JP2008249300A - 水処理薬剤の注入方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明は、経済的、簡便に、冷却水中の水処理薬剤を所定の濃度に維持することができる、開放循環冷却水系における水処理薬剤の注入方法を提供することを課題とする。
【解決手段】冷却塔から熱交換器に向かう冷却水の温度T1(℃)、熱交換器から冷却塔に戻る冷却水の温度T2(℃)から次式(1)に従って前記冷却水系への理論補給水量(M)を求め、前記理論補給水量に比例する量の水処理薬剤を前記冷却水に注入することを特徴とする水処理薬剤の注入方法の構成とした。
M=((T2−T1)×c×R/Q)×(N/(N−1))・・・(式1)
M:理論補給水量(m/h)、c:水の比熱(kcal/kg・℃)、R:冷却水の循環水量(m/h)、Q:水の蒸発潜熱(kcal/kg)、N:冷却水の濃縮倍率(倍)
さらに、前記理論補給水量(M)は、外気温度T0の関数で補正した、補正理論補給水量(Mt)を採用してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調用、各種工業用等の開放循環冷却水系に注入する水処理薬剤の注入方法に関するものである。
開放型冷却水系では、水を循環利用している。よって冷却水の蒸発・濃縮は不可避である。冷却水の蒸発・濃縮によりカルシウム等のスケールが発生し、さらに、循環利用中に微生物が増殖しスライムも発生する。加えて構成機器の軟鋼や銅の腐食が発生する問題が起こる。
こうした問題を防止して、設備機器の安全かつ効率的な運転を確保するため冷却水に水処理薬剤が注入される。
開放循環冷却水系に注入される水処理薬剤には、防食剤、スケール防止剤、スライム防除剤、及びこれらの各種成分を配剤し複数の効果を持たせた薬剤等がある。
水処理薬剤は、冷却水中に一定濃度を維持することで効果を発し、濃度が低い場合は効果が不十分となり上記各種の問題が発生する。一方、水処理薬剤の濃度が高すぎる場合は水処理薬剤の費用がかさみ不経済となるとともに、弊害をもたらすこともある。
従って、水処理薬剤を使用する場合は、使用目的に対応して最も効果的かつ経済的に注入されなければならない。即ち、水処理薬剤の機能を十分発揮させる為に開放循環冷却系で一定量以上の濃度を維持、管理することが必要である。そこで、開放循環冷却水系には、不足した水処理薬剤を適宜補充する必要が生じる。
このような水処理薬剤を冷却水に注入し、冷却水中の水処理薬剤濃度を一定に維持する手段として、従来から以下の様な方法が採用されてきた。
開放循環冷却水系への水処理薬剤の注入方法として、特許文献1、2に開示された、タイマーによって薬注ポンプを制御し、定期的に水処理薬剤を注入する方法がある。
特開平08−173971号公報 実新出願平09−10592号公報
タイマーによって薬注ポンプを制御する水処理薬剤の注入方法では、一定時間の経過後、一定量の水処理薬剤を注入するため、冷却塔や冷凍機の負荷に応じて注入量を変化させることが難しく、冷却水中の薬剤濃度を一定に維持することは困難である。従って、冷却水中で一定以上の薬剤濃度を確保するためには、過剰に注入するしかなく、経済的でなかった。
また、特許文献3、特許文献4には、水処理薬剤をトレーサー物質とし、あるいは水処理薬剤に比例した濃度のトレーサー物質を添加し、トレーサー物質を連続的に測定して水処理薬剤を注入する方法が開示されている。
しかし、特許文献3、4記載の水処理薬剤の注入方法では、冷却水中の水処理薬剤濃度を一定に維持することは可能であるが、高度な測定機器を必要とするため初期投資が多額となる。加えて、測定制御機器を安全かつ高精度に維持・運転させるためのメンテナンス費用も高いものとなる。
特開平4−296652号公報 特開2004−322058号公報
また、特許文献5に示すように、パルス発信式流量計等で補給水の補給量を測定し、補給水に対して一定量の水処理薬剤を比例注入する方法が知られている。この方法は、比較的簡便かつ装置の信頼性も高く、自動ブローによる冷却水の濃縮管理と組み合わせることで冷却水中の薬剤濃度を一定に維持することが可能である。しかし、この方法でも、高価なパルス発信式流量計を補給水ラインの配管内に設置する必要があり、経済的かつ簡便な方法とは言えない。
特開平07−119916号公報
そこで、本発明は、経済的、簡便に、冷却水中の水処理薬剤を所定の濃度に維持することができる、開放循環冷却水系における水処理薬剤の注入方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためのものである。即ち、請求項1に係る本発明は、熱交換器3cに冷却水2aを循環供給すると共にこの冷却水2aを冷却塔2で冷却し、かつ、冷却水2aの一部をブローすると共に補給水4aを供給して冷却水2aの濃縮倍率を一定に保つようにした開放循環冷却水系において、冷却塔2から熱交換器3cに向かう冷却水2a(循環水3a)の温度T1(℃)、熱交換器3cから冷却塔2に戻る冷却水2a(循環水3a)の温度T2(℃)から次式(1)
M=((T2−T1)×c×R/Q)×(N/(N−1))・・・(式1)
M:理論補給水量(m/h)、c:水の比熱(kcal/kg・℃)、R:冷却水の循環水量(m/h)、Q:水の蒸発潜熱(kcal/kg)、N:冷却水の濃縮倍率(倍)
に従って前記冷却水2aへの理論補給水量(M)を求め、前記理論補給水量に比例する量の水処理薬剤5aを前記冷却水2aに注入することを特徴とする水処理薬剤の注入方法を提供するものである。
請求項2に係る発明は、前記T1を冷却塔2から熱交換器3cに向かう冷却水配管(冷却水往配管3e)に接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(往)10を用いて、前記T2を熱交換器3cから冷却塔2に戻る冷却水配管(冷却水還配管3d)に接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(還)9を用いてそれぞれ測定することを特徴とする前記に記載の水処理薬剤の注入方法を提供するものである。
請求項3に係る本発明は、前記理論補給水量を外気温T0(℃)の関数となる補正係数を用いて補正し、該補正した理論補給水量(補正理論補給水量)に比例する量の水処理薬剤5aを注入することを特徴とする前記何れかに記載の水処理薬剤の注入方法を提供するものである。
本発明は、以上の構成であるから、水処理薬剤の冷却水中での濃度を所定の濃度に簡易・低コストに維持・管理することができる。
即ち、請求項1の発明によれば、T1、T2を測定し、その他のデータは、予め、開放循環冷却水系毎に定まる値を入力情報として用い、式(1)から理論補給水量を求めることで、開放循環冷却水系1への補給水4a量を簡易かつ制度よく把握することができ、その理論補給水量に比例した水処理薬剤5aを冷却水2aに注入することで、簡易且つ精度よく、冷却水2a中の水処理薬剤5aを所定の濃度に維持することができることとなる。
従って、従来のように、補給水4a量を実測するため、高価なパルス発信式流量計を設置する必要がなく、簡易、低コストで補給水4a量を把握することができる。またパルス発信式流量計を設置するために開放循環冷却水系の稼働を停止する必要がなく、簡便に既存の開放循環冷却水系に適用できる点、極めて優れている。
また、請求項2の発明によれば、開放循環冷却水系の稼働を停止することなく、温度センサ(往)10、(還)9を設置でき、T1、T2を測定することができる。加えて、温度センサ(還)9、(往)10を断熱材で被覆することで、T1、T2の測定精度が高くなり、理論補給水量を精度よく求めることができ、冷却水2a中の水処理薬剤5aの濃度を簡易に所定の濃度に維持することができることとなる。
さらに、請求項3の発明によれば、理論補給水量を外気温(T0)の関数となる補正係数を基に補正し、補正した理論補給水量(以下、補正理論補給水量という。)を求めることにより、より精度よく補給水量を把握し、その補正理論補給水量に比例した水処理薬剤5aを冷却水2aに注入することで、より適切に水処理薬剤5aの冷却水2a中での濃度を所定値に管理することができることとなる。
水処理薬剤の冷却水中での濃度を所定の濃度に簡易・低コストに維持・管理する目的を、熱交換器3cに冷却水2aを循環供給すると共にこの冷却水2aを冷却塔2で冷却し、かつ、冷却水2aの一部をブローすると共に補給水4aを供給して冷却水2aの濃縮倍率を一定に保つようにした開放循環冷却水系において、
冷却塔2から熱交換器3cに向かう冷却水2a(循環水3a)の温度T1(℃)を冷却塔2から熱交換器3cに向かう冷却水往配管3eに接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(往)10を用いて、熱交換器3cから冷却塔2に戻る冷却水2a(循環水3a)の温度T2(℃)を熱交換器3cから冷却塔2に戻る冷却水還配管3dに接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(還)9を用いて、それぞれ測定し、
次式(1)
M=((T2−T1)×c×R/Q)×(N/(N−1))・・・(式1)
M:理論補給水量(m/h)
c:水の比熱(kcal/kg・℃)
R:冷却水の循環水量(m/h)
Q:水の蒸発潜熱(kcal/kg)
N:冷却水の濃縮倍率(倍)
に従って前記冷却水2aへの理論補給水量(M)を求め、
さらに、前記理論補給水量(M)を外気温T0(℃)の関数となる補正係数を用いて補正し、該補正した理論補給水量(補正理論補給水量)に比例する量の水処理薬剤5aを前記冷却水2aに注入することを特徴とする水処理薬剤の注入方法の構成とすることで実現した。
なお、T1、T2は測定値であり、T1は冷却水往配管3e中の冷却水2a(循環水3a)の測定値であれば、どの位置でどのように測定した値であってもよく、T2は冷却水還配管3d中の冷却水2a(循環水3a)の測定値であれば、どの位置でどのように測定した値であってもよい。また、冷凍機等で、冷却水の入り口、出口の温度をリアルタイムに測定している場合等、開放循環冷却水系の運転情報からT1、T2の値が得られる場合には、その値を採用しても構わない。
また、T1、T2は、それぞれ単位時間当たりの平均温度を使用してもよく、例えば、1時間当たりのT1、T2、それぞれの平均値から、式(1)に従って、1時間当たりの理論補給水量を求めてもよい。
水の比熱(c)は、温度によって変化する値であるが、誤差が小さいため、1kcal/kg・℃として差し支えない。ただし、温度に対応する比熱データを予め入力しておき、冷却水2aの測定温度(T1、T2等)に対応する比熱(c)を用いれば、さらに精度よく理論補給水を求めることができる。
冷却水2aの循環水量(R)は通常一定とみなすことができるので、開放循環冷却水系毎に設計値として定まる循環水量(R)を使用して差し支えない。ただし、循環ライン3に、循環水3aの循環水量を測定するための流量計を設置してもよく、前記流量計で測定した循環水量を使用することもできる。
水の蒸発潜熱(Q)は、冷却水2aの温度に応じて定まる定数であるが、一般的に、冷却水の温度は30℃程度であるので、簡易には30℃における水の蒸発潜熱(580Kcal/Kg)を使用して差し支えない。ただし、理論補給水量の算出精度をより高めるために、温度に対応する蒸発潜熱のデータを予め入力しておき、T1、T2、又はT1、T2の平均値等に対応する水の蒸発潜熱(Q)を使用しても構わない。
冷却水の濃縮倍率(N)は、冷却水の管理目標水質と補給水水質から開放循環冷却水系毎に適宜設定した定数である。ただし、冷却水の水質情報(電気伝導率やイオン濃度)を測定し、補給水の水質情報で除した値を濃縮倍率として採用することも可能である。
従って、通常は、
補給水量(M)=
((T2−T1)×1×R/580)×(N/(N−1))・・・(式2)
として簡易的に理論補給水量を求めて差し支えない。
即ち、T1、T2を測定し、式(1)、或いは式(2)から理論補給水量を求めることで、開放循環冷却水系1への補給水4a量を把握することができる。
次に、式(1)、或いは式(2)で算出した理論補給水量(M)を外気温(T0)を基に補正する方法について説明する。
開放循環冷却水系1への補給水4a量は、T1、T2を測定し、式(1)、或いは式(2)から理論補給水量(M)として把握することができるが、前記理論補給水量(M)と、実際の補給水量(実測)との間には誤差が生じることがある。
その原因を鋭意探求した結果、誤差と外気温(T0)との間に相関関係があることを見出した。そこで、理論補給水量を外気温(T0)の関数となる補正係数を基に補正し、補正理論補給水量を求めることにより、より精度よく補給水量を把握し、その補正理論補給水量に比例した水処理薬剤5aを冷却水2aに注入することで、より適切に水処理薬剤5aの冷却水2a中での濃度を所定値に管理することができることとなる。
例えば、外気温(T0)の関数となる補正係数をηとすると、
外気温(T0)の影響を加味した補正理論補給水量Mt(m/h)は、次式(3)で求められる。
Mt=η×M・・・・(3)
ここで、例えば、補正係数(η)は、外気温(T0)の1次関数として次式(4)を用いることができる。
η=a×T0+b・・・(4)
一般的な設備であれば、係数aは0.015、bは0.5として差し支えない。なお、係数a、bを設備毎に計算することにより、より精度よく補正理論補給水量を求めることができる。具体的には、理論補給水量(M)と補給水の実測値とを比較し、一致するようa、bを設備毎に定める。また、補正係数(η)は、一次関数に限らず、二次関数その他の関数としてもよい。要は、外気温(T0)を基に、実測した補給水量に最も近い値の補正理論補給水量を求められる関数であればよい。
さらに、補正理論補給水量(Mt)は、理論補給水量(M)から外気温(T0)の関数f(T0)を減じる補正を行い、次式(5)によって算出することも可能である。なお、関数f(T0)は、補正係数(η)同様、一次、二次、その他の関数とすることができる。
Mt=M−f(T0)・・・(5)
以下、添付図面に基づいて、本発明である水処理薬剤の注入方法について詳細に説明する。
図1は、本発明である水処理薬剤の注入方法が適用される開放循環冷却水系(一例)の概略図である。
開放循環冷却水系1は、冷却水2aを溜める水槽2dに冷却水2aを空冷するファン2eを取り付け、冷却塔2の水槽2dの水位が一定以上にならないように、過剰の冷却水2aをオーバーフロー水2bとして排出するオーバーフローライン11が備えられた冷却塔2と、前記冷却塔2に連結し、前記冷却水2a(循環水3a)を循環ポンプ3bの駆動により冷凍機等の熱交換器3cに送る冷却水往配管3e、及び熱交換器3cを通過し、熱交換された冷却水2a(循環水3a)を冷却塔2に戻す冷却水還配管3d、並びに冷凍機等の熱交換器3cよりなる循環ライン3と、前記冷却塔2に連結し、前記冷却水2aが減少したときに前記水槽2dの水位を保つために、又は前記冷却水2aの濃縮倍率が上昇したときに強制ブローを行うために補給水4aを注入する補給ライン4と、理論補給水量に比例した水処理薬剤を冷却水2aに注入する水処理薬剤の注入装置8とからなる。
補給ライン4は、冷却塔2内部に挿通する補給配管4cに、水槽2dの水面の高さに連動するボールタップ4eが連結し、冷却水2aが減少したとき補給水4aを適宜補給するラインと、冷却水2aの濃縮倍率が設定値以上に上昇したときに、強制補給弁4gが開いて補給水4aを強制的に冷却塔2に補給する強制補給ライン4fとを備える。
冷却塔2の冷却水2aには、冷却水2aの電気伝導率を測定する電気伝導率計7が設置され、前記冷却水2aの電気伝導率が設定値以上になると、前記強制補給弁4gが開いて補給水4aが補給され、オーバーフロー水2bとして冷却水の一部が排出されることで、冷却水2aの濃縮倍率が所定の値に維持される。
水処理薬剤の注入装置8は、温度センサ(往)10と、温度センサ(還)9と、薬注装置5と、薬注制御装置6からなる。なお必要に応じ外気温センサ12を付加してもよい。
温度センサ(往)10は、冷却水往配管3eに設けられ、冷却塔2から熱交換器3cに向かう冷却水2aの温度(T1)を測定する。温度センサ(往)10で測定した温度T1は、後述の薬注制御装置6に送られる。
温度センサ(還)9は、冷却水還配管3dに設けられ、熱交換器3cから冷却塔2に戻る冷却水2aの温度(T2)を測定する。温度センサ(還)9で測定した温度T2も、後述の薬注制御装置6に送られる。
なお、上記、温度センサ(還)9、(往)10は、それぞれ配管内に挿通しても、配管に接触(貼付)させてもよい。配管に接触させる場合には、T1、T2の測定精度を高めるために、温度センサを含む配管部分を断熱材で覆うことが望ましい。温度センサ(還)9、(往)10を配管に接触させる方式の場合、開放循環冷却水系1の稼働を停止せずに設置することができ、補給水量を簡易、低コストで把握することができる。一方、従来のように補給水4aの流量を流量計を設置して測定する場合では、開放循環冷却水系を停止し、高価なパルス発信式流量計を設置しなければならず煩雑であった。
薬注装置5は、水処理薬剤5aを貯留するタンク5bと、前記タンク5bから水槽2d内に連絡する薬注ライン5dと、水処理薬剤5aを前記薬注ライン5dを通り水槽2dに注入するための薬注ポンプ5cとからなる。
薬注ポンプ5cは、流体を移送することができるポンプであれば、特に限定されない。なお、薬注ポンプ5cは、後述の薬注制御装置6から出力された薬注ポンプ運転シグナル6eに基づき駆動し、理論補給水量に比例する量の水処理薬剤5aを前記開放循環冷却水系1に注入するよう、薬注制御装置6で制御される。
薬注制御装置6は、測定値であるT1、T2、予め設定された、或いは測定し求めた、水の比熱(c)、循環水量(R)、水の蒸発潜熱(Q)、冷却水の濃縮倍率(N)、必要に応じ測定した外気温(T0)を基に、前述の式(1)〜式(3)、式(5)の何れかの式に従って開放循環冷却水系1への理論補給水量(M)或いは補正理論補給水量(Mt)を求め、それら求めた補給水量に比例する量の水処理薬剤5aを前記開放循環冷却水系1に注入するよう薬注ポンプ運転シグナル6eを薬注ポンプ5cに出力する。その結果、薬注ポンプ5cは、求めた補給水量に比例する量の水処理薬剤5aを前記開放循環冷却水系1に注入し、前記開放循環冷却水系1の水処理薬剤5aが所定の濃度に維持、管理されることとなる。
なお、図1においては、薬注制御装置6は、電気伝導率計7からの電気伝導率データ7aを基に、強制補給弁4gを開閉する強制補給シグナル6fを出力する機能を持つが、当然別装置として、薬注制御装置6から分離しても構わない。
実稼働中のある冷却塔で実測した補給水量(実測)と、式(2)から求めた理論補給水量(M)、及び式(3)、式(4)から求めた補正理論補給水量(Mt)の比較試験について、図2を参照し説明する。
図2は、補給水量実測値と理論補給水量及び補正理論補給水量の関係を示す図である。図2の横軸は補給水量実測値(m/h)、縦軸は式(2)、及び式(3)、式(4)から求めた補給水量計算値(m/h)である。◇は式(2)によって求められた理論補給水量、▲は、外気温(T0)を基に式(2)で求めた理論補給水量(◇)を式(3)、式(4)によって補正して求めた補正理論補給水量である。
但し、式(4)における係数a=0.015、b=0.5とした。
実測した補給水量の値と、式(2)、及び式(3)、式(4)から求めた補給水量計算値とが一致すれば、一次関数y=x上に、◇、▲はプロットされることとなる。
ところが、外気温による補正を行わない式(2)より求めた理論補給水量◇は、全体的に若干高めの値となる。
従って、理論補給水量を基に水処理薬剤を注入した場合、水処理薬剤の濃度が所定の濃度よりやや高くなることとなる。しかし、式(1)、(2)で求めた理論補給水量を基に水処理薬剤の注入量を決定しても、水処理薬剤の不足はなく、水処理薬剤の機能を発揮させるという点では、開放循環冷却水系の実際の稼働において支障はない。
一方、プロットされた補正理論補給水量▲は、実際の補給水量(実測)に極めて近い値を示していることがわかり、外気温(T0)の関数で補正する、式(3)、式(4)を用いた理論補給水量の補正方法が有効であることがわかる。
即ち、補正理論補給水量を基に水処理薬剤の注入量を決定することで、より水処理薬剤の濃度を適正値に近づけること(節約)ができることとなり、より経済的である。
本発明である水処理薬剤の注入方法が適用される開放循環冷却水系(一例)の概略図である。 補給水量実測値と理論補給水量及び補正理論補給水量の関係を示す図である。
符号の説明
1 開放循環冷却水系
2 冷却塔
2a 冷却水
2b オーバーフロー水
2d 水槽
2e ファン
3 循環ライン
3a 循環水
3b 循環ポンプ
3c 熱交換器
3d 冷却水還配管
3e 冷却水往配管
4 補給ライン
4a 補給水
4c 補給配管
4e ボールタップ
4f 強制補給ライン
4g 強制補給弁
5 薬注装置
5a 水処理薬剤
5b タンク
5c 薬注ポンプ
5d 薬注ライン
6 薬注制御装置
6e 薬注ポンプ運転シグナル
6f 強制補給シグナル
7 電気伝導率計
7a 電気伝導率データ
8 水処理薬剤の注入装置
9 温度センサ(還)
10 温度センサ(往)
11 オーバーフローライン
12 外気温センサ

Claims (3)

  1. 熱交換器に冷却水を循環供給すると共にこの冷却水を冷却塔で冷却し、かつ、冷却水の一部をブローすると共に補給水を供給して冷却水の濃縮倍率を一定に保つようにした開放循環冷却水系において、冷却塔から熱交換器に向かう冷却水(循環水)の温度T1(℃)、熱交換器から冷却塔に戻る冷却水(循環水)の温度T2(℃)から次式(1)に従って前記冷却水への理論補給水量(M)を求め、前記理論補給水量に比例する量の水処理薬剤を前記冷却水に注入することを特徴とする水処理薬剤の注入方法。
    M=((T2−T1)×c×R/Q)×(N/(N−1))・・・(式1)
    M:理論補給水量(m/h)
    c:水の比熱(kcal/kg・℃)
    R:冷却水の循環水量(m/h)
    Q:水の蒸発潜熱(kcal/kg)
    N:冷却水の濃縮倍率(倍)
  2. 前記T1を冷却塔から熱交換器に向かう冷却水配管(冷却水往配管)に接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(往)を用いて、前記T2を熱交換器から冷却塔に戻る冷却水配管(冷却水還配管)に接触させ、かつ断熱材で被覆した温度センサ(還)を用いてそれぞれ測定することを特徴とする請求項1に記載の水処理薬剤の注入方法。
  3. 前記理論補給水量を外気温T0(℃)の関数となる補正係数を用いて補正し、該補正した理論補給水量(補正理論補給水量)に比例する量の水処理薬剤を注入することを特徴とする請求項1または2に記載の水処理薬剤の注入方法。
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