JP2008258242A - 放熱構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】受熱部材と放熱部材とが三次元的な可動性を持って熱的に連結し、且つ繰り返し使用に耐える耐久性に優れた放熱構造体を提供する。
【解決手段】発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続され、吸熱部材に関して三次元的に可動な可撓性熱伝導部材と、可撓性熱伝導部材の他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、ヒートパイプの他方の端部に熱的に接続された放熱部材とを備えた放熱構造体。
【選択図】図1
【解決手段】発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続され、吸熱部材に関して三次元的に可動な可撓性熱伝導部材と、可撓性熱伝導部材の他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、ヒートパイプの他方の端部に熱的に接続された放熱部材とを備えた放熱構造体。
【選択図】図1
Description
この発明は、各種電気・電子部品等の放熱を行うためのヒートシンクに用いる部品に関し、特に、ヒートパイプを応用した技術に関する。
各種装置に搭載された半導体モジュール等の発熱性の電気・電子部品を冷却するために、ヒートパイプを応用したヒートシンクが各種提案され、また実用化もしている。ヒートパイプを用いる利点の一つは、放熱すべき電気・電子部品の熱を別の場所に移動させ、その場所で外部に放熱することができる点にある。
例えば、パソコンに搭載される電気・電子部品の被冷却部品は、通例、そのパソコンの内部に設置されているため、その電気・電子部品の周囲に熱を発散することが望ましくない場合もある。即ち、電気・電子部品が装置の筐体内に搭載されている場合などは、その電気・電子部品の周囲に熱を発散させると筐体内に熱がこもってしまう等の問題が生じる。
従って、効率的な冷却を実現するには、その容器の外部に熱を運ぶ必要がある。そこで、ヒートパイプを用いた典型的なヒートシンクとして、下記のような構造が提案され、実用化もしている。即ち、機器内部に搭載された被冷却部品に受熱部材(金属板等)を熱的に接続し、その受熱部材にヒートパイプの受熱部を接続し、ヒートパイプの放熱部を、例えば機器の外部または外部近傍に設置した放熱用のフィン等の放熱部材に接続する構成等である。
ところで、機器内部に搭載された被冷却部品が、機器または放熱用のフィン等に対し、可動状態に取り付けられている場合もある。その例としてノートパソコンの本体側(キーボード側)にICチップ等の発熱部品が搭載され、その熱を開閉式のディスプレイの部分で外部に発散させようとする場合が挙げられる。
あるいは自動車用LEDライトでは、車の進行方向等によって、ライトの向きを変更させる場合もある。
その角度変更は、通常、数°程度以下であるが、自動車の耐用年数や使用頻度を考えると、数万回、場合によっては百万回に及ぶ繰り返し曲げに耐えなければならない。仮に金属コンテナを有するヒートパイプ自体を曲げ可能なものとした場合、繰り返し曲げに対し、所定の性能を維持することが難しい。更には、コンテナに亀裂が入ってしまうこともある。
そこで、何らかの摺動部を設け、発熱部品の熱を、その摺動部を経由して放熱フィンに伝える構造も発案されている。
その角度変更は、通常、数°程度以下であるが、自動車の耐用年数や使用頻度を考えると、数万回、場合によっては百万回に及ぶ繰り返し曲げに耐えなければならない。仮に金属コンテナを有するヒートパイプ自体を曲げ可能なものとした場合、繰り返し曲げに対し、所定の性能を維持することが難しい。更には、コンテナに亀裂が入ってしまうこともある。
そこで、何らかの摺動部を設け、発熱部品の熱を、その摺動部を経由して放熱フィンに伝える構造も発案されている。
しかし、ヒートパイプのコンテナ表面を摺動部として、他の伝熱ブロック等から熱を摺動部を経由して直にヒートパイプに伝える構造もありうる。この場合、繰り返しの摺動動作のために、次第に熱抵抗が上昇し、その結果、放熱性能が使用程度に応じて低下してしまう。
ヒートパイプにスリーブを被せ、摺動部としても同様である。なお、ヒートパイプのコンテナを摺動部とした場合、コンテナの破壊を起こす原因にもなりかねない。摺動部の熱抵抗を低下させる意図で、伝熱グリス等を介在させる方策もある。しかし、グリスはその性質上、経年劣化・変質等が起きやすく、また、繰り返し摺動によって、グリス減少等も起こる。
ヒートパイプにスリーブを被せ、摺動部としても同様である。なお、ヒートパイプのコンテナを摺動部とした場合、コンテナの破壊を起こす原因にもなりかねない。摺動部の熱抵抗を低下させる意図で、伝熱グリス等を介在させる方策もある。しかし、グリスはその性質上、経年劣化・変質等が起きやすく、また、繰り返し摺動によって、グリス減少等も起こる。
ヒートシンクを、開閉可能に連結されたノートパソコン本体とディスプレイ部とに適用させるために、ヒンジ構造で複数のヒートパイプを連結する構造が提案されている。一例として特開平10−187284号公報(特許文献1)に記載の構造の概要を図3に示す。図3に記載の構造は概ね次の通りである。即ち、被冷却部品24(CPU等)が搭載されるノートパソコン本体12と、ディスプレイ部14とが、開閉可能に取り付けられており、被冷却部品24には受熱部材46を介してヒートパイプ38が接続され、そのヒートパイプ38は銅製のヒンジ部材52に接続される。そしてヒンジ部材52に別のヒートパイプ66が接続され、そのヒートパイプ66にはディスプレイ部14に取り付けられた放熱部材68が接続されている。
このような構成により、被冷却部品24の熱を受熱部材46が受け取り、その熱をヒートパイプによりヒンジ部材52まで運ばれ、その熱が更にヒートパイプ66を通じて放熱部材68へ伝わり、ディスプレイ側から周囲環境へ放熱される。このような構成を採用すれば、通例、ディスプレイ部14はその性質上、相対的に広い面積を持つ形状となるため、ディスプレイ部14に広い面積の放熱部材を設けるか、或いは、ディスプレイ部14自体を伝熱性の高いアルミニウム材等で構成し、そのアルミニウム材から外部放熱させるなど、設計上の自由度が高まる。
ヒートシンクを開閉可能に連結されたノートパソコン本体とディスプレイ部とに適用させた例は田にも提案されている。ここでは特開2000−293271号公報(特許文献2)に記載の構造等を挙げておくが、これらの公知技術は何れも被冷却部品の熱を受ける受熱部材とその熱を放熱させる放熱部材とが可動な状態にある構造を、複数のヒートパイプとヒンジ構造を用いて実現させたものである。
その他、2本のヒートパイプを連結して受熱部材と放熱部材との位置関係が可動または調整可能にしたヒートパイプ応用技術としては、他に、特開平11−173773号公報(特許文献3)、および、実開平2−62274号公報(特許文献4)に記載の構造等も挙げられる。特許文献3に記載の構造は、ユニバーサルジョイント付ヒートパイプを用いて複数のヒートパイプを接続させたものである。
特許文献4に記載の構造は、嵌着体とコネクタ本体とにそれぞれ別個のヒートパイプを取り付け、嵌着体とコネクタ本体とをネジとナットで締めて密着固定させる、というものである。従って、ヒートパイプを可動式に連結した構造とは異なるが、必要に応じて、ネジとナットを緩め、位置を変えて再度密着固定させれば、2本のヒートパイプの位置関係を変化させるような調整が可能となる。
特開平10−187284号公報
特開2000−293271号公報
特開平11−173773号公報
実開平2−62274号公報
上述した従来の構造においては、2本のヒートパイプを可動式に連結し、その各々に接続された受熱部材と放熱部材を可動状態にするものである。しかし、いずれも受熱部材に対し、放熱部材がある平面内では移動可能になっただけである。従って、より自由度の高い可動状態が求められる用途には使うことができなかった。
従って、この発明の目的は、受熱部材と放熱部材とが三次元的な可動性を持って熱的に連結し、且つ繰り返し使用に耐える耐久性に優れた放熱構造体を提供することにある。
発明者は上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、可撓性のある熱伝導部材、特に細銅線を撚り合せた撚線導体ケーブルを使用することによって、発熱部品の熱を吸熱する吸熱部材と放熱部材が熱的に接続されたヒートパイプとの間で、三次元的に可動で、繰り返し使用しても、確実な耐用性が得られることが判明した。従来の摺動部を要する可動構造では、その摺動面を経由するルートが熱経路になる場合に、その摺動面の熱抵抗の増大(使用劣化、経年劣化)の影響が大きいのに対して、撚線導体ケーブルを使用すると、撚線導体ケーブルを構成する素線(銅細線など)同士がある程度摺動して、その結果、素線表面の摺動面の熱抵抗が増大しても、摺動面を跨がないルートである素線中を通る熱経路が十分にあるので、繰り返し使用(可動)による熱輸送量の低下が少ないことが判明した。この発明は、上述した研究成果に基づいてなされたものである。
この発明の放熱構造体の第1の態様は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続された撚線導体ケーブルと、前記撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第2の態様は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体である。
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第3の態様は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続された他のヒートパイプと、
前記他のヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体である。
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続された他のヒートパイプと、
前記他のヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第4の態様は、前記撚線導体ケーブルと前記ヒートパイプとが半田接合されて熱的に接続されている放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第5の態様は、前記撚線導体ケーブルと前記ヒートパイプとを機械的に固定する固定部材が備わっている放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第6の態様は、前記撚線導体が径0.5mm以下の細銅線を撚ったものからなっている放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第7の態様は、前記撚線導体ケーブルの長さと前記ヒートパイプの長さの比が1:5以上である放熱構造体である。
この発明の放熱構造体の第8の態様は、前記発熱部品が自動車用ライト用のLEDであり、前記撚線導体が径0.5mm以下の細銅線を撚ったものである放熱構造体である。
この発明の放熱構造体によると、可撓性のある熱伝導部材、特に細銅線を撚り合せた撚線導体ケーブルを使用するので、かなりの回数の繰り返し曲げに耐え、使用頻度、耐用年数等の厳しい条件に耐えうる自動車用部品としても、高い信頼性をもって使用することができる。
可撓性のある熱伝導部材、特に細銅線を撚り合せた撚線導体ケーブルは熱伝導性に優れ、従来のように摺動部を備えないので、繰り返しの摺動動作による熱抵抗の上昇は生じないので、使用程度に応じて放熱性能が低下することはない。
可撓性のある熱伝導部材、例えば可撓軟銅撚線は、容易に入手でき、低コストで製造ができ、更に、撚り線の径を選択することによって、熱輸送速度をかなりの程度まで高めることができる。
可撓性のある熱伝導部材、例えば可撓軟銅撚線は、容易に入手でき、低コストで製造ができ、更に、撚り線の径を選択することによって、熱輸送速度をかなりの程度まで高めることができる。
この発明の放熱構造体の実施態様を、図面を参照しながら説明する。
この発明の放熱構造体の1つの態様は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続された撚線導体ケーブルと、撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、ヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材とを備えた放熱構造体である。
上述した態様においては、撚線導体ケーブルを吸熱部材に接続したものであるが、この発明の放熱構造体の他の態様においては、ヒートパイプを吸熱部材に接続し、ヒートパイプを撚線導体ケーブルに接続している。更に、撚線導体ケーブルの両端部にヒートパイプを接続してもよい。
この発明の放熱構造体の1つの態様は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続された撚線導体ケーブルと、撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、ヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材とを備えた放熱構造体である。
上述した態様においては、撚線導体ケーブルを吸熱部材に接続したものであるが、この発明の放熱構造体の他の態様においては、ヒートパイプを吸熱部材に接続し、ヒートパイプを撚線導体ケーブルに接続している。更に、撚線導体ケーブルの両端部にヒートパイプを接続してもよい。
上述した撚線導体ケーブルは、例えば細銅線を撚り合せた可撓軟銅撚線である。また、撚線導体ケーブルを構成する細銅線が、半田や錫などの被覆を施したものであっても良い。
図1は、この発明の放熱構造体の1つの態様を説明する斜視図である。図1に示すように、この発明の放熱構造体1は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材3と、吸熱部材3に一方の端部が固定され熱的に接続され、吸熱部材に関して三次元的に可動な可撓性熱伝導部材2と、可撓性熱伝導部材2の他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプ4と、ヒートパイプ4の他方の端部に熱的に接続された放熱部材7とを備えている。
可撓性熱伝導部材は撚線導体ケーブル2からなり、この態様では、一方の端部が吸熱部材3に機械的に固定される固定端部5を備え、他方の端部にヒートパイプ4と接続される接続端部6を備えている。固定端部5は、例えば撚線導体ケーブル2の端部の外周部を覆うように、中央部に撚線導体ケーブル2の大きさに対応する凹部を備え、撚線導体ケーブル2を吸熱部材3に固定する。撚線導体ケーブル2が例えば百万回の繰り返し曲げに耐えるようにネジ等を使用して固定端部5によって吸熱部材3に堅固に固定する。
撚線導体ケーブルは、軟銅撚線からなっているので、熱伝導性に優れ、且つ、十分な可撓性を有している。上述したように撚線導体ケーブルの一方の端部はそのまま固定部材によって吸熱部材に固定され、他方の端部には接続端部6が備えられて、ヒートパイプと熱的に接続されて固定されている。接続端部6は例えば円柱形状のブロックからなり、一方の側面にヒートパイプが嵌め込まれる孔部を備えて、ヒートパイプの一方の端部が挿入されて固定される。接続端部6の他方の側面には撚線導体ケーブルが嵌め込まれる孔部を備えて、撚線導体ケーブルが挿入されて固定される。接続端部6への固定は、例えば、ヒートパイプはカシメ接合し、撚線導体ケーブルは半田接合する。
図1に示す態様においては、発熱体に接続された吸熱部材3に発熱体の熱が直接伝わり、一部は吸熱部材3を介して固定部材5に伝わる。このように伝わった熱は、吸熱部材3および固定部材5から撚線導体ケーブル2の端部に伝わる。撚線導体ケーブル2の端部に伝わった熱は、ヒートパイプ4の一方の端部に熱的に接続された接続端部6に伝わる。接続端部6は熱伝導性に優れた金属製ブロックからなり、撚線導体ケーブル2が接合された側と反対側にはヒートパイプ4の吸熱側の端部が嵌め込まれカシメによって接合されている。上述したように、撚線導体ケーブル2の端部に伝わった熱は、撚線導体ケーブル2を通り接続端部6に伝わる。そうしてヒートパイプ4の一方の端部に伝わった熱はヒートパイプ4の中に封入された作動液を蒸発させる。
ヒートパイプ4の内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。即ち、ヒートパイプ4の吸熱側において、ヒートパイプ4を構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた発熱体が発する熱により、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプ4の放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は放熱フィン等の放熱部材7によって冷却され再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。
吸熱部材3に熱的に接続された発熱体に関して、ヒートパイプ4を3次元的に自在に移動することができる。従って、ヒートパイプ4そのものが吸熱部材3に熱的に接続された発熱体に向かって下方に傾斜された状態で容易に配置される。従って、ヒートパイプに内蔵されている作動液が、発熱体と熱的に接続する吸熱部材3に向かって流れ易く、受熱部に所謂ドライアウトが生じないので、トップヒートモードを回避することができる。
上述した態様では、吸熱部材3に撚線導体ケーブル2の端部が直接接続されているが、吸熱部材3と撚線導体ケーブル2との間にヒートパイプを接続してもよい。この場合は、撚線導体ケーブルの他方の端部が直接放熱部材に接続される。
即ち、発熱体に接続された吸熱部材3に発熱体の熱が直接伝わり、吸熱部材に熱的に接続されたヒートパイプの吸熱部において、ヒートパイプ4の中に封入された作動液を蒸発させる。その蒸気はヒートパイプの放熱側に移動し、ヒートパイプの放熱側に接続された撚線導体ケーブルを通って、放熱部材に伝わり、放熱フィン等の放熱部材7によって冷却され再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。
図2は、この発明の放熱構造体の他の1つの態様を説明する斜視図である。この態様では、撚線導体ケーブルの両方の端部に接続端部6−1、6−2を備えている。即ち、この発明の放熱構造体1は、発熱部品に熱的に接続される吸熱部材3と、吸熱部材3に関して三次元的に可動な可撓性熱伝導部材2と、可撓性熱伝導部材2の両方の端部に備えられた接続端部6−1、6−2にそれぞれ固定され熱的に接続されたヒートパイプ4−1、4−2と、ヒートパイプ4−2の他方の端部に熱的に接続された放熱部材7とを備えている。
可撓性熱伝導部材2は、上述したように、撚線導体ケーブルは、軟銅撚線からなっているので、熱伝導性に優れ、且つ、十分な可撓性を有している。撚線導体ケーブルの両方の端部には接続端部6−1、6−2が備えられて、2本のヒートパイプ4−1、4−2と熱的に接続されて固定されている。接続端部6は例えば柱形状のブロックからなり、一方の側面にヒートパイプが嵌め込まれる孔部を備えて、ヒートパイプの一方の端部が挿入されて固定され、接続端部6の他方の側面には撚線導体ケーブルが嵌め込まれる孔部を備えて、撚線導体ケーブルが挿入されて固定される。接続端部6への固定は、例えば、ヒートパイプはカシメ接合し、撚線導体ケーブルは半田接合する。
ヒートパイプ4−2の他方の端部には放熱フィン等の放熱部材7が熱的に接続されている。図2に示す態様においては、発熱体に接続された吸熱部材3に発熱体の熱が直接伝わり、その熱が吸熱部材3に固定され熱的に接続されたヒートパイプ4−1の吸熱側において内部に封入された作動液を蒸発させる。その蒸気がヒートパイプ4−1の他方の端部に移動する。ヒートパイプ4−1の他方の端部に移動した熱は、ヒートパイプ4−1の他方の端部に熱的に接続された接続端部6−1に移動する。
接続端部6−1に移動した熱は、撚線導体ケーブル2、接続端部6−2に伝わり、接続端部6−2に熱的に接続されたヒートパイプ4−2に伝わる。このように伝わった熱によって、ヒートパイプ4−2の中に封入された作動液を蒸発させる。その蒸気がヒートパイプ4−2の放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は放熱フィン等の放熱部材7によって冷却され再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱部材7に移動する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。
この態様の放熱構造体においても、吸熱部材に熱的に接続された発熱体に関して、ヒートパイプを3次元的に自在に移動することができる。従って、撚線導体ケーブル2を介してヒートパイプ4−1、4−2そのものが吸熱部材3に熱的に接続された発熱体に向かって下方に傾斜された状態で容易に配置される。従って、ヒートパイプに内蔵されている作動液が、発熱体と熱的に接続する吸熱部材3に向かって流れ易く、受熱部に所謂ドライアウトが生じないので、トップヒートモードを回避することができる。
撚線導体ケーブルについて具体的に例を挙げて説明する。
長さ10mm、直径6mmの丸型ヒートパイプの一方の端部近傍に、厚さ5mmの放熱ブロックをカシメ接合し、他方の端部近傍に直径0.2mmの純銅細線を撚り合わせたものを半田接合した。撚り線の長さは30mmであった。撚り線として、略外径14.4mm、素線径0.45mm、34本撚り×19本撚りの可撓性軟銅撚線を使用した。
長さ10mm、直径6mmの丸型ヒートパイプの一方の端部近傍に、厚さ5mmの放熱ブロックをカシメ接合し、他方の端部近傍に直径0.2mmの純銅細線を撚り合わせたものを半田接合した。撚り線の長さは30mmであった。撚り線として、略外径14.4mm、素線径0.45mm、34本撚り×19本撚りの可撓性軟銅撚線を使用した。
撚り線は同じサイズならば、ヒートパイプよりも熱輸送量が劣るので、太く・短く設定することが好ましい。短くても、用途によって必要なレベルの可動性(例えば数°レベル)が得られればよい。より大きな角度の可動性が必要な場合は、より細い素線の撚り線またはより長い撚り線等、適宜選ぶことができる。即ち、ヒートパイプよりも熱輸送量が劣ることは、撚り線の径を選択することによって解決することができる。
なお、図1および図2を参照して説明した例ではヒートパイプが1本の場合であるが、ヒートパイプは複数本であってもよい。
図示しないが、撚線導体ケーブル2の上下左右方向への摺動移動を所定の範囲内に制限するストッパーを設けても良い。即ち、ストッパーを設けることによって、所定の領域以外に撚線導体ケーブル2が移動するのを防止することができる。
図示しないが、撚線導体ケーブル2の上下左右方向への摺動移動を所定の範囲内に制限するストッパーを設けても良い。即ち、ストッパーを設けることによって、所定の領域以外に撚線導体ケーブル2が移動するのを防止することができる。
従来の摺動部を要する可動構造では、その摺動面を経由するルートが熱経路になる場合に、その摺動面の熱抵抗の増大(使用劣化、経年劣化)の影響が大きく、長期間使用し、耐久性が要求される放熱構造体には適さなかったが、この発明においては、撚線導体ケーブルを使用しているので、撚線導体ケーブル2を構成する素線同士がある程度摺動して素線表面の摺動面の熱抵抗が増大しても、摺動面を跨がないルートである素線中を通る熱経路が十分にあるので、繰り返し可動による熱輸送量の低下が少ない。しかも、熱伝導性を有する撚線導体ケーブルによって、繰り返し曲げが生じる場合でも、耐久性に優れた放熱構造体が得られる。
この発明によると、受熱部材と放熱部材とが三次元的な可動性を持って熱的に連結し、且つ繰り返し使用に耐える耐久性に優れた放熱構造体を提供することができる。
1 放熱構造体
2 可撓性熱伝導部材、撚線導体ケーブル
3 吸熱部材
4 ヒートパイプ
5 固定部材
6 接続端部
7 放熱部材
12 ノートパソコン本体
14 ディスプレイ部
24 被冷却部品
38 ヒートパイプ
52 ヒンジ部材
68 放熱部材
2 可撓性熱伝導部材、撚線導体ケーブル
3 吸熱部材
4 ヒートパイプ
5 固定部材
6 接続端部
7 放熱部材
12 ノートパソコン本体
14 ディスプレイ部
24 被冷却部品
38 ヒートパイプ
52 ヒンジ部材
68 放熱部材
Claims (8)
- 発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体。 - 発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体。 - 発熱部品に熱的に接続される吸熱部材と、
前記吸熱部材に一方の端部が固定され熱的に接続されたヒートパイプと、
前記ヒートパイプに、一方の端部が熱的に接続された撚線導体ケーブルと、
前記撚線導体ケーブルの他方の端部に、一方の端部が固定され熱的に接続された他のヒートパイプと、
前記他のヒートパイプの他方の端部に固定され熱的に接続された放熱部材と、を備えた放熱構造体。 - 前記撚線導体ケーブルと前記ヒートパイプとが半田接合されて熱的に接続されている請求項1から3の何れかに記載の放熱構造体。
- 前記撚線導体ケーブルと前記ヒートパイプとを機械的に固定する固定部材が備わっている請求項1から4の何れかに記載の放熱構造体。
- 前記撚線導体が径0.5mm以下の細銅線を撚ったものからなっている、請求項1から5の何れか1項に記載の放熱構造体。
- 前記撚線導体ケーブルの長さと前記ヒートパイプの長さの比が1:5以上である、請求項1から6の何れか1項に記載の放熱構造体。
- 前記発熱部品が自動車用ライト用のLEDであり、前記撚線導体が径0.5mm以下の細銅線を撚ったものである、請求項7に記載の放熱構造体。
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JP2007096068A JP2008258242A (ja) | 2007-04-02 | 2007-04-02 | 放熱構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008258242A true JP2008258242A (ja) | 2008-10-23 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102169857A (zh) * | 2010-02-26 | 2011-08-31 | 昆山巨仲电子有限公司 | 可弯曲变形的热管结构及其制作方法 |
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2007
- 2007-04-02 JP JP2007096068A patent/JP2008258242A/ja active Pending
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