JP2008249242A - 冷凍サイクル用アキュムレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒排出管がタンクの胴内周面に当たることを防止しうる冷凍サイクル用アキュムレータを提供する。
【解決手段】アキュムレータ4は、円筒状の胴11、ならびに胴11の上端開口を閉鎖しかつ冷媒入口ポート15および冷媒出口ポート16を有する金属製蓋12よりなるタンク10と、タンク10内に配置された冷媒排出管13と、冷媒排出管13に取り付けられたデフレクタ14とを備えている。デフレクタ14は、頂壁14aと、頂壁14aの周縁部に一体に形成されかつ下方に向かって径方向外方に傾斜した円錐状の周壁14bとよりなる。デフレクタ14の周壁14b下端部に、外周縁部が胴11の周壁11a内周面に全周にわたって接触する外向きフランジ35を形成する。外向きフランジ35の外周縁に、周方向に間隔をおいて複数の切り欠き36を形成する。
【選択図】図2
【解決手段】アキュムレータ4は、円筒状の胴11、ならびに胴11の上端開口を閉鎖しかつ冷媒入口ポート15および冷媒出口ポート16を有する金属製蓋12よりなるタンク10と、タンク10内に配置された冷媒排出管13と、冷媒排出管13に取り付けられたデフレクタ14とを備えている。デフレクタ14は、頂壁14aと、頂壁14aの周縁部に一体に形成されかつ下方に向かって径方向外方に傾斜した円錐状の周壁14bとよりなる。デフレクタ14の周壁14b下端部に、外周縁部が胴11の周壁11a内周面に全周にわたって接触する外向きフランジ35を形成する。外向きフランジ35の外周縁に、周方向に間隔をおいて複数の切り欠き36を形成する。
【選択図】図2
Description
この発明は、冷凍サイクル用アキュムレータに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図2の上下を上下というものとする。
また、この明細書において、「超臨界冷凍サイクル」とは、高圧側において、冷媒が臨界圧力を超えた超臨界状態となる冷凍サイクルを意味するものとし、「超臨界冷媒」とは、超臨界冷凍サイクルに用いられる冷媒を意味するものとする。
たとえば自動車に搭載されるカーエアコンとして、圧縮機、コンデンサ、エバポレータ、減圧器および気液分離器を備えており、かつフロン系の冷媒が用いられる冷凍サイクルが広く用いられる。
従来、このような冷凍サイクルの気液分離器として、上端が開口するとともに下端が閉鎖された筒状の金属製胴、ならびに胴の上端部に溶接されて胴の上端開口を閉鎖しかつ冷媒入口ポートおよび冷媒出口ポートを有する金属製蓋よりなるタンクと、タンク内に配置され、かつ一端の冷媒吐出端が冷媒出口ポートに接続されるとともに他端の冷媒吸入端がタンク内に溜められる液相冷媒の液面よりも上方に位置する略U字状冷媒排出管と、冷媒排出管に取り付けられたキャップ状のプラスチック製デフレクタとを備えており、冷媒排出管の冷媒吸入端がデフレクタ内に位置しているアキュムレータが用いられていた(特許文献1参照)。
ところで、近年、環境上の観点から、圧縮機、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、気液分離器およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつたとえばCO2(二酸化炭素)などの超臨界冷媒が用いられる超臨界冷凍サイクルが提案されている。
この超臨界冷凍サイクルの気液分離器としては、超臨界冷媒であるCO2の使用圧力が、従来の冷凍サイクルの冷媒であるフロン系冷媒の使用圧力よりもかなり高くなるので、特許文献1記載のアキュムレータの胴および蓋の肉厚を、フロン系冷媒を用いる冷凍サイクルの場合よりも大きくしてタンクの耐圧性を向上させたものが用いられる。
しかしながら、特許文献1記載のアキュムレータにおいては、冷媒排出管は、一端が蓋に固定されているだけであり、しかもタンクの胴の内周面とデフレクタの周縁部との間に隙間が存在するので、振動によって冷媒排出管が胴の内周面に当たり、異音が発生するおそれがある。
特開2002−5545号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、冷媒排出管がタンクの胴内周面に当たることを防止しうる冷凍サイクル用アキュムレータを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)上端が開口するとともに下端が閉鎖された筒状の金属製胴、ならびに胴の上端開口を閉鎖しかつ冷媒入口ポートおよび冷媒出口ポートを有する金属製蓋よりなるタンクと、タンク内に配置され、かつ一端の冷媒吐出端が冷媒出口ポートに接続されるとともに他端の冷媒吸入端がタンク内に溜められる液相冷媒の液面よりも上方に位置する略U字状冷媒排出管と、冷媒排出管に取り付けられたデフレクタとを備えた冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
デフレクタが、頂壁と、頂壁の周縁部に一体に形成されかつ下方にのびる周壁とよりなり、デフレクタの周壁に、タンクの胴の周壁内周面に接触する接触部が、冷媒の通過を妨げないように設けられている冷凍サイクル用アキュムレータ。
デフレクタが、頂壁と、頂壁の周縁部に一体に形成されかつ下方にのびる周壁とよりなり、デフレクタの周壁に、タンクの胴の周壁内周面に接触する接触部が、冷媒の通過を妨げないように設けられている冷凍サイクル用アキュムレータ。
2)デフレクタの周壁が平坦な円形であり、同じく周壁が下方に向かって径方向外方に傾斜した円錐状であり、接触部が、周壁に形成されかつ外周縁部が胴の周壁内周面に全周にわたって接触する外向きフランジからなり、外向きフランジに冷媒通過部が形成されている上記1)記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
3)冷媒通過部が、デフレクタの外向きフランジの外周縁に、周方向に間隔をおいて形成された複数の切り欠きからなる上記2)記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
4)冷媒通過部が、デフレクタの外向きフランジに、周方向に間隔をおいて形成された複数の貫通穴からなる上記2)記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
5)デフレクタの外向きフランジが、周壁の下端部に形成されている上記2)〜4)のうちのいずれかに記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
6)デフレクタの頂壁に冷媒排出管の一方の直管部が通される管挿通穴が形成され、頂壁上面における管挿通穴の周囲の部分に筒状の立ち上がり部が一体に形成され、冷媒排出管の管挿通穴に通される直管部に、2つの環状ビードが、直管部の長さ方向に間隔をおいて形成され、下側の環状ビードがデフレクタの頂壁の下面に下方から係合するとともに、上側の環状ビードが立ち上がり部の上端部に上方から係合することにより、デフレクタの上下方向の移動が阻止されている上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
7)デフレクタの頂壁に形成された立ち上がり部が、下端から上方に向かって縮径された円錐状であり、冷媒排出管の一方の直管部に形成された上側の環状ビードの外径が、デフレクタの頂壁の管挿通穴の内径よりも小さくかつ立ち上がり部の上端開口の内径よりも大きく、同じく下側の環状ビードの外径が、デフレクタの頂壁の管挿通穴の内径よりも大きくなっている上記6)記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
上記1)のアキュムレータによれば、デフレクタが、頂壁と、頂壁の周縁部に一体に形成されかつ下方にのびる周壁とよりなり、デフレクタの周壁にタンクの胴の内周面に接触する接触部が設けられているので、接触部の働きにより、振動によって冷媒排出管が胴の内周面に当たることが防止され、その結果異音が発生される。また、接触部が、冷媒の通過を妨げないように設けられているので、冷媒入口ポートを通ってタンク内に入り、デフレクタに当たった気液混相の冷媒および冷媒中に含まれる圧縮機潤滑油のうち、比重の大きい液相冷媒および圧縮機潤滑油は、接触部に妨げられることなく下方に流れてタンクの下部に溜まる。
上記2)のアキュムレータによれば、接触部を比較的簡単に形成することができる。
上記3)のアキュムレータによれば、冷媒通過部を比較的簡単に形成することができる。また、切り欠きを通過した液相冷媒はタンクの胴の周壁内周面に沿って下方に流れることになるので、整流作用が生じて液相冷媒の流れがスムーズになり、気相冷媒との分離性が向上する。
上記4)のアキュムレータによれば、冷媒通過部を比較的簡単に形成することができる。
上記6)のアキュムレータによれば、デフレクタを、比較的簡単に、冷媒排出管に対して上下動しないように取り付けることができる。
上記7)のアキュムレータによれば、冷媒排出管の冷媒吐出端を蓋の冷媒出口ポートに接続する前に、冷媒排出管の冷媒吐出端側の直管部を、デフレクタの管挿通穴に通すことによって、デフレクタを、比較的簡単に、冷媒排出管に対して上下動しないように取り付けることができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。この実施形態は、この発明によるアキュムレータを、超臨界冷凍サイクルに適用したものである。
なお、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1は超臨界冷凍サイクルを示し、図2はアキュムレータの全体構成を示し、図3および図4はその要部の構成を示す。
図1において、超臨界冷凍サイクルは、たとえばCO2(二酸化炭素)などの超臨界冷媒が用いられるものであって、圧縮機(1)、ガスクーラ(2)、エバポレータ(3)、気液分離器としてのアキュムレータ(4)、減圧器としての膨張弁(5)、およびガスクーラ(2)から出てきた冷媒とエバポレータ(3)から出てアキュムレータ(4)を通過してきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器(6)とを備えている。この超臨界冷凍サイクルは、たとえばカーエアコンとして自動車などの車両に搭載される。なお、超臨界冷媒としては、CO2に代えて、エチレン、エタン、酸化窒素なども使用可能である。
図2に示すように、アキュムレータ(4)は、上端が開口するとともに下端が閉鎖された円筒状のアルミニウム製胴(11)、および胴(11)の上端部に溶接されて胴(11)の上端開口を閉鎖するアルミニウム製蓋(12)からなるタンク(10)と、タンク(10)内に配置されたアルミニウム製の略U字状冷媒排出管(13)と、冷媒排出管(13)に取り付けられたキャップ状のプラスチック製デフレクタ(14)とを備えている。
タンク(10)の胴(11)は、円筒状の周壁(11a)と、周壁(11a)の下端に一体に形成された底壁(11b)とよりなる。タンク(10)の蓋(12)は円板状であり、その下面の周縁部に、胴(11)の周壁(11a)と同一の厚みを有する短円筒状の環状垂下壁(12a)が一体に形成されている。胴(11)の周壁(11a)上端部と、蓋(12)の環状垂下壁(12a)下端部とが溶接されている。溶接部を(W)で示す。蓋(12)に、上下方向に伸びる冷媒入口ポート(15)および冷媒出口ポート(16)がそれぞれ貫通状に形成されている。蓋(12)の下面には2つの下方突出部(17)(18)が一体に形成されており、冷媒入口ポート(15)および冷媒出口ポート(16)は、それぞれ蓋(12)の上面と両下方突出部(17)(18)の下端面との間に形成され、その下端は下方突出部(17)(18)の下端面に開口している。冷媒入口ポート(15)は、蓋(12)の上面から下方に伸びかつ蓋(12)の下面近傍の高さ位置まで至る中径部(15a)と、一方の下方突出部(17)の下端面から上方に伸びかつ蓋(12)の下面と同一高さ位置まで至る大径部(15b)と、中径部(15a)の下端と大径部(15b)の上端とを通じさせる小径部(15c)とよりなる。冷媒出口ポート(16)は、蓋(12)の上面から下方に伸びかつ冷媒入口ポート(15)の中径部(15a)下端よりも若干上方の高さ位置まで至る大径部(16a)と、他方の下方突出部(18)の下端面から上方に伸びかつ蓋(12)の下面と同一高さ位置まで至る小径部(16b)と、大径部(16a)の下端と小径部(16b)の上端とを通じさせる中径部(16c)とよりなる。なお、図示は省略したが、蓋(12)の冷媒入口ポート(15)および冷媒出口ポート(16)の上端部には、超臨界冷凍サイクルの配管を構成するパイプが接続されている。
冷媒入口ポート(15)内には、冷媒中に含まれる異物を除去するストレーナ(20)が、タンク(10)外部から着脱しうるように設置されている。ストレーナ(20)は、上端が開口するとともに下端が閉鎖された円筒状のプラスチック製フレーム(21)を備えている。フレーム(21)の周壁および底壁にはそれぞれ開口が形成されており、これらの開口は、フレーム(21)に固定されたナイロンなどからなるプラスチック製メッシュ(22)により覆われている。フレーム(21)の周壁の外径は、冷媒入口ポート(15)の小径部(15c)内に挿入しうるような大きさとなっており、フレーム(21)の周壁上端部に、冷媒入口ポート(15)の中径部(15a)と小径部(15c)との間の肩部(15d)に受けられる外向きフランジ(23)が一体に形成されている。また、フレーム(21)の下端は、蓋(12)の下方突出部(17)の下端と同一高さ位置か、あるいはこれよりも若干上方の高さ位置にある。そして、ストレーナ(20)は、上方から蓋(12)の冷媒入口ポート(15)内に挿入され、外向きフランジ(23)が中径部(15a)と小径部(15c)との間の肩部(15d)に受けられることによって、タンク(10)外部から着脱しうるように設置されている。設置状態において、ストレーナ(20)のフレーム(21)外周面と、冷媒入口ポート(15)の大径部(15b)内周面との間には所定の間隙が形成されている。
冷媒排出管(13)は、上下方向に伸びる2つの直管部(13a)(13b)と、両直管部(13a)(13b)の下端どうしを連結する円弧状部(13c)とよりなり、第1の直管部(13a)上端の冷媒吐出端が冷媒出口ポート(16)に接続されるとともに、第2の直管部(13b)上端の冷媒吸入端が冷媒入口ポート(15)の下端(下方突出部(17)の下端)よりも上方、すなわちタンク(10)内に溜められる液相冷媒(図示略)の液面よりも上方に位置している。冷媒排出管(13)の第1直管部(13a)の上端部は、冷媒出口ポート(16)内にその上端が大径部(16a)の下部に至るまで挿入され、大径部(15b)内に存在する部分が拡管されることにより蓋(12)に固定されている。拡管部を(24)で示す。また、冷媒排出管(13)における冷媒出口ポート(16)の下方に存在する部分に、下方突出部(18)の下端面における冷媒出口ポート(16)の下端開口の周縁部に係合する位置決め用環状ビード(25)が形成されている。冷媒排出管(13)の円弧状部(13c)の下端部には潤滑油戻し穴(26)が形成されている。潤滑油戻し穴(26)は、タンク(10)内に溜まる潤滑油(図示略)の油面よりも下方に位置するようになっている。
デフレクタ(14)は、平坦な円形の頂壁(14a)と、頂壁(14a)の周縁部に一体に形成されかつ下方に向かって拡径された円錐状の周壁(14b)とを備えており、周壁(14b)に、タンク(10)の胴(11)の周壁(11a)内周面に接触する接触部が形成されている。接触部は、周壁(14b)の下端部に一体に形成され、かつ外周縁がタンク(10)の胴(11)の周壁(11a)内周面に全周にわたって接触した外向きフランジ(35)からなる。外向きフランジ(35)の外周縁に、周方向に間隔をおいて複数の切り欠き(36)が形成されており、これらの切り欠き(36)が冷媒通過部となっている(図3参照)。
デフレクタ(14)の頂壁(14a)に、冷媒排出管(13)の両直管部(13a)(13b)が通される2つの管挿通穴(27)(28)が形成されている。冷媒排出管(13)の第1直管部(13a)が通される第1の管挿通穴(27)の内径は、第1直管部(13a)の外径よりも若干大きくなっている。デフレクタ(14)の頂壁(14a)上面における第1管挿通穴(27)の周囲の部分に、筒状の立ち上がり部(30)が一体に形成されている。立ち上がり部(30)は下端から上方に向かって縮径された円錐状である。冷媒排出管(13)の第1直管部(13a)に、2つのデフレクタ保持用環状ビード(31)(32)が、上下方向(第1直管部(13a)の長さ方向)に、立ち上がり部(30)の高さと同一の間隔をおいて形成されている。上側の環状ビード(31)の外径は立ち上がり部(30)の上端開口の内径よりも大きくなっているとともに、第1管挿通穴(27)の内径以下の大きさとなり、下側の環状ビード(32)の外径は第1管挿通穴(27)の内径よりも大きくなっており、したがって下側の環状ビード(32)の外径が、上側の環状ビード(31)の外径よりも大きくなっている。そして、上側の環状ビード(31)が立ち上がり部(30)の上端部に上方から係合するとともに、下側の環状ビード(32)がデフレクタ(14)の頂壁(14a)下面に下方から係合することにより、デフレクタ(14)の上下方向の移動が阻止されている(図4参照)。ここで、上側環状ビード(31)の外径は、第1直管部(13a)をデフレクタ(14)の頂壁(14a)の第1管挿通穴(27)に下方から通した場合、立ち上がり部(30)が弾性変形して立ち上がり部(30)の上端開口を通過するような大きさであり、上述した下方突出部(18)の下端面に係合している位置決め用環状ビード(25)の外径も、上側環状ビード(31)の外径と等しくなっている。冷媒排出管(13)の冷媒吸入端側の第2の直管部(13b)が通される第2の管挿通穴(28)の内径は、第2直管部(13b)の外径以上の大きさとなっている。なお、第2管挿通穴(28)は、デフレクタ(14)の頂壁(14a)と周壁(14b)とに跨って形成されていてもよい。
タンク(10)内において、冷媒排出管(13)の両直管部(13a)(13b)間には、合成樹脂製布からなる袋(33a)内に乾燥剤(33b)が入れられた乾燥剤ユニット(33)が配置されている。
ここで、デフレクタ(14)の上端、すなわち頂壁(14a)と、タンク(10)における胴(11)および蓋(12)の溶接部(W)との距離(L1)は、胴(11)と蓋(12)との溶接時に、デフレクタ(14)に熱影響を及ぼさないような距離、たとえば50mm以上となっていることが好ましい。また、蓋(12)の下面における冷媒入口ポート(15)側の下方突出部(17)の下端と、冷媒排出管(13)の冷媒吸入端との距離(L2)は、液相冷媒の冷媒吸入端からの冷媒排出管(13)内への吸入を効果的に防止することを考慮すると、5mm以上であることが好ましい。
上述したアキュムレータ(4)は、次のようにして製造される。
まず、冷媒排出管(13)の両直管部(13a)(13b)をデフレクタ(14)の頂壁(14a)の両管挿通穴(27)(28)に下方から通す。この時点では、冷媒排出管(13)の第1直管部(13a)に3つの環状ビード(25)(31)(32)が形成されるとともに円弧状部(13c)に潤滑油戻し穴(26)が形成されているが、拡管部(24)は形成されていない。第1直管部(13a)を第1管挿通穴(27)に通す際には、立ち上がり部(30)が弾性変形することにより位置決め用環状ビード(25)およびデフレクタ保持用の上側環状ビード(31)が立ち上がり部(30)の上端開口を通過する。その後、デフレクタ保持用の上側環状ビード(31)が立ち上がり部(30)の上端開口を通過すると、立ち上がり部(30)が自身の弾性により元の状態に戻り、上側環状ビード(31)が立ち上がり部(30)の上端部に上方から係合する。これと同時に、下側環状ビードが頂壁(14a)下面に下方から係合する。
ついで、第1直管部(13a)の上端部を、蓋(12)の下方から冷媒出口ポート(16)内に、その上端が大径部(15b)の下部に至りかつ位置決め用環状ビード(25)が下方突出部(18)の下端面に係合するまで挿入する。ついで、第1直管部(13a)における冷媒出口ポート(16)の大径部(16a)内に存在する部分を上方から拡管することにより拡管部(24)を形成し、冷媒排出管(13)を蓋(12)に固定する。
ついで、乾燥剤ユニット(33)を所定の位置に配置した後、冷媒排出管(13)が胴(11)内に入るように蓋(12)を胴(11)上に配置し、外側から胴(11)の周壁(11a)上端部と、蓋(12)の環状垂下壁(12a)下端部とを溶接する。最後に、ストレーナ(20)を、上方から冷媒入口ポート(15)内に挿入する。こうして、アキュムレータ(4)が製造される。
上述したアキュムレータにおいて、エバポレータ(3)を通過した液相冷媒を含む気相冷媒が、蓋(12)の冷媒入口ポート(15)を通ってタンク(10)内に流入する。このとき、ストレーナ(20)のフレーム(21)内に入った冷媒は、その大部分がフレーム(21)の周壁に形成された開口を通って冷媒入口ポート(15)の大径部(15b)の内周面に向かって吹き付けられ、大径部(15b)の内周面に当たって勢いを殺された状態で下方に流下してタンク(10)内に入る。また、残りの冷媒は、フレーム(21)の底壁に形成された開口を通って下方に流出してタンク(10)内に入る。
タンク(10)内に入った冷媒は勢いを殺された状態でデフレクタ(14)に当たり、これにより効率良く気液分離される。また、デフレクタ(14)の頂壁(14a)に当たった気液混相の冷媒および冷媒中に含まれる圧縮機潤滑油のうち、比重の大きい液相冷媒および圧縮機潤滑油は、周壁(14b)を伝って下方に流れて、外向きフランジ(35)の切り欠き(36)を通過し、タンク(10)の胴(11)の周壁(11a)内周面に沿って下方に流れるので、整流作用が生じて液相冷媒の流れがスムーズになり、気相冷媒との分離性が一層向上する。周壁(11a)内周面に沿って下方に流れた液相の冷媒および冷媒中に含まれる圧縮機潤滑油は、タンク(10)内の底部に溜められる。圧縮機潤滑油は、潤滑油戻し穴(26)から冷媒排出管(13)内に吸入されて、圧縮機に戻される。
一方、気相の冷媒は、乾燥剤ユニット(33)を通過して水分が除去された後、冷媒排出管(13)の冷媒吸入端から吸入され、冷媒排出管(13)および冷媒出口ポート(16)を通ってタンク(10)外に排出され、圧縮機(1)に送られる。
図5はデフレクタの変形例を示す。
図5に示すデフレクタ(14)の場合、外向きフランジ(35)に複数の円形貫通穴(40)が周方向に間隔をおいて形成されており、これらの貫通穴(40)が冷媒通過部となっている。その他の構成は、図1〜図4に示すデフレクタ(14)と同様である。
(4):アキュムレータ
(10):タンク
(11):胴
(11a):周壁
(12):蓋
(13):冷媒排出管
(13a):第1直管部
(14):デフレクタ
(14a):頂壁
(14b):周壁
(27):第1管挿通穴
(30):立ち上がり部
(31)(32):デフレクタ保持用環状ビード
(35):外向きフランジ
(36):切り欠き
(40):貫通穴
(10):タンク
(11):胴
(11a):周壁
(12):蓋
(13):冷媒排出管
(13a):第1直管部
(14):デフレクタ
(14a):頂壁
(14b):周壁
(27):第1管挿通穴
(30):立ち上がり部
(31)(32):デフレクタ保持用環状ビード
(35):外向きフランジ
(36):切り欠き
(40):貫通穴
Claims (7)
- 上端が開口するとともに下端が閉鎖された筒状の金属製胴、ならびに胴の上端開口を閉鎖しかつ冷媒入口ポートおよび冷媒出口ポートを有する金属製蓋よりなるタンクと、タンク内に配置され、かつ一端の冷媒吐出端が冷媒出口ポートに接続されるとともに他端の冷媒吸入端がタンク内に溜められる液相冷媒の液面よりも上方に位置する略U字状冷媒排出管と、冷媒排出管に取り付けられたデフレクタとを備えた冷凍サイクル用アキュムレータにおいて、
デフレクタが、頂壁と、頂壁の周縁部に一体に形成されかつ下方にのびる周壁とよりなり、デフレクタの周壁に、タンクの胴の周壁内周面に接触する接触部が、冷媒の通過を妨げないように設けられている冷凍サイクル用アキュムレータ。 - デフレクタの周壁が平坦な円形であり、同じく周壁が下方に向かって径方向外方に傾斜した円錐状であり、接触部が、周壁に形成されかつ外周縁部が胴の周壁内周面に全周にわたって接触する外向きフランジからなり、外向きフランジに冷媒通過部が形成されている請求項1記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
- 冷媒通過部が、デフレクタの外向きフランジの外周縁に、周方向に間隔をおいて形成された複数の切り欠きからなる請求項2記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
- 冷媒通過部が、デフレクタの外向きフランジに、周方向に間隔をおいて形成された複数の貫通穴からなる請求項2記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
- デフレクタの外向きフランジが、周壁の下端部に形成されている請求項2〜4のうちのいずれかに記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
- デフレクタの頂壁に冷媒排出管の一方の直管部が通される管挿通穴が形成され、頂壁上面における管挿通穴の周囲の部分に筒状の立ち上がり部が一体に形成され、冷媒排出管の管挿通穴に通される直管部に、2つの環状ビードが、直管部の長さ方向に間隔をおいて形成され、下側の環状ビードがデフレクタの頂壁の下面に下方から係合するとともに、上側の環状ビードが立ち上がり部の上端部に上方から係合することにより、デフレクタの上下方向の移動が阻止されている請求項1〜5のうちのいずれかに記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
- デフレクタの頂壁に形成された立ち上がり部が、下端から上方に向かって縮径された円錐状であり、冷媒排出管の一方の直管部に形成された上側の環状ビードの外径が、デフレクタの頂壁の管挿通穴の内径よりも小さくかつ立ち上がり部の上端開口の内径よりも大きく、同じく下側の環状ビードの外径が、デフレクタの頂壁の管挿通穴の内径よりも大きくなっている請求項6記載の冷凍サイクル用アキュムレータ。
Priority Applications (1)
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