JP2008262849A - 燃料電池システム - Google Patents

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大輔 黒崎
Shigeo Ohata
成生 大畑
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Abstract

【課題】メンテナンススペース及び排気空間を確保しながら設置面積の増大を抑制した燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池30と改質器20とこれらを収容する燃料電池側筐体11とを有する燃料電池ユニット10と、蓄熱槽87と加熱装置88とこれらを収容する蓄熱側筐体89とを有する蓄熱ユニット80とを備えた燃料電池システム100であって、燃料電池側筐体11には改質器20で燃料を燃焼して発生した改質器排ガスe1を排出する第1の排気口11hが形成され、蓄熱側筐体89には加熱装置88で燃料を燃焼して発生した加熱装置排ガスe2を排出する第2の排気口89hが形成されている。さらに、改質器排ガスe1の排出方向と加熱装置排ガスe2の排出方向とが向かい合うように、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とが配置されて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムに関し、特にメンテナンススペース及び排気空間を確保しながら設置面積の増大を抑制した燃料電池システムに関するものである。
水素と酸素とを使用して、これらの電気化学的反応により発電する燃料電池は、環境に優しい発電装置として注目されている。燃料電池は発電に水素を必要とするが、水素自体を供給するインフラが普及していないことから入手が比較的困難であるため、都市ガスや灯油等の原料を改質して水素リッチな改質ガスを生成する改質器を燃料電池に併設することが多い。また、燃料電池は発電の際に発熱を伴うが、この発熱を蓄熱して有効利用すべく蓄熱槽を併設することも行われている。上記事情を背景に、燃料電池と、改質器と、蓄熱槽としての貯湯槽と、貯湯槽から供給される給湯を燃料を燃焼させて追い焚き加熱する補助加熱器とを備える燃料電池システムがある(例えば、特許文献1参照。)。また、燃料電池システムは、ルームエアコンや給湯器等に比べて部品点数が多いため、納入先での組立を簡潔かつ効率よく行うために機能別にユニット化したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−353292号公報(段落0029、図1等) 特開平5−21084号公報(図1、図2等)
上述のように燃料電池システムは部品点数が多いことからメンテナンス時にメンテナンスを行う者が屈んで作業する必要性が生じ、所定のメンテナンススペースを確保する要請がある。また、一般に改質器は原料の改質に必要な改質熱を燃料を燃焼させることで得ており、補助加熱器も燃料を燃焼させて追い焚き加熱していることから、改質器及び補助加熱器は燃焼後の排ガスを排出するものであるところ、各機器の排出口の前には所定の排気空間を確保するという規制がある。メンテナンススペース及び排気空間の確保を考慮すると、燃料電池システムの設置面積は大きくならざるを得なかった。
本発明は上述の課題に鑑み、メンテナンススペース及び排気空間を確保しながら設置面積の増大を抑制した燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、燃料電池30と、第1の燃料を燃焼して発生する燃焼熱により原料を改質して燃料電池30に供給する水素含有ガスを生成する改質器20と、前記第1の燃料を燃焼して発生した改質器排ガスe1を排出する第1の排気口11hが形成された、燃料電池30及び改質器20を収容する燃料電池側筐体11とを有する燃料電池ユニット10と;燃料電池30の発電に伴って生じた熱を蓄える蓄熱槽87と、第2の燃料を燃焼して発生する燃焼熱により蓄熱槽87内に蓄えられた熱を利用する際の媒体を加熱する加熱装置88と、前記第2の燃料を燃焼して発生した加熱装置排ガスe2を排出する第2の排気口89hが形成された、蓄熱槽87及び加熱装置88を収容する蓄熱側筐体89とを有する蓄熱ユニット80とを備え;燃料電池ユニット10及び蓄熱ユニット80を見下ろしたときに、第1の排気口11hから排出される改質器排ガスe1の排出方向と第2の排気口89hから排出される加熱装置排ガスe2の排出方向とが向かい合うように、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とが配置されて構成されている。
このように構成すると、燃料電池ユニット及び蓄熱ユニットを見下ろしたときに、第1の排気口から排出される改質器排ガスの排出方向と第2の排気口から排出される加熱装置排ガスの排出方向とが向かい合うように、燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとが配置されているので、燃料電池ユニットのメンテナンススペース及び排気空間と蓄熱ユニットのメンテナンススペース及び排気空間とを共有させることができ、燃料電池システムの設置面積の増大を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項1に記載の燃料電池システム100において、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とが所定の距離Dを隔てて配置されている。所定の距離Dは、典型的にはメンテナンスを支障なく行うことができる距離である。
このように構成すると、メンテナンススペースを確実に確保することができる。なお、燃料電池ユニット及び蓄熱ユニットのそれぞれに所定の距離の排気空間を設けることが規制されている場合は、所定の距離Dを規制されている排気空間を確保できる距離とすることで規制を遵守することができる。
また、請求項3に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム100において、燃料電池ユニット10及び蓄熱ユニット80を共通に載置する架台91をさらに備える。
このように構成すると、燃料電池ユニット及び蓄熱ユニット並びに両者間の配管及び配線を架台に載置した状態で燃料電池システムの設置場所に納入することが可能になり、燃料電池システムの搬入据え付けが簡便になって導入促進に寄与する。
また、請求項4に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図4に示すように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、第1の排気口15hが、燃料電池側筐体11Aの天板から鉛直上方に伸びた後水平方向に伸びるように曲がって形成された排気管15の開口で構成され;排気管15が、前記天板の面内で回転可能に構成されている。
このように構成すると、排気管が天板の面内で回転可能に構成されているので、燃料電池側筐体に対して第1の排気口の向きを自由に設定することができ、配置される燃料電池ユニットの向きの自由度を向上させることができる。
本発明によれば、燃料電池ユニット及び蓄熱ユニットを見下ろしたときに、第1の排気口から排出される改質器排ガスの排出方向と第2の排気口から排出される加熱装置排ガスの排出方向とが向かい合うように、燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとが配置されているので、燃料電池ユニットのメンテナンススペース及び排気空間確保と蓄熱ユニットのメンテナンススペース及び排気空間確保とを共有させることができ、燃料電池システムの設置面積の増大を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム100について説明する。燃料電池システム100は、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とを備えている。燃料電池ユニット10は、燃料電池30と、燃料電池30に供給する水素含有ガスとしての改質ガスg(図3参照)を生成する改質器20とを有している。蓄熱ユニット80は、蓄熱槽としての貯湯槽87と、貯湯槽87から熱需要(不図示)に供給される温水w1(図3参照)を追い焚き加熱する加熱装置としての追い焚き器88とを有している。燃料電池システム100は、図1に示すような配置関係で、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とが設けられている。
ここで図2を参照して、燃料電池ユニット10の構成について説明する。図2は燃料電池ユニット10の概略構成図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。なお、ここでは各機器の配置を主に説明し、各機器の機能及び作用は後述する。燃料電池ユニット10は、上述の燃料電池30及び改質器20のほか、原料ブロワ28、空気ブロワ29、電気制御盤36(制御装置)やパワーコンディショナ34を有している。燃料電池30、改質器20、電気制御盤36、パワーコンディショナ34は、燃料電池側筐体11に収容されている。燃料電池側筐体11内では、電気制御盤36及びパワーコンディショナ34の上方に燃料電池30が配置され、これらの隣りに改質器20が配置されている。また、正面から見て改質器20の手前には、原料ブロワ28及び空気ブロワ29が配置されている。また、正面から見て電気制御盤36及びパワーコンディショナ34の手前には、熱交換器70が配置されている。また、燃料電池側筐体11の正面の中央部分あるいは正面の中央より上方には、改質器20からの改質器排ガスe1(図3参照)を排出する第1の排気口としての改質器排ガス排気口11hが形成されている。改質器排ガス排気口11hには、両ブロワ28、29の下方に配設された排ガス管59が接続されている。排ガス管59は、典型的には断面が円形(楕円を含む)又は矩形のダクトで構成されている。
再び図1に戻って説明を続ける。蓄熱ユニット80は、正面から見て貯湯槽87の手前に追い焚き器88が配置されている。貯湯槽87、追い焚き器88、及び図1では不図示の蓄熱水ポンプ83(図3参照)が蓄熱側筐体89に収容されている。蓄熱側筐体89の正面の上方には、追い焚き器88からの加熱装置排ガスとしての追い焚き排ガスe2を排出する第2の排気口としての追い焚き排ガス排気口89hが形成されている。
燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とは、1つの(一体に形成された)架台91に載置されている。架台91は、典型的にはミゾ形鋼を組み合わせて製作された鋼鉄製であるが、プレキャストコンクリートなどで製作されていてもよい。燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とが工場において架台91に載置され、この状態で設置場所に納入される場合は、配管及び配線工事も完了した状態で設置場所に納入することが可能となり、施工精度が向上するために品質が向上すると共に設置場所における工事の省力化につながり、不要材の発生の抑制に寄与することとなって好適である。
また、燃料電池ユニット10と蓄熱ユニット80とは、互いに正面が向かい合うようにして、向かい合った正面が所定の距離Dだけ離れて架台91に載置・固定されている。互いに正面が向かい合っているので、改質器排ガス排気口11hが形成された燃料電池側筐体11の面と追い焚き排ガス排気口89hが形成された蓄熱側筐体89の面とが、平面図において向かい合っていることとなる。これは、燃料電池ユニット10及び蓄熱ユニット80を見下ろしたときに、改質器排ガス排気口11h(第1の排気口)から排出される改質器排ガスe1の排出方向と追い焚き排ガス排気口89h(第2の排気口)から排出される加熱装置排ガスe2の排出方向とが向かい合う一形態である。このとき、改質器排ガスe1の排出方向と加熱装置排ガスe2の排出方向とは平行で向きが逆となっている(改質器排ガス排気口11h(第1の排気口)から排出される改質器排ガスe1と追い焚き排ガス排気口89h(第2の排気口)から排出される加熱装置排ガスe2とが平面図(投影面)において同一直線状にあってもなくてもよい。)。典型的には、改質器排ガス排気口11h(第1の排気口)から排出される改質器排ガスe1の排出方向に仮想直線を延ばすと、蓄熱側筐体89の追い焚き排ガス排気口89hが形成された面に当たるようになっている。所定の距離Dは、メンテナンススペースを確保する観点から、メンテナンスを行う者が支障なくメンテナンスを行える距離を確保する。特に燃料電池ユニット10は、機器数が比較的多く、機器まわりの部品点数も多くなる一方で、小型化を図るために燃料電池側筐体11をできるだけ小さくしようとする傾向にあるため、底面を除く5面からメンテナンスを行えることが好ましい。したがって、燃料電池システム100を納入場所に設置する際には、図1中の燃料電池ユニット10の下方のみならず、図1中の燃料電池ユニット10の上方及び左右についてもメンテナンススペースを確保することが好ましい。メンテナンスを行う際にはメンテナンスを行う者が屈んで作業する必要性も生じうるため、メンテナンススペースとしての所定の距離Dを600mm程度確保することが好ましい。
また、現在、各排気口11h、89hの前面にはそれぞれ600mm以上の排気空間を設けることが関連法規により規定されている。改質器排ガス排気口11hが形成された燃料電池側筐体11の面と追い焚き排ガス排気口89hが形成された蓄熱側筐体89の面とが向かい合うように構成されていることで、改質器排ガス排気口11hの排気空間と追い焚き排ガス排気口89hの排気空間とを兼ねることができ、別々に排気空間を設ける場合に比べて燃料電池システム100の設置面積を小さくすることができる。なお、排気空間の規定を遵守する観点から、所定の距離Dは現在のところ600mm以上となる。
本実施の形態では排気空間とメンテナンススペースとが共に600mmであるので、所定の距離Dを600mmとすれば、燃料電池システム100の設置面積を最も小さくすることができる。状況により排気空間とメンテナンススペースとが異なる距離となる場合は、長い方の距離を所定の距離Dとすればよい。なお、本実施の形態では所定の距離Dを600mmとしたが、所定の距離Dは必要なメンテナンススペースと排気空間の規制値によって550mm、500mm、450mm、400mm、350mm、650mm等適切な値を採用すればよい。
引き続き図3を参照して、燃料電池システム100を構成する各機器の機能及び作用を説明する。
改質器20は、原料m1とプロセス水(不図示)とを導入し水蒸気改質反応により水素に富む水素含有ガスとしての改質ガスgを生成する改質部25と、原料m1の水蒸気改質反応に用いる改質熱を発生する燃焼部23とを備えている。原料m1は、典型的には、メタン、エタン等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、あるいはメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ、LPG等)等の炭化水素を主成分とする混合物等の炭化水素系の燃料であり、加熱用の燃焼に適するものが用いられる。改質部25に導入するプロセス水(不図示)は水蒸気であってもよい。また、水素に富む改質ガスgとは、水素を主成分とするガスであり、水素を40体積%以上、典型的には70〜80体積%程度含んだ、燃料電池30に供給するガスである。改質ガスg中の水素濃度は80体積%以上でもよく、すなわち燃料電池30に供給したときに酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電可能な濃度であればよい。
改質部25には、改質触媒が充填されており、水蒸気改質反応を促進させるように構成されている。改質触媒としては、典型的には、ニッケル系改質触媒やルテニウム系改質触媒が用いられる。改質触媒の作用により原料m1が改質され、生成された水素に富むガスに所定量以上の一酸化炭素が含まれていると、燃料電池30の電極触媒が被毒する。そのため、改質部25は、変成触媒が充填された変成部(不図示)、及び選択酸化触媒が充填された選択酸化部(不図示)を有し、改質器20から導出される改質ガスg中の一酸化炭素濃度が約10体積ppm以下、好適には1体積ppm程度となるようにするのが好ましい。変成触媒には、典型的には、鉄−クロム系変成触媒、銅−亜鉛系変成触媒、白金系変成触媒等が用いられる。選択酸化触媒には、典型的には、白金系選択酸化触媒、ルテニウルテニウム系選択酸化触媒、白金−ルテニウム系選択酸化触媒等が用いられる。なお、改質触媒における反応は吸熱反応であるが、変成触媒を有する変成部及び選択酸化触媒を有する選択酸化部における反応は発熱反応となる。
改質部25には、原料m1を導入するための原料管55と、プロセス水(不図示)を導入するためのプロセス水管(不図示)とが接続されている。プロセス水管(不図示)は、改質部25直近の原料管55に接続されていると、原料m1とプロセス水(不図示)とが混合された状態で改質部25に導入されて好適である。しかしながら、プロセス水管(不図示)が改質部25に直接接続されていてもよい。原料管55には、原料弁65が設けられている。また、改質部25(改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる部位を有する場合は当該部位)には改質ガスgを導出する改質ガス管51が接続されている。
燃焼部23は、改質部25の改質触媒が設けられている位置に隣接するように、改質器20内に配設されており、改質熱を発生するための装置として、バーナー(不図示)が設けられている。燃焼部23は、第1の燃料としての燃焼用燃料m2、並びに水素含有ガスであるアノードオフガスp及び改質ガスgを導入すると共に、燃焼用空気a1を導入し、バーナー(不図示)でこれらを燃焼させて水蒸気改質反応に用いる改質熱を得ることができるように構成されている。燃焼部23は、燃料電池ユニット10の状態に応じて、燃焼用燃料m2、アノードオフガスp、改質ガスgのいずれか1種類あるいは2種類以上を導入して燃焼させる。燃焼用燃料m2は、本実施の形態では、原料m1と同じものが使用される。すなわち、原料m1及び燃焼用燃料m2は、原料供給ラインとしての燃料管57を流れる燃料mが分流したものを用途に応じて呼称を変えたものであり、成分は同じものである。アノードオフガスpの成分は、典型的には、約半分が水素、残りの半分に二酸化炭素、窒素、原料あるいはその化合物(例えばメタン等)が含まれている。燃料管57には、気体の燃料mを送る燃料ブロワ28が配設されている。燃料ブロワ28は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、これにより燃料mの流量を増減することができるように構成されている。なお、燃料mが液体の場合は燃料ブロワ28に代えて燃料ポンプが配設されるが、本実施の形態では燃料ブロワ28として説明する。
燃焼部23には、アノードオフガスp及び改質ガスgを導入可能なアノードオフガス管52と、燃焼用燃料m2を導入する燃焼燃料管56と、燃焼用空気a1を導入する燃焼空気管58とが接続されている。燃焼燃料管56には、燃焼燃料弁66が設けられている。また、燃焼部23には、バーナー(不図示)で燃焼した後の改質器排ガスe1を排出する排ガス管59が接続されている。上述のように、排ガス管59は改質器排ガス排気口11h(図1参照)に接続されている。
燃料電池30は、典型的には固体高分子形燃料電池である。燃料電池30は、改質ガスgを導入するアノード31と、酸化剤ガスtを導入するカソード32と、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部33とを含んで構成されている。カソード32に導入される酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池30は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜をアノード31とカソード32とで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部33を介し複数枚積層して構成されている。燃料電池30では、アノード31に供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過してカソード32に移動すると共に電子がアノード31とカソード32とを結ぶ導線を通ってカソード32に移動して、カソード32に供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。燃料電池30は、出力ケーブル41を介してパワーコンディショナ34と電気的に接続されている。
パワーコンディショナ34は、燃料電池30で発電された直流電力を交流電力に変換するインバータを有している。また、パワーコンディショナ34は、燃料電池30における発電電流の大きさを、燃料電池30の出力が最低発電量(例えば定格出力の30%等)と定格出力とになる幅の間で任意に決定することができるように構成されている。つまり、パワーコンディショナ34は、燃料電池30の発電電力を調節することができるものである。燃料電池30では、パワーコンディショナ34で設定された電流を発電するだけの水素と酸素とが反応することとなる。
アノード31と改質部25とは、改質ガス管51を介して接続されている。改質ガス管51には改質ガス弁61が設けられている。また、アノード31と燃焼部23とは、アノードオフガス管52を介して接続され、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスpを燃焼部23に導入することができるようになっている。アノードオフガス管52には、アノードオフガス弁62が配設されている。また、改質ガス弁61の上流側の改質ガス管51と、アノードオフガス弁62よりも下流のアノードオフガス管52とが、バイパス管53で接続されている。バイパス管53にはバイパス弁63が設けられている。カソード32には、酸化剤ガスtを導入する酸化剤ガス管54と、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった酸素を含むカソードオフガスqを排出するカソードオフガス管54Qとが接続されている。酸化剤ガス管54は、空気管54Aから分岐した管の1つであり、空気管54Aから分岐した他の1つは燃焼空気管58である。空気管54Aには、カソード32に酸化剤ガスtを送ると共に燃焼部23に燃焼用空気a1を送る空気ブロワ29が配設されている。空気ブロワ29は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、これにより燃焼用空気a1や酸化剤ガスtの流量を増減することができるように構成されている。酸化剤ガス管54には、酸化剤ガス遮断弁64が設けられている。また、酸化剤ガス管54には、典型的には、酸化剤ガスtを加湿する加湿器(不図示)が配設される。
燃料電池30の冷却部33には冷却水管74、75がそれぞれ接続されている。冷却水管74、75により、燃料電池30から導出された冷却水cが熱交換器70を通過し、熱交換器70を通過して温度が下がった冷却水cが燃料電池30に導入されるように循環流路が形成されている。冷却水管75には内部を流れる冷却水cを循環させる冷却水ポンプ73が配置されている。冷却水ポンプ73は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調整し、燃料電池30の発熱量に応じて冷却水cの流量を調整することができるように構成されている。冷却水ポンプ73のインバータと制御装置36とは信号ケーブルで接続されている。
熱交換器70は、冷却水cと蓄熱水hとの間で熱交換を行う機器であり、典型的にはプレート型熱交換器が用いられる。熱交換器70は、燃料電池30から受熱して温度が上昇した冷却水cと冷却水cよりも温度が低い蓄熱水hとがカウンターフローにより熱交換し、燃料電池30の排熱を冷却水cから蓄熱水hに伝達するように構成されている。熱交換器70は、燃料電池30から受熱して温度が上昇した冷却水cを導入する冷却水導入口と蓄熱水hとの熱交換により温度が下がった冷却水cを導出する冷却水導出口と、温度が低い蓄熱水hを導入する蓄熱水導入口と冷却水cとの熱交換により温度が上昇した蓄熱水hを導出する蓄熱水導出口とを有している。熱交換器30の冷却水導入口には冷却水管74が、冷却水導出口には冷却水管75が、それぞれ接続されている。
熱交換器70の蓄熱水導出口には蓄熱水管84が、蓄熱水導入口には蓄熱水管85が、それぞれ接続されている。蓄熱水管84は、熱交換器70から導出された蓄熱水hが貯湯槽87の上部に流入するように貯湯槽87の上部に接続されており、好適には頂部に接続される。蓄熱水管85は、熱交換器70に導入される蓄熱水hが貯湯槽87の下部から採水されるように貯湯槽87の下部に接続されており、好適には底部に接続される。蓄熱水管84、85は熱交換器70及び貯湯槽87と接続されて循環流路を形成している。蓄熱水管85には内部を流れる蓄熱水hを循環する蓄熱水ポンプ83が配置されている。蓄熱水ポンプ83は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調整し、熱交換器70での交換熱量に応じて蓄熱水hの流量を調整することができるように構成されている。蓄熱水ポンプ83のインバータと制御装置36とは信号ケーブルで接続されている。
貯湯槽87は、頂部に温度が高い蓄熱水hを導入する蓄熱水導入口が、底部に温度が低い蓄熱水hを導出する蓄熱水導出口が形成されている。上述のように、貯湯槽87の蓄熱水導入口には蓄熱水管84が、蓄熱水導出口には蓄熱水管85が接続されている。熱交換器70で燃料電池30の排熱を受熱した蓄熱水hは蓄熱水管84を通って貯湯槽87に流入し、貯湯槽87に燃料電池30の排熱が蓄熱されるように構成されている。流入して貯湯槽87に貯留された蓄熱水hは、上部の温度が高く下部の温度が低い温度成層が形成されている。さらに貯湯槽87の上部には、温水w1(貯湯槽87内に蓄えられた熱を利用する際の媒体)を導出する熱負荷温水導出管90が接続されており、この熱負荷温水導出管90に給湯や暖房等の熱需要で利用されるための温水w1が導出される。熱負荷温水導出管90には、温水w1を加温する追い焚き器88が挿入配置されている。追い焚き器88は第2の燃料としての燃焼用燃料m3と燃焼用空気a2とを導入し、バーナーでこれらを燃焼させて燃焼熱で温水w1を加温できるように構成されている。本実施の形態では、第2の燃料としての燃焼用燃料m3は、第1の燃料としての燃焼用燃料m2と同じものが用いられるが、異なる種類の燃料であってもよい。追い焚き器88におけるバーナーでの燃焼で発生した追い焚き排ガスe2は、追い焚き排ガス排気口89hから排出されるように構成されている。また、貯湯槽87の下部には熱需要で利用されて減少した水量を補う補給水導入口が設けられている。補給水導入口からは補給水w2が導入される。
蓄熱水管84にはバイパス管86が接続されており、バイパス管86の他端は蓄熱水ポンプ83よりも上流側で蓄熱水管85に接続されている。バイパス管86は、蓄熱水管84を流れる蓄熱水hを貯湯槽87に流入させずに蓄熱水管85に導く管である。バイパス管86には蓄熱水hの温度を下げることができる冷却装置としてのラジエータ81が配設されている。ラジエータ81は、燃料電池30を冷却するのに必要な冷却水cの温度となるまでに冷却水cから熱を奪うことができないほど貯湯槽87から導出される蓄熱水hの温度が高いときに、熱交換器70に導入される蓄熱水hの温度を冷却水cから熱を奪うことができる温度になるまで冷却できるように構成されている。ラジエータ81は冷却板としてのフィンを備えており、フィンに蓄熱水hを導入して空気と熱交換することにより蓄熱水hの温度を低下させることができるように構成されている。さらに、ラジエータ81はより多くの空気をフィンに供給して交換熱量を増加するために、強制的にフィンに空気を送る送気ファン(不図示)を備えている。
蓄熱水管84とバイパス管86との分岐部には、蓄熱水hの流れ方向を切り替える三方弁82が配設されている。三方弁82と制御装置36とは信号ケーブルで接続されており、三方弁82は制御装置36からの信号を受信して切替動作をするように構成されている。また、三方弁82の設置位置は、貯湯槽87及びラジエータ81の上流側に限られず、貯湯槽87及びラジエータ81の下流側であってもよい。また、三方弁82に代えて二方弁を2個用いることにより、蓄熱水hの流れ方向を切り替え、あるいは貯湯槽87に流入する蓄熱水hの流量とラジエータ81に流入する蓄熱水hの流量との配分を調整することができるように構成してもよい。ラジエータ81、三方弁82、蓄熱水ポンプ83は、蓄熱側筐体89(図1参照)に収容されている。
制御装置36は、燃料電池システム100の運転を制御する。制御装置36は、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29に信号を送信して発停を制御すると共に、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29から吐出される流体の流量を制御する。また、制御装置36は、冷却水ポンプ73及び蓄熱水ポンプ83に信号を送信して発停を制御すると共に、冷却水ポンプ73及び蓄熱水ポンプ83から吐出される流体の流量を制御する。なお、各ブロワ28、29及び各ポンプ73、83に信号を送信することには、これらに送電する動力盤(不図示)に信号を送信することも含む。また、制御装置36は、パワーコンディショナ34に信号を送信して燃料電池30における発電電流を設定する。また、制御装置36は、各弁61〜66とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、開閉信号を送信して弁の開閉動作をさせることができるように構成されている。また、制御装置36は、三方弁82と信号ケーブルで接続されており、信号を送信して蓄熱水hの流路を切り替えることができるように構成されている。
引き続き図3を参照して、燃料電池システム100の作用を説明する。停止している燃料電池システム100の運転を開始するには、燃料ブロワ28を起動して燃焼部23に燃焼用燃料m2を供給すると共に空気ブロワ29を起動して燃焼部23に燃焼用空気a1を供給する。このとき、燃焼燃料弁66は開、その他の弁61〜65は閉となっている。燃焼部23で燃焼用燃料m2が燃焼して改質熱が発生し、改質部25が昇温したら、原料弁65を開にして原料m1を改質部25に導入する。改質部25の温度は温度検出器(不図示)で検出する。改質部25にはプロセス水(不図示)も導入され、燃焼部23から改質熱を得て原料m1が水蒸気改質反応を起こし、改質ガスgが生成される。改質器20では、上述のように改質ガスgが生成されるが、運転開始当初は改質ガスgの組成が安定していないため、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を閉にし、バイパス弁63を開にして、組成が安定していない改質ガスgを燃料電池30に供給せずに燃焼部23に導いて燃焼させる。このとき、燃焼部23に導入した組成が安定していない改質ガスgを主として燃焼させ、不足分の燃焼用燃料m2を燃焼燃料弁66の開度を調節して燃焼部23に導入する。組成が安定していない改質ガスgで足りる場合は燃焼燃料弁66を閉とする。
改質器20で生成される改質ガスgの組成が安定し、改質ガスg中の一酸化炭素濃度が所定の値まで低減するようになると、制御装置36が改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を開に、バイパス弁63を閉にして、改質ガスgが燃料電池30に導入されるようにする。これにより、燃料電池30のアノード31に改質ガスgが導入される。他方、制御装置36は、酸化剤ガス遮断弁64を開にし、これによって燃料電池30のカソード32に酸化剤ガスtが導入される。
燃料電池30ではアノード31に導入された改質ガスg中の水素と、カソード32に導入された酸化剤ガスt中の酸素とによる電気化学的反応が行われる。電気化学的反応は、アノード31側では以下の(1)式に示す反応が行われ、カソード32側では以下の(2)式に示す反応が行われる。
2H → 4H + 4e ・・・(1)
+ 4H + 4e → 2HO ・・・(2)
この電気化学的反応によって発電し、発熱すると共に水分が生成される。さらに説明を加えると、アノード31側の電子が外部電気回路を通ってカソード32側に移動する際に電力を得ることができる。アノード31側の水素イオンは固体高分子膜を通過してカソード32側に移動し、酸素と結合して水分が発生する。この電気化学的反応は発熱反応である。
燃料電池30によって得られる電力は直流電力であるため、パワーコンディショナ34で交流電力に変換されて電力負荷(不図示)に、及び各ブロワ28、29、各ポンプ73、83に送電される。燃料電池30で発電される電力は、電力負荷及び各ブロワ28、29、各ポンプ73、83の消費電力の合計に対して所定の値(例えば合計消費電力の90%)となるように、パワーコンディショナ34で設定される。この設定値に対して適切な供給量となるように、制御装置36により燃料電池30に供給される改質ガスg及び酸化剤ガスtの量が調節される。不足分の電力は、商用電源(不図示)から交流電力の供給を受ける。
燃料電池30の作動中、アノード31からはアノードオフガスpが排出される。排出されたアノードオフガスpは、アノードオフガス管52を介して改質器20の燃焼部23に導かれて燃焼される。燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼により、改質部25における改質に用いる改質熱を発生させることができる。燃焼部23へ導入されるアノードオフガスpの燃焼だけでは発生する改質熱が不足する場合は、燃焼燃料弁66の開度を調節して燃焼用燃料m2を燃焼部23に導入する。燃焼部23における燃焼によって生じた改質器排ガスe1は、排ガス管59及び改質器排ガス排気口11hを介して系外に排出される。他方、カソード32からはカソードオフガスqが排出され、カソードオフガス管54Qを介して系外に排出される。
上述のように、燃料電池30における電気化学的反応は発熱反応であるため、燃料電池30の運転を継続するために発生した熱を冷却水cで除去する。燃料電池30に改質ガスg及び酸化剤ガスtが導入されて発電が行われるようになると、制御装置36は、冷却水ポンプ73及び蓄熱水ポンプ83を起動して冷却水c及び蓄熱水hを循環させる。冷却部33に導入された冷却水cは、燃料電池30における電気化学的反応で発生した熱によって温度が上昇する。燃料電池30は冷却水cによって発熱が除去されて、運転に適した温度(約60℃〜80℃程度)に維持される。冷却部33から導出された冷却水cは熱交換器70に向かって流れ、熱交換器70に導入される。熱交換器70に導入された冷却水cは、蓄熱水hと熱交換して温度が低下し、再び冷却部33に導入され、以降は上述のサイクルを続ける。
他方、熱交換器70に導入された蓄熱水hは、冷却水cと熱交換して温度が上昇する。温度が上昇した蓄熱水hは熱交換器70から導出されて貯湯槽87に向かって流れ、典型的には上部から貯湯槽87に流入する。貯湯槽87に流入した蓄熱水hは、給湯や暖房等の熱需要(不図示)で使用することができる程度の温度になっている。貯湯槽87内は、蓄熱水hの密度差により、上部に温度が高い水が、下部に温度が低い水が貯留されて温度成層が形成される。このため、形成された温度成層を極力崩さないという観点から、貯湯槽87に流入する蓄熱水hの動圧が低い(流速が小さい)方が好ましい。ただし動圧が低すぎると蓄熱水管84の径が太くなり設置スペース及び設置コストが大になるので、許容範囲内で動圧を低くする。
貯湯槽87内に貯留された蓄熱水hは、上部の温度の高い水が温水w1として熱需要(不図示)に供給され、温水w1の熱が消費される。このように燃料電池30で発生した熱を有効利用することにより、燃料電池システム100の効率が向上することとなる。貯湯槽87から導出される温水w1の温度が熱需要(不図示)どの利用に適した温度よりも低い場合には、追い焚き器88に燃焼用燃料m3及び燃焼用空気a2を導入し燃焼用燃料m3を燃焼させて温水w1を加熱する。追い焚き器88における燃焼によって生じた追い焚き排ガスe2は、追い焚き排ガス排気口89hを介して系外に排出される。熱需要(不図示)に供給された温水w1は、熱が利用されて温度が低下した後に貯湯槽87の下部に戻される。あるいは、温水w1の熱だけでなく温水w1自体が消費される場合は、減少した分の水を補給水w2として外部(例えば市水等)から貯湯槽87の下部に導入する。これにより、貯湯槽87の下部に温度が低い水が貯留される。貯湯槽87下部の温度が低い蓄熱水hは、蓄熱水管85を流れて熱交換器70に導入される。熱交換器70に導入された蓄熱水hは、冷却水cと熱交換して温度が上昇し、熱交換器70から導出される。
熱需要(不図示)における熱の消費がなく、貯湯槽87の下部に貯留された水(熱交換器70に向けて導出される水)の温度が、燃料電池30を冷却するために求められる温度(燃料電池30の運転を継続できる温度)にまで冷却水cを冷却できない温度となった場合(いわゆる満蓄となった場合)、そのまま貯湯槽87内の蓄熱水hを熱交換器70に導入すると燃料電池30の運転を継続することができなくなる。このような場合、制御装置36は三方弁82を切り替えて、熱交換器70から導出された蓄熱水hを貯湯槽87ではなくラジエータ81に導く。蓄熱水管84からラジエータ81に導入された蓄熱水hは大気に放熱し、温度が低下して蓄熱水管85に流入し、熱交換器70に導入される。消費できない熱をラジエータ81で放熱することで、燃料電池30の運転を継続することができる。
以上の説明では、燃料電池ユニット10の燃料電池側筐体11の正面の中央部分あるいは正面の中央より上方に改質器排ガス排気口11h(第1の排気口)が形成されている実施の形態としたが、第1の排気口が以下のように形成されていてもよい。
図4は、変形例に係る燃料電池ユニット10Aの平面図である。燃料電池ユニット10Aの筐体11A(燃料電池側筐体)には、正面の中央部分あるいは正面の中央より上方に第1の排気口が形成されておらず、代わりに筐体11Aの天板に排気管としてのエルボ15が取り付けられている。エルボ15が取り付けられる部分の筐体11Aの天板には、エルボ15を固定するためのボルト11bが立設されている。筐体11Aの内部の構成は、燃料電池ユニット10(図2参照)と比較して、排ガス管59(図2参照)がエルボ15と連通するように必要に応じて曲部が設けられるなどして加工されている以外は、燃料電池ユニット10(図2参照)と同様である。
エルボ15は、改質器排ガスe1の流れ方向に直交する断面が円形の90°エルボである。エルボ15の一端には、フランジ15fが形成されている。フランジ15fには、筐体11Aに立設されたボルト11bを挿通するためのボルト孔が形成されている。本実施の形態では、ボルト孔は等間隔となるように4つ形成されている。筐体11Aに取り付けられるボルト11bは、フランジ15に形成されたボルト孔に適合する位置に立設されている。エルボ15の、フランジ15fが形成されているのとは逆側の端部は、改質器排ガスe1を排出する改質器排ガス排気口15h(第1の排気口)となっている。エルボ15を筐体11Aに取り付けると、エルボ15は筐体11Aの天板から鉛直上方に伸びた後水平方向に伸びるように曲がっていることとなる。
エルボ15は、フランジ15fに形成されたボルト孔に挿通するボルト11bを変えることにより、筐体11Aの天板の面内で90°単位で回転可能となっている。これにより、改質器排ガス排気口15hの向き(改質器排ガスe1排出方向)を筐体11に対して変更することができる。このように構成すると、改質器排ガスe1の排出方向と蓄熱ユニット80から排出される加熱装置排ガスe2(図1参照)の排出方向とが向かい合う状態を維持しつつ、燃料電池ユニット10Aを設置する向き(筐体11Aの縦横)を設置場所(現場)に合わせて変更することができる。つまり、配置される燃料電池ユニット10Aの向きの自由度を向上させることができる。
なお、上述の説明では、フランジ15fに形成されたボルト孔を4つとして、エルボ15を筐体11Aの天板の面内で90°単位で回転可能としているが、例えばフランジ15fに形成されたボルト孔を8つとして45°単位で回転可能としてもよく、つまり、フランジ15fに形成されるボルト孔の数を調整することで回転の単位角度を任意に設定することができる。このとき、ボルト孔の数に合わせて筐体11Aに立設するボルト11bの数を増やさなくてもよい(この場合は、エルボ15が筐体11Aに取り付けられたときにボルト11bが挿通しないボルト孔が存在することとなる。)。また、燃料電池ユニット10Aと同様に、蓄熱ユニット80(図1参照)の方も、蓄熱側筐体に対して第2の排気口が回転可能なように構成してもよい。
以上の説明では、燃料電池30が固体高分子形燃料電池であるとして説明したが、りん酸形燃料電池等の固体高分子形燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子形燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの燃料電池ユニットと蓄熱ユニットとの配置構成を示す模式的平面図である。 燃料電池ユニットの概略構成図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの模式的系統図である。 変形例に係る燃料電池ユニットの平面図である。
符号の説明
10 燃料電池ユニット
11、11A 燃料電池側筐体
11h、15h 第1の排気口
15 排気管
30 燃料電池
20 改質器
87 蓄熱槽
88 加熱装置
89 蓄熱側筐体
89h 第2の排気口
80 蓄熱ユニット
91 架台
100 燃料電池システム
e1 改質器排ガス
e2 加熱装置排ガス
g 水素含有ガス
m1 原料
m2 第1の燃料
w1 媒体
D 所定の距離

Claims (4)

  1. 燃料電池と、第1の燃料を燃焼して発生する燃焼熱により原料を改質して前記燃料電池に供給する水素含有ガスを生成する改質器と、前記第1の燃料を燃焼して発生した改質器排ガスを排出する第1の排気口が形成された、前記燃料電池及び前記改質器を収容する燃料電池側筐体とを有する燃料電池ユニットと;
    前記燃料電池の発電に伴って生じた熱を蓄える蓄熱槽と、第2の燃料を燃焼して発生する燃焼熱により前記蓄熱槽内に蓄えられた熱を利用する際の媒体を加熱する加熱装置と、前記第2の燃料を燃焼して発生した加熱装置排ガスを排出する第2の排気口が形成された、前記蓄熱槽及び前記加熱装置を収容する蓄熱側筐体とを有する蓄熱ユニットとを備え;
    前記燃料電池ユニット及び前記蓄熱ユニットを見下ろしたときに、前記第1の排気口から排出される前記改質器排ガスの排出方向と前記第2の排気口から排出される前記加熱装置排ガスの排出方向とが向かい合うように、前記燃料電池ユニットと前記蓄熱ユニットとが配置されて構成された;
    燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池ユニットと前記蓄熱ユニットとが所定の距離を隔てて配置された;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池ユニット及び前記蓄熱ユニットを共通に載置する架台をさらに備える;
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記第1の排気口が、前記燃料電池側筐体の天板から鉛直上方に伸びた後水平方向に伸びるように曲がって形成された排気管の開口で構成され;
    前記排気管が、前記天板の面内で回転可能に構成された;
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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