JP2008250048A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影された画像のピントを容易に調節できる電子機器を提供する。
【解決手段】電子カメラ1で画像を投影する場合、電子カメラ1を机上などに置いて使用することが多いが、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82を電子カメラ1の上面に設けたことで、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82を操作しても電子カメラ1が動きにくい。これにより、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82の操作がし易くなるとともに、投影している画像の位置が動きにくくなり、操作性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体像の撮影機能と、画像の投影機能とを備えた電子機器に関する。
被写体像の撮影機能と、画像の投影機能とを備えた電子機器として、プロジェクタを備えたカメラが知られている(たとえば、特許文献1参照)。プロジェクタはカメラ本体に組み込まれており、プロジェクタ用の投影光学系を用いて画像をスクリーンに投影するように構成されている。
特開2005−250392号公報
しかし、従来のカメラでは、プロジェクタ用の投影光学系のピント合わせなど、投影機能に関する調整をどのように行うのかについては何も開示されていない。
(1) 請求項1の発明による電子機器は、被写体像を撮像する撮像手段と、画像を投影する投影手段と、投影手段によって投影された画像のピントを調節するための操作入力を受け付ける操作部材とを備え、操作部材は、電子機器の筐体上面に配設されることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明による電子機器は、被写体像を撮像する撮像手段と、画像を投影する投影手段と、投影手段によって投影された画像のピントを調節するための操作入力を受け付ける操作部材と、操作部材で受け付けて入力された操作力を伝達して、投影手段のピント調節用光学部材を駆動する操作力伝達手段とを備え、操作部材は、電子機器の筐体上面に配設されることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項2に記載の電子機器において、操作部材は、筐体の上面と略平行な方向に操作され、操作力伝達手段は、操作部材の操作方向と交差する方向にピント調節用光学部材を駆動することを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項3に記載の電子機器において、操作力伝達手段は、支点を中心に回動することで、操作部材で受け付けて入力された操作力を伝達して操作部材の操作方向と略直交する方向にピント調節用光学部材を駆動することを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器において、筐体は、略直方体形状を呈し、筐体上面は、筐体を構成する面の中で最大の面積を有する面ではないことを特徴とする。
本発明によれば、投影された画像のピントを容易に調節できる。
−−−第1の実施の形態−−−
図1〜5を参照して、本発明による電子機器をカメラに適用した第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明を適用した電子カメラ1の外観を示す図であり、図1(a),(b),(c)は、それぞれ電子カメラ1を正面、上面、背面から見た図である。説明の便宜上、電子カメラ1の上下左右方向および前後方向を各図に記載のように規定する。なお、左右方向については、撮像時にユーザが電子カメラ1を手で持って被写体に向けた際にユーザから見たときの(電子カメラ1を背面から見たときの)左右方向と一致するよう規定している。
この電子カメラ1は、高さ方向(上下方向)よりも幅方向(左右方向)が長く、かつ厚さ(前後方向長さ)が薄い薄型カメラであり、その前後面、上下面、および左右側面は、それぞれが互いに略平行に形成され、全体が略直方体形状をなしている。電子カメラ1のボディ10の正面には、撮影レンズ用の窓部101と、被写体に光を照射する発光部102と、画像を投影するプロジェクタのプロジェクタ投射窓103とが設けられている。電子カメラ1の上面には、レリーズボタン104、メインスイッチボタン105、ピント調節レバー81、およびズーム調節レバー82が設けられている。
ボディ10の背面には、液晶表示器107、および操作部材21が設けられている。操作部材21は、ズームボタン210、モードボタン211、切替ボタン212、メニューボタン213、削除ボタン214、ロータリーセレクタ215、およびOKボタン216などを含む。操作部材21は、後述するカメラモードにおいて操作されるとともに、投影モードにおいて操作されるものが含まれている。電子カメラ1の撮像光学系は、窓部101から入射した被写体光束を高さ方向に屈折させる屈折光学系として構成されている。
レリーズボタン104は、レリーズ操作を行うための操作ボタンである。メインスイッチボタン105は、電子カメラ1の電源をオン/オフするための操作ボタンである。ピント調節レバー81は、プロジェクタとして投影する画像のピント調節を行うためのスライド式操作レバーであり、左右方向に移動可能である。ズーム調節レバー82は、プロジェクタとして投影する画像の拡大縮小操作(ズーム操作)、すなわち投影画角調整を行うためのスライド式操作レバーであり、左右方向に移動可能である。
液晶表示器107は、撮像して得られた画像や各種のメニュー画面を表示する表示モニタとして働くほか、撮像時に、被写体の画像(スルー画)を表示する電子ファインダとして働く。なお、スルー画は、本撮影の前段階として後述する撮像素子で繰り返し取得される予備撮影画像である。
ズームボタン210は、撮像光学系の焦点距離の変更操作を行うための操作ボタンであり、左右端の押圧操作が可能である。モードボタン211は、被写体像を撮像する撮影モードと、撮像して得た画像を液晶表示器107に表示させる再生モードとを切り替えるための操作ボタンである。切替ボタン212は、撮影モードまたは再生モードで動作中の電子カメラ1を、画像を投影する投影モードに切り替えるための操作ボタンである。
メニューボタン213は、電子カメラ1の各種機能を選択、設定、調節するための各メニュー画面などを液晶表示器107に表示させる際に操作される操作ボタンである。削除ボタン214は、撮像して得た画像を消去する際に操作される操作ボタン(消去ボタン)である。ロータリーセレクタ215は、時計方向および反時計方向に回動可能に構成された操作部材であり、たとえば、液晶表示器107に表示された項目の中から選択する項目を順次変更するためなどに用いられるものである。OKボタン216は、たとえば、ロータリーセレクタ215による選択操作で選択された項目を確定する際に操作される操作ボタンである。
図2は、電子カメラ1のブロック図である。電子カメラ1は、プロジェクタ部30、撮像部40、制御回路50、メモリ60、液晶表示器107、およびメモリカードインタフェース109を有する。また電子カメラ1は、半押しスイッチ104a、全押しスイッチ104b、メインスイッチ105a、右ズームスイッチ210a、左ズームスイッチ210b、モードスイッチ211a、切替スイッチ212a、メニュースイッチ213a、削除スイッチ214a、ロータリスイッチ215a、およびOKスイッチ216aを有する。
制御回路50は、制御プログラムに基づいて、電子カメラ1を構成する各部から入力される信号を用いて所定の演算を行なうなどして、電子カメラ1の各部に対する制御信号を送出して、撮影動作および投影動作の制御を行なう。なお、制御プログラムは制御回路50内の不図示の不揮発性メモリに格納されている。
メモリ60は、制御プログラムを格納するROM、制御回路50の作業エリアのRAM、および、各種設定値などを記憶する不揮発メモリを含むメモリである。
メモリカードインタフェース109は、メモリカード110が着脱可能なインタフェースである。メモリカードインタフェース109は、制御回路50の制御に基づいて、画像ファイルをメモリカード110に書き込んだり、メモリカード110に記録されている画像ファイルを読み出すインタフェース回路である。メモリカード110はコンパクトフラッシュ(登録商標)やSDカードなどの半導体メモリカードである。
半押しスイッチ104aは、レリーズボタン104が半押し操作されるとオン信号を制御回路50へ出力する。全押しスイッチ104bは、レリーズボタン104が全押し操作されるとオン信号を制御回路50へ出力する。右ズームスイッチ210aは、ズームボタン210の右側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。左ズームスイッチ210bは、ズームボタン210の左側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。
ロータリースイッチ215aは、ロータリーセレクタ215の回転方向および回転量に応じた操作信号を制御回路50へ出力する。メインスイッチ105a、モードスイッチ211a、および切替スイッチ212aは、メインスイッチボタン105、モードボタン211、および切替ボタン212が押圧操作されると操作信号をそれぞれ制御回路50へ出力する。メニュースイッチ213a、削除スイッチ214a、およびOKスイッチ216aは、メニューボタン213、削除ボタン214、およびOKボタン216が押圧操作されると操作信号をそれぞれ制御回路50へ出力する。
−−−撮像部40−−−
撮像部40は、撮影レンズ401、撮像素子(イメージセンサ)402、レンズ駆動回路403、および撮影制御回路404を含む。イメージセンサ402としては、CCDやCMOS撮像素子などが用いられる。撮影制御回路404は、制御回路50からの指令によりイメージセンサ402およびレンズ駆動回路403を駆動制御するとともに、イメージセンサ402から出力される撮像信号(蓄積電荷信号)に対して所定の画像処理を行なう。画像処理は、ホワイトバランス処理やガンマ処理などである。
撮影レンズ401は、イメージセンサ402の撮像面上に被写体像を結像させる。撮影制御回路404は、撮影開始指示に応じてイメージセンサ402に撮像を開始させ、撮像終了後にイメージセンサ402から蓄積電荷信号を読出し、上記画像処理を施した上で画像データとして制御回路50へ送出する。
レンズ駆動回路403は、撮影制御回路404から出力されるズーム調節信号に基づいて、撮影レンズ401を構成するズームレンズ(不図示)を光軸方向(テレ側もしくはワイド側)へ進退駆動する。
−−−プロジェクタ部30−−−
図2、図3を参照して、プロジェクタ部30について説明する。図2のブロック図、および図3のプロジェクタ部30の構成図に示すように、プロジェクタ部30は、投影光学系301、液晶パネル302、LED光源303、集光光学系304、PBS(偏光ビームスプリッタ)ブロック305、投射制御回路306、および屈曲プリズム307を備える。液晶パネル302は、投射制御回路306からの駆動信号に応じて光像を生成する。なお、本実施の形態では、液晶パネル302として図3に示すように反射型の液晶パネルを使用する。投射制御回路306は、制御回路50から出力される投影指令に応じてLED光源303および液晶パネル302を制御する。
LED光源303は、白色光を射出する白色LEDであり、投射制御回路306を介して入力した制御回路50の投影指令に基づいて、図3に示す光軸L1に沿って白色光を射出する。集光光学系304は、LED光源303から射出されて入射した白色光をほぼ平行光にしてPBSブロック305へ向けて射出する光学系である。PBSブロック305は、集光光学系304から射出される照明光の光軸L1に対して45度の角度をなす偏光分離部305aを有する偏光ビームスプリッタである。PBSブロック305の面305bには、たとえば、黒色処理などの無反射処理が施される。PBSブロック305の図示右側面には反射型液晶素子(LCOS)によって構成される液晶パネル302が配設される。液晶パネル302は、赤、緑、青のフィルターが形成された複数の画素から構成され、カラーの画像を生成するように投射制御回路306により駆動される。
PBSブロック305へ入射された偏光光束(たとえばP偏光)は、PBSブロック305を透過して液晶パネル302を照明する。液晶パネル302の液晶層を透過する光は、液晶パネル302へ入射されると液晶層を図示右向きに進行し、液晶パネル302の反射面で反射された後、液晶層を図示左向きに進行して液晶パネル302から射出され、PBSブロック305へ再度入射される。電圧が印加された液晶層は位相板として機能するので、PBSブロック305へ再度入射される光は、S偏光である変調光とP偏光である非変調光との混合光である。PBSブロック305は、再入射された光束のうちS偏光成分である変調光のみを偏光分離部305aで光軸L2に沿った方向へ反射(折り曲げる)し、上方の投影光学系301へ向けて射出する。
投影光学系301は、フォーカスレンズ301aとズームレンズ301bとを備え、液晶パネル302から射出される光像を屈曲プリズム307へ導く。ピント調節レバー81のスライド操作によって、フォーカスレンズが光軸L2方向へ進退駆動される。ズーム調節レバー82のスライド操作によって、ズームレンズ301bが光軸L2方向へ進退駆動される。なお、フォーカスレンズ301aおよびズームレンズ301bの駆動機構については後述する。屈曲プリズム306は投影光学系301から入射した投影光をボディ10の正面へ偏向してプロジェクタ投射窓103から投影画像をボディ10の正面に向けて投影する。
電子カメラ1には、上述したプロジェクタ装置(プロジェクタ部)30が搭載されている。この電子カメラ1は正面に配設されるスクリーンなどに向けて、画像などの情報をプロジェクタ投射窓103から投影する。そのため、電子カメラ1は、プロジェクタ部30により画像を投影するための投影モードと、撮像部40により被写体像を撮像(撮影)するための撮影モード(カメラモード)と、撮像して得た画像を液晶表示器107に表示させる再生モードとを動作モードとして有する。
−−−ピント調節機構−−−
図4は、プロジェクタ部30のピント調節機構、すなわち、フォーカスレンズ301aを駆動する機構を模式的に示す図であり、図4(a)は電子カメラ1の正面から見た断面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B矢視図である。フォーカスレンズ301aを駆動する機構(フォーカスレンズ駆動機構)は、ピント調節レバー81と、伝達部材811と、ピント調節レバー取付部材814とを有する。
ピント調節レバー81は、上述したようにボディ10の上面に配設されており、ボルト822によってピント調節レバー取付部材814と結合されている。ボディ10の上面のピント調節レバー81の配設位置近傍には、ボディ10を貫通し、左右方向に延在する長穴10aが設けられている。ピント調節レバー81は、長穴10aに沿って左右方向に移動可能である。また、ピント調節レバー81の左右方向の移動距離は、長穴10aによって規制される。
ピント調節レバー取付部材814は、ボディ10の内面と摺動可能に当接する上面部814aと、上面部814aから下方に向かって延在する下向き延在部814bとを有する。上述したようにピント調節レバー取付部材814にピント調節レバー81が取り付けられると、上面部814aがボディ10の内面と摺動可能に当接することで、ピント調節レバー81の脱落が防止される。下向き延在部814bには、略U字状の切り欠き部815が設けられている。
伝達部材811は、ピント調節レバー81からの操作力を伝達して、フォーカスレンズ301aを駆動するために設けられた、略L字状に形成された部材であり、腕811a,811bの交差部分でボルト821によってボディ10の支持部10bに回動可能に軸支されている。伝達部材811の図示上方に延在する腕811aの上方端近傍には、後方に向かって延在するピン813が植設されている。ピン813は、ピント調節レバー取付部材814の下向き延在部814bに設けられた切り欠き部815に嵌挿されている。そのため、ピン813の左右方向への移動は、ピント調節レバー取付部材814によって規制される。
伝達部材811の左方に延在する腕811bの左端近傍には、略U字状の切り欠き部812が設けられている。切り欠き部812には、フォーカスレンズ301aを保持する不図示の保持枠から前方に向かって延在するピン311aが嵌挿されている。すなわち、切り欠き部812は、フォーカスレンズ301aの上下方向への移動を規制している。
このように構成されるフォーカスレンズ駆動機構では、図5に示すように、ユーザによってピント調節レバー81に操作力が加えられて、ピント調節レバー81が右方向(図示左方向)に操作されると、ピント調節レバー81とともにピント調節レバー取付部材814が右方向(図示左方向)に移動される。上述したように、ピント調節レバー取付部材814の切り欠き部815には伝達部材811のピン813が嵌挿されているので、ピント調節レバー81が右方向(図示左方向)に操作されることで、ピン813が右方向へ移動する。
これにより、伝達部材811、すなわち腕811a,811bは、ボディ10の支持部10bを中心に、図示反時計方向に回動される。その結果、切り欠き部812がピン311aを上方に駆動するので、フォーカスレンズ301aは光軸L2に沿って上方に駆動される。
これとは逆に、ユーザによってピント調節レバー81に操作力が加えられて、ピント調節レバー81が左方向(図示右方向)に操作されると、ピント調節レバー81とともにピント調節レバー取付部材814が左方向(図示右方向)に移動され、ピン813が左方向(図示右方向)へ移動する。これにより、伝達部材811、すなわち腕811bは、ボディ10の支持部10bを中心に、図示時計方向に回動される。その結果、切り欠き部812がピン311aを下方に駆動するので、フォーカスレンズ301aは光軸L2に沿って下方に駆動される。
なお、ピント調節レバー81の操作によって駆動距離の少ないフォーカスレンズ301aの位置を精度よく調節できるように、すなわち、ピント調節レバー81の左右方向の移動距離に対して、フォーカスレンズ301aの駆動距離が少なくなるように、伝達部材811の腕811a,811bの長さの比が定められている。
また、ピント調節レバー81の操作に要する力量(操作力量)は、操作し易く、かつ、不用意にピント調節状態が変化しないように、適宜設定されている。たとえば、ボルト821の締め付け具合を調整して伝達部材811とボディ10の支持部10bとの摩擦力を変化させることで操作力量を設定してもよい。また、ピント調節レバー取付部材814の上面部814aと、ピント調節レバー81の下面とのボディ10に対する接触力を適宜調整して、操作力量を設定してもよい。
なお、プロジェクタ部30のズーム調節機構、すなわち、ズームレンズ301bを駆動する機構も上述したフォーカスレンズ301aを駆動する機構と同じであるので、詳細な説明は省略する。
−−−ピント調節レバー81およびズーム調節レバー82について−−−
本実施の形態の電子カメラ1では、ピント調節レバー81およびズーム調節レバー82に関して、以下のように構成している。
(1) 図1(a)〜(c)に示すように、ピント調節レバー81およびズーム調節レバー82は、電子カメラ1の上面の右側に設けられている。これは、ユーザが電子カメラ1の後側から右手で操作することを考慮したためである。また、電子カメラ1の略中央上部に配設された発光部102や、撮像部40との干渉防止も理由の1つである。これにより、ピント調節レバー81およびズーム調節レバー82の操作性が向上する。
(2) 図1(b)に示すように、ピント調節レバー81とズーム調節レバー82とは、電子カメラ1の上面に前後に並べて、ズーム調節レバー82が前方に、ピント調節レバー81が後方になるように配設されている。これは、操作の順序を考慮したためである。すなわち、一般的に投影状態を調整する際には、投影する画像の画角(大きさ)を先に調整した後にピントを調節することが多い。そのため、先に操作することになるズーム調節レバー82を前方に配設し、後から操作することになるピント調節レバー81をズーム調節レバー82の後方になるように配設した。このように配設することで、最初に操作するズーム調節レバー82が後から調節することになるピント調節レバー81よりも右手人差し指や中指が掛かり易くなり、操作性が向上する。
(3) 図1(a)に示すように、ピント調節レバー81の頂部(すなわち操作入力の作用面)の高さは、ズーム調節レバー82の頂部の高さよりも高い。これは、後から操作することになるピント調節の際に、ズーム調節レバー82に指が当たり難くするためである。これにより、一旦設定した画角が、ピント調節の際に不用意に変化し難くなり、操作性が向上する。
(4) ピント調節レバー81の操作力量は、ズーム調節レバー82の操作力量よりも大きい。これは、ピント調整後、再び投影画角を調整する必要が生じた際に、ズーム調節レバー82の操作時にピント調節レバー81に指が触れても、ピント調節レバー81が動き難くするためである。なお、ピントを先に調節し、投影画角を後から調節する場合にも、一旦調整したピントがずれ難くなる。
上述した第1の実施の形態の電子カメラ1では、次の作用効果を奏する。
(1) 電子カメラ1で画像を投影する場合、電子カメラ1を机上などに置いて使用することが多いが、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82を電子カメラ1の上面に設けたことで、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82を操作しても電子カメラ1が動きにくい。これにより、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82の操作がし易くなるとともに、投影している画像の位置が動きにくくなり、操作性が向上する。
(2) 伝達部材811を介してピント調節レバー81やズーム調節レバー82の操作力を伝達することで、フォーカスレンズ301aやズームレンズ301bを駆動してピント調整や投影画角の調整を行うように構成した。これにより、ピント調整や投影画角の調整のための専用のアクチュエータが不要となり、設計コストや製造コストを低減できる。
(3) ボディ10の支持部10bに回動可能に軸支された伝達部材811によって、ピント調節レバー81やズーム調節レバー82の左右方向の操作量をフォーカスレンズ301aやズームレンズ301bの上下方向の移動量に変換するように構成した。これにより、簡単な構造でピント調整や投影画角の調整ができるので、設計コストや製造コストを低減できる。
(4) 電子カメラ1は、高さ方向(上下方向)よりも幅方向(左右方向)が長く、かつ厚さ(前後方向長さ)が薄い薄型カメラである。そのため、上面は、ボディ10を構成する面の中で最大の面積を有する面ではない。このように、電子カメラ1の厚さが薄いので、携帯性が向上する。
−−−第2の実施の形態−−−
図6,7を参照して、本発明による電子機器をカメラに適用した第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、アクチュエータを利用してフォーカスレンズ301aやズームレンズ301bを駆動する点で、第1の実施の形態と異なる。
図6は、第2の実施の形態の電子カメラ1の外観を示す図であり、図6(a),(b),(c)は、それぞれ電子カメラ1を正面、上面、背面から見た図である。第1の実施の形態と異なり、上面には、ピント調節レバー81、およびズーム調節レバー82が設けられていない。ただし、ボディ10の背面には、ピント調節ボタン83、およびズーム調節ボタン84がさらに設けられている。
ピント調節ボタン83は、プロジェクタとして投影する画像のピント調節を行うための操作ボタンであり、左右端の押圧操作が可能である。ズーム調節ボタン84は、プロジェクタとして投影する画像の拡大縮小操作(ズーム操作)を行うための操作ボタンであり、左右端の押圧操作が可能である。なお、ピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84は、電子カメラ1を机上に置いたときに操作しやすいように、ボディ10の背面の上部に上下に並べて配設されている。また、電子カメラ1が小型であり机上で動きやすいことから、調整頻度の高いピント調節ボタン83は、ズーム調節ボタン84の上部に設けられている。これにより、ピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84の操作性が向上する。
図7は、第2の実施の形態の電子カメラ1のブロック図である。電子カメラ1は、ピント調節右スイッチ83a、ピント調節左スイッチ83b、ズーム調節右スイッチ84a、およびズーム調節左スイッチ84bをさらに有する。ピント調節右スイッチ83aは、ピント調節ボタン83の右側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。ピント調節左スイッチ83bは、ピント調節ボタン83の左側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。
ズーム調節右スイッチ84aは、ズーム調節ボタン84の右側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。ズーム調節左スイッチ84bは、ズーム調節ボタン84の左側端部が押圧操作されると操作信号を制御回路50へ出力する。制御回路50は、各スイッチ83a,83b,84a,84bから出力される操作信号に基づいて投射制御回路306に制御信号を出力する。
プロジェクタ部30は、レンズ駆動回路300と、アクチュエータ830,840とをさらに備えている。レンズ駆動回路300は、投射制御回路306から出力されるフォーカス調節信号に基づいて、フォーカスレンズ301aを光軸L2方向へ進退駆動するようにアクチュエータ830を制御する。レンズ駆動回路300はさらに、投射制御回路306から出力されるズーム調節信号に基づいて、ズームレンズ301bを光軸L2方向へ進退駆動するようにアクチュエータ840を制御する。なお、投射制御回路306は、制御回路50から出力される制御信号に基づいて、フォーカス調節信号やズーム調節信号をレンズ駆動回路300に出力する。
上述したように、アクチュエータ830は、フォーカスレンズ301aを光軸L2方向へ進退駆動するためのアクチュエータであり、アクチュエータ840は、ズームレンズ301bを光軸L2方向へ進退駆動するためのアクチュエータである。
このように構成された第2の実施の形態の電子カメラ1では、ピント調節ボタン83の右側端部または左側端部を押圧することで、フォーカスレンズ301aがアクチュエータ830によって光軸L2方向へ進退駆動されるので、投影画像のピントを容易に調整できる。また、ズーム調節ボタン84の右側端部または左側端部を押圧することで、ズームレンズ301bがアクチュエータ840によって光軸L2方向へ進退駆動されるので、投影画像の画角を容易に調整できる。
また、アクチュエータ830,840を利用してフォーカスレンズ301aやズームレンズ301bを駆動するように構成したので、第1の実施の形態とは異なり、伝達部材811の配設位置との関係でピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84の配設位置が制限されることがなく、設計の自由度が広がり、配置設計が容易になる。また、操作性を優先してピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84を配設出来るようになるので、操作性が向上する。
−−−変形例−−−
(1) 上述した第1の実施の形態では、ピント調節レバー81とズーム調節レバー82とを電子カメラ1の上面に前後に並べて配設しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図8に示すように、ピント調節レバー81とズーム調節レバー82とを電子カメラ1の上面に左右に並べて配設してもよい。この場合には、ピント調節レバー81を右側に、ズーム調節レバー82を左側に配設することが望ましい。たとえば、ユーザが電子カメラ1の背面から右手の指で操作した際に、一般的には先に操作することになるズーム調節レバー82が奥に、後から操作することになるピント調節レバー81が手前になるため、一旦設定した画角が、ピント調節の際に不用意に変化し難くなり、操作性が向上する。
また、第1の実施の形態と同様に、ピント調節レバー81の頂部の高さを、ズーム調節レバー82の頂部の高さよりも高くしてもよい(図8(a),(c))。これにより、後から操作することになるピント調節の際に、ズーム調節レバー82に指が当たり難くなり、一旦設定した画角が、ピント調節の際に不用意に変化し難くなるので、操作性が向上する。
さらに、第1に実施の形態と同様の理由から、ピント調節レバー81の操作力量をズーム調節レバー82の操作力量よりも大きくしてもよい。
(2) 上述した第2の実施の形態では、ピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84は、ボディ10の背面の右側上部に上下に並べて配設されているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図9に示すように、ピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84をボディ10の背面の右側上部に左右に並べて配設してもよい。なお、この場合には、ズーム調節ボタン84を左に、ピント調節ボタン83を右に配設することが望ましい。たとえば、ユーザが電子カメラ1の背面から右手の指で操作した際に、一般的には先に操作することになるズーム調節ボタン84が奥に、後から操作することになるピントピント調節ボタン83が手前になるため、一旦設定した画角が、ピント調節の際に不用意に変化し難くなり、操作性が向上する。
(3) 上述した第2の実施の形態では、ピント調節ボタン83およびズーム調節ボタン84の頂部の高さや押圧操作に要する力量(操作力量)については特に言及していないが、たとえば、第1に実施の形態と同様に、ピント調節ボタン83の頂部の高さを、ズーム調節ボタン84の頂部の高さよりも高くしてもよい。これにより、後から操作することになるピント調節の際に、ズーム調節ボタン84に指が当たり難くなり、一旦設定した画角が、ピント調節の際に不用意に変化し難くなるので、操作性が向上する。また、第1の実施の形態と同様の理由から、ピント調節ボタン83の操作力量をズーム調節ボタン84の操作力量よりも大きくしてもよい。
(4) 上述した第2の実施の形態では、投影画角の調節用に専用のズーム調節ボタン84を設けているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図10(a)〜(c)に示すように、ズーム調節ボタン84を廃し、ズームボタン210で兼用するようにしてもよい。すなわち、カメラモードで動作中、制御回路50は、右ズームスイッチ210aまたは左ズームスイッチ210bからの操作信号を受信すると、撮影制御回路404に制御信号を出力し、投影モードで動作中、制御回路50は、右ズームスイッチ210aまたは左ズームスイッチ210bからの操作信号を受信すると、投射制御回路306に制御信号を出力する。これにより操作ボタンの数を減らすことができ、配置設計が容易になるとともに、製造コストも引き下げられる。
なお、この場合には、撮像時のズーム操作の操作性を考慮して、ズームボタン210を右に、ピント調節ボタン83を左に配設することが望ましい(図10(c))。
さらに、ピント調節ボタン83も廃し、投影モードで動作中にズームボタン210の操作によって投影画像のピント調整および画角調整を行うように構成してもよい。これにより、撮像時の焦点距離調節と、投影時のピント調節および投影画角調節とを1つの操作部材(ズームボタン210)で実施可能となる。この場合には、投影モードで動作中のズームボタン210の操作によって投影画像のピント調整を行うのか画角調整を行うのかを切り替える操作が必要となる。たとえば専用の切替ボタンを別途設け、投影モードで動作中にこの切替ボタンを押圧することで、ズームボタン210の操作によって投影画像のピント調整を行うのか画角調整を行うのかを切り替えるようにしてもよい。
また、撮像時の焦点距離調節と、投影時のピント調節および投影画角調節とを1つの操作部材(ズームボタン210)で実施可能に構成した場合に、電子カメラ1が撮像と投影とを同時に実行可能なモードに設定された際、ズームボタン210が操作されると撮像時の焦点距離調節がなされるように構成してもよい。そして、上述した専用の切替ボタンを押圧することで、ズームボタン210の操作によって投影画像のピント調整を行うのか、画角調整を行うのか、撮像時の焦点距離調節を行うのかを切り替えるようにしてもよい。
このように、1つの操作部材(ズームボタン210)で複数の項目の調整を実施可能に構成した場合には、たとえば、撮像時の焦点距離調節の際には、ズームボタン210の操作に対するズームレンズの駆動レスポンスが良好となるように設定してもよい。また、投影時のピント調節および投影画角調節の際には、ズームボタン210の操作に対する各レンズの駆動レスポンスが緩慢となるように設定してもよい。これにより、撮像時には素早く焦点距離を変更できるようになり、シャッターチャンスに強くなる。また、投影時には各レンズ301a,301bの動きが緩慢となるため、投影画像のピントや画角を調節しやすくなる。
(5) 上述の説明では、被写体像の撮影機能と、画像の投影機能とを有する電子機器の一例として電子カメラ1について説明したが、本発明は、電子カメラに限定されない。たとえば、被写体像の撮影機能と、画像の投影機能とを有する携帯可能なテレビや、画像再生装置、携帯電話機、PDA、ノートPCなど各種の電子機器に適用可能である。
(6) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
第1の実施の形態の電子カメラ1の外観図である。 第1の実施の電子カメラ1のブロック図である。 プロジェクタ部30の構成図である。 フォーカスレンズ301aを駆動する機構を模式的に示す図である。 フォーカスレンズ301aの駆動状態を模式的に示す図である。 第2の実施の形態の電子カメラ1の外観図である。 第2の実施の電子カメラ1のブロック図である。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。
符号の説明
1 電子カメラ 30 プロジェクタ装置(プロジェクタ部)
40 撮像部 50 制御回路
60 メモリ 81 ピント調節レバー
82 ズーム調節レバー 83 ピント調節ボタン
84 ズーム調節ボタン 83a ピント調節右スイッチ
83b ピント調節左スイッチ 84a ズーム調節右スイッチ
84b ズーム調節左スイッチ 107 液晶表示器
300 レンズ駆動回路 306 投射制御回路
301a フォーカスレンズ 301b ズームレンズ
811 伝達部材 830,840 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 被写体像を撮像する撮像手段と、
    画像を投影する投影手段と、
    前記投影手段によって投影された画像のピントを調節するための操作入力を受け付ける操作部材とを備え、
    前記操作部材は、電子機器の筐体上面に配設されることを特徴とする電子機器。
  2. 被写体像を撮像する撮像手段と、
    画像を投影する投影手段と、
    前記投影手段によって投影された画像のピントを調節するための操作入力を受け付ける操作部材と、
    前記操作部材で受け付けて入力された操作力を伝達して、前記投影手段のピント調節用光学部材を駆動する操作力伝達手段とを備え、
    前記操作部材は、電子機器の筐体上面に配設されることを特徴とする電子機器。
  3. 請求項2に記載の電子機器において、
    前記操作部材は、前記筐体の上面と略平行な方向に操作され、
    前記操作力伝達手段は、前記操作部材の操作方向と交差する方向に前記ピント調節用光学部材を駆動することを特徴とする電子機器。
  4. 請求項3に記載の電子機器において、
    前記操作力伝達手段は、支点を中心に回動することで、前記操作部材で受け付けて入力された操作力を伝達して前記操作部材の操作方向と略直交する方向に前記ピント調節用光学部材を駆動することを特徴とする電子機器。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器において、
    前記筐体は、略直方体形状を呈し、
    前記筐体上面は、前記筐体を構成する面の中で最大の面積を有する面ではないことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012037793A (ja) * 2010-08-10 2012-02-23 Nikon Corp 電子機器
JP2015225203A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 カシオ計算機株式会社 鏡筒調整機構及び投影装置
US11539925B2 (en) 2020-01-14 2022-12-27 Seiko Epson Corporation Projector with operation member for adjusting a position of a lens

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