JP2008266246A - 芳香族炭化水素の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化水素の触媒反応による芳香族炭化水素の製造において、芳香族炭化水素の選択率を改善する。
【解決手段】遷移金属を含有する触媒を前処理する前処理工程と、前処理された触媒の存在下に炭化水素を反応させて芳香族炭化水素を製造する反応工程とを備える芳香族炭化水素の製造方法において、前処理工程において触媒を含酸素化合物で処理する。触媒の前処理に含酸素化合物を用いることにより、触媒を効果的に改質し、目的とする芳香族炭化水素の選択性を高めることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族炭化水素の製造方法に係り、詳しくは、メタン等の炭化水素の触媒反応により芳香族炭化水素を製造する方法において、反応に用いる触媒を効果的に前処理して芳香族炭化水素の選択性を高める方法に関する。
従来、炭化水素、特にメタンからベンゼン等の芳香族炭化水素を製造する方法として、酸素ガスが存在しない系で、触媒上でメタンを直接分解させる、いわゆるメタンの直接転換法が知られており、その触媒としては、通常、HZSM−5ゼオライトに担持されたモリブデンやレニウム等が用いられている(例えば、特許文献1)。
この方法では、例えばモリブデン酸塩の水溶液中に触媒担体を浸漬して含浸させ、これを焼成して得られた酸化モリブデン担持触媒の酸化モリブデンを炭化モリブデンに変換して活性化させる前処理(MoOのカーバイド化)を行った後、反応を開始する。例えば、特許文献1、非特許文献1では、この前処理を、触媒を充填した反応管にメタンガスを通気することにより行っている。また、前処理ガスとしてメタン含有水素ガス(例えばCH:H=1:4(モル比)の混合ガス)を用いる方法も知られている。
WO2006/087971号公報 特開2003−26613号公報 「触媒 Catalysts & Catalysis」(SEP.2006 Vol.48 No.6)第482頁〜第484頁「水素による連続再生式メタン脱水素芳香族化反応プロセス」
メタンの直接転換法に限らず、化学反応による目的生成物の製造においては、反応効率を、目的生成物の収率と選択率との両方から改善する試みが行われているが、このうち、選択率を向上させることは、不要な反応副生物の生成を防止し、原料の無駄をなくす上で非常に重要である。
従って、本発明は、炭化水素の触媒反応による芳香族炭化水素の製造において、芳香族炭化水素の選択率を改善する芳香族炭化水素の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、触媒の前処理に含酸素化合物を用いることにより、触媒を効果的に改質し、目的とする芳香族炭化水素の選択性を高めることができることを見出した。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 遷移金属を含有する触媒を前処理する前処理工程と、前処理された触媒の存在下に炭化水素を反応させて芳香族炭化水素を製造する反応工程とを備える芳香族炭化水素の製造方法において、
該前処理工程において前記触媒を含酸素化合物で処理することを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
[2] [1]において、前記含酸素化合物が一酸化炭素及び/又は二酸化炭素であることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
[3] [1]又は[2]において、前記芳香族炭化水素がベンゼンであることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
なお、本発明で用いる触媒は、酸処理を施した担体に遷移金属を担持させたものであることが好ましい。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法では、遷移金属を含有する触媒を含酸素化合物で前処理することにより、目的とする芳香族炭化水素を高い選択率で得ることが可能となる。
この含酸素化合物としては、特に一酸化炭素及び/又は二酸化炭素が好ましく(請求項2)、また、本発明で目的とする芳香族炭化水素はベンゼンであることが好ましい(請求項3)。
また、本発明に係る触媒は、酸処理を施した担体に遷移金属を担持させたものであることが好ましい。
以下に本発明の芳香族炭化水素の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の芳香族炭化水素の製造方法は、遷移金属を含有する触媒を前処理する前処理工程と、前処理された触媒の存在下に炭化水素を反応させて芳香族炭化水素を製造する反応工程とを備える芳香族炭化水素の製造方法において、前処理工程において触媒を含酸素化合物で処理することを特徴とする。
[触媒]
まず、本発明で用いる触媒について説明する。
本発明において用いる触媒は、遷移金属を含有するものであり、好ましくは、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、レニウム(Re)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、コバルト(Co)、鉄(Fe)等の遷移金属の1種又は2種以上、より好ましくはW、Mo、Re@等の1種又は2種以上を活性成分とし、これらの活性成分を、メタロシリケート等の担体に担持させてなるものが用いられる。
担体として使用されるメタロシリケートとしては多数の細孔を有する多孔質体が好ましい。例えば、アルミノシリケートの場合、種々の組成から成るシリカ及びアルミナから成る多孔質担体であるモレキュラーシーブ5A(UTA)、フォジャサイト(NaY)及びNaX、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−48、β、モルデナイト、MCM−22等が挙げられる。またリン酸を主成分とする担体の場合、SAPO−5、SAPO−34、VPI−5等に代表される多孔質担体で4〜8Åのミクロ細孔やチャンネルを有する担体を例示することが出来る。
更には、シリカを主成分とし一部アルミナを成分として含むメゾ細孔(10〜100Å)の筒状細孔(チャンネル)で特徴づけられるFSM−16やMCM−41等のメゾ細孔多孔質担体をシリコンアルコキサイド等を使用したCVD法によりメゾ細孔径を4〜8Åに調整した修飾メゾ細孔材などを例示できる。
メタロシリケートとしては、シリカ又はアルミナからなるアルミノシリケートの他に、シリカ及びチタニアから成るチタノシリケート等の多孔質担体でありFe、Ti、Mn、Cr、In、Ga、Mo、W、Co、V、Zn等を含有し、細孔径が4〜8Åであるものが好適に使用することが出来る。
また、ミクロ及びメゾ細孔が4〜8Åの担体が好ましく、5.5±1Åの範囲のメタロシリケートがより好ましく、更に、表面積が200〜1000m/gであるメタロシリケートがより好ましい。また、例えば、アミルノシリケートの場合のシリカとアルミナの含有比としては、通常入手し得る多孔質担体のシリカ/アルミナ比=1〜8000のものを使用することが出来るが、実用的な転化率及び選択率を得るためには、シリカ/アルミナ比は10〜100であることが好ましい。
Mo、Re、W等の活性成分は、メタロシリケートに担持させる際に、前駆体として用意することが出来る。前駆体の例としては、塩化物、臭化物などのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの鉱酸塩、炭酸塩、酢酸塩、蓚酸塩などのカルボン酸塩や金属カルボニル錯体やシクロペンタジエニル錯体などの有機金属塩、金属酸またはその塩を例示することが出来る。特に、レニウムの前駆体の例としては、レニウムカルボニル化合物(Re(CO)10、Re(CO)、(CRe(CO)、CHReO)の他に、塩化物、臭化物などのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの鉱酸塩、炭酸塩、酢酸塩、蓚酸塩などのカルボン酸塩が例示できる。また、前駆体としては複合錯塩や複合酸化物を使用することも出来る。モリブデンの前駆体の例としては、パラモリブデン酸アンモニウム、リンモリブデン酸、12ケイモリブデン酸などの金属酸またはその塩が例示できる。
前記のメタロシリケートに上記の活性成分を担持させる際の担持量は、特に制限はないが、各活性成分群毎に、全触媒重量に基づく値として、通常0.001〜50重量%、好ましくは0.01〜40重量%である。なお、複数の群から活性成分を選択する場合は、活性成分の担持量の合計は、全触媒重量に基づく値として、通常0.002〜50重量%、好ましくは0.02〜40重量%である。なお、上記担持量範囲は、活性成分に前駆体を使用する場合には前駆体としての担持量を示す。
メタロシリケートに活性成分を担持させる方法としては、(i)前述した金属の前駆体の水溶液又はアルコール等の有機溶媒の溶液としてメタロシリケートに含浸担持させる方法、(ii)イオン変換方法により担持させた後、不活性ガスあるいは酸素ガス中で加熱処理する方法などがある。この方法の一例をより具体的に説明すると、まず最初に、例えば、メタロシリケート担体に硝酸レニウム水溶液を含浸担持させ、更に乾燥して溶媒を適当量除いた後、窒素含有酸素気流中又は純酸素気流中で通常250〜800℃、好ましくは350〜600℃で加熱処理してレニウムを担持したメタロシリケート触媒を製造することが出来る。また、複合酸化物や複合錯塩を使用して触媒を得る場合にも同様の担持方法や、加熱処理方法によって複合酸化物塩や複合錯塩から成る触媒を得ることが出来る。
モリブデン、タングステン、レニウム及び/又はそれら化合物(以下、第一成分という)、亜鉛、ガリウム、鉄、コバルト、クロム及びそれらの化合物から成る群から所望により選ばれた少なくとも一種類(以下、第二成分という)、希土類金属又はその化合物から成る群から所望により選ばれた少なくとも1種類、及び、担体からなる触媒は、メタロシリケートに第一成分を担持した後、所望により選択した第二成分以降を順次担持させる方法、メタロシリケートに第一成分及び所望により選択した第二成分以降を適宜の順序で担持させせる方法、メタロシリケートに各成分を同時に担持させる方法によって製造することが出来る。これらの中では、先ず、第一成分をメタロシリケートに担持させるのが好ましい。その後は、順次各成分を担持させてもよく、また、複数の成分を同時に担持させてもよい。
触媒は、粉末状、ペレット状、その他の形状の何れであってもよい。また、触媒は、芳香族化合物を生成する誘導期を短縮するため、水素ガスやヒドラジン、金属水素化合物、例えば、BH、NaH、AlH等による前処理を含む触媒活性化過程を施してもよい。
なお、本発明において、前述の担体は、W等の活性成分を担持させるに先立ち、酸処理を施すことが、反応活性の向上の面で好ましい。
この酸処理に用いる酸としては、通常、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸が用いられ、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
これらの酸は通常0.01〜20M程度の水溶液として用いられる。この水溶液の酸濃度が高過ぎると触媒劣化につながり、低過ぎると酸処理による十分な触媒活性向上効果を得ることができない。
酸処理は、上述のような酸水溶液に担体を接触させることにより、例えば酸水溶液に担体を所定時間浸漬させた後、ろ過等で分離して乾燥することにより行われる。
その際の酸水溶液の温度は過度に高いと担体が劣化し、過度に低いと酸処理による十分な触媒活性向上効果を得ることができないため、1℃〜沸点、特に5〜100℃とすることが好ましい。
また、酸処理の時間は、長過ぎると生産性を損ない、短すぎると酸処理による十分な触媒活性向上効果を得ることができないことから、0.1〜100時間、特に1〜50時間とするのが好ましい。
このような酸処理を施すことによる触媒活性の向上効果の作用機構の詳細は明らかではないが、酸処理により担体の細孔分布ないし細孔径が変化し、または酸性質が変化することによるものと考えられる。
[前処理工程]
次に、上述のような触媒を本発明に従って前処理する方法について説明する。
本発明においては、触媒を反応に先立ち含酸素化合物で前処理する。
この含酸素化合物としては、取り扱い性の面からガス状のもの(以下「前処理ガス」と称す。)が好ましく、特に、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素、或いはこれらを含有するガスを用いることが好ましい。
前処理ガスとして、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素を含むガスを用いる場合、残部は窒素、メタン、エタン、水素等の含酸素化合物以外のガスが好ましい。前処理ガス中の一酸化炭素及び/又は二酸化炭素濃度は高い方が本発明の効果を十分に得る上で好ましく、通常、その濃度は5容量%以上、特に20容量%以上である。
また、前処理温度は過度に高いと触媒が劣化しやすくなり、過度に低いと前処理による十分な触媒活性向上効果を得ることができないことから、200〜900℃、特に300〜800℃で行うことが好ましい。
また、前処理時間についても、過度に長いと触媒が劣化しやすくなり、過度に短いと前処理による十分な触媒活性向上効果を得ることができないことから、0.1〜50時間、特に1〜30時間とすることが好ましい。
なお、この前処理のための昇温速度には特に制限はなく1〜20℃/分程度で行われる。上述の前処理温度、前処理時間とは、この昇温後の最高温度とその保持時間をさす。
触媒の前処理は、後述の反応と同様の形式で回分式又は流通式で行われるが、好ましくは、反応形式と同様の形式とし、例えば、触媒を充填した反応管に原料ガスを流通して反応を行う場合には、原料ガスの流通に先立ち、前処理ガスを反応管に流通させて前処理を行うことが好ましい。また、反応に先立ち、触媒の活性化ないしは賦活処理が必要な場合には、それらに先立って上述した本発明の前処理を行なうことが好ましい。
[反応工程]
次に、上述のようにして前処理した触媒を用いる本発明の反応工程について説明する。
<原料ガス>
原料となる炭化水素としては、炭素数1〜4の低級炭化水素化合物が挙げられ、具体的にはメタン、エタン、プロパン、n−ブタン、i−ブタン及びこれらに対応する不飽和炭化水素が挙げられるが、好ましくはメタン、エタン、エチレン、更に好ましくはメタン及び/又はエタンである。
原料メタンガスとしては、実用的には天然ガス(LNG、NG)、LPG、メタンハイドレード、石油化学又は石油精製のオフガス、コークス炉ガス、石炭ガス化ガス、アスファルトガス化ガス、重質油残渣ガス化ガス、石油コークスガス化ガス、改質炉ガス、オキソガス、バイオガス、バイオマスガス化ガス、廃棄物ガス化ガス等を用いることができる。
<反応方式、反応条件>
反応は、通常、回分式又は流通式の反応形式で行われるが、固定床、移動床、流動化床などの流通式反応形式で行うことが好ましい。
反応温度は、通常650〜900℃で行われる。
反応圧力は、通常0.01〜1MPa(全圧、以下同じ)、好ましくは0.05〜0.7MPa、原料ガスの供給速度(SV)は、通常500〜100000ml/hr・gであり、好ましくは1000〜20000ml/hr・gである。
反応時間は、過度に長いと触媒の劣化が著しく、過度に短いと生産効率が低下することから、0.001秒〜4分、特に0.01秒〜2分とするのが好ましい。
なお、ここで、反応時間とは、触媒が前述の原料ガスと連続的に接触している時間をさす。
<生成ガス>
本発明では、上述のような反応で、例えば以下の反応式に従って、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素を主成分とする生成ガスを得る。なお、得られる生成ガス中には、目的とする芳香族炭化水素の他、副生する水素、メタン等の未反応炭化水素が含まれる。
6CH→C+9H
[再生工程]
本発明は、好ましくは、前述の前処理工程後、上述の反応工程と、反応に使用した触媒の再生工程とを行うことにより実施される。
以下に、この再生工程について説明する。
<再生ガス>
反応に使用した触媒の再生に用いるガス(以下「再生ガス」と称す。)としては、還元性ガス、特に水素ガスが好適に用いられる。
還元性ガスの水素濃度は高い方が好ましく、通常60容量%以上、特に80容量%以上、とりわけ90容量%以上である。
<再生方式、再生条件>
再生工程もまた、反応工程と同様に、通常、回分式又は流通式の反応形式で行われるが、固定床、移動床、流動化床などの流通式反応形式で行うことが好ましい。
再生温度は、通常反応工程と同様に650〜900℃で行うことが好ましい。
また、還元再生圧力は、通常0.01〜1MPa(全圧、以下同じ)、好ましくは0.1〜0.7MPa、還元性ガスの供給速度(SV)は、通常500〜20000ml/hr・gであり、好ましくは1000〜10000ml/hr・gである。
再生時間は、過度に短いと十分な再生効果を得ることができず、過度に長いと相対的に反応時間が短くなって生産効率が低下することから、2〜90分、特に5〜60分とするのが好ましい。
なお、ここで、還元再生時間とは、触媒が上述の還元性ガスと連続的に接触している時間をさす。
<反応工程/再生工程の移行>
本発明では、好ましくは原料ガスと再生ガスとを、切り換えて、両ガスを周期的に交互に触媒に接触させることにより、反応と再生を交互に行うようにすることが好ましい。
このような反応の実施方式には、
(i)触媒を充填した反応器に対して、原料ガス又は再生ガスとを、切り換え操作により、周期的に且つ交互に切換えて供給する方式
(ii)原料ガスが流通している反応帯域(反応器)と、再生ガスが流通している再生帯域(再生器)との間を、触媒粒子を循環させる方式
等を採用することができるが、何らこれらの方式に限定されるものではない。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例で用いた触媒は、次のようにして調製した。
調製例1
パラモリブデン酸アンモニウム塩1.174gを100mlの蒸留水に溶かし、アンモニウム型ZSM−5(シリカ/アルミナ比=30、表面積400m/g)の粉末10.0gを加え、室温で1時間、十分に攪拌した後、回転式減圧エバポレーターで水を蒸発させて、120℃で1夜乾燥した。これを耐熱皿(直径15cm、深さ6cm)に移し、触媒焼成炉(内容積約20L)を用いて、空気中で550℃にて8時間焼成して粉末を得た。さらに、この粉末を小型手動式加圧成型器を用いて直径2cm、厚さ0.3cmの円柱体に成型した後、粉砕、続いてふるいわけを行い、粒子サイズ600〜1000μmのものを調製し、全触媒重量に対して6重量%のモリブデンを担持したアンモニウム型ZSM−5触媒(以下「Mo(6%)/HZSM−5」と略記する)を得た。
[実施例1,2、比較例1]
調製例1で調製したMo(6%)/HZSM−5触媒0.324gを流通式固定床反応装置の反応管に充填して5℃/分で700℃まで昇温し、700℃で表1に示す前処理ガスを流通させて触媒を炭化処理した後、反応管に、原料ガスを供給することにより、以下の条件で、反応工程を行い、60分経過後のベンゼンの選択率、ナフタレンの選択率、エタン/エチレンの選択率を下記式で算出し、その結果を表1に示した。
ベンゼン選択率:ベンゼン生成量/全炭化水素生成量(炭素見合い)(%)
ナフタレン選択率:ナフタレン生成量/全炭化水素生成量(炭素見合い)(%)
エタン/エチレン選択率:エタン及びエチレン生成量/全炭化水素生成量(炭素見合い)(%)
<反応工程>
原料ガス組成:90容量%メタン、10容量%窒素
原料ガス流量:SV=3000ml/hr・g
反応温度:800℃
反応圧力:0.3MPa
反応時間:60分
Figure 2008266246

Claims (3)

  1. 遷移金属を含有する触媒を前処理する前処理工程と、前処理された触媒の存在下に炭化水素を反応させて芳香族炭化水素を製造する反応工程とを備える芳香族炭化水素の製造方法において、
    該前処理工程において前記触媒を含酸素化合物で処理することを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
  2. 請求項1において、前記含酸素化合物が一酸化炭素及び/又は二酸化炭素であることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、前記芳香族炭化水素がベンゼンであることを特徴とする芳香族炭化水素の製造方法。
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