JP2008272990A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ラスタ分割方式による高速記録性能を維持しつつ、不吐出ノズルに起因する記録品位の低下を防止できるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法の提供を目的とする。
【解決手段】インクジェット記録装置は、複数(例えば6列)のノズル列のインク吐出動作を一列ずつ順次に行うことにより、記録媒体Pに対して複数のラスタ形成領域(例えば、L1〜L6)に順次に画像を記録する。このとき、ノズル列に含まれる吐出性能の低いノズルK1b,K2aによって期待した記録結果が得られず記録品位の低下を招いてしまう場合に、複数のノズル列の吐出する順番を変更する。これにより、高速記録性能を低下させることなくノズルの吐出性能に起因する記録品位の低下を軽減することが可能になる。
【選択図】図15

Description

本発明は、インク滴を吐出する複数のノズルを記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置してなるノズル列を複数設け、各ノズル列によって順次にラスタの記録を行うインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。
記録ヘッドに形成された複数のノズルからインク滴を吐出して記録を行うインクジェット方式を用いた記録装置が記録装置をはじめとする種々の機器に広く用いられている。この記録装置では、記録ヘッドの各ノズル内に設けられた吐出エネルギ発生素子を駆動することによってインク滴の吐出を行う。吐出エネルギ発生素子としては、ヒータなどの電気熱変換素子や、ピエゾなどの電気機械変換素子などが知られているが、いずれの素子も記録データに応じた電気信号(駆動パルス)を印加することで駆動され、ノズルからインク滴を吐出させる。例えば、電気熱変換素子を用いる記録装置では、電気熱変換素子に駆動パルスを印加して熱エネルギを発生させ、その熱エネルギによってノズル内のインクに膜沸騰させて気泡を発生させ、その気泡発生時の圧力によってノズルからインク滴を吐出させる。
上記のような記録装置のなかでも、使用する記録媒体の幅以上の範囲に亘って多数のノズルを集積配置した長尺なノズル列を有する記録ヘッド(ラインヘッドともいう)で記録を行う、いわゆるフルライン型の記録装置がある。このフルライン型の記録装置は、ラインヘッドによって1本のラスタラインを同時に形成することが可能なため、高速記録に適したものとされている。このラインヘッドを用いる記録装置として、特許文献1には、同一色のインクを吐出する複数本のフルラインヘッドを、記録媒体の搬送方向に沿って複数本配置したものが開示されている。
この特許文献1に開示の記録装置では、同一色の画像データを、複数のラインヘッドで1ラスタ毎に順次に分担して画像を形成するため、単一のフルラインヘッドを用いる場合に比べてさらに高速で画像の記録を行うことが可能になる。また、この記録装置では、平行に配置された複数の記録ヘッドにより、一つの画像形成において、複数の異なる記録ヘッドがそれぞれ異なるラスタを担当して記録する分割画像方式を採る。この分割画像方式では、記録画像の同一カラムを複数本のラインヘッドで順次に分担して記録するため、ゴミの付着等により正常なインク吐出が行えない不良ノズルが発生した場合にも、その不良ノズルによる記録品質への影響度を低減することが可能になる。すなわち、不吐出ノズルによってドットを形成すべき領域の前後(カラム方向における前後)のドットは、別の記録ヘッドのノズルで記録されるため、一つのカラムを常に同一のノズルで記録する場合に比べ、不良ノズルから受ける影響度は低減することが可能になる。
特開2005−238556号公報
しかしながら、隣接する記録ヘッドの中で、同一カラムを担当する2個またはそれ以上のノズルがいずれも吐出不能となる場合もあり、その場合には、カラム方向において、本来ドットが形成されるべき2個またはそれ以上の領域が連続して空白になる。このような場合には、複数の記録品位が大幅に低下する虞がある。
これに対し、不良ノズルが担当する領域への記録を、その不良ノズルと同一のカラムを担当する他の記録ヘッドのノズルで行い、不良ノズルが担当する領域を補完する方法も考えられる。しかし、この場合には、適正なノズル列の使用頻度を高まるため、ノズル列の駆動周期を長く設定することが必要となる。その結果、分割記録方式の特徴である高速記録性能が十分に発揮されないこととなる。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、ラスタ分割方式による高速記録性能を維持しつつ、不吐出ノズルに起因する記録品位の低下を防止できるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を備える。
本発明の第1の形態は、インク滴を吐出する複数のノズルを記録媒体の搬送方向と交差する交差方向に配置してなるノズル列を、前記搬送方向に沿って複数備え、前記複数のノズル列のインク吐出動作を一列ずつ順次に行うことにより、前記記録媒体に対して前記交差方向に設定される複数のラスタ形成領域に順次に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記複数のノズル列の吐出順序を、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて変更する吐出順序変更手段を備えたことを特徴とする。
本発明の第2の形態は、インク滴を吐出する複数のノズルを記録媒体の搬送方向と交差する交差方向に配置してなるノズル列を、前記搬送方向に沿って複数備え、前記複数のノズル列のインク吐出動作を一列ずつ順次に行うことにより、前記記録媒体に対して前記交差方向に設定される複数のラスタ形成領域に順次に画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記複数のノズル列の吐出順序を、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて変更することを特徴とする。
本発明によれば、複数のノズル列の吐出順序を、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて変更するため、不吐出ノズルによる画像への影響度を低減することができる。すなわち、記録媒体の搬送方向において隣接する複数の領域への記録を担当する複数のノズルがいずれも不良ノズルであった場合には、各ノズル列の吐出順序が変更される。このため、各不良ノズルの担当する領域が搬送方向において連続するのを回避することができ、不良ノズルによる画像品質の低下を軽減することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、インクジェット記録装置として、同一色のインクを吐出する複数の記録ヘッドを並設したフルライン型のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置ともいう)に本発明を適用した場合を例にとり説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の記録装置の一例であるフルライン型のインクジェット記録装置の概略構成を説明する。なお、図1はプリントモジュールが組み込まれた記録装置の概略構成を示す正面図、図2は、図1の記録装置の概略構成を示す斜視図である。
記録装置10には、記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成する複数本の記録ヘッドが互いに平行となるように搭載された記録ヘッドユニット20と、記録媒体を矢印A方向(記録媒体搬送方向)に搬送する搬送ユニット40とが備えられている。本実施形態における記録ヘッドユニット20には、6個のラインヘッドK1,K2,K3,K4,K5,K6が搭載されており、これらの記録ヘッドからは全て黒色のインクが吐出される。記録ヘッドユニット20は、各記録ヘッドK1〜K6をキャップ位置、記録位置及びワイプ位置に移動させるヘッドアップダウンモータ118(図5参照)等を備えている。記録ヘッドユニット20は板状のエンジンベース30に固定されており、後述するようにエンジンベース30と共に昇降する。
記録ヘッドユニット20が固定されているエンジンベース30は長方形状のものであり、その四隅はナット32に固定されている。これらナット32はねじ軸34に嵌め込まれており、ねじ軸34が回転することによりナット32は昇降する。4本のねじ軸34の下部にはそれぞれスプロケット36が固定されており、これら4つのスプロケット36にはチェーン38が掛け渡されている。このチェーン38を駆動モータ(図示しない)で回転させることによってねじ軸34が同期して回転し、エンジンベース30と共に記録ヘッドユニット20が昇降する。
搬送ユニット40は、記録ヘッドユニット20の下方において記録媒体を通過させるための4本の搬送ベルト42を備えている。搬送ベルト42は、従動ローラ44,45,46とエンコーダローラ47、駆動ローラ48とに掛け渡されており、テンショナ49によって張力が与えられている。この搬送ベルト42は、駆動モータ41よって周回運動するタイミングベルト43が駆動ローラ48を回転させることによって、記録媒体搬送方向(矢印A方向)に周回運動を行う。
また、記録装置10には、記録ヘッドユニット20にインクを供給するインク供給ユニット50が備えられている。インク供給ユニット50の内部には、各記録ヘッドK1〜K6に供給するインクが貯められたサブタンク52a〜52fと、各サブタンク52a〜52fに供給されるインクが貯められたインクタンク53a等(図4参照)が配置されている。サブタンク52aに貯められたインクは記録ヘッドK1に供給され、サブタンク52bに貯められたインクは記録ヘッドK2に供給され、以下、同様に他の記録ヘッドにも、それらに対応したサブタンクからインクが供給される。
各インクタンクと各サブタンク52a〜52fとはチューブ56(図4参照)で接続されており、各インクタンク53a等から各サブタンク52a等にインクが供給される。インク供給ユニット50から記録ヘッドユニット20までは、インク供給チューブ60a〜60fとインク回帰チューブ62a〜62fとを束ねて構成されたインク流路部材が着脱自在に接続されている。インク供給チューブ60a〜60fには、各サブタンク52a〜52fから各記録ヘッドK1〜K6への供給するインクが流通する。また、インク回帰チューブ62a〜62fには、各記録ヘッドK1〜K6から各サブタンク52a〜52fに回帰されるインクが流通する。なお、記録ヘッドユニット20には、各記録ヘッドK1〜K6からのインク吐出状態を初期の状態に回復させる回復ユニット22(図4参照)が組み込まれている。
図3を参照して、記録ヘッドユニット20とインク供給ユニット50の接続について説明する。図3は、記録ヘッドユニット20とインク供給ユニット50を接続したインク供給チューブとインク回帰チューブとを示す斜視図である。
記録ヘッドユニット20とインク供給ユニット50とをチューブで接続して一体化したものをプリントモジュールという。このプリントモジュールには、図5で説明する制御系が組み込まれている。記録ヘッドユニット20には、使用する記録媒体の最大幅以上の幅に亘ってインクを吐出するノズルが配列された記録ヘッドが複数備えられている。なお、本明細書および特許請求の範囲に記載のノズルとは、インク滴を吐出する吐出口と、この吐出口に連通するインク流路と、このインク流路内に設けられた電気熱変換素子とを含む部分を指す。但し、各図面では、ノズルの一部として吐出口を指示している。各記録ヘッドK1〜K6は、それぞれのノズル列が記録媒体搬送方向(図1の矢印A方向)と直交するような向きで配置されており、各記録ヘッドK1〜K6は互いに平行している。
画像を形成する際は、各記録ヘッドK1〜K6が記録媒体搬送方向上流側(矢印A方向の上流側)からそれぞれ黒色のインクを吐出する。インク供給ユニット50は記録ヘッドユニット20から離れて配置されている。インク供給ユニット50の各サブタンク52a〜52fと記録ヘッドユニット20の各記録ヘッドK1〜K6は、インク供給チューブ60a〜60fとインク回帰チューブ62a〜62fによって接続されている。
図4を参照して、記録ヘッドユニット20とインク供給ユニット50のインク流路について説明する。
図4は、記録ヘッドユニット20とインク供給ユニット50との間に設けられるインク流路を示す模式図であり、ここでは、記録ヘッドK1とサブタンク52aを例として挙げるが、他の記録ヘッドK2〜K6も同様の構成となっている。
黒色のインクが貯められたインクタンク53aはインク吸引チューブ56によってサブタンク52aに接続されており、インク吸引チューブ56の途中部分には、インクタンク53aのインクを吸引してサブタンク52aに送り込む吸引ポンプ58が配置されている。図4に示す状態では、弁81,85を閉じ、弁82,83,84を開いて吸引ポンプ58を駆動することにより、インクタンク53aのインクが吸引されてサブタンク52aに送り込まれる。なお、インクタンク53aは、記録中にインク切れを起こさないように2セットが搭載され、一方のインクタンク53aのインクが無くなったときは弁83,84,85,86を適宜に切り換えてインク吸引チューブ56を他方のインクタンク53aに接続させる。
サブタンク52aの内部は大気連通孔88aに接続されており、弁88を開くことによりサブタンク52aの内部は大気に連通して大気圧となる。また、サブタンク52aには、インクの有無及びインクの水位を検知するための電極51a,51b,51cを備えたインク水位センサ51が取り付けられている。これらの電極51a,51b,51c間の抵抗の変化に基づいてインクの有無を検知してインク水位が常に一定になるように制御されている。サブタンク52aと記録ヘッドK1は水頭差によって記録ヘッドK1のノズルに最適な負圧を与えるような位置に配置されている。
サブタンク52aと記録ヘッドK1は、これらの間でインクを循環できるようにインク供給チューブ60aとインク回帰チューブ62aによって接続されている。サブタンク52aとインク供給チューブ60aはインク供給ポンプ59を介して接続されており、インク供給ポンプ59を駆動させることによりサブタンク52a内のインクが記録ヘッドK1に供給される。記録ヘッドK1の下方には回復ユニット22が位置しており、記録ヘッドK1から押し出されたインクは回復ユニット22に受けられる。回復ユニット22とサブタンク52aはインク回収チューブ57とインク吸引チューブ56の一部によって接続されている。そして、弁82を閉じ、かつ弁81を開いて吸引ポンプ58を駆動させることにより、回復ユニット22で受けたインクはサブタンク52aに回収される。
図5を参照して、記録装置10の制御系100を説明する。
図5は、図1の記録装置10の制御系の構成を示すブロック図であり、この制御系は、上述したようにプリントモジュールに内蔵されている。
コンピュータなどのホスト装置11から制御系100に送信された記録データやコマンドは、インターフェイスコントローラ102を介してCPU101に受信される。CPU101は、記録装置10における記録データの受信、記録動作等の全般の制御を司る演算処理装置であり、本発明における判別手段としての機能も有する。CPU101では、受信したコマンドを解析した後、記録データを画像展開部としてのイメージメモリ106にビットマップ展開する。記録前の動作処理としては、入出力ポート114やモータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各記録ヘッドK1〜K6をキャップ22(図4参照)から離して記録位置に移動させる。
続いて、駆動モータ41を駆動して搬送ベルト42の周回動作が開始される。搬送ベルトに載置された記録媒体が記録ヘッドK1〜K6に向けて搬送される。この際、不図示の先端センサが記録媒体の先端を検知すると、その先端センサの検出信号を受けて、CPU101がインクを吐出し始めるタイミング(記録開始タイミング)を決定する。その後、エンコーダローラ47(図1参照)からの出力信号に基づき、CPU101は記録媒体の搬送に同期してイメージメモリ106から記録データを順次に読み出し、読み出したデータを各記録ヘッドK1〜K6に記録ヘッド制御回路112を介して転送する。
なお、こうしたCPU101の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各記録ヘッドK1〜K6のクリーニングや回復動作時に、CPU101は入出力ポート114及びモータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動させ、インクの加圧や吸引等の制御を行う。
また、CPU101は、記録媒体の搬送に同期した記録水平同期信号に基づいて、後述のように記録データをラスタ毎に分割し、各ラスタデータを6つの記録ヘッドK1〜K6で記録するデータとしてイメージメモリ106に割り当て格納する。そして、CPU101が水平同期信号を受信したときは、イメージメモリ106に格納されている1ラスタ分の記録データが記録ヘッド制御回路112に送信される。この送信されてきた記録データに基づいて、記録ヘッド制御回路112は、後述のように対応する記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して画像を形成する。
図6〜図8を参照して、上記した制御系100の制御による画像形成方法について説明する。
図6は、記録媒体の搬送路の上方に配置された記録ヘッドと、そのノズル(吐出口)と、記録媒体の位置関係を模式的に示す平面図である。図7は、記録媒体に画像が形成されている途中の状態を模式的に示す平面図である。図8は、図7の一部を拡大して示す拡大図である。
搬送ユニット40(図1等参照)によって矢印A方向に搬送中の記録媒体P(ロール紙又はカット紙)には、この搬送方向と直交する方向(本発明にいう交差方向の一例であり、矢印B方向である)に延びるラスタ形成領域L1〜L6が仮想的に定められている。これらのラスタ形成領域L1〜L6は、いずれも搬送方向に沿って一定の順序で繰り返し並んでいる。ここでは、各ラスタ形成領域L1〜L6は、いずれも5ラスタ領域分の間隔を介して繰り返すように設定されている。例えば、2本のラスタラインL6の間には、5本のラスタラインL5,L3,L1,L2,L4が設定され、2本のラスタラインL5の間には、ラスタラインL3,L1,L2,L4,L6が設定されている。なお、図6では、隣接するラスタ形成領域(例えば、L5とL3)の境界線を二点鎖線で表しているが、実際にはこのような境界線が記録媒体Pに描かれているわけではない。また、1本のラスタ形成領域は、1ラスタ分の画像データに基づいて記録される画像の領域である。なお、説明のために、図では各ラスタ形成領域L1〜L6を目視できるように描いているが、実際は、非常に細い幅の領域であるので1本のラスタ領域は目視しにくい。
1本のラスタ形成領域は、1つのノズルから吐出された1つのインク滴で記録される画像(以下、ドットともいう)が形成される記録媒体上の1つの領域(画素)が、上記の直交方向(矢印B方向)に複数個配置されたものである。1本のラスタ形成領域への記録は、6つの記録ヘッドK1〜K6のうち、いずれか1つの記録ヘッドが担当する。1つのラスタラインの記録を担当する1つの記録ヘッドは、そのノズル列を形成する複数のノズルのうち、画像データに基いて選択されたノズルからインクを同時に吐出し、1つのラスタ形成領域への記録を行う。
各ラスタ形成領域L1〜L6の記録を、6つの記録ヘッドK1〜K6の中のどの記録ヘッドにて担当させるかは自由に設定可能である。ここでは、ラスタ形成領域L1の記録は記録ヘッドK1が担当し、ラスタ形成領域L2の記録は記録ヘッドK2が担当する。以下同様に、ラスタ形成領域L3の記録は記録ヘッドK3が担当し、ラスタ形成領域L4の記録は記録ヘッドK4が担当し、ラスタ形成領域L5の記録は記録ヘッドK5が担当し、ラスタ形成領域L6の記録は記録ヘッドK6が担当するものとする。従って、各記録ヘッドは、搬送中の記録媒体のうち、担当するラスタ形成領域がその記録ヘッドの真下に到達したときにそのラスタ領域に向けてインクを吐出する。つまり、搬送中の記録媒体Pのラスタ形成領域L1が記録ヘッドK1の真下に到達したときに、記録ヘッドK1のノズル列からラスタ形成領域L1に向けてインクが吐出される。また、ラスタ形成領域L2が記録ヘッドK2の真下に到達したときには、記録ヘッドK2のノズル列からラスタ形成領域L2に向けてインクが吐出される。ラスタ形成領域L3〜L6への記録についても同様である。
記録装置10に備えられた6つの記録ヘッドK1〜K6は、図6や図7に示すように、上記の直交方向(矢印B方向)に延びているものである。各記録ヘッドK1〜K6には、複数のノズル(図では黒丸で表し、K1aやK6aなどで示す)が矢印B方向に一列に並んでノズル列を構成している。各記録ヘッドK1〜K6のノズル列を構成しているノズルからは、記録ヘッド制御回路112(図5参照)が制御されることにより画像データに応じて選択的にインクが吐出される。
なお、上記の例では、1列のノズル列が1つの記録ヘッドに形成された例を挙げたが、6列のノズル列が形成された1つの記録ヘッドを使用してもよく、また、2列のノズル列が形成された1つの記録ヘッドを3個使用しても良い。
ところで、上述のように、記録媒体に記録される画像の記録データは、CPU101で複数のラスタの記録データに分割される。ここでいうラスタとは、一列に並んだ各画素(ラスタ形成領域)にインク滴を吐出して形成した画像(ドット)の集合をいい、一般には、ドットが横方向に(ここでは記録媒体の搬送方向に直交する方向に)1列に並んだものをいう。
また、以下に記載されるラスタ分割とは、画像を構成する複数のラスタそれぞれの画像データをいずれか1つの記録ヘッドK1、K2、K3、K4、K5またはK6に対応させることをいう。ここでは、CPU101でラスタ分割を実行し、6つの記録ヘッドK1〜K6で描画するデータとしてイメージメモリ106に割り当てる。なお、ホスト装置11から記録装置10に画像データを送る際に、ホスト装置11のドライバー(図示せず)等でラスタ分割した画像データを記録装置10に送るように構成しても良い。
ここで、上記構成を有する記録装置によって、図7に示す「FT」という画像を記録ヘッドK1〜K6で形成する場合を説明する。
画像「FT」は、図7に示すように、矢印B方向に並んだ一列の画素の記録領域(ラスタ形成領域)に分割されるようにCPU101でラスタ分割されている。各ラスタの記録データ(以下ラスタデータと称す)は、6つの記録ヘッドK1〜K6の中のいずれか1つの記録ヘッドで記録されるデータとしてイメージメモリ106に割り当てられている。そして、記録媒体P上の仮想のラスタ形成領域L1〜L6それぞれが対応する記録ヘッドK1〜K6の真下(ノズル列の真下)に到達するタイミングで各記録ヘッドK1〜K6のノズル列からインクが吐出される。
図7に示す状態では、記録ヘッドK1の真下にラスタ形成領域L1が到達している。この際、記録ヘッドK6の真下にもラスタ形成領域L6が到達しているので、記録ヘッドK1とK6とからインクが吐出される。これに対し、他の記録ヘッドK2,K3,K5のノズル列の真下には、各記録ヘッドに対応しない領域が到達している。つまり、記録ヘッドK2の真下にはラスタ形成領域L6が到達し、記録ヘッドK3の真下にはラスタ形成領域L1が到達し、記録ヘッドK4の真下にはラスタ形成領域L6が到達し、記録ヘッドK5の真下にはラスタ形成領域L1が到達している。従って、記録ヘッドK2、K3、K4、K5からはインクが吐出されない。
記録媒体Pの搬送に伴って、記録ヘッドK1〜K6のノズル列の真下に到達するラスタ形成領域は時々刻々と変化するが、CPU101は、各記録ヘッドK1〜K6毎に、対応するラスタ形成領域が到達したか否かを判断し、インクの吐出を行う。ラスタ形成領域へのインクの吐出は、1ラスタ分の記録データに基づいていずれのノズルからインクを吐出させるかが制御される。すなわち、ここでいう記録データとは、ノズルからインクを吐出させるための吐出データと、インクを吐出させないデータ(非吐出データ)とを含んだデータであり、ノズルからのインク吐出は、吐出データによって行われる。
また、本実施形態における記録装置には、記録ヘッド内に存在する不吐出ノズルを検出するため、各記録ヘッドK1の側方に不良ノズル検出装置(吐出性能検出手段)が設けられている。
この不良ノズル検出装置は、記録ヘッドK1の両側部(記録媒体搬送方向における上流側側部および下流側側部)に設けた発光部S1および受光部S2(図5参照)と、これらが接続されるCPU101とにより構成されている。発光部S1および受光部(光センサ)S2は、記録ヘッドK1の各ノズルに対応して配列された発光素子および受光素子を有している。各発光素子は、各ノズルが担当する画素に向けて光を発し、各受光素子は対応する各発光素子から発せられた各画像からの反射光を受光し、その受光量に応じた出力をCPU101へ送出するようになっている。
不良ノズルを検出する場合には、まず、検出しようとする記録ヘッドの全てのノズルを駆動して搬送方向に延びる画像(ベタ画像パターン)を記録媒体に形成する。次に、画像の形成された記録媒体を逆送し、発光素子からの光を画像に照射し、その反射光を受光素子で受光する。この際、各ノズルのインク滴が適正に着弾していれば、各発光素子から発せられた光が受光部に達する光量は少量となり、各受光素子の出力は所定の閾値以下となる。これに対しノズル列の中に、インク滴を適正位置に着弾させることができない不良ノズルが存在した場合には、不良ノズルに対応するカラム領域にインクが付着せず、発光素子からの光は記録媒体で反射されて受光素子に入射する。このため、受光素子の出力は所定の閾値を超える値となる。従って、CPU101は、各受光素子からの出力が閾値以下であるか否かを判断し、各ノズルが適正な吐出状態にあるか否かを判断する。なお、この検出動作を各記録ヘッドに対して繰り返し行うことにより、全ての記録ヘッドにおける不吐出の検出を自動的に行うことができる。
なお、不良ノズルの検出方法としては、本実施形態のように、各記録ヘッドに設けた発光部S1および受光部S2などを用いて自動的に検出を行うものに限らず、その他の方法によって検出することも可能である。例えば、各記録ヘッド毎に、記録媒体上の異なる位置にベタ記録を行ってテストパターンを記録し、そのテストパターンの記録結果を目視で確認することにより、不吐出ノズルを判断することも可能である。また、記録装置とは別個に設けた光学センサにより各記録ヘッドで形成された記録結果を検出することで不良ノズルを判断することも可能である。上記のような不良ノズルの検出は、記録装置を使用するユーザ側で行うことも可能であるが、出荷時に製造者側で予め検出しておき、その結果を制御系のRAMなどに格納しておくことも可能である。
次に、図9〜図12を参照しつつ、不吐出ノズルが存在することによる記録品位の低下について説明する。
まず、記録媒体上に設定される画素とこれに記録されるドットとの関係を説明する。本実施形態において、1画素とは、ノズルから吐出される1個のインク滴を着弾させる記録媒体上に仮想的に設定した正方形の領域を意味する。この画素の密度が600dpi×600dpiの場合(dpi: dot per inch)、この画素の一辺の長さは約42.3μmとなる。これに対し、記録ヘッドから吐出されたインク滴は着弾した際に円形に画像(ドット)を形成する。従って、この1画素(A1)を1回のインク吐出(1個のインク滴)によって確実に塗り潰すためには、図9のA2に示すような直径約60μmのドットを形成する必要がある。
上記のようなドットと画素との関係を前提として、次に、記録する領域が連続している際に、不吐出ノズルにより記録不良が発生した場合の画像の低下について図10を参照しつつ説明する。
図10に示す記録画像(A3)は、3本の記録ヘッド用いて縦3個×横3個の合計9個の画素に連続した画像を形成する際に、3本の記録ヘッドの中の1本の記録ヘッドに1つの不吐出ノズルが含まれていた場合に形成される記録画像を示している。この場合、記録画像(A3)の中には、画像が形成されない領域(A4)が形成される。但し、図10の示す画像は、図9に示すように1回のインク吐出で形成される画像(ドット)の領域の方が、画素の領域より大きく設定されているため、不吐出ノズルによって画像が形成されなかった領域(A4)は、画素(A1)よりも小さくなる。このため、図10に示すような領域(A4)が形成されても、記録品位の低下は最小限に抑えることができる。
しかしながら、隣接するラスタの記録を担当する複数本の記録ヘッドにおいて、用紙搬送方向に隣接する複数の画素への記録を担当するノズルが不吐出となった場合には、隣接する複数の画素に連続して画像(ドット)が形成されない状態となる。図11は、用紙搬送方向に隣接する2個の画素にドットが記録されない状態を示している。この画像が形成されない領域(A6)は、図10に示すように、1個の不吐出ノズルのみが発生している場合に形成される領域(A4)に比べて、2倍以上の領域となり、記録品位を著しく低下させる原因となる。
そこで本実施形態では、用紙搬送方向に隣接する画素への記録を担当するノズルが不吐出ノズルの場合、各不吐出ノズルの担当する画素が用紙搬送方向に連続しないように、複数の記録ヘッドの吐出順序を予め設定した基準の吐出順序とは異なる吐出順序に変更する。この吐出順序の変更は、前述の不吐出ノズル検出装置から得られた各ノズルの吐出性能を表す情報に基き、CPU101が行う。すなわち、CPU101は、本発明における吐出順序変更手段としても機能する。
図12は、連続してインク吐出動作を行う2つの記録ヘッドのぞれぞれに不吐出ノズルが存在し、その不吐出ノズルの担当する画素が用紙搬送方向に隣接する画素であった場合に、この2つの記録ヘッドの吐出順を変更して記録した画像の一例を模式的に示している。図示のように、画像内には、2つの不吐出ノズルによって画像(ドット)が形成されない領域(A8a)と(A8b)とが形成される。しかし、これらの領域の間には他の記録ヘッドの適正な吐出性能を有するノズルによって記録された画像(ドット)が介在し、これによって前記の領域(A8a)と(A8b)とが分割された状態となっている。つまり、画像の形成されない領域(A8a)と(A8b)とはいずれも図10に示す領域(A4)と同様の小領域になることから、これらの領域が記録された画像に及ぼす影響は小さく、記録品位の低下は抑えられる。
次に、不吐出ノズルの存在する記録ヘッドによって形成される画像を、図13ないし図15を用いてより具体的に説明する。
図13に示すように、1つの記録ヘッドK1に1つの不吐出ノズルK1bが発生した場合、不吐出ノズルK1bによって記録されるはずであった画像領域(画素)K1cは記録されない。このため、図13に示すように、6ラスタライン毎に画像が形成されていない画素K1cを含んだ画像「F」が形成されることとなる。しかし、記録されない領域K1cの用紙搬送方向(矢印A方向)において隣接する画素K2c、K3cには、正常にドットが記録されているので、記録されない領域K1cは分散した状態となり、実際の記録画像への影響は少ない。
一方、用紙搬送方向に隣り合う2個の画素を担当するノズルが不吐出ノズルであった場合に形成される画像は、図14および図15に示すようになる。
図14は、各記録ヘッドK1〜K6が用紙搬送方向における配列順序に従ってインク吐出を行う、従来の制御を実施した場合に形成される画像を示している。ここでは、記録ヘッドK1に不吐出ノズルK1bが発生すると共に、記録ヘッドK2に不吐出ノズルK2bが発生し、記録ヘッドの吐出順がL1−L2−L3−L4−L5−L6(以降繰り返し)であった場合を考える。この場合、画素K1cに加え、これに隣接する画素K2cも記録されず、図14に示すように連続した空白の画素を含んだ画像「F」が形成されてしまう。このように、不吐出ノズルによって記録されない画素が連続した場合には、画像への影響が大きくなり記録品位が低下するという問題が生じる。
これに対し、本実施形態による図15では、搬送方向において隣り合う2個の画素への記録を担当するノズルが不吐出ノズルである場合には、その不吐出ノズルを含む記録ヘッドを、予め設定した基準の吐出順序とは異なる吐出順序に変更する。
いま、各記録ヘッドK1〜K6に設定されている基準の吐出順序がL6−L4−L2−L1−L3−L5であり、記録ヘッドK1の不吐出ノズルK1bと記録ヘッドK2bの不吐出ノズルK2bとが隣接していたとする。この場合、当初設定された基本的な吐出順序で記録を行えば、不吐出ノズルK1bとK2bとによって、搬送方向に隣接する2個の画素がいずれも記録されないこととなる。しかし、本実施形態では、各記録ヘッドK1〜K6の吐出順序を、前述の基本的な吐出順序からL2−L6−L4−L1−L3−L5(以降繰り返し)に変更する。すなわち、不吐出ノズルを含んだ記録ヘッドK2とK1の吐出順序が連続しないように吐出順序を変更する。これによって、不吐出ノズルK1bとK2bとによって記録されない領域K1cとK2cとが隣り合うことはなくなり、これらの領域が記録画像に及ぼす影響を軽減することができる。
以上のように、本実施形態では、連続した領域に展開されたモノクロ画像データを、複数本(図では6本)のブラックの記録ヘッドを用いて、1ラスタ単位で分担して記録する。このため、各記録ヘッドに設けられた各ノズルの固有の吐出性能(例えば、不吐出など)が、用紙搬送方向において連続して画像に影響を与えることはなくなり、各ノズルの吐出性能は複数のラスタ毎に分散されるため、画質は飛躍的に向上する。すなわち、1本の記録ヘッドを用いて画像を形成する場合、不吐出ノズルが存在するとその不吐出ノズルの担当する用紙搬送方向の画像形成領域の全てが記録されず、画像品質は大幅に低下する。これに対し、本実施形態では記録ヘッド内に不吐出ノズルが存在しても、記録されない小領域が複数ラスタ毎に発生するのみで、画像品質の低下を招くことはなくなる。
さらに、用紙搬送方向に隣接する画素への記録を担当するノズルがいずれも不吐出ノズルであった場合には、記録ヘッドの吐出順を変更するため、記録されない画素が連続するのを回避することができ、不吐出ノズルによる画像への影響を分散することができる。従って、本実施形態における記録ヘッドの吐出順序の変更は、記録ヘッド内のノズルに偶発的に発生する吐出不良に対する画像品質上の対策として、優れた効果を発揮することとなり、記録装置としての信頼性を大幅に向上させることとなる。
また、各記録ヘッドのインク吐出動作は、基準の吐出順序で記録を行う場合、及び不吐出ノズルの存在によって吐出順序を変更した場合のいずれにおいても、常に一定の時間間隔(図では5本の記録ヘッドが行うインク吐出動作分の時間間隔)を置いて繰り返される。このため、複数本の記録ヘッドを用紙搬送方向に並設する構成の大きな利点の一つである記録速度の高速化が損われることもなく、優れた記録処理能力を得ることができる。
なお、上記実施形態では、不吐出ノズルを検出対象とし、その検出結果に応じて記録ヘッドの吐出順を変更する例を挙げたが、不吐出ノズル以外の吐出不良を発生させるノズルを検出し、その結果に応じて記録ヘッドの吐出順を変更しても良い。例えば、インク滴の吐出方向のずれにより、記録媒体におけるインク滴の着弾位置が前後左右にずれる「着弾ヨレ」や、インク滴の大きさのばらつきによる「記録ムラ」等の吐出性能を有するノズル(不良ノズル)を検出対象とすることも可能である。この場合も、不良ノズルが用紙搬送方向において連続するときには、その不良ノズルを含んだ記録ヘッドの吐出順を変更し、記録されない領域(画素)が用紙搬送方向に連続しないようにする。これにより、不良ノズルによる画像品質に影響を軽減することができる。
また、ドットと画素との関係は、図9に示すようにドットが画素を完全に塗りつぶすような関係に限らず、ドットが画素内に含まれるような関係(ドットが画素を完全に塗りつぶさないような関係)で記録を行う場合にも、本発明は有効である。
さらに、上記実施形態では、不吐出ノズルが存在しない場合の複数の記録ヘッドの吐出順序を想定した基準の吐出順序が、K6,K4,K2,K1,K3,K5である場合を示した。しかし、この基準の吐出順序は、上記の例に限定されるものではなく、各記録ヘッドが一定の周期で繰り返し吐出を実行する順序であれば、いかなる順序であっても良い。つまり、本発明は、記録画像に悪影響を及ぼす吐出性能を有する複数のノズルが、用紙搬送方向において互いに隣接する画素を担当しないように、記録ヘッドの吐出順を定める制御を実施することを特徴としている。従って、本発明において定められる基準の吐出順序は、記録ヘッドの配列順序や基本的な吐出順序などに拘わりなく設定可能である。
また、上記実施形態では、同一色のインクを吐出する複数の記録ヘッドに、それぞれ1つのノズル列を形成した場合を例に採り説明したが、1つの記録ヘッド内に複数のノズル列を配した構成を採ることも可能である。さらに、本発明は、同一色のインクを複数のノズル列から吐出するものに適用可能であり、使用するインクの色はブラックに限定されない。従って、複数色のインクそれぞれを複数本の吐出口列で吐出させることにより、カラー画像を形成する場合にも本発明は適用可能である。
本発明が適用された画像形成装置の一例であるプリントモジュールが組み込まれたフルライン型のインクジェット記録装置の概略構成を示す正面図である。 図1に示す記録装置の概略構成を示す斜視図である。 記録ヘッドユニットとインク供給ユニットを接続したインク供給チューブとインク回帰チューブとを示す斜視図である。 記録ヘッドユニットとインク供給ユニットとの間に設けられるインク流路を示す模式図である。 図1に示す記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 記録媒体の搬送路の上方に配置された記録ヘッドと、そのノズル(吐出口)と、記録媒体の位置関係を模式的に示す平面図である。 記録媒体に画像が形成されている途中の状態を模式的に示す平面図である。 図7の一部を拡大して示す拡大図である。 1つのインク滴において塗り潰さなければならない領域(画素)と、この1画素を1回のインク吐出によって確実に塗り潰すために形成されるべきドットの径を模式的に示す平面図である。 不吐出ノズルが発生した際の画像への影響を模式的に示す平面図である。 不吐出ノズルによる画像形成が用紙搬送方向に連続して発生した際の画像への影響を模式的に示す平面図である。 本実施形態において、記録ヘッドの吐出順を変更した際の画像への影響を模式的に示す平面図である。 図3に示す記録ヘッドのうち、1つの記録ヘッドに1つの不吐出ノズルが発生した状態で、記録媒体に画像を形成した状態を模式的に示す平面図である。 用紙搬送方向において隣接する画素の記録を担当する2つのノズルが不吐出ノズルとなっている状態で記録を行った際に形成される画像を模式的に示す平面図である。 用紙搬送方向において隣接する画素の記録を担当するノズルが不吐出ノズルである場合に、本実施形態の記録ヘッドの吐出順の変更制御を実施することによって形成される画像を模式的に示す平面図である。
符号の説明
K1〜K6 記録ヘッド
L1〜L6 ラスタ形成領域
P 記録媒体
A1 画素
A2 ドット
A3 画像が形成されない領域
A6 用紙搬送方向に画像が連続して形成されない領域
A8a,A8b 画像が形成されない領域
20 記録ヘッドユニット
42 搬送ベルト
100 制御系
101 CPU
112 記録ヘッド制御部

Claims (13)

  1. インク滴を吐出する複数のノズルを記録媒体の搬送方向と交差する交差方向に配置してなるノズル列を、前記搬送方向に沿って複数備え、前記複数のノズル列のインク吐出動作を一列ずつ順次に行うことにより、前記記録媒体の前記交差方向に設定される複数のラスタ形成領域に順次に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記複数のノズル列の吐出順序を、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて変更する吐出順序変更手段を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ラスタ形成領域は、1つのノズルから吐出されるインク滴によって記録される記録媒体上の領域である画素を前記交差方向に複数個配置した領域であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記各ノズルの吐出性能を検出する吐出性能検出手段をさらに有し、
    前記吐出順序変更手段は、前記吐出性能検出手段によって検出された各ノズル列における各ノズルの吐出性能に基づき、前記各ノズル列の吐出順序を変更することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記吐出性能検出手段は、前記各ノズル列の各ノズルが記録を担当する各画素からの光を受光し、その受光量に応じた信号を出力する光センサと、前記光センサの出力に基づき前記各ノズルの吐出性能を判断する判断手段とを有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記吐出順序変更手段は、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて、前記複数のノズル列の吐出順序を、予め定めた基準の吐出順序から該基準の吐出順序とは異なる吐出順序に変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記吐出順序変更手段は、前記ノズル列の吐出順序を予め定めた基準の吐出順序としたとき、前記搬送方向において隣接する複数の画素への記録を担当する複数のノズルが所定の吐出性能を満たさない不良ノズルである場合に、前記不良ノズルを含んだノズル列の吐出順序を、前記基準の吐出順序とは異なる他の吐出順序に変更することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記基準の吐出順序は、前記交差方向における各ノズル列の配列順序と同一に定められていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記基準の吐出順序は、前記交差方向における各ノズル列の配列順序と異なる順序に定められていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記他の吐出順序は、前記不良ノズルを含んだノズル列によって記録される前記ラスタ形成領域が、前記搬送方向において隣接しない領域となるような吐出順序であることを特徴とする請求項6または8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記不良ノズルとは、前記画素に対してインク滴を着弾させることができないノズルであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記不良ノズルとは、インク滴を吐出できない不吐出ノズルを含むことを特徴とする特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記不良ノズルとは、インク滴を予め定めた方向に吐出できない不良ノズルを含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. インク滴を吐出する複数のノズルを記録媒体の搬送方向と交差する交差方向に配置してなるノズル列を、前記搬送方向に沿って複数備え、前記複数のノズル列のインク吐出動作を一列ずつ順次に行うことにより、前記記録媒体の前記交差方向に設定される複数のラスタ形成領域に順次に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記複数のノズル列の吐出順序を、前記各ノズル列に含まれる各ノズルの吐出性能に応じて変更することを特徴とするインクジェット記録方法。
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