JP2008246532A - 異鋼種連続鋳造用継目金物及び鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

異鋼種連続鋳造用継目金物及び鋼の連続鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鋳型内への設置が簡単であり、且つ、高温強度が低い鋼種であっても継目部分の接合力を確保し、継目部分の破断によるブレークアウトなどの操業トラブルを発生することなく、安定して異鋼種連々鋳を実施することのできる継目金物を提供する。
【解決手段】 上記課題を解決するための継目金物1は、先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う際に、先行チャージと後続チャージとの継目部に使用する異鋼種連続鋳造用継目金物であって、一端が先行チャージに浸漬され且つ他端が後続チャージに浸漬される支柱2と、該支柱の先行チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる下部接合部3と、前記支柱の後続チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる上部接合部4と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋼の連続鋳造操業時、先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う場合に、先行チャージと後続チャージとの継目部に使用する継目金物、並びに、それを用いた鋼の連続鋳造方法に関するものである。
鋼の連続鋳造では、取鍋内の溶鋼を一旦タンディッシュに注入し、タンディッシュ内に所定量の溶鋼が滞在した状態で、タンディッシュ内の溶鋼を、タンディッシュ底部に設置した浸漬ノズルを介して各鋳型に注入している。このような連続鋳造操業を行う連続鋳造設備において、生産性を向上させるためには、途切れることなく多数チャージの溶鋼を連続して鋳造する必要がある。多数チャージを連続して連続鋳造することを連続連続鋳造(「連々鋳」ともいう)と呼んでいる。
同一鋼種の連々鋳の場合には、使用するタンディッシュの寿命(主にタンディッシュ底に設置される浸漬ノズルの使用時間制限)に応じて、タンディッシュ或いは浸漬ノズルを交換しながら、連々鋳を継続すればよいが、近年の小ロット多品種の鋼製品構成では、同一鋼種の連々鋳のみでは、連続鋳造機の生産性が向上せず、従って、成分が異なる鋼種同士であっても連々鋳(「異鋼種連々鋳」という)が行われている。
この異鋼種連々鋳の場合には、鋼種が替わる時点でタンディッシュを交換することによってタンディッシュ内の溶鋼成分は変更されるが、鋳型内には先行チャージの溶鋼が存在する。この先行チャージの溶鋼が存在する状態で、後続チャージを鋳型内に注入すると両者は鋳型内で混合される。また、浸漬ノズルからの吐出流は鋳片の未凝固層の内部深くにも侵入する、つまり鋳型よりも下方にまで侵入するので、成分混合部は鋳型内のみに納まらず、鋳型よりも下方部分に、更には鋳型よりも上方部分にも拡大する。当然ながら、この成分混合部は、鋼製品とはなり得ずに屑化される。従って、この成分混合部を狭い範囲に抑えるために、仕切り鉄板などから構成される継目金物が多数提案され、実際に使用されている。
特許文献1には、平板状、V字型状または半筒状の仕切り鉄板と、該仕切り鉄板の上面側に立設された一対の取付け棒と、で構成される継目金物を、タンディッシュ底部に取り付けられた押付け棒によって鋳型内に設置する装置が開示されている。特許文献2には、支柱と、この支柱の下端に設けられた、複数枚上下に重ねた、仕切り鉄板用のV字鋼材と、からなる継目金物が開示されている。特許文献3には、V字型に形成した仕切り鉄板と、この仕切り鉄板上に立設した平板からなる連結部材とで構成される継目金物が開示されている。また、特許文献4には、一端が先行チャージの溶鋼に浸漬され、他端が後続チャージの溶鋼に鋳くるまれ、上下方向の中間部に鋳片の断面形状に相当する面積を有する遮蔽板を備えた継目金物が開示されている。
特開2004−174515号公報 特開2006−239731号公報 特開平2−197355号公報 特開昭64−83346号公報
近年、連続鋳造設備の生産性拡大を目的として、従来は、高温強度が弱く、割れが発生しやすく、ブレークアウトの危険性があるなどの理由から、異鋼種連々鋳の対象でなかった、炭素含有量が0.8質量%程度の高炭素鋼にいたるまで、ほとんど全ての鋼種が異鋼種連々鋳の対象となるようになった。
従来の異鋼種連々鋳では、成分混合域を少なくすることが重要な課題であったが、高温強度の弱い鋼種の場合には、継目部分での破断の危険性が高く、破断の危険性を回避することが最も重要な課題となった。つまり、継目部分の接合力を確保するような継目金物が要求されるようになった。近年の連続鋳造機は、酸化物系非金属介在物の削減を目的として鋳型直下に数mの垂直部を有する垂直曲げ型の連続鋳造機が普及しており、特に、垂直曲げ型連続鋳造機の上部矯正帯(曲げ部)において、継目部分の破断の危険性が高く、継目部分の接合力の確保が重要になっている。
この観点から、上記従来技術を検証すると、特許文献1〜3による継目金物は、何れも成分混合部の低減を目的とするものであり、特許文献1の「取付け棒」、特許文献2の「支柱」、特許文献3の「連結部材」では継目部分の接合力を確保することはできない。
特許文献4による継目金物によれば、先行チャージ及び後続チャージに鋳くるまれる突出部を上下に有しており、継目部分の接合力を確保できる可能性はある。しかしながら、鋳片断面形状に相当する面積を有する「遮蔽板」を、継目金物の上下方向中間部に設置する必要があり、スラブ連続鋳造機の場合には、鋳片の幅は2mを超える場合もあることから、鋳型の内部空間とほぼ同一の面積を有する、このような大きな遮蔽板を鋳型内に設置しなければならず、短時間での設置は極めて困難であるといわざるを得ない。尚、特許文献4における「遮蔽板」は、溶鋼に鋳くるみされるものではなく、先行チャージの溶鋼と後続チャージの溶鋼を分離する部材であることが、その寸法から自ずと分かる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋳型内への設置が簡単であり、且つ、高温強度が低い鋼種であっても継目部分の接合力を確保し、継目部分の破断によるブレークアウトなどの操業トラブルを発生することなく、安定して異鋼種連々鋳を実施することのできる異鋼種連続鋳造用継目金物を提供するとともに、この異鋼種連続鋳造用継目金物を用いた鋼の連続鋳造方法を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物は、先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う際に、先行チャージと後続チャージとの継目部に使用する異鋼種連続鋳造用継目金物であって、一端が先行チャージに浸漬され且つ他端が後続チャージに浸漬される支柱と、該支柱の先行チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる下部接合部と、前記支柱の後続チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる上部接合部と、を備えることを特徴とするものである。
第2の発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物は、第1の発明において、更に、前記支柱の下端部に、溶鋼の混合を抑制するための仕切り鉄板を備えることを特徴とするものである。
第3の発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物は、第1または第2の発明において、更に、前記仕切り鉄板に、連結板を介して凝固シェル倒れこみ防止板を備えることを特徴とするものである。
第4の発明に係る鋼の連続鋳造方法は、先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う鋼の連続鋳造方法であって、鋳型内への先行チャージの注入が終了した後、鋳片の引抜きを停止し、この状態で、第1ないし第3の何れか1つに記載の異鋼種連続鋳造用継目金物を、支柱、下部接合部の順に先行チャージに浸漬させ、上部接合部が溶鋼湯面よりも上方となる位置で保持させた後、後続チャージの鋳型内への注入を開始することを特徴とするものである。
上記構成の本発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物によれば、下部接合部が先行チャージの溶鋼中に鋳くるまれて固定し、一方、上部接合部が後続チャージの溶鋼中に鋳くるまれて固定した状態となり、この状態で鋳片の矯正応力や引抜き抵抗などによって継目部に引張り応力が働いても、支柱が強化部材として機能し、継目部の接合力が強化されるので、継目部に割れが発生することはなく、従って、この割れに起因して発生するブレークアウトを防止することができ、高炭素鋼などの高温強度が低い鋼種であっても確実に異鋼種連々鋳を実施することが可能となる。また、支柱の下端部に仕切り鉄板を備えた場合には、上記効果に加えて、成分混合範囲を大幅に削減することができる。そして、本発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物は最終的には鋳片の内部に鋳くるみされるので、鋳型との寸法関係を厳密に規定する必要はなく、鋳型への設置を容易に行うことができる。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1〜3は、本発明の実施形態の1例を示す図で、本発明に係る異鋼種連続鋳造用継目金物をスラブ連続鋳造機の鋳型内に設置した状態を示す概略図であり、図1は、鋳型短辺側から見た概略図、図2は、鋳型長辺側から見た概略図、図3は鋳型の上方から見た概略図である。尚、これらの図において、符号11は鋳型長辺銅板、12は鋳型短辺銅板、13は溶鋼、14は溶鋼湯面、15は凝固シェルである。
図1〜3に示すように、本発明に係る異鋼種連続鋳造用の継目金物1は、上下方向に延びる支柱2と、支柱2の下部に設けられた、支柱2から垂直に突出する下部接合部3と、支柱2の上部に設けられた、支柱2から垂直に突出する上部接合部4と、を備えている。本発明に係る継目金物1においては、下部接合部3が異鋼種連々鋳の先行チャージに浸漬されて固定され、上部接合部4が後続チャージに浸漬されて固定し、支柱2が継目部分の接合強度を高めるための役割を担う。この接合強度を高めるために、本実施の形態の継目金物1では、支柱2、下部接合部3、上部接合部4の組み合わせからなる継目部強化構造体が、鋳型内の幅方向に合計4組配置されている。具体的には、図2,3に示すように、2組の継目部強化構造体を一対として、鋳片の幅方向の二箇所に一対ずつ設置されている。2組の継目部強化構造体は、双方の支柱2の両方の側面に取り付けられる2つの連結部材5と、双方の上部接合部4の上部に取り付けられる連結部材6とで、一体化されている。この連結部材6の上面側には、搬送時や鋳型内への設置時のための把手7が設置されている。
下部接合部3から更に下方に延びる支柱2の下端は、仕切り鉄板8と接続している。仕切り鉄板8は、2枚の鋼板を溶接してV字型に組み合わせたものであり、水平面へ投影させた形状は鋳片の厚み及び幅よりも小さく、鋳型内の未凝固層に容易に浸漬可能な寸法を有している。この仕切り鉄板8の鋳片幅方向二箇所には、連結板10を介して凝固シェル倒れ込み防止板9が取り付けられている。凝固シェル倒れ込み防止板9は、鋳型内の凝固シェル15と接触し、凝固シェル15が鋳型の内側に向いて倒れ込むことを防止するためのものであり、継目金物1を鋳型内に設置したときに鋳型内の溶鋼湯面14の近傍に配置されるように構成され、下部接合部3と上部接合部4との略中間位置に配置されている。尚、仕切り鉄板8の形状はV字型形状に限るものではなく、平板状、半筒状などの形状であっても構わない。
本発明の継目金物1を構成する各部材は、全て鋼製であり、各部材の接合方法は、溶接による接合、或いはボルトやネジによる接合とする。ここで、支柱2、下部接合部3、上部接合部4のそれぞれの寸法について図4を参照して説明する。支柱2、下部接合部3、上部接合部4のそれぞれの寸法を規定する理由は、これらの強度を確保するためである。支柱2は、板厚を20mm〜30mm、好ましくは25mm〜30mmとし、幅(W1 )を50mm〜90mmとする。下部接合部3は、厚みを20mm〜30mm、好ましくは25mm〜30mmとし、幅(W2)を20〜50mm、長さ(L1 )を90mm〜12mmとする。上部接合部4は、厚みを20mm〜30mm、好ましくは25mm〜30mmとし、幅(W3)を30〜70mm、長さ(L2 )を130mm〜170mmとする。但し、上部接合部4の長さ(L2 )は鋳片の厚みに応じて決定することが望ましく、鋳片の厚みよりも90mmから100mm程度小さくすることが好ましい。従って、鋳片の厚みが例えば300mmの場合には、長さ(L2)は200mm程度としても構わない。
また、下部接合部3と上部接合部4との間隙長さ(L3 )は、100mm〜160mmとする。本発明の継目金物1では、下部接合部3が先行チャージに固定され、且つ、上部接合部4が後続チャージに固定される必要があり、間隙長さ(L3)が100mm未満では、下部接合部3及び上部接合部4を、それぞれ先行チャージと後続チャージとに分離して設置できない恐れがあるからである。一方、間隙長さ(L3)が160mmを超えると、上部接合部4が、後続チャージの溶鋼中に突出して、後続チャージの溶鋼の熱により溶解する恐れがあるからである。上部接合部4が溶解した場合には、アンカーとしての機能を発揮せず、支柱2は強度を発現することができない。
このようにして構成される本発明に係る継目金物1を用いて鋼の異鋼種連々鋳を実施する方法を、上記図1〜3を参照して説明する。
鋳型内への先行チャージの注入が終了したなら、先行チャージの鋳造のために使用していたタンディッシュ(図示せず)を鋳型の上方から移動させる。そして、鋳型内の溶鋼湯面14を、連続鋳造を実施している通常の位置よりも若干下方に下げ、そこで鋳片の引抜きを停止する。この状態で、本発明に係る継目金物1を、人力或いは投入用装置などを介して鋳型の上方に準備し、次いで、鋳型内の溶鋼13に浸漬させる。仕切り鉄板8、支柱2、下部接合部3の順に浸漬させ、上部接合部4が溶鋼湯面14よりも上方位置となるように、凝固シェル倒れ込み防止板9が溶鋼湯面14と同等位置になるまで浸漬させる。凝固シェル倒れ込み防止板9が凝固シェル15と接触する、或いは凝固シェル倒れ込み防止板9の周囲に凝固相が形成されるなどして、継目金物1はそこの位置で保持される。仕切り鉄板8、支柱2及び下部接合部3と接触する溶鋼13は冷却され、仕切り鉄板8、支柱2及び下部接合部3の周囲には凝固層が形成される。仕切り鉄板8は熱容量が小さいことから、仕切り鉄板8の一部分は溶解することもある。
その後、新しいタンディッシュを鋳型の上方所定位置に配置し、先行チャージとは溶鋼成分の異なる後続チャージを取鍋(図示せず)からタンディッシュに注入し、タンディッシュに所定量の後続チャージの溶鋼が貯まった時点で、タンディッシュから鋳型への注入を開始する。新たに鋳型内に注入された後続チャージの溶鋼は先行チャージの凝固シェル15を覆い被せるようにして凝固シェルを形成し、継目部分を形成する。この継目部はその形状から、「段注ぎ部」とも呼ばれる。
鋳型内に後続チャージの溶鋼が注入されて、鋳型内の溶鋼湯面14が所定位置になったなら、鋳片の引抜きを再開する。上部接合部4は、後続チャージの鋳型内への注入に伴って後続チャージの溶鋼中に浸漬される。そして、継目金物1が鋳型内に設置されたときに空間部分と接触していた支柱2の上部側、及び、上部接合部4の周囲には、これらと接触して冷却されることにより、後続チャージの凝固層が形成される。
支柱2、下部接合部3及び上部接合部4の周囲に形成される凝固層は、鋳型長辺銅板11の冷却によって形成される凝固シェルと連結し、支柱2、下部接合部3及び上部接合部4の周囲には、他の部位よりも早期に凝固層が形成され、支柱2、下部接合部3及び上部接合部4は凝固層に鋳くるまれ、固定された状態となる。これにより、下部接合部3及び上部接合部4は、アンカーとしての機能を発揮する。
鋳片の引抜きを再開した以降、鋳片の引抜き速度を所定の引抜き速度になるまで徐々に上昇させ、所定の引抜き速度になったならその引抜き速度で鋳造を継続する。この引抜きにより、継目部、つまり段注ぎ部は鋳型を抜けて二次冷却帯に進入する。
二次冷却帯を通過する鋳片には、鋳片引抜きによる鋳型との引抜き抵抗に起因する引張り応力、鋳片の曲げ或いは曲げ戻しのための矯正に起因する引張り応力が働くが、下部接合部3が先行チャージの溶鋼中に鋳くるまれて固定し、且つ、上部接合部4が後続チャージの溶鋼中に鋳くるまれて固定しており、この状態で継目部に引張り応力が働いても、支柱2が強化部材として機能し、継目部の接合力が強化される。この接合力の強化によって、継目部には割れ、亀裂などが発生せず、従って、この割れや亀裂に起因して発生するブレークアウトを防止することができ、高炭素鋼などの高温強度が低い鋼種であっても確実に異鋼種連々鋳を実施することが可能となる。また、支柱2の下端部には仕切り鉄板8を備えているので、上記効果に加えて、成分混合範囲を大幅に削減することが達成される。
尚、本発明は上記説明の範囲に限られるものではなく、種々の変更が可能である。即ち、上記説明では、支柱2、下部接合部3、上部接合部4の組み合わせからなる継目部強化構造体の2組を一対として一体化させているが、一体化させる必要はなく、それぞれ独立して仕切り鉄板8に取り付けるようにしてもよい。また、継目部強化構造体の3組以上を1つとして一体化させてもよい。
また、上記説明では、支柱2、下部接合部3、上部接合部4の組み合わせからなる継目部強化構造体を仕切り鉄板8と一体化させているが、継目部強化構造体と仕切り鉄板8とを一体化させる必要はなく、異鋼種連続鋳造用の継目金物1として、支柱2、下部接合部3、上部接合部4の組み合わせからなる継目部強化構造体のみを使用することも可能である。但し、この場合には、継目部の接合力は強化されるものの、溶鋼成分の混合範囲は広くなるので、その点は留意しなければならない。従って、継目部強化構造体と仕切り鉄板8とを分離した場合には、先ず、凝固シェル倒れ込み防止板9が取り付けられた仕切り鉄板8を鋳型内に設置し、その後、支柱2、下部接合部3、上部接合部4の組み合わせからなる継目部強化構造体を仕切り鉄板8の上に乗せるようにして設置すればよい。凝固シェル倒れ込み防止板9及び仕切り鉄板8は、継目部の接合力強化には寄与していないので、分離しても何ら問題にならない。継目部強化構造体と仕切り鉄板8とを分離した場合には、継目金物1の質量が小さくなり、人力でも容易に鋳型内に設置することができるなどのメリットが生ずる。但し、継目部強化構造体と仕切り鉄板8とを分離した場合には、鋳型内への設置時の安定性を確保するために、継目部強化構造体の2組以上を一体化させることが好ましい。
スラブ連続鋳造機の鋳型内に設置した本発明に係る継目金物を鋳型短辺側から見た概略図である。 スラブ連続鋳造機の鋳型内に設置した本発明に係る継目金物を鋳型長辺側から見た概略図である。 スラブ連続鋳造機の鋳型内に設置した本発明に係る継目金物を鋳型の上方から見た概略図である。 支柱、下部接合部、上部接合部のそれぞれの大きさの関係を示す図である。
符号の説明
1 継目金物
2 支柱
3 下部接合部
4 上部接合部
5 連結部材
6 連結部材
7 把手
8 仕切り鉄板
9 凝固シェル倒れ込み防止板
10 連結板
11 鋳型長辺銅板
12 鋳型短辺銅板
13 溶鋼
14 溶鋼湯面
15 凝固シェル

Claims (4)

  1. 先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う際に、先行チャージと後続チャージとの継目部に使用する異鋼種連続鋳造用継目金物であって、一端が先行チャージに浸漬され且つ他端が後続チャージに浸漬される支柱と、該支柱の先行チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる下部接合部と、前記支柱の後続チャージ側に浸漬される部位に、支柱に対して突出して設けられる上部接合部と、を備えることを特徴とする異鋼種連続鋳造用継目金物。
  2. 更に、前記支柱の下端部に、溶鋼の混合を抑制するための仕切り鉄板を備えることを特徴とする、請求項1に記載の異鋼種連続鋳造用継目金物。
  3. 更に、前記仕切り鉄板に、連結板を介して凝固シェル倒れこみ防止板を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の異鋼種連続鋳造用継目金物。
  4. 先行チャージの鋳造に連続して鋼種の異なる後続チャージの鋳造を行う鋼の連続鋳造方法であって、鋳型内への先行チャージの注入が終了した後、鋳片の引抜きを停止し、この状態で、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の異鋼種連続鋳造用継目金物を、支柱、下部接合部の順に先行チャージに浸漬させ、上部接合部が溶鋼湯面よりも上方となる位置で保持させた後、後続チャージの鋳型内への注入を開始することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
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