JP2008243027A - 携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】 景観画像の表示の処理負荷を低減させた携帯端末を提供する。
【解決手段】 位置情報取得部51はアプリケーション実行環境15を介して位置センサ13から携帯端末10の位置情報を取得する。パノラマ画像選択部52は姿勢センサ14から携帯端末10の姿勢情報を取得する。パノラマ画像選択部52は、位置情報に応じて外部記憶装置16中のいずれかのパノラマ画像60を選択し、画像切出し位置計算部56は、姿勢情報に応じて方位角平滑化部54で得られた方位角と仰角平滑化部55で得られた仰角から、パノラマ画像60内において切出す位置座標を求める。表示画像生成部57は画像切出し位置計算部56から得られた切出し位置とパノラマ画像選択部52で得られたパノラマ画像60から、表示部12に表示すべき表示画像を生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 位置情報取得部51はアプリケーション実行環境15を介して位置センサ13から携帯端末10の位置情報を取得する。パノラマ画像選択部52は姿勢センサ14から携帯端末10の姿勢情報を取得する。パノラマ画像選択部52は、位置情報に応じて外部記憶装置16中のいずれかのパノラマ画像60を選択し、画像切出し位置計算部56は、姿勢情報に応じて方位角平滑化部54で得られた方位角と仰角平滑化部55で得られた仰角から、パノラマ画像60内において切出す位置座標を求める。表示画像生成部57は画像切出し位置計算部56から得られた切出し位置とパノラマ画像選択部52で得られたパノラマ画像60から、表示部12に表示すべき表示画像を生成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、景観画像の表示の処理負荷を低減させた携帯端末に関する。
携帯端末の位置情報に基いた案内を提供するサービスはこれまでにも存在していたが(例えば特許文献1及び特許文献2参照)、サーバからネットワークを経由して各種情報を取得する方式のため、位置の測位が完了してから情報が表示されるまで時間がかかるという問題があった。そのため、提供する情報は音声・文字・小さなサイズの画像を主体としたものに限られ、景観パノラマ画像のように大きなサイズの画像を用いて案内することが難しかった。
また、所定の空間に仮想オブジェクトを配置し、被験者の位置に応じて3次元CGを
生成して表示することにより、仮想空間上のウォークスルーを実現する方法が知られている(例えば特許文献3参照。)。
特開平8−242480号公報(図1)
特開2002−24458号公報(図1)
特開2005−149409号公報(図1)
生成して表示することにより、仮想空間上のウォークスルーを実現する方法が知られている(例えば特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献3に記載の発明では、端末の姿勢に追従させて視点を変更した3次元CGの画像を生成するのは、高度な処理能力を必要とするため、処理能力が高くない携帯端末では実現が難しかった。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、景観画像の表示の処理負荷を低減させた携帯端末を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、少なくとも1枚以上のパノラマ画像を保持するパノラマ画像データベースと、携帯端末の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、携帯端末の姿勢情報に対応したパノラマ画像の切出し位置を計算する画像切出し位置計算部と、パノラマ画像内の画像切出し位置計算部が計算した切出し位置内の画素のデータを抽出して表示画像を生成する表示画像生成部を備えることを特徴とする。姿勢情報を取得する姿勢情報取得部は、例えば電子コンパス,加速度センサ等を用いることができる。また、パノラマ画像の切り出し位置は、例えば携帯端末が備える表示部が占める視角に相当する矩形領域等とする。
また、各パノラマ画像には各々位置情報が対応付けられており、携帯端末の位置を取得する位置情報取得部と、位置情報取得部が取得した位置から所定の閾値内の位置情報を有するパノラマ画像を選択するパノラマ画像選択部を備え、表示画像生成部が、パノラマ画像選択部が選択したパノラマ画像から表示画像を生成する構成としてもよい。
本発明では、携帯端末の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、画像切出し位置計算部が姿勢情報取得手段が取得した携帯端末の姿勢情報に基づいてパノラマ画像の切出し位置を計算し、表示画像生成部が、パノラマ画像内の画像切出し位置計算部が計算した切出し位置内の画素のデータを抽出して表示画像を生成することにより、透視変換等の処理負荷の高い処理ではなく、パノラマ画像中の画素の選択という負荷の軽い処理で、携帯端末の位置と姿勢に応じた景観画像の表示を行うことができる。
本発明は、例えばPDA(Personal Digital Assistant),携帯電話端末装置等の携帯端末に適用することができる。
(全体構成)
図1は、本発明を携帯電話端末装置に適用した一実施形態の構成を概念的に示すブロック図である。この携帯電話端末装置(携帯端末)10は、例えば、キーパッド等の入力部11、液晶表示装置等の表示部12、GPS(Global Positioning Satellite)受信機等の位置センサ13、モーションセンサ等の姿勢センサ14、Java(登録商標)等のスクリプト言語で記述されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行環境15、メモリカード等の外部記憶装置16、アプリケーション実行環境15上で実行される案内アプリケーション17等を備えている。
図1は、本発明を携帯電話端末装置に適用した一実施形態の構成を概念的に示すブロック図である。この携帯電話端末装置(携帯端末)10は、例えば、キーパッド等の入力部11、液晶表示装置等の表示部12、GPS(Global Positioning Satellite)受信機等の位置センサ13、モーションセンサ等の姿勢センサ14、Java(登録商標)等のスクリプト言語で記述されたアプリケーションを実行するアプリケーション実行環境15、メモリカード等の外部記憶装置16、アプリケーション実行環境15上で実行される案内アプリケーション17等を備えている。
入力部11は、操作者が種々の操作指令等を入力するために使用される。表示部12は、アプリケーション実行環境15による制御の元、種々の画像を表示する。位置センサ13は、アプリケーション実行環境15による制御の元、携帯端末が存在している地球上の位置座標を取得する。姿勢センサ14は、アプリケーション実行環境15による制御の元、携帯端末の方位角や仰角等を取得する。
アプリケーション実行環境15は、例えばJava(登録商標)VMやMIDP2.0、MEXA1.0等から構成されており、位置センサ13から位置情報を取得するAPI、姿勢センサ14から姿勢情報を取得するAPI、入力部11からの指示を入力するAPI、表示部12に画像を表示するAPI等を有している。このアプリケーション実行環境15は、案内アプリケーション17を実行に応じた種々の処理を行う。外部記憶装置16は、例えば取り外し可能なメモリカード等から構成されている。この外部記憶装置16には、少なくとも1つのパノラマ画像60からなるパノラマ画像データベースが格納されている。各々のパノラマ画像60には、一意の識別情報(id:0,1,…,n)が割り当てられている。
案内アプリケーション17は、Java(登録商標)等のスクリプト言語で記述されたプログラム等で構成されている。この案内アプリケーション17をアプリケーション実行環境15上で実行することにより、携帯端末10が案内用の端末として機能する。この案内アプリケーション17は位置情報取得部51、パノラマ画像選択部52、姿勢情報取得部53、方位角平滑化部54、仰角平滑化部55、画像切出し位置計算部56、表示画像生成部57等から構成されている。
(案内アプリケーション17各部機能)
位置情報取得部51は、アプリケーション実行環境15を通じて位置センサ13から位置情報を取得する。具体的には、例えばMEXA1.0の場合では、getLatitudeメソッドで緯度を取得し、getLongitudeメソッドで経度を取得する。これによって得られる緯度(GEO_LATITUDE)は、北緯を正の値とし、南緯を負の値とし、A°B’C”(A度B分C秒)を次式に従って数値に変換した値であり、値の範囲は-32400000〜32400000である。
GEO_LATITUDE = A×360000+B×6000+C/100×100 …(1)
また、経度(GEO_LONGITUDE)は、東経を正の値とし、西経を負の値とし、A°B’C”を次式に従って数値に変換した値であり、値の範囲は-64800000〜64800000である。
GEO_LONGITUDE = A×360000+B×6000+C/100×100 …(2)
パノラマ画像選択部52は、このように位置情報取得部51で得られた位置情報とパノラマ画像データベース内の各々のパノラマ画像60に付随した位置情報とを比較し、距離が閾値以下のものを選択する。
位置情報取得部51は、アプリケーション実行環境15を通じて位置センサ13から位置情報を取得する。具体的には、例えばMEXA1.0の場合では、getLatitudeメソッドで緯度を取得し、getLongitudeメソッドで経度を取得する。これによって得られる緯度(GEO_LATITUDE)は、北緯を正の値とし、南緯を負の値とし、A°B’C”(A度B分C秒)を次式に従って数値に変換した値であり、値の範囲は-32400000〜32400000である。
GEO_LATITUDE = A×360000+B×6000+C/100×100 …(1)
また、経度(GEO_LONGITUDE)は、東経を正の値とし、西経を負の値とし、A°B’C”を次式に従って数値に変換した値であり、値の範囲は-64800000〜64800000である。
GEO_LONGITUDE = A×360000+B×6000+C/100×100 …(2)
パノラマ画像選択部52は、このように位置情報取得部51で得られた位置情報とパノラマ画像データベース内の各々のパノラマ画像60に付随した位置情報とを比較し、距離が閾値以下のものを選択する。
姿勢情報取得部53は、アプリケーション実行環境15を通じて姿勢センサ14から姿勢情報を取得する。具体的には、例えばMEXA1.0の場合では、getPostureInfoLatestメソッドで取得したヨー角を方位角とし、同様に取得したピッチ角を仰角とする。方位角平滑化部54は、姿勢情報取得部53で得られた方位角の履歴を蓄積し振動を抑制した方位角を求める。仰角平滑化部55は、姿勢情報取得部53で得られた仰角の履歴を蓄積し振動を抑制した方位角を求める。
画像切出し位置計算部56は、方位角平滑化部54で得られた方位角と仰角平滑化部55で得られた仰角から、パノラマ画像60内において切出す位置座標(携帯端末10の操作者から見た表示部12の視角に相当する表示領域)を求める。表示画像生成部57は画像切出し位置計算部56から得られた切出し位置とパノラマ画像選択部52で得られたパノラマ画像60から、表示部12に表示すべき画像を切出す(表示領域内の画素を抽出して表示画像を生成する)。
(パノラマ画像60フォーマット)
図2は、パノラマ画像データベース内の1枚のパノラマ画像60のデータ構造を示す図である。パノラマ画像60は経緯度61と画像データ62を含んでいる。経緯度61は、例えばパノラマ画像に対応する景観が表示されるべき実空間上の位置を示す緯度と経度を示す情報から構成される。この緯度と経度を示す情報は、位置センサ13の測定精度程度の精度(例えば位置センサ13としてGPSを用いている場合には、数10m程度の精度に対応する度.分.秒のオーダー)で格納しておく。緯度は、例えば上述の式(1)に従って数値として格納されており、経度のデータは、例えば上述の式(2)に従って数値として格納されている。また、画像データ62は、実空間上の位置において表示される全方位の景観を示すパノラマ画像のデータであり、例えば圧縮符号化されたJPEG等の画素データから構成される。このパノラマ画像60は、例えば写真、イラスト、CG等を用いて、仮想物体を含む景観(その位置において現在は存在しない過去・未来・架空の景観)画像として制作されている。
図2は、パノラマ画像データベース内の1枚のパノラマ画像60のデータ構造を示す図である。パノラマ画像60は経緯度61と画像データ62を含んでいる。経緯度61は、例えばパノラマ画像に対応する景観が表示されるべき実空間上の位置を示す緯度と経度を示す情報から構成される。この緯度と経度を示す情報は、位置センサ13の測定精度程度の精度(例えば位置センサ13としてGPSを用いている場合には、数10m程度の精度に対応する度.分.秒のオーダー)で格納しておく。緯度は、例えば上述の式(1)に従って数値として格納されており、経度のデータは、例えば上述の式(2)に従って数値として格納されている。また、画像データ62は、実空間上の位置において表示される全方位の景観を示すパノラマ画像のデータであり、例えば圧縮符号化されたJPEG等の画素データから構成される。このパノラマ画像60は、例えば写真、イラスト、CG等を用いて、仮想物体を含む景観(その位置において現在は存在しない過去・未来・架空の景観)画像として制作されている。
(パノラマ画像60位置)
図3及び図4は、史跡の案内を行う案内アプリケーション17の場合に、パノラマ画像データベース中の各々のパノラマ画像60に対応する実空間上の位置の例を示す図である。図3は、史跡の一部に、住宅地等の立ち入りが制限される地域がある場合の例を示している。このような場合には、史跡の近辺の立ち入り可能な位置で仮想物体位置71の付近の位置72に限定してパノラマ画像60を設定する(その位置のパノラマ画像60を準備しておく)ことで、操作者が立ち入り制限領域に入ることなく案内を行うことが可能となる。また、図4は、例えば奈良平城京等のように、史跡の地域全体が立ち入り可能な位置となっている場合の例を示している。このような場合には、仮想物体位置71の周辺の実空間上の格子状の位置にパノラマ画像60を設定することにより、操作者は仮想物体を含む史跡をさまざまな位置からの画像として眺めることができる。
図3及び図4は、史跡の案内を行う案内アプリケーション17の場合に、パノラマ画像データベース中の各々のパノラマ画像60に対応する実空間上の位置の例を示す図である。図3は、史跡の一部に、住宅地等の立ち入りが制限される地域がある場合の例を示している。このような場合には、史跡の近辺の立ち入り可能な位置で仮想物体位置71の付近の位置72に限定してパノラマ画像60を設定する(その位置のパノラマ画像60を準備しておく)ことで、操作者が立ち入り制限領域に入ることなく案内を行うことが可能となる。また、図4は、例えば奈良平城京等のように、史跡の地域全体が立ち入り可能な位置となっている場合の例を示している。このような場合には、仮想物体位置71の周辺の実空間上の格子状の位置にパノラマ画像60を設定することにより、操作者は仮想物体を含む史跡をさまざまな位置からの画像として眺めることができる。
図5は、上述の図3中に示す実空間上に仮想的に配置された仮想物体75の位置及び形状を示す概念図である。仮想物体75は、上述の図3中の仮想物体位置71に、例えば現在は存在しないが、過去に存在した建物の3次元モデルとして設定されている。図6は、このようなこのような仮想物体75を含む景観画像として構成されたパノラマ画像60の画像データ62の一例を示している。この例では、図5中のA点の画像(id=5)を示している。この画像データ62は、パノラマ画像位置72上の人間の視点程度の高さの点を視点として、全方位(周囲360°、上下各60°の範囲)の景観画像を、メルカトル図法の地図のように平面に展開した画像である。この図6中の画像データ62の左端が北、中央が南、右端は左端と接続しているため北を表わす。また、上端は仰角60°、中央は水平、下端は仰角−60°を表わす。後述のように、矩形状の領域を切出して表示画像とする場合には、仰角の絶対値が大きい領域では実際の景色との変形の差異が大きいため、上下を部分的に切落とした画像としている。この画像データ62では、横幅は360°分、縦幅は120°分に相当し、縦横の解像度は同じであるため、横幅と縦幅の比率は3:1となる。具体的には、横方向の画素数は、例えば1434画素であり、縦方向の画素数は、例えば478画素である。
(動作)
上述のように構成された携帯端末10では、案内アプリケーション17を起動すると、案内アプリケーション17の位置情報取得部51は、例えば所定の時間間隔毎に、アプリケーション実行環境15を介して位置センサ13から携帯端末10の位置(経緯度)を取得する。パノラマ画像選択部52は、位置情報取得部51から位置情報を取得すると、図7に示すフローチャートの実行を開始する。パノラマ画像選択部52は、まず、S11において変数indexを0に初期化する。S12において変数indexとパノラマ画像データベース内のパノラマ画像60の総数(n+1)とを比較し、変数indexがn+1以上であれば、全てのパノラマ画像60について検索したが現在位置から所定の閾値以内の位置に対応するパノラマ画像60が見つからなかったということなので、S13において、表示画像生成部57に現在地に該当するパノラマ画像が見つからなかった旨のメッセージを表示させて処理を終了する。
上述のように構成された携帯端末10では、案内アプリケーション17を起動すると、案内アプリケーション17の位置情報取得部51は、例えば所定の時間間隔毎に、アプリケーション実行環境15を介して位置センサ13から携帯端末10の位置(経緯度)を取得する。パノラマ画像選択部52は、位置情報取得部51から位置情報を取得すると、図7に示すフローチャートの実行を開始する。パノラマ画像選択部52は、まず、S11において変数indexを0に初期化する。S12において変数indexとパノラマ画像データベース内のパノラマ画像60の総数(n+1)とを比較し、変数indexがn+1以上であれば、全てのパノラマ画像60について検索したが現在位置から所定の閾値以内の位置に対応するパノラマ画像60が見つからなかったということなので、S13において、表示画像生成部57に現在地に該当するパノラマ画像が見つからなかった旨のメッセージを表示させて処理を終了する。
一方、S12において、変数indexがパノラマ画像60の総数n+1より小さければS14に進み、パノラマ画像選択部52は、index番目のパノラマ画像60の経緯度データ61を取得し、sceneに代入する。続くS15では、パノラマ画像選択部52は、sceneの経緯度と現在の位置(経緯度)との距離を計算し、distanceに代入する。S16において、distanceと閾値とを比較し、distanceが閾値より大きければS18に進み、indexに1を加算して、S12に戻る。ここで、閾値は、例えば位置センサ13の測定精度程度の値として予め設定しておく。例えば位置センサ13としてGPSを用いる場合には、測定精度が数10m程度であるので、これに相当する経緯度の値とする。
一方、S16において、distanceが閾値以下であればS17に進み、パノラマ画像が発見された旨のメッセージを表示し、sceneの画像を携帯端末10の主メモリに読み込み、選択処理を終了する。外部記憶装置16は、フラッシュメモリ等のアクセスの遅いメモリで構成されている場合が多いため、携帯端末10の主メモリに読み込んだ方がアクセスが早いためである。
ここで、例えば図8に示すように、携帯端末10の操作者が、t0点からt1点,t2点を経由してt3点に移動する場合の動作について説明する。t0点では現在の位置から閾値内のデータはないため、表示画像生成部57はその旨表示させる(図7中のS13)が、t1点に移動すると現在の位置から閾値内にA点のパノラマ画像60(id=5)が存在するので、パノラマ画像選択部52は、当該パノラマ画像60を選択する(S17)。この後、t2点に移動すると、現在の位置から閾値内のデータはないため、表示画像生成部57はその旨表示させる(S13)が、t3点に移動すると現在の位置から閾値内にB点のパノラマ画像60(id=6)が存在するので、パノラマ画像選択部52は、当該パノラマ画像60を選択する(S17)。
(仰角,方位角のノイズ低減)
上述のように、現在の位置に対応するパノラマ画像60が選択されると、画像切出し位置計算部56は、選択されて主メモリに読み出されたパノラマ画像60(画像データ62)と携帯端末10の姿勢に応じた表示画像を生成するが、姿勢情報取得部53の出力にはノイズによる振動が含まれるため、この携帯端末10では、例えば図9及び図10に示す処理により、これらを低減させる処理を行う。
上述のように、現在の位置に対応するパノラマ画像60が選択されると、画像切出し位置計算部56は、選択されて主メモリに読み出されたパノラマ画像60(画像データ62)と携帯端末10の姿勢に応じた表示画像を生成するが、姿勢情報取得部53の出力にはノイズによる振動が含まれるため、この携帯端末10では、例えば図9及び図10に示す処理により、これらを低減させる処理を行う。
図9は、仰角平滑化部55における処理を示すフローチャートである。仰角の測定値にはノイズによる振動が含まれるため、所定の時間間隔毎に取得する仰角の値を一定数(m個)保持しておき、仰角の値の履歴から平均値を求めることにより、振動を抑制した値を求める。仰角情報平滑化部55は、まず、S21において変数indexAとsumAngleAを0に初期化する。続くS22において、仰角情報平滑化部55は、変数indexAと履歴の数mを比較し、変数indexAが履歴の数mより小さければS23に進む。仰角情報平滑化部55は、このS23において、sumAngleAにindexA番目の仰角を加算した後、S24においてindexAに1を加算して、S22に戻る。このS22からS24の処理を繰り返すことにより、m個分の仰角の履歴がSumAngleAに加算される。
一方、S22おいて、変数indexAが履歴の数m以上であれば、仰角情報平滑化部55はS25に進み、sumAngleAを履歴の数mで除してm個分の過去の仰角の平均値を求め、仰角θpitch[°]として画像切出し位置計算部56に供給する。
また、図10は、方位角平滑化部54における処理を示すフローチャートである。方位角の測定値にもノイズによる振動が含まれるため、所定の時間間隔毎に取得する方位角の値を一定数(m個)保持しておき、方位角の値の履歴から平均値を求めることにより、振動を抑制した値を求める。なお、仰角平滑化部55で扱う仰角とは異なり、方位角は360°において0°と接続しているため、方位角情報平滑化部54では、履歴内の方位角が360°を跨ぐ場合の考慮が必要となる。
方位角情報平滑化部54は、まず、S31において変数indexBとsumAngleB、anglePrevを0に初期化する。続くS32において、方位角情報平滑化部54は、変数indexBと履歴の数mを比較し、変数indexBが履歴の数mより小さければS33に進む。方位角情報平滑化部54は、このS33において、indexB番目の方位角をangleBに代入する。S34において、angleB、angleB+360、angleB−360のうちanglePrevとの差の絶対値が最小のものをangleNearestに代入する。S35において、sumAngleBにangleNearestを加算する。S36において、indexBに1を加算し、anglePrevにangleNearestを代入してS32に戻る。このS32からS36の処理を繰り返すことにより、m個分の方位角の過去の履歴がSumAngleBに加算される。
一方、S32において、変数indexBが履歴の数m以上であれば、方位角情報平滑化部54はS37に進み、sumAngleBを履歴の数mで除してaverageに代入する。続くS38において、方位角情報平滑化部54は、averageが0°以上360°未満の範囲を超えていたら、360の加算または減算により前記範囲に収め、方位角θyaw[°]として画像切出し位置計算部56に供給する。
(表示画像生成)
上述の図6に示すようなパノラマ画像(画像データ62)は、厳密には図11に示すように、いわゆる環境球と呼ばれる球面上にマッピング(球面マッピング)し、上述の仰角,方位角に応じて携帯端末10の操作者から見た表示部12の視角に相当する領域を透視変換して表示画像を生成すべきだが、このような処理は演算負荷が高いため、携帯電話端末等の演算能力が低い機器には向いていない。このため、この携帯端末では、操作者から見た表示部12の視角に相当する矩形の領域を表示領域とみなし、パノラマ画像60(画像データ62)から上述の仰角,方位角に応じて決定した位置の表示領域相当の画素を抽出して表示画像を生成するようにしている。なお、図11中の背景球は半分のみを図示しており、破線で示した部分は、画像データ62の範囲外の領域(画像データ62が作成されていない部分)を示している。
上述の図6に示すようなパノラマ画像(画像データ62)は、厳密には図11に示すように、いわゆる環境球と呼ばれる球面上にマッピング(球面マッピング)し、上述の仰角,方位角に応じて携帯端末10の操作者から見た表示部12の視角に相当する領域を透視変換して表示画像を生成すべきだが、このような処理は演算負荷が高いため、携帯電話端末等の演算能力が低い機器には向いていない。このため、この携帯端末では、操作者から見た表示部12の視角に相当する矩形の領域を表示領域とみなし、パノラマ画像60(画像データ62)から上述の仰角,方位角に応じて決定した位置の表示領域相当の画素を抽出して表示画像を生成するようにしている。なお、図11中の背景球は半分のみを図示しており、破線で示した部分は、画像データ62の範囲外の領域(画像データ62が作成されていない部分)を示している。
図12は、画像切出し位置計算部56における切出し位置の計算方法を概念的に示す図である。ここで、Wpanoramaはパノラマ画像60(画像データ62)の横幅、Hpanoramaは画像データ62の縦幅、Wscreenは表示部12の横幅、Hscreen表示部12の縦幅、rzoomは拡大率、θpitchは上述のように仰角平滑化部55で求められた平滑化された携帯端末10の仰角、θyawは上述のように方位角平滑化部54で求められた平滑化された携帯端末10の方位角を示している。また、Xoriginは切出し位置のX座標、Yoriginは切出し位置のY座標、HViewは切出す画像の横幅、VViewは切出す画像の縦幅を示している。
画像切出し位置計算部56は、まず、以下の式により、切出し画像の横幅WView、縦幅HViewを求める。
WView=Wscreen/rzoom
HView=Hscreen/rzoom
WView=Wscreen/rzoom
HView=Hscreen/rzoom
ここで、拡大率rzoomは、切出す画像を表示部12の画素数に対応させて拡大表示する際の拡大率である。表示部12の視角と画素数に厳格に対応した画素程度でパノラマ画像60の画像データ62を作成しておけば、画像データ62から切出した画像をそのまま表示部12に表示すればよい。しかしながら、容量の制約等から、画像データ62は、上述のように、表示部12の視角と画素数に厳格に対応した画素数に対してかなり少ない画素数で作成されている。このため、この携帯端末10では、表示部12の視角に対応する切出し画像を、拡大して表示部12に表示するようにしている。
(拡大率rzoomと操作者から見た表示部12の視角に対する拡大率との関係)
例えば表示部12の表示領域が縦520画素,横480画素であり、表示領域の縦方向の長さが0.04mであり、操作者の目から表示部12までの距離が0.2mであるとすると、表示部12の縦方向の視角は
0.04/(2π×0.2)×360°=11.5° となる。
また、画像データ62の横方向の画素数が例えば1434画素(360°分)であるとすると、11.5°分の画素数は11.5/360×1434=約45.8画素分となる。この画素分を表示部12の表示領域の縦520画素分に拡大するため、拡大率rzoomは、
520/約45.8=約11.35 となる。
例えば表示部12の表示領域が縦520画素,横480画素であり、表示領域の縦方向の長さが0.04mであり、操作者の目から表示部12までの距離が0.2mであるとすると、表示部12の縦方向の視角は
0.04/(2π×0.2)×360°=11.5° となる。
また、画像データ62の横方向の画素数が例えば1434画素(360°分)であるとすると、11.5°分の画素数は11.5/360×1434=約45.8画素分となる。この画素分を表示部12の表示領域の縦520画素分に拡大するため、拡大率rzoomは、
520/約45.8=約11.35 となる。
なお、拡大率rzoomを11.35程度にするのが正確ではあるが、表示部12の表示領域に表示される画像の範囲が狭いため、操作者が仮想物体75全体のイメージを認識し難い場合もある。このため、例えばユーザからの入力に応じて1〜10程度の間で拡大率rzoomを変更するようにしてもよい。この場合も、上述のように拡大率rzoomに応じてWView及びHViewを求めるようにしておけば、支障なく画像の切出しを行うことができる。なお、操作者の感覚的には、画像データの拡大率が10の場合を標準(表示部12の視角に相当する範囲の画像が表示された状態)とすれば、画像データの拡大率が1倍のときは、標準状態から約11分の1にズームアウトした状態になる。
また、パノラマ画像60(画像データ62)の幅Wpanoramaは全方位360°に該当するので、上下角180°に該当する高さをHpanorama180とすると、Hpanorama180=Wpanorama/2となる。このため、画像切出し位置計算部56は、次に、この値を用いて、以下の式から、切出し画像の中心点のX座標Xcenter、切出し画像の中心点のY座標Ycenterを求める。
Xcenter=(Wpanorama・θyaw)/360
Ycenter=(Hpanorama180・θpitch)/180+Hpanorama180/2+(Hpanorama180−Hpanorama)/2
さらに、画像切出し位置計算部56は、この値を用いて、以下の式から切出し位置Xorigin、Yoriginを求める。
Xorigin=Xcenter−WView/2
Yorigin=Ycenter−HView/2
このように、切出し位置Xorigin、Yoriginと切出す画像サイズHView、VViewを求めると、画像切出し位置計算部56は、これらを表示画像生成部57に供給する。
Xcenter=(Wpanorama・θyaw)/360
Ycenter=(Hpanorama180・θpitch)/180+Hpanorama180/2+(Hpanorama180−Hpanorama)/2
さらに、画像切出し位置計算部56は、この値を用いて、以下の式から切出し位置Xorigin、Yoriginを求める。
Xorigin=Xcenter−WView/2
Yorigin=Ycenter−HView/2
このように、切出し位置Xorigin、Yoriginと切出す画像サイズHView、VViewを求めると、画像切出し位置計算部56は、これらを表示画像生成部57に供給する。
表示画像生成部57は、画像切出し位置計算部56から供給される切出し位置Xorigin、Yoriginと切出す画像サイズHView、VViewを用いて、パノラマ画像選択部52が選択したパノラマ画像60の画像データ62から、部分画像を切出し、表示画像を生成する。この切出し処理は部分画像のコピーで済むため、携帯端末のように処理能力に制限のあるものでも高速に行うことができる。
このように、表示画像を生成すると、表示画像生成部57は、上述の表示部12上の表示領域(縦520画素×横480画素)に表示するように、アプリケーション実行環境15の画像を表示するAPIに指示する。当該APIは、表示画像生成部57からの指示に応じて、表示画像を表示部12に表示させる。この際、当該APIは、表示画像が当該表示領域と同じサイズになるように、拡大あるいは縮小して表示させる。これにより、携帯端末10の姿勢に応じて、携帯端末10の視角に相当する表示画像が生成され、表示部12に表示される。
操作者が携帯端末10の向きを変えると、これに対応して向きが変わった携帯端末10の視角に相当する表示画像が生成され、表示部12に表示される。従って、操作者が携帯端末10の向きを変えながら、表示部12に表示される画像を見ることにより、操作者は、自分で携帯端末10の視角に相当する仮想的な窓を介して仮想物体75を見ているような感覚を得ることができ、仮想物体75が実際に存在しているかのように認識することができる。
(効果)
上述のように、この携帯端末10では、携帯端末10の位置に応じて現在の位置から所定の閾値内に設定されたパノラマ画像を選択し、携帯端末10の姿勢に応じて、パノラマ画像60の画像データ62からの矩形の切出し位置を変更して表示画像を生成しているため、携帯端末10側の処理負荷の増加を抑えつつ、仮想物体75を含む景観画像を表示させることができる。また、この携帯端末10では、予め生成して外部記憶装置16に格納しておいたパノラマ画像60を用いて表示画像を生成するため、精細な仮想物体75を設定した場合でも、携帯端末10側の処理負荷の増加を抑制することができる。また、ネットワーク経由で画像等のデータを取得する場合には通信回線の速度等に応じてデータサイズが制約されるが、予め外部記憶装置16に格納しておくのであれば、大きなサイズの画像を用いることができる。また、表示画像の生成は、画像の切出しのみで処理負荷が軽いので、携帯端末10の姿勢変化に対する応答性を向上させることができる。
上述のように、この携帯端末10では、携帯端末10の位置に応じて現在の位置から所定の閾値内に設定されたパノラマ画像を選択し、携帯端末10の姿勢に応じて、パノラマ画像60の画像データ62からの矩形の切出し位置を変更して表示画像を生成しているため、携帯端末10側の処理負荷の増加を抑えつつ、仮想物体75を含む景観画像を表示させることができる。また、この携帯端末10では、予め生成して外部記憶装置16に格納しておいたパノラマ画像60を用いて表示画像を生成するため、精細な仮想物体75を設定した場合でも、携帯端末10側の処理負荷の増加を抑制することができる。また、ネットワーク経由で画像等のデータを取得する場合には通信回線の速度等に応じてデータサイズが制約されるが、予め外部記憶装置16に格納しておくのであれば、大きなサイズの画像を用いることができる。また、表示画像の生成は、画像の切出しのみで処理負荷が軽いので、携帯端末10の姿勢変化に対する応答性を向上させることができる。
また、この携帯端末10では、上述の図7に示すように、現在の携帯端末10の位置と各々のパノラマ画像60の経緯度データ61を比較して現在位置との距離が閾値以下であるものを選択している。上述の図4に示すように、パノラマ画像60を準備する地点が均一である場合には、予めパノラマ画像60のインデックスを経緯度毎に作成しておく等、他の選択方法でも効率的にパノラマ画像60の選択を行うことができる可能性があるが、上述の図3に示すように、パノラマ画像60を準備する地点が不均一となる場合では、このようなインデックスを作成しておき、効率的な選択を行うことは困難である。このため、図7に示すような選択方法を行うことにより、パノラマ画像60を準備する地点が不均一となる場合においても、現在位置に近い経緯度データ61のパノラマ画像60を効率的に選択することができる。
(誤差を目立たせない処理)
ところで、この携帯端末10では、上述のように、処理負荷の低減のために、単純に図6のパノラマ画像から携帯端末の向きに応じた位置の画素を切出して表示しているため、仰角の絶対値が大きくなると誤差が大きくなる。このため、この携帯端末10では、仰角の絶対値が60°を超える部分については表示しないものとして、絶対値が60°以内の部分のみについて画像データ62を準備している。このため、この携帯端末10では、画像データ62の範囲外については、マスク処理を行うようにしている。
ところで、この携帯端末10では、上述のように、処理負荷の低減のために、単純に図6のパノラマ画像から携帯端末の向きに応じた位置の画素を切出して表示しているため、仰角の絶対値が大きくなると誤差が大きくなる。このため、この携帯端末10では、仰角の絶対値が60°を超える部分については表示しないものとして、絶対値が60°以内の部分のみについて画像データ62を準備している。このため、この携帯端末10では、画像データ62の範囲外については、マスク処理を行うようにしている。
図13は、このような処理を行う表示画像生成部57の動作を示すフローチャートである。上述のように、画像切出し位置計算部56から切出し位置Xorigin、Yoriginと切出す画像サイズHView、VViewが供給されると、表示画像生成部57は、まず、S41において、XoriginSrcをXoriginの値で、YoriginSrcをYoriginの値で、WViewSrcをWViewの値で、HViewSrcをHViewの値で、XoriginDstを0でYoriginDstを0で初期化する。
次に、表示画像生成部57は、S42において、Yoriginと0を比較し、Yoriginが0以上であればS45に進む。Yoriginが0より小さい場合には、表示画像生成部57は、S43において、表示画面の座標(0,0)から横幅:Wscreen、縦幅:−Yoriginの領域を黒で塗り潰す。この後、表示画像生成部57は、S44において、YoriginSrcに0を、HViewSrcにHView+Yoriginを、YoriginDstに−Yorigin・rzoomを各々代入してS45に進む。
S45において、表示画像生成部57は、Yorigin+HViewとHpanoramaを比較し、Yorigin+HViewがHpanoramaより小さければS48に進む。Yorigin+HViewがHpanorama以上であれば、表示画像生成部57は、S46において、表示画面の座標(0,(Hpanorama−Yorigin)・rzoom)から横幅:Wscreen、縦幅:(Yorigin+HView−Hpanorama)・rzoomの領域を黒で塗り潰す。この後、表示画像生成部57は、S47において、HViewSrcにHViewSrc−(Yorigin+HView−Hpanorama)を代入してS48に進む。
S48において、表示画像生成部57は、Xoriginと0を比較し、Xoriginが0以上であればS51に進む。Xoriginが0より小さい場合は、表示画像生成部57は、S49において、画像データ62の座標(Xorigin+Wpanorama,YoriginSrc)から横幅:−Xorigin、縦幅:HViewSrcの領域を表示画面の座標(0,YoriginDst)から横幅:−Xorigin・rzoom縦幅:HViewSrc・rzoomにコピーする。この後、表示画像生成部57は、S50において、XoriginSrcに0を、WViewSrcにWView+Xoriginを、XoriginDstに−Xorigin・rzoomを代入してS51に進む。
最後に、表示画像生成部57は、S51において、画像データ62の座標(XoriginSrc,YoriginSrc)から横幅:HViewSrc、縦幅:HViewSrcの領域を表示画面の座標(XoriginDst,YoriginDst)から横幅:WViewSrc・rzoom縦幅:HViewSrc・rzoomにコピーして表示画像の生成を終了する。このように、切出し領域の縦軸が0〜Horiginをはみ出た領域について黒でマスクすることにより、画像データ62が折り返されて表示画像が破綻することを防止することができる。なお、マスクの色は、白等の他の色でもいい。また、画像データ62は、上述のように、予め仰角の絶対値が60°以内の部分について作成されているため、画像データ62の範囲外の領域をマスクすることにより、誤差の大きい仰角の大きい部分を表示させないことができる。なお、上述の図13に示す処理では、画像データ62の範囲外の領域をマスクする処理となっているため、画像データ62の作成範囲を、例えば仰角が+75°〜−75°の範囲としておけば、仰角の絶対値が75°以上の部分をマスクする動作となる。従って、マスクする仰角の範囲は、画像データ62の作成範囲を適宜調整することによって調整することができる。
図14は、携帯端末10の向き(仰角及び方位角)を変化させた際に、上述のような処理により、表示部12に表示される表示画像の変化を示す図である。同図(A)から同図(B)のように、携帯端末10を上に向けて仰角を増加した場合には、切出し画像の範囲がパノラマ画像の上下の範囲外にかかった場合に黒画像を表示する様子を表す。中央の画面(A)は携帯端末が水平面を向いた場合を表し、切出し位置がパノラマ画像の範囲内に収まっているためパノラマ画像内の部分画像が切出されて表示されている。
また、同図(C)及び(D)に示すように、携帯端末10の向きを、左・右に振った場合も同様にパノラマ画像内の部分画像が切出されて表示されている。上側の画面(B)は携帯端末の向きを上に振った場合を表しており、この場合には、切出し位置がパノラマ画像の上端を越えているが、越えた範囲には黒画像を表示することで、画像の破綻なく表示することが可能となる。
(変形例)
上述の実施例では、上述の図6に示すように、画像データ62を、仰角の絶対値が60°以下の範囲(仰角範囲が+60°〜−60°)のみとした場合について説明したが、例えば日の出,日の入りの位置を表示する場合等のように地平線あるいは水平線の付近の仰角が小さい範囲が重要な場合には、仰角の絶対値が45°(あるいはさらに小さな角度)以下の範囲としてもよい。逆に、高層ビルの谷間等の仰角が大きい部分を眺める場合等では、仰角の絶対値を75°(あるいはさらに大きな角度)以下の範囲とする等、用途に応じた変更を加えてもよい。
上述の実施例では、上述の図6に示すように、画像データ62を、仰角の絶対値が60°以下の範囲(仰角範囲が+60°〜−60°)のみとした場合について説明したが、例えば日の出,日の入りの位置を表示する場合等のように地平線あるいは水平線の付近の仰角が小さい範囲が重要な場合には、仰角の絶対値が45°(あるいはさらに小さな角度)以下の範囲としてもよい。逆に、高層ビルの谷間等の仰角が大きい部分を眺める場合等では、仰角の絶対値を75°(あるいはさらに大きな角度)以下の範囲とする等、用途に応じた変更を加えてもよい。
また、例えば図15に示すように、画像データ62の仰角範囲を+75°〜−75°(あるいは+90°〜−90°等)としておき、後述のような切出し画像の横方向の補正を行わない場合あるいは携帯端末10の姿勢に対する追従性が要求される場合等には、例えば60°を超える部分についてはマスク表示するようにしてもよい。
また、より正確な表示画像を生成したい場合には、例えば図16に示すように、仰角に応じて、切出し画像の横幅を変更して表示画像を生成するようにしてもよい。画像データ62は、本来は背景球にマッピングすべきであるので、やや正確な表示画像を生成しようとすれば、仰角に応じて横幅を詰めて表示することが望ましい。この縮小率は、
cos(θpitch)であるため、例えば図17に示すような割合(縮小率の逆数)で仰角に応じて切出し領域の幅を広くし、表示画像の横方向の画素が一定になるように、切出し画像の画素の値から求めた値を表示画像の画素の値とする。このようにして表示画像を求めることにより、背景球に画像データ62をマッピングして射影変換を行って表示画像を求める場合に比較して軽い演算負荷で、かつ、単に矩形状の領域の画素を切出して表示画像を生成する場合より正確な表示画像を生成することができる。
cos(θpitch)であるため、例えば図17に示すような割合(縮小率の逆数)で仰角に応じて切出し領域の幅を広くし、表示画像の横方向の画素が一定になるように、切出し画像の画素の値から求めた値を表示画像の画素の値とする。このようにして表示画像を求めることにより、背景球に画像データ62をマッピングして射影変換を行って表示画像を求める場合に比較して軽い演算負荷で、かつ、単に矩形状の領域の画素を切出して表示画像を生成する場合より正確な表示画像を生成することができる。
また、上述の説明では、図2に示すようにパノラマ画像60内の経緯度データ61に緯度,経度情報を格納しておいたが、パノラマ画像にはidのみ割り当てておき、例えば図18に示すように、各idと、これに対応するパノラマ画像60の緯度,経度を保持するテーブルを設けておいてもよい。この場合、上述の図7中の距離算出処理(S15)は、このテーブルのデータ(緯度、経度)を用いて行う。
また、上述の説明では、パノラマ画像60を、仮想物体75を含む景観画像とした場合の例について説明したが、過去の実写の景観画像としたり、実写の背景画像中に仮想物体を合成した景観画像としたり、適宜変更することができる。
また、パノラマ画像60に付加情報として案内文や人物の画像等のデータを対応させて作成しておき、操作者の選択等に応じて景観画像と共に表示させるようにしてもよい。
また、例えば地面等の下方向の画像が重要な場合には、例えば図19に示すように、所定の方向(例えば方位角180°[南])にパノラマ画像60を所定角度(この図19の場合では、下に45°)オフセットさせて作成しておき、図20に示すように、姿勢センサ14が取得した仰角を逆にオフセットさせて、表示画像を生成するようにしてもよい。これにより、例えば地面の画像の正確性が必要な場合にも、軽い処理で、応答性のよい表示を行うことができる。このような表示を行うことにより、例えば太陽や月の軌道の、地面に隠れて見えない部分の表示にも用いることができる。
また、例えば図21に示すように、上述の図6の仰角と方位角の範囲を逆にした画像をパノラマ画像60の画像データ62とし、例えば図22に示すように、姿勢センサ14が取得した仰角及び方位角に応じて切出し中心位置(θ,φ)を求めて表示画像を生成するようにしてもよい。具体的には、例えば方位角が0°〜90°,270°〜360°の範囲については、仰角を90°オフセットさせて、仰角が−90°〜−180°あるいは90°〜180°の領域の画像データ62を用いて表示画像を生成する。また、例えば北方向の画像が必要ない場合等には、パノラマ画像60の画像データ62の作成範囲を上下角180°分(90°〜−90°)等としてもよい。これにより、パノラマ画像60のデータ容量の低減に寄与することができる。
10…携帯端末、11…入力部、12…表示部、13…位置センサ、14…姿勢センサ、15…アプリケーション実行環境、16…外部記憶装置、17…案内アプリケーション、51…位置情報取得部、52…パノラマ画像選択部、53…姿勢情報取得部、54…方位角情報平滑化部、55…仰角情報平滑化部、56…画像切出し位置計算部、57…表示画像生成部、60…パノラマ画像
Claims (5)
- 少なくとも1枚以上のパノラマ画像を保持するパノラマ画像データベースと、
携帯端末の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
携帯端末の姿勢情報に対応したパノラマ画像の切出し位置を計算する画像切出し位置計算部と、
前記パノラマ画像内の前記画像切出し位置計算部が計算した切出し位置内の画素のデータを抽出して表示画像を生成する表示画像生成部
を備えることを特徴とする携帯端末。 - 姿勢情報の方位成分を平滑化する方位角情報平滑化部と、
姿勢情報の仰角成分を平滑化する仰角情報平滑化部
を備えることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記パノラマ画像は、所定の仰角の範囲内の画像データのみを有し、
前記表示画像生成部は、前記パノラマ画像の範囲を越える領域はマスク表示して表示画像を生成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の携帯端末。 - 前記表示画像生成部は、前記画像切出し位置計算部が計算した切出し位置内の仰角が所定の閾値以内の画素のデータを抽出して前記表示画像を生成する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の携帯端末。 - 前記各パノラマ画像には各々位置情報が対応付けられており、
携帯端末の位置を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した位置から所定の閾値内の位置情報を有するパノラマ画像を選択するパノラマ画像選択部を備え、
前記表示画像生成部は、パノラマ画像選択部が選択したパノラマ画像から前記表示画像を生成する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の携帯端末。
Priority Applications (1)
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- 2007-03-28 JP JP2007085503A patent/JP2008243027A/ja active Pending
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