JP2008251107A - 情報記録再生装置 - Google Patents

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Toshiro Hiraoka
俊郎 平岡
Koichi Kubo
光一 久保
Takayuki Tsukamoto
隆之 塚本
Shinya Aoki
伸也 青木
Shingi Kamata
親義 鎌田
Takatomo Hirai
隆大 平井
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Abstract

【課題】低消費電力で、かつ、熱安定性が高い不揮発性の情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【解決手段】オリビン構造を有する第1化合物を含む第1の層を有する記録層と、前記記録層に電圧を印加して前記記録層に相変化を発生させて情報を記録する電圧印加部と、を備えたことを特徴とする情報記録再生装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は情報記録再生装置に関し、特に不揮発性の情報記録再生装置に関する。
近年、小型携帯機器が世界的に普及し、同時に、高速情報伝送網の大幅な進展に伴い、小型大容量不揮発性メモリの需要が急速に拡大してきている。その中でも、NAND型フラッシュメモリ及び小型HDD(hard disk drive)は、特に、急速な記録密度の進化を遂げ、大きな市場を形成するに至っている。
一方、記録密度の限界を大幅に超えることを目指した新規メモリのアイデアがいくつか提案されている。例えば、ペロブスカイトなどの遷移金属元素を含む三元系酸化物や(例えば、特許文献1および2を参照)、遷移金属の二元系酸化物(例えば、特許文献3を参照)などが検討されている。これらの材料を用いた場合、電圧パルスの印加によって、高抵抗状態(オフ)と低抵抗状態(オン)とを繰り返し変化させることができ、この2つの状態を2値データ“0”,“1”に対応させてデータを記録する、という原理を採用する。
書き込み/消去に関しては、例えば、低抵抗状態相から高抵抗状態相に変化させるときと、高抵抗状態相から低抵抗状態相に変化させるときとで、逆向きのパルスを印加する方法が三元系酸化物では用いられている。一方、二元系酸化物では、パルス振幅やパルス幅の異なるパルスを印加することにより、書き込み/消去が行われる場合もある。
読み出しに関しては、記録材料に書き込み/消去が起こらない程度の小さな読み出し電流を流し、記録材料の電気抵抗を測定することにより行う。一般に高抵抗状態相の抵抗と低抵抗状態相の抵抗との比は10程度である。
これらの材料の最大の特長は、素子サイズを10nm程度にまで縮小しても原理的に動作可能であり、この場合には、約10Tbpsi(tera bite par square inch)の記録密度を実現できるため、高記録密度化への候補のひとつとされる。
このような新規メモリの動作メカニズムとしては、以下のような提案がある。ぺロブスカイト材料に関しては、酸素欠損の拡散、界面準位への電荷蓄積などが提案されている。一方、二元系酸化物に関しては、酸素イオンの拡散、モット転移などである。メカニズムの詳細が明らかにされているとは言い難いものの、さまざまな材料系において同様な抵抗変化が観測されているため、高記録密度化への候補の一つとして注目されている。
これらの他、MEMS(micro electro mechanical systems)技術を使ったMEMSメモリが提案されている。このようなMEMSメモリの最大の特長は、ビットデータを記録する各記録部に配線を設ける必要がないため、記録密度を飛躍的に向上できる点にある。記録媒体および記録原理としてはさまざまなものが提案されており、MEMS技術と新たな記録原理とを組み合わせ、消費電力、記録密度や、動作速度などに関して大きな改善を達成しようという試みがなされている。
しかしながら、このような新たな記録材料を用いた新規情報記録媒体は実現されていない。その理由のひとつに、消費電力が大きいこと、および各抵抗状態の熱安定性が低いことが指摘されている(例えば非特許文献1を参照)。
特開2005−317787号公報 特開2006−80259号公報 特開2006−140464号公報 S.Seo et al.、Applied Physics Letters, vol.85, p.p.5655-5657,(2004)
本発明は、低消費電力で、かつ、熱安定性が高い不揮発性の情報記録再生装置を提案する。
本発明の一態様によれば、オリビン構造を有する第1化合物を含む第1の層を有する記録層と、前記記録層に電圧を印加して前記記録層に相変化を発生させて情報を記録する電圧印加部と、を備えたことを特徴とする情報記録再生装置が提供される。
本発明によれば、低消費電力で、かつ、熱安定性が高い不揮発性の情報記録再生装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる情報記録再生装置における情報の記録/再生の基本原理を説明するための概念図である。
図1(a)は、記録部の断面図である。この記録部は、オリビン(olivine)構造の化合物を含む記録層12の両側を電極層11、1 3Aにより挟んだ構造を有する。オリビン構造の材料を記録層12に使用することにより、熱安定性を高めることができる。なお、電極13Aは、保護層としての役割を有していてもよい。
図1において、大きな白丸はCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンを、小さな白丸はAイオンを、そして小さな黒丸はBイオンを示す。図1(a)に表したように、Aイオンの拡散パスが直線状に存在するので、外部電場によりAイオンが容易に拡散できるように、原子種を選定することが可能となる。
記録層12に電圧を印加し、記録層12内に電位勾配を発生させると、Aイオンの一部が結晶中を移動する。そこで、本実施形態では、記録層12の初期状態を絶縁体(高抵抗状態相)とし、電位勾配により記録層12を相変化させ、記録層12に導電性を持たせる(低抵抗状態相)ことにより情報の記録を行う。
まず、例えば、電極層13Aの電位が電極層11の電位よりも相対的に低い状態を作る。電極層11を固定電位(例えば、接地電位)とすれば、電極層13Aに負の電位を与えればよい。
この時、記録層12内のAイオンの一部が電極層(陰極)13A側に移動し、記録層(結晶)12内のAイオンがCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンに対して相対的に減少する。電極層13A側に移動したAイオンは、電極層13Aから電子を受け取り、メタルであるA原子として析出してメタル層14を形成する。従って、電極層13Aに近い領域では、Aイオンが還元されてメタル的に振舞うので、その電気抵抗が大きく減少する。
記録層12の内部では、CX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンが過剰となり、結果的に、記録層12内に残されたAイオンあるいはBイオンの価数を上昇させる。このとき、その価数があがったときに電気抵抗が減少するようにAイオンあるいはBイオンを選択すると、メタル層14、記録層12内ともにAイオンの移動により電気抵抗が減少するので、記録層全体として低抵抗状態相へと相変化する。つまり、情報記録(セット動作)が完了する。
情報再生に関しては、電圧パルスを記録層12に印加し、記録層12の抵抗値を検出することにより容易に行える。ただし、電圧パルスの振幅は、Aイオンの移動が生じない程度の微小な値であることが必要である。
以上の過程は、一種の電気分解であり、電極層(陽極)11側では電気化学的酸化により酸化物が生じ、電極層(陰極)13A側では電気化学的還元により還元物が生じた、と考えることができる。
このため、低抵抗状態相を高抵抗状態相に戻すには、例えば、記録層12を大電流パルスによりジュール加熱して、記録層12の酸化還元反応を促進させればよい。即ち、大電流パルスによるジュール熱のため、Aイオンは熱的により安定な結晶構造12内へと戻り、初期の高抵抗状態相が現れる(リセット動作)。
あるいは、セット動作時とは逆向きの電圧パルスを印加してもリセット動作を行うことができる。つまり、セット時と同様に電極層11を固定電位とすれば、電極層13Aに正の電位を与えればよい。すると、電極層13A近傍のA原子は電極層13Aに電子を与えAイオンとなった後、記録層12内の電位勾配により結晶構造12内に戻っていく。これにより、価数が上昇していた一部のAイオンは、その価数が初期と同じ値に減少するため、初期の高抵抗状態相へと変化する。
ただし、この動作原理を実用化するには、室温でリセット動作が生じないこと(十分に長いリテンション時間の確保)と、リセット動作の消費電力が十分に小さいこととを確認しなければならない。
前者に対しては、CX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンの立体効果によってイオンの移動抵抗が働き、加熱や外部電圧の印加がなされない限り、Aイオン、Bイオンの拡散が起こりにくい。
一方、後者に対しては、結晶破壊を引き起こすことなく、記録層(結晶)12内を移動するAイオンの移動パスを見つけ出すことにより対応できる。既に述べたように、オリビン構造ではAイオンの拡散パスが直線状に存在するので、Aイオンの拡散が生じやすい。また拡散パスを形成しているCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンにおいては、O(酸素)原子は原子Cと安定な結合を形成しており、分解しにくい。加えて、移動しうるAイオン、あるいはBイオンと比較して、拡散パスを形成するCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンは立体効果に加えて価数も大きいため、加熱や外部電圧の印加によっても拡散しにくく、安定であり、記録層12として用いるのに適している。
ここで、Aイオン、あるいはBイオンのどちらかは、Aイオンの拡散に伴ってその価数を変化させる必要がある。効率的に価数の変化を生ぜしめるためには、AイオンあるいはBイオンのいずれかは、電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素である必要がある。
また、オリビン構造では、空隙サイトの存在によって、より効率的なAイオンの拡散が可能となる。従って、オリビン構造を本実施形態のような抵抗変化型素子の記録膜として用いるためには、図1(a)に表したように、結晶格子中に空隙サイトがあることが望ましい。従って、本実施形態では、記録層として、化学式1:Aにおいて、空隙サイトが存在するように、1.8≦a+b<2であることが望ましい。
オリビン構造を有する材料としては、XとしてO(酸素)を用いたものが容易に成膜でき、かつ材料自体の熱的な安定性もより優れているため望ましい。
また、Aは、1A族、2A族、希土類、Ln(ランタノイド)、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族、2B族から選択される少なくとも1種類の元素であり、Bは、希土類、Ln(ランタノイド)、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族、2B族から選択される少なくとも1種類の元素を含むのがよい。
また、図1に表したようなAイオンのインターカレーション/ディインターカレーションが印加電圧に対して効率的に生じるためには、Aイオンが拡散しやすい方向と電場が加えられている方向が一致していることが望ましい。図1に表したように、オリビン構造においては、Aイオンは[001]方向に拡散しやすい。そこで、記録層が配向しており、かつその[001]方向が、電場の印可方向と平行になるよう、配置されていることが望ましい。
ところで、セット動作後の電極層(陽極)11側には酸化物が生じるため、電極層11は、酸化され難い材料(例えば、電気伝導性窒化物、電気伝導性酸化物など)から構成されることが望ましい。あるいは、記録層12と電極層11との間に、酸化され難い材料が設けられているのが望ましい。また、このような材料としては、イオン伝導性を有しないものがよい。
そのような材料としては、以下に挙げるものがあり、その中でも、電気伝導率の良さなどを加味した総合的性能の点から、TiN,SiNは、最も望ましい材料ということができる。
・MN
Mは、Si, Ti, Zr, Hf, V, Nb, Ta, W のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。Nは、窒素である。
・MO
Mは、Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zr, Nb, Mo, Ru, Rh, Pd, Ag, Hf, Ta, W, Re, Ir, Os, Pt のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。モル比xは、1≦x≦4を満たすものとする。
・AMO
Aは、La, K, Ca, Sr, Ba, Ln(ランタノイド) のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
Mは、Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zr, Nb, Mo, Ru, Rh, Pd, Ag, Hf, Ta, W, Re, Ir, Os, Pt のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
Oは、酸素である。
・AMO
Aは、K, Ca, Sr, Ba, Ln(ランタノイド) のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
Mは、Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zr, Nb, Mo, Ru, Rh, Pd, Ag, Hf, Ta, W, Re, Ir, Os, Pt のグループから選択される少なくとも1種類の元素である。
また、Oは、酸素である。
また、セット動作後の保護層(陰極)13側には還元物が生じるため、保護層13としては、記録層12が大気などと反応することを防止する機能を持っていることが望ましい。
そのような材料としては、例えば、アモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、SnOなどの半導体がある。
電極層13Aは、記録層12を保護する保護層として機能させてもよいし、電極層13Aの代わりに保護層を設けてもよい。この場合、保護層は、絶縁体でもよいし、導電体でもよい。
また、リセット動作において記録層12の加熱を効率よく行うために、陰極側、ここでは、電極層13A側に、ヒータ層(抵抗率が約10−5Ωcm以上の材料)を設けてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本実施形態の第2の実施の形態に係る情報記録再生装置における情報の記録/消去/再生の基本原理について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態にかかる情報記録再生装置における情報の記録/再生の基本原理を説明するための概念図である。
図2は、本実施形態の記録部の断面図である。本実施形態の記録部も、記録層12の両側を電極層11、1 3Aにより挟んだ構造を有する。ここでも、電極13Aは、保護層としての役割を有していてもよい。
記録層12は、第1の層12Aと、第2の層12Bからなる。第1の層12Aは、電極層11側に配置され、オリビン構造を有する第1化合物を含む。第2の層12Bは、電極層13A側に配置され、O(酸素)イオンを放出・収容できる第2化合物を含む。より具体的には、第2の層12Bは、化学式2:M2O(0.5≦y≦2.5)で表され、M2はTi、Zr、V、Nb、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素である第2化合物を含む。
また、第1化合物の電子のフェルミ準位は、第2化合物の電子のフェルミ準位よりも低いことが望ましい。これは、記録層の状態に可逆性を持たせるために望ましい条件のひとつである。ここで、フェルミ準位については、いずれも真空準位から測定した値とする。
このような材料の組み合わせを記録層に使用し、第1化合物と第2化合物間のO(酸素)イオンの授受を容易にせしめることにより、抵抗変化に必要な消費電力を小さくし、熱安定性を高めることができる。
図2において、第1の層12A内の大きな白丸はCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンを、小さな白丸はAイオンを、そして小さな黒丸はBイオンを表す。さらに、第2の層12B内の太線の小さな白丸はMイオンを、そして、斜線で塗りつぶした大きな白丸はO(酸素)イオンを示す。
なお、図3に表すように、記録層12を構成する第1の層12A,および第2の層12Bは、それぞれ、2層以上の複数層を交互に積層してもよい。
このような記録部において、第1の層12Aが陽極側、第2の層12Bが陰極側になるように電極層11,13Aに電位を与え、記録層12内に電位勾配を発生させると、第2の層12B内のO(酸素)イオンの一部が結晶中を移動し、陽極側の第1の層12A内に進入する。
第1の層12Aの結晶中には、陰イオンの空隙サイトがあるため、第2の層12Bから移動してきたO(酸素)イオンは、この空隙サイトに収まる。
従って、第1の層12A内では、AイオンあるいはBイオンの一部の価数が増加し、第2の層12B内では、Mイオンの価数が減少する。従って、Mイオンは遷移元素からなるイオンである必要がある。
つまり、初期状態(リセット状態)において、第1の層12A,および第2の層12Bが低抵抗状態であると仮定すれば、第2の層12B内のO(酸素)イオンの一部が第1の層12A内に移動することにより、第1の層12A,および第2の層12Bの結晶中から電導キャリアが消滅し、両者は、共に、絶縁体となる。
このように、電流/電圧パルスを記録層12に与えることにより、記録層12の電気抵抗値が大きくなるため、セット動作(記録)が実現される。
この時、同時に、第1の層12Aから第2の層12Bに向かって電子も移動するが、第2の層12Bの電子のフェルミ準位は、第1の層12Aの電子のフェルミ準位よりも高いため、記録層12のトータルエネルギーとしては、上昇する。
また、セット動作が完了した後も、このような高いエネルギー状態が継続されるため、記録層12は、自然に、セット状態(高抵抗状態)からリセット状態(低抵抗状態)に戻ってしまう可能性がある。
しかし、本実施形態の例に係る記録層12を用いれば、このような懸念は回避される。即ち、セット状態を維持し続けることができる。
これは、イオンの移動抵抗が働いているためである。CX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンの立体効果によって、加熱や外部電圧の印加がなされない限り、Aイオン、Bイオンの価数が小さくとも拡散が生じにくい。これと同時に、移動するO(酸素)イオンは2価であるので、クーロン反発力が働き、外部電圧が印加されない状況では拡散しにくい。
ところで、セット動作が完了した後には、陽極側に酸化物が生成されるため、この場合にも、電極層11としては、酸化され難く、イオン伝導性を有しない材料(例えば、電気伝導性酸化物)を用いることが望ましい。あるいは、電極層11と記録層12との間に、酸化され難い材料からなる層が設けられていることが望ましい。その好適な例は前述の通りである。
リセット動作(消去)は、記録層12を加熱して、上述の第1の層12Aの空隙サイト内に収納されたO(酸素)イオンが第2の層12B内に戻る、という現象を促進してやればよい。
具体的には、記録層12に大電流パルスを与えることにより発生するジュール熱とその残留熱とを利用すれば、容易に、記録層12を元の高抵抗状態(絶縁体)に戻すことができる。
このように、大電流パルスを記録層12に与えることにより、記録層12の電気抵抗値が大きくなるため、リセット動作(消去)が実現される。あるいは、セット時とは逆向きの電場を印加することによってもリセット動作は可能である。
ここで、低消費電力を実現するには、結晶破壊を引き起こすことなく、電気エネルギーの印加によって容易に酸化還元反応が生じることが重要になる。
化学式2:MO(0.5≦y≦2.5)(ただし、Mは、4A族、5A族、6A族、7A族、8族及び1B族から選択される少なくとも1種の元素である)であらわされる材料を第2の層12Bに含まれる第2化合物として用いた場合には、このような条件を満たし、低消費電力を実現するのに有効である。特に、Mとして、Ti、Zr、V、Nb、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuのいずれかを用いた場合には、低消費電力で酸化還元反応が生じるのでよい。またさらに、特に、Mとして、Cr、Mn、Fe,Coを用いた場合には、さらに低消費電力で酸化還元反応が生じる。
また、空隙サイトを伴うオリビン構造を有する第1化合物内では、O(酸素)イオンの拡散パスが直線状に形成されており、その拡散が容易に生じるので、好適である。
次に、第2の層12Bの膜厚の好適な範囲について説明する。
十分な量の酸素イオンを供給し、十分な抵抗変化効果を得るためには、第2の層12Bの膜厚は、3nm以上の膜厚であることが望ましい。
一方、第2の層12Bの膜厚が大きくなりすぎると、第1の層12Aから遠い領域のO(酸素)イオンは抵抗変化に寄与することが難しくなり、その結果、第2の層の抵抗変化量が小さくなってしまう。このため、第2の層12Bの膜厚は10nm以下であることが望ましい。
第2の層12Bに含まれる第2化合物は、いかなる結晶構造を有してもよいが、微結晶状に存在している場合には、その表面において酸素の放出・吸収が生じやすいので望ましい。
第1の層12Aと下部電極、あるいは第2の層12Bと上部電極の間には、一般に、リセット動作をさらに促進するためのヒータ層(抵抗率約105Ωcm以上の材料)を設けてもよい。
プローブメモリでは、陰極側に還元物が析出するため、大気との反応を防ぐために、表面保護層を設けることが望ましい。
ヒータ層と表面保護層を、両方の機能を持つ1つの材料で構成することも可能である。例えば、アモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、SnOなどの半導体は、ヒータ機能と表面保護機能とを併せ持っている。
再生に関しては、電流パルスを記録層12に流し、記録層12の抵抗値を検出することにより容易に行える。
ただし、電流パルスは、記録層12を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値であることが必要である。
(第3の実施の形態)
次に、本実施形態の第3の実施の形態に係る情報記録再生装置における情報の記録/消去/再生の基本原理について説明する。
図4は、本実施形態の記録部の構造を表す模式図である。
本実施形態の記録部も、記録層12の両側を電極層11、1 3Aにより挟んだ構造を有する。ここでも、電極13Aは、保護層としての役割を有していてもよい。記録層12は、電極層11の側に配置された第3の層12Cと、電極層13Aの側に配置された第1の層12Aと、を有する。第3の層12Cは、少なくとも2種類の陽イオン元素を有する複合化合物から構成され、これら陽イオン元素の少なくとも1種類は電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素である第3化合物を含む。第1の層12Aは、化学式1:A1M1X1(0.5≦a≦1、6≦x<7)で表される第1化合物を含む。
一方、第3化合物は、化学式3:A3M3X3 (0.1≦x≦2.2、1.5≦y≦2)、化学式4:A3M3X3 (0.5≦x≦1.1、0.9≦y≦1)及び化学式5:A3M3X3 (0.5≦x≦1.1、0.9≦y≦1)のうちから選択される材料(ただし、化学式3、化学式4、及び化学式5において、A3は、Na, K, Rb, Be, Mg, Ca, Sr, Ba, Al, Ga, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Si, P, S, Se, Ge, Ag, Au, Cd, Sn, Sb, Pt, Pd, Hg, Tl, Pb, Bi のグループから選択される少なくとも1種類の元素、M3は、Al, Ga, Ti, Ge, Sn, V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Mn, Fe, Os, Co, Ir, Ni, Nb, Ta, Mo, W, Tc, Re, Ru, Rh のグループから選択される少なくとも1種類の元素を含み、A3とM3は、互いに異なる元素であり、X3は、O, F, N, Sのグループから選択される少なくとも1種類の元素である。)であり、スピネル構造、イルメナイト構造、クリプトメレン構造、ホランダイト構造、ヘテロライト構造、デラフォサイト構造、ウルフラマイト構造を有するの材料であるのが望ましい。
また、第1化合物の電子のフェルミ準位は、第3化合物の電子のフェルミ準位よりも高くすることが望ましい。これは、記録層の状態に可逆性を持たせるために望ましい条件のひとつである。ここで、フェルミ準位については、いずれも真空準位から測定した値とする。
このような材料の組み合わせを記録層に使用し、第1化合物と第3化合物間の陽イオンの授受を容易にすることにより、抵抗変化に必要な消費電力を小さくし、熱安定性を高めることができる。
図4において、第1の層12A内の大きな白丸はCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンを、小さな白丸はAイオンを、そして小さな黒丸はBイオンを表す。さらに、第3の層12C内の点線で塗りつぶした大きな白丸は陰イオン(X3イオン)を、太線の小さな白丸は一方の陽イオン(M3イオン)を、斜線で塗りつぶした小さな白丸は他方の陽イオン(A3イオン)を表す。
なお、図3に表したものと同様に、記録層12を構成する第1の層12A,および第3の層12Cは、それぞれ、2層以上の複数層を交互に積層したものでもよい。
このような記録層12において、第1の層12Aが陰極側、第3の層12Cが陽極側になるように電極層11、13Aに電位を与え、記録層12内に電位勾配を発生させると、第3の層12C内のA3イオンの一部が結晶中を移動し、陰極側の第1の層12A内に進入する。
第1の層12Aの結晶中には、A1イオンの空隙サイトがあるため、第3の層12Cから移動してきたA3イオンは、この空隙サイトに収まる。
従って、第1の層12A内では、A1イオンあるいはM1イオンの一部の価数が減少し、第3の層12C内では、A3イオンあるいはM3イオンの価数が増加する。従って、A3イオン、あるいはM3イオンの少なくとも一方は、その価数が容易に変化できるように、電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素である必要がある。
つまり、初期状態(リセット状態)において、第1の層12A,および、第3の層12Cが高抵抗状態(絶縁体)であると仮定すれば、第3の層12C内のA3イオンの一部が第1の層12A内に移動することにより、第1の層12A,および、第3の層12Cの結晶中に電導キャリアが発生し、両者は、共に、電気伝導性を有するようになる。
このように、電流/電圧パルスを記録層12に与えることにより、記録層12の電気抵抗値が小さくなるため、セット動作(記録)が実現される 。
この時、同時に、第3の層12Cから第1の層12Aに向かって電子も移動するが、第3の層12Cの電子のフェルミ準位は、第1の層12Aの電子のフェルミ準位よりも低いため、記録層12のトータルエネルギーとしては、上昇する。
また、セット動作が完了した後も、このような高いエネルギー状態が継続されるため、記録層12は、自然に、セット状態(低抵抗状態)からリセット状態(高抵抗状態)に戻ってしまう可能性がある。
しかし、本実施形態の例に係る記録層12を用いれば、このような懸念は回避される。即ち、セット状態を維持し続けることができる。
これは、前述のようなイオンの移動抵抗が働いているためである。CX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンの立体効果によって、加熱や外部電圧の印加がなされた場合に限り、Aイオン、Bイオンの拡散が起こる。またCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンを形成しているO(酸素)原子はC原子と安定な結合を形成しているため、外部電圧が印加されない状況ではO(酸素)イオンとして拡散しにくい。
ところで、セット動作が完了した後には、陽極側に酸化物が生成されるため、この場合にも、電極層11としては、酸化され難く、イオン伝導性を有しない材料(例えば、電気伝導性酸化物)を用いることが望ましい。その好適な例は前述の通りである。
リセット動作(消去)は、記録層12を加熱して、上述の第1の層12Aの空隙サイト内に収納されたA3イオンが第3の層12C内に戻る、という現象を促進してやればよい。
具体的には、記録層12に大電流パルスを与えることにより発生するジュール熱とその残留熱とを利用すれば、容易に、記録層12を元の高抵抗状態(絶縁体)に戻すことができる。
このように、大電流パルスを記録層12に与えることにより、記録層12の電気抵抗値が大きくなるため、リセット動作(消去)が実現される。あるいは、セット時とは逆向きの電場を印加することによってもリセット動作は可能である。
ここで、低消費電力を実現するには、結晶破壊を引き起こすことなく、電気エネルギーの印加によって容易にA3イオンの拡散が生じることが重要になる。
このため、第3化合物内では、A3イオンの拡散が容易であることが、消費電力を低減するために望ましい。つまり、第3化合物内で、A3イオンの拡散パスが形成されていることが望ましい。従って、第3化合物としては、スピネル構造、イルメナイト構造、クリプトメレン構造、ホランダイト構造、ヘテロライト構造、デラフォサイト構造、あるいはウルフラマイト構造を有することが望ましい。これらの構造内では、A3イオンの拡散パスが直線状に形成されているので、外部電圧を印加した場合には、A3イオンの拡散が容易に生じる。
さらに、第3化合物からA3イオンが拡散した後の安定性について考察する。第3化合物内の連続した領域から、陽イオンが拡散してしまうと、その領域の構造を安定に保持するのが困難になる。従って、第3化合物においては、拡散するA3イオンと、拡散せずに母体構造を保持するM3イオンが異なる原子から形成されていることが必要である。
また、A3イオンが拡散した後に、電荷の中性条件を満たすためには、A3イオンあるいはM3イオンの少なくとも一方は、その価数を容易に変化させることができる、電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素であることが必要である。
従って、第3化合物は、少なくとも2種類の陽イオンを有する複合化合物から構成され、前記陽イオンの少なくとも1種類は電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素であることが必要である。
次に、第3化合物を含む第3の層12Cの膜厚の好適な範囲について説明する。
十分な量のA3イオンを供給し、十分な抵抗変化効果を得るためには、第3の層12Cの膜厚は、3nm以上の膜厚であることが望ましい。
一方、第3の層12Cの膜厚が大きくなりすぎると、第3の層12Cから第1の層12Aに拡散するA3イオンの割合が少なくなり、A3イオンの拡散による抵抗変化が第3の層12Cで得られにくくなる。このため、第3の層12Cの膜厚は50nm以下であることが望ましい。
第1の層12Aと下部電極、あるいは第3の層12Cと上部電極の間には、一般に、リセット動作をさらに促進するためのヒータ層(抵抗率約10−5Ωcm以上の材料)を設けてもよい。
プローブメモリでは、陰極側に還元性の材料が析出するため、大気との反応を防ぐために、表面保護層を設けることが望ましい。
ヒータ層と表面保護層を、両方の機能を持つ1つの材料で構成することも可能である。例えば、アモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、SnOなどの半導体は、ヒータ機能と表面保護機能とを併せ持っている。
再生に関しては、電流パルスを記録層12に流し、記録層12の抵抗値を検出することにより容易に行える。
ただし、電流パルスは、記録層12を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値であることが必要である。
情報記録再生装置の実施例について説明する。
以下、第1〜第3実施形態の記録部を、プローブメモリに適用した場合、半導体メモリに適用した、およびフラッシュメモリに適用した場合の3つについて説明する。
(プローブメモリ)
図5及び図6は、本実施形態に係るプローブメモリを表す模式図である。
XYスキャナー16上には、第1〜第3の実施形態のいずれかの記録部が設けられた記録媒体が配置される。この記録媒体に対向する形で、プローブアレイが配置される。
プローブアレイは、基板23と、基板23の一面側にアレイ状に配置される複数のプローブ(ヘッド)24と、を有する。複数のプローブ24の各々は、例えば、カンチレバーから構成され、マルチプレクスドライバ25,26により駆動される。
複数のプローブ24は、それぞれ、基板23内のマイクロアクチュエータを用いて個別に動作可能であるが、ここでは、全てをまとめて同じ動作をさせて記録媒体のデータエリアに対するアクセスを行う例を説明する。
まず、マルチプレクスドライバ25,26を用いて、全てのプローブ24をX方向に一定周期で往復動作させ、記録媒体のサーボエリアからY方向の位置情報を読み出す。Y方向の位置情報は、ドライバ15に転送される。
ドライバ15は、この位置情報に基づいてXYスキャナー16を駆動し、記録媒体をY方向に移動させ、記録媒体とプローブとの位置決めを行う。
両者の位置決めが完了したら、データエリア上のプローブ24の全てに対して、同時、かつ、連続的に、データの読み出し又は書き込みを行う。
データの読み出し及び書き込みは、プローブ24がX方向に往復動作していることから連続的に行われる。また、データの読み出し及び書き込みは、記録媒体のY方向の位置を順次変えることにより、データエリアに対して、一行ずつ、実施される。
なお、記録媒体をX方向に一定周期で往復運動させて記録媒体から位置情報を読み出し、プローブ24をY方向に移動させるようにしてもよい。
記録媒体は、例えば、基板20と、基板20上の電極層21と、電極層21上の記録層22とから構成される。
記録層22は、複数のデータエリア、並びに、複数のデータエリアのX方向の両端にそれぞれ配置されるサーボエリアを有する。複数のデータエリアは、記録層22の主要部を占める。
サーボエリア内には、サーボバースト信号が記録される。サーボバースト信号は、データエリア内のY方向の位置情報を示している。
記録層22内には、これらの情報の他に、さらに、アドレスデータが記録されるアドレスエリア及び同期をとるためのプリアンブルエリアが配置される。
データ及びサーボバースト信号は、記録ビット(電気抵抗変動)として記録層22に記録される。記録ビットの“1”,“0”情報は、記録層22の電気抵抗を検出することにより読み出す。
本例では、1つのデータエリアに対応して1つのプローブ(ヘッド)が設けられ、1つのサーボエリアに対して1つのプローブが設けられる。
データエリアは、複数のトラックから構成される。アドレスエリアから読み出されるアドレス信号によりデータエリアのトラックが特定される。また、サーボエリアから読み出されるサーボバースト信号は、プローブ24をトラックの中心に移動させ、記録ビットの読み取り誤差をなくすためのものである。
ここで、X方向をダウントラック方向、Y方向をトラック方向に対応させることにより、HDDのヘッド位置制御技術を利用することが可能になる。
次に、このプローブメモリの記録/再生動作について説明する。
図7は、記録(セット動作)時の状態を説明するための概念図である。
記録媒体は、基板(例えば、半導体チップ)20上の電極層21と、電極層21上の記録層22と、記録層22上の保護層13Bとから構成されるものとする。保護層13Bは、例えば、薄い絶縁体から構成される。
記録動作は、記録層22の記録ビット27表面に電圧を印加し、記録ビット27の内部に電位勾配を発生させることにより行う。具体的には、電流/電圧パルスを記録ビット27に与えればよい。
(第1実施形態の記録部を用いた場合)
ここで、図1に関して前述した第1実施形態の記録部を用いた場合について説明する。
図8は、記録について表した模式図である。
まず、図8に表したように、プローブ24の電位が電極層21の電位よりも相対的に低い状態を作る。電極層21を固定電位(例えば、接地電位)とすれば、プローブ24に負の電位を与えればよい。
電流パルスは、例えば、電子発生源又はホットエレクトロン源を使用し、プローブ24から電極層21に向かって電子を放出することにより発生させる。あるいは、プローブ24を記録ビット27表面に接触させて電圧パルスを印加してもよい。
この時、例えば、記録層22の記録ビット27では、Aイオンの一部がプローブ(陰極)24側に移動し、結晶内のAイオンがCX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンに対して相対的に減少する。また、プローブ24側に移動したAイオンは、プローブ24から電子を受け取ってメタルとして析出する。
記録ビット27では、CX 3−イオン、あるいはCX 4−イオンが過剰となり、結果的に、記録ビット27におけるAイオンあるいはBイオンの価数を上昇させる。つまり、記録ビット27は、相変化によるキャリアの注入により電子伝導性を有するようになるため、膜厚方向への抵抗が減少し、記録(セット動作)が完了する。
なお、記録のための電流パルスは、プローブ24の電位が電極層21の電位よりも相対的に高い状態を作ることにより発生させることもできる。
図9は、再生について表した模式図である。
再生に関しては、電流パルスを記録層22の記録ビット27に流し、記録ビット27の抵抗値を検出することにより行う。但し、電流パルスは、記録層22の記録ビット27を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とする。
例えば、センスアンプS/Aにより発生した読み出し電流(電流パルス)をプローブ24から記録ビット27に流し、センスアンプS/Aにより記録ビット27の抵抗値を測定する。
本発明の例に係る材料を使用すれば、セット/リセット状態の抵抗値の差は、10以上を確保できる。
なお、再生では、記録媒体上をプローブ24により走査(スキャン)することで、連続再生が可能となる。
消去(リセット)動作に関しては、記録層22の記録ビット27を大電流パルスによりジュール加熱して、記録ビット27における酸化還元反応を促進させることにより行う。あるいは、セット動作時とは逆向きの電位差を与えるパルスを印加してもよい。
消去動作は、記録ビット27ごとに行うこともできるし、複数の記録ビット27又はブロック単位で行うこともできる。
(第2実施形態の記録部を用いた場合)
次に、図2及び図3に関して前述した第1実施形態の記録部を用いた場合について説明する。
図10は、記録する状態を表した模式図である。
まず、図1に表したように、プローブ24の電位が電極層21の電位よりも相対的に低い状態を作る。電極層21を固定電位(例えば、接地電位)とすれば、プローブ24に負の電位を与えればよい。
この時、記録部22の第2化合物を含む第2の層12B(陰極側)内のO(酸素)イオンの一部は、結晶中を移動し、第1化合物を含む第1の層12A(陽極側)内の空隙サイトに収まる。これに伴い、第2の層12B内のMイオンの価数が減少し、第1の層12AのAイオンあるいはBイオンの価数が増加する。その結果、第1の層12A,および、第2の層12Bの結晶中から電導キャリアが消滅し、両者は、共に、絶縁体となる。
これにより、セット動作(記録)が完了する。
なお、記録動作に関して、第1の層12A,および、第2の層12Bの位置関係を逆にすれば、プローブ24の電位を電極層21の電位よりも相対的に高い状態にしてセット動作を実行することもできる。
図11は、再生時の状態を表す模式図である。
再生動作は、電流パルスを記録ビット27に流し、記録ビット27の抵抗値を検出することにより行う。但し、電流パルスは、記録ビット27を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とする。
例えば、センスアンプS/Aにより発生した読み出し電流(電流パルス)をプローブ24から記録層(記録ビット)22に流し、センスアンプS/Aにより記録ビットの抵抗値を測定する。既に説明した新材料を採用すると、セット/リセット状態の抵抗値の差は、103以上を確保できる。
なお、再生動作は、プローブ24を走査(スキャン)させることで、連続的に行うことができる。
リセット(消去)動作は、記録層(記録ビット)22に大電流パルスを流すことにより発生するジュール熱及びその残留熱を利用して、O(酸素)イオンが第1化合物を含む第1の層12A内の空隙サイトから第2化合物を含む第2の層12B内に戻ろうとする作用を促進してやればよい。あるいは、セット動作時とは逆向きの電位差を与えるパルスを印加してもよい。
消去動作は、記録ビット27ごとに行うこともできるし、複数の記録ビット27又はブロック単位で行うこともできる。
(第3実施形態の記録部を用いた場合)
次に、図4に関して前述した第3実施形態の記録部を用いた場合について説明する。
図12は、記録する状態を表した模式図である。
まず、図12に表したように、プローブ24の電位が電極層21の電位よりも相対的に低い状態を作る。電極層21を固定電位(例えば、接地電位)とすれば、プローブ24に負の電位を与えればよい。
この時、記録部22の第3化合物を含む第3の層12C(陽極側)内のA3イオンの一部は、結晶中を移動し、第1化合物を含む第1の層12A(陰極側)内の空隙サイトに収まる。これに伴い、第3の層12C内のA3イオン、あるいはM3イオンの価数が増加し、第1の層12AのAイオンあるいはBイオンの価数が減少する。その結果、第1の層12A,および、第3の層12Cの結晶中に電導キャリアが発生し、両者は、共に、電気伝導性を有するようになる。
これにより、セット動作(記録)が完了する。
なお、記録動作に関して、第1の層12A,および、第3の層12Cの位置関係を逆にすれば、プローブ24の電位を電極層21の電位よりも相対的に低い状態にしてセット動作を実行することもできる。
図13は、再生時の状態を表す模式図である。
再生動作は、電流パルスを記録ビット27に流し、記録ビット27の抵抗値を検出することにより行う。但し、電流パルスは、記録ビット27を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とする。
例えば、センスアンプS/Aにより発生した読み出し電流(電流パルス)をプローブ24から記録層(記録ビット)22に流し、センスアンプS/Aにより記録ビットの抵抗値を測定する。既に説明した新材料を採用すると、セット/リセット状態の抵抗値の差は、10以上を確保できる。
なお、再生動作は、プローブ24を走査(スキャン)させることで、連続的に行うことができる。
リセット(消去)動作は、記録層(記録ビット)22に大電流パルスを流すことにより発生するジュール熱及びその残留熱を利用して、A3イオンが第1の層12A内の空隙サイトから第3の層12C内に戻ろうとする作用を促進してやればよい。あるいは、セット動作時とは逆向きの電位差を与えるパルスを印加してもよい。
消去動作は、記録ビット27ごとに行うこともできるし、複数の記録ビット27又はブロック単位で行うこともできる。
(実施例)
サンプルとしては、図8に表した構造を有する記録媒体を使用し、評価は、先端の径が10nm以下に先鋭化されたプローブ対を使用する。
電極層21は、例えば、半導体基板上に形成されたPt膜とする。半導体基板と下部電極との接着性を高めるために、5nm程度のTiを接着層として用いてもよい。記録層22は、所望の組成比が得られるように成分を調整したターゲットを用い、ディスクの温度を600℃程度の高温に保持したまま、アルゴンと酸素の混合ガス中でRFマグネトロンスパッタを行うことにより、得ることができる。さらに、保護層として、例えば、ダイヤモンドライクカーボンを、CVD法により形成してもよい。各層の膜厚は、低抵抗状態と高抵抗状態の抵抗比、スイッチングに要するエネルギー、スイッチング速度などを最適化するように設計できる。例えばスパッタ時間を調整することで、所望の膜厚を得ることができる。
プローブ対を保護層13Bに接触させ、書き込み/消去は、そのうちの1つを用いて実行する。例えば、書き込みは、記録層22に、例えば、50nsec幅で、1Vの電圧パルスを印加することにより行う。一方で、例えば、消去は、記録層22に、例えば、200nsec幅で、0.2Vの電圧パルスを印加することにより行うことができる。
また、書き込み/消去の合間に、プローブ対の他の1つを用いて読み出しを実行する。読み出しは、記録層22に、10nsec幅で、0.1Vの電圧パルスを印加し、記録層(記録ビット)22の抵抗値を測定することにより行うことができる。
前述した第1〜第3実施形態を適用した具体例を以下に説明する。
以上説明したように、本実施形態のプローブメモリによれば、現在のハードディスクやフラッシュメモリよりも高記録密度及び低消費電力を実現できる。
(半導体メモリ)
次に、半導体素子と組み合わせた情報記録再生装置について説明する。
図14は、第1〜第3実施形態のいずれかの記録層を備えたクロスポイント型半導体メモリを表す模式図である。
ワード線WLi−1,WLi,WLi+1は、X方向に延び、ビット線BLj−1,BLj,BLj+1は、Y方向に延びる。
ワード線WLi−1,WLi,WLi+1の一端は、選択スイッチとしてのMOSトランジスタRSWを経由してワード線ドライバ&デコーダ31に接続され、ビット線BLj−1,BLj,BLj+1の一端は、選択スイッチとしてのMOSトランジスタCSWを経由してビット線ドライバ&デコーダ&読み出し回路32に接続される。
MOSトランジスタRSWのゲートには、1本のワード線(ロウ)を選択するための選択信号Ri−1,Ri,Ri+1が入力され、MOSトランジスタCSWのゲートには、1本のビット線(カラム)を選択するための選択信号Ci−1,Ci,Ci+1が入力される。
メモリセル33は、ワード線WLi−1,WLi,WLi+1とビット線BLj−1,BLj,BLj+1との交差部に配置される。いわゆるクロスポイント型セルアレイ構造である。
メモリセル33には、記録/再生時における回り込み電流(sneak current)を防止するためのダイオード34が付加される。
図15は、図14の半導体メモリのメモリセルアレイ部の構造を表す模式図である。
半導体チップ30上には、ワード線WLi−1,WLi,WLi+1とビット線BLj−1,BLj,BLj+1が配置され、これら配線の交差部にメモリセル33及びダイオード34が配置される。
このようなクロスポイント型セルアレイ構造の特長は、メモリセル33に個別にMOSトランジスタを接続する必要がないため、高集積化に有利な点にある。例えば、図17及び図18に示すように、メモリセル33を積み重ねて、メモリセルアレイを3次元構造にすることも可能である。
第1〜第3実施形態のいずれかの記録層を有するメモリセル33は、例えば、図16に表したように、記録層22、保護層13B及びヒータ層35のスタック構造から構成される。1つのメモリセル33により1ビットデータを記憶する。また、ダイオード34は、ワード線WLiとメモリセル33との間に配置される。
図17及び図18は、メモリセルアレイの他の具体例を表す模式図である。
図17に表した具体例においては、Y方向の延びたビット線BLj−1,BLj,BLj+1の上下に、X方向に延びたワード線WLi−1,WLi,WLi+1がそれぞれ設けられている。そして、これらビット線とワード線とのクロスポイントに、メモリセル33、34がそれぞれ配設されている。つまり、ビット線をその上下のメモリセルで共有した構造とされている。
図18に表した具体例においては、Y方向の延びたビット線BLj−1,BLj,BLj+1と、X方向に延びたワード線WLi−1,WLi,WLi+1と、が交互に積層された構造を有する。そして、これらビット線とワード線とのクロスポイントに、メモリセル33、34がそれぞれ配設されている。つまり、ビット線とワード線を、それらの上下のメモリセルで共有した構造とされている。
図17及び図18に例示したような積層構造を採用することにより、記録密度を上げることが可能となる。
次に、図14〜図16を参照しつつ用いて第1〜第3実施形態の記録層を用いた半導体メモリの記録/再生動作について説明する。
ここでは、図14において点線Aで囲んだメモリセル33を選択し、これについて記録/再生動作を実行する場合について説明する。
(第1実施形態の記録層を用いた場合)
記録(セット動作)は、選択されたメモリセル33に電圧を印加し、そのメモリセル33内に電位勾配を発生させて電流パルスを流せばよいため、例えば、ワード線WLiの電位がビット線BLjの電位よりも相対的に低い状態を作る。ビット線BLjを固定電位(例えば、接地電位)とすれば、ワード線WLiに負の電位を与えればよい。
この時、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33では、Aイオンの一部がワード線(陰極)WLi側に移動し、結晶内のAイオンがCX 3−あるいはCX 4−イオンに対して相対的に減少する。また、ワード線WLi側に移動したAイオンは、ワード線WLiから電子を受け取ってメタルとして析出する。
点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33では、CX 3−あるいはCX 4−イオンが過剰となり、結果的に、結晶内におけるAイオンあるいはBイオンの価数を上昇させる。つまり、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33は、相変化によるキャリアの注入により電子伝導性を有するようになるため、記録(セット動作)が完了する。
なお、記録時には、非選択のワード線WLi−1,WLi+1及び非選択のビット線BLj−1,BLj+1については、全て同電位にバイアスしておくことが望ましい。
また、記録前のスタンバイ時には、全てのワード線WLi−1,WLi,WLi+1及び全てのビット線BLj−1,BLj,BLj+1をプリチャージしておくことが望ましい。
また、記録のための電流パルスは、ワード線WLiの電位がビット線BLjの電位よりも相対的に高い状態を作ることにより発生させてもよい。
再生に関しては、電流パルスを点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33に流し、そのメモリセル33の抵抗値を検出することにより行う。ただし、電流パルスは、メモリセル33を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とすることが必要である。
例えば、読み出し回路により発生した読み出し電流(電流パルス)をビット線BLjから点線Aで囲まれたメモリセル33に流し、読み出し回路によりそのメモリセル33の抵抗値を測定する。既に説明した新材料を採用すれば、セット/リセット状態の抵抗値の差は、10以上を確保できる。
消去(リセット)動作に関しては、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33を大電流パルスによりジュール加熱して、そのメモリセル33における酸化還元反応を促進させることにより行う。
(第2実施形態の記録層を用いた場合)
記録動作(セット動作)は、選択されたメモリセル33に電圧を印加し、そのメモリセル33内に電位勾配を発生させて電流パルスを流せばよいため、例えば、ワード線WLiの電位をビット線BLjの電位よりも相対的に低くする。ビット線BLjを固定電位(例えば、接地電位)とすれば、ワード線WLiに負の電位を与えればよい。
この時、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33では、第2化合物内のOイオンの一部が第1化合物の空隙サイトに移動する。このため、第1化合物内のAイオンあるいはBイオンの価数が上昇し、第2化合物内のMイオンの価数が減少する。その結果、第1及び第2化合物の結晶中から電導キャリアが消滅し、両者は、共に、絶縁体となる。
これにより、セット動作(記録)が完了する。
なお、記録時には、非選択のワード線WLi−1,WLi+1及び非選択のビット線BLj−1,BLj+1については、全て同電位にバイアスしておくことが望ましい。
また、記録前のスタンバイ時には、全てのワード線WLi−1,WLi,WLi+1及び全てのビット線BLj−1,BLj,BLj+1をプリチャージしておくことが望ましい。
電流パルスは、ワード線WLiの電位がビット線BLjの電位よりも相対的に高い状態を作ることにより発生させてもよい。
再生動作は、電流パルスを点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33に流し、そのメモリセル33の抵抗値を検出することにより行う。ただし、電流パルスは、メモリセル33を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とすることが必要である。
例えば、読み出し回路により発生した読み出し電流(電流パルス)をビット線BLjから点線Aで囲まれたメモリセル33に流し、読み出し回路によりそのメモリセル33の抵抗値を測定する。既に説明した新材料を採用すれば、セット/リセット状態の抵抗値の差は、10以上を確保できる。
リセット(消去)動作は、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33に大電流パルスを流すことにより発生するジュール熱及びその残留熱を利用して、Oイオン元素が第1化合物内の空隙サイトから第2化合物内に戻ろうとする作用を促進してやればよい。
(第3実施形態の記録層を用いた場合)
記録動作(セット動作)は、選択されたメモリセル33に電圧を印加し、そのメモリセル33内に電位勾配を発生させて電流パルスを流せばよいため、例えば、ワード線WLiの電位をビット線BLjの電位よりも相対的に低くする。ビット線BLjを固定電位(例えば、接地電位)とすれば、ワード線WLiに負の電位を与えればよい。
この時、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33では、第3化合物内のA3イオンの一部が第1化合物の空隙サイトに移動する。このため、第1化合物内のAイオンあるいはBイオンの価数が減少し、第3化合物内のA3イオンあるいはM3イオンの価数が増加する。その結果、第1及び第3化合物の結晶中に電導キャリアが発生し、両者は、共に、電気伝導性を有するようになる。
これにより、セット動作(記録)が完了する。
なお、記録時には、非選択のワード線WLi−1,WLi+1及び非選択のビット線BLj−1,BLj+1については、全て同電位にバイアスしておくことが望ましい。
また、記録前のスタンバイ時には、全てのワード線WLi−1,WLi,WLi+1及び全てのビット線BLj−1,BLj,BLj+1をプリチャージしておくことが望ましい。
電流パルスは、ワード線WLiの電位がビット線BLjの電位よりも相対的に高い状態を作ることにより発生させてもよい。
再生動作は、電流パルスを点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33に流し、そのメモリセル33の抵抗値を検出することにより行う。ただし、電流パルスは、メモリセル33を構成する材料が抵抗変化を起こさない程度の微小な値とすることが必要である。
例えば、読み出し回路により発生した読み出し電流(電流パルス)をビット線BLjから点線Aで囲まれたメモリセル33に流し、読み出し回路によりそのメモリセル33の抵抗値を測定する。既に説明した新材料を採用すれば、セット/リセット状態の抵抗値の差は、10以上を確保できる。
リセット(消去)動作は、点線Aで囲まれた選択されたメモリセル33に大電流パルスを流すことにより発生するジュール熱及びその残留熱を利用して、A3イオン元素が第1化合物内の空隙サイトから第3化合物内に戻ろうとする作用を促進してやればよい。
以上説明したように、本実施形態の半導体メモリによれば、現在のハードディスクやフラッシュメモリよりも高記録密度及び低消費電力を実現できる。
(フラッシュメモリ)
本実施形態は、フラッシュメモリに適用することも可能である。
図19は、フラッシュメモリのメモリセルを表す模式断面図である。
フラッシュメモリのメモリセルは、MIS(metal-insulator-semiconductor)トランジスタから構成される。
半導体基板41の表面領域には、拡散層42が形成される。拡散層42の間のチャネル領域上には、ゲート絶縁層43が形成される。ゲート絶縁層43上には、第1〜第3実施形態のいずれかの記録層が有する記録層(RRAM:Resistive RAM)44が形成される。記録部44上には、コントロールゲート電極45が形成される。
半導体基板41は、ウェル領域でもよく、また、半導体基板41と拡散層42とは、互いに逆の導電型を有する。コントロールゲート電極45は、ワード線となり、例えば、導電性ポリシリコンから構成される。
記録層44は、第1〜第3実施形態に関して前述した記録層12を構成する材料により形成される。
図19を参照しつつ、その基本動作について説明する。
セット(書き込み)動作は、コントロールゲート電極45に電位V1を与え、半導体基板41に電位V2を与えることにより実行する。
電位V1,V2の差は、記録層44が相変化又は抵抗変化するのに十分な大きさであることが必要であるが、その向きについては、特に、限定されない。
すなわち、V1>V2およびV1<V2のいずれでもよい。
例えば、初期状態(リセット状態)において、記録層44が絶縁体(抵抗大)であると仮定すると、実質的にゲート絶縁層43が厚くなったことになるため、メモリセル(MISトランジスタ)の閾値は、高くなる。
この状態から電位V1,V2を与えて記録層44を導電体(抵抗小)に変化させると、実質的にゲート絶縁層43が薄くなったことになるため、メモリセル(MISトランジスタ)の閾値は、低くなる。
なお、電位V2は、半導体基板41に与えたが、これに代えて、メモリセルのチャネル領域に拡散層42から電位V2を転送するようにしてもよい。
リセット(消去)動作は、コントロールゲート電極45に電位V1’を与え、拡散層42の一方に電位V3を与え、拡散層42の他方に電位V4(<V3)を与えることにより実行する。
電位V1’は、セット状態のメモリセルの閾値を越える値にする。
この時、メモリセルは、オンになり、電子が拡散層42の他方から一方に向かって流れると共に、ホットエレクトロンが発生する。このホットエレクトロンは、ゲート絶縁層43を介して記録層44に注入されるため、記録層44の温度が上昇する。
これにより、記録層44は、導電体(抵抗小)から絶縁体(抵抗大)に変化するため、実質的にゲート絶縁層43が厚くなったことになり、メモリセル(MISトランジスタ)の閾値は、高くなる。
このように、フラッシュメモリと類似した原理により、メモリセルの閾値を変えることができるため、フラッシュメモリの技術を利用して、本実施形態の例に係る情報記録再生装置を実用化できる。
(NAND型フラッシュメモリ)
図20は、NANDセルユニットの回路図である。
また、図21は、本実施形態に係るNANDセルユニットの構造を表す模式図である。
P型半導体基板41a内には、N型ウェル領域41b及びP型ウェル領域41cが形成される。P型ウェル領域41c内に、本実施形態の例に係るNANDセルユニットが形成される。
NANDセルユニットは、直列接続される複数のメモリセルMCからなるNANDストリングと、その両端に1つずつ接続される合計2つのセレクトゲートトランジスタSTとから構成される。
メモリセルMC及びセレクトゲートトランジスタSTは、同じ構造を有する。具体的には、これらは、N型拡散層42と、N型拡散層42の間のチャネル領域上のゲート絶縁層43と、ゲート絶縁層43上の記録層(RRAM)44と、記録層44上のコントロールゲート電極45とから構成される。
メモリセルMCの記録層44の状態(絶縁体/導電体)は、上述した基本動作により変化させることが可能である。これに対し、セレクトゲートトランジスタSTの記録層44は、セット状態、すなわち、導電体(抵抗小)に固定される。
セレクトゲートトランジスタSTの1つは、ソース線SLに接続され、他の1つは、ビット線BLに接続される。
セット(書き込み)動作前には、NANDセルユニット内の全てのメモリセルは、リセット状態(抵抗大)になっているものとする。
セット(書き込み)動作は、ソース線SL側のメモリセルMCからビット線BL側のメモリセルに向かって1つずつ順番に行われる。
選択されたワード線(コントロールゲート電極)WLに書き込み電位としてV1(プラス電位)を与え、非選択のワード線WLに転送電位(メモリセルMCがオンになる電位)としてVpassを与える。
ソース線SL側のセレクトゲートトランジスタSTをオフ、ビット線BL側のセレクトゲートトランジスタSTをオンにし、ビット線BLから選択されたメモリセルMCのチャネル領域にプログラムデータを転送する。
例えば、プログラムデータが“1”のときは、選択されたメモリセルMCのチャネル領域に書き込み禁止電位(例えば、V1と同じ程度の電位)を転送し、選択されたメモリセルMCの記録層44の抵抗値が高い状態から低い状態に変化しないようにする。
また、プログラムデータが“0”のときは、選択されたメモリセルMCのチャネル領域にV2(<V1)を転送し、選択されたメモリセルMCの記録層44の抵抗値を高い状態から低い状態に変化させる。
リセット(消去)動作では、例えば、全てのワード線(コントロールゲート電極)WLにV1’を与え、NANDセルユニット内の全てのメモリセルMCをオンにする。また、2つのセレクトゲートトランジスタSTをオンにし、ビット線BLにV3を与え、ソース線SLにV4(<V3)を与える。
この時、ホットエレクトロンがNANDセルユニット内の全てのメモリセルMCの記録層44に注入されるため、NANDセルユニット内の全てのメモリセルMCに対して一括してリセット動作が実行される。
読み出し動作は、選択されたワード線(コントロールゲート電極)WLに読み出し電位(プラス電位)を与え、非選択のワード線(コントロールゲート電極)WLには、メモリセルMCがデータ“0”、“1”によらず必ずオンになる電位を与える。
また、2つのセレクトゲートトランジスタSTをオンにし、NANDストリングに読み出し電流を供給する。
選択されたメモリセルMCは、読み出し電位が印加されると、それに記憶されたデータの値に応じてオン又はオフになるため、例えば、読み出し電流の変化を検出することにより、データを読み出すことができる。
なお、図21に表した構造では、セレクトゲートトランジスタSTは、メモリセルMCと同じ構造を有しているが、例えば、図22に表したように、セレクトゲートトランジスタSTについては、記録層を形成せずに、通常のMISトランジスタとすることも可能である。
図23は、NAND型フラッシュメモリの変形例を表す模式図である。
この変形例は、NANDストリングを構成する複数のメモリセルMCのゲート絶縁層がP型半導体層47に置き換えられている点に特徴を有する。
高集積化が進み、メモリセルMCが微細化されると、電圧を与えていない状態で、P型半導体層47は、空乏層で満たされることになる。
セット(書き込み)時には、選択されたメモリセルMCのコントロールゲート電極45にプラスの書き込み電位(例えば、3.5V)を与え、かつ、非選択のメモリセルMCのコントロールゲート電極45にプラスの転送電位(例えば、1V)を与える。
この時、NANDストリング内の複数のメモリセルMCのP型ウェル領域41cの表面がP型からN型に反転し、チャネルが形成される。
そこで、上述したように、ビット線BL側のセレクトゲートトランジスタSTをオンにし、ビット線BLから選択されたメモリセルMCのチャネル領域にプログラムデータ“0”を転送すれば、セット動作を行うことができる。
リセット(消去)は、例えば、全てのコントロールゲート電極45にマイナスの消去電位(例えば、−3.5V)を与え、P型ウェル領域41c及びP型半導体層47に接地電位(0V)を与えれば、NANDストリングを構成する全てのメモリセルMCに対して一括して行うことができる。
読み出し時には、選択されたメモリセルMCのコントロールゲート電極45にプラスの読み出し電位(例えば、0.5V)を与え、かつ、非選択のメモリセルMCのコントロールゲート電極45に、メモリセルMCがデータ“0”、“1”によらず必ずオンになる転送電位(例えば、1V)を与える。
ただし、“1”状態のメモリセルMCの閾値電圧Vth”1”は、0V < Vth”1” < 0.5Vの範囲内にあるものとし、“0”状態のメモリセルMCの閾値電圧Vth”0”は、0.5V < Vth”0” < 1Vの範囲内にあるものとする。
また、2つのセレクトゲートトランジスタSTをオンにし、NANDストリングに読み出し電流を供給する。
このような状態にすれば、選択されたメモリセルMCに記憶されたデータの値に応じてNANDストリングに流れる電流量が変わるため、この変化を検出することにより、データを読み出すことができる。
なお、この変形例においては、P型半導体層47のホールドープ量がP型ウェル領域41cのそれよりも多く、かつ、P型半導体層47のフェルミレベルがP型ウェル領域41cのそれよりも0.5V程度深くなっていることが望ましい。
これは、コントロールゲート電極45にプラスの電位を与えたときに、N型拡散層42間のP型ウェル領域41cの表面部分からP型からN型への反転が開始し、チャネルが形成されるようにするためである。
このようにすることで、例えば、書き込み時には、非選択のメモリセルMCのチャネルは、P型ウェル領域41cとP型半導体層47の界面のみに形成され、読み出し時には、NANDストリング内の複数のメモリセルMCのチャネルは、P型ウェル領域41cとP型半導体層47の界面のみに形成される。
つまり、メモリセルMCの記録層44が導電体(セット状態)であっても、拡散層42とコントロールゲート電極45とが短絡することはない。
(NOR型フラッシュメモリ)
図24は、NORセルユニットの回路図である。
また、図25は、本実施形態の例に係るNORセルユニットの構造を表す模式図である。
P型半導体基板41a内には、N型ウェル領域41b及びP型ウェル領域41cが形成されている。P型ウェル領域41c内に、本実施形態の例に係るNORセルが形成されている。
NORセルは、ビット線BLとソース線SLとの間に接続される1つのメモリセル(MISトランジスタ)MCから構成される。
メモリセルMCは、N型拡散層42と、N型拡散層42の間のチャネル領域上のゲート絶縁層43と、ゲート絶縁層43上の記録層(RRAM)44と、記録層44上のコントロールゲート電極45とから構成される。
メモリセルMCの記録層44の状態(絶縁体/導電体)は、上述の基本動作により変化させることが可能である。
(2トランジスタ型フラッシュメモリ)
図26は、2トランジスタ型セルユニットの回路図である。
また、図27は、本実施形態の例に係る2トラセルユニットの構造を表す模式図である。
2トランジスタ型セルユニットは、NANDセルユニットの特徴とNORセルの特徴とを併せ持った新たなセル構造として最近開発されたものである。
P型半導体基板41a内には、N型ウェル領域41b及びP型ウェル領域41cが形成される。P型ウェル領域41c内に、本実施形態の例に係る2トランジスタ型セルユニットが形成される。
2トランジスタ型セルユニットは、直列接続される1つのメモリセルMCと1つのセレクトゲートトランジスタSTとから構成される。
メモリセルMC及びセレクトゲートトランジスタSTは、同じ構造を有する。具体的には、これらは、N型拡散層42と、N型拡散層42の間のチャネル領域上のゲート絶縁層43と、ゲート絶縁層43上の記録層(RRAM)44と、記録層44上のコントロールゲート電極45とから構成される。
メモリセルMCの記録層44の状態(絶縁体/導電体)は、上述の基本動作により変化させることが可能である。これに対し、セレクトゲートトランジスタSTの記録層44は、セット状態、すなわち、導電体(抵抗小)に固定される。
セレクトゲートトランジスタSTは、ソース線SLに接続され、メモリセルMCは、ビット線BLに接続される。
メモリセルMCの記録層44の状態(絶縁体/導電体)は、上述の基本動作により変化させることが可能である。
図27に表した構造では、セレクトゲートトランジスタSTは、メモリセルMCと同じ構造を有しているが、例えば、図28に表したように、セレクトゲートトランジスタSTについては、記録層を形成せずに、通常のMISトランジスタとすることも可能である。
以上、図1〜図28を参照しつつ説明したように、本実施形態によれば、情報記録(書き込み)は、電場が印加された部位(記録単位)のみで行われるため、極めて微細な領域に、極めて小さな消費電力で情報を記録できる。
また、消去は、熱を印加することにより行うが、本実施形態の例で提案する材料を用いれば酸化物の構造変化がほとんど生じないため、小さな消費電力で消去が可能となる。あるいは、消去は記録時と逆向きの電場を印加して行うこともできる。この場合には、熱の拡散というエネルギーロスが少ないため、より小さな消費電力で消去が可能となる。
このように、本実施形態の例によれば、極めて単純な仕組みであるにもかかわらず、従来技術では到達することのできない記録密度による情報記録を可能とする。従って、本実施形態の例は、現在の不揮発性メモリの記録密度の壁を打ち破る次世代技術として産業上のメリットは多大である。
なお、本実施形態の例は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、各構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態の例は、製膜された直後の状態を初期状態として、セット、リセットを定義したが、セット、リセットの定義は任意のものであり、本実施形態の例に限定されるものではない。さらに、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を構成できる。例えば、上述の実施の形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施の形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本実施形態の第1の実施の形態にかかる情報記録再生装置における情報の記録/再生の基本原理を説明するための概念図である。 第2実施形態の記録部の構造を表す概念図である。 記録層12を構成する第1の層12Aと第2の層12Bを交互に積層させた具体例を表す模式図である。 第3実施形態の記録部の構造を表す模式図である。 本実施形態の実施形態に係るプローブメモリを表す模式図である。 本実施形態の実施形態に係るプローブメモリを表す模式図である。 記録(セット動作)時の状態を説明するための概念図である。 記録について表した模式図である。 再生について表した模式図である。 記録する状態を表した模式図である。 再生時の状態を表す模式図である。 記録する状態を表した模式図である。 再生時の状態を表す模式図である。 第1〜第3実施形態のいずれかの記録層を備えたクロスポイント型半導体メモリを表す模式図である。 図14の半導体メモリのメモリセルアレイ部の構造を表す模式図である。 メモリセル33の構造を例示する模式図である。 メモリセルアレイの他の具体例を表す模式図である。 メモリセルアレイの他の具体例を表す模式図である。 フラッシュメモリのメモリセルを表す模式断面図である。 NANDセルユニットの回路図である。 本実施形態の実施形態に係るNANDセルユニットの構造を表す模式図である。 通常のMISトランジスタを用いた具体例を表す模式図である。 NAND型フラッシュメモリの変形例を表す模式図である。 NORセルユニットの回路図である。 本実施形態の実施形態に係るNORセルユニットの構造を表す模式図である。 2トランジスタ型セルユニットの回路図である。 本実施形態の実施形態に係る2トラセルユニットの構造を表す模式図である。 通常のMISトランジスタを用いた具体例を表す模式図である。
符号の説明
11 電極層
12 記録層
12A 第1の層
12B 第2の層
12C 第3の層
13A 電極(保護層)
13B 保護層
14 メタル層
15 ドライバ
16 スキャナー
20 基板
21 電極層
22 記録層
23 基板
24 プローブ
25,26 マルチプレクスドライバ
27 記録ビット
30 半導体チップ
31 デコーダ
32 読み出し回路
33 メモリセル
34 ダイオード
35 ヒータ層
41 半導体基板
41a 半導体基板
41b ウェル領域
41c ウェル領域
42 拡散層
42 拡散層
43 ゲート絶縁層
44 記録層
45 コントロールゲート電極
47 半導体層

Claims (14)

  1. オリビン構造を有する第1化合物を含む第1の層を有する記録層と、
    前記記録層に電圧を印加して前記記録層に相変化を発生させて情報を記録する電圧印加部と、
    を備えたことを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記第1化合物は、A(1.8≦a+b≦2.2、c=1、3.8≦c≦4.2)で表され、
    前記Aと前記Bは、同一あるいは異なる元素であり、
    前記Aと前記Bの少なくともいずれか一方は、電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素を含み、
    前記Cは、前記A及び前記Bのいずれとも異なり、Si、Ge、Sn、Pb及びPよりなる群から選択された少なくとも1種類の元素であり、
    前記Xは、O及びSよりなる群から選択された少なくとも1種類の元素であることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 前記Xは、O(酸素)であることを特徴とする請求項2記載の情報記録再生装置。
  4. 前記Aは、1A族、2A族、希土類、Ln(ランタノイド)、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族及び2B族よりなる群から選択された少なくとも1種類の元素であり、
    前記Bは、希土類、Ln(ランタノイド)、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族及び2B族よりなる群から選択された少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の情報記録再生装置。
  5. 前記記録層は、前記第1の層に接して設けられた第2の層をさらに有し、
    前記第2の層は、MO(0.5≦y≦2.5)で表される第2化合物を含み、
    前記Mは、4A族、5A族、6A族、7A族、8族及び1B族よりなる群から選択された少なくとも1種類の元素であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報記録再生装置。
  6. 前記Mは、Cr、Mn、Fe及びCoよりなる群から選択された少なくとも1種類の元素であることを特徴とする請求項5記載の情報記録再生装置。
  7. 前記第2化合物の電子のフェルミ準位は、前記第1化合物の電子のフェルミ準位よりも高いことを特徴とする請求項5または6に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記Aの組成比aと前記Bの組成比bは、1.8≦a+b<2を満たし、
    前記記録層は、前記第1の層に接して設けられた第3の層をさらに有し、
    前記第3の層は、少なくとも2種類の陽イオン元素を有する化合物から構成され、前記陽イオン元素の少なくとも1種類は電子が不完全に満たされたd軌道を有する遷移元素である第3化合物を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の情報記録再生装置。
  9. 前記第3化合物は、スピネル構造、イルメナイト構造、クリプトメレン構造、ホランダイト構造、ヘテロライト構造、デラフォサイト構造及びウルフラマイト構造よりなる群から選択されたいずれかを有することを特徴とする請求項8記載の情報記録再生装置。
  10. 前記第3化合物の電子のフェルミ準位は、前記第1化合物の電子のフェルミ準位よりも低いことを特徴とする請求項8または9に記載の情報記録再生装置。
  11. 前記電圧印加部は、前記記録層の記録単位に対して前記電圧を局所的に印加するためのプローブを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかの1つに記載の情報記録再生装置。
  12. 前記電圧印加部は、前記記録層を挟んだワード線及びビット線を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかの1つに記載の情報記録再生装置。
  13. 前記電圧印加部は、ゲート電極とゲート絶縁膜とを有するMISトランジスタを含み、
    前記記録層は、前記MISトランジスタの前記ゲート電極と前記ゲート絶縁層との間に設けられたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の情報記録再生装置。
  14. 前記電圧印加部は、第1導電型半導体基板内に設けられた2つの第2導電型拡散層と、前記2つの第2導電型拡散層の間の前記第1導電型半導体基板上の第1導電型半導体層と、前記2つの第2導電型拡散層間における導通/非導通を制御するゲート電極と、を含み、
    前記記録層は、前記ゲート電極と前記第1導電型半導体層との間に設けられたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の情報記録再生装置。
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