JP2008254243A - サーマルヘッド及び印画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーマルヘッドによって、メディアに印画するときに発生する濃度ムラを低減する。
【解決手段】印字用サーマルヘッド70において、基板56は上面に溝80を有し、その溝80にコモン電極部66が形成される。また、基板56上には溝の形成されない領域に、蓄熱層54と、さらにその上に発熱抵抗体72が形成される。発熱抵抗体72と溝80とは所定の距離A(50μm以上)離間している。また、溝80の側面71は角度Bの傾斜となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、サーマルヘッドに係り、特に業務用や民生用の各種プリンタ機器に搭載されるサーマルヘッド及び、そのサーマルヘッドを搭載した印画装置に関する。
リライトプリンタ、カードプリンタ、ビデオプリンタ、バーコードプリンタ、ラベルプリンタ、ファクシミリ、券売機など各種の印画装置の感熱記録に用いられるサーマルヘッドがある。この種のサーマルヘッドでは、所定温度まで加熱することで、メディアに印字したり、印字された情報を消去したりする。より具体的には、サーマルヘッドは、直線的に設けられた単体もしくは複数の発熱抵抗体に、選択的に電位を与えて発熱させ、得られた熱エネルギによって反応するメディアに文字や絵を印刷もしくは印刷されているものを消去する。
このようなサーマルヘッドの構造は、例えば、特許文献1に開示のように、アルミナの基板上に形成されたグレーズ層(蓄熱層)上に、発熱抵抗体が積層形成され、さらにコモン電極やリード電極である薄膜導体が積層形成される。また、コモン電極を基板に形成された溝に埋設する構成とし、基板からコモン電極が大きく突出しないようにして、印刷されるメディアのスムーズな搬送を実現している。
特開平7−171982号公報
ところで、基板の熱は、コモン電極やリード電極などの電極材を通じて放熱板に流れる。しかし、特許文献1に開示の技術では、基板に形成される溝の幅及び電極材の厚さが所望の精度になっていない場合、溝の壁であるアルミナと電極板とのギャップが不均一になり、印画時に濃度ムラが発生しやすい。また、コモン電極をスクリーン印刷工法を用いて形成した場合、材料として用いられる導電性ペースト中の導体粒径に伴う凹凸や、導電性ペーストの印刷の際に発生するサドル現象等により、コモン電極の表面が荒れる傾向があった。また、減圧成膜法によってコモン電極を形成した場合であっても、コモン電極が形成される部分がリード電極が形成される部分より厚くなってしまい、表面が荒れる傾向があった。表面が荒れると、印画時にメディアを傷つけることがあり、さらに、コモン電極が形成される部分が厚くなった場合、印画装置においてメディアをストレートパスさせることが難しかった。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであって、その目的は、サーマルヘッドによってメディアに印画又はメディアの文字を消去する際に、濃度ムラの発生を防止する技術を提供することにある。また、別の観点では、印画装置におけるメディアのストレートパスを容易にする技術を提供することにある。
本発明に係る装置は、サーマルヘッドに関する。このサーマルヘッドは、基板上に形成された蓄熱層と、コモン電極と、発熱抵抗体とを有するサーマルヘッドであって、前記コモン電極は、前記基板上又は前記蓄熱層上に形成されており、前記コモン電極と前記基板又は前記蓄熱層との接合面が、前記発熱抵抗体の端部から離れるにつれ、前記発熱抵抗体の端部に対して低くなるように所定の角度の傾斜が設けられている。
また、前記発熱抵抗体の端部と前記コモン電極の端部は、所定距離だけ離間してもよい。
また、前記所定距離が50μm以上であってもよい。
また、前記傾斜は、前記蓄熱層に形成された溝の一部であってもよい。
また、前記蓄熱層の溝は、前記基板上に形成された溝の上に形成されてもよい。
また、前記傾斜は、前記基板に形成された溝の一部であってもよい。
また、前記所定の角度の俯角は33°以上、85°以下であり、前記俯角の角度をB(°)とし前記所定距離をA(mm)とした場合、
B<−153.39×A+201.24×A+22.59
の関係式を満たしてもよい。
本発明に係る印画装置は、上記のサーマルヘッドを備える。
本発明によれば、サーマルヘッドによってメディアに印画又はメディアの文字を消去する際に、濃度ムラの発生を防止できる。また、別の観点では、印画装置におけるメディアのストレートパスを容易にすることができる。
図1は、本実施の形態に係るリライトプリンタ10の概略図である。図1(a)は、リライトプリンタ10の平面図であり、図1(b)は、A−A断面を模式的に示した図である。また、図2は、リライトプリンタ10の主要部分に関する機能ブロック図である。リライトプリンタ10は、図示のように、六面体状のケーシング13を有しており、ケーシング13内には、リライトメディアMが正方向(図1右方向)に搬送されるメディア搬送路12が水平に形成されている。
ここで、メディア搬送路12の両端が開口しており、一端(図1左端)の開口はメディア挿入口11aとなっており、他端(図1右端)の開口はメディア排出口11bとなっている。さらに、ケーシング13内には、印字用サーマルヘッド70がその発熱抵抗体72をメディア搬送路12に臨ませて下向きに取り付けられている。さらに、消去ヘッド50が印字用サーマルヘッド70の前方(図1左側)に、その発熱抵抗体52をメディア搬送路12に臨ませて下向きに取り付けられている。
さらに、消去ヘッド50の前方(図1左側)には、一対のプラテンローラ17,17が、互いに所定の間隔を置いて上下2段で、軸が水平になるように配設されており、各プラテンローラ17はメディア搬送路12に臨む形で回動自在に支持されている。
また、印字用サーマルヘッド70の後方(図1右側)には、一対のプラテンローラ18,18が、互いに所定の間隔を置いて上下2段で、軸が水平になるように水平に配設されており、各プラテンローラ18はメディア搬送路12に臨む形で回動自在に支持されている。
リライトプリンタ10を用いてリライトメディアMのデータの書換(リライト)を行う際には、一旦、リライトメディアMのデータが全面消去され、つづいて新たなデータが書き込まれる。この処理について簡単に説明する。
まず、リライトメディアMがメディア挿入口11aに挿入されると、主制御部20はリライトメディアMのデータの書換を指令する。
すると、第1センサ21は、リライトメディアMがメディア挿入口11に挿入されたことを検知し、その旨の検知信号を主制御部20に出力する。これを受けて主制御部20は、ローラ駆動部23に対して、プラテンローラ17の正回転を指令する。すると、ローラ駆動部23は、プラテンローラ17を駆動して正方向に回転させる。
その結果、リライトメディアMは、メディア搬送路12を正方向(図1右向き)に搬送され、消去ヘッド50および印字用サーマルヘッド70の下側を順に通過する。
つづいて、第2センサ22は、リライトメディアMがメディア搬送路12の所定の場所に達したことを検知し、その旨の検知信号を主制御部20に出力する。これを受けて主制御部20は、ヘッド制御部25に対して、リライトメディアMのデータの消去動作を指令する。すると、ヘッド制御部25は、消去ヘッド50を駆動してリライトメディアMが通過する際にそのデータを全面消去する。このとき、リライトメディアMは少なくとも一方の両端部またはその近傍が二組のプラテンローラ17、18で把持されて緊張しているため、リライトメディアMのデータの消去動作は、消去ヘッド50の発熱抵抗体52がリライトメディアMの近傍で発熱する形で適正になされる。
つづいて、第2センサ22は、リライトメディアMがさらに進みメディア搬送路12の所定の場所に達したことを検知し、ヘッド制御部25は、印字用サーマルヘッド70を駆動してリライトメディアMのデータを新たに記録する。このとき、リライトメディアMは少なくとも一方のプラテンローラ17、18で把持されて緊張しているため、リライトメディアMの書換動作は、印字用サーマルヘッド70の発熱抵抗体72がリライトメディアMの近傍で発熱する形で確実に行われる。その後、リライトメディアMは、引き続きメディア搬送路12を正方向に搬送され、メディア排出口11bから排出される。
これにより、リライトプリンタ10によるリライトメディアMの書換が終了する。なお、リライトメディアMのデータの消去のみが指示された場合、印字用サーマルヘッド70は駆動されず、データが消去されたデータリライトメディアMは、そのままメディア搬送路12を正方向に搬送され、メディア排出口11bから排出される。
つづいて、サーマルヘッドについて説明する。ここでは、サーマルヘッドの一態様として印字用サーマルヘッド70の断面構造について説明するが、消去ヘッド50においても同様の断面構造を有する。
図3は、印字用サーマルヘッド70の断面構造を模式的に示した図である。印字用サーマルヘッド70は、基板56と、その上に積層された積層部74と、基板56が取り付けられたマウント55とを備える。マウント55と基板56は、それらの間に介装された接続層(図示せず)により固定される。積層部74は、蓄熱層54と、発熱抵抗体72と、コモン電極部66、第1及び第2のリード導電層64a、64bと、保護層58とを備える。
基板56は、例えばアルミナなどの絶縁性を有するセラミックからなる。また、基板56には、上面側の所定の領域に溝80が形成されている。溝80の形状については後述する。
また、溝80には、コモン電極部66が形成される。コモン電極部66は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)などの金属、またはこれらを主成分とした合金あるいはこれら金属や合金の積層体である。
さらに、基板56の上には、断面が山状のグレーズ層と呼ばれる蓄熱層54が、例えばガラスを軟化及び焼成させて形成される。蓄熱層54は、前記の溝80が形成されていない領域、本図では溝80の右側に形成されている。この蓄熱層54の上には、所望の厚さの発熱抵抗体72が、その両方の端部72a,72bを基板56に接するようにして形成される。また、発熱抵抗体72の左側の端部72a外側部分と、溝80の最も発熱抵抗体72寄りの部分71a(右上端部71aともいう)とは、所定の距離Aだけ離間している。
この所定の距離Aは、50μm以上となっている。このような所定の距離Aだけ発熱抵抗体72とコモン電極部66とを離間させることで、発熱抵抗体72が後述する製法で形成される際に、発熱抵抗体72の形状が安定する。なお、発熱抵抗体72は、例えば、TaSiO2,NbSiO2等いわゆるサーメット系材料の薄膜またはポリシリコン(Poly-Si)薄膜からなる抵抗体であり、発熱抵抗体72は、印字用サーマルヘッド70の長さ方向に、所定の間隔で離散的に直線配列されて形成される。なお、サーマルヘッドが消去ヘッドの場合、発熱抵抗体52は単ドットの帯状に構成される。
発熱抵抗体72及びコモン電極部66の上には、第1及び第2のリード導電層64a、64bが形成されている。なお、発熱抵抗体72の頂部に位置する部分のリード導電層は、後述する製造過程において、所望の領域だけ取り除かれている。
第1及び第2のリード導電層64a、64bは、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)などの金属、またはこれらを主成分とした合金あるいはこれら金属や合金の積層体である。
さらに最上層には、例えばSiOなどからなる所望の厚さの保護層58が、コモン電極部66やリード導電層64a,64b、発熱抵抗体72を覆うように、成膜されている。
上述した基板56の溝80において、発熱抵抗体72側の側面71が所定の角度Bの傾斜となっている。この角度Bは、基板56の上面から見た俯角、もしくは、側面71がその右上端部71aに延びる方向の仰角を指す。
図4は、上述の所定の距離Aと角度Bとの関係で、濃度ムラが発生する条件を示した図である。ここでは、角度B(°)と所定の距離A(mm)は、関係式
B<αA+βA+γ (α、β、γは定数)
α=−153.39
β=201.24
γ=22.59
=0.986
を満たすとき、濃度ムラが発生しないことが実験により確認された。また、上述のように所定の距離Aを50μm以上とする必要性から、角度Bは33°以上となる。また、所定の距離Aの上限は、サーマルヘッド(印字用サーマルヘッド70、消去ヘッド50)およびコモン電極部66の幅の観点から500μmとすることが好ましい。また、所定の距離Aを500μmとすると、上記の角度Bは85°以下とすることが好ましい。角度Bが85°を超えると、溝80に銀(Ag)等のコモン電極部66の材料を充填する際に気泡が入りやすく、気泡が入ってしまうと濃度ムラの原因になってしまう。そこで、角度Bは85°以下とする。
一般に、基板56の熱は、コモン電極部66やリード導電層64a、64bから延びる電力供給線等(図示せず)により放熱板の機能を有するマウント55に流れる。しかし、特開平7−171982号公報に示されるように溝が長方形、つまり側面が垂直で形成されている場合、溝の幅の精度やコモン電極部の厚さ精度が原因となって、本図で言うと、溝80の側面71であるアルミナ等とコモン電極部66との間にギャップが生じる。その結果、熱の流れが不均一となり、その影響を受けて発熱抵抗体72の温度が不均一となり、最終的には、印画時に濃度ムラが発生する。しかし、上述のように所定の距離Aを50μm以上とするとともに、前記の角度Bを後述する関係式を満たす傾斜を発熱抵抗体72側の側面71を設けることで製造時における上述のギャップの発生を防止でき、また、傾斜にすることで熱が流れる断面積が大きくなること等から、印画時の濃度ムラが回避される。
以上の構成のサーマルヘッドに関して、図5をもとに、積層部74の形成工程を説明する。ここでは、印字用サーマルヘッド70の積層部74について説明する。
まず、図5(a)に示すように、溝形成工程として、基板56の上面部分に、溝80が形成される。このとき溝80の側面71の傾斜は、上述の関係式を満たすように、仰角(俯角)の角度Bの傾斜となる。溝80の形成は、レーザー加工手段やスライサー加工手段、エッチング手段等を用いることで行う。なお、基板56をアルミナで形成する際に、この溝80が形成されてもよい。
つぎに、図5(b)に示すように、第1電極形成工程として、基板56上の溝80にコモン電極部66が形成される。コモン電極部66の形成には、スクリーン印刷工法や減圧成膜法が利用できる。
溝80にコモン電極部66を形成することで、スクリーン印刷を用いた場合であっても、コモン電極部66の材料である導電性ペースト中の導体粒径にともなう凹凸を低減できる。さらに、導電性ペーストを基板56上に印刷する際に生じるサドル現象を小さくできる。サドル現象は、パターンエッジ部の膜厚が平坦部の膜厚よりも厚くなる現象であり、コモン電極部66の上面にこの現象が生じると、コモン電極部66上に形成される第1のリード導電層64aや保護層58の表面が荒れてしまい、リライトメディアMに印画傷を起こすことがあった。上述のように、溝80にコモン電極部66を形成する場合、そのような不具合を回避できる。
また、減圧成膜法を用いた場合であっても、コモン電極部66の上面に形成される第1のリード導電層64aが、コモン電極部66と反対側の第2のリード導電層64bと同程度の厚さとなり、表面が荒れることを防止できる。
また、コモン電極部66の厚さが原因で、印画対象であるリライトメディアMのストレートパスが難しかったが、溝80にコモン電極部66が形成されることで、コモン電極部66の厚さを低くでき、リライトメディアMのストレートパスが容易となる。
つぎに、図5(c)に示すように、グレーズ層形成工程として、基板56の上の所定の領域に、ガラスを軟化及び焼成させて、帯状かつ断面山状に蓄熱層54を形成する。このとき、蓄熱層54とコモン電極部66は、基本的に平行に形成されている。
つづいて、図5(d)に示すように、発熱抵抗体形成工程として、蓄熱層54の上には、発熱抵抗体72を、真空蒸着、CVD(化学気相成長法)、スパッタリング等の薄膜形成技術およびフォトエッチング技術を用いて形成されたり、印刷・焼成する厚膜形成技術(スクリーン印刷工法)によって形成される。発熱抵抗体72は、蓄熱層54の長さ方向に、所定の間隔で離散的に配列されるように形成される。なお、サーマルヘッドが消去ヘッド50の場合、発熱抵抗体52は、単ドットで帯状に形成される。このとき、上述のように、発熱抵抗体72の両方の端部72a,72bは、基板56に接している。また、左側の端部72aと、溝80の右上端部71aとは、所定の距離Aだけ離間している。
そして、図5(e)に示すように、第2電極形成工程として、コモン電極部66及び発熱抵抗体72上の全面に、所望の厚さの導電層64を形成する。導電層64は、スパッタリング等の薄膜形成技術およびフォトエッチング技術により形成されてもよいし、スクリーン印刷工法により形成されてもよい。
さらに、図5(f)に示すように、電極分離工程として、フォトリソグラフィによってパターニングし所望の領域、より具体的には、発熱抵抗体72の頂部領域Zの導電層64を除去する。この工程によって、導電層64は、コモン電極部66側の第1のリード導電層64aと反対側の第2のリード導電層64bとに電気的に分離される。なお、上記の頂部領域Zには、第2電極形成工程において、初めから導電層64が形成されないようにしてもよい。
そして、図5(g)に示すように、第1及び第2のリード導電層64aと64bとが形成されると、保護層形成工程として、最上層には保護層58が形成される。
以上、本実施形態によると、上述のように、コモン電極部66が形成される面における熱移動の不均一さが改善され、印画時の濃度ムラが軽減・回避される。また、コモン電極部66の上方に形成される保護膜58の凹凸を小さくでき、印画時の傷の発生を防止できる。さらに、コモン電極部66が形成される部分の厚さを、コモン電極部66が形成されない部分の厚さと同程度に形成できるため、リライトメディアM等の印画対象をストレートパスさせることが容易となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。そのような変形例1〜3を図6から図9を用いて以下に例示する。なお、図3と同一構成及び機能の部分については、符号を同一とし説明を省略している。
例えば、図6は、図3に示したサーマルヘッド(印字用サーマルヘッド)の変形例1を示した図である。この印字用サーマルヘッド170が図3に示した構成と異なる部分は、基板156において溝180の底面171が、本図で左下がりの傾斜、一方、側面は垂直に形成されている。このようにすることで、溝180に形成されるコモン電極部166の上面及びその上に形成される第1のリード導電層164aは、左下がりの傾斜となる。なお、溝180の右上端部171aと発熱抵抗体172の左側の端部172aとは、上述した所定の距離Aだけ離間している。また、溝180の底面171は、基板156の形成面に対して角度Bの傾斜となっている。
また、図7は、図3に示したサーマルヘッド(印字用サーマルヘッド)の変形例2を示した図である。この印字用サーマルヘッド270が図3に示した構成では、図3や図6において備わる溝80,180が形成されず、その代わりに基板256の上面のコモン電極部266が形成される部分(電極形成面271)が端部まで、左下がりの傾斜となっている。その結果、第1のリード導電層264aの上面も左下がりの傾斜となる。なお、ここでも、溝280の右上端部271aと発熱抵抗体272の左側の端部272aとは、上述した所定の距離Aだけ離間している。また、溝280の電極形成面271は、基板256の形成面に対して角度Bの傾斜となっている。
変形例1や変形例2に示すように、コモン電極部166,266を発熱抵抗体172,272から遠ざかるにしたがって、高さが低くなるように形成することで、リライトメディア等の印画対象をストレートパスさせることが更に容易になり、また、印画時の傷の発生を低減できる。
実施形態や変形例1、2では、コモン電極部66,166,266が形成される溝80,180,280が基板56,156,256に形成されたが、図8に示す変形例3では、蓄熱層354に溝380が形成される。
基板356上の全面に、蓄熱層354が形成されており、その蓄熱層354の所定の領域(本図左側)には断面逆三角形の溝380が形成されている。その溝380にコモン電極部366が形成されている。また、コモン電極部366と所定の距離Aだけ離間して、発熱抵抗体372が形成されている。コモン電極部366の上及び発熱抵抗体372の右端部近傍の上に、第1のリード導電層364aが形成されている。また、発熱抵抗体372上において、第1のリード導電層364aの端部から所定の領域だけ発熱抵抗体372を保護層358に露出させるように、第2のリード導電層364bが形成されている。そして、第1及び第2のリード導電層364a,364b及び発熱抵抗体372の上方には、保護層358が形成されている。
このサーマルヘッドの形成工程は、基板356上に、ガラスを軟化及び焼成させて蓄熱層354が形成される。さらに、蓄熱層354の所定の領域に、レーザー加工手段やスライサー加工手段、エッチング手段等によって溝380が形成される。
つづいて、コモン電極部366が、溝380に上述のスクリーン印刷工法や減圧成膜法によって形成される。さらに、蓄熱層354上の領域であって、コモン電極部366が形成されていない所定の領域に発熱抵抗体372が形成される。発熱抵抗体372の形成には、スパッタリング及びフォトエッチング技術やスクリーン印刷工法を用いることができる。さらに、コモン電極部366や発熱抵抗体372上の全面に導電層が形成され、さらに、発熱抵抗体372上の所定の領域Zが取り除かれて、第1及び第2のリード導電層364a,364bが形成される。さらにその上に保護層358が形成される。
以上の実施形態によれば、スクリーン印刷工法を用いて電極層を形成した場合であっても、上述のように所望の品位のサーマルヘッドを実現できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明は、業務用や民生用の各種プリンタ機器に搭載されるサーマルヘッド及び、そのサーマルヘッドを搭載した印画装置に広く利用できる。
本発明の実施の形態に係るリライトプリンタの概略図である。 本発明の実施の形態に係るリライトプリンタの主要構成を示すブロック図である。 印字用サーマルヘッドの断面構造を模式的に示した図である。 発熱抵抗体とコモン電極部との距離Aと、溝の側面の傾斜の角度Bとの組合せで、濃度ムラが発生する条件を示した図である。 印字用サーマルヘッドの製造工程を示す図である。 変形例1における、印字用サーマルヘッドの断面構造を模式的に示した図である。 変形例2における、印字用サーマルヘッドの断面構造を模式的に示した図である。 変形例3における、印字用サーマルヘッドの断面構造を模式的に示した図である。
符号の説明
10・・・リライトプリンタ(印画装置)
50・・・消去ヘッド(サーマルヘッド)
52,72,172,272,372・・・発熱抵抗体
54・・・蓄熱層(グレーズ層)
56・・・基板
58・・・保護層
64・・・導電層
64a,64b,164a,264a,364a,364b・・・リード導電層
66,166,266,366・・・コモン電極部
70,170,270,370・・・印字用サーマルヘッド(サーマルヘッド)
71・・・側面
71a,171a,271b・・・右上端部
72・・・発熱抵抗体
72a,72b,172a,272a・・・端部
80,180,280,380・・・溝

Claims (8)

  1. 基板上に形成された蓄熱層と、コモン電極と、発熱抵抗体とを有するサーマルヘッドであって、
    前記コモン電極は、前記基板上又は前記蓄熱層上に形成されており、
    前記コモン電極と前記基板又は前記蓄熱層との接合面が、前記発熱抵抗体の端部から離れるにつれて前記発熱抵抗体の端部に対して低くなる所定の角度の傾斜を有することを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記発熱抵抗体の端部と前記コモン電極の端部は、所定距離だけ離間していることを特徴とすると請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記所定距離が50μm以上であることを特徴とする請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記傾斜は、前記蓄熱層に形成された溝の一部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記蓄熱層の溝は、前記基板上に形成された溝の上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記傾斜は、前記基板に形成された溝の一部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーマルヘッド。
  7. 前記所定の角度の俯角は33°以上、85°以下であり、前記俯角の角度をB(°)とし前記所定距離をA(mm)とした場合、
    B<−153.39×A+201.24×A+22.59
    の関係式を満たしていることを特徴とする請求項2から5までのいずれかに記載のサーマルヘッド。
  8. 請求項1から7までのいずれかに記載のサーマルヘッドを備えたことを特徴とする印画装置。
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