JP2008265849A - Icタグ付包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ICタグと袋本体とを容易に分別処理することが可能なICタグ付包装袋を提供する。
【解決手段】 最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体を2枚重ね合わせ、それらの上端部、下端部、左側端部、右側端部からなる外周端部に上端シール部10、下端シール部20、左側端シール部30、右側端シール部40からなる周辺シール部を設けて収納部Sを有する袋体を構成する。この際、上端シール部10の外層と内層の間にICタグ60をラミネートする。さらに、ICタグ60がラミネートされた上端シール部10に、分離用切り欠き51と引き裂き用切れ目52で構成される分離用カット部50を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体を2枚重ね合わせ、それらの上端部、下端部、左側端部、右側端部からなる外周端部に上端シール部10、下端シール部20、左側端シール部30、右側端シール部40からなる周辺シール部を設けて収納部Sを有する袋体を構成する。この際、上端シール部10の外層と内層の間にICタグ60をラミネートする。さらに、ICタグ60がラミネートされた上端シール部10に、分離用切り欠き51と引き裂き用切れ目52で構成される分離用カット部50を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ICタグを有する包装袋に関する。
近年、非接触で情報を記録し、かつ読み取りできる「非接触ICタグ」(「非接触データキャリア」、「無線ICタグ」、「非接触IC」、「非接触ICラベル」等と表現される場合もある。)が、物品や商品情報の管理、物流管理等に広く利用されるようになってきている。最近では、食品等の包装体の分野でも非接触ICタグ(以下、「ICタグ」という)を装着して、流通や品質管理、使用期限管理等に利用することが行われている(特許文献1〜5参照)。
特開2003−155062号公報
特開2003−158414号公報
特許第3789827号公報
特開2003−242471号公報
特開2003−242472号公報
最近では、環境意識の高まりもあり、使用済みの包装体のリサイクルが行われるようになってきているが、上記従来の技術では、包装体を使用し終わった後、ICタグと包装体の分離に手間がかかるという問題がある。
そこで、本発明は、ICタグと袋本体とを容易に分別処理することが可能なICタグ付包装袋を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体からなり、上端部、下端部、左側端部、右側端部からなる外周端部に上端シール部、下端シール部、左側端シール部、右側端シール部からなる周辺シール部を設けて袋体を構成し、前記周辺シール部を構成するいずれかのシール部の外層と内層の間、または二層構造である内層の間にICタグがラミネートされているICタグ付包装袋を提供する。
本発明によれば、最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体を、上端部、下端部、左側端部、右側端部からなる外周端部において接着して袋体を構成するとともに、いずれかのシール部の一方の積層体の間にICタグをラミネートするようにしたので、ICタグと袋本体とを容易に分別処理することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明によれば、ICタグがラミネートされたシール部に、分離用切り欠きと引き裂き用切れ目で構成される分離用カット部を設けるようにしたので、ICタグと袋本体とをさらに容易に分別処理することが可能となるという効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るICタグ付包装袋の一実施形態を示す断面図である。図1において、10は上端シール部、20は下端シール部、30は左側端シール部、40は右側端シール部、50は分離用カット部、60はICタグである。
図1は、本発明に係るICタグ付包装袋の一実施形態を示す断面図である。図1において、10は上端シール部、20は下端シール部、30は左側端シール部、40は右側端シール部、50は分離用カット部、60はICタグである。
本発明に係るICタグ付包装袋は、最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体からなるものであり、同一サイズの矩形の積層体のヒートシール性樹脂層同士を対向させ、上端シール部10、下端シール部20、左側端シール部30、右側端シール部40からなる縁部をヒートシール形成することにより製袋され、収納部Sを形成したものである。上端シール部10には、分離用カット部50が設けられ、これにより、上端シール部10の一部は分離可能である。
分離用カット部50は、包装袋の上端シール部10を一部分離するための手段であって、分離用切り欠き51と引き裂き用切れ目52、およびこれらで囲まれた部分である。分離用切り欠き51は、分離用カット部50となる矩形領域の角部に少なくとも1箇所設けられる。本実施形態では、矩形領域の左上角と左下角の2箇所設けられている。
引き裂き切れ目52は、切れ目部分が弱体化して、分離用カット部50の外層のみ、ないしは外層と中間層が本体から分断可能とするように形成されればよい。したがって、引き裂き切れ目52の形状としては、直線状、曲線状、ミシン目線状、破線状等の任意の形状でよく、また、連続状であっても、不連続状等のいずれでもよい。さらに、引き裂き切れ目52の構造は、ハーフカット(外層のみないしは、外層と中間層)の状態であって、引き裂き切れ目52を刻設する方法としては、たとえば、加熱した針を押しつけるニードルパンチ法、エンボスロール法、研磨ロール、砥石、研磨テープ等を用いてフィルムを溶融し、穿孔する熱溶融穿孔法、ナイフ、カッター等を用いる物理的穿孔法、レーザービーム加工、コロナ放電、プラズマ放電等の加工法等の方法によって行うことができる。
ICタグ60は、一方の積層体の外層ないしは中間層である合成樹脂フィルム上に形成されたアンテナにICチップを装着して構成される。したがって、ICタグ60は、2枚の積層体を貼り合わせる前に、一方の積層体にラミネートしておくことになる。
ここで、ICタグ付包装袋を構成する2枚の積層体の平面図および断面図を図2に示す。図2(a)はICタグ60がラミネートされる外層と内層の間における積層体の断面図、図2(b)は図2(a)におけるA−A線断面図、図2(c)は、図2(b)とは異なる例における一方の積層体のA−A線断面図である。図2(a)に示すように、積層体の一方には、上端シール部10に、ICタグ60が装着されている。これを断面図で見ると、図2(b)に示すように、ICタグ60は、外層と内層の間に設けられている。より具体的には外層の中間層側にICタグ60が装着されている。なお、図2(b)に示した例に代えて、図2(c)に示すように、中間層の最内層側にICタグ60を装着するようにしても良い。ICタグ付包装袋の完成時には、図2(a)の左側の積層体の辺hと右側の積層体の辺h´を重ねて、積層体の最内層同士が対向させられた状態となる。
図2(a)(b)に示すように、一方の積層体には、分離用カット部50が設けられ、この分離用カット部50の外層と中間層の間には、剥離層70が設けられている。なお、図2(b)に示した例に代えて、図2(c)に示すように、中間層と最内層の間に剥離層70を設けるようにしても良い。剥離層70としては、硝化綿、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の単体ないしは混合物からなる樹脂にシリコン等を添加した組成のインキが使用される。この剥離層70は、中間層の外面ないしは最内層の外面における分離用カット部50の領域にパターン形成される。
次に、本発明に係るICタグ付包装袋を構成する積層体について説明する。図2(b)(c)に示したように、積層体は、内層(最内層、中間層)、外層からなる。このうち、内層の中間層は、内層の最内層と外層だけでは包装袋としての機能を十分に果たすことができない場合等に設けられる。
続いて、積層体を構成する各層について説明する。最内層は、ヒートシール性樹脂層であるが、このヒートシール性樹脂は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂ないしはこれらをフィルム化したシートを使用することができ、その厚さとしては18〜200μm、好ましくは30〜150μmが適当である。
外層は、合成樹脂製のフィルムであり、この合成樹脂製のフィルムとしては、包装袋を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂を用いることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の樹脂を用いることができる。また、これらの樹脂を用いたフィルムとしては、未延伸フィルムあるいは1軸方向または2軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができ、フィルムの厚さとしては基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、コストを考慮すると12〜25μm程度が適当である。また、前記合成樹脂製のフィルムは、必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたフィルムやアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着層が形成されたフィルムとしてバリアー性を有する構成としてもよい。また、前記外層として使用する合成樹脂製のフィルムは、前記合成樹脂製フィルムの内層側に一般的には印刷が施されることが多い。そのために、前記外層として使用する合成樹脂製フィルムは印刷適性が求められ、1軸方向または2軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。また、必要に応じて合成紙、不織布、紙、セロハン等も適宜使用できる。
本発明においては、前記最内層と前記外層の間に中間層を設けてもよく、前記中間層は通常前記最内層と前記外層だけでは包装袋としての機能を十分に果たすことができない場合等に設けられる。前記機能としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等であり、包装袋として要求されるこれらの最終的な機能を中間層を設けることで達成するものである。該中間層として用いられる基材としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムあるいはこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしはアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムあるいはポリ塩化ビニリデン等のフィルム、あるいは、紙、合成紙、セロハンなどを用いることができる。また、これら基材の一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。尚、上記基材の厚さとしては、包装袋として要求される機能を満たすことができればよいのであって、必要に応じて適宜に選ぶことができる。
次に、本発明に係るICタグ付包装袋の製造方法について説明する。まず、上記のような三層構造の積層体を、同一サイズの矩形状のもの2枚用意し、いずれか一方の上端部において、中間層ないしは最内層に剥離層70をパターン形成する。そして、剥離層70の上にICタグ60を装着(位置固定が必要な場合には、接着剤で仮固定を行う。)する。次に、上端部の剥離層70が設けられた領域に、分離用切り欠き51および引き裂き用切れ目52からなる分離用カット部50を刻設する。その後、内層を積層することにより、剥離層70とICタグ60を外層と内層の間にラミネートする。さらに、剥離層70とICタグ60を備えた一方の積層体と他方の積層体の最内層であるヒートシール性樹脂層同士を対向させ、上端シール部10を形成する。
次に、左側端部、右側端部において、最内層であるヒートシール性樹脂層同士を対向させ、左側端シール部30、右側端シール部40を形成する。このときの状態を図3(a)に示す。この左側端シール部30、右側端シール部40は、上記上端シール部10と同時に形成するようにしても良い。
最後に、充填機で、開放された下端部から内容物を充填し、下端部をシールバーでヒートシールすることで、下端シール部20を形成する。このときの状態を図3(b)に示す。これにより、収納部Sに内容物が収納された状態の本発明に係るICタグ付包装袋が完成する。
分離用カット部の形状については、上記の例に他にも様々な変形が可能である。異なる形状の分離用カット部の例を図4に示す。図4の例では、分離用カット部50´を左側端から右側端に渡って設けている。すなわち、分離用切り欠き51´を左側端に設け、そこから右側端まで引き裂き用切れ目52´を連続させている。この場合、分離用カット部50´の内面側の剥離層70も左側端から右側端まで設けられている。
10・・・上端シール部
20・・・下端シール部
30・・・左側端シール部
40・・・右側端シール部
50・・・分離用カット部
51・・・分離用切り欠き
52・・・引き裂き用切れ目
60・・・ICタグ
70・・・剥離層
S・・・収納部
20・・・下端シール部
30・・・左側端シール部
40・・・右側端シール部
50・・・分離用カット部
51・・・分離用切り欠き
52・・・引き裂き用切れ目
60・・・ICタグ
70・・・剥離層
S・・・収納部
Claims (3)
- 最内層にヒートシール性樹脂層を有する内層と外層とを備えた積層体からなり、上端部、下端部、左側端部、右側端部からなる外周端部に上端シール部、下端シール部、左側端シール部、右側端シール部からなる周辺シール部を設けて袋体を構成し、前記周辺シール部を構成するいずれかのシール部の外層と内層の間、または二層構造である内層の間にICタグがラミネートされていることを特徴とするICタグ付包装袋。
- 前記ICタグがラミネートされたシール部には、分離用切り欠きと引き裂き用切れ目で構成される分離用カット部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のICタグ付包装袋。
- 前記最内層の厚みが18μm〜200μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のICタグ付包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007114197A JP2008265849A (ja) | 2007-04-24 | 2007-04-24 | Icタグ付包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007114197A JP2008265849A (ja) | 2007-04-24 | 2007-04-24 | Icタグ付包装袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008265849A true JP2008265849A (ja) | 2008-11-06 |
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Family Applications (1)
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JP2007114197A Withdrawn JP2008265849A (ja) | 2007-04-24 | 2007-04-24 | Icタグ付包装袋 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019214415A (ja) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | 大日本印刷株式会社 | Icタグ付き金属調包装体 |
-
2007
- 2007-04-24 JP JP2007114197A patent/JP2008265849A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019214415A (ja) * | 2018-06-14 | 2019-12-19 | 大日本印刷株式会社 | Icタグ付き金属調包装体 |
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Legal Events
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