JP5863495B2 - 蒸気発生器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、原子力プラントに熱交換器として使用される蒸気発生器の製造方法に関するものである。
例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)では、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。そして、この加圧水型原子炉は、高温高圧の一次冷却水の熱を蒸気発生器により二次冷却水に伝え、二次冷却水で水蒸気を発生させるものである。この蒸気発生器は、多数の細い伝熱管の内側を一次冷却水が流れ、外側を流れる二次冷却水に熱を伝えて水蒸気を生成し、この水蒸気によりタービンを回して発電している。
この蒸気発生器において、中空密閉形状をなす胴部内に、その内壁面と所定間隔をもって管群外筒が配設され、この管群外筒内に逆U字形状をなす複数の伝熱管が配設され、各伝熱管の端部が管板に支持され、胴部の下端部に一次冷却水の入口側水室及び出口側水室が形成されている。また、胴部内に、管群外筒の上方に位置して二次冷却水の入口部が設けられると共に、気水分離機と湿分分離機が上下に並んで配設され、その上方に蒸気出口が設けられている。
従って、冷却水配管より入口側水室を通して複数の伝熱管に一次冷却水が供給される一方、入口部からこの胴部内に二次冷却水が供給される。すると、複数の伝熱管内を流れる一次冷却水(熱水)と胴部内を循環する二次冷却水(冷水)との間で熱交換を行われることで、二次冷却水が熱を吸収して水蒸気が生成される。そして、生成された蒸気が気水分離機により水分が除去され、湿分分離機により湿分が除去された蒸気が蒸気出口から排出される一方、熱交換を終了した一次冷却水が出口側水室から排出される。
このような蒸気発生器にて、胴部は、複数の円筒部材と蓋が接合されると共に、下部に多数の伝熱管を支持する多数の穴が形成された管板が接合されて構成されている。このような蒸気発生器としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2007−147138号公報
上述した従来の蒸気発生器では、複数の円筒部材や蓋を加工すると共に、管板に多数の穴を形成し、この複数の円筒部材と管板とを溶接により接合して熱処理をした後、伝熱管などの内部構造物を挿入してから蓋を接合している。この場合、管板の各穴は、穴加工を行ってから長時間が経過すると、内面に錆が発生したり、不純物が付着するなどして品質が低下してしまう。すると、管板の各穴に伝熱管を挿入した後、好適なシール溶接を行うことが困難となり、内面の錆や不純物を除去しなければならず、作業性が低下してしまうという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、胴部における組立作業性の向上を図る蒸気発生器の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の蒸気発生器の製造方法は、上部胴と下部胴と管板とが接合されて胴部が構成され、前記胴部内にU字形状をなす多数の伝熱管が配設されて端部が前記管板の穴に支持される蒸気発生器において、前記下部胴と前記管板とが接合された状態で前記管板に穴加工処理が行われる、ことを特徴とするものである。
従って、下部胴と管板とを接合してから管板に穴加工処理を行うことで、管板の穴加工処理から胴部内に伝熱管を挿入して管板の穴に支持する作業までを連続して行うことが可能となり、管板の穴内面の錆の発生や不純物の付着を抑制することで、シール溶接部の品質の向上を図ることができると共に、胴部における組立作業性の向上を図ることができる。
本発明の蒸気発生器の製造方法では、前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われることを特徴としている。
従って、下部胴と管板とを接合してから熱処理を行い、管板に穴加工処理を行うことで、管板の穴加工処理、胴部の熱処理、伝熱管挿入作業、シール溶接作業を連続して行うことが可能となり、シール溶接部の品質の向上を図ることができる。
本発明の蒸気発生器の製造方法では、前記上部胴と円錐胴と中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合されて前記胴部が構成され、前記円錐胴と前記中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合された状態で前記管板に穴加工処理が行われることを特徴としている。
従って、円錐胴と中間胴と下部胴と管板とを接合してから管板に穴加工処理を行うことで、管板の穴加工処理から胴部内に伝熱管を挿入して管板に穴に支持する作業までを連続して行うことが可能となり、管板の穴内面の錆の発生や不純物の付着を抑制してシール溶接部の品質の向上を図ることができる。
本発明の蒸気発生器の製造方法では、前記円錐胴と前記中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われることを特徴としている。
従って、円錐胴と中間胴と下部胴と管板とを接合してから熱処理を行い、管板に穴加工処理を行うことで、管板の穴加工処理、胴部の熱処理、伝熱管挿入作業、シール溶接作業を連続して行うことが可能となり、シール溶接部の品質の向上を図ることができる。
本発明の蒸気発生器の製造方法では、前記上部胴と円錐胴と中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合されて前記胴部が構成され、前記円錐胴と前記中間胴とが接合された状態で熱処理が行われる一方、前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われ、前記中間胴と前記下部胴とが接合されることを特徴としている。
従って、円錐胴と中間胴とを接合して熱処理を行う一方、下部胴と管板とを接合して熱処理を行い、管板に穴加工処理を行ってから中間胴と下部胴とを接合することで、管板の穴加工処理、胴部の熱処理、伝熱管挿入作業、シール溶接作業を連続して行うことが可能となり、シール溶接部の品質の向上を図ることができる。
本発明の蒸気発生器の製造方法によれば、上部胴と下部胴と管板とを接合して胴部を構成し、胴部内にU字形状をなす多数の伝熱管を配設して端部が管板の穴に支持される蒸気発生器において、下部胴と管板とを接合した状態で管板に穴加工処理を行うので、管板に穴加工処理から胴部内に伝熱管を挿入して管板の穴に支持する作業までを連続して行うことが可能となり、管板の穴内面の錆の発生や不純物の付着を抑制することで、シール溶接部の品質の向上を図ることができると共に、胴部における組立作業性の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る蒸気発生器の製造方法における胴部の組立工程を表す概略図である。 図2は、実施例1の蒸気発生器が適用された原子力発電プラントの概略構成図である。 図3は、実施例1の蒸気発生器の内部構造を表す概略図である。 図4は、実施例1の蒸気発生器を表す正面図である。 図5は、発明の実施例2に係る蒸気発生器の製造方法における胴部の組立工程を表す概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の蒸気発生器の製造方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る蒸気発生器の製造方法における胴部の組立工程を表す概略図、図2は、実施例1の蒸気発生器が適用された原子力発電プラントの概略構成図、図3は、実施例1の蒸気発生器の内部構造を表す概略図、図4は、実施例1の蒸気発生器を表す正面図である。
実施例1の原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
実施例1の加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図2に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ15aが設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水(冷却材)として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により150〜160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料(原子燃料)として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持した状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、蒸気タービン17と冷却水配管18を介して連結されており、この蒸気タービン17は高圧タービン19及び低圧タービン20を有すると共に、発電機21が接続されている。また、高圧タービン19と低圧タービン20との間には、湿分分離加熱器22が設けられており、冷却水配管18から分岐した冷却水分岐配管23が湿分分離加熱器22に連結される一方、高圧タービン19と湿分分離加熱器22は低温再熱管24により連結され、湿分分離加熱器22と低圧タービン20は高温再熱管25により連結されている。
更に、蒸気タービン17の低圧タービン20は、復水器26を有しており、この復水器26には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管27及び排水管28が連結されている。この取水管27は、循環水ポンプ29を有し、排水管28と共に他端部が海中に配置されている。そして、この復水器26は、冷却水配管30を介して脱気器31に連結されており、この冷却水配管30に復水ポンプ32及び低圧給水加熱器33が設けられている。また、脱気器31は、冷却水配管34を介して蒸気発生器13に連結されており、この冷却水配管34には給水ポンプ35及び高圧給水加熱器36が設けられている。
従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管18を通して蒸気タービン17(高圧タービン19から低圧タービン20)に送られ、この蒸気により蒸気タービン17を駆動して発電機21により発電を行う。このとき、蒸気発生器13からの蒸気は、高圧タービン19を駆動した後、湿分分離加熱器22で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン20を駆動する。そして、蒸気タービン17を駆動した蒸気は、復水器26で海水を用いて冷却されて復水となり、低圧給水加熱器33で、例えば、低圧タービン20から抽気した低圧蒸気により加熱され、脱気器31で溶存酸素や不凝結ガス(アンモニアガス)などの不純物が除去された後、高圧給水加熱器36で、例えば、高圧タービン19から抽気した高圧蒸気により加熱された後、蒸気発生器13に戻される。
このように構成された原子力発電プラントに適用される蒸気発生器13において、図3に示すように、胴部41は、密閉された中空円筒形状をなし、上部に対して下部が若干小径となっている。この胴部41は、その下部に内壁面と所定間隔をもって円筒形状をなす管群外筒42が配設されている。この管群外筒42は、内部に所定の高さ位置に対応して複数の管支持板43が配設されると共に、この管支持板43の下方に管板44が固定されており、各管支持板43は、管板44から上方に延設された複数のステーロッド45により支持されている。そして、この管群外筒42は、内部に逆U字形状をなす複数の伝熱管46からなる伝熱管群47が配設されており、各伝熱管46は、端部が管板44に拡管して支持されると共に、中間部が複数の管支持板43により支持されている。
また、胴部41は、管板44の下方に隔壁48により入室49及び出室50により区画されると共に、入口ノズル51及び出口ノズル52が形成され、各伝熱管46の一端部が入室49に連通し、他端部が出室50に連通している。なお、この入口ノズル51には上述した冷却水配管14が連結される一方、出口ノズル52には冷却水配管15が連結されている。
また、胴部41は、伝熱管群47の上方に給水を蒸気と熱水とに分離する気水分離器53と、この分離された蒸気の湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器54が設けられている。また、胴部41は、伝熱管群47と気水分離器53との間に、内部に二次冷却水の給水を行う給水管55が挿入される一方、天井部には蒸気出口56が形成されている。そして、胴部41は、給水管55から内部に給水された二次冷却水を管群外筒42との間を流下して管板44にて上方に循環し、伝熱管群47内を上昇するときに各伝熱管46内を流れる熱水(一次冷却水)との間で熱交換を行う給水路が設けられている。なお、給水管55には上述した冷却水配管34が連結される一方、蒸気出口56には冷却水配管18が連結されている。
従って、加圧水型原子炉12で加熱された一次冷却水が冷却水配管14を通して蒸気発生器13の入室49に送られ、多数の伝熱管46内を通って循環して出室50に至る。一方、復水器26で冷却された二次冷却水が冷却水配管34を通して蒸気発生器13の給水管55に送られ、胴部41内を通って伝熱管46内を流れる熱水(一次冷却水)と熱交換を行う。即ち、胴部41は、内部で高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は出室50から冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。一方、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行った二次冷却水は、胴部41内を上昇し、気水分離器53で蒸気と熱水とに分離され、湿分分離器54でこの蒸気の湿分を除去してから、冷却水配管18を通して蒸気タービン17に送られる。
このように構成された蒸気発生器13にて、図4に示すように、胴部41は、上部鏡(上蓋)61と、上部胴62と、円錐胴63と、中間胴64と、下部胴65と、管板44と、水室鏡66とから構成されている。そして、この蒸気発生器13の胴部41は、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44と水室鏡66とが溶接により接合された後、内部に伝熱管群47などが挿入され、湿分分離器54や気水分離器53が挿入された上部胴62が接合されると共に、上部鏡61及び水室鏡66が接合されて製造される。
この場合、実施例1の蒸気発生器の製造方法では、少なくとも下部胴65と管板44とが接合された状態で熱処理を行い、その後、この管板44に対して穴加工処理を行うようにしている。
具体的には、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とが接合された状態で、熱処理を行い、その後、管板44に穴加工処理を行うようにしている。
ここで、実施例1の蒸気発生器の製造方法を詳細に説明する。実施例1の蒸気発生器の製造方法において、図1に示すように、円錐胴63は、円錐筒形状をなすように形成される。中間胴64は、板材が曲げ加工された後、端部が溶接されることで円筒形状をなすように形成される。そして、この中間胴64は、ステップS11にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS12にて、軸方向の両端部が開先加工される。
下部胴65は、板材が曲げ加工された後、端部が溶接されることで円筒形状をなすように形成される。そして、この下部胴65は、ステップS13にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS14にて、軸方向の両端部が開先加工される。また、管板44は、下面または1次側の側面が肉盛溶接された後、ステップS15にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去される。
そして、ステップS16にて、円錐胴63と中間胴64が溶接により接合された後、ステップS17にて、中間胴64と下部胴65が溶接により接合され、続いて、ステップS18にて、下部胴65と管板44が溶接により接合される。なお、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44は、接合された状態で図示しない回転台車に支持され、胴回転しながら溶接作業を行う。
その後、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44が接合された状態で、ステップS19にて、各溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS20にて、全体が最終熱処理される。そして、ステップS21にて、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44が接合された状態で複数の受台72に支持され、穴加工装置71により管板44に複数の穴44a(図4参照)を形成する加工を行う。
なお、その後、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44に対して、管群外筒42、管支持板43、ステーロッド45、伝熱管46などが挿入され、シール溶接される。
このように実施例1の蒸気発生器の製造方法にあっては、上部鏡61と上部胴62と円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44と水室鏡66とが接合されて胴部41が構成され、この胴部41内にU字形状をなす多数の伝熱管46が配設されて端部が管板44の穴44aに支持される蒸気発生器13にて、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とが接合された状態で、管板44に穴加工処理を行うようにしている。
従って、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とを接合してから管板44の穴加工処理を行うことで、管板44の穴加工処理から胴部41内に伝熱管46を挿入して管板44に穴に支持する作業までを連続して行うことが可能となり、管板44の穴44aの内面の錆の発生や不純物の付着を抑制することで、シール溶接部の品質の向上を図ることができると共に、胴部における組立作業性の向上を図ることができる。
また、実施例1の蒸気発生器の製造方法では、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とが接合された状態で熱処理を行い、その後に管板44に穴加工処理を行うようにしている。従って、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とを接合してから熱処理を行い、熱処理後に管板44に穴44aを加工することで、管板44の穴加工処理、胴部41の熱処理、伝熱管46の挿入作業、伝熱管46のシール溶接作業を連続して行うことが可能となり、シール溶接部の品質の向上を図ることができる。
図5は、発明の実施例2に係る蒸気発生器の製造方法における胴部の組立工程を表す概略図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2の蒸気発生器の製造方法にて、図5に示すように、胴部41は、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44と水室鏡66とが溶接により接合された後、内部に伝熱管群47などが挿入され、湿分分離器54や気水分離器53が挿入された上部胴62が接合されると共に、上部鏡61及び水室鏡66が接合されて製造される。
この場合、実施例2の蒸気発生器の製造方法では、円錐胴63と中間胴64とが接合された状態で熱処理が行われる一方、下部胴65と管板44とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に管板44に穴加工処理が行われ、中間胴64と下部胴65とを接合するようにしている。
ここで、実施例2の蒸気発生器の製造方法を詳細に説明する。実施例2の蒸気発生器の製造方法において、円錐胴63は、円錐筒形状をなすように形成される。中間胴64は、板材が曲げ加工された後、端部が溶接されることで円筒形状をなすように形成される。そして、この中間胴64は、ステップS41にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS42にて、軸方向の両端部が開先加工される。
下部胴65は、板材が曲げ加工された後、端部が溶接されることで円筒形状をなすように形成される。そして、この下部胴65は、ステップS43にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS44にて、軸方向の両端部が開先加工される。また、管板44は、上面側が肉盛溶接された後、ステップS45にて、少なくとも溶接部が中間熱処理されることで応力が除去される。
そして、ステップS46にて、円錐胴63と中間胴64が溶接により接合された後、ステップS47にて、中間胴64に対して補助胴(バランス胴)81が溶接により仮接合される。この補助胴81は、円錐胴63と中間胴64が接合された状態では、軸方向の重量バランスが良くないことから回転台車により支持できず、補助胴81を仮接合することで中間部に位置する中間胴64を回転台車により支持可能とする。
また、ステップS48にて、下部胴65と管板44が溶接により接合され後、ステップS49にて、管板44に対して補助胴(バランス胴)82が溶接により仮接合される。この補助胴82は、下部胴65と管板44が接合された状態では、軸方向の重量バランスが良くないことから回転台車により支持できず、補助胴82を仮接合することで、下部胴65と補助胴82を回転台車により支持可能とする。
そして、円錐胴63と中間胴64と補助胴81が接合された状態で、ステップS50にて、各溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS51にて、全体が最終熱処理され、ステップS52にて、中間胴64と補助胴81の溶接部を切断することで、中間胴64から補助胴81を取外す。
また、下部胴65と管板44と補助胴82が接合された状態で、ステップS53にて、各溶接部が中間熱処理されることで応力が除去され、ステップS54にて、全体が最終熱処理され、ステップS55にて、管板44と補助胴82の溶接部を切断することで、管板44から補助胴82を取外す。そして、ステップS56にて、下部胴65と管板44が接合された状態で複数の受台72に支持され、穴加工装置71により管板44に複数の穴44a(図4参照)を形成する加工を行う。
そして、ステップS57にて、中間胴64と下部胴65が接合されることで、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44とが一体に接合されることとなり、ステップS58にて、全体が最終熱処理される。なお、その後、円錐胴63と中間胴64と下部胴65と管板44に対して、管群外筒42、管支持板43、ステーロッド45、伝熱管46などが挿入される。
このように実施例2の蒸気発生器の製造方法にあっては、円錐胴63と中間胴64とを接合した状態で熱処理を行う一方、下部胴65と管板44とを接合した状態で熱処理を行い、その後に管板44に穴加工処理を行い、中間胴64と下部胴65とを接合するようにしている。
従って、管板44の穴加工処理、胴部41の熱処理、伝熱管46の挿入作業を連続して行うことが可能となり、管板44の穴44aの内面の錆の発生や不純物の付着を抑制することで、シール溶接部の品質の向上を図ることができると共に、胴部における組立作業性の向上を図ることができる。
なお、上述した各実施例にて、蒸気発生器13の胴部41を、上部鏡61と、上部胴62と、円錐胴63と、中間胴64と、下部胴65と、管板44と、水室鏡66とから構成したが、この構成に限定されるものではなく、胴の分割数や分割位置は、胴部の形状や大きさなどに応じて適宜設定すればよいものであり、これより多くても、または、少なくてもよいものである。
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
17 蒸気タービン
19 高圧タービン
20 低圧タービン
21 発電機
41 胴部
44 管板
44a 穴
46 伝熱管
47 伝熱管群
61 上部鏡
62 上部胴
63 円錐胴
64 中間胴
65 下部胴
66 水室鏡
71 穴加工装置

Claims (5)

  1. 上部胴と下部胴と管板とが接合されて胴部が構成され、前記胴部内にU字形状をなす多数の伝熱管が配設されて端部が前記管板の穴に支持される蒸気発生器において、
    前記下部胴と前記管板とが接合された状態で前記管板に複数の穴を形成する穴加工処理が行われる、
    ことを特徴とする蒸気発生器の製造方法。
  2. 前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われることを特徴とする請求項1に記載の蒸気発生器の製造方法。
  3. 前記上部胴と円錐胴と中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合されて前記胴部が構成され、前記円錐胴と前記中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合された状態で前記管板に穴加工処理が行われることを特徴とする請求項1に記載の蒸気発生器の製造方法。
  4. 前記円錐胴と前記中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われることを特徴とする請求項3に記載の蒸気発生器の製造方法。
  5. 前記上部胴と円錐胴と中間胴と前記下部胴と前記管板とが接合されて前記胴部が構成され、前記円錐胴と前記中間胴とが接合された状態で熱処理が行われる一方、前記下部胴と前記管板とが接合された状態で熱処理が行われ、その後に前記管板に穴加工処理が行われ、前記中間胴と前記下部胴とが接合されることを特徴とする請求項1に記載の蒸気発生器の製造方法。
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