JP2008263848A - ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法 - Google Patents

ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】培養液が酵母、特にビール酵母の凝集に与える影響を簡便に評価できる方法を提供すること。
【解決手段】Lg-FLO1遺伝子のプロモーター領域をコードする塩基配列をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸を含むプラスミドを含む酵母を、培養液で増殖させること、及び、増殖させた酵母における前記レポーター遺伝子の発現を検出することを含む、酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビール酵母、特に下面ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法に関する。
ビール醸造では、発酵が終了して沈降した酵母を回収して、次回の発酵に使用するため、ビール酵母、特に下面ビール酵母の凝集性はビール醸造にとって重要である。酵母の凝集性に関与するLg-FLO1遺伝子のDNA塩基配列の一部は明らかになっているが(特許文献1及び2、DDBJ accession number D89860, AB003521)、全ては明らかにされていなかった。また、下面ビール酵母に存在するLg-FLO1遺伝子が転写される機構についても、不明であった。
また、近年、麦芽から得られた麦汁を発酵させた従来からのビール以外に、麦芽の使用比率を低くしたビール風アルコール飲料や、全く麦芽を使用していないビール風アルコール飲料が出現すると、これまではほとんど用いられなかった大豆などの豆類由来の窒素源等がアルコール飲料の製造のための発酵に用いられることになってきている。例えば、低窒素濃度の培養液を用いると、ビール酵母の凝集性が強まることが報告されている(特許文献3)。このように、ビール酵母の培養液、すなわちビールや発泡酒の原料の組成が従来のものと異なる場合、下面ビール酵母が凝集しない、あるいは、早期に凝集するといった予想されないことに見舞われることも予想され、製品の品質に悪い影響を及ぼすことも考えられる。
ビール酵母の凝集性判定法としては、Burns法(非特許文献1)、Helms法(非特許文献2)などが報告されているが、発酵過程を経る必要があり、日時を要する。また、再現性が乏しい場合もあった。また、低窒素濃度の培養液で前培養した後にCaイオンとの共存下でビール酵母の凝集性を評価することを特徴とするビール酵母の凝集性評価方法が考えられている(特許文献3)。
しかしながら、培養液がビール酵母の凝集に与える影響を評価する方法としては、これまで適切なものがなく、従って、ビール酵母の培養液(ビールや発泡酒の原料)がビール酵母の凝集性に与える影響を簡便に評価できる方法が求められている。
特開平8-205900号公報 特開平9-224676号公報 特開平8-205890号公報 J. Inst. Brew. 43, 31, 1937 Waller Laboratory Communications 16, 31, 1953
本発明の目的は、培養液が酵母、特にビール酵母の凝集に与える影響を簡便に評価できる方法を提供することである。
また本発明の目的は、培養液がビール酵母の凝集に与える影響を評価する方法に好適に使用することができるプラスミド及び酵母発現系を提供することである。
本発明者は、ビール酵母の凝集性に関与するLg-FLO1遺伝子のプロモーター領域内でLg-FLO1遺伝子の転写の活性化に必要な上流活性化配列(UAS: upstream activation sequence)を特定し、この上流活性化配列を含むプラスミドを含む酵母を用いて、培養液がビール酵母の凝集に与える影響を簡便に評価できる方法を見出した。その方法は、具体的には以下の通りである。
本発明の一態様は、配列番号1(Lg-FLO1遺伝子のプロモーター領域をコードする塩基配列)をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸を含むプラスミドを含む酵母を、培養液で増殖させること、及び、増殖させた酵母における前記レポーター遺伝子の発現を検出することを含む、ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法である。
好ましくは、レポーター遺伝子の発現の強度を定性的又は定量的に評価することを更に含む。
また本発明の別の態様は、酵母中で機能し配列番号2(Lg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS))を含むプロモーター配列をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸を含むプラスミドを含む酵母を、培養液で増殖させること、及び、増殖させた酵母における前記レポーター遺伝子の発現を検出することを含む、ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法である。
本発明の特に好ましい態様においては、プロモーター配列は酵母由来のプロモーター配列である。
また好ましくは、配列番号2をコードする核酸が、プロモーター配列中の固有の上流活性化配列(UAS)をコードする核酸と置き換えられている。
より好ましくは、プロモーター配列が、CYC1遺伝子のプロモーター配列(配列番号8)、PGK遺伝子のプロモーター配列(配列番号9)及びADH1遺伝子のプロモーター配列(配列番号10)から成る群より選択される。
また好ましくは、レポーター遺伝子の発現の強度を定量することを更に含む。
本発明により、ビール酵母などの酵母、特には下面ビール酵母の凝集に対する培養液(例えば、麦汁や原料糖化液)の影響を簡便に評価できる方法を提供する。
また本発明により、培養液がビール酵母の凝集に与える影響を評価する方法に好適に使用することができるプラスミド及び酵母発現系を提供する。
また本発明の評価方法において、レポーター遺伝子の発現の強度を定量することにより、ビール酵母を適切に凝集させることのできる培養液を簡便に選択することができる。
ビール酵母とは一般にビール醸造に使用される酵母を指し、生物学的分類でいうと、例えばサッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)が挙げられる。
歴史的には、「上面ビール酵母」と「下面ビール酵母」との区別は、ビール醸造過程で発酵後に見られるビール酵母の動態(表面付近に浮き上がる又は凝集して沈む)により区別されてきたが、今現在、当業者間では、下面ビール酵母と上面ビール酵母とは生物学的分類において異なる種であり、上面ビール酵母は主としてサッカロミセス・セレビシアエ(S. cerevisiae)に分類され、下面ビール酵母はサッカロミセス・セレビシアエとサッカロミセス・バヤナス(S. bayanus)との交雑体であってサッカロミセス・パストリアヌス(S. pastorianus)に分類されるという見解が一般的となっている。よって、本明細書において「ビール酵母」とは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)及びサッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)に分類される酵母に加えて、サッカロミセス・バヤナス(S. bayanus)に分類される酵母をも含むものとする。
本発明の評価方法では、培養液がビール酵母、特に下面ビール酵母の凝集性に与える影響を評価することができる。
本発明の評価方法には、Lg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS: upstream activation sequence)を利用する。上流転写活性化配列とは、構造遺伝子の5’側、すなわち上流に位置し、転写活性化因子が特異的に結合することによって前記構造遺伝子の転写を活性化するシスエレメントである。本発明で用いるLg-FLO1遺伝子の上流活性化配列は、下面ビール酵母の凝集性に関与するLg-FLO1遺伝子の転写調節に関与するDNA領域であり、配列番号2に示される塩基配列を有する。この上流活性化配列(UAS)は、下面ビール酵母のS. cerevisiae型VIII染色体右腕末端に座乗するLg-FLO1遺伝子の上流のプロモーター領域内に位置し、転写活性化因子が上流活性化配列と特異的に結合することによってLg-FLO1遺伝子の転写を活性化する。本発明において、Lg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS)は、FASTA、BLASTといった配列比較アルゴリズムを用いて比較した場合に、配列番号2に対して90%以上、好ましくは95%以上の相同性を示す塩基配列をも含むものとする。尚、本明細書において「UAS能」とは、上流活性化配列として機能して、下流の構造遺伝子の転写を活性化する能力を意味する。
本発明の方法に使用するプロモーター配列は、Lg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS)(配列番号2)を含み、酵母細胞中でプロモーターとして機能して下流に位置する構造遺伝子の転写を開始できるものであればよい。このようなプロモーター配列としては、酵母由来のプロモーター配列であるのが好ましく、ビール酵母由来のプロモーター配列であるのがより好ましい。例えばLg-FLO1遺伝子のプロモーター(配列番号1)、CYC1遺伝子のプロモーター配列(配列番号8)、PGK遺伝子のプロモーター配列(配列番号9)及びADH1遺伝子のプロモーター配列(配列番号10)などが挙げられる。特に好ましくは、Lg-FLO1遺伝子のプロモーター配列(配列番号1)及びCYC1遺伝子のプロモーター配列(配列番号8)である。本発明においては、これらのプロモーター配列には、FASTA、BLASTといった配列比較アルゴリズムを用いて比較した場合に95%以上の相同性を示す塩基配列をも含まれるものとする。
プロモーター配列は、配列中に固有の上流活性化配列(UAS: upstream activation sequence)を有していてもよいが、配列番号2の配列が該プロモーター配列固有のUASと置き換えられているのが好ましい。プロモーター配列中の固有のUASは、該プロモーター配列中であれば、いずれに位置していてもよいが、RNAポリメラ−ゼ等の転写因子が結合すると考えられるTATA配列の上流に位置しているのが好ましい。
本発明のレポーター遺伝子としては、本技術分野で通常用いられているものであればよく、例えば、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子、β-ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、緑色蛍光蛋白質(GFP)遺伝子といったものが挙げられる。好ましくはβ-ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を用いることができる。
本明細書において、「レポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した」とは、レポーター遺伝子をコードする核酸が、向きや、転写及び発現に必要な他のエレメントとの位置関係において、レポーター遺伝子の転写及び発現に適切な状態で配置されることを意味する。
本発明で使用するプラスミドは、酵母中で機能しLg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS)(配列番号2)を含むプロモーター配列をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸がプラスミドベクターに組込まれたものである。前記プラスミドベクターとしては、酵母細胞内で安定にレポーター遺伝子を発現できるプラスミドベクターを用いるのが好ましい。
本発明の方法で使用できるプラスミドベクターとしては、例えば、以下のようなものが含まれる。固有の上流活性化配列(UAS)が欠失したプロモーター配列にレポーター遺伝子配列が機能可能に連結された上流活性化配列(UAS)の転写活性化能を測定するための酵母プラスミドベクターに、本発明のLg-FLO1遺伝子の上流活性化配列(UAS)(配列番号2)を組込んで構築し、本発明の方法に用いてもよい。酵母プラスミドベクターとしては、例えばpLG670-Z(http://yeast.lab.nig.ac.jp/nig/)、pYABE(Larson G.P. et al. Gene 22, 31-39 (1983))などが挙げられる。
本発明の方法では、酵母、好ましくはサッカロミセス(Saccharomyces)属の酵母、より好ましくはサッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)又はサッカロミセス・バヤナス(S. bayanus)のいずれかに属する酵母を、該プラスミドで形質転換する。形質転換は、定法に従って行うことができる。
本発明において、酵母を増殖させる温度その他の条件は、通常用いられる範囲から適宜設定することができる。
本発明の方法で評価される培養液とは、酵母がその中に含まれる糖質(主に炭素数が1〜3の単糖)を消費して増殖を行うことができ、例えば、ビールや発泡酒の原料として使用される麦汁や原料糖化液など、ビール酵母以外の原料(麦芽、米、とうもろこし、いも類、豆類など)の加水分解物(糖化物)を含む溶液であればよく、前記溶液にホップを加えて煮沸・冷却した後のものであってもよい。
本発明において、「酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する」とは、例えば、ビール酵母の場合、ビール酵母の培養液あるいはその原料組成(成分、比率)が、培養対象のビール酵母の凝集を強めたり、弱めたり、あるいは凝集させないということを判定するものである。その判定は、レポーター遺伝子の発現を検出することによって行うことができる。
例えば、培養液の窒素源あるいは窒素量の相違がビール酵母の凝集に与える影響、例えば凝集を強めたり、弱めたり、あるいは凝集させないことを判定することができる。培養液の窒素源としてはアミノ酸の形態で含まれていても、無機塩の状態で含まれていてもよい。また、培養液の炭素源あるいは炭素量、その他の成分の相違がビール酵母の凝集に与える影響を評価することもできる。
レポーター遺伝子の発現を検出する方法は、使用するレポーター遺伝子に依存して定法に従って選択することができる。
レポーター遺伝子の発現の強度は、定性的又は定量的に評価することもできる。レポーター遺伝子の発現の強度は、Lg-FLO1遺伝子の上流活性化配列が転写に寄与する程度を反映し得ることから、レポーター遺伝子の発現の強度を定性的又は定量的に評価することによって、培養液がビール酵母の凝集に与える影響を定性的又は定量的に評価することができる。
例えば、上述のような評価結果に基づいて、ビールや発泡酒の製造過程において適切な時期にビール酵母を凝集させる培養液の組成を決定することができる。
レポーター遺伝子の発現の強度を評価する方法は、使用するレポーター遺伝子に依存して定法に従って選択することができる。
また、本発明の評価結果を、ビール酵母の凝集性を判定する他の方法によって確認してもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
Lg-FLO1遺伝子の発現機構の解析>
1.Lg-FLO1遺伝子またはFLO5遺伝子プロモーターの塩基配列を利用した外来遺伝子発現
本発明者らは、既にLg-FLO1遺伝子の全DNA塩基配列を明らかにしている。さらに、Lg-FLO1遺伝子のプロモーター領域は、実験室酵母S. cerevisiaeのVIII染色体の右腕末端にあるFLO5遺伝子のプロモーターのDNA塩基配列と概ね同一であったが、下面ビール酵母のLg-FLO1遺伝子プロモーターには、実験室酵母S. cerevisiaeのFLO5遺伝子のプロモーターにもある42bpの塩基配列(配列番号3)が合計3回繰り返しされている(配列番号2)ことが明らかになった(図1)ので、まずこのLg-FLO1遺伝子プロモーターを利用して、外来遺伝子の発現が可能であるかを検討した。また同時に、FLO5遺伝子のプロモーター領域を用いて外来遺伝子の発現が可能であるかも検討した。
g-FLO1遺伝子プロモーターをコードするDNA断片のクローニングは以下のように行った。実験室酵母S. cerevisiaeのVIII染色体右腕末端のDNA塩基配列である(5’-GCGGAAAAATACTTATTTTCAGGTTGTC-3’)(配列番号4)をプライマー(プライマーG_3)とし、Lg-FLO1遺伝子翻訳開始点周辺のDNA塩基配列である(5’-GTCATTTTTTTTAGTGGTGCTAATC-3’)(配列番号5)をプライマー(プライマーRG1_5)として用い、下面ビール酵母FY-2株ゲノムDNAをテンプレートとしたPCRで増幅させることによって、Lg-FLO1遺伝子プロモーターをコードするDNA断片を得た。得られた断片をプラスミドpCR2.1に挿入し、プラスミドpCR−LgFLO1Pを得た(図2)。
クローニングしたLg-FLO1遺伝子プロモーターを酵母発現用プラスミドpYABEに挿入した。プラスミドpYABEは、大腸菌のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子(lacZ遺伝子)、選択マーカーとして酵母TRP1遺伝子を有し、2μm プラスミドDNAの酵母複製開始起点を有する酵母発現用プラスミドである。Lg-FLO1遺伝子プロモーターがlacZ遺伝子に対して正方向に挿入されたプラスミドpYABE−LgFLO1P、および、Lg-FLO1遺伝子プロモーターがlacZ遺伝子に対して逆方向に接続されプラスミドpYABE−LgFLO1Rを得た(図2)。それぞれのプラスミドを実験室酵母S. cerevisiae YPH500(MATα, ade2, his3, leu2, lys2, trp1, ura3)に導入し、形質転換株を得た。得られた各形質転換株のβ−ガラクトシダーゼ活性は、Method in Yeast Genetics, 2000 ed. (Cold Spring Harbor Laboratory Press)に記載されている方法に従い、基質o−二トロフェニル−β−D−ガラクシドから遊離するパラニトロフェノールを420nmの吸光度を測定することにより、測定した。
FLO5遺伝子プロモーターをコードするDNA断片のクローニングは、SGD(Sacchromyces cerevisiaeゲノムデータベース、http://www.yeastgenome.org/)で公開されている配列情報に基づき、Lg-FLO1遺伝子プロモーターのクローニングの場合と同様にして以下のように行った。オリゴヌクレオチドG_3とRG1_5をプライマーに用い、テンプレートDNAとして実験室酵母S. cerevisiae YPH500のゲノムDNAを用い、PCRにより、FLO5遺伝子プロモーターをコードするDNA断片を増幅した。増幅産物をプラスミドpCR2.1に挿入してプラスミドpCR−LgFLO5Pを得た(図3)。クローニングしたFLO5遺伝子プロモーターを酵母発現用プラスミドpYABEに挿入し、FLO5遺伝子プロモーターがlacZ遺伝子に対して正方向に挿入されたプラスミドpYABE−FLO5P、およびFLO5遺伝子プロモーターがlacZ遺伝子に対して逆方向に接続されプラスミドpYABE−FLO5Rを得た(図3)。4種のプラスミドpYABE−LgFLO1P、pYABE−LgFLO1R、pYABE−FLO5PおよびpYABE−FLO5Rをそれぞれ実験室酵母S. cerevisiae YPH500に導入し、得られた形質転換株のβ−ガラクトシダーゼ活性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008263848
Lg-FLO1遺伝子プロモーターが正方向に挿入されたプラスミドpYABE−LgFLO1Pが導入された形質転換株のみがβ−ガラクトシダーゼ活性を示した(表1)。これらの結果により、SGDで公開されている実験室酵母のFLO5遺伝子のプロモーター(配列番号3の42bpの配列をただ一つだけ含む)は、mRNAの転写を誘導する活性を有していないが、Lg-FLO1遺伝子のプロモーター(配列番号2の42bpの3回繰り返し配列を含む)はmRNAの転写を誘導する活性を有していることがわかった。
2.Lg-FLO1遺伝子またはFLO5遺伝子のプロモーターの配列中の上流活性化配列(UAS)の同定と転写活性化(UAS)能の測定
Lg-FLO1遺伝子プロモーターとFLO5遺伝子プロモーターのDNA塩基配列の差異は、42bpの塩基配列を1回だけ(配列番号3)含むか、3回繰り返しを含む(配列番号2)かしか相違しない。この42bpの3回繰り返しが直接に遺伝子の転写活性化に寄与しているかどうかを検討した。
UAS能の測定は、UAS測定用のプラスミドpLG670-Z(図4)を用いて公知の方法に従っておこなった。UAS測定用のプラスミドpLG670-Zは、酵母Sacchromyces cerevisiaeのCYC1(チトクロームC1)遺伝子プロモーターの翻訳開始点ATGを1とした場合に、上流-1081までのプロモーター領域を有しているが、CYC1遺伝子プロモーター固有のUAS領域である-684から-250の領域を欠いている。しかし、TATA領域等の転写開始に必要な基本的な領域は存在するので、UAS活性を有するDNA断片がこのプラスミドに挿入されると、下流のlacZ遺伝子の発現が見られる。
Lg-FLO1遺伝子プロモーター中の上述の42bpの3回繰り返し配列のDNA断片(配列番号2)とFLO5遺伝子プロモーターの42bpのDNA断片(配列番号3)をPCRを用いてクローニングし、UAS測定用のプラスミドpLG670-Zに挿入した。Lg-FLO1遺伝子プロモーターの42bpの3回繰り返し配列からなるDNA断片を、下面ビール酵母FY-2株染色体DNAを鋳型とし、プライマーPFL5F1(5’-GTAGAGAAGTTCCTCTGGTCAAAT-3’)(配列番号6)とプライマーPFL5R1(5’-CTCGAGTGATTCAAAACGATAAGAC-3’)(配列番号7)を用いたPCRによって増幅した。得られた増幅断片をプラスミドpCR8に挿入した(図5)。FLO5遺伝子プロモーターの42bpのDNA断片(配列番号3)を、実験室酵母S. cerevisiae X-2180-1A株染色体DNAを鋳型としてプライマーPFL5F1およびプライマーPFL5R1を用いたPCRによって増幅した。得られた増幅断片をプラスミドpCR8に挿入した(図6)。さらに、これらの断片を、XhoIを用いて切り出し、lacZに対して正方向または逆方向になるようにプラスミドpLG670-Zに挿入した(図6)。得られたプラスミドpLG670-LgFLO1UASは、Lg-FLO1遺伝子プロモーター中の42bpの3回繰り返し配列(配列番号2)をlacZに対して正方向に挿入されたプラスミドであり、プラスミドpLG670-LgFLO1UASRは前記3回繰り返し配列をlacZに対して逆方向に挿入されたプラスミドである。また、プラスミドpLG670-FLO5UASは配列番号3の42bp配列がlacZに対して正方向に挿入されたプラスミドであり、プラスミドpLG670-FLO5UASRは配列番号3の42bp配列がlacZに対して逆方向に挿入されたプラスミドである(図6)。
各プラスミドをそれぞれのプラスミドを実験室酵母S. cerevisiae YPH500に導入し、得られた形質転換株のβ−ガラクトシダーゼ活性を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2008263848
Lg-FLO1遺伝子プロモーター内の42bp配列の3回繰り返し配列(配列番号2)からなるDNA断片がlacZ遺伝子に対して正方向、あるいは、逆方向にDNA断片が挿入されたいずれの場合もβ−ガラクトシダーゼ活性が測定された(表2)。これらの結果は、Lg-FLO1遺伝子プロモーターのように、42bpの3回繰り返し配列(配列番号2)からなるDNA断片が転写活性化(UAS)能を有することが分かった。
<下面ビール酵母の凝集性およびLg-FLO1遺伝子の発現に与える培地成分の解析>
前述したように、下面酵母の凝集は培養終期(定常期)に生じるとされており(Smit, G.ら、Appl. Environmet. Microbiol., p3709, (1992))、この現象について、培養液中の糖の消費により酵母細胞表層に発現されたレクチン様タンパク質の細胞付着阻害が解除されるためであると考えられてきた(Kobayashi, O.ら、J. Bacteriol. p6503, (1998))。一方、培養終期に現れる現象がLg-FLO1遺伝子発現に及ぼす影響を見るために、実施例1において作製した、Lg-FLO1遺伝子プロモーターが、レポーター遺伝子であるlacZに接続したプラスミドを保持する形質転換酵母S. cerevisiae YPH500をもちいて、培養終期に見られると予想される炭素源枯渇、窒素源枯渇、アミノ酸枯渇で、Lg-FLO1遺伝子の発現が影響されるかを検討した。さらに、調べた枯渇条件で下面ビール酵母の凝集性が影響されるかを検討した。
各種枯渇条件は、次のようにおこなった。形質転換酵母S,.cerevisiae YPH500/pYABE-LgFLO1P、下面ビール酵母FY-2株を、それぞれSD培地(2% グルコース, 0.67% Yeastnitrogenbase w/oアミノ酸)で、対数増殖期(2〜5×107 cells/ml)まで培養した。対数増殖期にある各酵母を、炭素源枯渇の影響を調べる場合は、炭素源を枯渇させた合成培地(0.67% Yeastnitrogenbase w/o amino acids)、窒素源枯渇の影響を調べる場合は、窒素源である硫酸アンモニウムを除いた合成培地(2% Glucose, 0.17% Yeastnitrogenbase w/o アミノ酸および硫酸アンモニウム)、アミノ酸飢餓の影響を調べる場合は、10mM 3-AT(3-アミノトリアゾール)を含む合成完全培地(SC培地、酵母遺伝子実験マニュアルp182)に移した。2時間後に、形質転換酵母のβ−ガラクトシダ−ゼ活性及び下面ビール酵母FY-2株の凝集性を測定した。
形質転換酵母のβ−ガラクトシダ−ゼ活性は、非誘導条件下での形質転換酵母のβ−ガラクトシダ−ゼ活性に対する相対値で表した。下面ビール酵母の凝集性は、Kobayashi, Oらの方法(J. Bacteriol. p6503, (1998))に従って測定し、凝集性(flocculation ability)として表した。具体的には、下面ビール酵母の凝集性の測定は、以下の手順でおこなった。培養終了後の酵母を遠心処理によって、集菌し、0.1M EDTAで2回、蒸留水で2回洗浄した後、600nmの吸光度が2となるように、50mM酢酸緩衝液(pH4.5)で懸濁した。最終濃度0.1%CaCl2になるようにCaCl2を添加したサンプルと、CaCl2未添加のサンプルを作製した。よく懸濁した後、5分後のCaCl2添加サンプルの600nmの吸光度(A)とCaCl2未添加のサンプルの600nmの吸光度(B)を測定し、flocculation ability(C)を次のように算出した。flocculation ability(C)=1−(A)/(B)。すなわち、flocculation abilityが1である場合は、完全に凝集していることを示し、0である場合は、全く凝集していないこと(A=B)を示す。
結果を表3に示した。
Figure 2008263848
窒素源枯渇条件下でのみ下面ビール酵母FY2株の凝集性が見られ、かつ、β−ガラクトシダ−ゼの活性の上昇が形質転換酵母で見られた。これらの結果は、少なくとも窒素飢餓は凝集に関与する遺伝子であるLg-FLO1の発現を誘導することを示している。また、これらの結果は培養終期(定常期)で見られる下面ビール酵母の凝集性の一因は窒素飢餓条件であることを示唆している。
<窒素源の相違が下面ビール酵母の凝集性およびLg-FLO1遺伝子の発現レベルに与える影響の解析>
実施例2に示したように、下面ビール酵母は、窒素源飢餓条件下で凝集し、その際、凝集に関与するLg-FLO1遺伝子のプロモーターが接続したレポーター遺伝子の発現が見られた(表2)。この窒素源飢餓によって誘導される下面ビール酵母の凝集が、酵母が消費しやすい窒素源(アンモニウム塩、グルタミン等)と消費しにくい窒素源(プロリン等)の分別によっても生じるかを検討した。
窒素源が異なることを別にして、実験は実施例2と同様に行った。SD培地(2% グルコース, 0.67% Yeastnitrogenbase w/o アミノ酸)で、対数増殖期(2〜5×107 cells/ml)まで、形質転換酵母S,.cerevisiae YPH500/pYABE-LgFLO1Pおよび下面ビール酵母FY-2株を培養した。対数増殖期にある各酵母を、0.5%グルタミンを含む合成培地(2% グルコース, 0.17% Yeastnitrogenbase w/o アミノ酸および硫酸アンモニウム)または0.5%プロリンを含む合成培地(2% グルコース, 0.17% Yeastnitrogenbase w/o アミノ酸および硫酸アンモニウム)に移した。2時間後に形質転換酵母のβ−ガラクトシダ−ゼ活性及び下面ビール酵母FY-2株の凝集性(flocculation ability)を測定した。結果を表4に示した。
Figure 2008263848
酵母が消費にくい窒素源であるプロリンを用いると、消費しやすい窒素源であるグルタミンを用いた場合に比べて、Lg-FLO1遺伝子プロモーターを接続したレポーター遺伝子の発現が強化され、下面ビール酵母の凝集の度合いも強くなった。従って、プラスミドpYABE-LgFLO1Pで作製した形質転換酵母を用いると、使用する培養液が下面ビール酵母に凝集をもたらすものであるのかどうかを判定できることが明らかになった。
<Lg-FLO1遺伝子の窒素源応答性制御領域の同定およびその利用>
実施例3で示したように、窒素源枯渇あるいは、酵母が消費しにくい窒素源にすることにより、Lg-FLO1遺伝子の発現が誘導され、下面ビール酵母の凝集性が誘導されることが明らかになった。本実施例において、このようなLg-FLO1遺伝子の発現誘導を引き起こすプロモーター上の配列およびその有用性が明らかにされる。
本来のUASを欠くがLg-FLO1遺伝子プロモーター上にある42bpの3回繰り返し配列(配列番号2)を含むCYC1プロモーターを有するpLG670-LgFLO1UASを保持する形質転換酵母を実施例2で用いた窒素源枯渇条件下及び実施例3で用いた各種窒素源条件下でそれぞれ培養し、レポーター遺伝子であるlacZ遺伝子の発現を、β−ガラクトシダ−ゼ活性を指標として測定した。結果は表5及び表6に示した。


Figure 2008263848
Figure 2008263848
プラスミドpLG670-LgFLO1UASを有する形質転換酵母のβ−ガラクトシダ−ゼ活性が窒素源枯渇によって上昇することがわかった。すなわち、本来のUASを欠くがLg-FLO1遺伝子プロモーター上にある42bpの3回繰り返し配列(配列番号2)を含むCYC1プロモーターが窒素源枯渇及び/又は消費しにくい窒素源であることに応答して下流のlacZ遺伝子発現を誘導することが明らかになった。
Lg-FLO1遺伝子およびFLO5遺伝子のそれぞれのプロモーター領域のDNA塩基配列を比較を示す。上段はLg-FLO1遺伝子プロモーター領域のDNA塩基配列の一部(配列番号11)、下段はFLO5遺伝子プロモーター領域のDNA塩基配列の一部(配列番号12)を示す。四角の囲み領域は、想定されるタンパク質翻訳領域の5'側を表す。下線部は42bpの繰り返し配列である。 Lg-FLO1遺伝子プロモーターのクローニングおよび外来遺伝子発現用プラスミドの構築手順を示す。 FLO5遺伝子プロモーターのクローニングおよび外来遺伝子発現用プラスミドの構築手順を示す。 プラスミドpLG670-Zの構造を示す。このプラスミドはCYC1プロモーターを含むが固有のUAS領域である-648〜-250の領域を欠いている。 Lg-FLO1遺伝子のプロモーター領域中の42bpの3回繰返し配列(配列番号2)の転写活性化(UAS)能の測定用プラスミドの構築手順を示す。pLG670-LgGLO1UASは、Lg-FLO1遺伝子のUAS(配列番号2)がlacZに対して正方向にCYC1プロモーター中に挿入されたプラスミドである。プラスミドpLG670-LgFLO1UASRは、前記3回繰り返し配列(配列番号2)をlacZに対して逆方向に挿入されたプラスミドである。 FLO5遺伝子のプロモーター領域中の42bp(配列番号3)配列の転写活性化(UAS)能の測定用プラスミドの構築手順を示す。プラスミドpLG670-FLO5UASは、配列番号3の42bp配列がlacZに対して正方向にCYC1プロモーター中に挿入されたプラスミドである。プラスミドpLG670-FLO5UASRは、配列番号3の42bp配列がlacZに対して逆方向にCYC1プロモーター中に挿入されたプラスミドである。

Claims (7)

  1. 配列番号1をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸を含むプラスミドを含む酵母を、培養液で増殖させること、及び、増殖させた酵母における前記レポーター遺伝子の発現を検出することを含む、ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法。
  2. レポーター遺伝子の発現の強度を定性的又は定量的に評価することを更に含む、請求項1記載の方法。
  3. 酵母中で機能し配列番号2を含むプロモーター配列をコードする核酸にレポーター遺伝子をコードする核酸を機能可能に連結した核酸を含むプラスミドを含む酵母を、培養液で増殖させること、及び、増殖させた酵母における前記レポーター遺伝子の発現を検出することを含む、ビール酵母の凝集に対する培養液の影響を評価する方法。
  4. プロモーター配列が酵母由来のものである、請求項3記載の方法。
  5. 配列番号2をコードする核酸が、プロモーター配列中の固有の上流活性化配列(UAS)をコードする核酸と置き換えられている、請求項3又は4記載の方法。
  6. プロモーター配列が、CYC1遺伝子のプロモーター配列(配列番号8)、PGK遺伝子のプロモーター配列(配列番号9)及びADH1遺伝子のプロモーター配列(配列番号10)から成る群より選択される、請求項3〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. レポーター遺伝子の発現の強度を定性的又は定量的に評価することを更に含む、請求項3〜6のいずれか1項記載の方法。
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