JP2008261267A - 複数負荷の給電駆動用電子制御装置 - Google Patents

複数負荷の給電駆動用電子制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】開閉素子によって駆動制御される複数の電気負荷の短絡及び断線異常をマイクロプロセッサによって順次検出する。
【解決手段】外部電源101と電気負荷105a〜105eと各開閉素子130は互いに直列接続され、開閉素子130の出力端子電圧は状態検出回路170によって「H」「L」レベルに二値化してマイクロプロセッサ110Aに入力される。各開閉素子130はマイクロプロセッサ110Aによって順次起動及び順次停止され、起動停止過程において開閉素子130の閉路異常と開路異常とが順次判定される。順次起動によって電源配線の突入電流が抑制され、また順次停止によって負荷電流の急変が抑制され、順次異常判定によってマイクロプロセッサ110Aの制御負担が軽減される。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車用エンジンの排気ガスセンサの環境温度を制御する電熱ヒータ等の複数の電気負荷に関し、その駆動回路の異常を簡易に検出するための複数負荷の給電駆動用電子制御装置に関するものである。
複数の電気負荷の駆動回路における断線異常または負荷の短絡異常等の異常判定を行う方法には様々なものがある。例えば、特許文献1に記載の「ヒータ制御装置」によれば、内燃機関の排気通路に設けられた複数の空燃比センサに対する温度制御用のヒータに関し、各ヒータを順次単独駆動することによって一つの電流検出抵抗と電流検出手段によって個々のヒータの異常を検出する手段が開示されている。
また、特許文献2に記載の「PTCヒータを用いる空気調和機の制御方法」によれば、抵抗変化が正の温度係数を持つPTCヒータの通電電流を監視しながら、複数のPTCヒータを順次起動する技術が開示されている。
さらに、この発明と関連して電気負荷の給電制御においてパワートランジスタと過電流制限機能と過熱遮断機能を備えたインテリジェントスイッチは広く実用されている。例えば特許文献3に記載の「インテリジェントパワースイッチ装置」によれば、電流ミラー回路に設けられた電流検出抵抗を用いてメイントランジスタのON/OFF制御を行って過電流制限を行うと共に、温度検出素子を用いてメイントランジスタの過熱遮断を行うN−MOS型の電界効果トランジスタが開示されている。
特開2005−003500号公報(図2、要約) 特開平08−152179号公報(図1、要約) 特開2000−312142号公報(図1、要約)
しかしながら、上述した特許文献1によるヒータ制御装置は、全ヒータに通電されたときの電流検出抵抗の電圧降下が大きく、電流検出抵抗の発熱が過大となる欠点があると共に、全ヒータに対して通電を行うときに大きな突入電流が流れる欠点がある。
また、特許文献2によるPTCヒータの制御方法によれば、複数ヒータの突入電流が抑制されるが、単に合計電流の監視を行うだけでは給電回路の異常を正確に判定できない欠点がある。
さらに、特許文献3によるインテリジェントパワースイッチ装置は、電気負荷の下流側に接続された過熱自己保持型半導体スイッチであるパワートランジスタにおいて、過電流発生時にパワートランジスタを通電遮断することに主眼があり、給電回路の断線及び短絡異常の取り扱いについては論及されていない。
この発明の目的は、複数電気負荷の突入電流を抑制すると共に、電気負荷の断線及び短絡状態を正確に順次検出することができる複数負荷の給電駆動用電子制御装置を提供することである。
この発明による複数負荷の給電駆動用電子制御装置は、外部電源から給電され、複数の電気負荷を駆動制御するための複数の開閉駆動回路部と、前記複数の開閉駆動回路部に対して個別に駆動制御指令を供給するマイクロプロセッサとを備え、前記複数の開閉駆動回路部は、前記マイクロプロセッサからの駆動制御指令に応動する開閉素子と、当該開閉素子の出力端子電圧レベルに応動する状態検出回路とをそれぞれ有し、前記マイクロプロセッサは、前記状態検出回路からの出力信号を監視して、前記複数の電気負荷の順次起動及び順次停止過程において、前記電気負荷の駆動回路に関する異常の有無を順次検出する制御プログラムを包含したプログラムメモリと協働し、前記複数の電気負荷に対する通電開始時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子を順次閉路駆動する順次起動指令手段と、前記複数の電気負荷に対する通電停止時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子を順次開路する順次停止指令手段と、開閉素子に駆動制御指令を供給した際に、当該開閉素子の両端電圧が所定値以上であるとき、当該開閉素子の閉路異常と判定する閉路異常判定手段と、開閉素子に対する駆動制御指令を解除した際に、当該開閉素子の両端電圧が所定値以下であるとき、当該開閉素子の開路異常と判定する開路異常判定手段との機能を実行することを特徴とする。
この発明によれば、複数の電気負荷の駆動用開閉素子に対する状態検出信号をマイクロプロセッサによって監視して、複数の電気負荷の順次起動及び順次停止過程において、電気負荷の駆動回路に関する異常の有無を順次検出するようになっている。従って、複数の電気負荷が順次起動されることによって、電源配線に対して過大な突入電流が流れるのを抑制することができると共に、複数の電気負荷が順次停止されることによって、負荷電流の急変を抑制することができ、かつ順次起動及び順次停止過程で駆動回路の異常が個別に順次検出されるので、マイクロプロセッサの制御負担の集中を軽減することができる効果がある。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による複数負荷の給電駆動用電子制御装置について図1に示す回路ブロック図を参照して説明する。図1において、電子制御装置100Aは、例えば自動車用エンジン制御装置であって、当該電子制御装置100Aは、複数負荷の給電駆動用電子制御装置を構成するものであり、車載バッテリである外部電源101からキースイッチ等による電源スイッチに応動する電源開閉素子102を介して給電されるようになっている。警報表示器103は、後述のマイクロプロセッサ110Aの出力端子に接続され、運転手が視認しやすいように電子制御装置100Aの外部に設置されている。
ここで、例えばエンジン制御装置である電子制御装置100Aには、多数の電気負荷群104と、後述の電気負荷105a〜105eと、各種の入力センサ群106が接続され、これらの入力センサの動作状態に応動して電気負荷104及び105a〜105eに対する給電または給電停止が行われるようになっている。例えば図示しない排気ガスセンサの電熱ヒータである電気負荷105a〜105e(以下、代表して105nとしても記載する)の正端子は一括して電源開閉素子102に接続され、負端子は後述の開閉駆動回路部150a〜150e(以下、代表して150nとしても記載する)に接続されている。
電子制御装置100Aの主要部を構成するマイクロプロセッサ110Aは、演算処理用のRAMメモリ111、例えば不揮発フラッシュメモリであるプログラムメモリ112A、例えば不揮発EEPROMメモリであるデータメモリ113A及び多チャンネルAD変換器114と協働する。ここで、多チャンネルAD変換器114は、センサ群106の内でアナログセンサの検出信号をマイクロプロセッサ110Aに入力されるようになっている。また、プログラムメモリ112Aには、センサ群106及び電気負荷群104に関する入出力制御プログラムに加えて、電気負荷105a〜105eに対する駆動制御指令Dr1〜Dr5(以下、代表してDrnと記載することがある)を発生するための給電制御手段となるプログラムと、図3で後述する順次起動指令手段及び順次停止指令手段及び異常判定手段及び異常処理手段及び異常履歴保存手段などの様々な制御プログラムが格納されている。さらに、不揮発データメモリ113Aには、電気負荷105nの異常発生履歴として断線異常の発生の有無または短絡異常の発生の有無に関する情報が格納保存されるようになっている。
定電圧電源回路120は、外部電源101から電源開閉素子102を介して給電され、例えばDC5Vの安定化された制御電源電圧Vccを発生して、マイクロプロセッサ110Aに対する制御電源を供給するようになっている。例えば燃料噴射用電磁弁や点火コイル、或いは変速機の変速段選択用電磁弁である電気負荷群104は、パワートランジスタを主体とした出力インタフェース回路124を介してマイクロプロセッサ110Aの出力ポートに接続されている。エンジンのクランク角センサ、排気ガスセンサ、アクセルポジションセンサ、スロットルポジションセンサ、エアフローセンサ等のセンサ群106は、フィルタ回路を主体とした入力インタフェース回路126を介してマイクロプロセッサ110Aの入力ポートに接続されている。
開閉駆動回路部150nにおいて、開閉素子130は、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であるときに出力論理レベルが「L」となる否定論理素子を構成しており、例えば駆動制御指令Dr1の論理レベルが「H」になると、開閉駆動回路部150A内の開閉素子130の出力論理レベルが「L」となり、外部電源101から電源開閉素子102、電気負荷105a、電流検出抵抗133を介して電気負荷105aが給電駆動されるようになっている。各電気負荷105nと電流検出抵抗133との接続点は断線検出抵抗134を介して車体接地されたグランド回路に接続されると共に、状態検出回路170を介して状態検出信号Stnがマイクロプロセッサ110Aに入力されるようになっている。
なお、電気負荷105nの抵抗R105と電流検出抵抗133の抵抗R133と断線検出抵抗134の抵抗R134との大小関係は、式(1)のとおりとなっている。
R134>>R105>>R133・・・及び(1)
より厳密に言えば、状態検出回路170の論理変化閾値電圧をVs、外部電源101の最大電圧をVbmax、最小電圧をVbminとしたときに、式(2)、(3)の関係が成立するように、抵抗R133及びR134が選択されるようになっている。
Vbmax×R133/(R133+R105)<Vs・・・及び(2)
Vbmin×R134/(R134+R105)>Vs・・・及び(3)
ただし、断線検出抵抗134は、開閉素子130が開路しているときに、電気負荷105nに対する漏洩電流を検出するものであって、この漏洩電流によって電気負荷105nが誤動作しないように十分大きな抵抗値のものが使用されるようになっている。電気負荷105nやその駆動回路が正常であって、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であるときには、電気負荷105nに対する給電は行われず、状態検出回路170の入力端電圧は外部電源101の電源電圧Vbに略等しい高電圧レベルにあって、状態検出回路170の出力である状態検出信号Stnの論理レベルは「L」となっている。電気負荷105nやその駆動回路が正常であって、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であるときには、電気負荷105nに対する給電が行われるが、正常な負荷電流と電流検出抵抗133の抵抗値R133の積は充分低いレベルにあって、状態検出回路170の入力電圧は論理反転閾値電圧Vsよりも低い電圧レベルとなっている。従って、状態検出回路170の出力である状態検出信号Stnの論理レベルは「H」となっている。
一方、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であって、電気負荷105nに対する給電を停止している状態において、電気負荷105nまたはその配線が断線していたり、開閉素子130自体が短絡異常であったり、電気負荷105nの負端子配線がグランド回路に混触する地絡状態にあれば、状態検出回路170の入力電圧レベルは「L」となり、状態検出信号Stnの論理レベルが「H」となることによって異常が検出される。他方、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であって、電気負荷105nに対する給電を行っている状態において、電気負荷105nが内部短絡していたり、電気負荷105nの負端子配線が電源線に混触する天絡状態にあれば、電流検出抵抗133に過大電流が流れ、その結果として状態検出回路170の入力電圧レベルは「H」となり、状態検出信号Stnの論理レベルが「L」となることによって異常が検出される。また、電気負荷105nに対する給電指令が行われているにもかかわらず、開閉素子130自体が断線開路異常であるときにも状態検出信号Stnの論理レベルが「L」となることによって異常が検出される。
図1に示す構成の正常動作時の給電特性線図である図2において、駆動制御指令Dr1〜Dr5は、時間差Δtを置いて順次「H」レベルとなり、起動過渡時間Tup=4×Δtをおいて全電気負荷105a〜105eが駆動されるようになっている。駆動期間Tonが経過すると、駆動制御指令Dr1〜Dr5は、時間差Δtを置いて順次「L」レベルとなり、停止過渡時間Tdn=4×Δtをおいて全電気負荷105a〜105eが駆動停止されるようになっている。電気負荷105nに対するデューティ制御を行う時には、停止期間Toffを置いて再び順次起動と順次停止が行われることになるが、駆動期間Tonや停止期間Toffに比べると、起動過渡時間Tupや停止過渡時間Tdnは充分短い時間となっている。従って、デューティ制御の通電率γは式(4)で示される。
γ=(Tup+Ton)/(Tup+Tdn+Ton+Toff)
≒Ton/(Ton+Toff) ・・・ (4)
次に、図1に示すこの発明の実施の形態1による複数負荷の給電駆動用電子制御装の作用及び動作について説明する。図1において、図示しない電源スイッチを閉路すると、電源開閉素子102が閉路して、電子制御装置100Aには、外部電源101から電源電圧Vb=Vbmin〜Vbmaxが印加され、定電圧電源回路120を介して安定化された制御電源電圧Vccがマイクロプロセッサ110Aに供給される。マイクロプロセッサ110Aは、センサ群106の動作状態とプログラムメモリ112Aに格納された入出力制御プログラムに基づいて電気負荷群104を制御すると共に、電気負荷105nに対する給電制御プログラムに基づいて駆動制御指令Drnを発生する。
なお、電気負荷105nが排気ガスセンサの電熱ヒータである場合、エンジン始動時の低温状態においては全電圧給電駆動されるが、この全電圧給電駆動状態であっても例えば1秒間に1回の割合で順次停止と順次起動期間を介在させることによって、電熱ヒータの異常の有無を常時監視しておくことも可能である。また、エンジンの冷却水温が高く、エンジンが高負荷状態にあるときには、電熱ヒータに対する給電は停止されるが、この通電停止期間であっても例えば1秒間に1回の割合で短時間の順次起動と順次停止を介在させることによって、電熱ヒータの異常の有無を常時監視しておくことも可能である。また、前記以外の通常状態にあっては、電熱ヒータは約100msの周期で通電率30%程度のデューティ制御による低圧給電が行われるが、この低圧給電状態においては、各デューティサイクル毎に異常判定を行うか、例えば1秒に1回程度の異常判定を行うようにしても良い。
マイクロプロセッサ110Aは、電気負荷105nの駆動回路に対する異常判定を行って、異常発生時には警報表示器103によって通報するようになっている。以下、図1に示す構成での異常判定動作、主にマイクロプロセッサ110Aによる動作である図3に示すフローチャートを参照して説明する。
図3において、ステップ300は異常判定動作開始ステップ、続くステップ301は電気負荷105nに対する通電時期であるかどうかを判定し、通電時期でないときまたは全電気負荷105nが通電駆動済であるときにはNOの判定を行ってステップ311へ移行し、通電時期であって全電気負荷105nの通電駆動が完了していなければYESの判定を行ってステップ302へ移行するようになっている。
なお、電気負荷105nが排気ガスセンサのための電熱ヒータである場合には、前述したように、低温始動時には全電圧給電駆動、高温高負荷状態では給電停止、通常運転状態では低電圧給電が行われるが、全電圧給電駆動時や給電停止時であっても異常判定を行うために定期的に順次起動及び順次停止が行われるようになっている。
ステップ302は、ステップ301が通電時期で全通電未完了であると判定したときに実行されて、先ずは駆動制御指令Dr1を論理レベル「H」にセットするステップであるが、後述のステップ306を経由して再度ステップ302が実行されたときには、駆動制御指令Dr2が論理レベル「H」にセットされる。このようにして、順次Dr1〜Dr5が論理レベル「H」にセットされるようになっていて、ステップ302は、順次起動指令手段となるものである。
ステップ303は、ステップ302に続いて実行され、ステップ302で駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」にセットされた電気負荷105nに関する状態検出信号Stnの論理レベルが「H」となったかどうかを判定し、「H」になっていなければNOの判定を行ってステップ304へ移行し、「H」になっておればYESの判定を行ってステップ306へ移行する閉路異常判定手段となるステップであり、当該ステップ303では、駆動制御指令Drnが論理レベル「H」になってから、開閉素子130や状態検出回路170が動作する微小な反応応答時間を待ってから判定を行うようになっている。
ステップ304は、ステップ303が閉路異常判定を行ったときに実行され、ステップ302でセットされた駆動制御指令Drnをリセット(論理レベル「L」)すると共に、警報表示器103に対する異常報知指令出力を発生する異常処理手段となるステップである。
続くステップ305は、電気負荷105nに関する閉路異常が発生したことを異常発生履歴情報としてRAMメモリ111に書込みするステップである。なお、ステップ304、305において、異常報知を行ったり、異常記憶を行う前に再度ステップ303による確認判定を行ってから、確認判定が異常判定であったときに異常報知と異常記憶を実行するようにしても良い。
ステップ306は、ステップ303が異常なしの判定であったとき、またはステップ305に続いて実行され、全ての電気負荷105nに対する駆動制御指令Drnの論理レベルを「H」にセットしたかどうかを判定し、未完了であればNOの判定を行ってステップ302へ復帰し、すべての電気負荷105nの駆動が完了しておればYESの判定を行ってステップ311へ移行するステップとなっている。但し、ステップ304において、駆動制御指令Drnがリセットされた電気負荷105nについては、既に当該駆動制御指令Drnは「H」にセットされたものとみなすようになっている。
ステップ301の判定がNOであったとき、またはステップ306の判定がYESであったときに実行されるステップ311は、電気負荷105nに対する通電停止時期であるかどうかを判定し、通電停止時期でないときまたは全電気負荷105nが通電停止済であるときにはNOの判定を行ってステップ320へ移行し、通電停止時期であって全電気負荷105nの通電停止が完了していなければYESの判定を行ってステップ312へ移行するようになっている。
ステップ312は、ステップ311が通電停止時期で通電停止未完了であると判定したときに実行されて、先ずは駆動制御指令Dr1を論理レベル「L」にリセットするステップであるが、後述のステップ316を経由して再度ステップ312が実行されたときには、駆動制御指令Dr2が論理レベル「L」にリセットされる。このようにして、順次Dr1〜Dr5が論理レベル「L」にリセットされるようになっていて、ステップ312は、順次停止指令手段となっている。
ステップ312に続いて実行されるステップ313は、ステップ312で駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」にリセットされた電気負荷105nに関する状態検出信号Stnの論理レベルが「L」となったかどうかを判定し、「L」になっていなければNOの判定を行ってステップ314へ移行し、「L」になっておればYESの判定を行ってステップ316へ移行する閉路異常判定手段となるステップであり、当該ステップ313では、駆動制御指令Drnが論理レベル「L」になってから、開閉素子130や状態検出回路170が復帰動作する微小な反応応答時間を待ってから判定を行うようになっている。
ステップ314は、ステップ313が開路異常判定を行ったときに実行され、警報表示器103に対する異常報知指令出力を発生する異常処理手段となるステップである。
続くステップ315は、電気負荷105nに関する開路異常が発生したことを異常発生履歴情報としてRAMメモリ111に書込みするステップである。なお、ステップ314、315において、異常報知を行ったり、異常記憶を行う前に再度ステップ313による確認判定を行ってから、確認判定が異常判定であったときに異常報知と異常記憶を実行するようにしても良い。
ステップ316は、ステップ313が異常なしの判定であったとき、またはステップ315に続いて実行され、全ての電気負荷105nに対する駆動制御指令Drnの論理レベルを「L」にリセットしたかどうかを判定し、未完了であればNOの判定を行ってステップ312へ復帰し、すべての電気負荷105nの駆動停止が完了しておればYESの判定を行ってステップ317へ移行するステップとなっている。
ステップ317は、ステップ305、315でRAMメモリ111に書込まれた異常発生情報を不揮発性のデータメモリ113Aへ転送保存する時期であるかどうかを判定するステップであり、当該ステップ317は、例えば閉路されていた電源スイッチが開路され、電源開閉素子102が遅延開路するまでの所定の遅延期間においてYESの判定が行われるものである。
ステップ318は、ステップ305、315でRAMメモリ111に書込まれた異常発生情報を不揮発性のデーメモリ113Aへ転送保存する異常履歴保存手段となるステップであり、ステップ311、317の判定がNOであったとき、またはステップ318に続いて動作終了ステップ320へ移行する。
マイクロプロセッサ110Aは、動作終了ステップ320において、他の制御プログラムを実行してから例えば約10msの所定時間後に再度動作開始ステップ300へ復帰するようになっているが、図示しない電源スイッチが開路されているときにはやがて電源開閉素子102が開路して動作停止するようになっている。
以上の制御フローを概括説明すると、例えばエンジンの寒冷始動時には、運転開始に伴って、ステップ301はYESの判定を行ってステップ302からステップ306の動作によって電気負荷105nを順次起動し、順次起動過程でステップ303によって順次閉路異常の有無を判定するようになっている。その後、ステップ311の判定がNOとなり、動作終了ステップ320を経由して再度ステップ301が実行されると、駆動制御指令Drnは全て論理レベル「H」にセットされているので、ステップ301の判定はNOとなり、ステップ311から動作終了ステップ320へ移行することになる。
以下同様の動作を繰り返すことによって全電気負荷105nの通電駆動が維持されるが、例えば1秒に1回の割合でステップ311が開路時期であるとの判定を行うと、ステップ312〜ステップ316によって順次停止されながら一連の開路異常判定が行われ、再びステップ301へ復帰したときにはステップ302からステップ306による順次起動と閉路異常判定が行われることになる。
また、エンジンが高負荷及び高温状態にあるときには、全電気負荷105nは駆動停止状態にあって、ステップ301、ステップ311はいずれもNOの判定を行っており、マイクロプロセッサ110Aは、ステップ300、ステップ301、ステップ311、ステップ320を循環動作しているが、例えば1秒間に1回程度の割合でステップ301とステップ311がYESの判定を行って、全電気負荷105nの順次起動を行い、起動完了にともなって直ちに順次停止が行われて全電気負荷105nの閉路異常判定と開路異常判定とが行われる。
各電気負荷105nが例えば30%程度のデューティ制御によって低電圧給電駆動されているときには、例えば100msに1回の割合でステップ301とステップ311がYESの判定を行うと共に、ステップ311は、ステップ301がYESの判定を行ってから30ms後にYESの判定を行うようになっており、全電気負荷105nの順次起動及び全負荷駆動及び順次停止及び全負荷停止を周期的に反復しながら全電気負荷105nの閉路異常判定と開路異常判定とが行われる。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態1による複数負荷の給電駆動用電子制御装置は、外部電源101から給電され、複数の電気負荷105a〜105eを駆動制御するための複数の開閉駆動回路部150a〜150eと、当該複数の開閉駆動回路部に対して個別に駆動制御指令Drnを供給するマイクロプロセッサ110Aとを備えた電子制御装置100Aであって、開閉駆動回路部150a〜150eは、駆動制御指令Drnに応動する開閉素子130と、当該開閉素子130の出力端子電圧レベルに応動する状態検出回路170とを包含し、当該状態検出回路170の出力信号である状態検出信号Stnに関連した信号がマイクロプロセッサ110Aに入力されるよう構成されている。
ここで、マイクロプロセッサ110Aは、制御プログラムを包含したプログラムメモリ112Aと協働し、順次起動指令手段(ステップ302)と順次停止指令手段(ステップ312)と異常判定手段(ステップ303、313)の機能を果たすようになっている。
順次起動指令手段(ステップ302)は、複数の電気負荷105a〜105eに対する通電開始時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次閉路駆動する手段であり、順次停止指令手段(ステップ312)は、複数の電気負荷105a〜105eに対する通電停止時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次開路する手段でとなっている。
異常判定手段(ステップ303、313)は、複数の開閉素子130が順次閉路または開路する起動停止過程において、起動停止が実行された電気負荷105a〜105eの駆動回路に関する異常の有無を、開閉素子130の閉路異常の有無または開路異常の有無によって検出する閉路異常判定手段303と開路異常判定手段313とによって構成されている。
閉路異常判定手段(ステップ303)は、開閉素子130に駆動制御指令Drnが供給されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以上であることによって当該開閉素子130の閉路異常と判定し、開路異常判定手段(ステップ313)は、開閉素子130に対する駆動制御指令Drnが解除されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以下であることによって当該開閉素子130の開路異常と判定するものとなっている。
また、マイクロプロセッサ110Aと協働するプログラムメモリ112Aは、異常処理手段(ステップ304、314)となる制御プログラムを包含している。異常処理手段(ステップ304、314)は、特定電気負荷の短絡異常または天絡異常の発生に応動して閉路異常判定手段(ステップ303)が異常判定を行ったときに作用して、開閉素子130の駆動制御指令Drnを停止すると共に、閉路異常判定手段(ステップ303)または開路異常判定手段(ステップ313)が異常判定を行ったときに少なくとも警報表示器103に対する異常報知指令出力を発生する手段となっている。
従って、給電制御を行うマイクロプロセッサ110Aに異常処理機能を持たせたので、ハードウエア構成を簡略化して安価に異常処理を行うことができる特徴がある。また、短絡異常の発生時に速やかに駆動制御指令を停止して、開閉素子や給電回路の焼損を防止することができる特徴がある。
また、マイクロプロセッサ110Aと協働するプログラムメモリ112Aは、異常履歴保存手段(ステップ318)となる制御プログラムを包含している。異常履歴保存手段(ステップ318)は、異常判定手段(ステップ303、313)によって検出された電気負荷105a〜105eの異常状態が、開閉素子130の開路異常として検出された負荷配線の断線異常または負荷配線が負側電源線に混触する地絡異常または開閉素子自体の短絡異常のいずれか、若しくは開閉素子130の閉路異常として検出された負荷短絡異常または負荷配線が正側電源線に混触する天絡異常または開閉素子自体の断線異常のいずれかであったことを該当電気負荷別に識別記憶して、不揮発性のデータメモリ113Aに転送保存する手段となっている。
従って、給電制御を行うマイクロプロセッサ110Aを用いて異常発生履歴情報を生成し、これを格納保存することによって保守点検を容易化することができる特徴がある。
また、電気負荷105nは、自動車用エンジンの排気管の各部に設けられた複数の排気ガスセンサに対する電熱ヒータ105a〜105eであって、当該電熱ヒータ105a〜105eは、環境温度とエンジンの負荷状態とに応動して全電圧給電駆動されたり、オン/オフのデューティ制御による低電圧駆動が行われるものとなっていて、閉路異常判定手段(ステップ303)と開路異常判定手段(ステップ313)とは少なくとも運転開始時の全電圧給電駆動の開始及び終了時期と、低電圧駆動時のオン/オフ制御の各サイクルにおいて実行されるようになっている。従って、運転開始時のみならず、継続運転状態において定期的に異常判定が行われる特徴がある。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2による複数負荷の給電駆動用電子制御装置について図4に示す回路ブロック図を参照して説明する。図4は、図1における開閉駆動回路部150a〜150eに相当する開閉駆動回路部150nの詳細を示したものであって、図1と同一符号は同一または相当部分を示すと共に、正常動作時の給電特性線図である図2と異常判定動作のフローチャートである図3とはそのまま図4に対する説明図として適用されるものとなっている。
図4において、電子制御装置100Bは、例えば自動車用エンジン制御装置であって、当該電子制御装置100Bは、複数負荷の給電駆動用電子制御装置を構成するものであり、車載バッテリである外部電源101からキースイッチ等による電源スイッチに応動する電源開閉素子102を介して給電されるようになっている。図示しない警報表示器103は後述のマイクロプロセッサ110Bの出力端子に接続され、運転手が視認しやすいように電子制御装置100Bの外部に設置されている。
なお、例えばエンジン制御装置である電子制御装置100Bには、図示しない多数の電気負荷群104と後述の電気負荷105a〜105e(代表して105nで表現)及び図示しない各種の入力センサ群106が接続され、これらの入力センサの動作状態に応動して電気負荷群104及び105nに対する給電または給電停止が行われるようになっている。例えば図示しない排気ガスセンサの電熱ヒータである電気負荷105nの正端子は一括して電源開閉素子102に接続され、負端子は後述の開閉駆動回路部150a〜150e(代表して150nで表現)に接続されている。
電子制御装置100Bの主要部を構成するマイクロプロセッサ110Bは、演算処理用のRAMメモリ111、例えば不揮発フラッシュメモリであるプログラムメモリ112B、例えば不揮発EEPROMメモリであるデータメモリ113Bと多チャンネルAD変換器114と協働し、図示しないセンサ群106の内でアナログセンサの検出信号は多チャンネルAD変換器114を介してマイクロプロセッサ110Bに入力されるようになっている。
プログラムメモリ112Bには、図示しないセンサ群106及び電気負荷群104に関する入出力制御プログラムに加えて、電気負荷105nに対する駆動制御指令Drnを発生するための給電制御手段となるプログラムと、図3で前述した順次起動指令手段及び順次停止指令手段及び異常判定手段及び異常処理手段及び異常履歴保存手段などの様々な制御プログラムが格納されている。不揮発データメモリ113Bには、電気負荷105nの異常発生履歴として断線異常の発生の有無、または短絡異常の発生の有無に関する情報が格納保存されるようになっている。
定電圧電源回路120は、外部電源101から電源開閉素子102を介して給電され、例えばDC5Vの安定化された制御電源電圧Vccを発生して、マイクロプロセッサ110Bに対する制御電源として供給するようになっている。開閉素子となるN−MOS電界効果型トランジスタであるパワートランジスタ130は、電気負荷105nの下流側に接続されている。電流ミラー回路に接続された電流検出抵抗131は、ソース端子と共に車体接地されて車載バッテリである外部電源101の負側端子に接続されている。
過電圧抑制ダイオード132は、パワートランジスタ130のドレーン/ソース端子間、またはドレーン/ゲート端子間に接続された定電圧ダイオードであり、パワートランジスタ130が閉路していたときにパワートランジスタ130に流れていた負荷電流は、パワートランジスタ130が開路したときに過電圧抑制ダイオード132を通じて急速減衰し、このときの開路サージ電圧は、過電圧抑制ダイオード132の定電圧特性によって規制されるようになっている。
定電流制御回路140aは、第一の駆動抵抗141aと、N−MOS電界効果型トランジスタである導通制御トランジスタ142によって構成されており、導通制御トランジスタ142のドレーン端子は、パワートランジスタ130のゲート端子とマイクロプロセッサ110Bの駆動制御指令Drnの出力端子との間に直列接続された第一及び第二の駆動抵抗141a及び141bの接続点に接続され、ソース端子は車体接地され、ゲート端子は電流検出抵抗131に接続されている。
なお、定電流制御回路140aは、電流検出抵抗131の検出電圧に応動する導通制御トランジスタ142と協働して、パワートランジスタ130に流れる負荷電流がパワートランジスタ130の定格電流に対応した所定の基準電流値Irよりも大きな値である制限閾値電流Ic以上の電流とならないようにパワートランジスタ130の導通状態を線形制御して、電気負荷105nの短絡異常が発生したときにパワートランジスタ130の両端電圧を所定の論理判定電圧以上の値に維持する負帰還制御回路となっている。
電流検出抵抗131は、パワートランジスタ130のドレーン電流に比例した微小電流が流れる電流ミラー回路に直列接続されていて、パワートランジスタ130に基準電流Irが流れているときに第一の両端電圧V1=Rr×Ir/nを発生し、パワートランジスタ130に制限閾値電流Icが流れているときに第二の両端電圧V2=Rr×Ic/nを発生するように構成されている。但し、Rrは電流検出抵抗131の抵抗値、nは電流ミラー比となっていて、第一の両端電圧V1は導通制御トランジスタ142のゲートオフ電圧Voff(例えばDC2V)以下の値に設定され、第二の両端電圧V2は導通制御トランジスタ142のゲートオン電圧Von(例えばDC4V)以上の値に設定されている。
過熱遮断回路140bは、N−MOS電界効果型トランジスタである遮断制御トランジスタ143と、比較増幅器144と、温度検出素子145とを主体として構成されていて、遮断制御トランジスタ143のドレーン端子は、第一及び第二の駆動抵抗141a及び141bの接続点に接続され、ソース端子は車体接地され、ゲート端子は比較増幅器144の出力端子に接続されている。
温度検出素子145は、分圧抵抗146と直列接続されてマイクロプロセッサ110Bの駆動制御指令Drnの出力端子と車体接地回路間に接続されている。比較増幅器144の反転入力端子には基準電圧147が印加され、非反転入力端子は温度検出素子145と分圧抵抗146の接続点に接続されると共に、正帰還抵抗148を介して比較増幅器144の出力端子に接続されている。
なお、温度検出素子145は、パワートランジスタ130の近傍温度を検出するものであって、温度上昇に伴って比較増幅器144の非反転入力の電位が上昇し、やがて反転入力端子に印加された基準電圧147の値を超えると比較増幅器144の出力論理がハイレベルとなって遮断制御トランジスタ143が閉路し、その結果、パワートランジスタ130が開路するようになっている。比較増幅器144の出力論理がハイレベルになると、正帰還抵抗148を介して非反転入力端子の電圧が上昇し、比較増幅器144の出力論理がハイレベルに維持されるようになっている。
状態検出回路170は、Nチャンネル型電界効果トランジスタである状態検出トランジスタ171と、駆動抵抗172と、分圧抵抗173と、電圧制限ダイオード175によって構成されている。駆動抵抗172と分圧抵抗173は、互いに直列接続されてパワートランジスタ130のドレーン/ソース端子間に接続されている。駆動抵抗172と分圧抵抗173との接続点は、状態検出トランジスタ171のゲート端子に接続され、分圧抵抗173には電圧制限ダイオード175が並列接続されている。状態検出トランジスタ171のソース端子は車体接地され、ドレーン端子はマイクロプロセッサ110Bの状態検出信号Stnの入力端子に接続されると共に、プルアップ抵抗174を介して定電圧電源回路120の出力端子に接続されている。
次に、図4に示すこの発明の実施の形態2による複数負荷の給電駆動用電子制御装の作用及び動作について説明する。図4において、マイクロプロセッサ110Bが発生する駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」になることは、パワートランジスタ130が閉路して電気負荷105nに給電する閉路指令出力となることであり、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」になることはパワートランジスタ130が開路して電気負荷105nへの給電を遮断する開路指令出力となることである。
駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」になると、パワートランジスタ130に十分なレベルのゲート電圧が印加されてパワートランジスタ130のドレーン/ソース端子間が閉路する。なお、パワートランジスタ130が閉路したときに電気負荷105nに流れる負荷電流ILは、外部電源101の電源電圧をVb、電気負荷105nの負荷抵抗をRLとしたとき、IL≒Vb/RLとなり、この負荷電流ILの値はパワートランジスタ130の定格電流に対応する基準電流Ir以下の値となるようになっている。従って、電流検出抵抗131の両端電圧は、第一の両端電圧V1=Rr×Ir/n以下の値となり、導通制御トランジスタ142は完全遮断、パワートランジスタ130は完全導通の状態が確保されるようになっている。
駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」になると、パワートランジスタ130のゲート電圧がゼロとなってパワートランジスタ130のドレーン/ソース端子間が開路する。パワートランジスタ130が開路すると、電気負荷105nと駆動抵抗172を通して状態検出トランジスタ171が導通するようになっている。なお、駆動抵抗172の抵抗値Rdは電気負荷105nの負荷抵抗RLに比べてRd>>RLの関係に設計されていて、微小駆動電流によって電気負荷105nが動作しないようになっている。
電気負荷105nが内部短絡したり、負側端子が電源線と混触するような天絡事故が発生して、負荷抵抗RLが略ゼロに近い短絡抵抗R0に減少している状態で制御出力信号Drの論理レベルが「H」になると、定電流制御回路140aは、パワートランジスタ130のドレーン電流が制限閾値電流Icとなるように線形帰還制御することになる。この場合、開閉端子電圧となるパワートランジスタ130のドレーン/ソース間の制御電圧Vtの値は、Vt=Vb−R0×Icとなり、短絡抵抗R0の値が十分小さいときには制御電圧Vtの値が所定の論理判定電圧以上となって状態検出トランジスタ171が閉路する。
その結果、状態検出トランジスタ171は、本来は開路していなければならないのに閉路状態となり、状態検出信号Stnは論理レベル「L」を持続し、短絡異常判定が行われることになる。なお、パワートランジスタ130内部の断線異常があった場合にも、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であるにも関わらず、状態検出信号Stnの論理レベルが「H」にならないので、見かけ上では電気負荷105nの短絡異常として判定されることになる。
次に、電気負荷105nが内部断線したり、給電配線の断線或いは図示しないコネクタの接触不良等の断路事故が発生して、負荷抵抗RLの無限大状態になると、状態検出トランジスタ171は常に開路状態となり、状態検出信号Stnはプルアップ抵抗174によって常時論理レベル「H」を維持することになる。
その結果、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であるときには、状態検出トランジスタ171は、本来は閉路していなければならないのに開路状態となり、状態検出信号Stnは論理レベル「H」を持続し、断線異常判定が行われることになる。なお、パワートランジスタ130内部に短絡異常があった場合にも、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であるにも関わらず、状態検出信号Stnの論理レベルが「L」にならないので、見かけ上では電気負荷105nの断線異常として判定されることになる。
また、電気負荷105nの負側配線回路が車体接地される地絡事故が発生したときにも、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であるにも関わらず、状態検出信号Stnの論理レベルが「L」にならないので、見かけ上では電気負荷105nの断線異常として判定されることになる。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態2による複数負荷の給電駆動用電子制御装置は、外部電源101から給電され、複数の電気負荷105nを駆動制御するための複数の開閉駆動回路部150nと、当該複数の開閉駆動回路部に対して個別に駆動制御指令Drnを供給するマイクロプロセッサ110Bとを備えた電子制御装置100Bであって、開閉駆動回路部150nは、駆動制御指令Drnに応動する開閉素子130と、当該開閉素子130の出力端子電圧レベルに応動する状態検出回路170とを包含し、当該状態検出回路170の出力信号である状態検出信号Stnに関連した信号がマイクロプロセッサ110Bに入力されるよう構成されている。
マイクロプロセッサ110Bは、図3に示すフローチャートにおける順次起動指令手段(ステップ302)と順次停止指令手段(ステップ312)と異常判定手段(ステップ303)及び(ステップ313)となる制御プログラムを包含したプログラムメモリ112Bと協働するようになっている。
順次起動指令手段(ステップ302)は、複数の電気負荷105nに対する通電開始時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次閉路駆動する手段であり、順次停止指令手段(ステップ312)は、複数の電気負荷105nに対する通電停止時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次開路する手段でとなっている。異常判定手段は、複数の開閉素子130が順次閉路または開路する起動停止過程において、起動停止が実行された電気負荷105nの駆動回路に関する異常の有無を、開閉素子130の閉路異常の有無または開路異常の有無によって検出する閉路異常判定手段(ステップ303)と開路異常判定手段(ステップ313)とによって構成されている。
閉路異常判定手段(ステップ303)は、開閉素子130に駆動制御指令Drnが供給されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以上であることによって当該開閉素子130の閉路異常と判定し、開路異常判定手段(ステップ313)は、開閉素子130に対する駆動制御指令Drnが解除されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以下であることによって当該開閉素子130の開路異常と判定するものとなっている。
また、開閉駆動回路部150nにおける開閉素子は、定電流制御回路140aと過熱遮断回路140bと備えたパワートランジスタ130によって構成されている。定電流制御回路140aは、電流検出抵抗131の検出電圧に応動する導通制御トランジスタ142を備え、パワートランジスタ130に流れる電流がパワートランジスタ130の定格電流に対応した所定の基準電流値Irよりも大きな値である制限閾値電流Ic以上の電流とならないようにパワートランジスタ130の導通状態を線形制御して、電気負荷105nの短絡異常が発生したときにパワートランジスタ130の両端電圧を所定の論理判定電圧以上の値に維持する負帰還制御回路となっている。
過熱遮断回路140bは、パワートランジスタ130の近傍温度を検出する温度検出素子145と遮断制御トランジスタ143とを備え、パワートランジスタ130の近傍温度が所定温度を超過したときに、パワートランジスタ130を遮断する比較制御回路となっている。
状態検出回路170は、パワートランジスタ130の両端電圧レベルに応じて開閉動作する状態検出トランジスタ171と、パワートランジスタ130に並列接続された断線検出抵抗172とを備え、状態検出トランジスタ171の出力が状態検出信号Stnとなるものである。従って、短絡異常が発生したときにパワートランジスタ130が断続動作せず、パワートランジスタ130の両端電圧が所定の論理判定電圧以上で安定しているので、状態検出回路170が安定動作して速やかに異常の有無を判定することができる特徴がある。
また、電気負荷の短絡異常が発生したときに、パワートランジスタ130が制限閾値電流以下となるように線形制御されているので、パワートランジスタ130をON/OFF制御する方式に比べてパワートランジスタ130に与える過電流ストレスが軽減されると共に、パワートランジスタ130で発生する電力損失が大きくなるので速やかに過熱遮断回路が動作して、パワートランジスタ130の焼損を防止することができる特徴がある。
また、パワートランジスタ130と導通制御トランジスタ142は、Nチャンネル型電界効果トランジスタが使用されている。パワートランジスタ130は、マイクロプロセッサ110Bの駆動制御指令Drnが論理レベル「H」であるときにゲートオン電圧以上のゲート/ソース間電圧が印加されてドレーン/ソース間が閉路するように構成されていると共に、定電流制御回路140aと過熱遮断回路140bとは、駆動制御指令Drnを電源として動作するものである。
電流検出抵抗131は、パワートランジスタ130のドレーン電流に比例した微小電流が流れる電流ミラー回路に直列接続されていて、当該電流検出抵抗131は、パワートランジスタ130に基準電流Irが流れているときに第一の両端電圧を発生し、パワートランジスタ130に制限閾値電流Icが流れているときに第二の両端電圧を発生するように構成されている。第一の両端電圧は、導通制御トランジスタ142のゲートオフ電圧以下の値に設定され、第二の両端電圧は、導通制御トランジスタ142のゲートオン電圧以上の値に設定されている。
導通制御トランジスタ142のゲート端子には電流検出抵抗131の両端電圧が印加され、ドレーン端子はパワートランジスタ130のゲート端子とマイクロプロセッサ110Bの駆動制御指令出力端子間に直列接続された第一及び第二の駆動抵抗141a及び141bの接続点に接続され、ソース端子はパワートランジスタ130のソース端子と共に外部電源101の負側端子に接続されている。従って、電流検出抵抗による電力損失を大幅に低減して発熱を抑制することができると共に、簡易な制御回路によってパワートランジスタ130の通電電流を線形制御することができる特徴がある。また、定電流制御回路140aや過熱遮断回路140bは閉路指令信号電圧によって作動するので、特別な電源を必要とせず、モジュール化したときの端子数を削減することができる特徴がある。
また、状態検出トランジスタ171は、パワートランジスタ130の両端電圧に応動して論理反転出力を発生すると共に、断線検出抵抗は、状態検出トランジスタ171の駆動抵抗172によって構成され、状態検出トランジスタ171の出力である状態検出信号Stnに関連した信号はマイクロプロセッサ110Bに対して入力されると共に、プルアップ抵抗174を介してマイクロプロセッサ110Bに制御電源電圧を印加する定電圧電源回路120の出力端子に接続されている。従って、状態検出回路170は、パワートランジスタ130の開路両端電圧と制御電源電圧によって動作するので、特別な制御電源を必要とせず、モジュール化したときの端子数を削減することができる特徴がある。
また、電気負荷は、自動車用エンジンの排気管の各部に設けられた複数の排気ガスセンサに対する電熱ヒータ105nであって、当該電熱ヒータ105nは、環境温度とエンジンの負荷状態とに応動して全電圧給電駆動されたり、オン/オフのデューティ制御による低電圧駆動が行われるものとなっていて、閉路異常判定手段(ステップ303)と開路異常判定手段(ステップ313)とは少なくとも運転開始時の全電圧給電駆動の開始及び終了時期と、低電圧駆動時のオン/オフ制御の各サイクルにおいて実行されるようになっている。従って、運転開始時のみならず、継続運転状態において定期的に異常判定が行われる特徴がある。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3による複数負荷の給電駆動用電子制御装置について図5に示す回路ブロック図を参照して説明する。図5において、図1と同一符号は同一または相当部分を示し、図1との相違点を中心にして説明する。電子制御装置100Cは、例えば自動車用エンジン制御装置であって、当該電子制御装置100Cは、複数負荷の給電駆動用電子制御装置を構成するものであり、車載バッテリである外部電源101からキースイッチ等による電源スイッチに応動する電源開閉素子102を介して給電されるようになっている。
警報表示器103は、後述するマイクロプロセッサ110Cの出力端子に接続され、運転手が視認しやすいように電子制御装置100Cの外部に設置されている。なお、例えばエンジン制御装置である電子制御装置100Cには、多数の電気負荷群104と後述の電気負荷105a〜105eと各種の入力センサ群106が接続され、これらの入力センサの動作状態に応動して電気負荷104及び105a〜105eに対する給電または給電停止が行われるようになっている。例えば図示しない排気ガスセンサの電熱ヒータである電気負荷105a〜105e(以下、代表して105nと記載することがある)の正端子は一括して電源開閉素子102に接続され、負端子は後述の開閉駆動回路部250a〜250e(以下、代表して250nと記載することがある)に接続されている。
電子制御装置100Cの主要部を構成するマイクロプロセッサ110Cは、演算処理用のRAMメモリ111、例えば不揮発フラッシュメモリであるプログラムメモリ112C、例えば不揮発EEPROMメモリであるデータメモリ113Cと多チャンネルAD変換器114と協働し、センサ群106の内でアナログセンサの検出信号は多チャンネルAD変換器114を介してマイクロプロセッサ110Cに入力されるようになっている。
プログラムメモリ112Cには、センサ群106及び電気負荷群104に関する入出力制御プログラムに加えて、電気負荷105a〜105eに対する駆動制御指令Dr1〜Dr5(以下、代表してDrnと記載することがある)を発生するための給電制御手段となるプログラムと、図7で後述する順次起動指令手段及び順次停止指令手段及び異常判定手段及び異常処理手段及び異常履歴保存手段などの様々な制御プログラムが格納されている。不揮発データメモリ113Cには、電気負荷105nの異常発生履歴として断線異常の発生の有無、または短絡異常の発生の有無に関する情報が格納保存されるようになっている。
定電圧電源回路120は、外部電源101から電源開閉素子102を介して給電され、例えばDC5Vの安定化された制御電源電圧Vccを発生して、マイクロプロセッサ110Cに対する制御電源として供給するようになっている。例えば燃料噴射用電磁弁や点火コイル、或いは変速機の変速段選択用電磁弁である電気負荷群104は、パワートランジスタを主体とした出力インタフェース回路124を介してマイクロプロセッサ110Cの出力ポートに接続されている。エンジンのクランク角センサ、排気ガスセンサ、アクセルポジションセンサ、スロットルポジションセンサ、エアフローセンサ等のセンサ群106は、フィルタ回路を主体として入力インタフェース回路126を介してマイクロプロセッサ110Cの入力ポートに接続されている。
開閉駆動回路部250nにおいて、開閉素子130は、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であるときに出力論理レベルが「L」となる否定論理素子を構成しており、例えば駆動制御指令Dr1の論理レベルが「H」になると、開閉駆動回路部250a内の開閉素子130の出力論理レベルが「L」となり、外部電源101から電源開閉素子102、電気負荷105a、電流検出抵抗133を介して電気負荷105aが給電駆動されるようになっている。各電気負荷105nと電流検出抵抗133との接続点は、断線検出抵抗134を介してグランド回路に接続されると共に、状態検出回路170を介して状態検出信号Stnがマイクロプロセッサ110Cに入力されるようになっている。
なお、電気負荷105nの抵抗R105と電流検出抵抗133の抵抗R133と断線検出抵抗134の抵抗R134との大小関係は、前述の式(1)、(2)、(3)のとおりとなっている。また、開閉駆動開路部250nの開閉素子130として、図4で説明したパワートランジスタが使用されるときには電流検出抵抗133に代わって電流検出抵抗131が使用され、断線検出抵抗134に代わって駆動抵抗172が使用されるものとなっている。
電気負荷105nやその駆動回路が正常であって、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であるときには、電気負荷105nに対する給電は行われず、状態検出回路170の入力端電圧は外部電源101の電源電圧Vbに略等しい高電圧レベルにあって、状態検出回路170の出力である状態検出信号Stnの論理レベルは「L」となっている。電気負荷105nやその駆動回路が正常であって、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であるときには、電気負荷105nに対する給電が行われるが、正常な負荷電流と電流検出抵抗133の抵抗値R133の積は充分低いレベルにあって、状態検出回路170の入力電圧は論理反転閾値よりも低い電圧レベルとなっている。従って、状態検出回路170の出力である状態検出信号Stnの論理レベルは「H」となっている。
整合判定回路135は、駆動制御指令Drnの論理レベルと状態検出信号Stnの論理レベルが一致している正常状態において出力信号である整合判定信号Exnの論理レベルが「L」となり、入力信号が不一致である異常状態において整合判定信号Exnの論理レベルが「H」となる出力を発生するものとなっている。従って、整合判定回路135の入出力関係を論理式で表現すると、式(5)で示すとおりである。
Exn=Drn×StnDrn×Stn・・・(5)
但し、下線を付けた記号DrnStnは記号DrnとStnの否定論理を示している。
一方、駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」であって、電気負荷105nに対する給電を停止している状態において、電気負荷105nまたはその配線が断線していたり、開閉素子130自体が短絡異常であったり、電気負荷105nの負端子配線がグランド回路に混触する地絡状態にあれば、状態検出回路170の入力電圧レベルは「L」となり、状態検出信号Stnの論理レベルが「H」となることによって異常が検出される。
他方、駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」であって、電気負荷105nに対する給電を行っている状態において、電気負荷105nが内部短絡したり、電気負荷105nの負端子配線が電源線に混触する天絡状態にあれば、電流検出抵抗133に過大電流が流れ、その結果として、状態検出回路170の入力電圧レベルは「H」となり、状態検出信号Stnの論理レベルが「L」となることによって異常が検出される。また、電気負荷105nに対する給電指令が行われているにもかかわらず、開閉素子130自体が断線開路異常であるときにも状態検出信号Stnの論理レベルが「L」となることによって異常が検出される。
弁別ゲート回路136は、整合判定信号Exnと後述の弁別論理回路160aによって生成される弁別信号Gtnを入力信号とし、個別監視信号Mnnを発生する論理積素子によって構成されたゲート回路であり、各電気負荷105nに対応した個別監視信号Mnnは論理和回路160bを介して出力され、論理和監視信号Mnとしてマイクロプロセッサ110Cに入力される。
駆動制御指令Drnと弁別信号Gtnとの関係は、図6の給電特性線図で示すとおりであり、弁別信号Gtnは、駆動制御指令Drnが立ち上がった直後と、立ち下がった直後において論理レベル「H」となるものであり、この弁別信号Gtnを生成する弁別論理回路160aの入出力関係を論理式で表現すると、式(6)〜(10)に示すとおりである。
Gt1=Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5
Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5 (6)
Gt2=Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5
Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5 (7)
Gt3=Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5
Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5 (8)
Gt4=Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5
Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5 (9)
Gt5=Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5
Dr1×Dr2×Dr3×Dr4×Dr5 (10)
ただし、弁別信号Gt5が論理レベル「H」となる期間は時間差Δt以下となるように制限されている。
図5に示す構成の正常動作時の給電特性線図である図6において、駆動制御指令Dr1〜Dr5は時間差Δtを置いて順次「H」レベルとなり、起動過渡時間Tup=4×Δtをおいて全電気負荷105a〜105eが駆動されるようになっている。駆動期間Tonが経過すると、駆動制御指令Dr1〜Dr5は時間差Δtを置いて順次「L」レベルとなり、停止過渡時間Tdn=4×Δtをおいて全電気負荷105a〜105eが駆動停止されるようになっている。電気負荷105nに対するデューティ制御を行う時には、停止期間Toffを置いて再び順次起動と順次停止が行われることになるが、駆動期間Tonや停止期間Toffに比べると、起動過渡時間Tupや停止過渡時間Tdnは充分短い時間となっている。従って、デューティ制御の通電率γは前述の式(4)で示される。
次に、図5に示すこの発明の実施の形態3による複数負荷の給電駆動用電子制御装置の作用及び動作について説明する。図5において、図示しない電源スイッチを閉路すると電源開閉素子102が閉路して、電子制御装置100Cには外部電源101から電源電圧Vb=Vbmin〜Vbmaxが印加され、定電圧電源回路120を介して安定化された制御電源電圧Vccがマイクロプロセッサ110Cに供給される。マイクロプロセッサ110Cはセンサ群106の動作状態とプログラムメモリ112Cに格納された入出力制御プログラムに基づいて電気負荷群104を制御すると共に、電気負荷105nに対する給電制御プログラムに基づいて駆動制御指令Drnを発生する。
なお、電気負荷105nが排気ガスセンサの電熱ヒータである場合、エンジン始動時の低温状態においては全電圧給電駆動されるが、この全電圧給電駆動状態であっても例えば1秒間に1回の割合で順次停止と順次起動期間を介在させることによって、電熱ヒータの異常の有無を常時監視しておくことも可能である。また、エンジンの冷却水温が高く、エンジンが高負荷状態にあるときには、電熱ヒータに対する給電は停止されるが、この通電停止期間であっても例えば1秒間に1回の割合で順次起動と順次停止を介在させることによって、電熱ヒータの異常の有無を常時監視しておくことも可能である。また、前記以外の通常状態にあっては、電熱ヒータは約100msの周期で通電率30%程度のデューティ制御による低圧給電が行われるが、この低圧給電状態においては、各デューティサイクル毎に異常判定を行うか、例えば1秒に1回程度の異常判定を行うようにしても良い。
マイクロプロセッサ110Cは、電気負荷105nの駆動回路に対する異常判定を行って、異常発生時には警報表示器103によって通報するようになっている。以下、マイクロプロセッサ110Cの異常判定動作のフローチャートである図7について説明する。図7において、ステップ番号の700番台を300番台に置きなおすと図3のフローチャートと同一構成となっており、図3と図7はステップ703とステップ713の内容だけが異なっている。
ステップ703は、ステップ702で駆動制御指令Drnの論理レベルが「H」にセットされた電気負荷105nに関する個別監視信号Mnnの論理レベルが「H」となったかどうかを判定し、「H」になっていなければNOの判定を行ってステップ706へ移行し、「H」になっておればYESの判定を行ってステップ704へ移行する閉路異常判定手段となるステップであり、当該ステップ703では、駆動制御指令Drnが論理レベル「H」になってから、開閉素子130や状態検出回路170が動作する微小な反応応答時間を待ってから判定を行うようになっている。
なお、個別監視信号Mnnは、直接的にはマイクロプロセッサ110Cには入力されていないが、弁別信号Gt1と弁別ゲート回路136によって対象となる個別監視信号Mnnのみが論理和回路160bを介して異常判定信号をマイクロプロセッサ110Cに入力することができるように構成されている。
ステップ713は、ステップ712で駆動制御指令Drnの論理レベルが「L」にリセットされた電気負荷105nに関する個別監視信号Mnnの論理レベルが「H」となったかどうかを判定し、「H」になっていなければNOの判定を行ってステップ716へ移行し、「H」になっておればYESの判定を行ってステップ714へ移行する開路異常判定手段となるステップであり、当該ステップ713では駆動制御指令Drnが論理レベル「L」になってから、開閉素子130や状態検出回路170が復帰動作する微小な反応応答時間を待ってから判定を行うようになっている。この場合も、弁別信号Gt1と弁別ゲート回路136によって対象となる個別監視信号Mnnのみが論理和回路160bを介して異常判定信号をマイクロプロセッサ110Cに入力することができるように構成されている。
なお、弁別論理回路160aと弁別ゲート回路136を廃止して、整合判定信号Exnをそれぞれマイクロプロセッサ110Cに直接入力すれば、マイクロプロセッサ110Cの入力端子数は増加するが、マイクロプロセッサ110Cの外部接続回路を簡略化することができる。この場合であっても、図1のものと比べるとマイクロプロセッサ110Cは個別監視信号Mnnの論理レベルによって駆動回路の異常の有無を容易に判定することができる特徴がある。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施の形態3による複数負荷の給電駆動用電子制御装置は、外部電源101から給電され、複数の電気負荷105a〜105eを駆動制御するための複数の開閉駆動回路部250a〜250eと、当該複数の開閉駆動回路部に対して個別に駆動制御指令Drnを供給するマイクロプロセッサ110Cとを備えた電子制御装置100Cであって、開閉駆動回路部250a〜250eは駆動制御指令Drnに応動する開閉素子130と、当該開閉素子130の出力端子電圧レベルに応動する状態検出回路170とを包含し、当該状態検出回路170の出力信号である状態検出信号Stnに関連した信号がマイクロプロセッサ110Cに入力されるよう構成されている。マイクロプロセッサ110Cは、順次起動指令手段(ステップ702)と順次停止指令手段ステップ(ステップ712)と異常判定手段(ステップ703及び713)となる制御プログラムを包含したプログラムメモリ112Cと協働するようになっている。
順次起動指令手段(ステップ702)は、複数の電気負荷105a〜105eに対する通電開始時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次閉路駆動する手段であり、順次停止指令手段(ステップ712)は、複数の電気負荷105a〜105eに対する通電停止時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子130を順次開路する手段でとなっている。異常判定手段は、複数の開閉素子130が順次閉路または開路する起動停止過程において、起動停止が実行された電気負荷105a〜105eの駆動回路に関する異常の有無を、開閉素子130の閉路異常の有無または開路異常の有無によって検出する閉路異常判定手段(ステップ703)と開路異常判定手段(ステップ713)とによって構成されている。
閉路異常判定手段(ステップ703)は、開閉素子130に駆動制御指令Drnが供給されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以上であることによって当該開閉素子130の閉路異常と判定し、開路異常判定手段(ステップ713)は、開閉素子130に対する駆動制御指令Drnが解除されたときの当該開閉素子130の両端電圧が所定値以下であることによって当該開閉素子130の開路異常と判定するものとなっている。
また、開閉駆動回路部250a〜250eは、さらに整合判定回路135を備えている。当該整合判定回路135は、状態検出回路170の出力信号の論理レベルと駆動制御指令Drnの論理レベルとが適正な論理組合せ状態であるか否かを示す整合判定信号Exnを発生する論理回路であって、整合判定信号Exnに関連した信号はマイクロプロセッサ110Cに入力されるようになっている。従って、整合判定を外部回路によって行っているので、マイクロプロセッサ110Cの制御負担を軽減することができる特徴がある。
また、開閉駆動回路部250a〜250eは、さらに弁別論理回路160aと弁別ゲート回路136を備えている。弁別論理回路160aは、複数の開閉素子130が順次閉路または開路する起動停止過程において整合判定信号Exnを順次選択して有効にする弁別信号Gtnを発生する論理回路である。弁別ゲート回路136は、弁別信号Gtnに応動して整合判定信号Exnを論理和回路160bに入力するゲート回路であり、論理和回路160bの出力信号は論理和監視信号Mnとしてマイクロプロセッサ110Cに入力されるものとなっている。従って、マイクロプロセッサ110Cに対する監視入力点数が削減できる特徴がある。
また、マイクロプロセッサ110Cと協働するプログラムメモリ112Cは、異常処理手段(ステップ704及び714)となる制御プログラムを包含している。異常処理手段(ステップ704及び714)は、特定電気負荷の短絡異常または天絡異常の発生に応動して閉路異常判定手段(ステップ703)が異常判定を行ったときに作用して、開閉素子130の駆動制御指令Drnを停止すると共に、閉路異常判定手段(ステップ703)または開路異常判定手段(ステップ713)が異常判定を行ったときに少なくとも警報表示器103に対する異常報知指令出力を発生する手段となっている。従って、給電制御を行うマイクロプロセッサ110Cに異常処理機能を持たせたので、ハードウエア構成を簡略化して安価に異常処理を行うことができる特徴がある。また、短絡異常の発生時に速やかに駆動制御指令を停止して、開閉素子や給電回路の焼損を防止することができる特徴がある。
また、マイクロプロセッサ110Cと協働するプログラムメモリ112Cは、異常履歴保存手段(ステップ718)となる制御プログラムを包含している。異常履歴保存手段(ステップ718)は、異常判定手段(ステップ703及び713)によって検出された電気負荷105a〜105eの異常状態が、開閉素子130の開路異常として検出された負荷配線の断線異常または負荷配線が負側電源線に混触する地絡異常または開閉素子自体の短絡異常のいずれか、若しくは開閉素子130の閉路異常として検出された負荷短絡異常または負荷配線が正側電源線に混触する天絡異常または開閉素子自体の断線異常のいずれかであったことを該当電気負荷別に識別記憶して、不揮発性のデータメモリ113Cに転送保存する手段となっている。従って、給電制御を行うマイクロプロセッサ110Cを用いて異常発生履歴情報を生成し、これを格納保存することによって保守点検を容易化することができる特徴がある。
また、電気負荷は、自動車用エンジンの排気管の各部に設けられた複数の排気ガスセンサに対する電熱ヒータ105a〜105eであって、当該電熱ヒータ105a〜105eは環境温度とエンジンの負荷状態とに応動して全電圧給電駆動されたり、オン/オフのデューティ制御による低電圧駆動が行われるものとなっていて、閉路異常判定手段(ステップ703)と開路異常判定手段(ステップ713)とは少なくとも運転開始時の全電圧給電駆動の開始及び終了時期と、低電圧駆動時のオン/オフ制御の各サイクルにおいて実行されるようになっている。従って、運転開始時のみならず、継続運転状態において定期的に異常判定が行われる特徴がある。
この発明の実施の形態1による複数負荷の給電駆動用電子制御装置を示す回路ブロック図である。 図1の構成における正常動作時の給電特性線図である。 図1に示す構成での異常判定動作、主にマイクロプロセッサ110Aによる異常判定動作のフローチャートである。 この発明の実施の形態2による複数負荷の給電駆動用電子制御装置を示す回路ブロック図である。 この発明の実施の形態3による複数負荷の給電駆動用電子制御装置を示す回路ブロック図である。 図5の構成における正常動作時の給電特性線図である。 図5に示す構成での異常判定動作、主にマイクロプロセッサ110Cによる異常判定動作のフローチャートである。
符号の説明
100A,100B,100C 給電駆動用電子制御装置、101 外部電源(車載バッテリ)、103 警報表示器、105a〜105e,105n 電気負荷、110A,110B,110C マイクロプロセッサ、112A,112B,112C プログラムメモリ、113A,113B,113C データメモリ、120 定電圧電源回路、130開閉素子(パワートランジスタ)、131 電流検出抵抗、135 整合判定回路、136 弁別ゲート回路、140a 定電流制御回路、140b 過熱遮断回路、141a 第一の駆動抵抗、141b 第二の駆動抵抗、142 導通制御トランジスタ、143 遮断制御トランジスタ、145 温度検出素子、150a〜150e 開閉駆動回路部、150n 開閉駆動回路部、250a〜250e 開閉駆動回路部、160a 弁別論理回路、160b 論理和回路、170 状態検出回路、171 状態検出トランジスタ、172 駆動抵抗(断線検出抵抗)、174 プルアップ抵抗、Dr1〜Dr5,Drn 駆動制御指令、Ex1〜Ex5 整合判定信号、Gt1〜Gt5 弁別信号、Mn 論理和監視信号、St1〜St5,Stn 状態検出信号、Vcc 制御電源電圧、ステップ302,ステップ702 順次起動指令手段、ステップ303,ステップ703 異常判定手段(閉路異常)、ステップ304,ステップ704 異常処理手段、ステップ312,ステップ712 順次停止指令手段、ステップ313,ステップ713 異常判定手段(開路異常)、ステップ314,ステップ714 異常処理手段、ステップ318,ステップ718 異常履歴保存手段。

Claims (9)

  1. 外部電源から給電され、複数の電気負荷を駆動制御するための複数の開閉駆動回路部と、
    前記複数の開閉駆動回路部に対して個別に駆動制御指令を供給するマイクロプロセッサとを備え、
    前記開閉駆動回路部は、前記マイクロプロセッサからの駆動制御指令に応動する開閉素子と、当該開閉素子の出力端子電圧レベルに応動する状態検出回路とをそれぞれ有し、
    前記マイクロプロセッサは、
    前記状態検出回路からの出力信号の監視に基づいて、前記複数の電気負荷の順次起動及び順次停止過程において、前記電気負荷の駆動回路に関する異常の有無を順次検出する制御プログラムを包含したプログラムメモリと協働し、
    前記複数の電気負荷に対する通電開始時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子を順次閉路駆動する順次起動指令手段と、
    前記複数の電気負荷に対する通電停止時期が到来したときに、所定の時間差をおいて開閉素子を順次開路する順次停止指令手段と、
    開閉素子に駆動制御指令を供給した際に、当該開閉素子の両端電圧が所定値以上であるとき、当該開閉素子の閉路異常と判定する閉路異常判定手段と、
    開閉素子に対する駆動制御指令を解除した際に、当該開閉素子の両端電圧が所定値以下であるとき、当該開閉素子の開路異常と判定する開路異常判定手段と
    の機能を実行することを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記開閉駆動回路部は、前記状態検出回路の出力信号の論理レベルと前記駆動制御指令の論理レベルとが適正な論理組合せ状態であるか否かを示す整合判定信号を発生し、当該整合判定信号を監視信号として前記マイクロプロセッサに入力する論理回路でなる整合判定回路をさらに有する
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  3. 請求項2に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記開閉駆動回路部は、前記複数の開閉素子が順次閉路または開路する起動停止過程において前記整合判定信号を順次選択して有効にする弁別信号を発生する論理回路でなる弁別論理回路と、前記弁別信号に応動して前記整合判定信号を入力する論理和回路でなり、その出力を監視信号として前記マイクロプロセッサに入力する弁別ゲート回路とをさらに有する
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記開閉駆動回路部における前記開閉素子は、定電流制御回路と過熱遮断回路と有するパワートランジスタによって構成され、
    前記定電流制御回路は、電流検出抵抗の検出電圧に応動する導通制御トランジスタを有し、前記パワートランジスタに流れる電流が前記パワートランジスタの定格電流に対応した所定の基準電流値よりも大きな値である制限閾値電流以上の電流とならないように前記パワートランジスタの導通状態を線形制御して、前記電気負荷の短絡異常が発生したときに前記パワートランジスタの両端電圧を所定の論理判定電圧以上の値に維持する負帰還制御回路であり、
    前記過熱遮断回路は、前記パワートランジスタの近傍温度を検出する温度検出素子と遮断制御トランジスタとを有し、前記パワートランジスタの近傍温度が所定温度を超過したときに、前記パワートランジスタを遮断する比較制御回路であり、
    前記状態検出回路は、前記パワートランジスタの両端電圧レベルに応じて開閉動作する状態検出トランジスタと、前記パワートランジスタに並列接続された断線検出抵抗とを有し、前記状態検出トランジスタの出力が状態検出信号となる
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  5. 請求項4に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記パワートランジスタと前記導通制御トランジスタとは、Nチャンネル型電界効果トランジスタが使用され、
    前記パワートランジスタは、前記マイクロプロセッサの駆動制御指令が論理レベル「H」であるときにゲートオン電圧以上のゲート/ソース間電圧が印加されてドレーン/ソース間が閉路するように構成され、
    前記定電流制御回路と前記過熱遮断回路とは、前記駆動制御指令を電源として動作し、
    前記電流検出抵抗は、前記パワートランジスタのドレーン電流に比例した微小電流が流れる電流ミラー回路に直列接続されていて、前記パワートランジスタに前記基準電流が流れているときに第一の両端電圧を発生し、前記パワートランジスタに前記制限閾値電流が流れているときに第二の両端電圧を発生するように構成され、
    前記第一の両端電圧は、前記導通制御トランジスタのゲートオフ電圧以下の値に設定され、
    前記第二の両端電圧は、前記導通制御トランジスタのゲートオン電圧以上の値に設定され、
    前記導通制御トランジスタは、ゲート端子に前記電流検出抵抗の両端電圧が印加され、ドレーン端子が前記パワートランジスタのゲート端子と前記マイクロプロセッサの駆動制御指令出力端子間に直列接続された第一及び第二の駆動抵抗の接続点に接続され、ソース端子が前記パワートランジスタのソース端子と共に前記外部電源の負側端子に接続されている
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  6. 請求項4に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記状態検出トランジスタは、前記パワートランジスタの両端電圧に応動して論理反転出力を発生し、
    前記断線検出抵抗は、前記状態検出トランジスタの駆動抵抗によって構成され、
    前記状態検出トランジスタの出力信号は、前記マイクロプロセッサに対して入力されると共に、プルアップ抵抗を介して前記マイクロプロセッサに制御電源電圧を印加する定電圧電源回路の出力端子に接続されている
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  7. 請求項1に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記プログラムメモリは、異常処理を行う制御プログラムをさらに包含し、
    前記プログラムメモリと協働する前記マイクロプロセッサは、特定の電気負荷の短絡異常または天絡異常の発生に応動して前記閉路異常判定手段が異常判定を行ったときに作用して、前記開閉素子の駆動制御指令を停止すると共に、前記閉路異常判定手段または前記開路異常判定手段が異常判定を行ったときに少なくとも警報表示器に対する異常報知指令出力を発生する異常処理手段の機能を実行する
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  8. 請求項1に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記プログラムメモリは、異常履歴を保存する制御プログラムをさらに包含し、
    前記プログラムメモリと協働する前記マイクロプロセッサは、前記異常判定手段によって検出された電気負荷の異常状態が、開閉素子の開路異常として検出された負荷配線の断線異常または負荷配線が負側電源線に混触する地絡異常または開閉素子自体の短絡異常のいずれか、若しくは開閉素子の閉路異常として検出された負荷短絡異常または負荷配線が正側電源線に混触する天絡異常または開閉素子自体の開放異常のいずれかであったことを該当電気負荷別に識別記憶して、不揮発性のデータメモリに転送保存する異常履歴保存手段の機能を実行する
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
  9. 請求項1に記載の複数負荷の給電駆動用電子制御装置において、
    前記電気負荷は、自動車用エンジンの排気管の各部に設けられた複数の排気ガスセンサに対する電熱ヒータであって、
    前記電熱ヒータは、環境温度とエンジンの負荷状態とに応動して全電圧給電駆動されたり、オン/オフのデューティ制御による低電圧駆動が行われるものであり、
    前記閉路異常判定手段と前記開路異常判定手段とは少なくとも運転開始時の全電圧給電駆動の開始及び終了時期と、前記低電圧駆動時のオン/オフ制御の各サイクルにおいて実行されるものである
    ことを特徴とする複数負荷の給電駆動用電子制御装置。
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