JP2008240929A - 車両用始動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを低減しつつ車両搭載性を向上させること。
【解決手段】入力軸14に空転可能に装着された駆動ギヤ19、20の間にて入力軸14と一体に回転するハブ部材32と、ハブ部材32の外周にてハブ部材32と軸方向移動可能にスプライン係合するスリーブ35と、を備え、スリーブ35の軸方向の移動により入力軸14と駆動ギヤ19、20のうち一方の駆動ギヤとの回転速度を同期させて入力軸14と一方の駆動ギヤを一体回転させる同期装置を有する変速機3を有する。スリーブ35の外周に配置されるとともに、ギヤ43、45、47とワンウェイクラッチ44が組み合わされたギヤトレーンを有する。変速機3のケースの外側に配置され、ギヤトレーンにおけるギヤ47と噛合連結されたギヤ48を有するスターターモータ4を有する。スリーブ35は、外周にギヤトレーンにおけるギヤ43と噛合連結された始動用従動ギヤ41を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用動力伝達装置における内燃機関を始動させる車両用始動装置に関し、特に、コスト低減や車両搭載性を向上させることができる車両用始動装置に関する。
一般の車両用始動装置では、内燃機関となるエンジンと一体に回転するクラッチにおけるフライホイールのリングギヤをスターターモータで回転させて、エンジンを始動させている。また、エンジン及びモータジェネレータを併せ備えた車両用動力伝達装置を搭載したハイブリッド車両では、スターターモータを別個追加すると、その分、製造コストが増大するとともに、車両内に搭載スペースが確保しにくいといったことから、モータジェネレータを駆動輪駆動用動力源およびエンジン始動用の動力源として兼用しているものがある。
例えば、複数の変速段に切り替え可能な歯車式有段変速機と、回転軸にプラネタリギヤが設けられたモータジェネレータと、前記モータジェネレータと前記歯車式有段変速機との間に設けられ、該モータ・ジェネレータの前記プラネタリギヤによる第1回転速度比に応じた回転トルクを該歯車式有段変速機を介して内燃機関に伝達するとともに、該内燃機関の該歯車式有段変速機を介した回転トルクを該モータ・ジェネレータに伝達しない第1ワンウェイクラッチと、前記モータジェネレータと前記歯車式有段変速機との間に設けられ、前記内燃機関の該歯車式有段変速機を介した回転トルクを前記プラネタリギヤによる第2回転速度比に応じて前記モータジェネレータに伝達するとともに、該モータ・ジェネレータの回転トルクを該歯車式有段変速機に伝達しない第2ワンウェイクラッチとを備えた動力伝達機構が開示されている(特許文献1参照)。この動力伝達機構では、モータジェネレータの出力をプラネタリギヤを通して減速した後、第1ワンウェイクラッチを通して歯車式有段変速機に伝達して内燃機関であるエンジンを始動している。
また、エンジンおよび電気モータの少なくとも一方を駆動輪に連結することにより、前記エンジンおよび前記電気モータの少なくとも一方の駆動力を前記駆動輪に伝達する動力伝達機構であって、前記エンジンに接続された入力軸および前記駆動輪に連結された出力軸を備え、前記入力軸上および前記出力軸上にそれぞれ設けられた複数の変速ギヤ間の選択的な噛み合いにより、前記エンジンの駆動力を前記駆動輪に伝達し、変速比を段階的に変更可能であるとともに、前記入力軸と前記出力軸との間を遮断可能であり、かつ前記入力軸上および前記出力軸上に入力軸ギヤおよび出力軸ギヤをそれぞれ有する有段の変速機と、前記電気モータにより駆動される回転軸上にそれぞれ設けられた第1ギヤおよび第2ギヤと、前記第1ギヤと前記出力軸ギヤとの噛み合いにより前記電気モータを前記出力軸に接続する出力軸接続モードと、前記第2ギヤと前記入力軸ギヤとの噛み合いにより前記電気モータを前記入力軸に接続する入力軸接続モードとに、前記電気モータの接続モードを選択的に切り換える切換機構と、を備える動力伝達機構が開示されている(特許文献2)。この動力伝達機構では、電動モータの出力を1段のギヤを通して減速した後、変速機の入力軸に伝達してエンジンを始動しており、電動モータが変速機の後端に配置されている。
特開2004−34727号公報 特許第3556893号公報
特許文献1の動力伝達機構では、モータジェネレータの回転軸にプラネタリギヤを使用しているため、ピニオンギヤの中心部にベアリングが必要である。また、このプラネタリギヤはダブルピニオン型となっているため、ベアリングの使用量がシングルピニオン型の2倍となる(一般的なダブルピニオン型プラネタリギヤの場合、4×2=8個使用)。このように、特許文献1の動力伝達機構では、ベアリングを多用しているため、コストが高くなる。また、特許文献1の動力伝達機構では、一般的なスターターモータではなく、モータジェネレータとインバータを使用しているため、コストがさらに高くなる。さらに、特許文献1の動力伝達機構では、アイドリング時にエンジンを自動的に停止させるエコランシステムを構成するために、変速機に新たなギヤを追加しているので、コストアップ要因となる。
特許文献2の動力伝達機構では、電動モータに接続されているギヤが一対であるため、減速比が低い(一般的に減速比5〜6程度)ため、一般的なスターターモータが使用できない(一般的なスターターモータを使用する場合、減速比が約30必要)。また、特許文献2の動力伝達機構では、電動モータが変速機の後端に配置されているために、全長が長くなり車両搭載性が困難となる。また、特許文献2の動力伝達機構では、アイドリング時にエンジンを自動的に停止させるエコランシステムを構成するために、変速機に新たなギヤを追加しているので、コストアップ要因となる。
本発明の主な課題は、コストを低減し静粛性を確保しつつ車両搭載性を向上させることである。
本発明の一視点においては、内燃機関を始動させる車両用始動装置であって、入力軸に空転可能に装着された2つの駆動ギヤの間にて前記入力軸と一体に回転するハブと、前記ハブの外周にて前記ハブと軸方向移動可能にスプライン係合するスリーブと、を備え、前記スリーブの軸方向の移動により前記入力軸と前記2つの駆動ギヤのうち一方の駆動ギヤとの回転速度を同期させて前記入力軸と前記一方の駆動ギヤを一体回転させる同期装置を有する変速機と、前記スリーブの外周に配置されるとともに、複数のギヤと1つのワンウェイクラッチが組み合わされたギヤトレーンと、前記変速機のケースの外側に配置されるとともに、前記ギヤトレーンと常時噛合連結されたギヤを有するスターターモータと、を備え、前記スリーブは、外周に前記ギヤトレーンと常時噛合連結されたギヤ部を有することを特徴とする。
本発明の前記車両用始動装置において、前記ワンウェイクラッチは、前記変速機の前記ケース内に配置されることが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記同期装置は、3速用駆動ギヤと4速用駆動ギヤの間に配された同期装置であることが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記ギヤトレーンは、前記スリーブの前記ギヤ部と噛合連結された第1ギヤの第1軸において前記3速用駆動ギヤ側に第2ギヤを有することが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記ギヤトレーンは、前記第2ギヤと前記スターターモータのギヤと噛合連結された第3ギヤを有することが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記ギヤトレーンは、前記第1ギヤと前記第1軸の間に前記ワンウェイクラッチが設けられていることが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記スターターモータのギヤは、はすば形状の歯車であることが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記スターターモータは、前記変速機の軸長の範囲内の位置に配置されることが好ましい。
本発明の前記車両用始動装置において、前記内燃機関の回転軸と、前記変速機の前記入力軸との間の回転動力の伝達を断続するクラッチと、前記クラッチの断続、及び、前記スターターモータの駆動を制御する電子制御装置と、を備え、前記電子制御装置は、始動の際、少なくとも、イグニッションスイッチがONであるか否か、シフトポジションがニュートラルであるか否か、及び、前記クラッチが係合しているか否かを確認することが好ましい。
本発明(請求項1−9)によれば、変速機における同期装置のスリーブをギヤ化することにより、ギヤの追加を抑制することができ、コストの増大を抑制することができる。また、スターターモータのギヤとスリーブをギヤ部との間のギヤトレーンを常時噛み合い方式にすることにより、従来の内燃機関の始動の際に発生するギヤ飛び込み音を防止することができる。また、ギヤトレーンにおいてワンウェイクラッチを盛込むことによって、内燃機関からスターターモータへの動力伝達が遮断されるため、内燃機関側から回されることによるスターターモータのブラシの摩耗を抑制することができる。
本発明(請求項2)によれば、ワンウェイクラッチが変速機のケース内に配置されるので、遮音性が確保されるとともに、ケース内の潤滑油によるワンウェイクラッチの潤滑性が確保される。
本発明(請求項3−5)によれば、スターターモータのギヤに噛合連結されるギヤトレーンの一部を、3、4速段の同期装置におけるギヤ径の大きい4速側ではなく、ギヤ径の小さい3速側に取り出すことにより、大径のギヤで構成することができ、少ないギヤ段数で高減速比を得ることができ、追加ギヤ段数及び減速比を最適化できる。
本発明(請求項6)によれば、スリーブのギヤ部と常時噛合連結される第1ギヤと、第1軸との間にワンウェイクラッチが設けられているため、車両走行中に引きずられるギヤ数が1個と最小個数になるため、引きずり損失の増加量が少なくなり、変速機の動力伝達効率に悪影響を及ぼさない。
本発明(請求項7)によれば、スターターモータのギヤにはすば形状の少歯歯車を採用することにより、多段化を抑制しつつ従来と同等の減速比を得ることができ、スターターモータに通常の小型のモータを使用することができるようになる。また、差動時の騒音のレベルは、一般的なスターターモータとリングギヤに使われている平歯車と比較して低くなる。
本発明(請求項8)によれば、スターターモータを変速機の側面に取り付けることが可能になり、変速機の全長増大も防止することができる。また、オイルシールの取り付けが容易となり、スターターモータへの防油対策が容易である。また、スターターモータが変速機の側面に取り付けられているので、スターターモータの交換が容易である。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る車両用始動装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る車両用始動装置を含む動力伝達装置の構成を示した模式図である。図2は、本発明の実施形態1に係る車両用始動装置を含む動力伝達装置の構成の一部を模式的に示した断面図である。
車両用始動装置は、車両用動力伝達装置における内燃機関1を始動させる装置である。車両用始動装置は、クラッチ2と、歯車式有段変速機3と、スターターモータ4と、電子制御装置5と、バッテリ6と、クラッチアクチュエータ7と、を有する。
内燃機関1は、シリンダー内で燃料を爆発燃焼させ、その熱エネルギーによって仕事をする原動機であり、燃料の噴出量を調整するインジェクタアクチュエータ(図示せず)、燃料の点火時期を調整するイグナイタアクチュエータ等を有する。
クラッチ2は、内燃機関1及び歯車式有段変速機3の間に配設されるとともに、内燃機関1から歯車式有段変速機3への回転動力の伝達を断続する装置である。クラッチ2は、フライホイール12と、クラッチディスク13と、を有する。フライホイール12は、内燃機関1のクランクシャフト11に固定された円盤状部材である。クラッチディスク13は、入力軸14にスプライン等で軸方向移動可能かつ相対回転不能に連結されており、内燃機関1の回転変動を吸収する機能を有する。クラッチ2は、フライホイール12に対するクラッチディスク13の圧着荷重が変化することで、フライホイール12及びクラッチディスク13間(内燃機関1のクランクシャフト11及び歯車式有段変速機3の入力軸14間)の回転伝達、すなわちクラッチトルクを変化させる。クラッチ2の断続動作は、電子制御装置5によって駆動制御されるクラッチアクチュエータ7によって行う。クラッチ2は、電子制御装置5により検出等された各種状態(内燃機関1の運転状態、走行状態、バッテリ6の蓄電状態など)に応じ、クラッチ2の断続が自動的に切り替えられるようになっている。
歯車式有段変速機3は、複数の変速段に切り替え可能な装置である。歯車式有段変速機3は、入力軸14と、入力軸14に略平行に配置された出力軸15とを有する。
入力軸14は、クラッチディスク13がスプライン等で軸方向移動可能かつ相対回転不能に連結されている。入力軸14には、一側(図1の右側)から1速用駆動ギヤ16、後退用駆動ギヤ17、2速用駆動ギヤ18が一体的に設けられている。入力軸14には、2速用駆動ギヤ18に隣接して、一側(図1の右側)から3速用駆動ギヤ19、4速用駆動ギヤ20、5速用駆動ギヤ21、6速用駆動ギヤ22が空転可能に装着されている。
出力軸15には、一側(図1の右側)においてディファレンシャル装置23の従動ギヤ23aに噛合連結された駆動ギヤ24が一体的に設けられている。したがって、出力軸15が回転すると、回転トルクが駆動ギヤ24を介してディファレンシャル装置23の従動ギヤ23aに伝達され、車両の両駆動輪23d、23eのそれぞれと連結されたシャフト23b、23cを駆動する。
出力軸15には、入力軸14に対応して、一側(図1の右側)から1速用従動ギヤ25、2速用従動ギヤ26が空転可能に装着され、3速用従動ギヤ27、4速用従動ギヤ28、5速用従動ギヤ29、6速用従動ギヤ30が一体的に設けられている。そして、これら従動ギヤ25〜30は、対応する駆動ギヤ16、18〜22に噛合連結されている。
出力軸15において、1速用従動ギヤ25及び2速用従動ギヤ26間には、外周にスプラインが設けられたハブ部材31が出力軸15と一体的に回転するように設けられている。1速用従動ギヤ25及び2速用従動ギヤ26には、それぞれハブ部材31側において同ハブ部材31と同様のスプラインを有する突出部25a及び突出部26aが設けられている。
入力軸14において、3速用駆動ギヤ19及び4速用駆動ギヤ20間には外周にスプラインが設けられたハブ部材32が入力軸14と一体的に回転するように設けられており、5速用駆動ギヤ21及び6速用駆動ギヤ22間には外周にスプラインが設けられたハブ部材33が入力軸14と一体的に回転するように設けられている。3速〜6速用駆動ギヤ19〜22には、対応するそれぞれのハブ部材32、33側においてハブ部材32、33と同様のスプラインを有する突出部19a、20a、21a、22aが設けられている。
ハブ部材31〜33の外周側には、内周側にスプラインを有するとともにハブ部材31〜33のスプラインと係合し、かつ、対応する突出部19a〜22a、25a、26aのスプラインと選択的に係合可能なスリーブ34、35、36が配設されている。スリーブ34〜36は、フォーク部材(図示せず)により軸方向に移動されてハブ部材31〜33と対応する突出部19a〜22a、25a、26a(ギヤ19〜22、25、26)とを選択的に連結し、あるいは、中立位置に配置(中立状態)されて連結を解除する。フォーク部材(図示せず)を介したスリーブ34〜36の移動によりハブ部材31〜33と対応する突出部19a〜22a、25a、26a(ギヤ19〜22、25、26)とが選択的に連結・解除され、歯車式有段変速機3における複数の変速段が実現される。ハブ部材31、突出部25a、26a、及びスリーブ34は、シフトポジションを切換える際に出力軸15と1速用従動ギヤ25又は2速用従動ギヤ26との回転速度を同期させて出力軸15と1速用従動ギヤ25又は2速用従動ギヤ26を一体回転させる1つの同期装置(シンクロ装置)の構成部品である。ハブ部材32、突出部19a、20a、及びスリーブ35は、シフトポジションを切換える際に入力軸14と3速用駆動ギヤ19又は4速用駆動ギヤ20との回転速度を同期させて入力軸14と3速用駆動ギヤ19又は4速用駆動ギヤ20を一体回転させる1つの同期装置の構成部品である。ハブ部材33、突出部21a、22a、及びスリーブ36は、シフトポジションを切換える際に入力軸14と5速用駆動ギヤ21又は6速用駆動ギヤ22との回転速度を同期させて入力軸14と3速用駆動ギヤ19又は4速用駆動ギヤ20を一体回転させる1つの同期装置の構成部品である。
スリーブ34の外周側には、後退用従動ギヤ37が設けられている。入力軸14及び出力軸15と平行に配置された軸38には、軸方向に移動可能なアイドラギヤ39が設けられている。アイドラギヤ39は、軸方向の位置に応じて後退用駆動ギヤ17及び後退用従動ギヤ37に噛合連結されることで後退の変速段を実現する。後退以外の前進変速段では、アイドラギヤ39は中立位置に配置されて連結が解除され、空転する。
スリーブ34〜36の移動は、フォーク部材(図示せず)を介して変速アクチュエータ(図示せず)によって行っている。変速アクチュエータ(図示せず)は、電子制御装置5によって駆動制御され、電子制御装置5にて検出等された各種状態(内燃機関1の運転状態、走行状態、バッテリ6の蓄電状態など)に応じて変速段を自動的に切り替える。
スリーブ35の外周側には、始動用従動ギヤ41が設けられている。入力軸14及び出力軸15と平行に配置された軸42には、外周部にギヤ43を有するワンウェイクラッチ44が設けられている。ギヤ43は、始動用従動ギヤ41と常時噛合連結されている。また、軸42には、ワンウェイクラッチ44よりも3速用駆動ギヤ19側の位置にギヤ45が一体的に設けられている。3速用駆動ギヤ19側にギヤ45を設けているのは、ギヤ45を大径ギヤで構成するためである。ギヤ45は、ギヤ47に常時噛合連結されている。軸42は、歯車式有段変速機3のケース3a内にて、回転可能にケース3aに支持されている。
なお、ここでは始動用従動ギヤ41はスリーブ35に設けられているが、歯車式有段変速機3の変速段数が増えて入力軸14が長くなれば、5速用駆動ギヤ21と6速用駆動ギヤ22の間に配されたスリーブ36に設けることも可能である。
軸42と平行に配置された軸46には、ギヤ47が一体的に設けられている。ギヤ47は、ギヤ45及びギヤ48に常時噛合連結されている。軸46は、歯車式有段変速機3のケース3a内にて、回転可能にケース3aに支持されている。
軸46と平行に配置されたスターターモータ4の回転軸49には、ギヤ48が一体的に設けられている。ギヤ48は、ギヤ47に常時噛合連結されている。ギヤ48には、はすば形状の少歯歯車が採用されている。回転軸49のスターターモータ4寄りの部分の外周にはオイルシール50が取り付けられている。
スターターモータ4は、給電により回転軸49を回転させる電動モータである。スターターモータ4は、歯車式有段変速機3の全長を拡大させないように、入力軸14及び出力軸15の外周に配されたケース3aの外側の所定の位置に配設されている。スターターモータ4は、始動時に、回転軸49に設けられたギヤ48、軸46に設けられたギヤ47、軸42に設けられたギヤ45、軸42のワンウェイクラッチ44の外周に設けられたギヤ43、スリーブ35に設けられた始動用従動ギヤ41、ハブ部材32を介して入力軸14に回転トルクを伝達する。逆に、入力軸14からの回転トルクは、ワンウェイクラッチ44によって軸42とギヤ43とが空転し、スターターモータ4に伝達されない。スターターモータ4の回転駆動は、電子制御装置5によって制御される。
なお、ワンウェイクラッチ44は、車両走行中に引きずられるギヤの数を最小限に抑えるために、ここでは軸42とギヤ43の間に設けているが、軸42とギヤ45の間や、軸46とギヤ47の間にも設けることができる。また、ワンウェイクラッチ44は、歯車式有段変速機3の潤滑油が常時供給される歯車式有段変速機3のケース3a内に配置することが好ましい。
電子制御装置5は、少なくともスターターモータ4及びクラッチアクチュエータ7を制御するコントローラである。電子制御装置5は、プログラムに基づいて制御を行うコンピュータ機能を有する。電子制御装置5は、プログラム、データベース及びマップ等を記憶する。電子制御装置5は、スターターモータ4に対するバッテリ6の電力供給を制御することによって、スターターモータ4の回転駆動を制御する。電子制御装置5は、歯車式有段変速機3のシフトレバー(図示せず)が操作されたときに生じる荷重(シフトレバー荷重)を検出するシフトレバー荷重センサ(図示せず)と接続されており、その検出信号が入力される。電子制御装置5は、クラッチアクチュエータ7のストロークを検出するストロークセンサ(図示せず)と接続されており、その検出信号が入力される。電子制御装置5は、実際の歯車式有段変速機3の変速段を検出するギヤ位置センサ(図示せず)と接続されており、その検出信号が入力される。電子制御装置5は、歯車式有段変速機3の入力軸14の回転数を検出する変速機入力軸回転数センサ(図示せず)と接続されており、その検出信号が入力される。電子制御装置5は、内燃機関1のクランクシャフト11の回転数を検出するエンジン回転数センサ(図示せず)と接続されており、その検出信号が入力される。電子制御装置5は、イグニッションスイッチ(図示せず)と接続されている。電子制御装置5は、必要に応じてその他のセンサと接続し、その検出信号が入力されるようにしてもよい。
次に、本発明の実施形態1に係る車両用始動装置における電子制御装置の動作について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態1に係る車両用始動装置における電子制御装置の始動動作を模式的に示したフローチャートである。
まず、電子制御装置50は、内燃機関1の始動条件が成立したか否かを判定する(ステップA1)。ここで、内燃機関1の始動条件は、例えば、実際の歯車式有段変速機3がニュートラルであること、入力軸14の回転数が0であること、クランクシャフト11の回転数が0であること、イグニッションスイッチ(図示せず)がONであること等が挙げられる。始動条件が成立しない場合(ステップA1のNO)、ステップA1に戻る。
始動条件が成立する場合(ステップA1のYES)、電子制御装置50は、シフトレバー荷重を検出することにより、シフトレバー(図示せず)がニュートラルであるか否かを判定する(ステップA2)。
ニュートラルでない場合(ステップA2のNO)、電子制御装置50は、運転者の操作によってシフトレバー(図示せず)がニュートラルに変更されるのを所定時間待機し(ステップA3)、ステップA2に戻る。
ニュートラルである場合(ステップA2のYES)、電子制御装置50は、クラッチアクチュエータ7を制御して、クラッチ2の係合処理を行う(ステップA4)。
ステップA4の後、電子制御装置50は、クラッチアクチュエータ7のストロークを検出することにより、クラッチ2の係合が完了したか否かを判定する(ステップA5)。係合が完了していない場合(ステップA5のNO)、ステップA4に戻る。
係合が完了した場合(ステップA5のYES)、電子制御装置50は、スターターモータ4に給電する(ステップA6)。ここで、クラッチ2が係合することで、スターターモータ4の回転動力は、回転軸49、ギヤ47、ギヤ45、軸42、ワンウェイクラッチ44、ギヤ43、始動用従動ギヤ41、スリーブ35、ハブ部材32、入力軸14、クラッチディスク13、フライホイール12、クランクシャフト11を介して内燃機関1に伝達される。この時、軸42の回転動力がギヤ43の回転動力よりも大きい限り、ワンウェイクラッチ44によって軸42とギヤ43とがロック状態となる。
ステップA6の後、電子制御装置50は、内燃機関1の回転数を検出することにより、内燃機関1が始動したか否かを判定する(ステップA7)。始動していない場合(ステップA7のNO)、ステップA6に戻る。
始動した場合(ステップA7のYES)、電子制御装置50は、スターターモータ4への給電を遮断する(ステップA8)。この時、ギヤ43の回転動力が軸42の回転動力よりも大きくなっているので、ワンウェイクラッチ44によって軸42とギヤ43とが空転する。
ステップA8の後、電子制御装置50は、クラッチアクチュエータ7を制御して、クラッチ2の切断処理を行い(ステップA9)、終了する。これにより、内燃機関1がアイドリング状態となる。
実施形態1によれば、歯車式有段変速機3におけるシンクロ装置のスリーブ35をギヤ化することにより、ギヤの追加を抑制することができ、コストの増大を抑制することができる。
また、スターターモータ4のギヤ48とギヤ47、ギヤ47とギヤ45、ギヤ43と始動用従動ギヤ41を常時噛み合い方式にすることにより、従来の内燃機関1の始動の際に発生するギヤ飛び込み音を防止することができる。
また、シンクロ装置のスリーブ35の始動用従動ギヤ41と噛み合うギヤ43にワンウェイクラッチ44を盛込むことによって、内燃機関1からスターターモータ4への動力伝達が遮断されるため、内燃機関1側から回されることによるスターターモータ4のブラシの摩耗を抑制することができる。
また、ワンウェイクラッチ44を歯車式有段変速機3のケース3a内に配置することで、遮音性が確保されるとともに、ケース3a内の潤滑油によるワンウェイクラッチ44の潤滑性が確保される。
また、プラネタリギヤにおけるリングギヤとピニオンギヤと同等の減速比(約30)を通常のギヤトレーンで構成すると多段化が必要となるが、ギヤ48に少歯歯車を採用することにより、多段化を抑制しつつ従来と同等の減速比を得ることができ、スターターモータ4に通常の小型のモータを使用することができるようになる。
また、ギヤ48をはすば形状の少歯歯車としたため、差動時の騒音のレベルは、一般的なスターターモータとリングギヤに使われている平歯車と比較して低くなる。
また、スターターモータ4のギヤ48に噛合連結されるギヤ47、45を、3、4速段のシンクロ装置におけるギヤ径の大きい4速側ではなく、ギヤ径の小さい3速側に取り出すことにより、ギヤ47、45を大径のギヤで構成することができ、少ないギヤ段数で高減速比を得ることができ、追加ギヤ段数及び減速比を最適化できる。
また、スターターモータ4を歯車式有段変速機3の側面に取り付けることが可能になり、変速機の全長増大も防止することができる。また、オイルシール50の取り付けが容易となり、スターターモータ4への防油対策が不要である。スターターモータ4が歯車式有段変速機3の側面に取り付けられているので、スターターモータ4の交換が容易である。
さらに、始動用従動ギヤ41と常時噛合連結されるギヤ43と、軸42との間にワンウェイクラッチ44が設けられているため、車両走行中に引きずられるギヤ数が1個と最小個数になるため、引きずり損失の増加量が少なくなり、歯車式有段変速機3の動力伝達効率に悪影響を及ぼさない。
本発明の実施形態1に係る車両用始動装置を含む動力伝達装置の構成を示した模式図である。 本発明の実施形態1に係る車両用始動装置を含む動力伝達装置の構成の一部を模式的に示した断面図である。 本発明の実施形態1に係る車両用始動装置における電子制御装置の始動動作を模式的に示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 クラッチ
3 歯車式有段変速機(変速機)
3a ケース
4 スターターモータ
5 電子制御装置
6 バッテリ
7 クラッチアクチュエータ
11 クランクシャフト(回転軸)
12 フライホイール
13 クラッチディスク
14 入力軸
15 出力軸
16 1速用駆動ギヤ
17 後退用駆動ギヤ
18 2速用駆動ギヤ
19 3速用駆動ギヤ
19a 突出部
20 4速用駆動ギヤ
20a 突出部
21 5速用駆動ギヤ
21a 突出部
22 6速用駆動ギヤ
22a 突出部
23 ディファレンシャル装置
23a 従動ギヤ
23b、23c シャフト
23d、23e 駆動輪
24 駆動ギヤ
25 1速用従動ギヤ
25a 突出部
26 2速用従動ギヤ
26a 突出部
27 3速用従動ギヤ
28 4速用従動ギヤ
29 5速用従動ギヤ
30 6速用従動ギヤ
31〜33 ハブ部材
34〜36 スリーブ
37 後退用従動ギヤ
38 軸
39 アイドラギヤ
41 始動用従動ギヤ(ギヤ部)
42 軸
43 ギヤ
44 ワンウェイクラッチ
45 ギヤ
46 軸
47 ギヤ
48 ギヤ
49 回転軸
50 オイルシール

Claims (9)

  1. 内燃機関を始動させる車両用始動装置であって、
    入力軸に空転可能に装着された2つの駆動ギヤの間にて前記入力軸と一体に回転するハブと、前記ハブの外周にて前記ハブと軸方向移動可能にスプライン係合するスリーブと、を備え、前記スリーブの軸方向の移動により前記入力軸と前記2つの駆動ギヤのうち一方の駆動ギヤとの回転速度を同期させて前記入力軸と前記一方の駆動ギヤを一体回転させる同期装置を有する変速機と、
    前記スリーブの外周に配置されるとともに、複数のギヤと1つのワンウェイクラッチが組み合わされたギヤトレーンと、
    前記変速機のケースの外側に配置されるとともに、前記ギヤトレーンと常時噛合連結されたギヤを有するスターターモータと、
    を備え、
    前記スリーブは、外周に前記ギヤトレーンと常時噛合連結されたギヤ部を有することを特徴とする車両用始動装置。
  2. 前記ワンウェイクラッチは、前記変速機の前記ケース内に配置されることを特徴とする請求項1記載の車両用始動装置。
  3. 前記同期装置は、3速用駆動ギヤと4速用駆動ギヤの間に配された同期装置であることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用始動装置。
  4. 前記ギヤトレーンは、前記スリーブの前記ギヤ部と噛合連結された第1ギヤの第1軸において前記3速用駆動ギヤ側に第2ギヤを有することを特徴とする請求項3記載の車両用始動装置。
  5. 前記ギヤトレーンは、前記第2ギヤと前記スターターモータのギヤと噛合連結された第3ギヤを有することを特徴とする請求項4記載の車両用始動装置。
  6. 前記ギヤトレーンは、前記第1ギヤと前記第1軸の間に前記ワンウェイクラッチが設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の車両用始動装置。
  7. 前記スターターモータのギヤは、はすば形状の歯車であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の車両用始動装置。
  8. 前記スターターモータは、前記変速機の軸長の範囲内の位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の車両用始動装置。
  9. 前記内燃機関の回転軸と、前記変速機の前記入力軸との間の回転動力の伝達を断続するクラッチと、
    前記クラッチの断続、及び、前記スターターモータの駆動を制御する電子制御装置と、
    を備え、
    前記電子制御装置は、始動の際、少なくとも、イグニッションスイッチがONであるか否か、シフトポジションがニュートラルであるか否か、及び、前記クラッチが係合しているか否かを確認することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の車両用始動装置。
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