JP2008268422A - 放射線画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の全領域でノイズレベルが均一な放射線画像を得ることが可能な放射線画像読取装置を提供する。
【解決手段】放射線画像が記録された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換プレートPに励起光を走査して画像情報を読み取る放射線画像読取装置1において、励起光の走査方向に配置され、輝尽光を分割集光する複数のフォトダイオード9a〜9dと、各フォトダイオード9a〜9dの直後にそれぞれ設けられ、各フォトダイオード9a〜9dの各出力電流をそれぞれ増幅する複数の増幅回路20a〜20dと、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替え、かつ、オン状態の同一個数のフォトダイオードに対応する増幅回路から出力された増幅信号を加算して画像情報の読取情報とする制御手段22と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線画像読取装置に係り、特に、輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換プレートに励起光を走査して画像情報を読み取る放射線画像読取装置に関する。
従来から、X線画像等の放射線画像は、医療現場における疾病診断用などの分野で広く用いられている。この放射線画像を得る方式としては、いわゆる放射線写真方式、すなわち被写体を通過した放射線を蛍光体層に照射して可視光を生じさせ、この可視光をハロゲン化銀感光材料に照射し、現像処理を施して銀塩画像を得る方式が広く利用されている。放射線写真方式は、高感度性と高画質性に優れ、いまなお、世界中の医療現場で用いられている。
しかし、銀資源の枯渇の問題や、現像処理等の煩雑さを回避したいという要請等から、近年、放射線画像を銀塩画像として得る代わりに、蛍光体層から直接画像を取り出す新たな装置が開発されている。このような装置の1つとして、被写体を透過した放射線を放射線画像変換プレートの輝尽性蛍光体層に吸収させた後に輝尽性蛍光体層に励起光を走査して、輝尽性蛍光体層が蓄積している放射線エネルギを蛍光として放射させ、その蛍光を集光、増幅して画像情報として読み取る装置が知られている(例えば特許文献1〜3等参照)。
この放射線画像変換プレートを用いた放射線画像読取装置では、従来の放射線写真方式と比較してはるかに少ない被曝線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができる。また、放射線画像変換プレートの輝尽性蛍光体層は励起光の走査によって蓄積した放射線エネルギを放出するので、走査後に再度放射線エネルギの蓄積を行うことができ、繰り返し使用することができるという利点がある。
画像情報の読み取りにおいて、特許文献1、2に記載の放射線画像読取装置では、輝尽光を集光体で集光し、光電子増倍管で増幅する装置が提案されており、特許文献3に記載の放射線画像読取装置では、輝尽光を光ファイバで集光し、CCD(Charge Coupled Device)で読み取る装置が提案されている。
しかし、光電子増倍管や光ファイバ、CCD等は一般に高価であり、装置の低価格化を目的として開発を進める場合には大きな負担となる。そこで、光電子増倍管やCCD等に比べて比較的安価なフォトダイオードを用いた放射線画像読取装置が開発されている(例えば特許文献4参照)。
フォトダイオードは、その集光面積が小さいと、広い放射線画像変換プレートの像面から小面積のフォトダイオードに集光しなければならず集光のロスが生じるため、その集光面積は大きい方がよい。しかし、フォトダイオードから発生する暗電流がフォトダイオードの集光部の周囲長の平方根にほぼ比例して大きくなるため、集光部周囲長が長くなると、その分暗電流やノイズが増大してしまうという問題がある。そこで、特許文献4に記載の画像読取装置では、励起光の走査方向に複数のフォトダイオードを配置して輝尽光を分割集光して読み取ることが提案されている。
特開2001−352430号公報 特開2005−318151号公報 特開昭62−10641号公報 特開平10−210235号公報
ところで、上記のように複数配置されたフォトダイオードは、通常、励起光の走査にあわせて励起光の走査位置に最も近いフォトダイオードをオン状態とし、他のフォトダイオードはオフ状態として切り替えられて用いられる。また、隣接するフォトダイオードの境界付近で放射された蛍光を検出し損じることがないように、通常は励起光の走査位置に最も近い1個のフォトダイオードのみをオン状態とし、励起光の走査位置が境界付近に移動してきた場合には、隣接する2個のフォトダイオードを同時にオン状態とするようにフォトダイオードのオン/オフの切り替えが制御される場合がある。
しかしながら、このような切り替えが行われると、1個のフォトダイオードから出力電流が出力されている場合と2個のフォトダイオードから出力電流が出力されている場合とで、出力電流に生じるノイズレベルが異なることになる。そのため、得られる放射線画像のノイズレベルが異なる領域が発生することになり、好ましくない。
この点について、フォトダイオードをペルチェ素子等で冷却してノイズをほとんど発生しないようにするという対処法も考えられるが、そのような機構自体にコストがかかり装置のコストアップにつながるとともに、冷却し過ぎるとフォトダイオードに結露が生じ、安定して画像情報を読み取ることができなくなる。また、場合によっては結露によりフォトダイオードの寿命が短くなってしまうという問題がある。
放射線画像読取装置には、理想的には、画像情報の読み取りの結果にノイズが全く乗らないことが求められるが、実用上は、得られた放射線画像を見たときに、ノイズと信号との区別をつけることができれば十分である場合も多い。そして、その場合、上記のように放射線画像の各領域でノイズレベルが異なってはならず、放射線画像の全領域でノイズレベルが均一であることが求められる。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、画像の全領域でノイズレベルが均一な放射線画像を得ることが可能な放射線画像読取装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の放射線画像読取装置は、
放射線画像が記録された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換プレートに励起光を走査して画像情報を読み取る放射線画像読取装置において、
前記励起光の走査方向に配置され、輝尽光を分割集光する複数のフォトダイオードと、
前記各フォトダイオードの直後にそれぞれ設けられ、前記各フォトダイオードの各出力電流をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、
常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように前記複数のフォトダイオードのオン/オフを切り替え、かつ、前記オン状態の同一個数のフォトダイオードに対応する前記増幅回路から出力された増幅信号を加算して前記画像情報の読取情報とする制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線画像読取装置において、前記複数の増幅回路は、対応するフォトダイオードの直近の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の放射線画像読取装置において、前記フォトダイオードの同一個数は、2個であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像読取装置において、前記フォトダイオードは、PIN(p-intrinsic-n Diode)型のシリコンフォトダイオードであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、複数のフォトダイオードのうち、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオードのオン/オフを切り替えて、常に同一個数のフォトダイオードの出力電流を増幅し加算するため、フォトダイオードから出力される暗電流の増幅信号の和や、フォトダイオードに一定の光量が入射する場合に出力される出力電流の増幅信号の和を一定の電流値に保つことが可能となり、暗電流や出力電流の前記和の大きさの平方根にほぼ比例して変化する揺らぎを、励起光であるレーザ光の走査の間、一定のレベルに維持することが可能となる。そのため、最終的に得られる放射線画像のノイズレベルを画像の全領域で均一にすることが可能となる。
また、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオードのオン/オフを切り替えることにより、フォトダイオードから出力される暗電流の増幅信号の和をレーザ光の走査の間一定とすることができ、画像のトーンが維持される。そのため、最終的に得られる放射線画像においてもそのトーンが全画像領域で均一となり、放射線画像の画質レベルを均一に保つことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明の効果に加え、複数の増幅回路を、対応するフォトダイオードの直近の位置にそれぞれ設け、それらを接続する引き回し配線を短くすることで、引き回し配線の部分で拾われるノイズを低減させることが可能となる。そのため、増幅回路でノイズが増幅されることを有効に抑制することができ、最終的に得られる放射線画像のS/Nをさらに向上させることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、フォトダイオードの同一個数をフォトダイオードの総数のうちの2個とすることで、前記各請求項に記載の発明の効果に加え、フォトダイオードを全て同時にオン状態とする場合と比較して、オン状態となっているフォトダイオードの合計の集光面積や集光部周囲長の合計をより小さくすることができ、フォトダイオードの集光部周囲長の平行根にほぼ比例して大きくなるフォトダイオードから発生する暗電流を低減してそのノイズレベルを低下させることが可能となるとともに、集光面積にほぼ比例して大きくなるフォトダイオードの端子間容量も低減して、フォトダイオードの周波数応答性を向上させることが可能となる。
その際、同時にオン状態とされる2個のフォトダイオードを、隣接するフォトダイオードとすることで、それらの境界付近で放射された蛍光を検出し損じることなく的確に検出することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、フォトダイオードとしてPN間に電気抵抗の大きな半導体層を挟むPIN型のシリコンフォトダイオードを用いることで、前述したフォトダイオードの端子間容量が小さくなり、前記請求項3に記載の発明の効果をより効果的に発揮することが可能となる。
以下、本発明に係る放射線画像読取装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、放射線画像読取装置について説明する。なお、放射線画像変換プレートPには、輝尽性蛍光体層を有する公知の放射線画像変換プレートが用いられ、すでに図示しない放射線画像撮影装置等により放射線が照射され、図示しない被写体の放射線画像が記録されているものとする。
本実施形態に係る放射線画像読取装置1の画像読取手段1aには、図1に示すように、主に、レーザダイオード2、コリメートレンズ3、結像レンズ4、ポリゴンミラー5、fθレンズ6、シリンドリカルミラー7等からなる走査光学系と、集光体8a〜8dおよびフォトダイオード9a〜9d等からなる集光読取系と、レーザダイオード2からのレーザ出力調整のためのビームスプリッタ10、ディテクタ11、レーザドライバ回路12等が備えられている。
画像読取手段1aでは、レーザダイオード2から出射されたレーザ光がコリメートレンズ3で平行光とされる。そして、平行光のごく一部がビームスプリッタ10により反射されてレーザパワーモニタ用のディテクタ11に送られ、ディテクタ11によるモニタの結果がレーザドライバ回路12にフィードバックされてレーザダイオード2からのレーザ出力が調整されるようになっている。
また、平行光の大半は、シリンドリカルレンズからなる結像レンズ4で屈折され、ポリゴンミラー5の鏡面上で線状に結像して反射される。ポリゴンミラー5で反射された光はfθレンズ6、シリンドリカルミラー7を経て放射線画像変換プレートPの像面に照射される。その際、ポリゴンミラー5の鏡面に入射するレーザ光に対する鏡面の傾きがポリゴンミラー5の回転に伴って変化することにより、放射線画像変換プレートPの像面に入射するレーザ光は励起光として像面上を主走査方向Xに移動し、読取線Zに沿って像面を走査するようになっている。
なお、レーザ光がポリゴンミラー5の1つの鏡面で反射されて放射線画像変換プレートPの読取線Zの一方端から他方端まで、すなわち図1中で読取線Zの右側端から左側端まで走査し終わり、ポリゴンミラー5の次の鏡面で反射されるようになると、レーザ光は、また放射線画像変換プレートPの読取線Zの右側端から走査を開始し、左側端まで走査する。このようにポリゴンミラー5の回転により、放射線画像変換プレートPの読取線Zに沿ったレーザ光の一方向の走査が繰り返される。
そして、レーザ光による読取線Zの一方端から他方端までの1回の走査が終了して次の走査に移る間に、放射線画像変換プレートPが主走査方向Xに直交する副走査方向Yに所定量移動されることで、放射線画像変換プレートPの像面全体が2次元的にレーザ光により走査されるようになっている。上記のようにしてレーザ光が走査されながら放射線画像変換プレートPの像面に入射されると、前述したように、放射線画像変換プレートPの輝尽性蛍光体層のレーザ光が入射された位置に蓄積されている放射線エネルギが蛍光(輝尽光)として放射される。
集光体8a〜8dは、本実施形態では反射率が高いアクリル板で角錐台状に構成されており、その端部にそれぞれフォトダイオード9a〜9dが取り付けられている。集光体8a〜8dは、前記のように放射された蛍光を分割して集光し各フォトダイオード9a〜9dにそれぞれ蛍光を導くようになっている。また、フォトダイオード9a〜9dは、オン状態では、集光された蛍光に感応してその強度に応じて出力電流を出力するようになっている。
その際、蛍光の強さは、放射線画像変換プレートPの輝尽性蛍光体層に蓄積された放射線エネルギの大きさに比例するから、蛍光の強度に応じて出力されるフォトダイオード9a〜9dの出力電流は放射線エネルギの情報を表すものとなる。
フォトダイオード9a〜9dは、通常のSi(シリコン)フォトダイオードを用いることができる。また、PN間に電気抵抗の大きな半導体層を挟むPIN(p-intrinsic-n Diode)型のシリコンフォトダイオードを用いれば、後述する端子間容量が小さいため、より好ましい。
なお、フォトダイオード9a〜9dやそれを取り巻く環境の温度上昇を防止するために、例えば図示しない放熱板やファン、ダクト等を介してフォトダイオード9a〜9dに外気を送り込むための機構等を設けることは適宜行われる。
次に、本実施形態に係る放射線画像読取装置1の制御系について、図2を参照して説明する。
放射線画像読取装置1の制御系1bにおいては、図2に示すように、フォトダイオード9a〜9dには、それらの各出力電流をそれぞれ増幅する複数の増幅回路20a〜20dがそれぞれ接続されている。増幅回路20a〜20dは、図1では図示が省略されているが、それぞれ対応するフォトダイオード9a〜9dの直近の位置に設けられている。すなわち、増幅回路20a〜20dは、回路的に見た場合に、対応するフォトダイオード9a〜9dからの引き回し配線が短くなるように、それぞれ対応するフォトダイオード9a〜9dの直後に設けられている。
増幅回路20a〜20dをフォトダイオード9a〜9dと一体的に形成してもよい。なお、引き回し配線を短くする理由は後で述べる。また、増幅回路20a〜20dに図示しないチャージ用コンデンサや電荷リセット用スイッチ等を設けて、いわゆるチャージアップ回路とすることも可能である。
増幅回路20a〜20dには、それぞれスイッチ21a〜21dが接続されており、各スイッチ21a〜21dは、CPU(Central Processing Unit)等からなる制御手段22により制御されるようになっている。
本実施形態では、制御手段22は、例えば図3のタイムチャートに示すように、スイッチ21a〜21dのオン/オフを制御して、複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えるようになっている。また、その際、制御手段22は、複数のフォトダイオード9a〜9dのうち、常に同一個数、すなわち本実施形態では2個のフォトダイオードがオン状態となり、他のフォトダイオードはオフ状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えるようになっている。
具体的には、制御手段22は、図3に示すように、放射線画像変換プレートPを読取線Zに沿って主走査方向Xに走査する励起光であるレーザ光の走査位置がフォトダイオード9aの集光体8aの範囲内にあるタイミングではフォトダイオード9aとそれに隣接するフォトダイオード9bとをオン状態とし、他のフォトダイオード9c、9dをオフ状態とする。
そして、レーザ光の走査位置がフォトダイオード9aの集光体8aの範囲を超え、フォトダイオード9bの集光体8bの範囲の中頃まで移動した段階で、フォトダイオード9aをオフ状態とし、同時にフォトダイオード9cをオン状態に切り替える。その間、フォトダイオード9bはオン状態のままとする。同様に、制御手段22は、レーザ光の走査位置がフォトダイオード9cの集光体8cの範囲の中頃まで移動した段階で、フォトダイオード9cをオン状態に維持した状態で、フォトダイオード9bをオフ状態とし、同時にフォトダイオード9dをオン状態に切り替える。
このようにして、制御手段22は、レーザ光による走査の間、複数のフォトダイオード9a〜9dのうち常に同一個数、すなわち本実施形態では2個のフォトダイオードがオン状態となり他のフォトダイオードがオフ状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えるようになっている。
そのため、下記の加算回路23には、オン状態とされた同一個数(2個)のフォトダイオードに接続された同一個数(2個)の増幅回路から出力された増幅信号が入力されるようになる。このようにして、制御手段22は、加算回路23に対して、入力された同一個数(2個)の増幅回路からの増幅信号を加算させるようになっている。
なお、レーザ光の走査位置は、ポリゴンミラー5の回転角度等から算出されるようになっている。
加算回路23は、入力した増幅信号を加算するようになっており、本実施形態では、図2に示すように加算した増幅信号をバッファ増幅回路24に出力するようになっている。バッファ増幅回路24は、加算された増幅信号を再度増幅し、画像情報の読取情報として処理回路25に読み取らせるようになっている。なお、読み取った画像情報を処理する処理回路25としては、その処理の目的にあわせて公知の処理回路を用いることができる。
次に、本実施形態に係る放射線画像読取装置1の作用について説明する。
まず、処理回路25による処理で得られる放射線画像にノイズが生じる原因について説明する。放射線画像に生じるノイズは、フォトダイオードから出力される出力電流に起因するものと、増幅回路での増幅に起因するものとがあり、それらが重畳されて放射線画像上に現れる。
前者のフォトダイオードから出力される出力電流に起因するノイズは、フォトダイオード9a〜9dからそれぞれ出力電流として流れる電子の揺らぎに由来する。そのため、流れる電子の数、すなわち電流の大きさに依存する。
具体的には、フォトダイオード9a〜9dに光が入射する場合だけでなく、フォトダイオード9a〜9dに光が入射しない状態でも、通常、フォトダイオード9a〜9dからは暗電流と呼ばれる一定量の電流が出力される。この暗電流や、フォトダイオード9a〜9dに一定の光量が入射する場合に出力される出力電流Aout(以下、両者を合わせて出力電流Aoutという。)は、理想的には時間的に一定の値となる。
しかし、実際には、図4(A)に示すようにフォトダイオード9a〜9dからそれぞれ出力される出力電流Aoutは時間tの経過に伴ってΔAoutだけ揺らぐ。そして、それが増幅回路20a〜20dで増幅されるため、増幅信号もその大きさに応じて信号値が揺らぐ。
また、画像読取手段1aで読取線Zに沿ってレーザ光を走査して放射線画像変換プレートPから1画素ずつ画像情報を読み取るには一定の時間がかかる。そのため、フォトダイオード9a〜9dに一定の光量が入射する場合にも画素ごとに読み取られる間、画像情報を増幅した増幅信号の信号値が揺らぐ。そして、これが加算され、画像情報の読取情報として処理回路25に送信される結果、画像情報の読取情報が画素ごとに揺らぐ。この画素ごとの読取情報の揺らぎが、放射線画像上にノイズとして現れる。
さらに、前述したように、出力電流Aoutの揺らぎは電流の大きさに依存し、より正確には、電流の平方根に比例するから、図4(A)、(B)に示すように、出力電流Aoutの揺らぎΔAoutは、揺らぐ出力電流Aoutの平均値Aaveの大小に伴って大きくなり、或いは小さくなる。従って、画像情報のノイズも、出力電流Aoutの平均値Aaveが大きくなれば大きくなり、出力電流Aoutの平均値Aaveが小さくなれば小さくなる。
本実施形態では、複数のフォトダイオード9a〜9dのうち、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えて、常に同一個数のフォトダイオードの出力電流が増幅され加算されるように構成したため、その増幅信号の平均値の和が常に一定となる。そのため、上記のように出力電流Aoutの平均値Aaveの大小によりノイズレベルが変化することが抑制され、レーザ光の走査の間も常にノイズレベルが一定に維持される。そのため、得られる放射線画像では、その全領域でノイズレベルが均一になる。
なお、この点、前述した従来例では、レーザ光の走査の間にオン状態となっているフォトダイオードの個数が変わるため、加算される増幅信号の数が変化し、増幅信号の平均値の和がオン状態となっているフォトダイオードの個数に比例して大きくなったり小さくなったりする。そのため、増幅信号の揺らぎもその平方根にほぼ比例して大小するため、レーザ光の走査の間にノイズレベルが変わり、得られる放射線画像は、その各領域でノイズレベルが異なるものとなる。
また、ノイズレベル以外にも、上記の暗電流の大小により放射線画像の全体的なトーンが明るくなったり暗くなったりする。そして、本実施形態ではオン状態となっているフォトダイオードの個数を常に同一個数とすることで、上記のように暗電流の増幅信号の平均値の和が常に一定となる。そのため、レーザ光の走査の間、画像のトーンが維持されることから、最終的に得られる放射線画像においてもそのトーンが全画像領域で均一となり、放射線画像の画質レベルが均一に保たれる。なお、この点、前記の従来例では、ノイズレベルだけでなく、画質レベルも放射線画像の各領域で異なるものとなっていた。
さらに、前述したように、フォトダイオード9a〜9dやそれを取り巻く環境の温度上昇を防止するための放熱板やファン、ダクト等の機構が設けられていれば、フォトダイオード9a〜9dの温度上昇が抑えられて出力電流や暗電流のノイズレベルが低減されるとともに、暗電流による放射線画像の画質レベルへの影響も軽減されて画質レベルがより良好なものとなる。
また、前述したように、フォトダイオードから発生する暗電流は、フォトダイオードの集光部周囲長の平方根にほぼ比例して大きくなり、暗電流が大きくなると前述したようにノイズレベルが増大する。そのため、本実施形態のように、集光部周囲長が短いフォトダイオードを用いることが好ましい。また、フォトダイオードの集光面積が大きくなりそれにほぼ比例してフォトダイオードの端子間容量が大きくなると、その周波数応答性が悪化するため、フォトダイオードの集光面積は小さいものであることが好ましい。
複数のフォトダイオードを全て同時にオン状態とするのではなく、本実施形態のように、その一部を同時にオン状態とすることで、フォトダイオードを全て同時にオン状態とする場合と比較して、オン状態となっているフォトダイオードの合計の集光面積や集光部周囲長の合計をより小さくすることができる。
一方、後者の増幅回路での増幅に起因するノイズに関しては、レーザ光により励起されて発光する蛍光(輝尽光)の強度は微弱であり、フォトダイオード9a〜9dと対応する増幅回路20a〜20dとを接続する引き回し配線が長くなると、引き回し配線の部分でノイズを拾ってしまう。そして、微弱な信号とともにそれらのノイズが増幅回路20a〜20dで増幅されるため、S/Nが低下する。
そこで、本実施形態のように、増幅回路20a〜20dを対応するフォトダイオード9a〜9dの直近の位置にそれぞれ設けて各引き回し配線を極力短くし、引き回し配線の部分で拾われるノイズを極力低減することで、たとえ増幅回路20a〜20d以後の引き回し配線が長くなってノイズが乗ったとしても、増幅回路20a〜20dで微弱な信号を十分に増幅した後に乗るノイズは少なくとも増幅回路20a〜20dでは増幅されないから、S/Nが向上する。
このように、フォトダイオードとして集光面積が小さいものを用いることで集光能力が低下することを、複数のフォトダイオードを用いることでカバーし、さらにフォトダイオードと対応する増幅回路とを接続する引き回し配線をより短くすることで、増幅回路での増幅に起因するノイズのレベルを低減させて、S/Nを向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像読取装置1によれば、複数のフォトダイオード9a〜9dのうち、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えて、常に同一個数のフォトダイオードの出力電流を増幅し加算するように構成した。
そのため、フォトダイオードから出力される暗電流の増幅信号の和や、フォトダイオード9a〜9dに一定の光量が入射する場合に出力される出力電流の増幅信号の和を一定の電流値に保つことが可能となり、暗電流や出力電流の前記和の大きさの平方根にほぼ比例して変化する揺らぎを、励起光であるレーザ光の走査の間、一定のレベルに維持することが可能となる。そのため、最終的に得られる放射線画像のノイズレベルを画像の全領域で均一にすることが可能となる。
また、常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように複数のフォトダイオード9a〜9dのオン/オフを切り替えることにより、フォトダイオードから出力される暗電流の増幅信号の和をレーザ光の走査の間一定とすることができ、画像のトーンが維持される。そのため、最終的に得られる放射線画像においてもそのトーンが全画像領域で均一となり、放射線画像の画質レベルを均一に保つことが可能となる。
さらに、複数の増幅回路20a〜20dを、対応するフォトダイオード9a〜9dの直近の位置にそれぞれ設け、それらを接続する引き回し配線を短くすることで、引き回し配線の部分で拾われるノイズを低減させることが可能となる。そのため、増幅回路20a〜20dでノイズが増幅されることを有効に抑制することができ、最終的に得られる放射線画像のS/Nをさらに向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、図1等に示したように、4個のフォトダイオード9a〜9dで蛍光を分割集光し、同時にオン状態とされるフォトダイオードの個数が2個の場合について説明したが、フォトダイオードの総数および同時にオン状態とされるフォトダイオードの個数これに限定されない。
また、同時にオン状態とされる複数のフォトダイオードは、本実施形態のように隣接するもの同士であればそれらの境界付近で放射された蛍光を的確に検出できるため好ましいが、同時にオン状態とされるフォトダイオードの個数が常に同一個数であれば、必ずしもこれに限定されない。
本実施形態に係る放射線画像読取装置の画像読取手段の構成を示す図である。 本実施形態に係る放射線画像撮影装置の制御系の構成を示す図である。 制御手段によるフォトダイオードのオン/オフの切り替えタイミングを示すタイムチャートである。 出力電流の揺らぎを説明するグラフであり、(A)は出力電流の平均値が大きい場合、(B)は小さい場合を表す。
符号の説明
1 放射線画像読取装置
9a〜9d フォトダイオード
20a〜20d 増幅回路
22 制御手段
P 放射線画像変換プレート

Claims (4)

  1. 放射線画像が記録された輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換プレートに励起光を走査して画像情報を読み取る放射線画像読取装置において、
    前記励起光の走査方向に配置され、輝尽光を分割集光する複数のフォトダイオードと、
    前記各フォトダイオードの直後にそれぞれ設けられ、前記各フォトダイオードの各出力電流をそれぞれ増幅する複数の増幅回路と、
    常に同一個数のフォトダイオードがオン状態となるように前記複数のフォトダイオードのオン/オフを切り替え、かつ、前記オン状態の同一個数のフォトダイオードに対応する前記増幅回路から出力された増幅信号を加算して前記画像情報の読取情報とする制御手段と、を備えることを特徴とする放射線画像読取装置。
  2. 前記複数の増幅回路は、対応するフォトダイオードの直近の位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像読取装置。
  3. 前記フォトダイオードの同一個数は、2個であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像読取装置。
  4. 前記フォトダイオードは、PIN型のシリコンフォトダイオードであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5328914B2 (ja) * 2009-06-24 2013-10-30 株式会社日立製作所 試料分析チップ、及びそれを用いた計測システム

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