JP2008268762A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の色温度を調節することができる照明装置において、照明装置に備えられる光学フィルタの経時的な退色を効果的に抑制する。
【解決手段】照明装置1は、吸収分光特性の異なる二色性色素31を含む液晶材32が透明電極付き33の透明基板34に挟設されてなる液晶セル35を有する光学フィルタ3と、光源2と、光学フィルタ3と光源2との間に備えられる紫外線吸収フィルタ4と、を備える。二色性色素31に、蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素を用いることにより、例えば、アゾ系又はアントラキノン系といった汎用の二色性色素を用いたときよりも、光源2からの光の曝露による二色性色素31の経時的な退色を有効に抑制することができ、この二色性色素31を用いた光学フィルタ3を備えた照明装置1は安定して照射光の色温度に制御することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光の色温度を調節することができる光学フィルタを備えた照明装置に関する。
光の色温度は、人の生体リズムや覚醒度に影響を与えることが知られており、例えば、低色温度の光には、リラクゼーションの効果があり、一方、高色温度の光には、覚醒度を上昇させる効果がある。近年では、この光の色温度が人の生体リズム等に与える効果に着目し、照明光の色温度を変化させることにより、個人の嗜好、環境又は時間等に応じた快適な照明環境を得られるようにした照明装置が提案されている。
このような照明装置としては、光源から照射された光のうち、特定の波長の光を吸収して透過させないことにより、光の色温度を制御する光学フィルタを備えた照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の照明装置は、照明器具に備えられた光学フィルタが、吸収分光特性の異なる二色性色素を含む液晶セルを有しており、この液晶セルに電圧が印加されると、その電圧に応じて、液晶に含まれる二色性色素の分子配列が変化することで、光学フィルタを透過する光の色温度を制御する。
また、光の色温度を調節することができる照明装置は、舞台等の演出照明として用いられることがある。このような照明装置では、光源に光出力の放電灯を用いることがあり、放電灯からの出射光に含まれる紫外線によって、二色性色素が経時的に変質することを防止するため、光源と光学フィルタとの間に紫外線吸収フィルタを備えた照明装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−89188号公報 特開2004−61828号公報
しかしながら、代表的な二色性色素として知られるアゾ系又はアントラキノン系二色性色素は、耐光性が弱いため、光源からの照射光の曝露によって経時的な退色を生じ、二色性色素の固有の光吸収特性が失われてしまうことがある。そのため、特許文献1及び特許文献2に示されるように、これらの二色性色素を用いた照明装置では、長期的には照射光を所望の色温度に制御できないことがある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、二色性色素の経時的変質を抑制し、長期的に安定して照射光の色温度を調節することができる光学フィルタを備えた照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、吸収分光特性の異なる二色性色素を含む液晶が透明電極付きの透明基板に挟設されて成る液晶セルを有する光学フィルタと、光源と、前記光学フィルタと光源との間に設けられる紫外線吸収フィルタと、を備えた照明装置であって、前記二色性色素は、蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素から成るものである。
請求項1の発明によれば、二色性色素として蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素を用いたので、例えば、アゾ系又はアントラキノン系といった汎用の二色性色素を用いたときよりも、ランプ光の曝露による二色性色素の経時的な退色を有効に抑制することができる。これにより、二色性色素の光吸収特性が長期的に維持され、照明装置は安定して照射光の色温度を制御することができる。
本発明の一実施形態に係る照明器具について、図1を参照して説明する。照明装置1は、光源2と、光源2の光出射方向に配置される光学フィルタ3と、光学フィルタ3の光入射面に配設される紫外線吸収フィルタ4と、を備える。また、照明装置1は、光源2からの出射光を光学フィルタ3の方向へ反射させるための反射部材5を適宜に備える。光源2、光学フィルタ3、紫外線吸収フィルタ4及び反射部材5は、光出射方向に開口部を有する筐体6に収容される。また、光源2は光源給電部7に、光学フィルタ3はフィルタ制御電源部8に接続される。
光源2から出射された光L1は、直接又は反射部材5で反射され、筐体6の開口部に備えられた紫外線吸収フィルタ4及び光学フィルタ3を透過して照明装置1外へ出射される。なお、紫外線吸収フィルタ4は、光学フィルタ3の光入射面だけでなく、光出射面側にも配設されていてもよい。これにより、他の照明装置等から光学フィルタ3を保護することができる。
光源2は、汎用の光源であり、図1では蛍光灯を用いた例を示しているが、例えば、白熱灯、高輝度放電灯等であってもよく、好ましくは放射分光特性が平坦な光源が用いられる。
光学フィルタ3は、フィルタ制御電源部8からの給電に従って、光源2から入射した光L1のうち、特定の波長の光の透過を制御することにより、光学フィルタ3を透過した光L2の色温度を変化させる。なお、光学フィルタ3の具体的な構成については後述する。
紫外線吸収フィルタ4は、紫外線吸収剤を含有する透光性樹脂から成る薄板であって、光源2から入射した光L1のうち、好ましくは波長略410nm以下の光(紫外線)を吸収することにより、光学フィルタ3を紫外線から保護する。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又はこれらの誘導体のうち、少なくとも1種を含有したものが用いられる。本実施形態において、波長略360nm以下の光を略100%カットする汎用の紫外線吸収フィルタを用いてもよいが、波長略410nm以下の光をカットする紫外線吸収フィルタを用いるのが望ましい。
波長略410nm以下の光をカットする紫外線吸収フィルタは、透光性樹脂材としてアクリル樹脂(三菱レイヨン製、商品名:VH001)を用い、この樹脂材に紫外線吸収剤としてチバスペシャルケミカルズ製TINUVIN326を2%添加して、押し出し成形、射出成形又はセルキャスト成形といった汎用の成形方法を用いて作製される。紫外線吸収剤には、上記の2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール又はこれらの誘導体が用いられ、例えば、チバスペシャルケミカルズ製TINUVIN327、TINUVIN3278等を用いてもよい。
反射部材5は、汎用の光学部材であって、例えば、椀型に形成された樹脂構造体に、光反射率の高いアルミニウム等を蒸着させたものが用いられる。また、反射部材5は、筐体6の内表面が所望の光学特性が発揮されるような形状に形成され、また、アルミニウム蒸着等の表面処理を施すことにより構成したものであってもよい。
筐体6は、一方が開口し、他方が閉口した略筒形の構造材である。この筐体6は、光源2から放射される熱により、内部が高温に晒される場合もあるので、耐熱性及び耐久性に優れた金属材又は樹脂材等により形成される。
光源給電部7は、商用電源ACからの供電を受けて、光源2の種類等に応じて所定の電圧に変換して光源2へ電流を供給する。また、例えば、光源2が蛍光灯等であるときは、図1に示されるようなインバータ回路71といった適宜の回路が備えられる。
フィルタ制御電源部8は、ユーザの操作等によって出力された調色信号を受信して、この調色信号に対応した適宜の電圧を制御して光学フィルタ3へ出力できる電源が用いられ、調色信号を検出すると共に、検出した信号に応じた適宜の電圧を制御する検出回路及び制御回路81等を備える。
次に、光学フィルタ3の具体的な構成について、図2を参照して説明する。なお、図2では、光源2及び光源給電部7の記載を省略している。光学フィルタ3は、吸収分光特性の異なる二色性色素31を含む液晶材32が透明電極33付きの透明基板34に挟設されて成る液晶セル35を有する。また、透明基板34は封止材36によって固定される。透明電極33は、フィルタ制御電源部8に接続され、交流又は直流の駆動電圧が印加される。なお、上述の図1及び図2は、液晶セル35を1つ備えた光学フィルタ3を示しているが、この液晶セル35は複数枚備えられることもある。
二色性色素31は、固有の分子構造に起因する吸光ピークを持っていて、長波長域から短波長域にかけて吸収分光特性が連続的に増加するものや、短波長域から長波長域にかけて吸収分光特性が連続的に増加するものがある。なお、吸収分光特性とは、各々の物質が有する波長ごとの光の吸収特性を言う。一般的な二色性色素としては、アゾ系色素、アントラキノン系色素等が挙げられるが、本実施形態では、光源2から出射された光L1に長期間曝露されることを想定して、退色性が少ない蛍光性ベンゾチアジアゾール系二色性色素が用いられる。なお、蛍光性ベンゾチアジアゾール系二色性色素の合成手順及び合成経路については後述する。
液晶材32は、汎用のサーモトロピック液晶が用いられ、本実施形態においては、ネマティック液晶、コレステリック液晶、スメクティック液晶のいずれを用いてもよいが、高速応答が得られるネマティック液晶が好ましい。なお、スメクティック液晶の一種である強誘電性液晶を用いてもよい。透明電極33は、液晶材32に対し、その配向を調節する任意の電圧を印加するものであり、例えば、インジウム錫系酸化物が用いられる。透明基板34には、汎用のガラス基板が用いられる。
また、液晶材32には、光を吸収した物質から励起エネルギーを受け取り、光を吸収した物質の劣化を抑制する光安定剤37が添加される。本実施形態で用いられる光安定剤37は、ヒンダードアミン系光安定剤であり、例えば、チバスペシャリティーケミカルズ製CHIMASSORB 2020 FDLが望ましい。
本実施形態の光学フィルタ3で用いられる蛍光性ベンゾチアジアゾール系二色性色素としては、例えば、4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazoleや4,7-Bis(5-phenylthiophen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazoleが用いられる。以下に、ベンゾチアジアゾール系二色性色素4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazole及び4,7-Bis(5-phenylthiophen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazoleの合成手順及びその経路について、図3を参照して説明する。先ず、4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(I))を合成する。続いて、4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazoleを4,7-Di(5-bromothiophen-2-y)-2,1,3-benzothiadiazoleに変換した後、4,7-Bis(5-phenylthiophen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(II))へ誘導する。以下、その詳細を示す。
<4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(I))の合成>
アルゴン雰囲気下60°Cで、4,7-ジブロモ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール(2.95g)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.00g)、ベンゼン(100mL)の混合液に、2-チオフェンボロン酸(4.05g)のエタノール溶液(25mL)と2M炭酸ナトリウム水溶液(50mL)を加えた後、この混合物を85°Cで15時間加熱した。反応液を減圧下に濃縮してベンゼンを除去し、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去して得た固体をヘキサンから再結晶し、赤色針状結晶の目的物4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(I))を得た。
<4,7-Bis(5-phenylthiophen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(II))の合成>
アルゴン雰囲気下室温で、上述の方法で合成された4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazole(100mg)、NBS(125mg)のクロロフォルム溶液(100mL)を、48時間攪拌した。沈殿物をろ取して、水、メタノール、クロロフォルムで洗滌し、赤色粉末の目的物4,7-Di(5-bromothiophen-2-y)-2,1,3-benzothiadiazoleを得た。続いて、アルゴン雰囲気下60°Cで、上記の4,7-Di(5-bromothiophen-2-y)-2,1,3-benzothiadiazole(229mg)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(12mg)、ベンゼン(16mL) の混合液に、4-フェニルボロン酸(183mg)のエタノール溶液(4mL)と2M炭酸ナトリウム水溶液(8mL)を加えた後、この混合物を、85°Cで12時間加熱した。反応液を水(100mL)に注ぎ、クロロフォルムで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下に溶媒を留去して得た固体をカラムクロマト(シリカゲル(Wako Ggel C−300)、ヘキサン/クロロフォルム=1/1(v/v)で分離して、赤色粉末の目的物4,7-Bis(5-phenylthiophen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazole(目的物(II))を得た。
次に、上記のように構成された本実施形態における光学フィルタ3の動作を説明する。液晶セル35の透明電極33に電圧が印加されていないとき、細長い分子構造の液晶材32及び二色性色素31は、透明基板34に対して平行に配向(ホモジニアス配向)していて、二色性色素31の長軸方向に振動する偏光を強く吸収(ハイルマイヤー型ゲストホスト動作)する。従って、例えば、短波長成分に対する吸収分光特性を有する二色性色素31含む液晶セル35は、透過した光の色温度を増加させ、一方、長波長成分に対する吸収分光特性を有する二色性色素31含む液晶セル35は、透過した光の色温度を減少させる。
一方、液晶セル35の透明電極33に十分な電圧が印加されると、細長い分子構造の液晶材32及び二色性色素31は電界方向に再配向して、透明基板34に対して垂直に立ち上がる。そのため、二色性色素31による短波長成分及び長波長成分の吸収が減少して、液晶セル35の透過分光特性は平坦になり、液晶セル35を透過した光の色温度は変化しない。
このように、吸収分光特性の異なる二色性色素31含む液晶セル35に印加する電圧を適宜に制御することで、液晶セル35の透過分光特性が連続的に変化する。従って、光学フィルタ3は、印加する電圧を変化させることで、その透過分光特性をアナログ的に制御することができ、光源2から入射した光L1のうち、特定の波長の光を吸収して出射し、色温度を制御した照明光L2を出射することができる。また、この光学フィルタ3を備えたことにより、本実施形態の照明装置1は、光の色温度を広範囲かつ連続的に制御された照明光を出射することが可能となる。
また、本実施形態の照明装置1は、二色性色素31として、退色性が少ない蛍光性ベンゾチアジアゾール系二色性色素を用いたことにより、光源2からの照射される紫外線による二色性色素31の経時的な変質を有効に抑制し、ひいては光学フィルタ3の耐光性を向上させて、長期的に安定して光源2から出射する光の色温度を調節することができる。
以下に、紫外線吸収フィルタ4の光透過特性と二色性色素31の経時的変質の測定結果について、本実施形態の照明装置1における実施例1乃至3、及び比較例1乃至4について説明する。
<実施例1>
液晶材32として、チッソ社製、商品名:JC−1069RBを、二色性色素31として蛍光性二色性色素4,7-Di(2-thienyl)-2,1,3-benzothiadiazoleを用い、液晶材32に二色性色素31を0.5重量%溶解させ、基板間隔7μmのガラス製の液晶セル35(イーエイチシー社製)に注入した後、封止材36として紫外線硬化封止材(イーエイチシー社製、商品名:UV−RESIN LC610)を用いて密封した。また、図4に示されるように、光学フィルタ3の光入射面及び光出射面に、波長略410nm以下の光を略100%透過させない紫外線吸収フィルタ4を設置した。紫外線吸収フィルタ4には、紫外線吸収剤としてチバスペシャルケミカルズ製TINUVIN326を2%添加したアクリル樹脂(三菱レイヨン製、商品名:VH001)を用いた。なお、ここで用いた紫外線吸収フィルタ4の光透過特性を図5に示す。
<実施例2>
二色性色素31として蛍光性二色性色素4,7-Bis(5-phenylthiopen-2-yl)-2,1,3-benzothiadiazoleを用いた点を除き、実施例1と同様にして作製された。
<実施例3>
ヒンダードアミン系光安定剤(シバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名:CHIMASSORB 2020 FDL)を液晶材32に対して0.5重量%溶融させたことを除き、実施例1と同様にして作製された。
<比較例1>
二色性色素として(林原生物化学研究所製、商品名:G−205)を用いたこと、及び波長略410nm以下の光を略100%透過させない紫外線吸収フィルタ4を備えていないことを除き、実施例1と同様にして作製された。
<比較例2>
二色性色素として、林原生物化学研究所製、商品名G−205を用いたこと、及び波長略410nm以下の光を略100%透過させない紫外線吸収フィルタ4に替えて、波長略360nm以下の光を略100%透過させないアクリル樹脂製の紫外線吸収フィルタ4を備えたことを除き、上記の比較例1と同様にして作製された。なお、紫外線吸収フィルタ4にはチバスペシャルケミカルズ製TINUVIN324を0.005%添加したアクリル樹脂(三菱レイヨン製、商品名:VH001)を用いた。ここで用いた紫外線吸収フィルタ4の光透過特性を図6に示す。
<比較例3>
二色性色素として、林原生物化学研究所製、商品名G−205を用いたことを除いて、実施例1と同様にして作製した。
<比較例4>
ヒンダードアミン系光安定剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名CHIMASSORB 2020 FDL)を液晶材32に対して0.5重量%溶融させたことを除いて、比較例3と同様にして作製された。
<耐光試験A>
二色性色素の透過スペクトルを、自記分光光度計(日立製作所製、商品名U−4000)を用いて略300〜800nmの波長範囲で測定し、電圧無印加で着色状態の初期状態の透過率を求めた。その後、400W水銀灯(松下電器産業製、商品名H400)を設置した60℃熱風循環恒温槽中に、水銀灯から200mmの距離に電圧無印加(着色状態)の液晶セルを設置後、水銀灯を点灯しランプ光を照射した。4週間経過後、300〜800nmの波長範囲の透過スペクトルを測定した。上記の実施例及び比較例のうち、比較例1及び実施例1,2における耐光試験A前後の透過スペクトルを夫々図7、図8(a)(b)に示す。また、二色性色素の吸収ピーク波長480nmにおいて、初期状態の透過率に対する試験後の透過率の増加値を求め、透過率の増加が1%未満である場合を◎、透過率の増加が1%以上5%未満である場合を○、透過率の増加が5%以上10%未満である場合を△、透過率の増加が10%を超えた場合を×として退色性能の判定を行い、その判定結果を下記の表1に示す。
Figure 2008268762
実施例1と比較例1,2に耐光試験Aを施した結果から明らかなように、本実施形態によれば、紫外線吸収フィルタが波長略410nm以下の光を略100%透過させないものであるので、紫外線吸収フィルタを用いないとき、又は汎用の紫外線吸収フィルタを用いたときに比べて、二色性色素31の経時的変質を有効に抑制することができる。また、紫外線吸収剤として、汎用の物質を使用しているので、照明装置全体の生産コストを低減することができる。また、二色性色素31に蛍光ベンゾチアジアゾール系を用いることで経時的な二色性色素の退色が大幅に抑制される。
<耐光試験B>
二色性色素の透過スペクトルを、自記分光光度計(日立製作所製、商品名U−4000)を用いて300〜800nmの波長範囲で測定し、電圧無印加で着色状態の初期状態の透過率を求めた。その後、ダイプラウインテス製メタルウエザー耐光試験槽内で24時間耐光試験を実施した。(光源;メタルハライドランプ、ランプ放射強度80μw/cm、熱風循環恒温槽中、槽内温度;90℃、ランプ〜試料間距離;200mm)。24時間経過後、300〜800nmの波長範囲の透過スペクトルを測定した。上記の実施例及び比較例のうち、実施例1,2における耐光試験B前後の透過スペクトルを夫々図9(a)(b)に示す。また、二色性色素の吸収ピーク波長480nmにおいて初期状態の反射率に対する試験後の反射率の増加を求め、透過率の増加が1%未満の場合を◎、透過率の増加が1%以上5%未満である場合を○、透過率の増加が5%以上10%未満である場合を△、透過率の増加が10%を超えた場合を×として退色性能の判定を行い、その判定結果を下記の表2に示す。
Figure 2008268762
実施例1と実施例2に耐光試験Bを施した試験結果から明らかなように、蛍光ベンゾチアジアゾール系二色性色素を用いたとき、汎用のアゾ系色素にヒンダードアミン系光安定剤を添加したよりも優れた耐光性能を示している。蛍光ベンゾチアジアゾール系二色性色素とヒンダードアミン系光安定剤を組合せたとき、光源2からの光の曝露による経時的な二色性色素の退色を更に抑制することができる。
上述のように構成された本実施形態の照明装置1において、二色性色素31として用いられる蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素は、吸収エネルギーを熱ではなく、蛍光発光により解放するため、色素分子に与えるダメージが少なくなると考えられ、アゾ系又はアントラキノン系といった汎用の二色性色素を用いたときよりも、光源からの光の曝露による経時的な二色性色素の退色を有効に抑制することができるものと考えられる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られることなく種々の変形が可能である。また、上述のようにして合成された蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素を二色性色素として用いた光学フィルタ3は、光源から出射される光の色温度を制御しうるように構成された種々の電気機器に適応しうる。
本発明の一実施形態に係る照明装置の構成を示す部分断面図。 同照明装置の光学フィルタの断面構成図。 蛍光性二色性色素の合成経路を示す図。 紫外線吸収フィルタを備えた同照明装置の光学フィルタの断面構成図。 波長略410nm以下の光を略100%カットする紫外線吸収フィルタの分光透過特性を示す図。 波長略360nm以下の光を略100%カットする紫外線吸収フィルタの分光透過特性を示す図。 比較例1の耐光試験Aの前後における色素吸収ピーク波長位置での透過率の変位を示す図。 (a)は実施例1の、(b)は実施例2の、耐光試験Aの前後における色素吸収ピーク波長位置での透過率の変位を示す図。 (a)は実施例1の、(b)は実施例2の、耐光試験Bの前後における色素吸収ピーク波長位置での透過率の変位を示す図。
符号の説明
1 照明装置
2 光源
3 光学フィルタ
31 二色性色素
32 液晶材
33 透明電極
34 透明基板
35 液晶セル
4 紫外線吸収フィルタ

Claims (1)

  1. 吸収分光特性の異なる二色性色素を含む液晶が透明電極付きの透明基板に挟設されて成る液晶セルを有する光学フィルタと、光源と、前記光学フィルタと光源との間に設けられる紫外線吸収フィルタと、を備えた照明装置であって、
    前記二色性色素は、蛍光性ベンゾチアジアゾール系色素から成ることを特徴とする照明装置。
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