JP2008254392A - 筒状ケース及び筒状ケースの製造方法 - Google Patents

筒状ケース及び筒状ケースの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度で薄型化でき、設計自由度の高い筒状ケースを提供すること、及び、そのような筒状ケースを容易に製造することのできる筒状ケースの製造方法を提供する。
【解決手段】筒状の表示側ケース11は、金属で形成したインサート部品21,22が表裏面となるようにインサートして樹脂で射出成形して一体成形する。
【選択図】図4

Description

本発明は、筒状ケース及び筒状ケースの製造方法に関する。
従来より、情報通信機器や個人情報管理機能を有するPDA、携帯電話機、PHS(R)等の電子機器が種々実用化されている。現在においては、表示部側の筐体と、操作部側の筐体とをヒンジで折り畳み可能に連結して構成した折り畳み式の電子機器が提案されている。
このような折り畳み式の電子機器は、一般的に表示部側の筐体及び操作部側の筐体は、それぞれ折り畳んだ際に内側に位置するケースと、外側に位置するケースとを備え、これら両ケースを互いに嵌め合わせることによって構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このような二つのケースからなる一般的な筐体構造では、広い開口部を有しているので、組み立て性や部品の作り易さ(金型制約)に優れているが、ケースの嵌め合わせ面が広くなり、両ケース間の形状の不一致や、ケースの嵌め合わせ面に隙間などが生じるといった問題や、デザインが制約されるという問題があった。
そこで、このような問題を解決する手段として、表示部側の筐体及び操作部側の筐体(ケース)をそれぞれ長手方向の一端面が開口した筒状にすることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−340683号公報 特公平6−24334号公報
しかしながら、携帯電話のような薄く細長い筐体においては、特許文献2に示す筒状ケースのように、面積の少ない長手方向の一端面を開口部としているので、気密性は高くなるが、金型の構造は筒状ケースの内側を形成するために、薄く細長い突起形状となり、成型圧強度や寸法の安定性などの弊害があった。つまり、開口部側の広いケースしか成型することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高強度で薄型化でき、設計自由度の高い筒状ケースを提供すること、及び、そのような筒状ケースを容易に製造することのできる筒状ケースの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、筒状ケースにおいて、
金属あるいは硬質樹脂で形成した部品が表裏面となるようにインサートして樹脂で一体成形してなることを特徴とする。
請求項2の発明は、筒状ケースの製造方法において、
金属あるいは硬質樹脂で形成した部品が表裏面となるようにインサートして樹脂で一体成形して筒状ケースとすることを特徴とする。
本発明によれば、高強度で薄型化でき、設計自由度の高い筒状ケースとすることができ、また、そのような筒状ケースを容易に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では本発明の筒状ケースを折り畳み式携帯電話機について適用した場合を説明する。図1は、折り畳み式携帯電話機の第一筐体1側の斜視図であり、(a)は折り畳み式携帯電話機を開いた状態の内側から見た場合、(b)は閉じた状態の外側から見た場合を示している。図2は、第一筐体1側の分解斜視図である。
折り畳み式携帯電話機は、液晶ディスプレイ等の表示部が設けられた第一筐体1と、操作キー群が設けられた第二筐体(図示しない)とがヒンジ構造によって回動可能に連結されている。
第一筐体1は、内部が空洞の筒状をなした表示側ケース(筒状ケース)11と、表示側ケース11の裏面(閉じた際に外側を向く面)に設けられた表示側ケースカバー12と、表示側ケース11の表面(閉じた際に内側を向く面)に設けられたメイン側パネル13と、表示側ケースカバー12の裏面に設けられたサブ側パネル14とを備えている。
表示側ケース11は、下端部が開口して、内部に液晶ディスプレイを構成する表示側回路基板等を支持する表示ユニット15や、この表示側回路基板と後述の操作側回路基板とを電気的に接続する信号接続線(図示しない)の一部が収納され、下端部の開口11aが蓋16によって塞がれるようになっている。なお、蓋16には信号接続線が配線される貫通穴161が形成されている。
表示側ケースカバー12は、裏面側に窪んだ略箱状のものであり、窪んだ凹部12aに表示側ケース11が嵌め込まれている。
図3は、第一筐体1を構成する表示側ケース11の斜視図、図4は、表示側ケース11の分解斜視図である。
表示側ケース11は、二つの金属製のインサート部品21,22間に樹脂をインサート成形することによって樹脂成形部分23が形成され、インサート部品21,22及び樹脂成形部分23が一体成形されてなるものである。
二つのインサート部品21,22のうち、表面側に位置する表側インサート部品21は、表面側に窪んで形成され、その底面にメイン液晶ディスプレイが露出する矩形状の貫通穴211が形成されている。また、上端部に、樹脂成形部分23に嵌合する突出部212が形成されている。二つのインサート部品21,22のうち、裏面側に位置する裏側インサート部品22は、裏面側に窪んで形成され、その底面にサブ液晶ディスプレイが露出する矩形状の貫通穴221が形成されている。これらインサート部品21,22は、それぞれ両側面が互いに平行でストレート形状とされている。
表示側ケース11は、所望形状の成形型内に二つのインサート部品21,22をそれぞれの底面が互いに対向するようにして配置した後、成形型内の各インサート部品21,22間に樹脂を射出成形することによって樹脂成形部分23が各インサート部品21,22と一体成形されて製造される。製造された表示側ケース11は、その両側面が互いに平行なストレート形状とされる。また、表裏面に貫通する貫通穴211,221が設けられ、内部が空洞で、下端部に開口11aを有する形状となる。
次に、第一筐体1の組み立て方法について説明する。
上述したように、予め射出成形によって表示側ケース11を製造しておき、表示側ケース11内に表示部ユニット15を挿入してネジ固定し、表示部ユニット15を挿入した表示側ケース11を表示側ケースカバー12の凹部12a内に嵌め込んで固定する。次いで、表示側ケース11の表面にメイン側パネル13を貼り付け、さらに表示側ケースカバー12の裏面にサブ側パネル14を貼り付けることにより第一筐体1を組み立てる。
以上、本発明の実施の形態によれば、表示側ケース11は、金属で形成したインサート部品21,22が表裏面となるようにインサートして樹脂で一体成形してなるので、樹脂成形部分23を少なくすることができ、金型も負荷を低減できることから、薄型や長い筒型状を容易に成形することができる。また、金属などの摩擦抵抗が小さく熱収縮しない材料をインサートするので、成形圧強度や寸法の安定性などの点から、従来は抜きテーパーを大きくするため、下端部の開口側の広いケースしか成形することができなかったが、本発明では抜きテーパーを小さくすることができ、ストレートに近い形状に成形することができる。その結果、デザイン面に優れるとともに、従来のように二つのケース間の形状の不一致や隙間などが生じることも防止できる。
また、インサート部品21,22を別に製造するため、樹脂のみのケースでは作り辛いアンダーカット形状も形成でき、さらに、樹脂と金属とのハイブリッド化により、高強度、小型化及び設計の自由度を両立することができる。しかも、このような表示側ケース11は射出成形により得られるため、その製造も容易である。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、二つのインサート部品21,22は金属製であるとしたが、これに限らず硬質樹脂製としても良い。
また、上記実施の形態では、本発明の筒状ケースを第一筐体1の表示側ケース11に適用したが、図示しないが第二筐体の操作側ケースにも適用しても良い。その他、折り畳み式形態電話機に限らず、その他の電子機器、例えば、デジタルカメラやPDA等にも適用しても良い。
さらに、上記実施の形態では、表示側ケース11の一例として、その両側面が互いに平行なストレート形状であるとしたが、上記製造方法を適用すればその他の形状としても構わない。
折り畳み式携帯電話機の第一筐体1側の斜視図であり、(a)は折り畳み式携帯電話機を開いた状態の内側から見た場合、(b)は閉じた状態の外側から見た場合を示している。 第一筐体1側の分解斜視図である。 第一筐体1を構成する表示側ケース11の斜視図である。 表示側ケース11の分解斜視図である。
符号の説明
1 第一筐体
11 表示側ケース
21,22 インサート部品

Claims (2)

  1. 金属あるいは硬質樹脂で形成した部品が表裏面となるようにインサートして樹脂で一体成形してなることを特徴とする筒状ケース。
  2. 金属あるいは硬質樹脂で形成した部品が表裏面となるようにインサートして樹脂で一体成形して筒状ケースとすることを特徴とする筒状ケースの製造方法。
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