JP2008247600A - 被再利用品の流通管理支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 被再利用品の在庫状況等に適切に対応して、修理区分毎の出庫数(納品数)を容易に且つ改修業者間で公平性を欠くことなく算出できる被再利用品の流通管理支援システムを提供する。
【解決手段】 使用に供され回収された後に再生処理されることによって再利用可能な被再利用品の在庫状況等をコンピュータのデータ処理により管理し、回収された被再利用品の保管及び出庫を管理する管理者を支援するための被再利用品の流通管理支援システムであって、被再利用品の再生処理を行う改修業者による被再利用品の出庫依頼毎に、被再利用品の機種別に、機種夫々に設定された複数の修理区分毎に、管理者が保管する出庫依頼された機種に含まれる被再利用品の総数に対する前記修理区分に分類される被再利用品の割合に基づいて、改修業者に提供する修理区分別提供数を算出する修理区分別提供数算出手段17を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使用に供され回収された後に再利用可能な被再利用品の少なくとも在庫状況をコンピュータのデータ処理により管理し、回収された前記被再利用品の保管及び出庫を管理する管理者を支援する被再利用品の流通管理支援システムに関する。
ユーティリティ使用量を計測するガスメータや水道メータ等には、計量法で定められた検定有効期限があり、検定有効期限が到来すると故障していなくても取り外し、検定有効期限が到来していない良品メータ(新品メータまたは再生処理済みメータ)と交換する必要がある。尚、ガスメータ等では、検定有効期限の満了等により取り外されたメータには、一部部品の交換等の再生処理を施された上で再利用されるものもある。
従来、新品部品のみを使用した新品メータ、使用済み品を再生処理した再生処理済みメータ、及び、使用済み品の内の再利用可能な再利用メータの保管管理を行う物流業者(管理者)では、メータの取り付け・取り外しを行う工事業者が取り外した再利用メータの回収及び保管、メータの再生処理を行うメーカ(改修業者)からの出庫依頼に応じた再利用メータの納品、メーカから出荷された再生処理後の再生処理済みメータの保管、及び、工事業者からの出庫依頼に応じた新品メータ及び再生処理済みメータの出庫等を行っている。一般的に、メーカによる再利用メータの出庫依頼は、再利用メータの品名毎に必要な再利用メータの数量を指定して行われている。
ここで、ガスメータの生産から再利用に至るまでの1サイクルを通した流通経路について簡単に説明する。図10に示すように、ガスメータは、新品メータまたは再生処理済みメータとしてメーカの工場で生産され出荷されると、一旦、物流業者の倉庫に保管される。ここで、ガスメータは使用前在庫として管理される。倉庫に保管されたガスメータは、工事業者に出荷され、ガス消費者宅に設置される。
ガスメータの設置事由(ガスメータの使用を開始する機会)としては、大別して以下の4種類が挙げられる。先ず、上述した検定有効期限の満了(以下、適宜「検満」と略称する)による旧ガスメータの交換による設置がある。第2に、新築住宅等の新規にガス供給を開始する場合の「新設」による設置がある。第3に、ガス消費者におけるガス消費機器の増減に伴う需要変動に対応するためにガスメータの機種(規格や性能等)を変更する「機種変更」による設置がある。尚、ガスメータの機種の変更は、「検満」や後述する「故障」においても起こり得るが、純粋にガスメータの機種の変更だけを行う場合を「機種変更」とする。第4に、ガスメータの故障に伴い正常なガスメータと交換する場合の「故障」による設置がある。上記4種類の設置事由の内、第1、第3及び第4の設置事由では、ガスメータが使用済ガスメータと交換されるため、旧ガスメータの取り外し作業を伴う。因みに、使用済ガスメータが取り外され回収される回収事由としては、上記第1、第3及び第4の設置事由に加えて、ガス供給を終了してガスメータを完全に取り外す場合の「全除」による回収がある。
上記各設置事由により、ガス消費者宅に設置されたガスメータは、上記各回収事由が発生するまで、ガス消費者宅で継続して使用される。
検満等の回収事由が発生すると、ガスメータは工事業者により取り外され、使用済品として物流業者の倉庫に回収され保管される。ここで、使用済のガスメータは、使用済在庫として管理される。倉庫に保管された使用済ガスメータは、再利用可能部品を含む再生可能なガスメータは、再生可能使用済品としてメーカに納品され、メーカにおいて修理され、再生品(再生処理済みメータ)の生産に再利用される。
尚、特に、ガスメータや電力メータ等のメータを管理保管する物流業者では、検満や新設、機種変更等の予測可能な事由による工事業者からの出庫依頼や、直前まで予測困難な事由による工事業者からの出庫依頼、更には、故障等の予測できない事由による工事業者からの出庫依頼に対しても、適切に対応する必要がある。このため、メーカに対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注を適切に実施すると共に、メーカからの再利用メータに対する出庫依頼に確実に対応する必要がある。
メータの管理保管に関する技術には、例えば、物流業者において、過去の発注数(または納品数)の実績から、工事業者に提供する必要発注数量を求め、メーカに対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注数量を決定する流通管理システムがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、再利用メータ等の被再利用品は、一般的に、再生処理された回数が多くなるほど交換部品点数や点検工数が多くなる。このため、物流業者では、保管する被再利用品を、再生処理回数、交換部品点数、または、点検工数等に応じた複数の修理区分に分類し、修理区分毎に被再利用品の在庫状況等を管理している。
物流業者において被再利用品が修理区分毎に分類して管理されている場合には、メーカによる被再利用品の出庫依頼は、例えば、被再利用品の品名や修理区分毎に数量を指定して行われる場合がある。この場合には、具体的には、物流業者が、2ヶ月前に、物流業者に保管されている被再利用品の修理区分毎の在庫比率に基づいて、メーカが物流業者に出庫依頼を行う際の修理区分毎の出庫比率を指定し、メーカは、出庫依頼の際に物流業者により2ヶ月前に指定された修理区分毎の出庫比率を基に、被再利用品の修理区分毎の出庫依頼数を指定していた。
特開2006−273577号公報
しかしながら、上述したように、物流業者が予め出庫比率を指定する場合には、メーカからの出庫依頼時において物流業者の現在庫における被再利用品(再利用メータ)の修理区分毎の在庫比率と、物流業者が2ヶ月前にメーカに対して指定した出庫比率の間に乖離が生じる場合がある。この場合には、物流業者において、所定の修理区分の被再利用品の数が不足する場合があり、当該修理区分の被再利用品については、メーカの出庫依頼に適切に対応できない場合が生じる可能性があるという問題があった。更に、指定された被再利用品の現在庫数が少なく出庫依頼に対応できない修理区分の代わりに、他の修理区分の被再利用品を提供すると、メーカ間で、提供される被再利用品の修理区分毎の出庫比率に差が生じ、公平性を欠くことになるという問題があった。
尚、一般的に、再利用メータを管理する物流業者では、再利用メータを、例えば、機種別、同一機種に含まれる1または複数の品名毎に、所定の引当単位期間内における回収数及び出庫依頼数等に応じて、メータを収納するカーゴ単位で出庫依頼を受け付ける機種、カーゴ単位での出庫依頼及び個別単位での出庫依頼を受け付ける機種、及び、個別単位での出庫依頼のみを受け付ける機種の何れかに分類して管理している。このような物流業者では、メーカからの出庫依頼に対し、出庫依頼された再利用メータの機種に応じて、カーゴ単位または個別単位またはその両方で、指定された修理区分夫々の出庫比率にある程度沿うように、修理区分別提供数を決定する。しかし、このような修理区分別提供数の決定には、相当の手間及び工数がかかるため、修理区分別提供数の算出を自動的に実施可能な被再利用品の流通管理支援システムが望まれている。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、改修業者による出庫依頼時に、管理者における被再利用品の在庫状況等に適切に対応して、修理区分毎の出庫数(納品数)を容易に且つ改修業者間で公平性を欠くことなく求めることができる被再利用品の流通管理支援システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、使用に供され回収された後に再生処理されることによって再利用可能な被再利用品の少なくとも在庫状況をコンピュータのデータ処理により管理し、回収された前記被再利用品の保管及び出庫を管理する管理者を支援するための被再利用品の流通管理支援システムであって、前記被再利用品の前記再生処理を行う改修業者による前記被再利用品の出庫依頼毎に、前記被再利用品の機種別に、前記機種夫々に設定された複数の修理区分毎に、前記管理者が保管する前記出庫依頼された前記機種に含まれる前記被再利用品の総数に対する前記修理区分に分類される前記被再利用品の割合に基づいて、前記改修業者に提供する修理区分別提供数を算出する修理区分別提供数算出手段を備えることを第1の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記修理区分別提供数算出手段が、前記機種別、前記修理区分別に、前記出庫依頼に基づいて設定された前記機種別の出庫予定数に、前記管理者が保管する前記出庫依頼された前記機種に含まれる前記被再利用品の総数に対する前記修理区分に分類される前記被再利用品の修理区分別在庫比率を乗算して、前記修理区分別提供数の修理区分別出庫暫定数を求め、全ての前記修理区分別出庫暫定数が整数となる前記機種については、前記修理区分別出庫暫定数を前記修理区分別提供数とし、整数とならない前記修理区分別出庫暫定数を含む前記機種については、前記修理区分別出庫暫定数の合計が前記機種別の前記出庫予定数と一致するように、前記修理区分別出庫暫定数を整数化する整数化処理を行い、前記整数化処理後の前記修理区分別出庫暫定数を前記修理区分別提供数とすることを第2の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記修理区分別提供数算出手段が、前記管理者において、所定数の集合単位で管理可能な前記被再利用品については前記集合単位で管理すると共に、前記所定数に満たない端数の前記被再利用品については個別単位で管理している前記機種について、前記修理区分別提供数を、前記集合単位で管理されている前記被再利用品については前記集合単位で求め、前記個別単位で管理されている前記被再利用品については前記個別単位で求めることを第3の特徴とする。
上記何れかの特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記修理区分別提供数算出手段が、前記機種別、前記修理区分別に、予め被再利用品の同一の前記機種内に含まれる1または複数の品名別に設定された品名別優先度に基づいて前記被再利用品の前記品名を順次選択し、前記品名毎に、前記修理区分別提供数及び前記品名の現在庫数に基づいて前記品名別出庫数を算出することを第4の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記品名別優先度が、前記被再利用品の回収数、及び、前記管理者が保有する前記現在庫数に基づいて設定されていることを第5の特徴とする。
上記何れかの特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記被再利用品が、ユーティリティ使用量を計測するメータの内、使用に供され回収された後に再利用可能な再利用メータであることを第6の特徴とする。
上記特徴の本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムは、前記機種が、前記再利用メータの筐体の大きさ別、前記再利用メータの機能別に分類されることを第7の特徴とする。
上記第1の特徴の本発明によれば、修理区分別提供数算出手段により、出庫時の管理者側の在庫状況に応じて、管理者側で自動的に被再利用品の修理区分毎の出庫数(納品数)を算出するので、引き当てできない修理区分が生じるのを回避でき、改修業者間での修理区分の割り当てに関する公平性をより適切に担保することが可能になる。より具体的には、被再利用品は、使用に供される前に、新品部品だけを使用した新品製品であった場合と、使用に供された再利用部品を一部に使用した再生処理後のリサイクル品であった場合とで、また、同じリサイクル品であってもその再生処理の回数等によって、交換が必要な部品点数や再生処理にかかる工程数が異なる。上記特徴の本発明によれば、出庫時における管理者側の在庫状況、即ち、出庫時における被再利用品の修理区分毎の修理区分別在庫比率に基づいて、出庫依頼に係る被再利用品の修理区分毎の出庫数を算出するので、例えば、出庫依頼がほぼ同時にされた場合に修理区分毎の出庫数の比率が改修業者間で大きく異なることがなくなり、公平性をより適切に担保可能になる。更に、上記特徴の本発明によれば、出庫時の管理者側の在庫状況に応じて管理者側で自動的に被再利用品の修理区分毎の出庫数を算出するので、管理者側で予め修理区分毎の出庫比率を指定する必要がなくなり、更に、改修業者側の出庫依頼数にかかる手間を低減できる。
上記第2の特徴の本発明によれば、修理区分別提供数算出手段における具体的な修理区分別提供数の算出処理にかかる構成を得ることができる。更に、上記第3の特徴の本発明によれば、管理者における被再利用品の管理方法(集合単位での管理等)に対応して、適切に修理区分別提供数を算出できる。尚、具体的には、ガスメータの場合には、例えば、一定数(例えば、100台)のメータを収納可能な収納装置(以下、適宜「カーゴ」と称する)に収納されて保管されている。このため、カーゴ単位で修理区分別提供数を算出するように構成すれば、管理者における再利用メータの管理にかかる手間を省力化することができる。
上記第4の特徴の本発明によれば、同一機種内に含まれる1または複数の品名別に、品名別優先度に基づいて被再利用品の品名別出庫数を自動的に算出するので、管理者において出庫する被再利用品の特定を自動化することができ、管理者の出庫にかかる手間を省力化できる。更に、上記第5の特徴の本発明によれば、例えば、回収数が少ない品名の被再利用品ほど優先度を高く設定することで、特定の品名の被再利用品のみに偏って再生処理に供されるという事態を回避できる。また、例えば、現在庫数が多い品名ほど優先度を高く設定すれば、特定の品名の在庫数が偏って多くなる事態を回避できる。
上記第6の特徴の本発明では、被再利用品として、ユーティリティ使用量を計測するメータの内、使用に供され回収された後に再利用可能な再利用メータを想定しているので、計量法で定められた検定有効期限があり、検定有効期限が到来すると故障していなくても取り外し、検定有効期限が到来していない良品メータ(新品メータまたは再生処理済みメータ)と交換する必要があるメータの管理者において、改修業者からの出庫依頼への対応にかかる手間及び工数を低減できる。
上記第7の特徴の本発明によれば、再利用メータの機種として、筐体の大きさ別、機能別に分類するので、例えば、複数の異なるメータ製造業者により製造され、異なる品名が割り当てられたメータであっても、筐体が同じ大きさで同じ機能を有するメータについては、同一の分類として扱うことができる。従って、例えば、改修業者が出庫依頼を行う場合に、機種別に再利用メータの出庫依頼を行うことが可能になるので、出庫依頼に再利用メータの品名等を詳しく指定する必要がなくなり、改修業者側の出庫依頼にかかる手間及び工数を低減できる。
以下、本発明に係る被再利用品の流通管理支援システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈システム構成〉
先ず、本発明システムの構成について図1を基に説明する。ここで、図1は、本発明システム1の一構成例、及び、本発明システム1と周辺装置との間の接続関係を示す概略構成図である。本発明システム1は、本実施形態では、ソフトウェア的に構築されており、本発明システム1の各手段を実現するメータ管理支援プログラムをコンピュータ上で実行することにより、使用に供され回収された後に再生処理されることによって再利用可能な被再利用品の少なくとも在庫状況をコンピュータのデータ処理により管理し、回収された前記被再利用品の保管及び出庫を管理する管理者(例えば、物流業者等)を支援する。また、本発明システム1は、通信ネットワーク4を介して、改修業者の有する改修業者端末2、及び、工事業者の有する工事業者端末3と通信可能に構成されており、改修業者端末2及び工事業者端末3からの出庫依頼、回収依頼等を受け付け可能に構成されている。
尚、本実施形態の本発明システム1は、再利用メータの在庫状況の管理と共に、再利用メータの発注状況(本実施形態では、メータ改修業者に対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注数)の管理を行うように構成されている。尚、本実施形態では、発注状況の管理として、メータ改修業者に対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注数を管理する場合を想定して説明するが、再生処理済みメータの発注数のみを管理するように構成しても良い。また、メータ改修業者からの出庫依頼に対する出庫依頼数や、メータ改修業者に対する納品数(出庫数)、または、メータ改修業者からの再生処理済みメータ及び新品メータの出荷数を管理する構成であっても良い。尚、出荷数を管理する場合は、メータ改修業者からの再生処理済みメータの出荷数だけを管理するように構成しても良い。
また、本実施形態の本発明システム1では、被再利用品として、ユーティリティ使用量を計測するメータの内、使用に供され回収された後に再利用可能な再利用メータを想定している。管理者は、再利用メータの管理を行うメータ管理者を想定しており、改修業者は、再利用メータの再生処理を行うメータ改修業者を想定している。
本実施形態の本発明システム1は、出庫依頼の対応に係る構成として、図1に示すように、メータ改修業者からの再利用メータの出庫依頼を入力する出庫依頼受け付け手段15と、出庫依頼毎に、出庫依頼時を含む所定の引当単位期間において、出庫依頼を行ったメータ改修業者の再利用メータの出庫依頼数の積算値と後述する引当数算出手段14によって算出された引当数の上限値を比較し、積算値が引当数の上限値より小さい場合に、メータ改修業者に対し再利用メータの提供を許可し、積算値が引当数の上限値より大きい場合に、メータ改修業者に対し再利用メータの提供を停止または積算値が引当数の上限値となるように出庫数の調整を行い、引当単位期間の終了時に、メータ改修業者毎に、引当単位期間における出庫依頼数の積算値と後述する引当数算出手段14によって算出された引当数の下限値を比較し、積算値が下限値より小さい場合に、メータ改修業者に対し、引当数の下限値に対する出庫依頼数の積算値の不足数分の再利用メータを出庫する出庫状況管理手段16を備えている。
本発明システム1は、修理区分別メータ提供数の算出に係る構成として、図1に示すように、メータ改修業者による再利用メータの出庫依頼毎に、再利用メータの機種別に、機種夫々に設定された複数の修理区分毎に、メータ管理者が保管する出庫依頼された機種に含まれる再利用メータの総数に対する修理区分に分類される再利用メータの割合に基づいて、メータ改修業者に提供する修理区分別メータ提供数を算出する修理区分別メータ提供数算出手段17(修理区分別提供数算出手段に相当)を備えている。
更に、本発明システム1は、引当数の上限値及び下限値の算出に係る構成として、図1に示すように、メータ改修業者毎に、再利用メータの機種別に、所定の実績値蓄積期間におけるメータ改修業者に対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注数の実績値を入力する実績関連データ入力手段11と、引当単位期間の開始時においてメータ管理者が保有する再利用メータの機種別のメータ保有数と、引当単位期間におけるメータ管理者が回収し保管する再利用メータの機種別の予測回収数と、メータ管理者が保管しておく必要がある再利用メータの機種別の最小在庫基準数と、メータ管理者の再利用メータの機種別の最大保管可能数を入力する在庫関連データ入力手段12と、引当単位期間において、機種別に、実績関連データ入力手段11が受け付けた実績値に基づいて、引当単位期間における再利用メータの機種別の発注状況に基づく出庫数の上限値を算出し、メータ保有数、予測回収数及び最小在庫基準数に基づいて、在庫状況に基づく出庫数の上限値を算出し、メータ保有数、予測回収数及び最大保管可能数に基づいて、在庫状況に基づく出庫数の下限値を算出する出庫上下限数算出手段13と、引当単位期間において、メータ改修業者毎に、機種別に、発注状況に基づく出庫数の上限値、在庫状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の下限値に基づいて、引当数の上限値及び下限値を算出する引当数算出手段14と、を備えて構成されている。本実施形態では、更に、実績関連データ入力手段11に実績値を入力するための実績関連データ入力画面や在庫関連データ入力手段12にメータ保有数、予測回収数、最小在庫基準数及び最大保管可能数を入力するための在庫関連データ入力画面、引当数算出手段14によって算出された引当数の上限値及び下限値を表示する表示手段18を備えている。
尚、本実施形態では、引当単位期間として1週間を想定しており、本発明システム1が引当単位期間の開始日の2稼働日前にメータ改修業者毎の機種別の引当数の上限値及び下限値を算出する場合を想定して説明する。より具体的には、ここでは、月曜日〜日曜日(稼働日は土曜日及び日曜日を除く月曜日〜金曜日)が引当単位期間として設定されており、前週の水曜日〜木曜日にかけての夜間に、メータ改修業者毎の機種別の引当数の上限値及び下限値を算出する場合を想定して説明する。
本発明システム1において管理対象となるメータは、本実施形態では、ガス流量を計測するガスメータを想定している。本実施形態で想定するガスメータは、上ケース部と下ケース部に分かれて構成される膜式ガスメータであり(図示せず)、下ケース部には膜式の計量部が収容されており、下ケース部における計量動作が機械式に上ケース部に設けられた機械式指針表示(カウンタ)及び制御部に伝達される。制御部は、より具体的には、大流量のガス漏れ時の遮断、長期間に亘るガス漏れ時の遮断、地震発生時の遮断、長時間の微量のガス漏れ時の警報表示等の制御を行う。また、本実施形態では、ガスメータが、メータ管理者において、一定数(例えば、100台)のメータを収納可能な収納装置に収納されて保管されている場合を想定している。
ガスメータは、筐体の大きさが同じで共通する下ケースを持つ機種間(例えば、同じ号数の再利用メータ同士)では、例えば、上ケースを交換する改造を行うことで、所定の機種から同じ号数の他の機種に置き換える再生処理が可能(再生処理上相互に置き換え可能)である。このため、本実施形態では、筐体の大きさ(号数)に基づいて機種群に分類されている。各機種群は、本実施形態では、6つの機種の何れかを含んで構成されている。ここでの6つの機種は、メータN(ガス漏れ検知等用の通信機能なし、非マイコン、課金等用の発信器なし)、メータNP(通信機能なし、非マイコン、発信器付)、メータM(通信機能なし、マイコン、発信器なし)、メータMP(通信機能なし、マイコン、発信器付)、メータC(通信機能有、マイコン、発信器なし)、メータCP(通信機能有、マイコン、発信器付)である。より具体的には、図示しないが、号数が1,2号のメータN,NP,M,MP,C,CPからなる機種群、号数が30号のメータN,NP,M,MPからなる機種群等のように分類されている。尚、上述したように、同じ機種群に属する再利用メータ(例えば、同じ号数のメータMPとメータM)は再生処理上相互に置き換え可能であり、例えば、号数が1号のメータMPからは、該メータMPと同じ1号のメータMを生産できる。
尚、上述したように、筐体の大きさが同じで共通する下ケースを持つ機種間では再生処理上相互に置き換え可能であることから、例えば、後述する出庫依頼の対応において、図4に示すように、各機種を構成する品名別ではなく、機種別に出庫依頼数を入力可能に構成すれば、従来のように品名別に出庫依頼数を入力する場合に比べ、メータ改修業者の出庫依頼に係る手間を省力化することが可能である。
〈出庫依頼の対応〉
先ず、管理者における被再利用品、ここではガスメータのメータ改修業者からの出庫依頼の受け付けから、メータ改修業者に対するガスメータの納品までのフローを図2〜図4に基づいて説明する。ここで、図2は、本発明システム1における出庫依頼の対応のフローを示している。
具体的には、本発明システム1は、引当単位期間の開始日の2稼働日前、ここでは毎週水曜日〜木曜日にかけての夜間に、後述する出庫上下限数算出手段13及び引当数算出手段14により引当数の上限値及び下限値を算出する(ステップ#11)。ここで、図3は、表示手段18によるメータ改修業者毎の引当数の上限値及び下限値の表示例を示している。本発明システム1は、図3に示すように、メータ改修業者夫々に、メータ改修業者別、機種別に算出した引当数の上限値及び下限値を、メータ改修業者に対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注数の上限値及び下限値として提示する(ステップ#12)。尚、本実施形態では、引当数の上限値及び下限値は、メータ改修業者の提示依頼があったときに提示するが、メータ改修業者の提示依頼があったときだけでなく、引当単位期間の開始前に、予めメータ改修業者に提示するように構成しても良い。
出庫依頼受け付け手段15は、メータ改修業者から個別に、機種別に、随時出庫依頼を受け付ける(ステップ#13)。ここで、図4は、再利用メータの出庫依頼を入力する入力画面の一例を示している。メータ改修業者は、図4に示す入力画面に機種別に出庫依頼数を入力することで出庫依頼を行う。本実施形態では、出庫依頼は、メータ改修業者への納品設定日の2稼働日前の午後0時まで入力が可能であり、筐体の大きさ(号数)別、機種(上ケース)別に個数を入力するように構成されている。出庫依頼受け付け手段15は、メータ改修業者が図4に示す入力画面に入力した値を取得する。
出庫状況管理手段16は、出庫依頼受け付け手段15が出庫依頼を受け付けると(ステップ#13)、出庫依頼を行ったメータ改修業者について、再利用メータの機種別に、出庫依頼の対象となる引当単位期間における出庫依頼数の積算値を算出する。出庫状況管理手段16は、出庫依頼数の積算値を、出庫依頼を行ったメータ改修業者に割り当てられた引当数の上限値と比較し、積算値が引当数の上限値より小さい場合(ステップ#14で「上限値以下」分岐)、メータ改修業者に対し再利用メータの提供を許可する。また、出庫状況管理手段16は、積算値(累積依頼数)が引当数の上限値より大きい場合、(ステップ#14で「上限値より大」分岐)、メータ改修業者に対し再利用メータの提供を停止、または、積算値が引当数の上限値となるように出庫数を調整する(ステップ#16)。更に、出庫状況管理手段16は、引当単位期間の終了時を納品日とする出庫依頼の受け付け時、メータ改修業者毎に、当該引当単位期間における出庫依頼数の積算値と引当数の下限値を比較し、積算値が下限値より小さい場合(ステップ#14で「下限値以下&引当単位期間終了時」分岐)、メータ改修業者に対し、積算値が下限値となるように出庫数を調整する(ステップ#15)。
尚、本実施形態の出庫状況管理手段16は、引当単位期間の終了時を納品日とする出庫依頼が入力されない場合にも、引当単位期間の終了時を納品日とする出庫依頼の入力期限経過後に、積算値と下限値を比較して積算値が下限値より小さい場合は、積算値が下限値となるように出庫数を設定する。
後述する修理区分別メータ提供数算出手段17は、出庫状況管理手段16によってメータ改修業者夫々に対する再利用メータの出庫数が決定されると、メータ改修業者別、機種別に、修理区分別メータ提供数を算出する(ステップ#17)。最終的に、メータ管理者によって、修理区分別メータ提供数算出手段17が算出した修理区分別メータ提供数に基づいてメータ改修業者に対し再利用メータの出庫(納品)が行われる(ステップ#18)。尚、本実施形態では、出庫状況管理手段16は、メータ改修業者に対する再生処理済みメータ及び新品メータの発注が行われると、後述する実績値記憶手段21に、メータ改修業者別、機種別、修理区分別に発注数を記憶する。更に、本実施形態の出庫状況管理手段16は、メータ改修業者に対する納品を確認すると、後述する実績値記憶手段21に、メータ改修業者別、機種別、修理区分別に納品数を記憶するとともに、後述する在庫関連データ記憶手段22に号数別、機種別、修理区分別、品名別に記憶されている現在庫数の更新を行う。
尚、本実施形態の本発明システム1は、ステップ#13の出庫依頼の受け付け〜ステップ#17の修理区分別メータ提供数の算出を、毎日、出庫依頼の受け付け毎に実行し、ステップ#18の出庫は、出庫依頼において指定された日に実行される。尚、ステップ#17の修理区分別メータ提供数の算出は、出庫依頼時ではなく、ステップ#18の出庫の直前に実行するように構成しても良い。
尚、本実施形態の本発明システム1では、異なる品名であっても筐体の大きさが同じ機種間(上ケース及び下ケースの両方が共通する再利用メータ同士)では再生処理上相互に置き換え可能であることを考慮して、再利用メータの品名別の割り当てを自動的に行うように構成したので(後述する修理区分別メータ提供数の算出を参照)、メータ改修業者は、従来のように品名別ではなく、筐体の大きさが同じ機種別に出庫依頼数を入力することが可能になる。このため、本発明システム1では、図4に示すように、筐体の大きさが同じ機種別に出庫依頼数を入力するように構成しており、これによって、従来のように品名別に出庫依頼数を提示する場合に比べ、メータ改修業者の出庫依頼に係る手間を省力化することが可能になる。
更に、上述したように、本実施形態の本発明システム1では、上ケースは異なるが共通する下ケースを持つ機種間(例えば、同じ号数の再利用メータ同士)では、例えば、上ケースを交換する改造を行うことで、再生処理上相互に置き換え可能である。このため、例えば、メーカの出庫依頼が短期間に集中する等して、出庫依頼された機種の再利用メータを引き当てることができない場合に、本発明システム1では、再生処理上相互に置き換え可能な他の機種の再利用メータを自動的に引き当てるので(後述する引当数の上限値及び下限値の算出を参照)、メータ改修業者の出庫依頼に係る手間及びメータ管理者の出庫依頼の対応に係る手間を増大させることなく、メータ改修業者の出庫依頼により柔軟に対応することが可能になる。
〈修理区分別メータ提供数の算出〉
以下、修理区分別メータ提供数算出手段17による修理区分別メータ提供数の算出(図2のステップ#17)について図5〜図7を基に詳細に説明する。ここで、図5は、修理区分別メータ提供数の算出手順を示しており、図6は、出庫数の按分処理の一例を示しており、図6(a)(b)はカーゴ単位で按分する場合の例について、図6(c)はカーゴ単位及び個別単位(バラ)の両方で按分する場合の例について示している。
修理区分別メータ提供数算出手段17は、図5に示すように、出庫依頼受け付け手段15がメータ改修業者による再利用メータの出庫依頼を受け付けると、機種別、修理区分毎に、メータ管理者が保管する出庫依頼された機種に含まれる再利用メータの総数に対する修理区分に分類される再利用メータの割合(以下、修理区分別在庫比率)に基づいて、メータ改修業者に提供する修理区分別メータ提供数を算出する。
尚、本実施形態では、メータ管理者において、ガスメータがカーゴ単位(集合単位に相当)及び個別単位で保管管理されているので、カーゴ単位及び個別単位で修理区分別メータ提供数を算出する。また、本実施形態では、再利用メータは、2つの修理区分R1及びR2の何れかに分類されている。より具体的には、前回の取り付け時に一部に再利用部品を使用した再生処理済みメータであった再利用メータについては修理区分R1に、前回の取り付け時に新品部品のみを使用した新品メータであった再利用メータについては修理区分R2に分類されている。
修理区分別メータ提供数算出手段17は、出庫依頼受け付け手段15がメータ改修業者による再利用メータの出庫依頼を受け付け、出庫状況管理手段16により出庫数が設定されると、メータ管理者が有する現在庫における修理区分別在庫比率を算出する(ステップ#101)。以下、現在庫における修理区分R1が6000個、修理区分R2が4000個の機種を例に説明する。この場合、修理区分R1の修理区分別在庫比率は0.6(=6000/10000)、修理区分R2の修理区分別在庫比率は0.4(=4000/10000)である。
続いて、修理区分別メータ提供数算出手段17は、機種毎に、出庫依頼数を修理区分別に按分して、修理区分別メータ提供数を算出する(ステップ#102)。尚、本実施形態では、出庫依頼数が1カーゴ当たりのメータ収納数である100台を超える場合には、該出庫依頼数をカーゴ単位及び個別単位に換算し、カーゴ単位及び個別単位の夫々について各別に按分処理を行う。
具体的には、例えば、図6(a)の場合、出庫依頼数300個をカーゴ単位及び個別単位で換算すると3カーゴとなる。これを修理区分別在庫比率により按分すると、修理区分R1は1.8カーゴ、修理区分R2は1.2カーゴとなる。ここでは、更に、カーゴ単位で出庫するため、按分後の出庫数が整数となるように、按分後の出庫数を四捨五入により整数にする丸め処理を行う。図6(a)の場合、修理区分別の出庫数は、修理区分R1が2カーゴ、修理区分R2が1カーゴとなる。同様に、図6(b)では、出庫依頼数4000個をカーゴ単位及び個別単位で換算すると40カーゴとなる。これを修理区分別在庫比率により按分すると、修理区分R1は24カーゴ、修理区分R2は16カーゴとなる。この場合は、カーゴ単位で出庫可能であるため、この数値がそのまま修理区分別の出庫数となる。また、図6(c)の場合は、出庫依頼数626個をカーゴ単位及び個別単位で換算すると6カーゴ+26個となる。カーゴ単位及び個別単位の両方で表されているため、カーゴ単位及び個別単位の夫々について各別に修理区分別の出庫数を求める。出庫依頼数を修理区分別在庫比率により按分すると、修理区分R1は3.6カーゴ+15.6個、修理区分R2は2.4カーゴ+10.4個となる。これを丸め処理すると、最終的に、修理区分別の出庫数は、修理区分R1は4カーゴ+16個、修理区分R2は2カーゴ+10個となる。
引き続き、修理区分別メータ提供数算出手段17は、機種毎、修理区分毎に、予めメータの同一機種内の1または複数の品名別に設定された品名別優先度に基づいて、品名全体で修理区分別メータ提供数となるように、再利用メータを品名別に割り当てる(ステップ#103)。ここで、再利用メータとしては、工事業者により約1週間で1カーゴ以上回収される品名からなる主要品名群、約1ヶ月間で1カーゴ以上回収される品名からなる通常品名群、通常品名より更に遅いサイクルで1カーゴ回収される品名からなる稀少品名群がある。品名別優先度は、稀少品名群、通常品名群、主要品名群の順に高く設定され、稀少品名群内及び通常品名群内では、現在庫数が少ない順に品名別優先度が高く、主要品名群内では、現在庫数が多い順に品名別優先度が高くなるように設定されている。ここで、図7は、品名別(メータA〜D)の修理区分別の現在庫数(カーゴ単位の換算数及び個別単位の数)と品名別優先度の一例を示している。
具体的には、図6(a)の出庫依頼の場合、修理区分R1については2カーゴが割り当てられている。この2カーゴについては、品名別優先度の最も高いメータAがカーゴ単位での在庫を有していないため、次に品名別優先度の高いメータBから引き当てる。尚、メータBの現在庫数が1カーゴであるため、メータBから1カーゴを引き当て、更に、メータBの次に品名別優先度が高いメータDから残りの1カーゴを引き当てる。修理区分R2の1カーゴについては、品名別優先度の最も高いメータBがカーゴ単位での在庫を有していないため、次に品名別優先度の高いメータAから1カーゴを引き当てる。同様に、図6(b)の出庫依頼の場合、修理区分R1については24カーゴが割り当てられているため、メータBから1カーゴと、メータBの次に品名別優先度が高いメータDから23カーゴを引き当てる。修理区分R2の16カーゴについては、品名別優先度の最も高いメータBがカーゴ単位での在庫を有していないため、次に品名別優先度の高いメータAから引き当てる。尚、メータAの現在庫が3カーゴであるため、メータAから3カーゴを引き当て、更に、メータAの次に品名別優先度が高いメータCから残りの13カーゴを引き当てる。図6(c)の出庫依頼の場合、修理区分R1については4カーゴ+15個が割り当てられている。先ず、4カーゴについては、メータBの1カーゴとメータDの3カーゴが引き当てられる。個別単位の15個については、品名別優先度の最も高いメータAから15個が引き当てられる。修理区分R2については2カーゴ+11個が割り当てられており、先ず、2カーゴについては、メータAから2カーゴを引き当てる。個別単位の11個については、品名別優先度の最も高いメータBから11個を引き当てる。
尚、修理区分別メータ提供数算出手段17は、修理区分別メータ提供数を品名別に割り当てる際に、必要なカーゴ数が不足する場合には、個別単位で保管されている再利用メータを組み合わせてカーゴ数の不足分を充足する。逆に、個別単位で不足する場合には、カーゴ単位での引当分を個別単位での引当分に割り当てる。
〈引当数の上限値及び下限値の算出〉
続いて、実績関連データ入力手段11、在庫関連データ入力手段12、出庫上下限数算出手段13及び引当数算出手段14による引当数の上限値及び下限値の算出(図2のステップ#11、#12)の一例について図8及び図9を基に説明する。
実績関連データ入力手段11は、図1に示すように、メータ改修業者毎に、機種別に、実績値蓄積期間における発注数の実績値を記憶する実績値記憶手段21を備えている。実績値記憶手段21は、固定ディスクや不揮発性メモリ等で構成される。本実施形態の実績関連データ入力手段11は、発注数の実績値を、再利用メータの筐体の大きさ別、再利用メータの機能別に分類される機種別に入力するように構成されている。また、本実施形態では、発注数の実績値は、出庫状況管理手段16からの情報に基づいて適宜入力される。
在庫関連データ入力手段12は、メータ保有数、予測回収数、最小在庫基準数及び最大保管可能数を含む在庫関連データを受け付け、固定ディスクや不揮発性メモリ等で構成される在庫関連データ記憶手段22に記憶する。尚、本実施形態では、メータ保有数を現在庫数から現引当単位期間の出庫残数を減算して求めるように構成されており、在庫関連データ入力手段12は、メータ保有数の相当数として、現在庫数と現引当単位期間の出庫残数を受け付けるように構成されている。ここで、現在庫数については、出庫状況管理手段16において再利用メータの出庫が確認されたとき、及び、メータの取り付け・取り外しを行う工事業者から再利用メータを回収したときに、在庫関連データ記憶手段22に記憶された再利用メータの現在庫数を自動的に更新し、引当数の上限値及び下限値の算出時(引当単位期間の開始日の2稼働日前、ここでは水曜日〜木曜日にかけての夜間)に在庫関連データ記憶手段22から取得する。現在庫数は、本実施形態では、号数(筐体の大きさ)別、機種別、修理区分別、品名別(同一の機種内に、1または複数の品名が含まれる)に記憶されている。現引当単位期間の出庫残数については、引当数の上限値及び下限値の算出を行う時に、出庫依頼受け付け手段15が受け付けた出庫依頼の履歴及び後述する引当数算出手段14により算出された引当数の上限値及び下限値から自動的に算出する。また、最小在庫基準数及び最大保管可能数については、メータ管理者が有する保管設備の増設や改修等の設備状況に応じて随時受け付け可能にする。
出庫上下限数算出手段13は、引当数の上限値及び下限値の算出時(引当単位期間の開始日の2稼働日前、ここでは水曜日〜木曜日にかけての夜間)に、メータ改修業者毎に、機種別に、発注状況に基づく出庫数の上限値を算出する。詳細には、発注状況に基づく出庫数の上限値Momaxは、メータ改修業者毎に、機種別に、引当単位期間に対応する実績値蓄積期間における発注数の実績値に、所定の変動係数αを乗算して求める。ここでの発注数の実績値は、引当数の上限値及び下限値の算出を行う日前の5稼働日分の発注数の合計、即ち、前週の木曜日から前日の水曜日までの5稼働日におけるメータ改修業者に対する発注数の合計で求める。従って、発注状況に基づく出庫数の上限値Momaxは、5稼働日分の発注数の合計を実績値Pとして、以下の数1で求められる。
[数1]
Momax=P×α
より具体的には、例えば、引当単位期間5日間における所定機種(ここでは、品名1〜品名3を含む)の再生処理済みメータ及び新品メータの発注数が、品名別に、品名1の発注数5台、品名2の発注数23台、品名3の発注数2台とし、変動係数αを1.2に設定すると、発注状況に基づく出庫数の上限値Momaxは、(5+23+2)×1.2=36台となる。尚、変動係数αは、本実施形態では予め固定的に設定されている場合を想定しているが、これに限るものではなく、例えば、過去の発注数の実績値等に基づいて、メータ改修業者別、機種別に算出して用いるように構成しても良い。
更に、出庫上下限数算出手段13は、メータ改修業者毎に、機種別に、メータ保有数Shと予測回収数Sc、最小在庫基準数Sminに基づいて、在庫状況に基づく出庫数の上限値Msmaxを算出する。詳細には、メータ保有数Shと予測回収数Scの加算値が最小在庫基準数Sminより大きい場合は、加算値から最小在庫基準数Sminを減算した値に、メータ改修業者夫々に個別に設定された業者別出庫比率(発注シェア)Srを乗算したものを在庫状況に基づく出庫数の上限値Msmaxとし、加算値が最小在庫基準数Sminより小さい場合は、在庫状況に基づく出庫数の上限値Msmaxを0とする。尚、本実施形態では、ガスメータは、メータ管理者において、一定数(例えば、100台)のメータを収納可能なカーゴ単位、及び、個別単位(バラ)で保管されているため、メータ保有数Shは、カーゴ数に1カーゴ当たりのメータ収納数を乗算したものに、個別単位(バラ)で保管されている再利用メータの数を加算して求める。また、ここでのメータ保有数Shは、現在庫数(木曜日午前0時における在庫数)に引当単位期間の終了時までの出庫残数を減算して求める。更に、出庫上下限数算出手段13は、実績値蓄積期間におけるメータ改修業者全体での発注数に対するメータ改修業者夫々の発注数の割合を業者別出庫比率Srとして求める。
[数2]
Msmax=(Sh+Sc−Smin)×Sr
(Sh+Sc>Smin)
Msmax=0
(Sh+Sc≦Smin)
より具体的には、例えば、再利用メータの所定機種について、現在庫数220台、出庫残数10台、予測回収数Sc50台、最小在庫基準数Smin230台、業者別出庫比率Sr0.5(50%)とすると、在庫状況に基づく出庫数の上限値Msmaxは、{(220−10)+50−230}×0.5=15台となる。
また、出庫上下限数算出手段13は、メータ改修業者毎に、機種別に、メータ保有数Shと予測回収数Sc、最大保管可能数Smaxに基づいて、在庫状況に基づく出庫数の下限値Msminを算出する。詳細には、メータ保有数Shと予測回収数Scの加算値が最大保管可能数Smaxより小さい場合は、在庫状況に基づく出庫数の下限値Msminを0とし、加算値が最大保管可能数Smaxより大きい場合は、加算値から最大保管可能数Smaxを減算した値に、業者別出庫比率Srを乗算したものを在庫状況に基づく出庫数の下限値Msminとする。
[数3]
Msmin=(Sh+Sc−Smax)×Sr
(Sh+Sc>Smax)
Msmin=0
(Sh+Sc≦Smax)
より具体的には、例えば、再利用メータの所定機種について、現在庫数300台、出庫残数10台、予測回収数Sc50台、最小在庫基準数Smin250台、業者別出庫比率Sr0.5(50%)とすると、在庫状況に基づく出庫数の上限値Msminは、{(300−10)+50−250}×0.5=45台となる。
引当数算出手段14は、引当数の上限値及び下限値の算出時(引当単位期間の開始日の2稼働日前)に、引当数の上限値及び下限値の算出対象の引当単位期間における出庫上下限数算出手段13が算出した発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値を取得して、引当数の上限値及び下限値を算出する(図2のステップ#11)。詳細には、本実施形態の引当数算出手段14は、再生処理上相互に置き換え可能な機種からなる機種群別に、機種夫々に設定された優先順位に基づいて、発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より大きい積み増し元機種を特定し、特定された積み増し元機種毎に、積み増し元機種の夫々に設定された所定の積み増し先設定ルールに従って積み増し先機種を選択し、選択された積み増し先機種の発注状況に基づく出庫数の上限値に、積み増し元機種の発注状況に基づく出庫数の上限値に対する在庫状況に基づく出庫数の上限値の不足分を積み増して、積み増し先機種の新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする積み増し処理を、積み増し元機種が特定されなくなるまで繰り返し実行し、積み増し処理後の発注状況に基づく出庫数の上限値と在庫状況に基づく出庫数の上限値の何れか小さい方と、在庫状況に基づく出庫数の下限値の何れか大きい方を、引当数の上限値とし、在庫状況に基づく出庫数の下限値を引当数の下限値とする。
引当数算出手段14の処理動作について図8及び図9を基に説明する。ここで、図8は、引当数の上限値及び下限値の概略導出手順を示すフローチャートである。また、図9は、積み増し処理におけるデータ処理の一例を説明するデータ表であり、所定のメータ改修業者における所定の機種群(例えば、号数が1,2号の再利用メータからなる機種群)について、各機種(メータN、メータNP、メータM、メータMP、メータC、メータCP)毎に、発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値の一例について示している。
具体的には、引当数算出手段14は、先ず、積み増し処理(ステップ#200)において、機種夫々に設定された優先順位に基づいて、発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より大きい積み増し元機種を特定する(ステップ#201)。ここでの優先順位は、発信器の有無によって設定されており、発信器付の機種の方が発信器なしの機種より高い順位に設定されている。従って、図9(a)における最初の積み増し処理(ステップ#200)では、優先順位が最も高い発信器付のメータNP、メータMP、メータCPの内、発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より大きい機種が積み増し元機種として特定される。図9(a)では、メータNP、メータMP、メータCPの何れも発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より大きいので、これら3つの機種全てを積み増し元機種として特定する。
引当数算出手段14は、積み増し元機種が特定されると(ステップ#202でYes分岐)、特定された積み増し元機種毎に、積み増し元機種の夫々に設定された所定の積み増し先設定ルールに従って積み増し先機種を選択する(ステップ#203)。具体的には、ここでの積み増し先設定ルールは、発信器以外の機能の一致度が最も高い機種を積み増し先機種とするように規定されている。従って、メータNPについては、発信器以外について機能が共通するメータNを積み増し先機種として選択し、同様に、メータMPの積み増し先機種としてメータMを、メータCPの積み増し先機種としてメータCを選択する。
引当数算出手段14は、積み増し先機種が選択されると、選択された積み増し先機種の発注状況に基づく出庫数の上限値(図9(a)第1欄)に、積み増し元機種の発注状況に基づく出庫数の上限値に対する在庫状況に基づく出庫数の上限値の不足分(第1欄−第2欄)を積み増して、積み増し先機種の新たな発注状況に基づく出庫数の上限値(図9(b)第1欄)とする(ステップ#204)。ここでは、具体的には、メータNPの場合、発注状況に基づく出庫数の上限値に対する在庫状況に基づく出庫数の上限値の不足分は25−15=10である。そして、この不足分10を、メータNの発注状況に基づく出庫数の上限値30に加算し、30+10=40をメータNの新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする。同様にして、メータMPの不足分20(=100−80)を、メータMの発注状況に基づく出庫数の上限値250に加算し、250+20=270をメータMの新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする。更に、メータCPの不足分10(=10−0)を、メータCの発注状況に基づく出庫数の上限値40に加算し、40+10=50をメータCの新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする。このようにして、1回目の積み増し処理(ステップ#200)の実行により、図9(b)に示すデータが得られる。
引き続き、引当数算出手段14は、再度の積み増し処理(ステップ#200)を開始し、既に実施された積み増し処理において積み増し元機種として特定された機種を積み増し処理対象外機種とし、これら以外の機種から、現積み増し処理における積み増し元機種を特定する(ステップ#201)。ここでは、1回目の積み増し処理(ステップ#200)で積み増し元機種とされたメータNP、メータMP、メータCPを積み増し処理対象外機種とする。そして、積み増し処理対象外機種以外のメータN、メータM、メータCの内、発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より大きいメータN、メータCを積み増し元機種として特定する。引当数算出手段14は、積み増し元機種が特定されると(ステップ#202でYes分岐)、積み増し処理対象外機種以外の機種から、積み増し先機種を選択する(ステップ#203)。ここでは、メータN、メータCの積み増し先機種として、メータMを選択する。引当数算出手段14は、図9(b)において、メータNの不足分5(=40−35)を、メータMの発注状況に基づく出庫数の上限値270に加算し、270+5=275をメータMの新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする(図9(c)参照)。更に、図9(c)において、メータCの不足分25(=50−25)を、メータMの発注状況に基づく出庫数の上限値275に加算し、275+25=300をメータMの新たな発注状況に基づく出庫数の上限値とする(図9(d)参照)。このようにして、2回目の積み増し処理(ステップ#200)により、図9(d)に示すデータが得られる。
引き続き、引当数算出手段14は、再度の積み増し処理(ステップ#200)を開始し、既に実施された積み増し処理において積み増し元機種として特定された機種を積み増し処理対象外機種とし、これら以外の機種から、現積み増し処理における積み増し元機種を特定する(ステップ#201)。ここでは、1回目及び2回目の積み増し処理(ステップ#200)で、メータNP、メータMP、メータCP、メータN、メータCが積み増し元機種として特定され積み増し処理対象外機種とされており、メータMは、発注状況に基づく出庫数の上限値が在庫状況に基づく出庫数の上限値より小さいため、積み増し元機種として特定されることはない。従って、図9(d)では、積み増し元機種が特定されないため(ステップ#202でNo分岐)、積み増し処理(ステップ#200)を終了する。
引当数算出手段14は、積み増し処理を終了すると(ステップ#202でNo分岐)、引当数の上限値及び下限値を算出する(ステップ#205)。具体的には、図9(d)に示すメータ夫々について、積み増し処理後の発注状況に基づく出庫数の上限値と在庫状況に基づく出庫数の上限値の何れか小さい方(MIN(第1欄、第2欄))と、在庫状況に基づく出庫数の下限値の何れか大きい方(MAX(第3欄、第4欄))を、引当数の上限値(第5欄)とし、在庫状況に基づく出庫数の下限値(第3欄)を引当数の下限値(第6欄)とする。具体的には、図9(d)において、例えば、メータNの場合、積み増し処理後の発注状況に基づく出庫数の上限値40と在庫状況に基づく出庫数の上限値35では、在庫状況に基づく出庫数の上限値35の方が小さいため、第4欄の値が35となる。更に、この第4欄の値35と在庫状況に基づく出庫数の下限値10では、第4欄の値35の方が大きいため、これが引当数の上限値(第5欄)となる。更に、在庫状況に基づく出庫数の下限値10が、引当数の下限値(第6欄)となる。また、例えば、メータMの場合、積み増し処理後の発注状況に基づく出庫数の上限値300と在庫状況に基づく出庫数の上限値500では、発注状況に基づく出庫数の上限値300の方が小さいため、第4欄の値が300となる。更に、この第4欄の値300と在庫状況に基づく出庫数の下限値400では、在庫状況に基づく出庫数の下限値400の方が大きいため、これが引当数の上限値(第5欄)となる。更に、在庫状況に基づく出庫数の下限値400が、引当数の下限値(第6欄)となる。同様にして、他のメータNP、メータMP、メータC、メータCPについても引当数の上限値及び下限値を求める。
最終的に、引当数算出手段14は、例えば、図3に示すように、メータ改修業者毎に、機種別に算出した引当数の上限値及び下限値を表示手段18に表示する(図2のステップ#12)。
〈別実施形態〉
〈1〉上記実施形態では、本発明システム1において管理対象となるメータとして、ガスメータを想定して説明したが、これに限るものではなく、水道メータや電気メータ等の他のユーティリティ計測用メータであっても良い。また、本発明システム1における管理対象は、ユーティリティ計測用メータに限るものではなく、使用に供され回収された後に再生処理されることによって再利用可能な被再利用品であれば良い。
〈2〉上記実施形態では、引当単位期間として1週間を想定したが、これに限られるものではなく、1ヶ月単位、或いは、1日単位等、任意の期間を指定して良い。また、上記実施形態では、引当数の上限値及び下限値の算出を2営業日前に実施する場合を例に説明したが、引当数の上限値及び下限値の算出タイミングはこれに限られるものではなく、メータが使用量を計測するユーティリティの種類等に応じて、任意に設定して良い。
〈3〉上記実施形態では、実績関連データ入力手段11が、メータ改修業者毎に、機種別に、発注数の実績値を受け付け、実績値記憶手段21に記憶するように構成したが、これに限るものではない。実績関連データ入力手段11が、出庫依頼数や、納品数または出荷数の実績値を受け付けて実績値記憶手段21に記憶するように構成しても良いし、出庫依頼数、納品数、発注数または出荷数の実績値の複数を受け付けて実績値記憶手段21に記憶するように構成しても良い。
実績関連データ入力手段11が、出庫依頼数の実績値を受け付けるように構成されている場合には、出庫上下限数算出手段13は、機種別に、引当単位期間に対応する実績値蓄積期間における出庫依頼数の実績値に、所定の変動係数を乗算して発注状況に基づく出庫数の上限値を算出し、メータ改修業者全体での出庫依頼数に対するメータ改修業者夫々の出庫依頼数の割合を業者別出庫比率とする。
同様に、実績関連データ入力手段11が、納品数の実績値を受け付けるように構成されている場合には、出庫上下限数算出手段13は、機種別に、引当単位期間に対応する実績値蓄積期間における納品数の実績値に、所定の変動係数を乗算して発注状況に基づく出庫数の上限値を算出し、メータ改修業者全体での納品数に対するメータ改修業者夫々の納品数の割合を業者別出庫比率とする。
更に、実績関連データ入力手段11が、出荷数の実績値を受け付けるように構成されている場合には、出庫上下限数算出手段13は、機種別に、引当単位期間に対応する実績値蓄積期間における出荷数の実績値に、所定の変動係数を乗算して発注状況に基づく出庫数の上限値を算出し、メータ改修業者全体での出荷数に対するメータ改修業者夫々の出荷数の割合を業者別出庫比率とする。
〈4〉上記実施形態では、実績関連データ入力手段11は、メータ保有数の相当数(現在庫数及び現引当単位期間の出庫残数)を受け付けるように構成したが、これに限るものではなく、直接的に、メータ保有数を受け付けるように構成しても良い。尚、メータ保有数は、カーゴ単位等で入力するように構成しても良い。
〈5〉上記実施形態では、引当数算出手段14によるメータ改修業者別、機種別の引当数の上限値及び下限値の算出において、優先順位を発信器の有無で設定したが、これに限るものではない。優先順位は、例えば、異なる基準に基づいて設定しても良いし、更に細かく優先順位を設定しても良い。また、上記実施形態では、積み増し先機種を選択する積み増し先設定ルールとして、発信器以外の機能の一致度を用いたが、これに限るものではなく、例えば、在庫数の余裕度(余剰度)等を用いても良い。また、上記実施形態の引当数算出手段14は、積み増し処理を繰り返し実施した後に、メータ改修業者別、機種別の引当数の上限値及び下限値を算出するように構成したが、これに限られるものではない。
〈6〉上記実施形態では、出庫上下限数算出手段13においてメータ改修業者別の発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値を算出し、引当数算出手段14においてメータ改修業者別の発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値を用いて、メータ改修業者別に引当数の上限値及び下限値を算出したが、これに限るものではない。例えば、出庫上下限数算出手段13においてメータ改修業者全体での発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値を算出し、引当数算出手段14においてメータ改修業者全体での発注状況に基づく出庫数の上限値及び在庫状況に基づく出庫数の上下限値を用いてメータ改修業者全体での引当数の上限値及び下限値を算出し、最後に、引当数算出手段14において、メータ改修業者全体での引当数の上限値及び下限値を各メータ改修業者別の業者別出庫比率Srを用いて按分するように構成しても良い。
〈7〉上記実施形態では、修理区分別メータ提供数算出手段17における修理区分別メータ提供数の算出において、再利用メータを2つの修理区分に分類したが、これに限るものではない。再利用メータの修理区分は、再生処理回数や使用年数等に応じて設定する。
また、上記実施形態では、修理区分別メータ提供数算出手段17において、引当数を修理区分別在庫比率により按分する際に、修理区分別メータ提供数を整数にするために、小数点以下を四捨五入したが、これに限るものではない。切り上げ、切り捨てや他のルールに従って整数化しても良く、全ての修理区分の修理区分別メータ提供数の合計が引当数と一致していれば良い。
更に、上記実施形態では、修理区分別メータ提供数算出手段17において、修理区分別メータ提供数を品名別に割り当てる際に、再利用メータを稀少品名群、通常品名群、主要品名群に分類して品名別優先度を設定したが、これに限るものではない。例えば、稀少品名群について、定期的(例えば、各月の最初の稼働日)または不定期(例えば、臨時的な出庫依頼時)に、品名別優先度を最も高くなるように設定しても良い。再利用メータの回収数に基づいて品名群に分類したが、他の品名分類ルールに基づいて分類しても良いし、この場合には、品名分類ルールに基づいて品名別優先度を設定する。
上記実施形態では、再利用メータをカーゴ単位及び個別単位で管理する場合について説明したが、これに限るものではない。カーゴ以外の単位で管理する場合や、全ての再利用メータを個別単位で管理する場合に本発明システム1を適用しても良い。
〈8〉上記実施形態では、出庫上下限数算出手段13及び引当数算出手段14は、メータ改修業者毎に、機種別に、引当数の上限値及び下限値を算出したが、例えば、メータ改修業者毎に、機種別・修理区分別に引当数の上限値及び下限値を算出するように構成しても良い。この場合には、修理区分別メータ提供数算出手段17は、修理区分別メータ提供数が、引当数の上限値及び下限値の範囲内となるようにする。
〈9〉上記実施形態では、被再利用品として、再利用メータを、管理者として、メータの保管及び流通管理を行うメータ管理者を、被再利用品(再利用メータ)の再生処理を行う改修業者としてメータ改修業者を想定して説明したが、これに限るものではない。本発明システム1は、使用に供され回収された後に再利用可能な被再利用品を管理する管理者に対して適用できる。
〈10〉上記実施形態では、再利用メータの機種別の実績関連データ及び在庫関連データを用いて、引当数の上限値及び下限値を算出したが、再利用メータの各機種は、単一の品名で構成されていても良いし、複数の品名で構成されていても良い。
本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの一構成例を示す概略構成図 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの全体処理の処理手順の概要を示すフローチャート 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムにより算出したメータ改修業者毎の引当数の上限値及び下限値の表示例を示す概略説明図 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムにおける出庫依頼の入力画面の一例を示す概略説明図 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの修理区分別メータ提供数の算出手順を示すフローチャート 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの修理区分別メータ提供数の按分処理の処理手順を説明する概略説明図 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの修理区分別メータ提供数の按分処理における品名別、修理区分別の現在庫数と品名別優先度の一例を示す表 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの引当数算出手段の動作手順を示すフローチャート 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システムの引当数算出手段の動作手順を説明する表 物流業者、工事業者、メーカ間の流通経路におけるメータの流れを示す説明図
符号の説明
1 本発明に係る被再利用品の流通管理支援システム
2 改修業者端末
3 工事業者者端末
4 通信ネットワーク
11 実績関連データ入力手段
12 在庫関連データ入力手段
13 出庫上下限数算出手段
14 引当数算出手段
15 出庫依頼受け付け手段
16 出庫状況管理手段
17 修理区分別メータ提供数算出手段(修理区分別提供数算出手段)
18 表示手段
21 実績値記憶手段
22 在庫関連データ記憶手段

Claims (7)

  1. 使用に供され回収された後に再生処理されることによって再利用可能な被再利用品の少なくとも在庫状況をコンピュータのデータ処理により管理し、回収された前記被再利用品の保管及び出庫を管理する管理者を支援するための被再利用品の流通管理支援システムであって、
    前記被再利用品の前記再生処理を行う改修業者による前記被再利用品の出庫依頼毎に、前記被再利用品の機種別に、前記機種夫々に設定された複数の修理区分毎に、前記管理者が保管する前記出庫依頼された前記機種に含まれる前記被再利用品の総数に対する前記修理区分に分類される前記被再利用品の割合に基づいて、前記改修業者に提供する修理区分別提供数を算出する修理区分別提供数算出手段を備えることを特徴とする被再利用品の流通管理支援システム。
  2. 前記修理区分別提供数算出手段は、
    前記機種別、前記修理区分別に、前記出庫依頼に基づいて設定された前記機種別の出庫予定数に、前記管理者が保管する前記出庫依頼された前記機種に含まれる前記被再利用品の総数に対する前記修理区分に分類される前記被再利用品の修理区分別在庫比率を乗算して、前記修理区分別提供数の修理区分別出庫暫定数を求め、
    全ての前記修理区分別出庫暫定数が整数となる前記機種については、前記修理区分別出庫暫定数を前記修理区分別提供数とし、
    整数とならない前記修理区分別出庫暫定数を含む前記機種については、前記修理区分別出庫暫定数の合計が前記機種別の前記出庫予定数と一致するように、前記修理区分別出庫暫定数を整数化する整数化処理を行い、前記整数化処理後の前記修理区分別出庫暫定数を前記修理区分別提供数とすることを特徴とする請求項1に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
  3. 前記修理区分別提供数算出手段は、前記管理者において、所定数の集合単位で管理可能な前記被再利用品については前記集合単位で管理すると共に、前記所定数に満たない端数の前記被再利用品については個別単位で管理している前記機種について、前記修理区分別提供数を、前記集合単位で管理されている前記被再利用品については前記集合単位で求め、前記個別単位で管理されている前記被再利用品については前記個別単位で求めることを特徴とする請求項2に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
  4. 前記修理区分別提供数算出手段は、前記機種別、前記修理区分別に、予め被再利用品の同一の前記機種内に含まれる1または複数の品名別に設定された品名別優先度に基づいて前記被再利用品の前記品名を順次選択し、前記品名毎に、前記修理区分別提供数及び前記品名の現在庫数に基づいて前記品名別出庫数を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
  5. 前記品名別優先度は、前記被再利用品の回収数、及び、前記管理者が保有する前記現在庫数に基づいて設定されていることを特徴とする請求項4に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
  6. 前記被再利用品は、ユーティリティ使用量を計測するメータの内、使用に供され回収された後に再利用可能な再利用メータであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
  7. 前記機種は、前記再利用メータの筐体の大きさ別、前記再利用メータの機能別に分類されることを特徴とする請求項6に記載の被再利用品の流通管理支援システム。
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