JP2008252714A - 画像処理プログラムおよび電子カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本画像と暗黒画像との黒基準レベルの相違に応じてシェーディング補正をより高い精度で行うことのできる手段を提供する。
【解決手段】 画像処理プログラムは、以下のステップをコンピュータに実行させる。第1ステップでは、本画像のデータと、暗黒画像のデータとをそれぞれ読み込む。上記の本画像のデータは、撮像素子によって被写体像を撮像するとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定されている。また、上記の暗黒画像のデータは、撮像素子を遮光した状態で撮像を行うとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定されている。第2ステップでは、本画像のデータの第1黒基準レベルと暗黒画像のデータの第2黒基準レベルとを比較する。第3ステップでは、第2ステップでの比較結果に応じて、本画像のデータおよび暗黒画像のデータを用いた減算処理の内容を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本画像および暗黒画像のデータに基づいてシェーディング補正を行う画像処理プログラムおよび電子カメラに関する。
電子カメラの撮像素子の出力には、撮像画像の信号成分とともに、撮像素子の暗電流などによる雑音成分が含まれる。上記の暗電流は、撮像素子の露光時間などに応じてそのレベルが変動することが知られている。そのため、一部の電子カメラでは、遮光状態で撮影した暗黒画像によって暗電流のデータを取得し、記録用画像の信号レベルから暗電流のノイズ分を減算することでシェーディング補正(画像の明るさの不均一性の補正)を行っている。例えば、特許文献1に上記の電子カメラの構成の一例を示す。
特許第3800197号公報
ところで、電子カメラで本画像および暗黒画像を撮影する場合、両者の撮影環境の差や画像間の信号処理のバラツキなどによって、本画像および暗黒画像の黒基準レベルに相違が生じうる。かかる場合にはシェーディング補正が不十分となる場合があるため、その改善が要請されていた。
本発明は上記従来技術の課題を解決するものである。本発明の目的は、本画像と暗黒画像との黒基準レベルの相違に応じてシェーディング補正をより高い精度で行うことのできる手段を提供することである。
第1の発明の画像処理プログラムは、以下のステップをコンピュータに実行させる。第1ステップでは、本画像のデータと、暗黒画像のデータとをそれぞれ読み込む。上記の本画像のデータは、撮像素子によって被写体像を撮像するとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定されている。また、上記の暗黒画像のデータは、撮像素子を遮光した状態で撮像を行うとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定されている。第2ステップでは、本画像のデータの第1黒基準レベルと暗黒画像のデータの第2黒基準レベルとを比較する。第3ステップでは、第2ステップでの比較結果に応じて、本画像のデータおよび暗黒画像のデータを用いた減算処理の内容を変更する。
第2の発明では、第1の発明において、第1黒基準レベルと第2黒基準レベルとの差が許容範囲内に収まる場合には、第3ステップにて本画像のデータの第1信号レベル値から暗黒画像のデータの第2信号レベル値をそのまま減算する。
第3の発明では、第2の発明において、差の値が許容範囲から外れるとともに、第1黒基準レベルが第2黒基準レベルよりも大きい場合には、第3ステップにて第1信号レベル値から第2信号レベル値を減算し、かつ第1信号レベル値から差の絶対値を減算する。
第4の発明では、第2の発明において、差の値が許容範囲から外れるとともに、第1黒基準レベルが第2黒基準レベルよりも小さい場合には、第3ステップにて第2信号レベル値から差の絶対値を減算した後に、第1信号レベル値から第2信号レベル値を減算する。
第5の発明の電子カメラは、撮像素子と、遮光部と、クランプ処理部と、第1制御部と、第2制御部と、第3制御部とを備える。撮像素子は、被写体像を光電変換で撮像する。遮光部は、被写体からの光束を撮像素子に到達させる非遮光状態と、上記の光束に対して撮像素子を遮光する遮光状態とを切り替える。クランプ処理部は、撮像素子から出力された画像のデータの黒基準レベルを0値より大きな値に固定する。第1制御部は、非遮光状態で撮像された本画像のデータと、遮光状態で撮像された暗黒画像のデータとを生成する。第2制御部は、本画像のデータの第1黒基準レベルと暗黒画像のデータの第2黒基準レベルとを比較する。第3制御部は、上記の比較結果に応じて本画像のデータおよび暗黒画像のデータを用いた減算処理の内容を変更する。
なお、上記の画像処理プログラムに関する構成を、画像処理方法、画像処理プログラムを実行する画像処理装置、画像処理プログラムを記録した記録媒体などに変換して表現した構成も、本発明の具体的態様として有効である。
本発明によれば、本画像と暗黒画像との黒基準レベルの相違に応じてシェーディング補正をより高い精度で行うことが可能となる。
図1は本実施形態の電子カメラのブロック図である。電子カメラは、撮像素子11と、撮像素子駆動部12と、メカニカルシャッタ13と、アナログ信号処理部15と、デジタル信号処理部16と、CPU17と、バッファメモリ18と、RAM18aと、操作部19およびレリーズ釦20と、画像処理部21と、記録I/F22とを有している。
撮像素子11は、撮影光学系(不図示)の像空間側に配置される。撮像素子11は、受光面での被写体の結像を光電変換してアナログ信号を生成する。この撮像素子11の出力はアナログ信号処理部15に接続されている。
ここで、撮像素子11の受光面には複数の受光素子がマトリックス状に配列されている(個々の受光素子の図示は省略する)。また、撮像素子11の受光面は、有効画素領域と遮光領域(オプティカルブラック領域)とに区画されている(図2参照)。撮像素子11の有効画素領域では、被写体の結像の明るさに応じて各受光素子に信号電荷が蓄積される。そして、撮像素子11は、有効画素領域の受光素子の出力に基づいて撮影画像を構成する画像信号を生成する。
一方、撮像素子11の遮光画素領域は、有効画素領域の外周に隣接して形成されている。この遮光画素領域は各受光素子の表面が遮光膜によって覆われている。この遮光画素領域では、温度変化等による蓄積電荷(暗電流成分)が各受光素子に蓄積される。そして、電子カメラでは、遮光画素領域の出力に基づいて被写体像の黒色に相当する信号レベル(黒基準レベル)が決定される。
撮像素子駆動部12は、CPU17の指示に応じて撮像素子11にタイミング信号を出力し、撮像素子11の電荷蓄積時間や信号読みだしなどを制御する。
メカニカルシャッタ13は、撮像素子11の受光面に対面するように設置されている。メカニカルシャッタ13は、CPU17の指示に応じて駆動する先幕および後幕によって、撮像素子11の遮光状態および露光状態を制御する。例えば、メカニカルシャッタ13は、撮影時には先幕および後幕の走行間隔を変更することで撮像素子11の露光時間を調整する。また、本実施形態の電子カメラは、メカニカルシャッタ13を閉じた遮光状態で撮影を行うことで、撮像素子11のノイズ成分を記録した暗黒画像を取得できる。
アナログ信号処理部15は、CDS部15aと、ゲイン調整部15bと、アナログクランプ部15cおよびA/D変換部15dとを有するアナログフロントエンド回路である。CDS部15aは、撮像素子11からの出力信号のノイズ成分を相関二重サンプリングによって低減する。ゲイン調整部15bは、CPU17の指示によって入力信号の利得を増幅し、画像信号に対してISO感度に相当する撮像感度の調整を実行する。アナログクランプ部15cは、ゲイン調整部15bからの信号出力をフィードバックし、画像信号の黒基準レベルを0値よりも大きな一定の電圧レベルにクランプする。A/D変換部15dは、ゲイン調整部15bからの出力信号をA/D変換する。このA/D変換部15dの出力は、デジタル信号処理部16に入力される。
ここで、図3(a)は、アナログクランプ部15cでのクランプ処理前の信号出力を示す模式図である。図3(b)は、アナログクランプ部15cでのクランプ処理後の信号出力を示す模式図である。なお、図3、図5〜図7の各図において、縦軸は信号レベルの値を示し、横軸は信号読み出しのときの時間tを示している。また、簡単のため、図3では暗黒画像についての有効画素および遮光画素の出力を示している。
図3(a)に示すクランプ処理前の信号出力では、黒基準レベルおよび有効画素の信号レベルがいずれも時間経過とともに増大する傾向にある。このとき、黒基準レベルと有効画素レベルとはそれぞれ異なる比率で信号レベルが変動する。図3では、撮像素子11の黒基準レベルが有効画素レベルよりも高い比率で増加する例を説明する。
そして、アナログクランプ部15cによって信号出力の黒基準レベルがクランプされると、図3(b)に示すように黒基準レベルの値が一定となって信号伝送中のDC変動が打ち消される。なお、図3(b)では、黒基準レベルのクランプに伴って、有効画素の信号レベルは時間経過とともに減少する傾向を示すこととなる。
デジタル信号処理部16は、撮像素子11からの読み出し順に入力されるデジタル画像信号に対して、欠陥画素補正、黒レベル調整などの画像処理を施す。このデジタル信号処理部16の出力はCPU17に入力される。なお、デジタル信号処理部16における黒レベル調整では、アナログクランプ部15cでクランプされた黒基準レベルの値が0値にシフトされる(図3(c)参照)。
CPU17は、電子カメラの統括的な制御を行うプロセッサである。CPU17は、所定のシーケンスプログラムに従って電子カメラの各部動作を制御するとともに、撮影時に必要となる各種演算(AF、AE、ホワイトバランスなど)を実行する。また、CPU17は、レリーズ時に記録用の本画像とともに暗黒画像を撮影するか否かを変更する。また、CPU17は、暗黒画像を用いた本画像のシェーディング補正において所定の画像処理を実行する。
バッファメモリ18はCPU17に接続されている。このバッファメモリ18は、複数フレーム分の画像のデータを記録する容量を有しており、CPU17や画像処理部21による画像処理の前工程または後工程で一時的に画像のデータを保存する。
RAM18aは、CPU17に接続されている。このRAM18aには、本画像のデータの黒基準レベルと、暗黒画像のデータの黒基準レベルとが記録される。
操作部19は、ユーザーから各種設定の入力操作を受け付ける。この操作部19は、例えばコマンドダイヤルや十字状のカーソルキーなどで構成される。本実施形態では、操作部19を介して、(1)シェーディング補正の設定と、(2)記録モードの設定と、をユーザーがCPU17に入力できる。
上記のシェーディング補正の設定では、暗黒画像を用いたシェーディング補正のオン/オフをユーザーが選択できる。なお、上記のシェーディング補正の項目がオンに設定されると、CPU17はレリーズ時に記録用の本画像とともに暗黒画像を撮影する。
上記(2)の記録モードの設定では、画像処理および圧縮処理を施した通常の撮影画像データを記録する第1記録モードと、RAWデータ(A/D変換後に一切の画像処理を施さない状態の画像データ)を記録する第2記録モードとをユーザーが選択できる。
レリーズ釦20は、半押し操作によるAF動作の指示入力と、全押し操作によるレリーズ指示(露光開始の指示)の入力とをユーザーから受け付ける。なお、レリーズ釦20の出力はCPU17に接続されている。
画像処理部21は、1フレーム分のデジタル画像信号に対して、各種の画像処理(色補間、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)を施して撮影画像のデータを生成する。なお、画像処理部21は、本画像のデータをJPEG形式で圧縮する処理や、圧縮された撮影画像データを伸長復元する処理も実行する。
記録I/F22には、記録媒体23を接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F22は、コネクタに接続された記録媒体23に対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記録媒体23は、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記録媒体23の一例としてメモリカードを図示する。
以下、図4の流れ図を参照しつつ、本実施形態の電子カメラでの撮影動作の一例を説明する。なお、図4の例では、シェーディング補正の項目がオンに設定されるとともに、第1記録モードに設定されている状態を前提として以下の説明を行う。
ステップ101:CPU17は、レリーズ釦20の全押し操作に応じて、所定の露出条件で本画像の撮影を行う。このとき、CPU17は、メカニカルシャッタ13を駆動させて撮像素子11を露光状態にするとともに、撮像素子11に被写体像を撮像させる。そして、撮像素子11から読み出された本画像の画像信号は、アナログ信号処理部15およびデジタル信号処理部16をパイプライン式に通過してバッファメモリ18にバッファリングされる。
ここで、S101での本画像の撮影において、デジタル信号処理部16は本画像のデータに対して、黒基準レベルを0値に合わせる黒レベル調整を省略する。すなわち、上記のバッファメモリ18内における本画像のデータの黒基準レベルは、アナログクランプ部15cでクランプされたときの電圧レベルに応じた値となっている。
ステップ102:CPU17は、本画像のデータの黒基準レベル(第1黒基準レベル)を検出し、その値をRAM18aに記録する。
ステップ103:CPU17は、本画像の撮影直後に暗黒画像の撮影を行う。このとき、CPU17は、メカニカルシャッタ13を遮光状態にして、撮像素子11に被写体像を撮像させる。この暗黒画像の露光時間および撮像感度は、本画像と同じ条件に設定される。
そして、撮像素子11から読み出された暗黒画像の画像信号は、アナログ信号処理部15およびデジタル信号処理部16をパイプライン式に通過してバッファメモリ18にバッファリングされる。なお、S103での暗黒画像の撮影においても、デジタル信号処理部16は暗黒画像のデータに対して、黒基準レベルを0値に合わせる黒レベル調整を省略する。すなわち、上記のバッファメモリ18内における暗黒画像のデータの黒基準レベルも、アナログクランプ部15cでクランプされたときの電圧レベルに応じた値となっている。
ステップ104:CPU17は、暗黒画像のデータの黒基準レベル(第2黒基準レベル)を検出し、その値をRAM18aに記録する。
ステップ105:CPU17は、第1黒基準レベルの値(S102)と第2黒基準レベルの値(S104)との差分値を演算する。具体的には、CPU17は第1黒基準レベルの値および第2黒基準レベルの値をそれぞれRAM18aから読み出すとともに、第1黒基準レベルの値から第2黒基準レベルの値を減じて差分値を演算する。なお、本実施形態での差分値は、第1黒基準レベルの値と第2黒基準レベルの値との大小関係に応じて正負の値をもつ。
ステップ106:CPU17は、S105の差分値が許容範囲に収まっているか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU17はS107に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU17はS108に移行する。
ここで、S106での許容範囲には、0値(第1黒基準レベルと第2黒基準レベルとが同値の状態)を基準として、プラス側の上限値とマイナス側の下限値とをそれぞれ設定できる。本実施形態での上限値および下限値は以下の意味をもつ。許容範囲の上限値を大きくすると、後述のS107の補正結果において信号レベルの浮き(補正不足)が生じやすくなる。一方、許容範囲の下限値を大きくすると、後述のS107の補正結果において信号レベルの引きすぎ(過補正)が生じやすくなる。なお、上記の許容範囲の大きさは一般に誤差範囲程度であって、画像のデータの階調範囲に対して十分に小さく設定される。
ステップ107:CPU17は、本画像の各画素の信号レベルから暗黒画像における対応画素の信号レベルを減算して、本画像のデータのシェーディング補正を実行する。このS107の場合には、第1黒基準レベルと第2黒基準レベルとの差は非常に少ないと考えられる。したがって、シェーディング補正後には、本画像の黒基準レベルが適正化されるとともに、本画像のデータから暗電流などのノイズも除去される。そのため、CPU17はこの段階でシェーディング補正を終了し、その後はS113へ移行する。
ここで、S107では、デジタル信号処理部16での黒レベル調整を行わないデータ同士を減算するので、シェーディング補正を高い精度で行うことができる。以下、図5を参照しつつ、その理由を説明する。
図5(a)は、デジタル信号処理部16での黒レベル調整を行わない本画像のデータ(S101)を示す模式図である。図5(b)は、デジタル信号処理部16での黒レベル調整を行わない暗黒画像のデータ(S103)を示す模式図である。図5(c)は、S107でのシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図である。なお、図5の例では、簡単のため、第1黒基準レベルおよび第2黒基準レベルの値が等しいことを前提として説明を行う。
本実施形態では、本画像のデータ(図5(a))から暗黒画像のデータ(図5(b))を減算することで、黒基準レベルが0値に調整されることとなる。また、本画像のデータから暗黒画像のデータを減算することで、有効画素の信号レベルの傾きもほぼ完全に除去されることとなる(図5(c)参照)。
一方、図5(a)および図5(b)の各データにそれぞれ黒レベル調整を行って、各々の黒基準レベルを0値にシフトさせた場合を考える。この場合には、黒基準レベルの値を下回るデータが切り捨てられる。そのため、暗黒画像において、有効画素の信号レベルの傾きを示すデータや、黒基準レベルを下回る範囲のノイズ成分のデータが失われるおそれがある。すなわち、黒レベル調整を行ったデータ同士でシェーディング補正を行うと、本画像のデータから本来補正すべき信号レベル分を引ききれず、補正後の本画像にノイズが残るおそれがあることが分かる。
ステップ108:CPU17は、S105の差分値が正の値か(すなわち、第1基準レベルの値が第2黒基準レベルの値より大きいか)否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には、CPU17はS109に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU17はS111に移行する。
ステップ109:CPU17は、本画像の各画素の信号レベルから暗黒画像における対応画素の信号レベルを減算して、本画像のデータのシェーディング補正を実行する。
ここで、図6(a)は、S109でのシェーディング補正前の本画像のデータを示す模式図である。図6(b)は、S109での暗黒画像のデータを示す模式図である。図6(c)は、S109でのシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図である。なお、図6(d)は、S110でのシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図である。
このS109の場合には、第1黒基準レベルの値(図6(a)のOBL1)が第2黒基準レベルの値(図6(b)のOBL2)よりも大きくなる(OBL1>OBL2)。そのため、S109のシェーディング補正後には、有効画素の信号レベルの傾きや暗電流などのノイズは本画像のデータから除去されるが、本画像のデータには差分値に応じて信号レベルの浮きが生じた状態となる(図6(c)参照)。
ステップ110:CPU17は、S109のシェーディング補正後において、本画像の各画素の信号レベルから、差分値に相当する信号レベルをそれぞれ減算する。このS110の減算処理により、各画像間での黒基準レベルの相違に起因する本画像の信号レベルの浮きが修正される(図6(d)参照)。なお、上記処理の終了後には、CPU17はS113に移行する。
ステップ111:CPU17は、暗黒画像の各画素の信号レベルから、差分値の絶対値に相当する信号レベルをそれぞれ減算する。このS111の場合には差分値が負の値であるので、CPU17は暗黒画像の各画素の信号レベルに差分値を加算する。これにより、暗黒画像の信号レベルのオフセットが、第1黒基準レベルに合わせて調整される(図7(c)参照)。
ステップ112:CPU17は、本画像の各画素の信号レベルから、暗黒画像における対応画素の信号レベルを減算して、本画像のデータのシェーディング補正を実行する。
ここで、図7(a)は、S112でのシェーディング補正前の本画像のデータを示す模式図である。図7(b)は、S111での補正前の暗黒画像のデータを示す模式図である。図7(c)は、S111での補正後の暗黒画像のデータを示す模式図である。さらに、図7(d)は、S111、S112での補正処理を説明するための模式図である。
このS111、S112の場合には、第1黒基準レベルの値(図7(a)のOBL1)が第2黒基準レベルの値(図7(b)のOBL2)よりも小さくなる(OBL1<OBL2)。そのため、図7(a)に示す本画像のデータと図7(b)に示す暗黒画像のデータとでシェーディング補正を行うと、本画像の信号レベルを引きすぎてしまう。この場合には、図7(d)に破線で示すように補正後の有効画素の信号レベルが適正な値よりも小さくなり、全体的に画像が暗く沈んでしまうこととなる。しかも、減算時にマイナスとなった部分の信号レベルは一律に0値となる。すなわち、補正後に本画像のデータの信号レベルを持ち上げて画質の調整をしても、補正時に失われた暗部の階調を復元することはできなくなる。
そこで、本実施形態では、S111にてCPU17が予め暗黒画像の各画素の信号レベルのオフセットを本画像のデータと一致させる(図7(c)参照)。その後にS112にてCPU17が暗黒画像のデータを用いて本画像のデータのシェーディング補正を実行する(図7(d)の実線部分参照)。これにより、本画像の信号レベルを引きすぎることなく、適正なシェーディング補正を行うことが可能となる。
ステップ113:画像処理部21は、CPU17の指示により、シェーディング補正後の本画像のデータ(S107、S110、S112)に対して各種の画像処理および圧縮処理を実行する。
ステップ114:CPU17は、圧縮処理後の本画像のデータを記録媒体23に記録する。以上で、図4の撮影動作の説明を終了する。
以上のように、本実施形態のCPU17は、本画像と暗黒画像との黒基準レベルの差に応じてシェーディング補正の内容を変化させる(S106〜S112)。そのため、本画像と暗黒画像との黒基準レベルに差が生じる場合でも、電子カメラはシェーディング補正を高い精度で安定して行うことができる。
なお、電子カメラが第2記録モードに設定された状態で本画像および暗黒画像の撮影を行う場合には、CPU17は、本画像のRAWデータと、暗黒画像のRAWデータとを対応付けして画像ファイルを生成する。そして、CPU17は、上記の画像ファイルを記録媒体23に記録して撮影動作を終了する。この第2記録モードの場合には、電子カメラまたはコンピュータ上でユーザーが撮影後に本画像のRAWデータの現像処理を行うときに、暗黒画像のRAWデータを利用して上記のシェーディング補正を行うことが可能となる。
(実施形態の補足事項)
(1)本発明の画像処理プログラムは、例えば、電子カメラのCPU17上で実行される。そして、画像処理プログラムは、撮影時に取得した本画像および暗黒画像のデータや、記録媒体23から読み込んだ画像ファイルに対してシェーディング補正を実行する。勿論、上記の画像ファイルを読み込み可能な画像処理装置(パーソナルコンピュータなど)に画像処理プログラムを実行させるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、シェーディング補正の設定項目をユーザーが手動でオンにした場合に、電子カメラが暗黒画像を撮影してシェーディング補正を行う例を説明した。しかし、(a)撮像感度の値が閾値以上の高感度撮影時のとき、(b)撮像素子の温度が閾値以上の高温状態のとき、(c)露光時間が閾値以上の長秒時撮影時のとき、のいずれかの場合に電子カメラが自動的に暗黒画像を撮影するものであってもよい。
(3)上記実施形態において、CPU17はシェーディング補正を行う前に、暗黒画像のデータに対してローパスフィルタによる平滑化処理を施すようにしてもよい。この場合には、暗黒画像のデータからランダムノイズが除去されるので、シェーディング補正後の本画像のデータに対して、暗黒画像のデータのランダムノイズが重畳することを防止できる。
なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
本実施形態の電子カメラのブロック図 撮像素子を受光面側からみた図 (a)アナログクランプ部でのクランプ処理前の信号出力を示す模式図、(b)アナログクランプ部でのクランプ処理後の信号出力を示す模式図、(c)デジタル信号処理部での黒レベル調整後の信号出力を示す模式図 本実施形態の電子カメラでの撮影動作の一例を説明する流れ図 (a)S101での本画像のデータを示す模式図、(b)S103での暗黒画像のデータを示す模式図、(c)S107におけるシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図 (a)S109でのシェーディング補正前の本画像のデータを示す模式図、(b)S109での暗黒画像のデータを示す模式図、(c)S109でのシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図、(d)S110でのシェーディング補正後の本画像のデータを示す模式図 (a)S112でのシェーディング補正前の本画像のデータを示す模式図、(b)S111での補正前の暗黒画像のデータを示す模式図、(c)S111での補正後の暗黒画像のデータを示す模式図、(d)S111、S112での補正処理を説明するための模式図
符号の説明
11…撮像素子、13…メカニカルシャッタ、14…温度検知部、15…アナログ信号処理部、15c…アナログクランプ部、17…CPU、22…記録I/F、23…記録媒体

Claims (5)

  1. 撮像素子によって被写体像を撮像するとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定された本画像のデータと、前記撮像素子を遮光した状態で撮像を行うとともに、黒基準レベルが0値より大きな値に固定された暗黒画像のデータとをそれぞれ読み込む第1ステップと、
    前記本画像のデータの第1黒基準レベルと暗黒画像のデータの第2黒基準レベルとを比較する第2ステップと、
    前記第2ステップでの比較結果に応じて、前記本画像のデータおよび前記暗黒画像のデータを用いた減算処理の内容を変更する第3ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  2. 請求項1に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記第1黒基準レベルと前記第2黒基準レベルとの差が許容範囲内に収まる場合には、前記第3ステップにて前記本画像のデータの第1信号レベル値から前記暗黒画像のデータの第2信号レベル値をそのまま減算することを特徴とする画像処理プログラム。
  3. 請求項2に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記差の値が前記許容範囲から外れるとともに、前記第1黒基準レベルが前記第2黒基準レベルよりも大きい場合には、前記第3ステップにて前記第1信号レベル値から前記第2信号レベル値を減算し、かつ前記第1信号レベル値から前記差の絶対値を減算することを特徴とする画像処理プログラム。
  4. 請求項2に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記差の値が前記許容範囲から外れるとともに、前記第1黒基準レベルが前記第2黒基準レベルよりも小さい場合には、前記第3ステップにて前記第2信号レベル値から前記差の絶対値を減算した後に、前記第1信号レベル値から前記第2信号レベル値を減算することを特徴とする画像処理プログラム。
  5. 被写体像を光電変換で撮像する撮像素子と、
    被写体からの光束を前記撮像素子に到達させる非遮光状態と、前記光束に対して前記撮像素子を遮光する遮光状態とを切り替える遮光部と、
    前記撮像素子から出力された画像のデータの黒基準レベルを0値より大きな値に固定するクランプ処理部と、
    前記非遮光状態で撮像された本画像のデータと、前記遮光状態で撮像された暗黒画像のデータとを生成する第1制御部と、
    前記本画像のデータの第1黒基準レベルと暗黒画像のデータの第2黒基準レベルとを比較する第2制御部と、
    前記比較結果に応じて前記本画像のデータおよび前記暗黒画像のデータを用いた減算処理の内容を変更する第3制御部と、
    を備えることを特徴とする電子カメラ。

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