変わるが最低1歯あたり2回以上であり、通常2〜6回の範囲で繰り返し加熱加圧する。2回未満であると十分な加熱と型付を行うことができず加硫不足で所定の物性が得られないといった問題につながり、6回を越えてもかえって過加硫になってしまうことにもなるので好ましくない。
本発明のベルト加硫方法で適用されるベルトの種類としては、両面歯付ベルト、ダブルコグベルト等の、プレス金型を用いて部分的な加硫を順送りで行うようなベルトが挙げられる。例えば、図13、図14に示すようなブロックを装着して高負荷を伝動するようなベルトに用いられるセンターベルトの加硫方法としても適用することができ、もちろん、それ以外のベルトでもプレス金型を用いて成形加硫を行うものであれば適用することができる。
本発明を適用した両面歯付ベルトの製造方法として、次のような手順を挙げることができる。
(実施例1)
図4に示すような張力を掛けることができるよう軸間距離を調整できる一対のプーリと、上型、中型、下型を配置する。内周面側に凹凸を形成したベルトスリーブを一対の歯付プーリに巻きかけて張力を掛ける。ついで中型を上昇させて中型の凹凸とベルトスリーブの凹凸とを噛み合わせて位置決めをする(図5)。ついで上型を降下させて前記中型との間でベルトスリーブを挟み込む(図6)。上型および中型とでベルトスリーブを挟んだまま更に降下させて中型の反対面にある凹凸と下側にあるベルトスリーブの凹凸を噛み合わせ(図7)、そしてベルトスリーブの外周面が下型と接触し、中型との間でプレスされるまで降下させ、中型と歯付プーリの高さを合わせる(図8)。その状態でベルトスリーブを加熱・加圧して歯形を形成すると共にゴムの加硫を行う。
図4に示すような張力を掛けることができるよう軸間距離を調整できる一対のプーリと、上型、中型、下型を配置する。内周面側に凹凸を形成したベルトスリーブを一対の歯付プーリに巻きかけて張力を掛ける。ついで中型を上昇させて中型の凹凸とベルトスリーブの凹凸とを噛み合わせて位置決めをする(図5)。ついで上型を降下させて前記中型との間でベルトスリーブを挟み込む(図6)。上型および中型とでベルトスリーブを挟んだまま更に降下させて中型の反対面にある凹凸と下側にあるベルトスリーブの凹凸を噛み合わせ(図7)、そしてベルトスリーブの外周面が下型と接触し、中型との間でプレスされるまで降下させ、中型と歯付プーリの高さを合わせる(図8)。その状態でベルトスリーブを加熱・加圧して歯形を形成すると共にゴムの加硫を行う。
完了したら中型と上型および歯付プーリの高さを下の場所へ戻す。その状態でベルトスリーブは上型、中型、下型のいずれとも緩衝しない位置に配置されており、歯付プーリを回転させてベルトスリーブの次のプレスする箇所を型の位置に移動させる。その後は上記の手順を繰り返して、ベルトスリーブ全周のプレスを完了させる。プレス条件は1回につき温度165℃、面圧力2MPa×2分で、未加硫ゴムに歯部を型付け行い、順送りに回転させていくことで1周させると全周にわたって1箇所につき2回プレスを行ったことになる。歯部となる凹凸の型付けが完了すると、次いで未加硫ゴムを完全に加硫してしまうために、温度165℃、面圧力2MPa×20分の条件でプレスして最終的に歯部を形成するとともに所定の加硫度に到達した。
以上のような工程を経ることによって、ベルトスリーブの移動は自動送りで行うことができ、且つ両面の歯部の位置が正確に同期された両面歯付ベルトを製造することができた。
(実施例2)
図4に示すような張力を掛けることができるよう軸間距離を調整できる一対のプーリと、上型、中型、下型を配置する。内周面側に凹凸を形成したベルトスリーブを一対の歯付プーリに巻きかけて張力を掛ける。ついで中型を下降させて中型の凹凸とベルトスリーブの凹凸とを噛み合わせて位置決めをする(図9)。ついで下型を上昇させて前記中型との間でベルトスリーブを挟み込む(図10)。
図4に示すような張力を掛けることができるよう軸間距離を調整できる一対のプーリと、上型、中型、下型を配置する。内周面側に凹凸を形成したベルトスリーブを一対の歯付プーリに巻きかけて張力を掛ける。ついで中型を下降させて中型の凹凸とベルトスリーブの凹凸とを噛み合わせて位置決めをする(図9)。ついで下型を上昇させて前記中型との間でベルトスリーブを挟み込む(図10)。
下型および中型とでベルトスリーブを挟んだまま更に上昇させて中型の反対面にある凹凸と下側にあるベルトスリーブの凹凸を噛み合わせ(図11)、そして上型を下降させてベルトスリーブの外周面と当接させ(図12)、中型との間でプレスを行う。その状態でベルトスリーブを加熱・加圧して歯形を形成すると共にゴムの加硫を行う。
完了したら中型と上型および歯付プーリの高さを下の場所へ戻す。その状態でベルトスリーブは上型、中型、下型のいずれとも緩衝しない位置に配置されており、歯付プーリを回転させてベルトスリーブの次のプレスする箇所を型の位置に移動させる。その後は上記の手順を繰り返して、ベルトスリーブ全周のプレスを完了させる。そうすることによって、ベルトスリーブの移動は自動送りで行うことができ、且つ両面の歯部の位置が正確に同期された両面歯付ベルトを製造することができた。
主に両面歯付ベルトやダブルコグベルト等の歯部やコグの形付けを行いながら加硫を行う際などに用いることができる加硫方法である。
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
3a センターベルト
3b センターベルト
4 ゴム
5 心体
14 上ビーム部
15 下ビーム部
16 センターピラー
6 溝
7 溝
17 凹条部
18 凹条部
10 歯部
11 歯部
100 金型
101 カバー帆布
102 ゴムシート
103 複合シート
104 金型
105 心線
106 ベルトスリーブ
107 ゴムシート
108 カバー帆布
109 中型
110 上型
111 下型
112 歯付プーリ
2 ブロック
3a センターベルト
3b センターベルト
4 ゴム
5 心体
14 上ビーム部
15 下ビーム部
16 センターピラー
6 溝
7 溝
17 凹条部
18 凹条部
10 歯部
11 歯部
100 金型
101 カバー帆布
102 ゴムシート
103 複合シート
104 金型
105 心線
106 ベルトスリーブ
107 ゴムシート
108 カバー帆布
109 中型
110 上型
111 下型
112 歯付プーリ
Claims (2)
- 内周面に歯部を形成したベルトスリーブの外周面に歯部を形成する方法であって、前記ベルトスリーブをプーリ間に巻きかけた状態でプーリ間に位置する上下ベルトスリーブの間に上下両面に歯部を有する中型を前記スリーブ体と緩衝しない位置に配置すると共に、該中型との間に前記上下ベルトスリーブを挟み込む上下一対の外金型を配置してなり、中型を上下いずれかのベルトスリーブ側へ移動させて該ベルトスリーブの歯形に中型の歯部を噛み合わせ、その後、該ベルトスリーブの外周面を外型に当接させ、次に前記外型と中型を、ベルトスリーブを挟んだ状態で他方の外型のある方向へ移動させて中型の歯部と他方のベルトスリーブの歯部を噛み合わせ、他方のベルトスリーブの外周面を他方の外型に当接させ、プレスすることによって上下一対のベルトスリーブの外周面に歯部を成形・加硫し、その後、上下外型及び中型からベルトスリーブを開放してプーリを回転させることでベルトスリーブを回転させて次の位置へ移動させ、以上の工程を必要回数繰り返すことにより最終的にベルトスリーブ全周を成形・加硫する工程を含むことを特徴とする歯付ベルトの製造方法。
- ベルトスリーブ中のある箇所の成形・加硫が終わって、プーリを回転させて次の位置に移動するベルトスリーブの移動を自動で行う請求項1記載の歯付ベルトの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007118164A JP2008273003A (ja) | 2007-04-27 | 2007-04-27 | 両面歯付ベルトの製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113696459A (zh) * | 2021-08-25 | 2021-11-26 | 宁波慈光同步带有限公司 | 一种双面齿同步带的加工装置及其加工方法 |
-
2007
- 2007-04-27 JP JP2007118164A patent/JP2008273003A/ja active Pending
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