JP2008255915A - 蒸気タービンの車室構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気タービンの車室構造において、車室の剛性を向上すると共に製造コストの増加を抑制可能とする。
【解決手段】タービンロータが支持される外部車室41を上部車室42と下部車室43に分割して構成し、この上部車室42を屋根部42aと縦壁部42bとで構成し、屋根部42aを、断面H型を有する鋼材51を複数並設し、且つ、2つの壁部52,53が形成されるように、締結ボルト55により連結して固定することで構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気を用いてロータを回転駆動することで発電を行う蒸気タービンにおいて、タービンの動翼や静翼などを収容する車室の構造に関するものである。
一般的な蒸気タービンにて、外部車室内に内部車室が設けられると共に、上部に蒸気入口部が設けられ、中心部にロータが回転自在に支持され、このロータに動翼が複数段にわたって固定される一方、内部車室に支持された翼環リングに静翼が複数段にわたって固定され、ロータに固定された動翼と交互に配設されている。
従って、蒸気タービンの運転時に、蒸気が蒸気入口部から内部車室に入ると、この蒸気は隔壁を介して翼環リングに支持された静翼を経て動翼に噴出することでロータが回転し、このロータに連結された発電機を駆動する。
ところで、この蒸気タービンの外部車室や内部車室は、ロータの挿入や組立、分解作業の作業性を向上するため、ロータを通る平面で上下二つに分割され、フランジとボルトにより組み立てられる。そして、蒸気タービンが低圧タービンであるとき、外部車室の下部は復水器に連結されており、蒸気タービンの起動時には、内部車室及び外部車室を真空状態とすることで、蒸気を蒸気入口部から車室内部に吸引する。そのため、このとき、外部車室は、この外部車室の天井や壁を形成する端板が内側に大きく凹むように変形することとから、この天井や壁を補強する必要がある。
蒸気タービンにおける外部車室の補強構造としては、例えば、外部車室の端板にロータ軸を中心に均等に分配されて複数のリブを溶接等により接合すると共に、外部車室の下半部の端板に複数のリブを格子状に交差して溶接等により接合するものがある。また、外部車室の内部に、パイプステーを架設するものがある。
このような蒸気タービンの車室としては、下記特許文献1、2に記載されたものがある。この特許文献1に記載された蒸気タービンの車室構造では、外部車室の上半部の端板にI型リブをロータ軸を中心に放射状に複数本配置すると共に、その配置角度を垂直から水平になるにつれて漸次増大させている。また、特許文献2に記載された低圧蒸気タービンでは、外側ケーシングの上側部分を組付フードとフレーム部分により構成し、フレーム部分を下側部分と復水器に結合し、組付フードを、2つの端面壁と補強部とを有する溶接された鋼薄板構造と、鉛直方向及び水平方向の接続フランジとから構成している。
特開2002−235505号公報 特開平09−013913号公報
ところで、発電機の発電効率を上げるために蒸気タービンの大型化が望まれており、蒸気タービンを大型化すると、動翼及び静翼の長さが長くなることから、外部車室も大型化する必要がある。この外部車室を大型化すると、上述した真空荷重に対して更なる強度アップが求められる。しかし、上述した従来の特許文献1の蒸気タービンの車室構造のように、外部車室の端板の板厚を厚くしたり、リブの高さや本数を増加すると、材料費や溶接費などの製造コストが大幅に増加してしまうという問題がある。また、特許文献2に記載された低圧蒸気タービンのように、外側ケーシングの組付フードに補強部や接続フランジを設けるだけでは、十分な強度を確保することができず、補強部や接続フランジを大きくしたり、数を増やすと、製造コストの増加を招いてしまう。
本発明は上述した課題を解決するものであり、車室の剛性を向上すると共に製造コストの増加を抑制可能とする蒸気タービンの車室構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の蒸気タービンの車室構造は、車室がロータを支持する支持部で上下に分割される蒸気タービンの車室構造において、前記車室は屋根部と縦壁部を有し、前記屋根部と前記縦壁部は、少なくともその一部が、断面H型を有する鋼材を複数並設し、且つ、2つの壁部が形成されるように連結固定することで構成されることを特徴とするものである。
請求項2の発明の蒸気タービンの車室構造では、前記複数の鋼材を互い連結するその間にシール部材が介装され、前記複数の鋼材がボルトにより締結されることで連結固定されることを特徴としている。
請求項3の発明の蒸気タービンの車室構造では、前記複数の鋼材が連結固定されることで形成される2つの壁部で囲繞された空間部は、連通孔を介して車室内部に連通されることを特徴としている。
請求項4の発明の蒸気タービンの車室構造では、前記複数の鋼材が連結固定されることで形成される2つの壁部で囲繞された空間部に、シール材が充填されることを特徴としている。
請求項5の発明の蒸気タービンの車室構造では、前記車室は、前記ロータが貫通する内部車室と、該内部車室の外側を被覆して前記ロータの各端部を回転自在に支持する支持部を有する外部車室とからなり、前記外部車室における前記屋根部と前記縦壁部の一部が、断面H型を有する鋼材を複数並設し、且つ、2つの壁部が形成されるように連結固定することで構成されることを特徴としている。
請求項1の発明の蒸気タービンの車室構造によれば、車室の屋根部と縦壁部における少なくともその一部を、断面H型を有する鋼材を複数並設して2つの壁部が形成されるように連結固定することで構成するので、断面H型の鋼材を連結固定して車室の屋根部や縦壁部が構成されるため、十分な強度が確保されることとなり、別途、リブやステイなどの補強部材を設ける必要はなく、車室の剛性を向上することができると共に、材料コストや溶接費などの製造コストの増加を抑制することができる。
請求項2の発明の蒸気タービンの車室構造によれば、複数の鋼材を互い連結するその間にシール部材を介装し、複数の鋼材をボルトにより締結することで連結固定するので、各鋼材の間のシール部材により車室内の真空度を適正に確保することができると共に、各鋼材の間にシール部材を挟んでボルトにより締結すればよく、組立作業の作業性を向上することができる。
請求項3の発明の蒸気タービンの車室構造によれば、複数の鋼材を連結固定することで形成される2つの壁部で囲繞された空間部を、連通孔を介して車室内部に連通するので、各鋼材を連結して形成される2つの壁部で囲繞された空間部が連通孔を介して車室内部に連通することとなり、車室内部が真空となっても、車室内側に位置する壁部に真空度が作用することはなく、変形が防止されて組付精度を向上することができる。
請求項4の発明の蒸気タービンの車室構造によれば、複数の鋼材を連結固定することで形成される2つの壁部で囲繞された空間部にシール材を充填するので、各鋼材を連結して形成される空間部にシール材を充填することで、このシール部材により車室内の気密性が確保されることとなり、複数の鋼材の間にシール部材を介装する必要はなく、組付性を向上することができる。
請求項5の発明の蒸気タービンの車室構造によれば、車室をロータが貫通する内部車室とこの内部車室の外側を被覆してロータの各端部を回転自在に支持する支持部を有する外部車室とから構成し、この外部車室における屋根部と縦壁部の一部を、断面H型を有する鋼材を複数並設して2つの壁部が形成されるように連結固定するので、外部車室における屋根部や縦壁部を、連結された複数の鋼材により構成されることで、外部車室の十分な強度を確保することができ、外部車室の剛性を向上することができると共に、製造コストの増加を抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る蒸気タービンの車室構造の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の概略図、図2は、実施例1の蒸気タービンにおける外部車室の屋根部の断面図、図3は、実施例1の蒸気タービンにおける外部車室の屋根部の製造方法を表す概略図、図4は、実施例1の蒸気タービンが適用された原子力発電プラントを表す概略構成図である。
実施例1の原子力発電プラントに適用された原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、一次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。なお、本実施例では、このPWRに限らず、これを改良した改良型加圧水型原子炉(APWR:Advanced Pressurized Water Reactor)に適用することができ、また、他の発電プラントにも適用可能である。
この加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図4に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ15aが設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により150〜160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持した状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、蒸気タービン17と冷却水配管18を介して連結されており、この蒸気タービン17は高圧タービン19及び低圧タービン20を有すると共に、発電機21が接続されている。また、高圧タービン19と低圧タービン20との間には、湿分分離加熱器22が設けられており、冷却水配管18から分岐した冷却水分岐配管23が湿分分離加熱器22に連結される一方、高圧タービン19と湿分分離加熱器22は低温再熱管24により連結され、湿分分離加熱器22と低圧タービン20は高温再熱管25により連結されている。更に、蒸気タービン17の低圧タービン20は、復水器26を有しており、この復水器26には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管27及び排水管28が連結されている。そして、この復水器26は、冷却水配管29を介して脱気器30に連結されており、この冷却水配管29に復水ポンプ31及び低圧給水加熱器32が設けられている。また、脱気器30は、冷却水配管33を介して蒸気発生器13に連結されており、この冷却水配管33には給水ポンプ34及び高圧給水加熱器35が設けられている。
従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管18を通して蒸気タービン17(高圧タービン19から低圧タービン20)に送られ、この蒸気により蒸気タービン17を駆動して発電機21により発電を行う。このとき、蒸気発生器13からの蒸気は、高圧タービン19を駆動した後、湿分分離加熱器22で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン20を駆動する。そして、蒸気タービン17を駆動した蒸気は、復水器26で冷却されて復水となり、低圧給水加熱器32で、例えば、低圧タービン20から抽気した低圧蒸気により加熱され、脱気器30で溶存酸素や不凝結ガス(アンモニアガス)などの不純物が除去された後、高圧給水加熱器35で、例えば、高圧タービン19から抽気した高圧蒸気により加熱された後、蒸気発生器13に戻される。
原子力発電プラントにおける蒸気タービン17の低圧タービンは、外部車室の内部に内部車室が配置され、この内部車室の内部にタービンロータが配置され、このタービンロータに複数の動翼が所定間隔で固定される一方、内部車室の内部に複数の静翼が各動翼の間に位置するように固定され、タービンロータの各端部が外部車室の軸受部に回転自在に支持されて構成されている。
そして、この低圧タービン17にて、図1及び図2に示すように、外部車室41は、図示しないタービンロータを支持する支持部で、上部車室42と下部車室43とに分割されており、上部車室42は、湾曲形状をなす屋根部42aと前後の縦壁部42bにより構成され、下部にフランジ部42cが一体に形成されている。下部車室43は、前後左右の縦壁部43aにより構成され、上部にフランジ部43bが一体に形成されている。そして、上部車室42と下部車室43は、各フランジ部42c,43bが図示しない締結ボルトにより連結される一方、下部車室43の下端部が図示しない基礎部に嵌合し、復水器26(図4参照)に連結されている。なお、図1にて、44は、タービンロータが貫通する貫通孔であり、45は、蒸気入口である。
本実施例にて、外部車室41の上部車室42を形成する屋根部42aは、断面H型を有する鋼材51を複数並設し、且つ、2つの壁部52,53が形成されるように連結固定することで構成され、この場合、各鋼材51の間にシール部材54を介装し、複数の締結ボルト55により締結される。
即ち、鋼材51は、2つの水平部51a,51bが連結部51cにより連結されることで、断面がH型形状をなし、複数の鋼材51の各水平部51a,51b同士がシール部材54を介して当接し、この状態で、締結ボルト55が各鋼材51の連結部51cを貫通し、先端部にナット56が螺合することで、複数の鋼材51に所定の締結力が作用した状態連結固定される。そのため、複数の鋼材51の水平部51aが直線状に連続することにより第1壁部52が形成されると共に、水平部51bが直線状に連続することにより第2壁部53が形成される。
この場合、図3に示すように、水平部51a,51bと連結部51cからなる鋼材51を、所定本数だけ所定の曲率となるように湾曲し、湾曲した複数の鋼材51をシール部材54を挟んで接触させ、この状態で複数の鋼材51を複数の締結ボルト55及びナット56を用いて締結して固定することで、屋根部42aを形成する。
従って、蒸気タービンの17の起動時には、低圧タービン20の外部車室41を真空状態とすることで、蒸気を蒸気入口45から内部に吸引する。このとき、外部車室41における上部車室42の屋根部42aに対して、この屋根部42aが内側に大きく凹むように変形する力が作用する。ところが、この屋根部42aは、断面H型を有する鋼材51を複数並設し、2つの壁部52,53が形成されるように、締結ボルト55により締結されて構成されていることから、外部車室41を真空状態としても、屋根部42aがその吸引力を受けて変形することはなく、十分な強度が確保される。
このように実施例1の蒸気タービンの車室構造にあっては、タービンロータが支持される外部車室41を上部車室42と下部車室43に分割して構成し、この上部車室42を屋根部42aと縦壁部42bとで構成し、屋根部42aを、断面H型を有する鋼材51を複数並設し、且つ、2つの壁部52,53が形成されるように、締結ボルト55により連結して固定することで構成している。
従って、断面H型の鋼材51を連結固定して外部車室41の屋根部42aが構成されるため、十分な強度が確保されることとなり、板厚を厚くしたり、別途、リブやステイなどの補強部材を設ける必要はなく、外部車室41の剛性を向上することができると共に、材料コストや溶接費などの製造コストの増加を抑制することができる。即ち、断面H型の鋼材51は、汎用品として一般に市場に販売されているものであり、この汎用品としての鋼材51を使用することで、材料コストを低減することができる。また、複数の鋼材51を溶接せずに締結して連結することで、溶接量が減少して工費を低減することができる。
また、複数の鋼材51を互い連結するその間にシール部材54を介装し、複数の鋼材51をボルト55により締結することで連結固定しており、各鋼材51の間のシール部材54により外部車室41内の真空度を適正に確保することができると共に、各鋼材51の間にシール部材54を挟んで締結ボルト55により締結すればよく、組立作業の作業性を向上することができる。
図5は、本発明の実施例2に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の縦壁部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の蒸気タービンの車室構造において、図5に示すように、外部車室41の下部車室43を形成する縦壁部43aは、断面H型を有する鋼材61を複数並設し、且つ、2つの壁部62,63が形成されるように連結固定することで構成され、各鋼材61の間にシール部材64を介装し、複数の締結ボルト65及びナット66により締結されている。
そして、複数の鋼材61が連結固定されることで、2つの壁部62,63で囲繞された空間部、つまり、水平部61a,61bと連結部61cにより形成された複数の空間部67は、連結部61cに形成された各貫通孔68により互いに連通されると共に、この空間部67と車室内部とは、第2壁部63を構成する各水平部61bに形成された連通孔69を介して連通されている。
従って、外部車室41を真空状態とするとき、下部車室43の縦壁部43aに対して、この縦壁部43aが内側に大きく凹むように変形する力が作用する。ところが、この縦壁部43aは、断面H型を有する鋼材61を複数並設し、2つの壁部62,63が形成されるように、締結ボルト65により締結されて構成されていることから、外部車室41を真空状態としても、縦壁部43aの変形量が低減される。そして、このとき、外部車室41の内部の吸引力は、連通孔69及び貫通孔68を通して各空間部67に作用するため、空間部67と車室内部との圧力差がなくなり、吸引力は、第1壁部62のみに作用することとなる。そのため、第2壁部63が変形することはなく、この第2壁部63を復水器26の基礎部に対して適正位置に固定することができ、この位置決め精度が向上する。
このように実施例2の蒸気タービンの車室構造にあっては、タービンロータが支持される外部車室41を上部車室42と下部車室43に分割して構成し、この下部車室43を縦壁部43aにより構成し、縦壁部43aを、断面H型を有する鋼材61を複数並設し、且つ、2つの壁部62,63が形成されるように、締結ボルト65により連結して固定することで構成している。
従って、断面H型の鋼材61を連結固定して外部車室41の縦壁部43aが構成されるため、十分な強度が確保されることとなり、板厚を厚くしたり、別途、リブやステイなどの補強部材を設ける必要はなく、外部車室41の剛性を向上することができると共に、材料コストや溶接費などの製造コストの増加を抑制することができる。
また、複数の鋼材61を互い連結するその間にシール部材64を介装し、複数の鋼材61をボルト65により締結することで連結固定しており、各鋼材61の間のシール部材64により外部車室41内の真空度を適正に確保することができると共に、各鋼材61の間にシール部材64を挟んで締結ボルト65により締結すればよく、組立作業の作業性を向上することができる。
更に、複数の鋼材61を連結固定することで形成される2つの壁部62,63で囲繞された空間部67を貫通孔68及び連通孔69を介して車室内部に連通しており、車室内部が真空となっても、車室内側に位置する第2壁部63に真空度が作用することはなく、その変形が防止されることで、外部車室41(下部車室43の縦壁部43a)と復水器26の基礎部との組付精度を向上することができる。
図6は、本発明の実施例3に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の屋根部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の蒸気タービンの車室構造において、図6に示すように、外部車室41の上部車室42を形成する屋根部42aは、断面H型を有する鋼材71を複数並設し、且つ、2つの壁部72,73が形成されるように連結固定することで構成され、複数の締結ボルト75及びナット76により締結されている。
そして、複数の鋼材71が連結固定されることで、2つの壁部72,73で囲繞された空間部、つまり、水平部71a,71bと連結部71cにより形成された複数の空間部77は、連結部71cに形成された各貫通孔78により互いに連通されている。また、第2壁部73を構成する水平部71cには、この空間部77と車室内部とを連通する連通孔79が形成されている。そして、タンク81内に貯留されたシール部材(硬質の発砲ウレタン)74が、充填ポンプ82により充填ホース83を介してノズル84から連通孔79を通して空間部77内に供給されることで、各空間部77にシール部材74が充填される。なお、空間部77にシール部材74が充填された後、連通孔79は、図示しない蓋により閉塞される。
従って、外部車室41を真空状態とするとき、上部車室42の屋根部42aに対して、この屋根部42aが内側に大きく凹むように変形する力が作用する。ところが、この屋根部42aは、断面H型を有する鋼材71を複数並設し、2つの壁部72,73が形成されるように、締結ボルト75により締結されて構成されていることから、外部車室41を真空状態としても、屋根部42aの変形量が低減される。
このように実施例3の蒸気タービンの車室構造にあっては、タービンロータが支持される外部車室41を上部車室42と下部車室43に分割して構成し、この上部車室42を屋根部42aと縦壁部42bにより構成し、屋根部42aを、断面H型を有する鋼材71を複数並設し、且つ、2つの壁部72,73が形成されるように、締結ボルト75により連結して固定することで構成している。
従って、断面H型の鋼材71を連結固定して外部車室41の屋根部42aが構成されるため、十分な強度が確保されることとなり、板厚を厚くしたり、別途、リブやステイなどの補強部材を設ける必要はなく、外部車室41の剛性を向上することができると共に、材料コストや溶接費などの製造コストの増加を抑制することができる。
また、複数の鋼材71を連結固定することで形成される2つの壁部72,73で囲繞された空間部77を貫通孔78により連通し、空間部77と内部車室とを連通する連通孔79を形成し、シール部材(硬質の発砲ウレタン)74をこの連通孔79を通して各空間部77内に供給することで、各空間部77にシール部材74が充填し、充填後に連通孔79を蓋により閉塞している。従って、各鋼材71を連結して形成される空間部77にシール材74を充填することで、このシール部材74により車室内部の気密性が確保されることとなり、複数の鋼材71の間に別途シール部材を介装する必要はなく、組付性を向上することができる。また、空間部77に充填されたシール材74により、内部車室の真空度が確保されるだけでなく、剛性を向上して変形量を低減することができると共に、断熱効果を促進することができる。
なお、上述した各実施例では、外部車室41を上部車室42と下部車室43に分割して構成し、この上部車室42の屋根部42aを断面H型を有する鋼材51,71を複数連結固定して構成したり、下部車室43の縦壁部43aを断面H型を有する鋼材61を複数連結固定して構成したが、上部車室42の屋根部42aと縦壁部42b及び下部車室43の縦壁部43aを、全て断面H型を有する鋼材を複数連結固定して構成してもよい。
本発明に係る蒸気タービンの車室構造は、車室の剛性を向上すると共に製造コストの増加を抑制するものであり、いずれの種類の蒸気タービンにも適用することができる。
本発明の実施例1に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の概略図である。 実施例1の蒸気タービンにおける外部車室の屋根部の断面図である。 実施例1の蒸気タービンにおける外部車室の屋根部の製造方法を表す概略図である。 実施例1の蒸気タービンが適用された原子力発電プラントを表す概略構成図である。 本発明の実施例2に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の縦壁部の断面図である。 本発明の実施例3に係る蒸気タービンの車室構造を表す外部車室の屋根部の断面図である。
符号の説明
17 蒸気タービン
20 低圧タービン
26 復水器
41 外部車室
42 上部車室
42a 屋根部
42b 縦壁部
42c フランジ部
43 下部車室
43a 縦壁部
43b フランジ部
51,61,71 鋼材
52,53,62,63,72,73 壁部
54,64,74 シール部材
55,65,75 締結ボルト
67,77 空間部
68,78 貫通孔
69,79 連通孔

Claims (5)

  1. 車室がロータを支持する支持部で上下に分割される蒸気タービンの車室構造において、前記車室は屋根部と縦壁部を有し、前記屋根部と前記縦壁部は、少なくともその一部が、断面H型を有する鋼材を複数並設し、且つ、2つの壁部が形成されるように連結固定することで構成されることを特徴とする蒸気タービンの車室構造。
  2. 請求項1に記載の蒸気タービンの車室構造において、前記複数の鋼材を互い連結するその間にシール部材が介装され、前記複数の鋼材がボルトにより締結されることで連結固定されることを特徴とする蒸気タービンの車室構造。
  3. 請求項2に記載の蒸気タービンの車室構造において、前記複数の鋼材が連結固定されることで形成される2つの壁部で囲繞された空間部は、連通孔を介して車室内部に連通されることを特徴とする蒸気タービンの車室構造。
  4. 請求項1に記載の蒸気タービンの車室構造において、前記複数の鋼材が連結固定されることで形成される2つの壁部で囲繞された空間部に、シール材が充填されることを特徴とする蒸気タービンの車室構造。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載の蒸気タービンの車室構造において、前記車室は、前記ロータが貫通する内部車室と、該内部車室の外側を被覆して前記ロータの各端部を回転自在に支持する支持部を有する外部車室とからなり、前記外部車室における前記屋根部と前記縦壁部の一部が、断面H型を有する鋼材を複数並設し、且つ、2つの壁部が形成されるように連結固定することで構成されることを特徴とする蒸気タービンの車室構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011047287A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Toshiba Corp 原子力発電所用蒸気タービンおよびその取替え工法

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