JP2008264470A - 超音波美容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン導入による効率的なトリートメントを図ると共に、十分な変位の振動を確保して所望の美肌効果を達し、装置の小型化及びデザインの自由度の向上を図ったうえでコストを低く抑えて経済的に有利となりうる超音波美容器を提供することを目的とする。
【解決手段】ハンディタイプの絶縁ケース(21)の内部に金属製の弾性振動板(20)の基幹部を収容し、このケースより露出した前記弾性振動板の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部(200)となすと共に、このイオン導入部の先端を反曲して超音波振動部(202)となし、弾性振動板の基幹部には超音波振動子(25)を取り付け、更にケースの外側に配した電極片(22)と前記弾性振動板とをケースに内蔵のイオン電流出力回路(48)に接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を利用した超音波美容器に関する。
従来より老化した角質を化学的あるいは機械的に除去する、いわゆるピーリングという肌のトリートメントが知られている。機械的な方法によりピーリングを行う装置として特許文献1が知られている。
特許文献1に記載の超音波美容装置は、振動板に複数個の超音波振動子を取り付けてなるプローブを有しており、この超音波振動子により振動板を振動させ、この振動板のイオン導入部を肌にあててピーリングやタッピングなどの美肌トリートメントを行うものである。また、この振動板は金属製で、脈動電流を印加することができるようになっており、プローブに設けた手元電極と振動板とを肌に当てることによりイオン導入のトリートメントを行える。
このようなトリートメントを行うためには振動板の先端を十分な変位で振動させる必要がある。必要な振動を得るためには、超音波素子に大きな電力を加える必要があるが、大きな電力を加えると振動子が発熱して時間の経過とともに振動が弱くなり、振動板の十分な振動が得られなくなるうえに発熱によりプローブ全体が熱をもつという問題がある。
特許文献1記載の超音波美容装置では、複数個の超音波振動子を振動板に取り付けて所望の変位の振動を得ると共に放熱作用を向上させる構成となっているが、振動子の配置スペースの関係からプローブが大きくなると共に小型化などデザインの自由度にも限界があった。また、複数個の超音波振動子を使用していることにより、回路が複雑になるため電源や回路の配置スペースの関係から本体部が大きくなると共に製造コストの増加を招くという問題もあった。
また、イオン導入のトリートメントを行う場合、振動板のイオン導入部は肌にあたる面積が小さいため効率的なトリートメントができなかった。
WO98/48764
本発明は、イオン導入による効率的なトリートメントを実現し得ると共に、十分な変位の振動を確保しつつ熱の発生を抑えて所望の美肌効果を達し、装置の小型化及びデザインの自由度の向上を図ったうえでコストを低く抑えて経済的に有利となりうる超音波美容器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、ハンディタイプの絶縁ケースの内部に金属製の弾性振動板の基幹部を収容し、このケースより露出した前記弾性振動板の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部となすと共に、このイオン導入部の先端を反曲して超音波振動部となし、弾性振動板の基幹部には超音波振動子を取り付け、更にケースの外側に配した電極片と前記弾性振動板とをケースに内蔵のイオン電流出力回路に接続したことを最も主要な特徴とする。
金属製の弾性振動板の基幹部をハンディタイプの絶縁ケースの内部に収容し、このケースより露出した弾性振動板の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部となすと共に、ケースの外側に配した電極片と弾性振動板とをケースに内蔵のイオン電流出力回路に接続したことにより、弾性振動板の皮膚に当接可能な面積が広くなって効率的にイオン導入によるトリートメントを行うことができると共に、この張り出した側縁が腕や首などの身体の各部にも接触させやすく適切なトリートメントすることができる。
本発明に係る超音波美容器の実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。図1は本発明に係る超音波美容器の全体斜視図である。
超音波美容器1は、皮膚に適用するためのハンディタイプのプローブ2と、電源や発信回路などを内蔵する美容器本体3とにより構成される。
美容器本体3は、電源のオンオフを行う電源ボタン31、及び、プローブの動作状態を選択及び決定する操作ボタン32、33からなる操作部30と、プローブ2を収納しておける凹状の収納部34とを有している。
プローブ2は、先端を皮膚に接触させる金属製の弾性振動板20と、この弾性振動板20の基幹部を収容するハンディタイプの絶縁性のケース21と、このケース21に設けた電極片22とからなる。このプローブ2と美容器本体3とはリード線35により接続する。
次に、図2及び図3を参照してプローブについて説明する。図2は振動板の正面図であり、図3はプローブの側面断面図である。
弾性振動板20は略長四角形で、皮膚に当接させるイオン導入部200をケース21よりも突き出している。このイオン導入部200の先端を10°乃至20°程度折り曲げて超音波振動部202を形成する。また、イオン導入部200の側縁を外向きに弓なりに湾曲させて弾性振動板20の板面積を大きく形成する。
このイオン導入部200には、ゲルマニウムを練り込んだゲルマニウムチップ28を取り付ける。ゲルマニウムチップ28は、弾性振動板20に形成した穴に埋め込んで固着する。超音波振動によりこのゲルマニウムチップ28が温められ、所定温度に達したとき、ゲルマニウムチップ28のゲルマニウムよりマイナスイオンが発生する。
この弾性振動板20は、厚さが0.4mm乃至0.6mm程度のステンレス板により形成すると好適な弾性と振動が得られる。薄すぎると強度の点で不都合が生じると共に、厚すぎると超音波振動子による充分な振幅の振動が得られない。この弾性振動板20と、ケース21に設けた電極片22とはイオン電流出力回路48を介して電気的に接続する。
この弾性振動板20の片側面にアルミニウム板23を取り付け、さらにプリント基板24と超音波振動子25とを順に取り付ける。このアルミニウム板23と、プリント基板24と、超音波振動子25とは接着剤などにより互いに強固に接着する。
超音波振動子25は、弾性振動板20の形状に合った方形のものを使用することにより十分な接触面積を確保し、弾性振動板20に十分な振動エネルギーが伝わるように構成する。この超音波振動子25には、美容器本体3に内蔵する電源回路41より、リード線35を介して交流電圧を印加する。
図3に示すように、この弾性振動板20は、超音波振動子25などを貼り付けた部分をケース21内に収納して、ゴムなどからなる弾性保持体26、27を用いて固定される。この弾性保持体26は弾性振動板20の略中央位置に配置して弾性振動板20を上下より挟持する。また、弾性保持体27は弾性振動板20の後端側左右に形成した切欠部201、201と係合させる。
弾性振動板20の略中央部と後端とをそれぞれ弾性保持体26、27で挟持固定することにより、超音波振動子25による振動エネルギーの超音波振動部202への伝達を妨げないようにして、この超音波振動部202の十分な振動を確保する。
次に図4を参照して、電源や超音波振動子駆動回路、イオン電流出力回路などからなる電源装置について説明する。図4は、電源装置の概略を示す図である。
図4に示すように、電源装置は、アダプタ40と、電源回路41と、CPU42と、発信回路43と、可変抵抗器44と、超音波振動子駆動回路45と、トランス46と、制御回路47と、イオン電流出力回路48とにより構成される。
超音波振動子25へは、発信回路43、超音波振動子駆動回路45、トランス46からなる振動電源回路を介して電源回路41より電圧が供給される。この電圧の発振周波数は発信回路43からの発信信号により制御する。この発信回路43には可変抵抗器44を取り付けており、この可変抵抗器44により、発信回路43の発信周波数が超音波振動子25の固有振動と合うようにそれぞれの超音波振動子について調整することができる。
また、電源回路41よりイオン電流出力回路48を介して弾性振動板20及び電極片22へ電圧を供給する。このイオン電流出力回路48の出力周期は制御回路47によって調整される。肌に当接させた弾性振動板20とケース21の持ち手に接触する電極片22とに電圧を印加することによりイオン導入トリートメントを行う。
次に、上記のごとく構成した超音波美容器の使用方法及び作用について説明する。
まず美容器本体3の電源ボタン31により電源をオンし、プローブ2の動作モードを決定する。動作モードには、超音波振動モードとイオン導入モードがある。このモードの選択は操作部30の操作ボタン32、33により行う。
イオン導入モードで使用するときには、プローブ2を持ち、ケース21の外側に配した電極片22を持ち手に接触させると共に弾性振動板20のイオン導入部200を肌の所望の位置に当てる。これにより、皮膚に微弱な電流を流して皮膚中の水分を電離させることができる。
ピーリングモードで使用するときには、プローブ2を持ち、弾性振動板20の先端の超音波振動部202を肌に当てる。このとき、折り曲げた超音波振動部202の先端縁を皮膚に当てることでピーリングトリートメントを行うことができる。また、超音波振動部202の腹部を肌に当てることでタッピングトリートメントを行うことができる。
上記のごとく構成した超音波美容器は以下に示す効果を奏する。
弾性振動板のイオン導入部の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部となしたことにより、皮膚に当接可能な面積が広くなって効率的にイオン導入によるトリートメントを行うことができると共に、弧状に張り出した両側縁の曲線部分を腕や首などの身体の各部にも接触させやすくなり、適切なトリートメントすることができる。
また、弾性振動板に一つの超音波振動子を取り付け、この超音波振動子を駆動する発振回路に可変抵抗器を設けて、この可変抵抗器により発振回路の発振周波数を超音波振動子の固有振動数に一致させることにより、印加電圧に対する超音波振動子の効率化を図って、必要な変位の振動を得ると共に熱の発生を抑えることができ、確実で効率的なトリートメント効果を得ると共に安全に使用することができる。
さらに、部品点数が少なく回路も簡単化されるため、故障の原因を減らすことができると共に、プローブだけでなく超音波美容器全体の小型化を達成できる。
さらに、超音波振動子を一つだけ使用しているためハンディタイプのプローブを小型化及び軽量化することができ、取扱性に優れると共にプローブの薄型化などのデザインの自由度の向上も図ることができる。
さらに、可変抵抗器を設けたことにより、従来は発振周波数と固有振動数が合わないために使用できなかった超音波振動子を無駄なく使用することができるため、不良率が低くなりコストを抑えることができる。また、生産時の発振周波数の微調整が容易となり、生産性の向上を図ることができる。
また、超音波振動子を、弾性振動板の基幹部の形状に合う方形のものを使用することにより、弾性振動板と超音波振動子との十分な接触面積を確保して、振動エネルギーを確実に先端の超音波振動部に伝達することができる。
また、イオン導入のためのイオン電流出力回路と、超音波振動のための超音波振動子駆動回路とを設けたことにより、イオン導入機能と超音波振動機能とをそれぞれ独立して出力することができ、イオン導入の出力と当音波出力とが互いに干渉して満足な超音波出力が得られないなどの不都合を生じることがなく、好適なトリートメントをすることができる。
本実施形態では、皮膚に当接させるイオン導入部にゲルマニウムを練り込んだゲルマニウムチップを設けているが、イオン導入部にゲルマニウムのメッキ加工をする構成としてもよい。
また、振動板の表面のメッキの材質としてプラチナ用いてもよい。プラチナメッキを施すことにより、抗酸化作用による美肌効果を期待できる。
本発明に係る超音波美容器の全体斜視図である。 振動板の正面図である。 超音波美容器のプローブの側面断面図である。 電源装置の概略図である。
符号の説明
1 超音波美容器
2 プローブ
20 弾性振動板
200 イオン導入部
201 切欠部
202 超音波振動部
21 ケース
22 電極片
23 アルミニウム板
24 プリント基板
25 超音波振動子
26、27 弾性保持体
28 ゲルマニウムチップ
3 美容器本体
30 操作部
31 電源ボタン
32、33 操作ボタン
34 収納部
35 リード線
40 アダプター
41 電源回路
42 CPU
43 発振回路
44 可変抵抗器
45 超音波振動子駆動回路
46 トランス
47 制御回路
48 イオン電流出力回路

Claims (8)

  1. ハンディタイプの絶縁ケースの内部に金属製の弾性振動板の基幹部を収容し、このケースより露出した前記弾性振動板の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部となすと共に、このイオン導入部の先端を反曲して超音波振動部となし、
    弾性振動板の基幹部には超音波振動子を取り付け、更にケースの外側に配した電極片と前記弾性振動板とをケースに内蔵のイオン電流出力回路に接続して成る超音波美容器。
  2. 前記超音波振動子に、前記イオン電流出力回路とは独立に駆動される振動電源回路を接続したことを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
  3. 前記振動電源回路は、出力される電流の発信周波数を調整する可変抵抗器を備えることを特徴とする請求項2記載の超音波美容器。
  4. 前記基幹部に、一つの超音波振動子を取り付けることを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
  5. 前記基幹部に、長方形の超音波振動子を取り付けることを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
  6. 前記弾性振動板の厚みを、0.4mm乃至0.6mmに形成したことを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
  7. 前記弾性振動板に、ゲルマニウムのメッキ加工をしたことを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
  8. 前記弾性振動板に穴を形成し、この穴にゲルマニウムチップを固着したことを特徴とする請求項1記載の超音波美容器。
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