JP2008243413A - 除電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い除電効果が得られ、高電圧の漏洩を防止して、放電電極に付着する塵埃の掃除を極めて容易に行うことができる除電装置を提供する。
【解決手段】支持フレームの支持ブロック7に、接地された放電電極5と、放電電極5の両側に沿って、交流高電圧電源に接続された一対の電界形成電極6とを設ける。放電電極5を、長尺の基部10と、先端が鋭利に形成された複数の放電突起11とによって構成する。電界形成電極6を、長尺の芯材15と、芯材15の外周面をその全長にわたって被覆する被覆材16とによって構成する。支持フレームの支持ブロック7に、放電電極5を着脱自在に支持する連結部材12を設ける。
【選択図】図4
【解決手段】支持フレームの支持ブロック7に、接地された放電電極5と、放電電極5の両側に沿って、交流高電圧電源に接続された一対の電界形成電極6とを設ける。放電電極5を、長尺の基部10と、先端が鋭利に形成された複数の放電突起11とによって構成する。電界形成電極6を、長尺の芯材15と、芯材15の外周面をその全長にわたって被覆する被覆材16とによって構成する。支持フレームの支持ブロック7に、放電電極5を着脱自在に支持する連結部材12を設ける。
【選択図】図4
Description
本発明は、空気中でコロナ放電を発生させて正及び負の空気イオンを生成し、この空気イオンにより帯電体の静電気を中和する除電装置に関する。
従来、所定間隔を存して直線状に配設されて互いに電気的に接続された複数の放電針に交流高電圧電源からの電圧を印加し、該放電針に対向して設けられた接地電極との間にコロナ放電を発生させて正負の空気イオンを生成し、この空気イオンにより帯電体の除電を行なう除電装置が知られている。
この種の除電装置においては、交流高電圧を各放電針に印加することにより、正負の空気イオンを生成することができ、帯電体の静電気を効率よく除電できるようになっている。即ち、放電針に正の電圧が印加された場合には、生成された正負の空気イオンのうち負イオンが放電針に向かって移動し、正イオンが前記対向電極に向かって移動する。ここで、大部分の正イオンは対向電極に捕獲されるが、一部の正イオンは接地電極を越えて帯電体に向かって放出される。また、放電針に負の電圧が印加された場合には、正の電圧が印加された場合と全く逆の現象が生じ、生成された正負のイオンのうち、大部分の負イオンが接地電極に捕獲され、一部の負イオンが接地電極を越えて帯電体に向かって放出される。
ところで、この種の除電装置を長時間にわたって連続運転すると、各放電針の先端への電界集中に伴い、各放電針には大気中に浮遊する塵埃が付着する。そして、時間とともに塵埃が各放電針を覆ってコロナ放電が阻害され、正負の空気イオンの生成個数が減少して除電時間が長くなって効率が悪化する。このため、定期的にブラシ等を用いて放電針の先端を掃除し、除電性能を回復する必要がある。しかし、こうした掃除を行なうと、放電針から剥離した塵埃が周囲に飛散することがあり、特に、この種の除電装置がクリーンルームに設置されている場合には、放電針の掃除に伴う塵埃の飛散によってクリーンルームが汚染される不都合があった。
そこで、個々の放電針に向かって空気噴流を形成して空気イオンを移送する構成を有する除電装置では、エアを供給するエアユニットに放電針を一つずつ着脱自在に設け、放電針を除電電極から取り外して、別の場所で放電針の掃除を行なえるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、個々の放電針を一つずつ着脱する必要があるので、極めて手間がかかる不都合があった。しかも、各放電針は、高電圧が印加される構成を有しているため、各放電針の基端部に高電圧供給のための接点部を形成する必要があり、構造が複雑となる不都合がある。
また、複数の電極針を電極支持板に設けて、電極支持板を高電圧の供給部材に着脱自在に連結したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。これによれば、電極針の取り外しを容易に行なうことができる。しかし、このような構造を採用した場合には、高電圧の供給部材から高電圧が沿面漏洩するおそれがあるため、印加電圧の低い圧電トランスを用いた高周波式の電源を用いなければならず、除電効果が低下する不都合があった。
特開2002−273207号公報
特開2005−216539号公報
かかる不都合を解消して、本発明は、高い除電効果が得られ、高電圧の漏洩を防止して、放電電極に付着する塵埃の掃除を極めて容易に行うことができる除電装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、除電電極部と、該除電電極部に高電圧を供給する交流高電圧電源とを備え、除電電極部から生成される空気イオンにより帯電体の静電気を中和する除電装置において、除電電極部は、絶縁体によって形成された支持フレームと、該支持フレームに支持されて接地された放電電極と、該支持フレームに支持されて交流高電圧電源に接続された電界形成電極とを備え、前記放電電極は、導電性材料によって形成された長尺の基部と、先端が鋭利に形成され、該基部に電気的接続状態で該基部の長手方向に所定間隔を存して配設された複数の放電突起とによって構成され、前記電界形成電極は、導電性材料によって形成された長尺の芯材と、該芯材の外周面をその全長にわたって被覆する絶縁体によって形成された被覆材とにより構成されて、放電電極の両側に沿って一対設けられ、前記支持フレームは、前記放電電極を着脱自在に連結する連結部材を備えて、該連結部材を介して前記放電電極を支持することを特徴とする。
本発明によれば、各放電突起の先端への電界集中に伴って、各放電突起に塵埃が付着しても、前記放電電極が前記保持部材によって着脱自在とされていることにより、各放電突起が塵埃に覆われるに先立って、除電電極部から放電電極のみを取り外して、放電電極の各放電突起を容易に掃除することができる。特に、除電装置がクリーンルームに設置されている場合には、取り外した放電電極のみをクリーンルームから持ち出して掃除が行なえるので、クリーンルーム内への塵埃の飛散を確実に防止することができる。更に、放電電極は基部と放電突起とが一体のまま前記保持部材から取り外せるので、取り外しや取り付けの作業が極めて迅速に行え、例えば、同一形状の放電電極を複数用意しておけば、塵埃が付着した放電電極を取り外した後、即座に新しい放電電極又は既に掃除済みの放電電極に付け替えることができるので、放電電極の掃除のために除電装置の運転が中断する時間を飛躍的に短縮させることができる。
また、除電電極部からは、接地された放電電極が取り外されるようになっているので、両電界形成電極と交流高電圧電源との接続が維持され、更に、両電界形成電極の芯材が被覆材により絶縁されて非露出状態とされているので、高電圧の漏洩を防止することができる。
また、本発明において、前記支持フレームは、前記放電電極に沿って延びるエア供給パイプを備え、該エア供給パイプは、前記放電電極の基部側から各放電突起に沿ってエアを噴出する複数のエア噴出孔を備えることを特徴とする。
本発明によれば、エア供給パイプのエア噴出孔から空気流を形成して放電電極から生成される空気イオンを帯電体に向かって確実に移送することができる。そしてこのように、空気流を利用して空気イオンを移送する構成を備えていても、構造を簡単として放電電極を容易に取り外すことができ、各放電突起が塵埃に覆われるに先立って、除電電極部から放電電極のみを取り外して、放電電極の各放電突起を容易に掃除することができる。
また、このとき、前記支持フレームの連結部材を前記エア供給パイプに設け、該エア供給パイプの連結部材を介して前記放電電極が支持フレームに着脱自在に設けることができる。
また、本発明において、前記放電電極は、前記基部が長尺平板状に形成され、各放電突起が該基部と一体にその一側縁から平板状に突出して先端鋭利な鋸歯状に形成されていることを特徴とする。
これにより、前記放電電極を、例えば金属製板材から打抜く等によって極めて容易に形成することができ、安価に製造することができる。また、エア供給パイプの保持部材を介して放電電極を取付けたときには、放電電極がその基部と放電突起とが平板状であることにより、エア噴出孔からの空気流が基部及び放電突起に密着して形成されるので、空気イオンの移送を円滑に行なうことができ、除電効率を向上させることができる。
また、本発明において、前記電界形成電極の芯材は中空の金属パイプによって形成され、前記被覆材は該金属パイプに装着する外套パイプによって形成されていることを特徴とする。
このように、両電界形成電極は芯材として金属パイプが採用されていることにより、支持フレームの強度を向上させることができると同時に、両電界形成電極と放電電極とを良好な位置関係に強固に維持することができる。しかも、両電界形成電極の金属パイプの外周は外套パイプによって非露出状態に覆われているので、両電界形成電極からの高電圧の漏洩を防止することができる。
また、本発明において、前記電界形成電極は、前記芯材とする金属芯線が前記被覆材とする絶縁チューブにより被覆されてなる高圧送電用ケーブルに、硬質の絶縁パイプを装着して形成されていることを特徴とする。
このように、電界形成電極は高圧送電用ケーブルを利用して形成することができ、安価に製造することができる。また、絶縁パイプに高圧送電用ケーブルが収容された状態で電界形成電極が形成されているので、例えば、絶縁パイプにピンホールが存在していたり、絶縁パイプが損傷するといった事態が生じても、高圧送電用ケーブルの絶縁チューブによって、芯材である金属芯線の絶縁被覆状態が確実に維持され、高電圧の漏洩を確実に防止することができる。更に、硬質の絶縁パイプによって支持フレームの強度を向上させることができると同時に、両電界形成電極と放電電極とを良好な位置関係に強固に維持することができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は第1の実施形態の除電装置を模式的に示す説明図、図2は第1の実施形態における除電電極部を示す正面図、図3は図2に示す除電電極部の側面図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5は第2の実施形態における除電電極部の側面図、図6は図5のVI−VI線断面図、図7は他の放電電極の側面図、図8は図7の放電電極を設けた除電装置の説明的断面図、図9は図7の放電電極を設けた他の除電装置の説明的断面図、図10は他の電界形成電極を示す説明的断面図、図11は除電装置の特性を評価する試験装置の概略構成図である。
先ず、本発明の第1の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。第1の実施形態の除電装置1は、図1に示すように、除電電極部2と、高圧送電用のケーブル3を介して除電電極部2に高電圧を供給する交流高電圧電源4とを備えている。除電電極部2は、図2に示すように、単一の放電電極5と、一対の電界形成電極6とを備えている。放電電極5と、両電界形成電極6とは、絶縁体によって形成された一対の支持ブロック(第1支持ブロック7、第2支持ブロック8)を備える支持フレーム9により支持されている。
放電電極5は、図3及び図4に示すように、長尺の金属製板材によって形成された基部10と、基部10に所定間隔を存して植設された複数の放電針11(放電突起)とを備えている。各放電針11は、金属製であり基部10と電気的に接続され、基部10の端縁の長手方向に沿って互いに所定の間隔を存して配設されている。
また、図3に示すように、放電電極5は、支持フレーム9の第1支持ブロック7と第2支持ブロック8との対向側壁に設けられた一対の金属製の保持部材12(連結部材)によりその両端が支持されている。保持部材12は、図4に示すように、放電電極5の基部10を弾発的に挟持するクリップ状の把持部により放電電極5を着脱自在に保持している。保持部材12は、その一部にリード線13が接続されている。該リード線13は、図1に示すように、交流高電圧電源4の接地線14と共に接地され、これによって、放電電極5は接地された状態となっている。
両電界形成電極6は、図4に示すように、何れも、金属パイプ15を芯材とし、絶縁体によって形成された外套パイプ16を被覆材として金属パイプ15に被せることによって構成されている。そして、両電界形成電極6は、図2に示すように、放電電極5の両側に沿って放電電極5から同じ距離を存して延設され、互いに平行となるようにその両端部が支持フレーム9の第1支持ブロック7と第2支持ブロック8とに連結固定されている。両電界形成電極6は芯材として金属パイプ15が採用されていることにより、第1支持ブロック7と第2支持ブロック8とが強固に一体的に連結され、支持フレーム9の強度を向上させることができると同時に、両電界形成電極6と放電電極5とを良好な位置関係に強固に維持することができる。
また、図2及び図3に示すように、両電界形成電極6は、その金属パイプ15の一端部が第1支持ブロック7の内部に形成されている配線室17において導線18を介して前記ケーブル3にハンダ接続され、交流高電圧電源4からの高電圧が印加されるようになっている。なお、配線室17は、配線接続後に絶縁物の充填材を充填することによって高電圧の漏洩が防止される。また、両電界形成電極6の金属パイプ15の外周は外套パイプ16によって非露出状態に覆われているので、これによっても高電圧の漏洩が防止される。
以上のように構成された除電装置1は、交流高電圧電源4の高電圧出力が両電界形成電極6に印加されると、両電界形成電極6と接地された放電電極5との間に電界が形成される。これにより、放電電極5の各放電針11の先端に電界が集中し、このとき生じるコロナ放電により、正負の空気イオンが生成される。この空気イオンを帯電体に供給することで帯電体の電荷を中和することができ除電が行なわれる。
そして、各放電針11の先端への電界集中に伴い各放電針11には大気中に浮遊する塵埃が付着することが考えられるが、前記放電電極5が前記保持部材12によって着脱自在とされていることにより、各放電針11が塵埃に覆われるに先立って、除電電極部2から放電電極5のみを取り外して、放電電極5の各放電針11を容易に掃除することができる。特に、除電装置1がクリーンルームに設置されている場合であっても、取り外した放電電極5のみをクリーンルームから持ち出して掃除が行なえるので、クリーンルーム内への塵埃の飛散を確実に防止することができる。更に、放電電極5は基部10と放電針11とが一体のまま前記保持部材12から取り外せるので、取り外しや取り付けの作業が極めて迅速に行え、例えば、同一形状の放電電極5を複数用意しておけば、塵埃が付着した放電電極5を取り外した後、即座に新しい放電電極5又は既に掃除済みの放電電極5に付け替えることができるので、放電電極5の掃除のために除電装置1の運転が中断する時間を飛躍的に短縮させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。第2の実施形態の除電装置21は、図5に示すように、除電電極部2に長尺のエア供給パイプ22が設けられ、エア供給パイプ22に金属製の一対の保持部材23(連結部材)を介して放電電極5が着脱自在に保持されている。なお、放電電極5と電界形成電極6とは、第1の実施形態において説明したものと同様の構成であるので、図中同一の符号を付してその説明を省略する。
エア供給パイプ22は、絶縁体によって形成された一対の支持ブロック(第1支持ブロック24、第2支持ブロック25)を備える支持フレーム26により支持されている。エア供給パイプ22は、図5に示すように、第1支持ブロック24に貫通支持された一端にエア供給口27が設けられて、図示しないエア供給手段が接続される。また、エア供給パイプ22の他端部は、第2支持ブロック25に貫通支持され、閉塞部材28によって閉塞されている。なお、第2の実施形態においては、第2支持ブロック25側のエア供給パイプ22を閉塞したものを示すが、それ以外に、図示しないが、第2支持ブロック25側にエア供給口27を設け、第1支持ブロック24側に閉塞部材28を設けてもよく、或いは、第1支持ブロック24側と第2支持ブロック25側との両端にエア供給口27を設けてエア供給手段に接続してもよい。
エア供給パイプ22には、図5及び図6に示すように、その長手方向に沿って所定間隔を存して複数のエア噴出孔29が形成されている。各エア噴出孔29は、エア供給パイプ22内のエアを放電電極5側に噴出させるものであり、夫々のエア噴出孔29は、各放電針11に一つずつ対応して形成されている。そして、エア噴出孔29からの空気流が放電電極5の基部10側から各放電針11に沿って形成されるようになっている。これにより、放電電極5の放電針11の先端のコロナ放電により生成された正負の空気イオンは、エア噴出孔29からの空気噴流により移送される。
また、各保持部材23は、エア供給パイプ22の両端側に夫々取付けられており、両保持部材23により放電電極5の両端が支持されている。保持部材23は、図6に示すように、放電電極5の基部10を弾発的に挟持するクリップ状の把持部により放電電極5を着脱自在に保持している。保持部材23は、その一部にリード線13が接続されており、第1の実施形態と同様にして接地された状態となっている。
このように、本発明の第2の実施形態によれば、空気流を利用して空気イオンを移送する構成を備えていても、構造を簡単として放電電極5を容易に取り外すことができ、各放電針11が塵埃に覆われるに先立って、除電電極部2から放電電極5のみを取り外して、放電電極5の各放電針11を容易に掃除することができる。
なお、上記の各実施形態においては、長尺の金属製板材によって形成された基部10に所定間隔を存して複数の放電針11が放電突起として植設された放電電極5を示したが、それ以外に、図7に示すように、金属製板材を打抜く等によって長尺の基部31と複数の放電突起32とが一体とされた放電電極33を用いてもよい。該放電電極33においても、各放電突起32は基部31の一側縁から所定間隔を存して突出し、先端が鋭利な鋸歯状に形成されている。これによって、放電電極33を容易に形成することができ、安価に製造することができる。
そして、図8に示すように、放電電極33を保持部材34(連結部材)によって着脱自在に支持することにより、除電電極部2から放電電極33のみを取り外して、放電電極33の各放電突起32を容易に掃除することができる。なお、図8に示すものは、前述した第1の実施形態において、放電電極33を採用したものであり、放電電極33と保持部材34以外の構成は図4のものと同じである。
更にまた、図9に示すように、エア供給パイプ22の保持部材35(連結部材)を介して放電電極33を取付けたときには、放電電極33がその基部31と放電突起32とが平板状であることにより、エア噴出孔29からの噴流空気が基部31及び放電突起32に密着して流れ、空気イオンの移送を円滑に行なうことができる。また、この場合にも、放電電極33が保持部材35によって着脱自在に支持されているので、除電電極部2から放電電極33のみを取り外して、放電電極33の各放電突起32を容易に掃除することができる。なお、図9に示すものは、前述した第2の実施形態において、放電電極33を採用したものであり、放電電極33と保持部材35以外の構成は図6のものと同じである。
また、上記の各実施形態においては、図4に示すように、外套パイプ16を金属パイプ15に被せることによって形成された一対の電界形成電極6を採用したが、それ以外に、図10に示すように、高圧送電用のケーブル41に硬質の絶縁パイプ42を装着した電界形成電極43を採用してもよい。これによれば、ケーブル41の金属芯線44を芯材とすることができ、金属芯線44を被覆しているケーブル41の絶縁チューブ45が被覆材となる。更に、ケーブル41に硬質の絶縁パイプ42を装着することによって、第1支持ブロック7と第2支持ブロック8とが一体的に連結され、支持フレーム9による支持形状を確実に維持することができる。また、絶縁パイプ42にケーブル41が収容された状態で電界形成電極43が構成されているので、例えば、絶縁パイプ42にピンホールが存在していたり、絶縁パイプ42が損傷するといった事態が生じても、ケーブル41の絶縁チューブ45によって、芯材である金属芯線44の絶縁被覆状態が確実に維持され、高電圧の漏洩を確実に防止することができる。
以上のように本発明の除電装置は、各実施形態における構成を採用することができるものであるが、発明者は、本発明の除電装置と従来の除電装置との除電効果を比較する試験を行うことにより、本発明の除電装置の除電特性を確認した。この試験によって確認された本発明の除電装置の除電特性について説明する。
先ず、除電装置の特性試験を行なう試験装置について説明すれば、試験装置は、図11に示すように、金属製プレート51の電荷減衰時間及びイオンバランスを測定する帯電プレートモニタ52が採用されている。帯電プレートモニタ52は、本体53上に絶縁体による支持部54を介して150mm角の前記金属製プレート51を支持する。金属製プレート51は除電すべき帯電体を模擬するものである。本体53には、表面電位測定装置55、高電圧電源56及びタイマ57が内蔵されており、金属製プレート51には、高電圧電源56から電荷が与えられる。金属製プレート51の電圧は、表面電位測定装置55により測定され、その電圧の減衰時間はタイマ57により測定される。
そして、帯電プレートモニタ52の上方には所定の距離Lを存して除電電極部2を配置する。除電電極部2の上方には、送風ファン58を配置し、除電電極部2で生成された空気イオンを送風ファン58からの空気流により帯電プレートモニタ52の金属製プレート51に吹き当てる。このとき、例えば、空気中の正負イオンに偏りがある場合には、金属製プレート51に電荷が蓄積して、その電圧の絶対値が大きくなる。この電圧はオフセット電圧と呼ばれ、イオンバランスの指標となる。また、金属製プレート51を高電圧電源56により±1000Vに帯電させ、これに除電電極部2で生成された空気イオンを供給して中和し、±100Vまで低下するのに要する減衰時間を測定する。
この試験では、図8に示す除電電極部2を有するものとし、長尺の基部31と複数の放電突起32とが平板で一体とされた放電電極33を備える除電装置を本発明のものとして採用した。また、従来の除電装置としては、図示しないが、単一の放電電極に交流高電圧を供給し、この放電電極の両側に位置する2つの対向電極を接地電極とした除電電極部を備えるものを用いた。なお、交流高電圧電源4は巻線トランスで、出力電圧を7kVとし、前記の距離Lは300mm、送風ファン58からの空気流の速度は約2m/sとした。
本発明の除電装置と従来の除電装置との比較結果を表1に示す。
表1においては、本発明の除電装置を用いた場合と従来の除電装置を用いた場合とで、除電による金属製プレート51における電圧の減衰時間(秒)と、イオンバランスを示すオフセット電圧(V)とを比較した。表1に示すように、本発明の除電装置は従来の除電装置と同等の除電特性が得られることが明らかである。
1,21…除電装置、2…除電電極部、4…交流高電圧電源、5,33…放電電極、6,43…電界形成電極、9,26…支持フレーム、10,31…基部、11…放電針(放電突起)、12,23,34,35…保持部材(連結部材)、15…金属パイプ(芯材)、16…外套パイプ(被覆材)、22…エア供給パイプ、29…エア噴出孔、32…放電突起、41…高圧送電用ケーブル、42…絶縁パイプ、44…金属芯線(芯材)、45…絶縁チューブ(被覆材)。
Claims (6)
- 除電電極部と、該除電電極部に高電圧を供給する交流高電圧電源とを備え、除電電極部から生成される空気イオンにより帯電体の静電気を中和する除電装置において、
除電電極部は、絶縁体によって形成された支持フレームと、該支持フレームに支持されて接地された放電電極と、該支持フレームに支持されて交流高電圧電源に接続された電界形成電極とを備え、
前記放電電極は、導電性材料によって形成された長尺の基部と、先端が鋭利に形成され、該基部に電気的接続状態で該基部の長手方向に所定間隔を存して配設された複数の放電突起とによって構成され、
前記電界形成電極は、導電性材料によって形成された長尺の芯材と、該芯材の外周面をその全長にわたって被覆する絶縁体によって形成された被覆材とにより構成されて、放電電極の両側に沿って一対設けられ、
前記支持フレームは、前記放電電極を着脱自在に連結する連結部材を備えて、該連結部材を介して前記放電電極を支持することを特徴とする除電装置。 - 前記支持フレームは、前記放電電極に沿って延びるエア供給パイプを備え、
該エア供給パイプは、前記放電電極の基部側から各放電突起に沿ってエアを噴出する複数のエア噴出孔を備えることを特徴とする請求項1記載の除電装置。 - 前記支持フレームの連結部材は、前記エア供給パイプに設けられ、該エア供給パイプの連結部材を介して前記放電電極が支持フレームに着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項2記載の除電装置。
- 前記放電電極は、前記基部が長尺平板状に形成され、各放電突起が該基部と一体にその一側縁から平板状に突出して先端鋭利な鋸歯状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の除電装置。
- 前記電界形成電極の芯材は中空の金属パイプによって形成され、前記被覆材は該金属パイプに装着する外套パイプによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の除電装置。
- 前記電界形成電極は、前記芯材とする金属芯線が前記被覆材とする絶縁チューブにより被覆されてなる高圧送電用ケーブルに、硬質の絶縁パイプを装着して形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の除電装置。
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JP2007078593A Withdrawn JP2008243413A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | 除電装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2008243413A (ja) |
-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007078593A patent/JP2008243413A/ja not_active Withdrawn
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