JP2008260629A - 移送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工場における部品供給装置、物品の保管棚や通い箱などの移送装置の改善を課題とし、部品、物品や通い箱がスライドしやすいスライド板を有する使い勝手の良い移送装置を提供することにある。
加えて、商品の陳列棚、荷役作業の移送装置や家具の移動板として使用する場合に使い勝手の良い移送装置を提供することにある。
【解決手段】 物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
底部と側部と天面を有するL字状の長尺のアングルであって、その天面が物品のガイド8となる構成の支持部7と、
前記支持部7の底部上に載置され、平板状で複数のスライドリブ2を有するスライド板1と、
スライド板1と支持部7を面一で結合する結合手段6。
【選択図】図4

Description

本発明は、工場などで使用される製品運搬用のパレットや部品供給用のパレット、製品や物品を保管する保管棚、床の上で通い箱などを移送するための移送装置、または、商品の陳列棚などに利用可能なプラスチック製スライド板を複数組み合わせた移送装置に関するものである。
特に、荷役作業における携帯用の移送装置として有効であり、さらに、収納にも便利である。
(陳列棚に適用した場合の移送装置について)
小売店等では多種類の缶入り飲料水、瓶入り飲料水、合成樹脂製ボトル入り飲料水等が販売されている。これらの商品は、商品棚に陳列されており、各種飲料水などの商品は、陳列棚の棚板上で各種類毎に分けて陳列棚の前列側から奥側に向けて整列させている。
客は陳列棚を見て自分が欲しい種類のものを選択し、スライド板またはスライド機能を持った陳列棚の最前列に置かれている商品から順次取り出して購入していく。一方、店員は残り少なくなってきた種類の商品を前列側へと送り出し奥側に新しい商品を補充していく。奥側に新しい商品を補充するのは、元から陳列している商品を先に販売する必要がある。
この陳列棚の移送装置または陳列棚の移送装置は、サイズがある程度標準化されてはいるが、店によって異なるサイズの陳列棚が使用されることや、商品の陳列方法によりスライド板またはスライド機能を持った陳列棚のサイズを変える必要もある。そのときに適当なサイズにして使用できるスライド装置や移送装置があると便利である。
特開平9−41629 特開2000−106268
(工場などで使用する場合について)
工場での製品生産時には、生産作業者が部品を組み付ける際に、多数の部品を身の周りに配置しておき適宜それを取ってコンベア上の仕掛り製品に組み込む作業をしている。その場合、多数の部品が例えばボックスの中や平板上に配置され、それを生産作業者がひとつずつ取って仕掛り製品に組み込む作業をする。特にセル方式または屋台方式といわれる生産方式では、一人の生産作業者が全部品を組み上げて完成品にするので、その多品種で多数の部品を取り上げる工程の効率化も課題になっている。
前記工程の効率化のひとつの対応としては、生産作業者の身の回りに配置されている多数の部品を載せたボックス状や平板状のパレットを改善して、作業を容易にすることであった。生産用に使用する部品は、部品供給用のパレット上で各種類毎に分けて、生産作業者の手前から奥側に向けて整列させている。
生産作業者は、工場製品の組み立て手順により、その都度必要とされる部品を選択し最前列に置かれている部品から順次取り出して工場製品を組立ててゆくのであるが、工程での取り扱い部品の種類や工程のレイアウトの関係で種々のサイズのスライド装置が必要であった。さらに、工場内では部品などの入った通い箱を床の上で搬送する作業があり、また保管棚に部品や物品の一時保管をし、必要に応じてそれを取り出す作業があったが、これらの作業のためには薄手で簡単な構造、加えて安価な移送装置が必要であった。この場合も工場のレイアウトや取り扱い部品の種類や工程のレイアウトの関係で種々のサイズのスライド装置が必要であった。
発明が解決しようとする課題
そこで、本発明では、工場における部品供給装置、物品の保管棚や通い箱などの移送装置の改善を課題とし、部品、物品や通い箱がスライドしやすいスライド板を有する使い勝手の良い移送装置に加えて、サイズを適宜変えることのできる移送装置を提供することにある。
単に商品、部品や通い箱などに対するこの種の移送装置としては、本出願人の発明である、軽量で加工性の良いプラスチック材料で形成するスライド板(特願2004−382834、特願2005−239142)があるが、しかし、それは単体のスライド板として発明であり、複数のスライド板を組み合わせた移送装置ではなかった。さらに、本出願人は、複数のスライド板を組み合わせた移送装置(特願2006−162841)をその後出願しているが、携帯性や収納性についてはまだ改良の余地のある構造であった。
そこで、本発明は、複数のスライド板を組み合わせた移送装置において、携帯性や収納性について格別の工夫を必要としていた。
課題を解決するための手段
本発明は、上記課題を解決するためのもので、以下の特徴を有する。
請求項1においては、
物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
平板状で、結合手段のための凹部を有する複数のスライド板と、
結合手段のための凹部を有し、複数のスライド板を載置するための平板と、
前記複数のスライド板と平板を面一で、かつ、スライド板と平板のそれぞれの凹部を利用して結合する結合手段。
請求項2においては、
物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
平板状で、結合手段のための凹部を有する複数のスライド板と、
結合手段のための凹部を有し、複数のスライド板を載置するとともに、前記複数のスライド板の間で形成される隙間部分に凹部または溝からなるヒンジ部を有する平板と、
複数のスライド板と平板とを面一で、かつ、スライド板と平板のそれぞれの凹部を利用して結合する結合手段。
請求項3においては、
前記結合手段を、ミシンを使用したミシン縫製手段としたことを特徴とする前記請求項1および2記載の移送装置。
請求項4においては、
物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
底部と側部と天面を有するL字状の長尺のアングルであって、その天面が物品のガイドとなる構成の支持部と、
前記支持部の底部上に載置され、平板状で複数のスライドリブを有するスライド板と、
スライド板と支持部を面一で結合する結合手段。
請求項5においては、
前記結合手段を、両面テープとしたことを特徴とする前記請求項4記載の移送装置。
請求項6においては、
物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
幅広の底部とその底部両端から屹立する側部と、その側部の先端に係止部を形成した断面コの字状の支持部と、
前記支持部の底部上に載置され、平板状で複数のスライドリブを表裏両面に有し、さらに側面に長手方向に延びる突起部を有するスライド板と、
前記スライド板を前記支持部の底部状に載置し、前記支持部の係止部と前記スライド板の突起部を係合させることでスライド板と支持部を結合するための結合手段。
請求項7においては、
格子状リブが設けられ、前記格子状リブをスライド板の長手方向に対して斜めに形成したスライド板であることを特徴とする前記請求項1ないし6のいずれか一に記載移送装置。
請求項8においては、格子状リブが設けられ、前記格子状リブをスライド板の長手方向に対して斜めに形成するとともに、射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに熔融樹脂を加圧して放出するための誘導帯を形成したスライド板であることを特徴とする前記請求項1ないし6のいずれか一に記載移送装置。
発明の効果
本発明の請求項1ないし3においては、サイズや形の異なる陳列棚や部品供給装置、保管棚や物品の移送装置において、複数のスライド板を結合し、かつ、複数のスライド板を折りたたみ可能な構造としたことで、携帯や収納に適した移送装置を提供できる。また家庭内の家具の移動にも使えるので、収納可能となることでの小型化は家庭内での使用に多大な利便性を提供できる。
本発明の請求項3ないし5においては、移送する物品のガイドが可能なので、物品を整列した状態で移動させることができる移送装置を提供できる。また、複数の支持部を任意に配置することができるので、物品のサイズに関係なく使用でき汎用性に優れている。
本発明の請求項6においては、スライド板のスライドリブが、支持体の面より突出しているので、物品のサイズに関係なく使用でき汎用性に優れている。さらに、薄板状のスライド板と支持部との組合せなので、従来のローラーを使用した移送装置に比較して、重量の大きい物品の移送も可能とすることができる。
本発明の請求項7および8においては、スライド板のスライドリブの形状を変えることにより、よりスライド性の良いスライド板を提供できる。
以下に、実施例を掲げて本発明を具体的に説明するが、この発明の範囲はこれらの例示に限定されるものではない。また、本発明中の説明においては「荷役作業用で使用する場合」を中心に行なうが、本発明は、商品の陳列棚、工場内でのコンベア、保管棚および、家具の移動用のスライド板、運送業者がトラック荷台上で使用する移送装置にも適用できる。
以下荷役作業に用いる実施例に基いて詳細に説明をする。
図1は、スライド板を棚または床2の上に複数枚配置した本発明の移送装置を示すもので、1は平板状のプラスチック板からなるスライド板を示す。前記スライド板1上には棒状の断面三角円状のスライドリブ2が形成され、そのスライドリブ2は複数本(図では9本)平行に配置されてスライド板1が構成される。本発明においては、複数枚(図では2枚)のスライド板1が棚または床の上に配置されて移送装置が構成される。
図示はしないが、この移送装置で移送されるのは、部品の入った段ボールや通い箱などであり、そのサイズは比較的大きいもの(例えば、3辺の径が2m程度の段ボールなど)を移送する際に便利である。
本発明においては、例えば30cm×100cmの短冊状の複数のスライド板1を、適宜間隔を置いて棚または床2に載置するので、移送する物品のサイズに合わせることが可能である。
また、30cm×100cmの短冊状のスライド板1なので、射出成形でも成形可能だし、押し出し成形によっても本発明のスライド板1は得られる。つまり、簡単に成形ができるので移送装置そのものが安価にできるメリットがある。
数十メートルに及ぶ長い移送路が必要な場合は、スライド板1を長手方向に必要枚数だけ載置してゆけば良い。
ビンや缶などの小物を扱う場合および家庭内での家具移動を行なう場合は、複数のスライド板1を短手方向へ密着して配置して、実質的に一枚のスライド板として利用すれば良い。
上述の複数のスライド板1は、平板4上でミシン縫製によりミシン糸3で結合される。平板4の材料は、プラスチック、段ボール板、不織布、合板などの比較的硬くて水平性が保たれるようなものであれば良い。これらの材料であればミシン縫製は容易である。ミシン糸としては、比較的強度のあるプラスチック製の水引などが適当である。また、ミシン縫製に代えて、両面テープ止め、ステップル止め、ホチキス止めなどの手段を用いても良い。
この平板4には、載置される複数のスライド板1の間に、ヒンジ部5が設けられる。この部分で折り曲げることにより、常時は複数のスライド板1を車の荷台などに折りたたんで収納しておき、荷役作業時にそれを広げて移送装置として利用する。スライド板1が3枚以上になる場合、ヒンジ部を構成する溝は平板4の表裏に交互に設ける。これで、蛇腹状にスライド板1を折りたたむことができる。
スライド板を構成する樹脂材料としては、ナイロン、ジュラコン、ABSやポリカーボネートなどを使用するため、物品の摺動や加重に耐えられるスライド板が得られる。
本発明の特徴は、軽量で安価なプラスチックを利用したスライド板と、それを自在に組み合わせることで、非常に経済効果が高く取り扱いの容易な物品の移送装置が得られるということである。
従来は、前述したローラー付きのスライド装置や鉄板の表面を塗装したり、凹凸を設けているものがあったがいずれもスライド性能面での問題があった。場合によっては、電気駆動の搬送車を用いるシステムもあったが、これは誘導装置や搬送車自体のコストが高く生産コストも高くなる欠点があった。さらに、工程や陳列棚などのサイズやレイアウトに応じて、サイズを適宜変えることが物理的にできなかったので、携帯性などを含む利便性にかける欠点があった。本発明は、これら従来装置の欠点を一挙に解決するシステムである。
図2は、図1における本発明の拡大実施例を示すもので、平板状のスライド板1上には棒状の断面三角状のスライドリブ2が形成され、そのスライドリブ2は複数本平行に配置されてスライド板1が構成される。本発明においては、複数枚のスライド板1が平板4上に配置されて移送装置が構成される。スライド板1の表面には、ミシン糸3がスライド板1の面から露出しないように、スライド板溝1‘が設けられ、その溝でミシン縫製がされる。ミシン糸3がスライド板1の面から露出すると、載置される荷物や商品との摩擦が生じて、切れてしまう恐れがあるためである。これは、ミシン縫製以外の手段である、例えばステップル止めなどの場合も有効である。
また、上記と同様の理由で、複数のスライド板1が載置される平板4にも、平板溝4’が設けられる。
本実施例の場合は、断面三角状のスライドリブ2を用いるので、移送される物品との摩擦係数は小さくなり、スライド性能が高くなるというメリットがある。断面半円状のスライドリブを有するスライド板を使うことも可能である。断面半円状のスライドリブか断面三角状のスライドリブを使うかは、移送する物品によって選択すれば良い。
また、工場での製品組み立て時の部品を載置するパレットにおいては、多数の異品種部品を使用することから、それらを効率よく配置して生産作業者の作業効率を良くする必要がある。多数の部品を載置するために面積の大きなスライド板が必要となるが、現状のプラスチック成形においては、反りがなく均一なスライド板1を歩留まり良く作れるのは50cm角程度のものが望ましい。そこで、本発明は、複数のスライド板を組み合わせることで、実質的に大型のスライド板を提供しようとするもので、このことで成形サイクルも飛躍的に向上する。
図3は、図2のスライド板1を折りたたんだ状態を示す側面図を示すもので、ヒンジ部5を中心にして、上側と下側にそれぞれスライド板1がある。スライド板1と平板4は、ミシン縫製されたミシン糸3で結合されている。ミシン糸3はスライド溝1’と平板溝4’の間で縫製される。
このように折りたたみができるので、運送業者が常時貨物車の荷台に装備しておき、荷役作業時にスライド板を広げて使うことができる。
また、家庭においても、常時は折りたたんで物置などに収納しておき、重量のある家具を移動するときにスライド板を広げて、床面と家具の底部間にスライド板を介在させて家具を容易に移動させることができる。スライド板のサイズを、例えば、家庭サイズ用として30cm×10cm角の小さなスライド板の組み合わせにすると使い勝手は良くなる。
図4は、通い箱などの大型物の移送に適した実施例であり、レール状に長手方向に延びる支持部7からなる略L字上のアングルである。その支持部7の天面にあたる箇所には、アールの着いたガイド部8を形成する。このガイド部8は、通い箱などの側面があたるガイドの役割をはたすもので、複数の支持部7にはさまれるような形で移送される。複数の支持部7の間隔は、取り扱う荷物のサイズによって任意に配置できる。
略L字状の支持部7の底部には、スライドリブ2が形成されたスライド板1が結合される。本実施例では、結合手段6をふたつ同時に図示しているが、一方だけであっても良い。一つは、結合孔によるビス止めで、他方は両面テープによる接合である。
スライド板1は、支持部7の長手方向に同様に延びた細長い板状になっている。この上に、通い箱の一端が載置され、図示はしないが対称に配置される他方の支持部7のスライド板1上にも通い箱の他端が載置されることで、通い箱は支持部7上をスライドして移送される。
図5は、本発明の支持部7、スライド板1と結合手段6を組み合わせた時の断面図を示すもので、支持部7の上部にはガイド部8が設けられ、支持部7の底部には結合手段6を介してスライド板1が結合される。本実施例は、背の高い支持部になっているので高さのある通い箱などの物品の移送に適している。
図6は、図5と同様に、通い箱などの大型物の移送に適した実施例であり、レール状に長手方向に延びる支持部7からなる略L字上のアングルである。図6と違う点は、支持部の背の高さが低く、底面が幅広になっていることである。本実施例は、高さはないが重量が重い物品の移送に適している
図7は、段ボール10を移送する場合の本発明の実施例で、スライド板1が結合された支持部7が対称的に配置され、その間に段ボール10が載置されてスライドしながら移送する場合を示す。支持部7の底部裏面には、両面テープからなる結合手段6が設けられ、支持部7を床7などに設置する。長い生産ラインを持つ工場の工程ラインに用いる場合は、複数の支持部7を床7上に長手方向に一直線状に配置する。床7には両面テープによる結合手段6で固定するが、強度的に問題がある場合は、支持部7のガイド部8を利用して、支持部7間をつなぐようにしても良い。図示はしないが、ガイド部8の天面で、渡し板とビスを使ってつなぐことができる。
支持部7は、その要求される使用や強度に応じて、鉄板やプラスチックで構成する。
図8は、本発明の他の実施例を示すもので、移送すべき物品が幅広の場合に有効である。つまり、スライド板1のスライドリブ2が支持部7の面より突出させる構成にしたものである。支持部7の底部の両端から屹立する側部を設け、前記側部の先端のフック状の係止部17によりスライド板1の側板に長手方向に延びる突起部16を係止させて、スライド板1を支持部7に固定する。支持部7の材質は、加工性や強度の点で塩化ビニルが適当であるが、鉄板やアルミなどでも良い。
図9は、図8の短手方向の断面図を示すもので、両面にスライドリブ2を持ったスライド板1が、断面略コの字状の支持部7の内側に収納されるような形で固定される。スライド板1の一面のスライドリブ2が、支持部7の底面に当接するように配置され、スライド板1の他面のスライドリブ2が支持部7の係止部17の天面より突出するように組み合わされる。スライド板1の突起部16が係止部17に押さえ込まれることで、スライド板1が支持部7に固定される。したがって、本実施例の特徴は、両面テープなどの結合手段を必要とせずにスライド板1と支持部7を固定できることである。
スライド板1を支持部7の底部と係止部16との間に横からスライドさせて取り付ける。そして、支持部7の底面には、床や棚に支持部7を固定するための結合手段6を設ける。本実施例は、結合手段として両面テープを用いる。支持部7でスライド板1がカバーされるような構成になっていることから、負荷によってプラスチック製のスライド板1が割れることを防止することができる。床や棚は、面に凹凸があり、単にスライド板1を直接床や棚に設置すると、その凹凸によりスライド板1の平面性が損なわれて、負荷がかかり過ぎると平面性が失われた部分から割れることにつながる。本実施例の支持部7は、スライド板1を被覆することでスライド板1が割れることを防止する。
図は、簡略化をしているので、細長いスライド板1上に3本のスライドリブ2が示されているが、移送する物品に応じて、多数のスライドリブを持った幅広のスライド板とすることができる。本実施例においては、複数の支持部7を適宜組み合わせて使用することで、物品のサイズに関係なく移送可能となる。また、移送装置の形がほぼ平板なので、加重制限も必要がない。
図10は、本発明の他のスライド板1を示すもので、平板上に突状リブ8を格子状に形成したものである。商品をスライドさせるためには、単なる平板では商品の自重でスライドしにくいので、商品底部との摩擦係数を少なくするために複数のスライドリブ2を設けたものである。さらに、この複数のスライドリブ2を、第1のスライドリブ群と第2のスライドリブ群とを交差させるように形成して、空間部15を持つひし形状に形成する。このことにより、成形しやすく、かつ、摩擦係数の少ないスライド板1が得られる。
図11は、本発明のスライド板1の他の実施例を示すもので、平板上にスライドリブ2を格子状に形成する点は図10の構成と同様であるが、太径の誘導帯14が設けられている点が異なる。前記の誘導帯14は、スライドリブ2上に配置される。誘導帯14の先端はスライド板1の周縁方向に伸びているものの、その周縁までには届かない構成になっている。図示はしないが、前記誘導帯14の中心は溶融樹脂が注入される構成になっている。従って、誘導帯14の中心から注入された熔融材料はスライドリブ2に流入してゆく。この際、誘導帯14はその先端がスライドリブ2上で閉じた形になっているので、注入された熔融材料を一旦蓄圧する働きをする。そして熔融材料の注入が続くとその圧力に耐え切れずに、強い力で熔融材料を突状リブ8に放出する働きをする。これによって、熔融材料はスライド板1の周縁部に集中的に流れ込まずに、スライドリブ2を優先的に埋めるように流れる。このような作用をする誘導帯14を利用することで、成形の難しいスライド板1およびスライドリブ2がより容易に形成できる。また、スライド板1のサイズに合わせて、誘導帯14を複数個設けることでスライド板1の大型化を図ることができる。
図12は、従来例を示すもので、多数のローラーを整列させた構成のスライド機構を使ったものである。本発明の支持部7に該当する長手状の鉄板を二本組み合わせ、その間に回転のための軸12を有するローラー11を挟み込む構成の移送装置である。ローラーの軸12を対向する支持部7に貫通させ、それをナットで止める構成になっている。二つの支持部7は軸12を介在して結合される形になっている。したがって、余り加重の大きい物品の移送には適さず、市販されているものの制限重量は10Kg程度である。支持部7の固定には床や棚などへの固定にボルトなどの結合手段6が使用されている。移送される段ボール10は、ローラー11の上をスライドするので、その移送は非常に容易であるが、複雑な構成によるコスト高や耐久性に問題がある。
本発明の移送装置の実施例を示す斜視図である。 本発明の移送装置の実施例を示す側面図である。 本発明の移送装置の実施例を示す側面図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す斜視図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す断面図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す断面図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す断面図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す斜視図である。 本発明の移送装置の他の一例を示す断面図である。 本発明の移送装置のスライド板の他の一例を示す平面図である。 本発明の移送装置のスライド板の他の一例を示す平面図である。 従来の移送装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 スライド板
1’ スライド板溝
2 スライドリブ
3 ミシン糸
4 平板
4’ 平板溝
5 ヒンジ部
6 結合手段
7 支持部
8 ガイド部
9 棚または床
10 段ボール
11 ローラー
12 軸
13 ナット
14 誘導帯
15 空間部
16 突起部
17 係止部

Claims (8)

  1. 物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
    平板状で、結合手段のための凹部を有する複数のスライド板と、
    結合手段のための凹部を有し、複数のスライド板を載置するための平板と、
    前記複数のスライド板と平板を面一で、かつ、スライド板と平板のそれぞれの凹部を利用して結合する結合手段。
  2. 物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
    平板状で、結合手段のための凹部を有する複数のスライド板と、
    結合手段のための凹部を有し、複数のスライド板を載置するとともに、前記複数のスライド板の間で形成される隙間部分に凹部または溝からなるヒンジ部を有する平板と、
    複数のスライド板と平板とを面一で、かつ、スライド板と平板のそれぞれの凹部を利用して結合する結合手段。
  3. 前記結合手段を、ミシンを使用したミシン縫製手段としたことを特徴とする前記請求項1および2記載の移送装置。
  4. 物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
    底部と側部と天面を有するL字状の長尺のアングルであって、その天面が物品のガイドとなる構成の支持部と、
    前記支持部の底部上に載置され、平板状で複数のスライドリブを有するスライド板と、
    スライド板と支持部を面一で結合する結合手段。
  5. 前記結合手段を、両面テープとしたことを特徴とする前記請求項4記載の移送装置。
  6. 物品を移送または移動するために、以下の構成としたことを特徴とする移送装置。
    幅広の底部とその底部両端から屹立する側部と、その側部の先端に係止部を形成した断面コの字状の支持部と、
    前記支持部の底部上に載置され、平板状で複数のスライドリブを表裏両面に有し、さらに側面に長手方向に延びる突起部を有するスライド板と、
    前記スライド板を前記支持部の底部状に載置し、前記支持部の係止部と前記スライド板の突起部を係合させることでスライド板と支持部を結合するための結合手段。
  7. 格子状リブが設けられ、前記格子状リブをスライド板の長手方向に対して斜めに形成したスライド板であることを特徴とする前記請求項1ないし6のいずれか一に記載移送装置。
  8. 格子状リブが設けられ、前記格子状リブをスライド板の長手方向に対して斜めに形成するとともに、射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに熔融樹脂を加圧して放出するための誘導帯を形成したスライド板であることを特徴とする前記請求項1ないし6のいずれか一に記載移送装置。
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