JP2008250333A - 集光素子、それを用いた面光源および液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集光機能において特に方位角の依存性を有さず、偏光として出射光を取り出すことができる集光素子を提供すること。
【解決手段】空気を含む2種の材料間の屈折率差と界面構造による集光素子とは異なり、表面側からの光学観察でパターン構造を有さない集光素子であって、少なくとも1層の偏光反射層と、位相差層とを有し、該偏光反射層は、可視光波長に選択反射を有し、かつ、ある円偏光を透過し逆の円偏光を選択的に反射する円偏光反射層であり、該位相差層は、法線方向付近の角度の光をそのまま透過し、法線方向から傾いた角度の光を位相差によって偏光状態を変化させるものである、集光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、光利用効率に優れており、高輝度の偏光光源装置や良視認の液晶表示装置を形成しうる集光素子に関する。
従来、液晶表示装置の視認性向上などの観点より、光源より出射された光を、効率的に液晶表示素子などに入射するために、プリズムシートなどによって出射光を正面方向へ集光し輝度を向上する技術が、一般的に用いられている。特に、製造法の簡便性の観点より、列形状をなすものが広く採用されている。
前記プリズムシートによる集光は、プリズム形状に依存するため、列形状のものでは、列に直交する方向の光は集光されるものの、平行方向の光は集光されない。集光の効率を挙げるために、2枚を直交に配置して用いるなどしている。また、原理上、大きな屈折率差が必要であるため、空気層を介して設置する必要があり、部品点数の増加や、不必要な反射や散乱による光損失を引き起こしていた。
かかる問題を解決するために、ピラミッド形状のプリズムシートや集光シートの表裏面に、それぞれ直交する列を配置した集光シートや導光板の表面に列形状を形成し、それに直交する列形状のプリズムシートを配置した構成などが提案されている。しかしながら、依然、集光はプリズムの面方向に依存するため十分な効率とは言えない。また、プリズムの幾何学的な配置に伴い、モアレなどが発生するため更に拡散板などを設置する必要がある。
本発明は、集光機能において特に方位角の依存性を有さず、偏光として出射光を取り出すことができる集光素子を提供することを目的とする。さらには、当該集光素子を用いて、光利用効率に優れて高輝度の偏光光源装置や良視認の液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記集光素子を見出し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記の通りである。
空気を含む2種の材料間の屈折率差と界面構造による集光素子とは異なり、表面側からの光学観察でパターン構造を有さない集光素子であって、少なくとも1層の偏光反射層と、位相差層とを有し、該偏光反射層は、可視光波長に選択反射を有し、かつ、ある円偏光を透過し逆の円偏光を選択的に反射する円偏光反射層であり、該位相差層は、380〜780nmの範囲に選択反射波長を有さず、かつ、法線方向付近の角度の光をそのまま透過し、法線方向から傾いた角度の光を位相差によって偏光状態を変化させるものである、集光素子。
本発明の集光素子においては、偏光の選択反射の波長帯域が互いに重なっている少なくとも2層の円偏光反射層間に、前記位相差層が配置されていることが好ましい。
本発明の集光素子の一実施形態においては、前記位相差層は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してはλ/8以上の位相差を有することが好ましい。
本発明の集光素子においては、前記位相差層が、コレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したものであることが好ましい。
本発明の集光素子においては、吸収2色性偏光子を、視認側に複屈折性を有する層を介して設けることも好ましい。
本発明の集光素子においては、各層を透光性の接着剤または粘着剤を用いて積層することが好ましい。
本発明の集光素子は、集光素子にランバート型の拡散光を入射して測定された透過光強度の正面方向の透過強度の1/4になる角度が、すべての方位角に対して±50°以下であり、任意の基準方位に対して、0−180°方位、90°−270°方位、45°−225°方位および135°−315°方位で測定した透過光強度の半値幅の差が15°の範囲内であることが好ましい。
さらに、本発明は、反射層を有する面光源に関する。本発明の光源においては、当該反射層とは反対側に、前記集光素子を有する。
さらに、本発明は、前記面光源の集光素子側に液晶セルを有する液晶表示装置に関する。
(作用)
上記本発明の集光素子によれば、偏光の選択的な反射および、斜め入射時のみ位相差により偏光状態変化させることで、特に方位角の依存性を有さず、偏光として出射光を取り出すことができ、前記課題を解決できる。
集光性と輝度向上の同時発現のメカニズムについて、本発明を、以下理想的なモデルで説明すると以下のようになる。
光源より出射された自然光は、1層目の偏光反射層によって透過偏光と偏光反射に分離される。そして、透過した偏光は、配置された正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対しては位相差を有する層などによって法線方向付近の角度の光は、2層目の偏光反射層の透過する偏光であるためそのまま透過する。法線方向から傾いた角度では、位相差によって偏光状態が変化し、2層目の偏光反射層で反射される偏光成分が増加し、反射される。特に位相差がλ/2程度の時に効果的に反射される。反射された偏光は再び位相差を受け偏光状態が変化し1枚目の偏光反射層の透過する偏光となるため、1枚目の偏光反射層を透過して光源部へと戻される。1層目の偏光反射層による反射光および2層目の偏光反射層による反射光は光源の下に設けられた拡散反射板などによって偏光解消するとともに光線方向が曲げられる。戻った光の一部は法線方向付近の偏光反射層の透過する偏光となるまで反射を繰り返し輝度向上に貢献する。
偏光反射層がコレステリック液晶相のプラナー組織による円偏光分離を用いた場合は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30°以上傾けて入射した入射光に対してはλ/8以上の位相差を有する層(本明細書では以下Cプレートとも呼ぶ)によって方位角によらず偏光変換される。Cプレートおよびコレステリック層の斜め入射光に対する位相差がλ/2程度の時には丁度入射光とは逆の円偏光となる。
2枚のλ/4板の間にCプレートを挟み込んだ構造のものを用いる代わりに、正面位相差がλ/4であり厚み方向位相差がλ/2以上であるような2軸性位相差フィルムを直交または平行で2枚積層したり、正面位相差がλ/2であり厚み方向位相差が3λ/2以上であるような2軸性位相差フィルムを用いても同様の効果が期待できる。
上記の円偏光とCプレートの組み合わせではすべての方位角に対して同様に位相差が発現するため特に光軸が発生しない。
本発明の集光素子の好ましい態様は図1に示す通りである。
本発明における偏光反射層としては、広い角度から入射した自然光に対して偏光分離機能を有するコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定した円偏光反射タイプのものを用いることができる。ブリュスター角などの原理に基づくプリズム型の偏光反射層は、入射角依存性があるため好ましくない。集光機能の方位角に対する依存性を抑制するためには円偏光反射タイプが好ましく用いうる。
以下、偏光反射層としてはコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定した円偏光反射タイプを実施形態として示す。
具体例としては、コレステリック液晶相を有する層、特にコレステリック相を呈する液晶ポリマーからなる層を有するシートや当該層をガラス板等の上に展開したシート、またはコレステリック相を呈する液晶ポリマーからなるフィルムなどがあげられる。コレステリック液晶層は、必要に応じ支持基材上に支持された状態で重畳されていてもよい。
前記においてコレステリック液晶層は、可及的に均一に配向していることが好ましい。
本発明による集光素子は、偏光の選択反射の波長帯域が互いに重なっている2層の偏光反射層の間に、正面位相差がなく斜め入射光に対して位相差を発現するCプレートを配置して重畳することにより形成することができる。これにより、入射側の偏光反射層を斜め透過した光の一部を出射側の偏光反射層によって全反射させることが可能となる。輝度向上の観点よりは視感度の高い550nm付近の波長の光に対してその全反射が達成されることが望ましく、少なくとも550nm±10nmの波長領域で偏光反射層の選択反射波長が重なっていることが望ましい。偏光反射層においては選択反射の中心波長はλ=npで決定される(nはコレステリック材料の屈折率、pはカイラルピッチ)斜め入射光に対しては選択反射波長がブルーシフトするため、前記重なっている波長領域はより広い方が好ましい。更に、色付きの観点や、液晶表示装置などにおけるRGB対応の観点よりは可視光全波長領域380nm〜780nmにおいて反射波長域が重なっていることがより望ましい。かかる観点より偏光反射層は全く同一の組合せでも良いし、一方が可視光全波長で反射を有するもので、他方が部分的に反射するものでも良い。偏光反射層がコレステリックの場合、異なるタイプ(右ねじれと左ねじれ)の組み合わせでも同様の考え方で正面位相差がλ/2で傾けると位相差がゼロまたはλであれば同様の偏光子が得られるが傾斜する軸の方位角による異方性や色付きの問題が発生するため好ましくない。かかる観点より同じタイプ同士の組み合わせ(右ねじれ同士、左ねじれ同士)が好ましい。
本発明において、偏光反射層を構成するコレステリック液晶には、適宜なものを用いてよく、特に限定はない。例えば、高温でコレステリック液晶性を示す液晶ポリマー、または液晶モノマーと必要に応じてのカイラル剤および配向助剤を電子線や紫外線などの電離放射線照射や熱により重合せしめた重合性液晶またはそれらの混合物などがあげられる。液晶性はリオトロピックでもサーモトロピック性のどちらでも良いが、制御の簡便性およびモノドメインの形成しやすさの観点よりサーモトロピック性の液晶であることが望ましい。
コレステリック液晶層の形成は、従来の配向処理に準じた方法で行うことができる。例えば、トリアセチルセルロースやアモルファスポリオレフィンなどの複屈折位相差が可及的に小さな支持基材上に、ポリイミドやポリビニルアルコール、ポリエステルやポリアリレート、ポリアミドイミドやポリエーテルイミド等の膜を形成してレーヨン布等でラビング処理した配向膜、またはSiOの斜方蒸着層、または延伸処理による配向膜等上に、液晶ポリマーを展開してガラス転移温度以上、等方相転移温度未満に加熱し、液晶ポリマー分子がプラナー配向した状態でガラス転移温度未満に冷却してガラス状態とし、当該配向が固定化された固化層を形成する方法などがあげられる。
液晶ポリマーの製膜は、例えば液晶ポリマーの溶媒による溶液をスピンコート法やロールコート法、フローコート法やプリント法、ディップコート法や流延成膜法、バーコート法やグラビア印刷法等の適宜な方法で薄層展開し、それを必要に応じ乾燥処理する方法などにより行うことができる。前記の溶媒としては、例えば塩化メチレンやシクロヘキサノン、トリクロロエチレンやテトラクロロエタン、N−メチルピロリドンやテトラヒドロフランなどを適宜に選択して用いることができる。
また液晶ポリマーの加熱溶融物、好ましくは等方相を呈する状態の加熱溶融物を前記に準じ展開し、必要に応じその溶融温度を維持しつつ更に薄層に展開して固化させる方法などを採用することができる。当該方法は、溶媒を使用しない方法であり、従って作業環境の衛生性等が良好な方法によっても液晶ポリマーを展開させることができる。なお、液晶ポリマーの展開に際しては、薄型化等を目的に必要に応じて配向膜を介したコレステリック液晶層の重畳方式なども採ることができる。
本発明において、偏光反射層間に配置する、Cプレートは正面方向の位相差がほぼゼロであり、法線方向から30°の角度の入射光に対してλ/8以上の位相差を有するものである。正面位相差は垂直入射された偏光が保持される目的であるので、λ/10以下であることが望ましい。
斜め方向からの入射光に対しては効率的に偏光変換されるべく全反射させる角度などによって適宜決定される。例えば、法線からのなす角60°程度で完全に全反射させるには60°で測定したときの位相差がλ/2程度になるように決定すればよい。ただし、偏光反射層による透過光は、偏光反射層自身のCプレート的な複屈折性によっても偏光状態が変化しているため、通常挿入されるCプレートのその角度で測定したときの位相差はλ/2よりも小さな値で良い。Cプレートの位相差は入射光が傾くほど単調に増加するため、効果的な全反射を30°以上のある角度傾斜した時に起こさせる目安として30°の角度の入射光に対してλ/4以上有すれば良い。Cプレートの一般的な入射角度の対する位相差の関係と、Cプレートの光学異方性を端的に表した屈折率楕円体を図2に示す。
位相差層は、上記のような光学特性を有するものであれば、特に制限はない。例えば、可視光領域(380nm〜780nm) 以外に選択反射波長を有するコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したものや、棒状液晶のホメオトロピック配向状態を固定したもの、ディスコチック液晶のカラムナー配向やネマチック配向を利用したもの、負の1軸性結晶を面内に配向させたもの、2軸性配向したポリマーフィルムなどがあげられる。
本発明において、コレステリック液晶の選択反射波長としては、可視光領域(380nm〜780nm)に色付きなどがないことが望ましいため、選択反射光が可視領域にない必要がある。選択反射はコレステリックのカイラルピッチと液晶の屈折率によって一義的に決定される。選択反射の中心波長の値は近赤外領域にあっても良いが、旋光の影響などを受けるためやや複雑な現象が発生するため、350nm以下の紫外部にあることがより望ましい。
コレステリック液晶層の形成については、前記した偏光反射層におけるコレステリック層形成と同様に行われる。
本発明における、ホメオトロピック配向状態を固定したCプレートは、高温でネマチック液晶性を示す液晶性熱可塑樹脂または液晶モノマーと必要に応じての配向助剤を電子線や紫外線などの電離放射線照射や熱により重合せしめた重合性液晶またはそれらの混合物が用いられる。液晶性はリオトロピックでもサーモトロピック性のどちらでも良いが、制御の簡便性およびモノドメインの形成しやすさの観点よりサーモトロピック性の液晶であることが望ましい。ホメオトロピック配向は、例えば、垂直配向膜(長鎖アルキルシランなど)を形成した膜上に前記複屈折材料を塗設し、液晶状態を発現させ固定することによって得られる。
ディスコティック液晶を用いたCプレートとしては、液晶材料として面内に分子の広がりを有したフタロシアニン類やトリフェニレン類化合物のごとく負の1軸性を有するディスコティック液晶材料を、ネマチック相やカラムナー相を発現させて固定したものである。負の1軸性無機層状化合物としては、特開平6−82777号公報などに詳しい。
ポリマーフィルムの2軸性配向を利用したCプレートは、正の屈折率異方性を有する高分子フィルムをバランス良く2軸延伸する方法、熱可塑樹脂をプレスする方法、平行配向した結晶体から切り出す方法などにより得られる。
各層の積層は、重ね置いただけでも良いが、作業性や、光の利用効率の観点より各層を接着剤や粘着剤を用いて積層することが望ましい。その場合、接着剤または粘着剤は透明で、可視光域に吸収を有さず、屈折率は、各層の屈折率と可及的に近いことが表面反射の抑制の観点より望ましい。かかる観点より、例えば、アクリル系粘着剤などが好ましく用いうる。各層は、それぞれ別途配向膜状などでモノドメインを形成し、透光性基材へ転写などの方法によって順次積層していく方法や、接着層などを設けず、配向のために、配向膜などを適宜形成し、各層を順次直接形成して行くことも可能である。
各層および(粘)接着層には必要に応じて拡散度合い調整用に更に粒子を添加して等方的な散乱性を付与することや、紫外線吸収剤や酸化防止剤、製膜時のレベリング性付与の目的で界面活性剤などを適宜に添加することができる。
なお、液晶表示装置には、常法に従って、各種の光学層等が適宜に用いられて作製される。
[実施例1]
選択反射波長野中心波長がそれぞれ440nm、550nm、610nmのコレステリック液晶ポリマーをPETフィルム上に厚み2μmで塗工し、液晶転移温度でプラナー配向となった状態を急冷してプラナー配向を固定した偏光反射層を得た。ガラス板に透光性の接着剤を用いて得られた偏光反射層を順次転写して円偏光反射層Aを得た。
次に、市販の光重合性ネマチック液晶モノマーおよびカイラル剤および光開始剤と溶媒を選択反射波長が350nmとなるよう調整配合した塗工液を市販のPETフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みで6μmとなるように塗設し、溶媒を乾燥した。その後、一度この液晶モノマーの等方性転移温度まで温度を上げた後、徐々に冷却して、均一な配向状態を有した層を形成した。得られた膜に、UV照射を行い配向状態を固定してCプレート層(ネガティブ)を得た。このCプレートの位相差を測定したところ550nmの波長の光に対して正面方向では2nm、30°傾斜させて測定したときの位相差は160nm(>λ/4)であった。
次に、先に得られた偏光反射層の上部へ、透光性の接着剤を用いてCプレート層を転写した。さらにこの上部に同じく透光性の接着剤を用いて同じ偏光反射層Aを転写して積層し、集光素子を得た。
[実施例2]
市販の光重合性ネマチック液晶モノマーと光開始剤と溶媒からなる塗工液を、予め離型処理剤(オクタデシルメトキシシラン)を薄く塗設済みのPETフィルム上にワイヤーバーを用いて乾燥後の厚みで2μmとなるように塗設し、溶媒を乾燥した。その後、一度この液晶モノマーの等方性転移温度まで温度を上げた後、徐々に冷却して、均一な配向状態を有した層を形成した。得られた膜に、UV照射を行い配向状態を固定してCプレート層(ポジティブ)を得た。このCプレートの位相差を測定したところ550nmの波長の光に対して正面方向では0nm、30°傾斜させて測定したときの位相差は170nm(>λ/4)であった。このCプレートを用いたこと以外は実施例1に準じて集光素子を得た。
[参考例1]
PENおよびco−PENが交互に積層するように押し出して形成された多層膜を延伸し、500nm〜600nmの波長範囲で直線偏光に対する反射偏光子Bを得た。
実施例1で得られたCプレートの両面にポリカーボネートの延伸フィルムにより構成される550nmでの位相差が135nmであり、Nz係数が0.75であるλ/4板を配置し、更にその外側に得られた偏光反射層Bを入射側の偏光反射層Bの透過偏光軸を0°としてλ/4板45°、Cプレート(軸方位なし)λ/4板 −45°、出射側の偏光反射層の透過軸90°となる軸配置にて各層を透光性のアクリル系粘着剤で貼り合わせ固定し集光素子を得た。
[参考例2]
透過偏光軸が互いに平行配置した2層の、実施例3で得られた偏光反射層Bの間に、ポリカーボネート製のフィルムを2軸延伸して得られた正面位相差270nm(550nmで) 、Nz係数=2の位相差フィルムを挿入し、各層を透光性のアクリル系粘着剤で貼り合わせ固定して集光素子を得た。
[実施例3]
実施例1の集光素子の片面に正面位相差135nmのポリカーボネート製位相差板を積層し、更に、位相差板の遅層軸と45°の角度に吸収軸方位を有する市販のヨウ素系偏光板を積層して偏光機能を有した集光素子を得た。
[実施例4]
実施例2の集光素子を用いたこと以外は実施例3に準じて偏光機能を有した集光素子を得た。
[参考例3]
参考例1の集光素子を用いたこと以外は実施例3に準じて偏光機能を有した集光素子を得た。
[参考例4]
参考例2の集光素子を用いたこと以外は実施例3に準じて偏光機能を有した集光素子を得た。
[比較例1]
市販のプリズムシート(住友3M社製,BEF)を集光素子として用いた。
[比較例2]
市販のプリズムシート2枚をプリズムの列方向が直交するように重ねおいて集光素子を得た。
[比較例3]
比較例1の集光素子のうえに実施例で用いた同じ市販のヨウ素系偏光板を積層して偏光機能を有した集光素子を得た。
[比較例4]
比較例2の集光素子のうえに実施例で用いた同じ市販のヨウ素系偏光板を積層して偏光機能を有した集光素子を得た。
[評価]
実施例、参考例および比較例で得られた偏光素子を、市販のライトテーブル(ランバート拡散、3波長管)上に配置し、Eldim社製のEzコントラストを用いて、等輝度曲線を方位角0〜360°、極角0〜80°の範囲で測定した。図3、図4には実施例3と比較例4の結果を示した。
下表にすべての方位角に対して輝度が正面輝度の1/4となる角度の最大値および0−180°方位、90°−270°方位、45°−225°方位および135°−315°方位で測定した半値幅の差(max−min) を示す。
Figure 2008250333
上記、結果に示すとおり実施例の集光素子はすべての方位角に対して同様に集光機能を有していることが分かる。比較例では明らかにプリズムの列方向に従って集光機能に方位角依存性が発生し、液晶表示装置として用いる場合に、この方位角に留意して配置方向を設計しなければいけないことが分かる。また実施例3、4の偏光機能付き集光素子では、同じ光源上に実施例や比較例で用いたのと同じヨウ素系偏光板をおいた場合に比べて、鉛直上方より観察した輝度が明らかに高く液晶表示素子として用いた時の視認性が大幅に向上することが分かった。
本発明の集光素子の一例である。 Cプレートの光学特性を示す模式図である。 実施例3の評価結果を示すグラフである。 比較例4の評価結果を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 空気を含む2種の材料間の屈折率差と界面構造による集光素子とは異なり、表面側からの光学観察でパターン構造を有さない集光素子であって、
    少なくとも1層の偏光反射層と、位相差層とを有し、
    該偏光反射層は、可視光波長に選択反射を有し、かつ、ある円偏光を透過し逆の円偏光を選択的に反射する円偏光反射層であり、
    該位相差層は、380〜780nmの範囲に選択反射波長を有さず、かつ、法線方向付近の角度の光をそのまま透過し、法線方向から傾いた角度の光を位相差によって偏光状態を変化させるものである、集光素子。
  2. 偏光の選択反射の波長帯域が互いに重なっている少なくとも2層の円偏光反射層間に、前記位相差層が配置されていることを特徴とする、請求項1記載の集光素子。
  3. 前記位相差層は、正面位相差(法線方向)がほぼゼロで、法線方向に対し30 °以上傾けて入射した入射光に対してはλ/8以上の位相差を有することを特徴とする、請求項1または2記載の集光素子。
  4. 前記位相差層が、コレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したものである、請求項1〜3のいずれか1項記載の集光素子。
  5. 吸収2色性偏光子を、視認側に複屈折性を有する層を介して設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の集光素子。
  6. 各層を透光性の接着剤または粘着剤を用いて積層したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の集光素子。
  7. 集光素子にランバート型の拡散光を入射して測定された透過光強度の正面方向の透過強度の1/4になる角度が、すべての方位角に対して±50°以下であり、任意の基準方位に対して、0−180°方位、90°−270°方位、45°−225°方位および135°−315°方位で測定した透過光強度の半値幅の差が15°の範囲内であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の集光素子。
  8. 反射層を有する光源であって、当該反射層とは反対側に、請求項1〜7のいずれかに記載の集光素子を有することを特徴とする面光源。
  9. 請求項8に記載の面光源における集光素子側に液晶セルを有することを特徴とする液晶表示装置。
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