JP2008262455A - 車両の操作装置 - Google Patents

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充央 志田
Masaki Hoshino
正喜 星野
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Abstract

【課題】 良好な操作性を確保しつつ、車両の走行挙動に対する操作ずれの影響を抑制して車両を運転できる車両の操作装置を提供すること。
【解決手段】 指令値変換部41は、スライド操作部材15のスライド量Sをスライド操作指令値Kf(S)に変換し、操作部材15に対する操作力Fを操作力指令値Kf(F)に変換する。指令値演算部42は、指令値Kf(S)および指令値Kf(F)を互いに乗算して指令値Mを計算する。これにより、運転者がスライド操作部材15を変位しないように保持した状態であっても、操作力Fを増減して指令値Kf(F)を変化させて、指令値Kf(S)に対するゲインを適宜変更することができ、指令値Mを極めて容易にかつ正確に変化させることができる。したがって、良好な操作性が確保できるとともに車両の走行挙動に対するスライド操作部材15のスライド操作ずれの影響を大幅に抑制することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、運転者によって操作される操作部材と、同操作部材の操作に応じて車両の走行挙動を設定するための指令値を出力する制御装置とを備えた車両の操作装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示された車両用ステアリングハンドルは知られている。この従来の車両用ステアリングハンドルは、ステアリングシャフトに固定されたハンドル本体に対して回転自在に支持された一対のグリップを備えている。そして、このグリップのうちの一方にブレーキレバーを設けることにより、ステアリングハンドルを回転させた場合であっても、運転者は、ステアリングハンドルを握り替えたり手首を捻ることなく、ブレーキレバーを引いて操作できるようになっている。
また、従来から、例えば、下記特許文献2に示された乗物のアクセル操作装置も知られている。この従来の乗物のアクセル操作装置は、ステアリングホイールを握りながら操作可能なアクセル操作用ノブを備えている。そして、運転者は、このアクセル操作用ノブを押下操作することによりスロットルアクチュエータを作動させて車両を走行させるようになっている。
さらに、従来から、例えば、下記特許文献3に示された車両用ステアリング操作装置も知られている。この従来の車両用ステアリング操作装置は、ステアリングシャフトに取り付けられたハブ部とリム部を備えており、リム部には、車両の前後方向に揺動または摺動するアクセル操作部材が設けられるようになっている。そして、運転者は、アクセル操作部材を手前側に引くことによって、アクセル操作を行うようになっている。
特開平11−342849号公報 特開平6−328967号公報 特開2004−106693号公報
ところで、上記特許文献1から特許文献3に示された各装置においては、運転者が手(または指)でブレーキレバー、アクセル操作用ノブあるいはアクセル操作部材(以下、単に操作部材という)を変位させることにより、車両はこの操作部材の変位に応じた走行挙動で走行する。言い換えれば、車両は、運転者による操作部材の変位量にのみ基づいて走行挙動を設定する。
ここで、車両が走行する場合には、例えば、舗装路か未舗装路かなどの道路の状態や、直進走行状態か旋回走行状態かなどの車両の走行状態に応じて、車体に入力する上下左右方向の外乱(例えば、振動や横加速度など)が異なる。この場合、車両が、例えば、舗装路を直進走行している状況においては、車体に入力する外乱が小さいために操作部材の変位量が不意に変化する可能性は小さく、操作部材の変位量のみに基づいて車両の走行挙動を設定するようにしても、運転者が意図する態様で車両を走行させることができる。
しかしながら、車両が、例えば、未舗装路を走行する状況や、旋回走行している状況においては、車体に入力する外乱が大きいために入力した外乱によって操作部材の変位量が不意に変化する可能性が高くなる。このため、上記従来の装置のように、操作部材の変位量のみに基づいて車両の走行挙動を設定すると、操作部材の変位量が不意に変化することに起因して車両の走行挙動が変化する可能性がある。この場合、運転者は、例えば、操作部材をしっかりと把持して操作することによって、外乱の入力に伴う変位量の変化を抑制することはできる。ところが、一般的に、運転者が手(または指)で操作する操作部材においては、操作部材の変位量に対するゲインを大きくして運転者による変位量を小さくする場合がある。そして、このようにゲインが大きく設定された場合においては、運転者は、操作部材をしっかりと把持した状態で同操作部材をきめ細かく変位量を変化させることが難しくなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、良好な操作性を確保しつつ、車両の走行挙動に対する操作ぶれの影響を抑制して車両を運転できる車両の操作装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、運転者によって操作される操作部材と、同操作部材の操作に応じて車両の走行挙動を設定するための指令値を出力する制御装置とを備えた車両の操作装置において、前記制御装置を、前記操作部材に対する第1の方向への第1操作量を検出する第1操作量検出手段と、前記操作部材に対する前記第1の方向と異なる第2の方向への第2操作量を検出する第2操作量検出手段と、前記検出された第1操作量と前記検出された第2操作量とに基づいて前記指令値を演算する指令値演算手段とで構成したことにある。
この場合、前記第1操作量検出手段によって検出される前記第1操作量は、例えば、前記操作部材を前記第1の方向に変位させたときの変位量であり、前記第2操作量検出手段によって検出される前記第2操作量は、例えば、前記操作部材に入力されて前記第2の方向に作用する操作力であるとよい。また、この場合、前記操作力は、運転者の手または指によって入力されるとよい。
これらによれば、操作部材に対して運転者の手または指により異なる方向に入力される第1操作量および第2操作量に基づき、車両の走行挙動を設定するための指令値を演算し、車両を走行させることができる。すなわち、運転者が操作部材に対して異なる方向に入力した操作量、例えば、一方向(第1の方向)へ操作部材を変位させたときの変位量と、この一方向に垂直な操作部材を押し付ける方向(第2の方向)に作用させた操作力とに基づいて、車両の走行挙動を設定するための指令値を演算することができる。
これにより、例えば、外乱によって、操作部材の変位量が不意に変化しやすい(すなわち、操作ぶれが起き易い)状況においては、運転者は、操作部材の変位量が変化しないようにしっかりと操作部材を保持し、その上で、操作部材に対して操作力を付与することにより、演算される指令値を極めて容易にかつ正確に変化させることができる。したがって、操作部材に対して入力される第1操作量と第2操作量とに基づいて指令値を演算することにより、良好な操作性が確保できるとともに、車両の走行挙動に対する操作部材の操作ぶれの影響を大幅に抑制することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記制御装置が、さらに、前記検出された第1操作量を、同第1操作量と予め定めた所定の関係にある第1パラメータに変換する第1操作量変換手段と、前記検出された第2操作量を、同第2操作量と予め定めた所定の関係にある第2パラメータに変換する第2操作量変換手段とを備え、前記指令値演算手段は、前記変換された第1パラメータおよび前記変換された第2パラメータを用いて前記指令値を演算することにもある。
この場合、前記第1パラメータは、前記検出された第1操作量の増減に対して線形的または非線形的に増減する関係にあり、前記第2パラメータは、前記検出された第2操作量の増減に対して線形的または非線形的に増減する関係にあるとよい。
これらによれば、運転者による操作部材の操作状態を良好に反映できるように、第1操作量および第2操作量の増減に対して、例えば、線形的または非線形的に増減するように予め定めた所定の関係に基づいて、第1操作量(例えば、操作部材の変位量)を第1パラメータとして変換し、第2操作量(例えば、操作部材に対する操作力)を第2パラメータとして変換することができる。そして、この変換された第1パラメータおよび第2パラメータを用いて指令値を演算することができる。したがって、運転者は、良好な操作性によって操作部材を操作して車両を走行させることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記指令値演算手段は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとを互いに乗算することにより、前記指令値を演算することにもある。この場合、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータのうちの一方は、前記演算される指令値に対する前記第1パラメータおよび前記第2パラメータのうちの他方のゲインであるとよい。
これらによれば、例えば、操作部材の変位量に対応する第1パラメータと操作部材に対する操作力に対応する第2パラメータとを互いに乗算して指令値を計算することができる。また、第1パラメータおよび第2パラメータのうちの一方を他方のパラメータのゲインとして指令値を計算することができる。
これにより、例えば、外乱によって、操作部材の変位量が不意に変化しやすい(すなわち、操作ぶれが起き易い)状況においては、運転者が、操作部材の変位量すなわち第1パラメータが変化しないようにしっかりと操作部材を保持することにより、操作部材に対して付与する操作力すなわち第2パラメータを演算される指令値に対する第1パラメータのゲインとすることができる。これにより、運転者は、第1パラメータが変化しないように操作部材を保持した状態であっても、例えば、操作力を増減して第2パラメータを変化させることにより、第1パラメータの指令値に対するゲインを適宜変更することができるため、演算される指令値を極めて容易にかつ正確に変化させることができる。
一方で、例えば、外乱によって、操作部材の変位量が不意に変化しやすい(すなわち、操作ぶれが起き易い)状況において、運転者が操作部材に対する操作力を小さく、言い換えれば、第2パラメータすなわちゲインを小さくすると、操作部材の変位量すなわち第1パラメータが変化しやすい状況となる。しかし、この状況においては、第2パラメータすなわち第1パラメータのゲインが小さくなるため、演算される指令値に対する第1パラメータの変化、言い換えれば、操作部材の変位量の変化の影響が低減される。したがって、この場合には、例えば、外乱の入力によって操作部材の変位量が不意に変化しても、あるいは、運転者が操作部材を雑に操作しても、車両の挙動変化に与える影響を大幅に低減することができる。したがって、第1パラメータと第2パラメータとを乗算して指令値を演算することにより、良好な操作性が確保できるとともに、車両の走行挙動に対する操作部材の操作ずれの影響を大幅に抑制することができる。
また、例えば、入力される外乱が小さく、操作部材の変位量が変化しにくい(すなわち、操作ぶれが起きにくい)状況においては、運転者は、操作部材を変位させて変位量すなわち第1パラメータを変化させるとともに、操作部材に対する操作力を増減して第2パラメータを変化させることができる。これにより、演算される指令値に対する変位量(すなわち第1パラメータ)の寄与度(すなわち、第2パラメータによって決定されるゲイン)を適宜変更することができる。したがって、操作部材に対する操作を精度よく車両の走行挙動に反映させることができ、運転者は良好な操作性を知覚することができる。
さらに、本発明の他の特徴は、前記指令値演算手段は、前記第1パラメータと前記第2パラメータとを互いに加算することにより、前記指令値を演算することにもある。
これらによれば、例えば、操作部材の変位量に対応する第1パラメータと操作部材に対する操作力に対応する第2パラメータとを互いに加算して指令値を計算することができる。これにより、運転者は、例えば、外乱の入力に対して、第1パラメータが変化しないように操作部材を保持した状態であっても、操作力を増減して第2パラメータを変化させることにより、第1パラメータに対して増減する第2パラメータを加算することができ、演算される指令値を極めて容易にかつ正確に変化させることができる。したがって、第1パラメータと第2パラメータとを加算して指令値を演算することにより、良好な操作性が確保できるとともに、車両の走行挙動に対する操作部材の操作ずれの影響を大幅に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態に係る車両の操作装置について図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る車両の操作装置を概略的に示している。この車両の操作装置は、運転者によって操作される操作部10と、同操作部10の操作状態に応じて種々の指令値(要求値)を算出して出力する電気制御部20とを備えている。
操作部10は、図1および図2に概略的に示すように、車体に対して回転可能に組み付けられたシャフト11に対して、運転者による回動操作が可能となるように組み付けられた本体部材12を備えている。そして、本体部材12には、運転者によって把持される左右一対のグリップ部13,14が形成されており、このグリップ部13,14のうちのいずれか一方(本実施形態においては、図2における右側のクリップ部14)には、操作部材としてのスライド操作部材15が組み付けられている。なお、本実施形態においては、グリップ部14にスライド操作部材15を組み付けて実施するが、グリップ部13にスライド操作部材15を組み付けて実施したり、グリップ部13,14の両方にスライド操作部材15を組み付けて運転者が選択して操作できるように実施することも可能である。
スライド操作部材15は、運転者がグリップ部14を把持した状態で、例えば、親指によって図2における左右方向にスライド操作されるようになっている。そして、スライド操作部材15は、図示しない弾性部材(例えば、バネなど)によって、運転者によるスライド操作に対して反力が付与されるようになっている。これにより、運転者がスライド操作部材15から指を放した場合には、弾性部材による付勢力によって、スライド操作部材15は、初期位置(以下、この初期位置を中立位置という)方向に復帰動作するようになっている。また、スライド操作部材15は、左右のスライド方向に対して略直角方向(すなわち、グリップ部14に押し付ける方向)に僅かに変位する(撓む)ようになっている。
ここで、以下の説明においては、スライド操作部材15は、アクセル操作機能とブレーキ操作機能を有するものとして説明する。そして、スライド操作部材15が、例えば、図2にて矢印で示す右方向にスライド操作されたときに運転者が車両を加速させることを意図し、左方向にスライド操作されたときに運転者が車両を減速させることを意図するものとして説明する。
電気制御部20は、運転者による操作部10の操作状態、より詳しくは、本体部材12の回動操作およびスライド操作部材15のスライド操作および押し付け操作に基づいて、後述する車両に搭載された各種電気制御装置30に対する指令値(要求値)を算出して出力する。このため、電気制御部20は、運転者による本体部材12の回動操作量(実操舵角に対応)を検出する操舵角センサ21と、運転者によるスライド操作部材15のスライド操作量を検出する第1操作量検出手段としての変位量検出センサ22と、運転者によるスライド操作部材15のグリップ部14方向への押し付け力(以下、この押し付け力を操作力という)を検出する第2操作力検出手段としての荷重センサ23と、車両の車速を検出する車速センサ24とを備えている。
操舵角センサ21は、例えば、本体部材12と一体的に回転するシャフト11に組み付けられており、運転者による本体部材12の回動操作量を操舵角θsとして出力する。変位量検出センサ22は、例えば、グリップ部14に内蔵されており、スライド操作部材15の左右方向への変位量を検出して第1操作量としてのスライド量Sを出力する。なお、変位量検出センサ22は、運転者によってスライド操作部材15が中立位置から右方向(加速側)にスライド操作されたときにスライド量Sを正の値として出力し、スライド操作部材15が中立位置から左方向(減速側)にスライド操作されたときにスライド量Sを負の値として出力する。また、変位量検出センサ22は、スライド操作部材15が中立位置にあるときには、スライド量Sを「0」として出力する。荷重センサ23は、例えば、スライド操作部材15に裏面側に組み付けられており、運転者がスライド操作部材15をグリップ部14方向へ押し付ける力(荷重)を検出して第2操作量としての操作力Fを出力する。なお、変位量検出センサ22および荷重センサ23自体の構成および検出方法については周知の構造および検出方法を採用するものとし、詳細な説明を省略する。車速センサ24は、車両の車速を検出して車速Vとして出力する。
これらセンサ21〜24は、電子制御ユニット25に接続されている。電子制御ユニット25は、CPU、EEPROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするもので、図示しない各種プログラムの実行により、各電子制御装置30に対して出力する指令値(要求値)Mを算出する。このため、電子制御ユニット25は、車両内に構築された通信回線A(例えば、LANなど)に接続されており、この通信回線Aを介して算出した指令値(要求値)Mを各電子制御装置30に出力するようになっている。
ここで、車両に搭載された電子制御装置30として、本明細書においては、運転者による本体部材12の回動操作に対して付与する反力の大きさを制御する反力制御ユニット31、運転者による本体部材12の回動操作に応じて図示省略の転舵輪を転舵制御する転舵制御ユニット32、運転者によるスライド操作部材15の右方向へのスライド操作に応じて図示省略のエンジンの出力制御するエンジン制御ユニット33および運転者によるスライド操作部材15の左方向へのスライド操作に応じて図示省略のブレーキ装置を作動制御するブレーキ制御ユニット34を採用するものとする。
なお、これら反力制御ユニット31、転舵制御ユニット32、エンジン制御ユニット33およびブレーキ制御ユニット34も、CPU、EEPROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものである。そして、図示しない各種プログラムの実行により、それぞれ、制御対象としてのアクチュエータの作動を制御する。また、反力制御ユニット31、転舵制御ユニット32、エンジン制御ユニット33およびブレーキ制御ユニット34は、それぞれ、通信回線Aに接続されており、電子制御ユニット25と通信可能とされている。
次に、上記のように構成した車両の操作装置が運転者によって操作されたときの動作について説明する。運転者は、操作部10の本体部材12を回動操作することによって車両を旋回させ、操作部10のスライド操作部材15をスライド操作および押し付け操作することによって車両の前後方向における走行挙動としての車速を設定することができる。以下、このような運転者の操作に対する電子制御ユニット25の動作を具体的に説明する。
運転者がグリップ部13,14を把持して本体部材12を回動操作すると、電子制御ユニット25は、この回動操作に応じて操舵角センサ21によって検出された操舵角θsを通信回線Aを介して反力制御ユニット31と転舵制御ユニット32に出力する。また、電子制御ユニット25は、車速センサ24によって検出された車速Vを通信回線Aを介して転舵制御ユニット32に出力する。これにより、反力制御ユニット31は出力された検出操舵角θsに応じて運転者による回動操作に対する適切な反力を付与し、転舵制御ユニット32は出力された検出操舵角θsおよび検出車速Vに応じて運転者が意図する態様で車両を旋回させるために転舵輪を転舵させる。なお、反力付与制御および転舵動作制御に関しては、本発明と直接関連するものではないため、以下に簡単に説明しておく。
まず、反力付与制御から説明すると、反力制御ユニット31は、例えば、図3に示す特性テーブルを用いて、供給された検出操舵角θsの絶対値に対して比例関数的に変化する反力トルクTzを決定する。ここで、反力トルクTzは、検出操舵角θsの絶対値の増大に伴って増大する変化特性であるとよく、比例関数的な変化特性に代えて、例えば、検出操舵角θsの絶対値の増大に対して指数関数的に増大する変化特性や、検出操舵角θsの絶対値の増大に対してべき乗関数的に増大する変化特性を採用することもできる。そして、反力制御ユニット31は、例えば、シャフト11に連結された図示しない反力アクチュエータの電動モータを駆動制御することによって、運転者による本体部材12の回動操作に対して適切な反力トルクTzすなわち反力を付与する。
次に、転舵動作制御を説明すると、転舵制御ユニット32は、供給された検出操舵角θsに応じて、転舵輪の目標転舵角δdを計算する。具体的には、転舵制御ユニット32は、検出操舵角θsを入力すると、同入力した操舵角θsに応じた転舵輪の目標転舵角δdを、例えば、下記式1に従って計算する。
δd=G・θs …式1
ただし、前記式1中のGは、操舵角θsに対する転舵輪の転舵角の比すなわち操舵ゲインである。ここで、操舵ゲインGは、例えば、図4に示すように、車速センサ24によって検出された車速Vに応じて、その大きさが変化するように決定される。すなわち、検出車速Vが小さい場合には、操舵ゲインGは大きく設定されるため、前記式1に従い操舵角θsに対して大きな目標転舵角δdが計算される。一方、検出車速Vが大きい場合には、操舵ゲインGは小さく設定されるため、前記式1に従い操舵角θsに対して小さな目標転舵角δdが計算される。
そして、転舵制御ユニット32は、転舵輪の実転舵角が計算した目標転舵角δdと一致するように、図示しない転舵アクチュエータを構成する電動モータを駆動制御する。これにより、転舵アクチュエータと機械的に連結された転舵輪が目標転舵角δdとなるように転舵されるため、運転者は車速Vに応じて、所望の態様により車両を旋回させることができる。
次に、運転者によってスライド操作部材15がスライド操作および押し付け操作された場合、言い換えれば、運転者によって車両の車速を設定する操作がなされた場合について、電子制御ユニット25内にてコンピュータプログラム処理によって実現される機能を表す図5の機能ブロック図を用いて説明する。
上述したように、電子制御ユニット25は、操作部10におけるスライド操作部材15のスライド操作および押し付け操作に応じて、車両の車速を設定するための指令値(要求値)Mを算出する。このため、運転者によってスライド操作部材15がスライド操作されると、変位量検出センサ22によってスライド操作部材15のスライド量Sが検出され、運転者によってスライド操作部材15が押し付け操作されると、荷重センサ23によってスライド操作部材15に対する操作力Fが検出される。そして、これら検出されたスライド量Sおよび操作力Fは、第1および第2操作量変換手段としての指令値変換部41に出力される。
指令値変換部41は、運転者によるスライド操作部材15のスライド量Sの絶対値を第1パラメータとしてのスライド操作指令値Kf(S)に変換するとともに、運転者によってスライド操作部材15に入力された操作力Fの絶対値を第2パラメータとしての操作力指令値Kf(F)に変換する。
すなわち、指令値変換部41は、スライド量Sに対するスライド操作指令値Kf(S)を記憶した図6に示すような特性の変換テーブルを用いて、検出されたスライド量Sをスライド操作指令値Kf(S)に変換する。ここで、この第1実施形態におけるスライド操作指令値Kf(S)の変換テーブルの変化特性は、スライド量Sの増加に伴って非線形的に増加する変化特性を採用して実施するが、例えば、スライド量Sの増加に伴って線形的に増加する変化特性を採用して実施することも可能である。
また、指令値変換部41は、操作力Fに対する操作力指令値Kf(F)を記憶した図7に示すような特性の変換テーブルを用いて、検出された操作力Fを操作力指令値Kf(F)に変換する。ここで、この第1実施形態における操作力指令値Kf(F)の変換テーブルは、運転者によって入力された操作力Fの増加に応じて連続的に(線形的に)増加する変化特性を有する。また、この操作力指令値Kf(F)の変換テーブルは、入力された操作力Fが小さいときに一定の下限値となり、入力された操作力Fが大きいときに一定の上限値となる変化特性も有する。なお、この変化特性に代えて、例えば、運転者によって入力された操作力Fの増加に対して非線形的に増加する変化特性を採用して実施することも可能である。
このように、第1および第2パラメータとしてのスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を決定すると、指令値変換部41は、決定したスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を指令値演算部42に供給する。
指令値演算手段としての指令値演算部42は、指令値変換部41によって決定されたスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を用いた下記式2に従って、車速を設定するための指令値(要求値)Mを計算する。
M=Kf(S)・Kf(F) …式2
ここで、前記式2に従って計算される指令値(要求値)Mについて説明する。上述したように、スライド操作指令値Kf(S)は運転者によるスライド操作部材15のスライド量Sの増加に伴って非線形的に増加し、操作力指令値Kf(F)は運転者によるスライド操作部材15に対する操作力Fの増加に伴って線形的に増加する。そして、前記式2によれば、これらスライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを乗算することにより、指令値(要求値)Mを計算することができる。
したがって、例えば、運転者によって入力される操作力Fの大きさに応じて増減する操作力指令値Kf(F)を、スライド操作指令値Kf(S)の指令値(要求値)Mに対する寄与度(ゲイン)としてみなすことができる。このように、操作力指令値Kf(F)を一種のゲインとみなすことにより、運転者は、例えば、車体に対して大きな外乱が入力してスライド操作部材15に対するスライド操作がぶれる可能性の高い走行環境下で車両を走行させる場合であっても、適切に車速を設定することができる。すなわち、この状況においては、運転者はグリップ部13,14をしっかりと(強く)把持し、例えば、親指によるスライド操作部材15のスライド量Sを固定する。そして、運転者は、グリップ部14の把持に伴い、スライド操作部材15に対する親指の操作力Fを増減する。これにより、操作力指令値Kf(F)すなわちゲインを増減させることができ、その結果、スライド操作部材15のスライド量Sを一定に維持した状態であっても、前記式2に従って計算される指令値(要求値)Mを増減させることができる。
また、例えば、車体に対して大きな外乱が入力する状況においては、運転者は、逆に、スライド操作部材15に対する親指の操作力Fを小さくすることもできる。これにより、操作力指令値Kf(F)すなわちゲインが小さくなり、車体に対して入力した外乱が大きく、スライド操作部材15のスライド操作がぶれた場合であっても、前記式2に従って計算される指令値(要求値)Mの変化を抑制することができて、車速の変化を抑制することができる。
一方、運転者は、車体に対して大きな外乱が入力せずスライド操作部材15に対するスライド操作がぶれる可能性が低い走行環境下で車両を走行させる場合には、グリップ部13,14を軽く(弱く)把持し、例えば、親指によってスライド操作部材15のスライド量Sを滑らかに増減させる。そして、この状況においては、スライド操作部材15に対する親指の操作力Fを小さくすることができるため、操作力指令値Kf(F)すなわちゲインを下限値で維持することができる。これにより、例えば、車両を低速で走行させる状況では、スライド操作部材15のスライド量Sの変化に対する指令値(要求値)Mの変化を緩やかにすることができ、運転者は、容易に車両を走行させることができる。
また、車体に対して大きな外乱が入力しない状況においては、運転者は、逆に、スライド操作部材15に対する親指の操作力Fを大きくすることもできる。これにより、例えば、車両を中・高速で走行させる状況では、操作力指令値Kf(F)すなわちゲインを大きくすることができ、スライド操作部材15のスライド量Sが小さい場合であっても、前記式2に従って計算される指令値(要求値)Mに基づいて車速を容易に設定することができる。
このように、指令値(要求値)Mを計算すると、指令値演算部42は計算した指令値(要求値)Mを指令値出力部43に供給する。指令値出力部43は、計算された指令値(要求値)Mを、通信回線Aを介して、エンジン制御ユニット33とブレーキ制御ユニット34に出力する。これにより、エンジン制御ユニット33とブレーキ制御ユニット34は、指令値出力部43によって出力された指令値(要求値)Mに基づき、エンジンの出力およびブレーキ装置の作動を互いに協調して制御する。したがって、スライド操作部材15のスライド操作状態および操作力付与状態に基づいて計算される指令値(要求値)Mに対応した車速で車両を走行させることができる。
以上の説明からも理解できるように、上記第1実施形態によれば、運転者がスライド操作部材15に対して異なる方向に入力したスライド量Sおよび操作力Fをそれぞれスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)に変換し、この変換したスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を互いに乗算して、車両の走行挙動を設定するための指令値(要求値)Mを演算することができる。
これにより、運転者は、例えば、スライド操作指令値Kf(S)が変化しないようにスライド操作部材15を保持した状態であっても、操作力Fを増減して操作力指令値Kf(F)を変化させることにより、スライド操作指令値Kf(S)の指令値(要求値)Mに対するゲインすなわち操作力指令値Kf(F)を適宜変更することができる。したがって、演算される指令値(要求値)Mを極めて容易にかつ正確に変化させることができて、良好な操作性が確保できるとともに、車両の走行挙動に対するスライド操作部材15のスライド操作のずれの影響を大幅に抑制することができる。
上記実施形態においては、指令値演算部42が前記式2に従って、スライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを互いに乗算して、指令値(要求値)Mを計算するように実施した。これに対して、第1パラメータとしてのスライド操作指令値Kf(S)と第2パラメータとしての操作力指令値Kf(F)とを互いに加算して、指令値(要求値)Mを計算するように実施することも可能である。以下、この第2実施形態を詳細に説明する。
この第2実施形態においては、図8に示すように、変位量検出センサ22によって検出されたスライド操作部材15のスライド量Sと荷重センサ23によって検出された操作力Fが第1および第2操作量変換手段としての指令値変換部44に出力される。指令値変換部44においては、上記第1実施形態の指令値変換部41と同様に、運転者によるスライド操作部材15のスライド量Sをスライド操作指令値Kf(S)に変換するとともに、運転者によってスライド操作部材15に入力された操作力Fを操作力指令値Kf(F)に変換する。ただし、この第2実施形態においては、指令値変換部44が、図9に示す変化特性を有する変換テーブルに基づいてスライド量Sの絶対値をスライド操作指令値Kf(S)に変換し、図10に示す変化特性を有する変換テーブルに基づいて操作力Fの絶対値を操作力指令値Kf(F)に変換する。
すなわち、指令値変換部44は、運転者によるスライド操作部材15のスライド量Sの増減に対して比例関数的に変化するスライド操作指令値Kf(S)を決定する。なお、このスライド操作指令値Kf(S)の決定に際しては、例えば、スライド量Sの変化に対して非線形的に変化する特性を有する変換テーブルを用いてスライド操作指令値Kf(S)を決定することも可能である。また、指令値変換部44は、運転者によってスライド操作部材15に入力された操作力Fが所定の操作力F0未満であるときに操作力指令値Kf(F)を略「0」とする、言い換えれば、所定の操作力F0未満の領域を不感帯領域とし、入力された操作力Fが所定の操作力F0以上であるときに非線形的に変化する操作力指令値Kf(F)を決定する。なお、この操作力指令値Kf(F)の決定に際しては、例えば、所定の操作力F0以上の操作力Fの変化に対して線形的に変化する特性を有する変換テーブルを用いて操作力指令値Kf(F)を決定することも可能である。
そして、このように、スライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を決定すると、指令値変換部44は、決定したスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を指令値演算手段としての指令値演算部45に供給する。
指令値演算部45は、指令値変換部44によって決定されたスライド操作指令値Kf(S)および操作力指令値Kf(F)を用いた下記式3に従って、車速を設定するための指令値(要求値)Mを計算する。
M=Kf(S)+Kf(F) …式3
ここで、前記式3に従って計算される指令値(要求値)Mについて説明する。この第2実施形態においても、スライド操作指令値Kf(S)は運転者によるスライド操作部材15のスライド量Sの増加に伴って増加し、操作力指令値Kf(F)は運転者によるスライド操作部材15に対する操作力Fが所定の操作力F0以上の増加に伴って増加する。そして、前記式3によれば、これらスライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを加算することにより、指令値(要求値)Mを計算することができる。
したがって、運転者がスライド操作部材15を、不感帯領域内で、すなわち、所定の操作力F0未満の操作力Fを付与して、スライド操作している状況においては、指令値(要求値)Mがスライド操作指令値Kf(S)にのみ基づいて決定される。これにより、例えば、車両を低速で走行させる場合などにおいては、運転者はスライド操作部材15のスライド量Sを変化させることにより、このスライド量Sの変化に対して比例関数的に変化する指令値(要求値)Mに基づいて車両を走行させることができる。このため、滑らかに車両を走行させることができる。
一方、運転者がスライド操作部材15に対して意識的に所定の操作力F0以上の操作力Fを付与してスライド操作している状況においては、指令値(要求値)Mがスライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)と加算することによって決定される。これにより、例えば、車両を加速させる場合などにおいては、運転者はスライド操作部材15のスライド量Sを変化(増加)させるとともにスライド操作部材15に対する操作力Fを増加させることにより、指令値(要求値)Mを大きな値として計算させることができる。したがって、例えば、上述した低速時における車速を容易に設定するためにスライド量Sに対するスライド操作指令値Kf(S)の変化、言い換えれば、スライド量Sに対する指令値(要求値)Mの変化が緩やかになるように設定されている場合であっても、運転者は、必要に応じて所定の操作力F0以上の操作力Fをスライド操作部材15に付与することにより、所望の態様によって車両を走行させることができる。
そして、このように指令値(要求値)Mを計算すると、指令値演算部45は計算した指令値(要求値)Mを上記第1実施形態と同様の指令値出力部43に供給する。これにより、指令値出力部43は、上記第1実施形態と同様に、通信回線Aを介して、計算された指令値(要求値)Mをエンジン制御ユニット33およびブレーキ制御ユニット34に出力する。したがって、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、スライド操作部材15のスライド操作状態および操作力付与状態に基づいて計算される指令値(要求値)Mに対応した車速で車両を走行させることができる。
以上の説明からも理解できるように、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、スライド操作部材15に対して異なる方向に入力する2つのパラメータ、すなわち、スライド量Sを変換したスライド操作指令値Kf(S)と操作力Fを変換した操作力指令値Kf(F)とに基づいて指令値(要求値)Mを計算することができる。そして、この第2実施形態においては、これらスライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを互いに加算して指令値(要求値)Mを計算することができる。
これにより、運転者は、例えば、スライド操作指令値Kf(S)が変化しないようにスライド操作部材15を保持した状態であっても、意識的に操作力Fを所定の操作力F0以上の領域内で増減させて操作力指令値Kf(F)を変化させることにより、スライド操作指令値Kf(S)に対して増減する操作力指令値Kf(F)を加算することができる。したがって、演算される指令値(要求値)Mを極めて容易にかつ正確に変化させることができ、良好な操作性が確保できるとともに、車両の走行挙動に対するスライド操作部材15のスライド操作のずれの影響を大幅に抑制することができる。
ここで、上記第1および第2実施形態においては、第1操作量としてのスライド量Sを第1パラメータとしてのスライド操作指令値Kf(S)に変換し、第2操作量としての操作力Fを第2パラメータとしての操作力指令値Kf(F)に変換して実施した。しかし、スライド量Sと操作力Fをそのまま用いて乗算または加算し、この計算により得られた値と所定の関係にある指令値(要求値)Mを決定するように実施することも可能である。この場合においても、上記第1および第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施にあたっては、上記第1および第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記第1および第2実施形態においては、車両の車速を設定するために、運転者がスライド操作部材15をスライド操作および押し付け操作するように実施した。しかし、例えば、車両を旋回させるために運転者がスライド操作部材15をスライド操作および押し付け操作するように実施することも可能である。この場合であっても、例えば、スライド操作部材15のスライド操作に応じて転舵輪を転舵させるようにしておき、運転者によってスライド操作部材15に入力される操作力Fを加味することにより、運転者の意思を反映した態様で転舵輪を転舵させることができる。すなわち、例えば、運転者がスライド操作部材15をスライド量Sでスライド操作した上で、操作力Fを付与することにより転舵輪がより大きく転舵されるようにすることによって、運転者は所望の態様で車両を旋回させることができる。
また、上記第1実施形態においては、スライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを互いに乗算して指令値(要求値)Mを計算し、第2実施形態においては、スライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを互いに加算して指令値(要求値)Mを計算するように実施した。この場合、指令値(要求値)Mを計算するにあたり、例えば、運転者が、車両の走行環境(道路の状態や走行状態など)や自身の好みに応じて、スライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを乗算して指令値(要求値)Mを計算するか、加算して指令値(要求値)Mを計算するかを選択するように実施してもよい。また、この場合、電子制御ユニット25が、車両の走行環境に応じて、スライド操作指令値Kf(S)と操作力指令値Kf(F)とを乗算して指令値(要求値)Mを計算するか、加算して指令値(要求値)Mを計算するかを自動的に切り替えるように実施することも可能である。
また、上記第1実施形態および第2実施形態においては、スライド操作部材15をシャフト11に一体的に組み付けられた本体部材12に形成して実施した。しかし、運転者によって操作可能であれば、例えば、運転席周りに配置されて傾倒動作可能なジョイスティックタイプの本体部材に対してスライド操作部材を形成するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態および第2実施形態においては、操作部材として運転者の指によってスライド操作されるスライド操作部材15を設けて実施した。しかし、この場合、運転者の手によって異なる方向に操作量(例えば、変位量と操作力)を入力可能な操作部材であれば、例えば、レバータイプやジョイスティックタイプなどの操作部材を用いてもよい。
さらに、上記第1および第2実施形態においては、第1操作量としてスライド操作部材15のスライド量Sを採用し、第2操作量としてスライド操作部材15を本体部材12に押し付ける操作力を採用して実施した。しかし、運転者が異なる方向に操作入力可能であればいかなる値を用いてもよい。例えば、上記第1実施形態および第2実施形態におけるスライド操作部材15に代えて、操作部材として、例えば、回転操作部材を採用した場合には、この回転操作部材の回転操作量(スライド量Sに対応)を第1操作量とし、運転者が回転操作部材を把持する力(操作力Fに対応)を第2操作量として採用することができる。この場合においても、上記第1および第2実施形態と同様の効果が期待できる。
ここで、操作部材として回転操作部材を採用できることから、例えば、運転者が手で把持して回転操作するグリップを備えた2輪の車両(オートバイ)における操作装置に本発明を適用して実施することも可能である。この場合には、グリップを回転操作して(スライド量Sに対応)車両を走行させることに加えて、グリップを把持する力(操作力Fに対応)をも考慮することにより、2輪の車両においても、上記第1および第2実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明の第1および第2実施形態に共通する車両の操作装置の概略図である。 運転者によって操作される操作部をより具体的に示す斜視図である。 操舵角と反力トルクの関係を示すグラフである。 車速と操舵ゲインの関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係り、図1の電子制御ユニットにて実行されるコンピュータプログラム処理を機能的に表す機能ブロック図である。 図5の指令値変換部が決定するスライド量に対するスライド操作指令値の変化特性を表す特性テーブルを概略的に示した図である。 図5の指令値変換部が決定する操作力に対する操作力指令値の変化特性を表す特性テーブルを概略的に示した図である。 本発明の第2実施形態に係り、図1の電子制御ユニットにて実行されるコンピュータプログラム処理を機能的に表す機能ブロック図である。 図8の指令値変換部が決定するスライド量に対するスライド操作指令値の変化特性を表す特性テーブルを概略的に示した図である。 図8の指令値変換部が決定する操作力に対する操作力指令値の変化特性を表す特性テーブルを概略的に示した図である。
符号の説明
10…操作部、11…シャフト、12…本体部材、13,14…グリップ部、15…スライド操作部材、20…電気制御部、21…操舵角センサ、22…変位量検出センサ,23…荷重検出センサ、24…車速センサ、25…電子制御ユニット

Claims (8)

  1. 運転者によって操作される操作部材と、同操作部材の操作に応じて車両の走行挙動を設定するための指令値を出力する制御装置とを備えた車両の操作装置において、前記制御装置を、
    前記操作部材に対する第1の方向への第1操作量を検出する第1操作量検出手段と、
    前記操作部材に対する前記第1の方向と異なる第2の方向への第2操作量を検出する第2操作量検出手段と、
    前記検出された第1操作量と前記検出された第2操作量とに基づいて前記指令値を演算する指令値演算手段とで構成したことを特徴とする車両の操作装置。
  2. 請求項1に記載した車両の操作装置において、
    前記制御装置は、さらに、
    前記検出された第1操作量を、同第1操作量と予め定めた所定の関係にある第1パラメータに変換する第1操作量変換手段と、
    前記検出された第2操作量を、同第2操作量と予め定めた所定の関係にある第2パラメータに変換する第2操作量変換手段とを備え、
    前記指令値演算手段は、
    前記変換された第1パラメータおよび前記変換された第2パラメータを用いて前記指令値を演算することを特徴とする車両の操作装置。
  3. 請求項2に記載した車両の操作装置において、
    前記指令値演算手段は、
    前記第1パラメータと前記第2パラメータとを互いに乗算することにより、前記指令値を演算することを特徴とする車両の操作装置。
  4. 請求項3に記載した車両の操作装置において、
    前記第1パラメータおよび前記第2パラメータのうちの一方は、前記演算される指令値に対する前記第1パラメータおよび前記第2パラメータのうちの他方のゲインであることを特徴とする車両の操作装置。
  5. 請求項2に記載した車両の操作装置において、
    前記指令値演算手段は、
    前記第1パラメータと前記第2パラメータとを互いに加算することにより、前記指令値を演算することを特徴とする車両の操作装置。
  6. 請求項2に記載した車両の操作装置において、
    前記第1パラメータは、前記検出された第1操作量の増減に対して線形的または非線形的に増減する関係にあり、前記第2パラメータは、前記検出された第2操作量の増減に対して線形的または非線形的に増減する関係にあることを特徴とする車両の操作装置。
  7. 請求項1に記載した車両の操作装置において、
    前記第1操作量検出手段によって検出される前記第1操作量は、前記操作部材を前記第1の方向に変位させたときの変位量であり、
    前記第2操作量検出手段によって検出される前記第2操作量は、前記操作部材に入力されて前記第2の方向に作用する操作力であることを特徴とする車両の操作装置。
  8. 前記操作力は、運転者の手または指によって入力される請求項7に記載した車両の操作装置。
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