JP2008254416A - 本の紙面押え器具 - Google Patents

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JP2008254416A
JP2008254416A JP2007182141A JP2007182141A JP2008254416A JP 2008254416 A JP2008254416 A JP 2008254416A JP 2007182141 A JP2007182141 A JP 2007182141A JP 2007182141 A JP2007182141 A JP 2007182141A JP 2008254416 A JP2008254416 A JP 2008254416A
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Takanori Kurakazu
倉員孝典
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YANAGI WA MIDORI KAIHATSU KK
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Abstract

【課題】 ページ繰りが容易で且つ使い勝手の良い本の紙面押え器具を提供する。
【解決手段】 ページクリップ1は、本の紙葉を挟持する一対の挟持体11,12と、
両挟持体11,12を所定間隔で保持する保持体10とを備え、挟持体11,12を、紙
葉の紙面を上から押える上押え部13,15と、上押え部13,15に相対して形成し紙
葉を下から支える下支え部14,16とで構成し、下支え部14,16から延長して上押
え部13,15よりも突き出た差込手段14a,16aを設けたものであって、差込手段
14a,16aを本の紙葉の間に差し込み、挟持空間17,18に導き入れた紙葉の一部
を挟持体11,12で挟持することにより、軽い力で紙面を押えることができページ繰り
の容易なものになり、また差込動作一つでページ押えができ使い勝手の良いものになる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本の開いた紙面がめくれたり閉じたりしない様に押える本の紙面押え器具に
関する。
従来の本の紙面押え器具には、弾力性の有る材質による本のページを開いた状態に保持
するものがある(例えば、特許文献1参照)。
図14は、従来のページ止めクリップの使用態様を示す斜視図である。このページ止め
クリップによれば、指をかける部分63にそれぞれ人差し指と薬指をかけ、指で押える部
分64を親指で押すとクリップはパンタグラフ状に開く。本60の背を内側2本のつめ部
61で挟み込み、その両側より反対方向に伸びた弾力性の有る腕部の突起部62で本の背
と開いたページを挟み込む。
ページをめくる場合は、ページを腕部の突起部62より斜め下方向にずらし、反対側の
突起部62を軽く持ち上げてページを滑り込ませる。このようにして本のページがその構
造上や風などによって、閉じたりがめくれたりしない様に、目的のページを開いたままに
している。
特開2001−80243号公報
以上に述べた従来のページ止めクリップでは、本の背と開いたページを挟むので、クリ
ップの弾力性が大きくなり、紙面を強く押えることになる。そのためにページをめくるこ
とに強い力を要するという難点がある。また、クリップを使いページを押えるとき指をか
ける・指で押す・つめ部で挟み込むという複数の動作があり、更にページをめくるときク
リップを持ち上げる動作が余分に必要であり、その使い勝手に難点があるという課題を有
していた。また、本の背と開いたページを挟み込むので、ページ止めクリップが大きくな
るという課題も有していた。
したがって本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、開いたページの紙葉をめ
くることが容易で、また使い勝手の良い本の紙面押え器具を提供することを目的としてい
る。
請求項1記載の本発明の本の紙面押え器具は、本の紙葉を挟持する一対の挟持体と、間
隔を有して両方の前記挟持体を保持する保持体とを備え、前記挟持体を、前記紙葉を上か
ら押える上押え部と、当該上押え部に相対し前記紙葉を下から支える下支え部とから形成
し、少量の前記紙葉を前記挟持体に導き入れるよう当該紙葉の間に差し込まれる差込手段
を前記下支え部に設けたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の本の紙面押え器具において、前記紙葉を前
記挟持体へ導く案内手段を前記上押え部に設けたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の本の紙面押え器具において、前記本の背を
持ち上げる持上手段を前記保持体に設けたことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の本の紙面押え器具において、前記差込手段
が前記紙葉の間に差し込まれて、前記挟持体に導き入れられた前記紙葉の縁が当たる前記
保持体の当縁部分を、前記保持体の非当縁部分より反差込方向側に後退させて形成したこ
とを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の本の紙面押え器具において、前記挟持体が
保持される前記間隔を調節することができる構成にしたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1に記載の本の紙面押え器具において、当該本の紙面
押え器具に、広告手段を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、ページを挟むとき軽い力で紙面を押えるので、本の開いたページの紙
葉をめくること(以下、ページ繰り)の容易化が図られる。且つ、本の開いたページの紙
面を押えること(以下、ページ押え)が差込動作ひとつでできるので、使い勝手の向上が
図られる。
また、案内手段で導くことにより紙葉の導入や滑り込まし、また紙葉の抜き取りの円滑
化が図られる。さらに、少量の紙葉を挟持することにより小型化が図られるとともに、本
の薄さ・厚さに関わらず用いられる利便性の向上が図られる。
本発明の第1の実施の形態による本の紙面押え器具は、本の紙葉を挟持する一対の挟持
体と、間隔を有して両方の挟持体を保持する保持体とを備え、挟持体を、紙葉を上から押
える上押え部と、当該上押え部に相対し紙葉を下から支える下支え部とから形成し、少量
の紙葉を挟持体に導き入れるよう紙葉の間に差し込まれる差込手段を下支え部に設けたも
のである。
本実施の形態によれば、差込手段を紙葉の間に差し込むことにより、挟持体に少量の紙
葉を導き入れてそれを挟持することができるので、軽い力によるページ押えが可能になり
、ページ繰りが容易になる。また、差込手段を紙間に差し込む動作ひとつでページ押えが
行えるとともに、クリップを持ち上げることもなくページ繰りが行えるので、使い勝手が
良くなる。さらに、少量の紙葉を挟持することにより挟持体を小さく作ることができ、本
の紙面押え器具の小型化が図られる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による本の紙面押え器具において、紙
葉を挟持体へ導く案内手段を上押え部に設けたものである。本実施の形態によれば、案内
手段が紙葉を案内することで紙の引っ掛かりを防ぎ、紙葉の挟持体への導入などを円滑に
する。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による本の紙面押え器具において、本
の背を持ち上げる持上手段を保持体に設けたものである。本実施の形態によれば、読者の
目線を本の紙面に直交させるので、本を読み易くする。
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態による本の紙面押え器具において、差
込手段が紙葉の間に差し込まれて、挟持体に導き入れられた紙葉の縁が当たる保持体の当
縁部分を、保持体の非当縁部分より反差込方向側に後退させて形成したものである。本実
施の形態によれば、非当縁部分によるページ繰りの妨げを防ぐことができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による本の紙面押え器具において、挟
持体が保持される間隔を調節することができる構成にしたものである。本実施の形態によ
れば、本の大きさに対応することができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1の実施の形態による本の紙面押え器具において、当
該本の紙面押え器具に、広告手段を設けたものである。本実施の形態によれば、本の紙面
押え器具の付加価値を高め、販売促進に役立てることができる。
以下、本発明の一実施例による本の紙面押え器具を図面に基づいて説明する。
まず構成を説明する。図1は、本発明の実施例1の本の紙面押え器具を示す斜視図であ
る。図2は、図1におけるX−X矢視の拡大断面図である。
本実施例の本の紙面押え器具1(以下、ページクリップ1)は、開いた本の紙葉を挟持
する一対の第1挟持体11及び第2挟持体12と、その両端に第1挟持体11及び第2挟
持体12を所定の間隔で保持する保持体10とが、弾力性の有る合成樹脂(例えばABS
樹脂、ポリアミド系樹脂など)で板状に一体成形されている構成である。
即ち、保持体10は、その長手方向の両端に、左右に開かれた本の例えば左ページの紙
葉の一部を挟持する第1挟持体11と、右ページの紙葉の一部を挟持する第2挟持体12
とを、所定間隔で保持している。換言すれば、保持体10は突っ張る状態で第1挟持体1
1及び第2挟持体12を保持し、その所定間隔を維持する構成になっている。この構成に
よって、開かれた本が閉じられることを防止している。
この場合、保持体10が長手方向に折れ曲がると本が閉じてしまうので、保持体10は
折れ曲がりに対する強度(耐座屈強度)が必要である。ページクリップ1を合成樹脂で作
る場合であれば、保持体10の耐座屈強度を高める構成にすることが望ましい。そこで、
本実施例では、図2に示すように、保持体10の曲げ強さを補う補強手段としてリブ10
aを当該保持体10に設けて、保持体10の耐座屈強度を高める構成にしている。
ところで、上述の所定間隔は、図1に示すように、第1挟持体11の中心部から第2挟
持体12の中心部までの距離Bであり、本の寸法に応じて決まる寸法である。そして、本
の大きさが例えば単行本であれば、所定間隔Bは9cm〜16cm位が望ましく、また文
庫本であれば、所定間隔Bは6cm〜12cm位が望ましい。即ち、本の大きさに応じて
ページクリップ1の大きさ(保持体の長手方向の寸法)を変えることが望ましい。
一方、第1挟持体11は、本の紙葉に当接して当該紙葉(の紙面)を上から押える上押
え部13と、この上押え部13に相対し当該上押え部13との間に導き入れられる紙葉を
下から支える下支え部14とから形成されている。
換言すれば、第1挟持体11は、保持体10の一方端の下方から突き出した下支え部1
4と、その上方から突き出し、始めは下支え部14に併行し、次に下支え部14に当接す
るまたは小隙間を有するほどに近接し、最後に反転して下支え部14から離れる形状(略
波型の形状)に形成した上押え部13と、から成る。
そして、下支え部14から延長して上押え部13よりも突き出ている差込手段14aを
当該下支え部14の先の方に設けている。
即ち、差込手段14aは、当該差込手段14aを本の紙葉の間に差し込むことによって
、上押え部13と下支え部14との間に形成した挟持空間17に、紙葉の一部を導き入れ
ることを可能にするよう設けられている。そして、挟持空間17に導き入れられた紙葉の
一部を第1挟持体11が挟持する構成となっている。
同様に第2挟持体12を互いに相対する上押え部15と下支え部16とから形成し、こ
の下支え部16に紙葉の間に差し込まれる差込手段16aを設ける。即ち、差込手段16
aを紙葉の間に差し込んだとき、上押え部15と下支え部16とで形成する挟持空間18
に少量の紙葉を導き入れるよう形成する。そして、挟持空間18を有する第2挟持体12
にて少量の紙葉を挟持する構成となっている。
言い換えれば、開いた本の紙葉を例えば5〜10枚または10〜20枚を掬い上げるよ
うに、差込手段14a,差込手段16aを紙葉の間に差し込むことによって、それらの少
量の紙葉が第1挟持体11及び第2挟持体12に導き入れられ挟まれる構造になっている。
上述の第1挟持体11及び第2挟持体12が少量の紙葉を薄く挟む構成は、本の背と開
いたページを厚く挟む従来の構成より、挟持体の紙面を押える力を弱いものとすることが
できる。すなわち、本実施例のページクリップ1では、紙面を弱く押えてページ押えを行
うことになり、ページ繰りが容易になる。
また、本実施例のページクリップ1では、紙葉を厚く挟持することがなく、また左右ペ
ージの紙葉を同程度の枚数で挟持しアンバランスがないので、挟持体の寸法を小さく作る
こと、即ちページクリップ1を小型化することができる。
さらに、上押え部13及び上押え部15の先端角や縁に丸みを形成する構成とすれば、
紙面を傷つけないでページ繰りができる利点がある。
一方、本実施例では、前述のように上押え部13を略波型の形状に形成している。換言
すれば、図2(a)に示すように、上押え部13の先端を例えば反らした形状(あるいは
つま先を上げたような形状)に形成して、紙葉を第1挟持体11へ導く案内手段13aを
上押え部13に設けている。同様に、紙葉を第2挟持体12へ導く案内手段15aを上押
え部15に設けている。
この案内手段13a,15aが紙葉を案内して、その紙葉の縁の引っ掛かりを防止する
ので、ページクリップ1を差し込んでページ押えを行うとき、紙葉の挟持空間17,18
への導入を滑らかにする。すなわち、「ページ押え時の円滑なる案内効果」が得られる。
同時に、ページクリップ1でページ押えを行っている場合にページ繰りを行うとき、紙
葉の挟持空間17,18への挿し入れや、紙葉の挟持空間17,18からの抜き取りを円
滑にする。すなわち、「ページ繰り時の円滑なる案内効果」が得られる。
また、図1に示すように、差込手段14aの先端角14c及び差込手段16aの先端角
16cを、丸みのある形状(あるいは、角の取れている形状)に形成している。この構成
によれば、差込手段14a,16aの紙間への差し込みを滑らかにするとともに、紙間に
差し込むとき紙面を傷つけない利点がある。
さらに、図2(a)に示すように、差込手段14aの先端部14bを先端に向かって徐
々に薄くするテーパ形状に形成している。この構成によれば、差込手段14aの紙間への
差し込みを滑らかにするとともに、差込手段14aによる紙葉の掬い上げを容易にする利
点がある。
また、図1,図2(a)に示すように、差込手段14aを有する下支え部14の長さ寸
法L2を上押え部13の長さ寸法L1より長く形成する。この構成によれば、差し込み時
に上押え部13が妨げとならず、差込手段14aの紙間への差し込みを容易にする利点が
ある。
また、上押え部13の幅寸法D1を比較的広く形成する。例えば、幅寸法D1を2.5
cm〜5cmとする。この構成によれば、摩擦力を高め紙面押えを安定・確実にする利点があ
る。また、差込手段14aの幅寸法D2を比較的細く形成する。例えば、幅寸法D2を1cm
〜3cmとする。この構成によれば、紙間への差し込みを容易にする利点がある。
しかしながら、それらの寸法が長すぎても広すぎても細すぎても、差し込みやページ繰
りに難点が生じるので、寸法には留意する必要がある。
ところで、図2(b)に示すように、差込手段14aを有する下支え部14の長さ寸法
L4を、上押え部13の長さ寸法L3と、同一にまたは少し短めに形成する構成であって
も良い。換言すれば、差込手段14aを上押え部13よりも突き出して設ける必要性は必
ずしもない。例えば先端を反らした形状の案内手段13aやテーパ形状の差込手段14a
を設ける構成であれば、同一または少し短めの上記構成であっても、紙葉の掬い上げと紙
間への差し込みとが可能であるからである。
次に動作を説明する。図3は、実施例1の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図で
ある。図4は、図3におけるY−Y矢視の断面図である。
図3,図4において、第1挟持体11の差込手段14aが左右に開かれた本50の左ペ
ージ51の紙間に差し込まれると、第1挟持体11の挟持空間17に左ページ51の少量
の紙葉が導き入れられる。そして挟持空間17に導き入れられた紙葉を、上押え部13が
その軽い弾力性でもって上から押え、下支え部14が下から保持する。このようにして第
1挟持体11により少量の紙葉が挟持される。
同様に第2挟持体12の差込手段16aが右ページ52の紙間に差し込まれ、第2挟持
体12の挟持空間18に紙葉の一部が導き入れられる。そして、その紙葉を上押え部15
が押え下支え部16が支えて、第2挟持体12によって紙葉の一部が挟持される。
即ち、少量の紙葉を両挟持体11,12が挟持することにより、軽い力によるページ押
えが可能になり、ページ繰りが容易になる。且つ、差し込み動作ひとつでページ押えが行
え、余分な動作もなくページ繰りが行えるので、使い勝手が良くなる。
また、保持体10は第1挟持体11及び第2挟持体12を突っ張って保持し、その所定
間隔を維持する。これによって、左右ページの開いた紙面がめくれたり本が閉じたりする
ことが防止される。
一方、図4において、保持体10は、本50の導入された紙葉の縁54に当たり、本5
0に対する保持体自体の位置を決める機能を有する。換言すれば、差込手段14aが紙間
に差し込まれて、縁54が保持体10の当縁部分10bに当たることによって、ページク
リップ1が位置決めされる。従って、保持体10は、本50の縁54が当たる当縁部分1
0bと、当該当縁部分10bを除く非当縁部分10cとに分かれている。
そして、図5に示すように、保持体10の非当縁部分10cが、当縁部分10bより手
前の差込方向(図3,図5のP矢視方向)側に出っ張っている構成(図5に示す保持体の
構成)であると、ページ繰り時に、紙葉の縁54が非当縁部分10cに引っ掛かり、ペー
ジ繰りに支障が生じる。
従って、図6に示すように、保持体10の非当縁部分10cを、当縁部分10bより反
差込方向(図4,図6のQ矢視方向)側に後退させる構成(図6に示す保持体の構成)に
することによって、ページ繰りの妨げを防ぐことが望ましい。
また、図2に示す本実施例の保持体10のように、非当縁部分10cを当縁部分10b
と同一面にする構成であっても良く、上記と同様な効果が得られる。
また、図3において、上押え部13(含む案内手段13a)の先端が印刷境界線53を
越えて文字印刷面55を覆うと読書に支障が生じる。従って、図4において、保持体10
の当縁部分10bから上押え部13(含む案内手段13a)の先端までの距離Mは、当縁
部分10bから印刷境界線53までの距離Nより短く形成する構成として、読書の妨げを
防ぐことが望ましい。
そして、距離Mを距離Nより短く形成する場合、前述の下支え部14の長さ寸法L2を
上押え部13の長さ寸法L1より長く形成する構成にすることが、第1挟持体11,第2
挟持体12による挟持(ページ押え)を安定化(確実化)するので望ましい。
以上のような本実施例のページクリップ1により、ページ繰りが容易で、また使い勝手
の良い本の紙面押え器具を提供することができる。
ところで、実施例1では本の紙面押え器具を合成樹脂にて一体成形する構成を示したが
、ページクリップ1を板金で一体成形する構成(図示せず)や、板金で作られた両挟持体
と同様に板金で作られた保持体とを接合する構成(図示せず)も可である。後者の別体同
士を接合する構成は、材料の歩留まりの点から望ましい。なお、板金材として、例えば、
めっき鋼板、ステンレス鋼板、ばね鋼板、りん青銅板などがある。
図7は、本発明の実施例2の本の紙面押え器具を示す斜視図である。本実施例の本の紙
面押え器具の構成と動作は、前述の実施例1とほぼ同様であり、その構成と動作の詳細な
説明を省略する。
本実施例のページクリップ2は、保持体20、第1挟持体21及び第2挟持体22がペ
ージクリップ1と同様に合成樹脂で一体成形して作られ、第1挟持体21及び第2挟持体
22が保持体20の両端に所定の間隔で保持される構成である。
そして、保持体20はその断面形状が楕円の棒状に、第1挟持体21及び第2挟持体2
2はその断面形状が円形の棒状に形成されている。
また、第1挟持体21は、上押え部23と、上押え部23よりも突き出た差込手段24
aを有する下支え部24とから成り、上押え部23と下支え部24とが相対して挟持空間
17を形成している。第2挟持体22は、上押え部25と、上押え部25よりも突き出た
差込手段26aを有する下支え部26とから成り、上押え部25と下支え部26とが相対
して挟持空間18を形成している。
さらに、上押え部23,25に案内手段23a,25aが設けられている構成である。
このような構成のページクリップ2において、上押え部23,25よりも突き出た差込
手段24a,26aを紙葉の間に差し込むことによって、紙葉の一部を挟持空間17,1
8に導き入れる。導き入れられた紙葉を上押え部23,25が上から押え、下支え部24
,26が下から支える。
即ち、少量の紙葉を両挟持体21,22が挟持することにより、軽い力によるページ押
えが可能になり、ページ繰りが容易になる。且つ、差し込み動作ひとつでページ押えが行
えるので、使い勝手が良くなる。
また、案内手段23a,25aが紙を導き紙の引っ掛かりを防ぐことにより、紙葉の両
挟持体21,22への導入と、紙葉の両挟持体21,22への滑り込まし及び紙葉の両挟
持体21,22からの抜き取りとが円滑になる。
以上のような本実施例のページクリップ2により、ページ繰りの容易な使い勝手の良い
本の紙面押え器具を提供することができる。
また、ページクリップ2は、小型軽量で取り扱い性が良いものとなるので、文庫本など
の押えに適している。
なお、ページクリップ2では、保持体20の断面形状を楕円とし、両挟持体21,22
の断面形状を円としたが、その断面形状は長円であっても良くこれらの形状に限定される
ものではない。
図8は、本発明の実施例3の本の紙面押え器具を示す斜視図であり、図9は、実施例3
の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図である。本実施例の本の紙面押え器具の構成
と動作は、前述の実施例1とほぼ同様であり、本実施例の実施例1と異なる構成と動作に
ついて説明する。
本実施例のページクリップ3は、保持体30、第1挟持体31及び第2挟持体32が、
一本の弾力性を有する針金(例えば、めっき鋼線、ステンレス鋼線など)から、第1挟持
体31と保持体30と第2挟持体32との順に連結して形成される。そして、第1挟持体
31及び第2挟持体32が保持体30の両端に所定の間隔で保持される構成である。
そして、第1挟持体31は上押え部33と下支え部34とから成り、これらが一体に連
結して形成されている。同様に、第2挟持体32は上押え部35と下支え部36とが一体
に連結して形成されている。
さらに、下支え部34から延長し上押え部33よりも突き出して形成した差込手段34
aが、下支え部34に一体で連結して設けられている。同様に、上押え部35よりも突き
出た差込手段36aが下支え部36に一体で連結して設けられている構成である。
そして、図9に示すように、ページクリップ3の差込手段34aを本の紙葉の間に差し
込む。これにより上押え部33と下支え部34とを相対させて形成した第1挟持体31の
挟持空間17に、紙葉の一部を導き入れる。その導き入れられた紙葉を上押え部33が軽
い弾力性で上から押え、下支え部34が下から支える。
同様に差込手段36aを紙葉の間に差し込むことによって、上押え部35と下支え部3
6とを相対させて形成した第2挟持体32の挟持空間18に、紙葉の一部を導き入れる。
その紙葉を上押え部35が上から押え、下支え部36が下から支える。これによって、本
の紙面がめくれたり閉じたりすることが防止される。
即ち、少量の紙葉を両挟持体31,32で挟持する構成は、紙面を弱く押えてページ押
えを行うことになり、ページ繰りが容易になる。且つ、差し込み動作ひとつでページ押え
が行え、余分な動作もなくページ繰りが行えるので、使い勝手が良くなる。
また、上押え部33,35の先端を、つま先を上げたような形状に形成して、案内手段
33a,35aを設ける構成として、紙葉の両挟持体31,32への導入や挿入を、また
紙葉の両挟持体31,32からの抜き取りを容易にしている。即ち、「ページ押え時の円
滑なる案内効果」と「ページ繰り時の円滑なる案内効果」が得られる。
なお、挟持空間17,18の隙間寸法を、差込手段34a,36aの差込方向(図8
のR矢視方向)に徐々に小さくし、最後には上押え部33,35と下支え部34,36と
が当接する構成とし、針金の弾力性を利用したページ押えを確実にすることが望ましい。
ところで、図8において、板金製の補強手段37を保持体30の側面に接合して保持体
30を補強する構成(図8の二点鎖線で示す構成)とし、保持体30の耐座屈強度を高め
るも可である。また、保持体30の一部であって本の縁54が当たる当縁部分38の位置
より、補強手段37の接合位置を反差込方向(図8の反R矢視方向)に後退させる構成と
し、ページ繰り時の紙の引っ掛かりを防止することが望ましい。
また、図8,図9において、上押え部と下支え部とを連結する連結箇所39の位置を、
保持体30の当縁部分38の位置より、後方(図8の反R矢視方向,図9のS矢視方向)
に後退させる構成(あるいは後方に逃がす構成)とし、ページ繰り時の引っ掛かりを防止
して、紙葉の抜き取りと滑り込ましを円滑にすることが望ましい。
以上のような本実施例のページクリップ3により、ページ繰りが容易でページ押え操作
の簡単な本の紙面押え器具が提供される。
また、ページクリップ3は、その製作が容易である、製品が安価である、軽量で取り扱
い性に優れているという利点がある。
図10は、本発明の実施例4の本の紙面押え器具を示す斜視図であり、図11は、実施
例4の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図である。本実施例の本の紙面押え器具の
構成と動作は、前述の実施例3とほぼ同様であり、本実施例の実施例3と異なる構成と動
作について説明する。
本実施例のページクリップ4は、針金などから、保持体40、第1挟持体41及び第2
挟持体42が一体で連結成形され、第1挟持体41及び第2挟持体42が保持体40の両
端に所定の間隔で保持される構成である。そして、本50の背57を持ち上げる持上手段
40dを保持体40に一体で連結して設ける。また、保持体40を継ぎ目管製の補強手段
47で補強し、耐座屈強度を高めている。さらに、上押え部43,45の先端にページ繰
りのための案内手段43a,45aを設ける構成としている。
なお、補強手段47は、継ぎ目のある管(例えば、アルミ継ぎ目管)を針金に被せ加締
めて作るものであり、板金接合で作るよりも製作コストが安くなり望ましい。
また、実施例4の継ぎ目管製の補強手段47を実施例3の板金製の補強手段37に置き
換えた構成や、実施例3の板金製の補強手段37を実施例4の継ぎ目管製の補強手段47
に置き換えた構成でも良く、同様に補強効果が得られる。
そして、図11に示すように、ページクリップ4の差込手段44a,46aを本50の
紙葉の間に差し込み、上押え部43と下支え部44との間及び上押え部45と下支え部4
6との間に導き入れた紙葉の一部を、上押え部43,45で上から押え、下支え部44,
46で下から支える。
本実施例のページクリップ4によって、少量の紙葉を両挟持体41,42で挟持するこ
とにより、軽い力によるページ押えが可能になり、ページ繰りが容易になる。且つ差し込
み動作ひとつでページ押えが行えるので、使い勝手が良くなる。
ところで、本実施例のページクリップ4では、図10に示すように、持上手段40dが
保持体40の中央部を下方に延長して形成されている。そして、図11に示すように、ペ
ージクリップ4でページ押えを行ったとき、保持体40の中央部から本50の背57の方
向に延長して形成した持上手段40dが、開かれた本50の背57を持ち上げる。この持
上寸法(延長寸法)Hは本の大きさで定まり、例えば2.5cm〜7cm位が望ましい。
このように、本50の天側の背57を持ち上げることによって、読者の目線を本50の
紙面に直交させることが可能になり、本が読み易くなるという効果が得られる。
なお、実施例1において、保持体10に本の背を持ち上げる持上手段10dを設ける構
成(図1の二点鎖線で示すように、保持体10の中央部を本の背の方向に延長して持上手
段10dを形成する構成)であっても良く、同様な効果が得られる。
図12は、本発明の実施例5の本の紙面押え器具を示す斜視図であり、図13は、図1
2におけるZ−Z方向の拡大断面図である。本実施例の本の紙面押え器具の構成と動作は
、前述の実施例1と同様であり、本実施例の実施例1と異なる構成と動作について説明す
る。
本実施例のページクリップ7は、本の紙葉を挟持する一対の第1挟持体71及び第2挟
持体72と、間隔Cを有して両方の挟持体71,72を保持する保持体70とを備え、例
えば、保持体70及び両挟持体71,72をともに合成樹脂で成形した構成である。
なお、保持体70は剛性の有る合成樹脂、両挟持体71,72は弾力性の有る合成樹脂
が望ましい。また、ページクリップ7は、全て金属の製品でも、また合成樹脂と金属の組
み合わせ製品でも可であるが、材質に拘泥するものではない。
上記保持体70は、本の縁が当たる当縁部分70bと、本の背を持上げる持上手段70
dと、長手方向に延びる溝70eとを有して構成されている。
尚、当縁部分70b及び持上手段70dの長手方向の寸法Eを、本の背幅(本の厚さ)
寸法より大きくする構成として、ページ押えや持上げの安定化を図ることが望ましい。
一方、第1挟持体71は、上押え部73と下押え部74とから成り、下押え部74は凸
形状に形成した凸部74bを有して構成されている。この凸部74bは保持体70の溝7
0eと嵌め合い、溝70eに沿って移動する。すなわち、第1挟持体71が溝70e及び
凸部74bに案内されて、長手方向に移動することができる構成となっている。
同様に、第2挟持体72は上押え部75と下押え部76とから成り、且つ下押え部76
が凸部76bを有して構成される。そして溝70eに嵌合した凸部76bに案内されて、
第2挟持体72も長手方向に移動可能な構成となっている。
すなわち、第1挟持体71及び第2挟持体72はそれぞれ個別に長手方向の移動が可能
であり、第1挟持体71と第2挟持体72との間隔Cを、自在に調節することができる。
以上のように本実施例のページクリップ7では、保持体70により第1挟持体71と第
2挟持体72とが保持される間隔Cを調節することができる構成としているので、一つの
ページクリップで、単行本と文庫本のような異なる大きさの本に対応することができる。
ところで本の紙面押え器具が金属製であれば、本の紙面押え器具に高級クロムメッキや
金メッキを施して高級感のある物にすることができる。そして、本の紙面押え器具に有名
ブランドの商標や人気キャラクターのイラストを標示すれば、更に高級感が出る。
そこで、両挟持体または保持体の少なくとも一つに、即ち当該本の紙面押え器具に、商
標やイラストなどを一カ所または複数カ所に標示して、この本の紙面押え器具を効果的に
宣伝する広告手段を設ける。本実施例では、第1挟持体71(上押え部73)の表面一カ
所に著作権を有するイラストを印刷したラベル79を貼付し、広告手段としている。
この広告手段を設けることによって、本の紙面押え器具がキャラクターグッズの一つに
なり、またファッショナブルでヤング向けの文具、ブライダルの引き出物などになり、付
加価値が高まり販売促進に繋げられるという利点がある。
なお、有名ブランドの商標や人気キャラクターの標示広告以外に、新しく作成したイラ
スト、コピー、商標の標示や、またカラフルなデザインの標示等の広告でも良い。
また、本実施例のラベル貼付による広告手段以外に、ネームプレート取付による広告手
段、商標や人気キャラクターを直接表面に印刷・刻印・浮き出し・焼き付け等で標示する
ことによる広告手段などでも良い。
本発明にかかる本の紙面押え器具は、ページ繰りが容易で使い勝手が良く、単行本、文
庫本など幅広く用いられるページ止めクリップ等として有用である。
本発明の実施例1の本の紙面押え器具を示す斜視図 図1におけるX−X矢視の拡大断面図 実施例1の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図 図3におけるY−Y矢視の断面図 他の実施例における保持体の拡大断面図 別の実施例における保持体の拡大断面図 本発明の実施例2の本の紙面押え器具を示す斜視図 本発明の実施例3の本の紙面押え器具を示す斜視図 実施例3の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図 本発明の実施例4の本の紙面押え器具を示す斜視図 実施例4の本の紙面押え器具の使用態様を示す斜視図 本発明の実施例5の本の紙面押え器具を示す斜視図 図12におけるZ−Z方向の拡大断面図 従来のページ止めクリップの使用態様を示す斜視図
符号の説明
1,2,3,4,7 ページクリップ
10,20,30,40 保持体
10a リブ
10b 当縁部分
10c 非当縁部分
10d,40d 持上手段
11,21,31,41 第1挟持体
12,22,32,42 第2挟持体
13,15,23,25 上押え部
13a,15a,23a,25a 案内手段
14,16,24,26 下支え部
14a,16a,24a,26a 差込手段
14b,16b 先端部
14c,16c 先端角
17,18 挟持空間
33,35,43,45 上押え部
33a,35a,43a,45a 案内手段
34,36,44,46 下支え部
34a,36a,44a,46a 差込手段
37,47 補強手段
38 当縁部分
39 連結箇所
50 本
51 左ページ
52 右ページ
53 印刷境界線
54 縁
55 文字印刷面
56 表紙(裏表紙)
57 背
70 保持体
70b 当縁部分
70d 持上手段
70e 溝
71 第1挟持体
72 第2挟持体
73,75 上押え部
73a,75a 案内手段
74,76 下支え部
74a,76a 差込手段
74b,76b 凸部
78 挟持空間
79 ラベル

Claims (6)

  1. 本の紙葉を挟持する一対の挟持体と、間隔を有して両方の前記挟持体を保持する保持体
    とを備え、
    前記挟持体を、前記紙葉を上から押える上押え部と、当該上押え部に相対し前記紙葉を下
    から支える下支え部とから形成し、
    少量の前記紙葉を前記挟持体に導き入れるよう当該紙葉の間に差し込まれる差込手段を前
    記下支え部に設けたことを特徴とする本の紙面押え器具。
  2. 前記紙葉を前記挟持体へ導く案内手段を前記上押え部に設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の本の紙面押え器具。
  3. 前記本の背を持ち上げる持上手段を前記保持体に設けたことを特徴とする請求項1に記
    載の本の紙面押え器具。
  4. 前記差込手段が前記紙葉の間に差し込まれて、前記挟持体に導き入れられた前記紙葉の
    縁が当たる前記保持体の当縁部分を、前記保持体の非当縁部分より反差込方向側に後退さ
    せて形成したことを特徴とする請求項1に記載の本の紙面押え器具。
  5. 前記挟持体が保持される前記間隔を調節することができる構成にしたことを特徴とする
    請求項1に記載の本の紙面押え器具。
  6. 当該本の紙面押え器具に、広告手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の本の紙
    面押え器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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