JP2008239839A - 粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】水性粘着剤組成物を用いてなる粘着シートであって、トルエン、キシレン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ない粘着シートを提供すること。
【解決手段】剥離処理されていないシート状基材に、水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層(2)が積層されてなる粘着シートであって、前記粘着剤層(2)から放散され得る、トルエンが0.5μg/g以下、キシレンが0.5μg/g以下、アセトアルデヒドが0.2μg/g以下及びホルムアルデヒドが0.2μg/g以下であることを特徴とする粘着シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性粘着剤組成物を用いてなる粘着シートであって、トルエン、キシレン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ない粘着シートに関する。
従来、表皮材などの自動車内装材を自動車室内に装着させる方法として、有機溶剤を含有する溶剤型接着剤を内装材基材にスプレー塗装して貼りつける方法が一般的であった。しかし、この方法は、接着剤が染み出したり、貼りなおし(リワーク)がし難いという問題がある。そこで、あらかじめ内装材に粘着剤層が設けられた粘着シートの利用が望まれるようになってきた。特に近年は、環境問題への関心から水性粘着剤組成物を用いてなる粘着シートの開発が切望されている。
水性粘着剤組成物の多くは、水性媒体中で乳化剤を用いてアクリル系の単量体を乳化重合してなるアクリル系重合体エマルションと、前記アクリル系重合体に対し機能する種々の硬化剤と、必要に応じて粘着付与樹脂とを含有する。
粘着シートは、一般にシート状基材の一方の面に粘着剤組成物を塗工・乾燥し、形成された粘着剤層の他方の面を他のシート状基材で被覆し、次いで前記粘着剤層を硬化することにより得ることができる。通常、シート状基材の少なくとも一方は、その表面を剥離処理してなるものを用いる。即ち、シート状基材の一方を、剥離処理してなるシート状基材(以下、「剥離シート」という)とすれば、片面粘着シートを得ることができ、シート状基材の両方を剥離シートとすれば、両面粘着シートを得ることができる。片面粘着シートの場合、剥離シートを剥がし、粘着剤層を介してシート状基材を被着体に貼着する。例えば、自動車内装材の場合、シート状の自動車内装材に粘着剤層が設けられた自動車内装用の粘着シートを得、これが自動車の内装用部材に貼着される。
ところで、自動車のような一種の密閉空間に使用される粘着シートには、揮発性の物質が極力放散されないことが望まれる。例えば、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等のアルデヒド類や、トルエンやキシレン等の芳香族系有機溶剤が粘着シートから放散されないことが望まれる。
水性アクリル系粘着剤組成物の主成分であるアクリル系重合体エマルションは、上記したように一般に乳化剤を用いてなるものである。乳化剤には種々の構造のものがあるが、単量体及び得られる重合体の乳化安定性の点から、エチレンオキサイド鎖を有するものが好適に用いられる。詳細な反応機構はまだ良く解明されてはいないが、エチレンオキサイド鎖は、重合中又は粘着シートを得る乾燥・硬化の過程で、あるいは貼着後に、アルデヒド類の発生原因となる。そこで、粘着シートから放散されるアルデヒド類を低減するためには、エチレンオキサイド鎖を有しない乳化剤のみを用いることが好ましい。しかし、重合安定性、重合後の貯蔵安定性、塗工時の安定性の点からは、エチレンオキサイド鎖を有しない乳化剤のみを用いることは困難である。
水性アクリル系粘着剤組成物の主成分であるアクリル系重合体エマルションは、通常トルエンやキシレン等の芳香族系有機溶剤は含有しない。
ところで、自動車内装用の粘着シートの場合、粘着シートを構成するシート状の自動車内装材は、発泡体シートであったり、いわゆる表皮材であったりする。発泡体シートは、形成される粘着剤層との実質的な接触面積が少ないので、粘着剤層の投錨性(基材密着性)を確保することが難しい。また、表皮材としては、織物、合成皮革、皮革等が挙げられるが、いずれも一般的な紙やプラスチックフィルム等に比して、粘着剤層の投錨性(基材密着性)を確保することが難しい基材である。さらに、被着体、即ち、自動車の内装用部材の多くは、難接着性のポリオレフィン類である。
そこで、自動車内装用の粘着シートとして、基材に対する十分な密着性、被着体に対する十分な接着性を確保するために、用いられる粘着剤組成物は、粘着付与樹脂をさらに含むことが一般的である。
粘着付与樹脂は、ロジン樹脂のような親油性に富む樹脂なので、これを水性アクリル系粘着剤組成物に利用するためには、あらかじめ種々の方法で粘着付与樹脂を水性エマルション化しておく必要がある。例えば、ロジン樹脂などをトルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤や、その他の有機溶剤に溶かした後、さらに乳化剤を用いて、粘着付与樹脂を水性媒体中に分散させ、エマルション化することができる。あるいは、有機溶剤を実質上一切用いずに溶融状態にした粘着剤付与樹脂に、水と乳化剤とを混合し、これを乳化したり、溶融状態にした粘着剤付与樹脂に、乳化剤を混合し、これに水を添加したり、又はこれを水に添加したりして、粘着付与樹脂を水性媒体中に分散させ、エマルション化することができる。
従って、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤を利用した場合には、粘着付与樹脂水性エマルションに、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤が含まれることとなり、そのような粘着剤付与樹脂の水性エマルションを含有する水性アクリル系粘着剤組成物から形成される粘着シートの粘着剤層には、芳香族系有機溶剤が2,000〜10,000μg/m3程度残存することが多い。
また、芳香族系有機溶剤を利用しない場合であっても、粘着付与樹脂を水性エマルション化する際に、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用いると、乳化剤由来のアルデヒド類が粘着シート中の粘着剤層から放散される可能性がある。
特許文献1には、エチレンオキサイド鎖を有しないアニオン型反応性乳化剤を用いてなるアクリル系樹脂のエマルションと、ヒドラジン系化合物とを含有する再剥離型水性粘着剤組成物が開示されている(特開2006−241419号公報参照)。
特許文献1に開示される水性粘着剤組成物は、アクリル系樹脂のエマルションを得る際にエチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を使用していないので、粘着シートから乳化剤由来のアルデヒド類が発生することはない。しかし、特許文献1に開示される水性粘着剤組成物は、アクリル系樹脂のエマルションを得る際の重合安定性、得られたエマルションの貯蔵安定性、水性粘着剤組成物の塗工安定性が悪い。
また、特許文献2には、水分散型アクリル系重合体と、粘着付与樹脂含有エマルションとを含有する水分散型アクリル粘着剤を用いてなる粘着シートであって、ホルムアルデヒドの放散量が3μg/m3未満であり、且つトルエンの放散量が10μg/g以下である粘着シートが開示されている(特開2006−111818号公報参照)。
そのような粘着シートを得るための具体的手段は、第一にホルムアルデヒドが用いられていない粘着付与樹脂を選択し(特許文献2:[0027])、第二に有機溶剤を実質上全く用いずに、且つ乳化剤を用いるか(特許文献2:[0029])、又は芳香族系有機溶剤以外の材料を用い、且つ乳化剤を用いるかして(特許文献2:[0030])、前記ホルムアルデヒド不含粘着付与樹脂を水に乳化分散したエマルションを用いるというものである。例えば、特許文献2の実施例1には、ポリオキシエチレンラウリウル硫酸ナトリウムを乳化剤として用いて、アクリル系重合体の水分散体を得、これにオキサゾリン系架橋剤と、有機溶剤を実質的に全く用いずに製造された粘着付与樹脂のエマルションとを添加し、水分散型アクリル粘着剤を得た旨記載されている。
特許文献2記載の方法によれば、粘着付与樹脂自体に由来するホルムアルデヒドを低減し、粘着付与樹脂含有エマルション由来のトルエンを低減することは可能ではある。しかし、粘着付与樹脂含有エマルション由来のアルデヒド類、及び粘着剤組成物の主成分たる水分散型アクリル系重合体エマルション由来のアルデヒド類を効果的に低減することはできない。
即ち、上記したように粘着シート中の粘着剤層から放散されるアルデヒド類は、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤にも由来する。従って、粘着剤組成物の主成分たる水分散型アクリル系重合体エマルションがエチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を含有する場合、粘着付与樹脂自体に由来するホルムアルデヒドを低減しても、粘着シートから乳化剤由来のホルムアルデヒド類が放散される可能性が大きい。同様に、粘着付与樹脂含有エマルションを得る際に、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用いた場合、粘着付与樹脂自体に由来するホルムアルデヒドを低減した効果は、減殺されてしまう。
特開2006−241419号公報 特開2006−111818号公報
本発明は、水性粘着剤組成物を用いてなる粘着シートであって、トルエン、キシレン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ない粘着シートを提供することを目的とする。
すなわち、第1の発明は、剥離処理されていないシート状基材に、水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層(2)が積層されてなる粘着シートであって、前記粘着剤層(2)から放散され得る、トルエンが0.5μg/g以下、キシレンが0.5μg/g以下、アセトアルデヒドが0.2μg/g以下及びホルムアルデヒドが0.2μg/g以下であることを特徴とする粘着シートに関する。
また、第2の発明は、水性粘着剤組成物が、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用い、ヒドロキシル基を有するアクリル系単量体を必須成分とする単量体を水性媒体中で乳化重合してなるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)とを、前記重合体中のヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシアネート化合物(B)中のイソシアネート基2〜10モルの割合で含有することを特徴とする第1の発明の粘着シートに関する。
さらに、第3の発明は、水性粘着剤組成物が、芳香族系有機溶剤を用いずに得られる粘着付与樹脂の水性エマルション(C)をさらに含有することを特徴とする第2の発明の粘着シートに関する。
また、第4の発明は、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤が、ラジカル重合性の官能基を有しない非反応性乳化剤であることを特徴とする第2又は3の発明の粘着シートに関する。
また、第5の発明は、剥離処理されていないシート状基材が、自動車内装基材であることを特徴とする第1ないし4いずれかの発明の粘着シートに関する。
また、第6の発明は、粘着剤層(2)の他方の面に、剥離シートがさらに積層されてなることを特徴とする第1ないし5いずれかの発明の粘着シートに関する。
本発明によって、水性粘着剤組成物を用いてなる粘着シートであって、トルエン、キシレン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ない粘着シートを提供する事ができるようになった。
本発明の粘着シートは、上記したように剥離処理されていないシート状基材に、水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層(2)が積層されてなる粘着シートであって、前記粘着剤層(2)から放散され得る、トルエンが0.5μg/g以下、キシレンが0.5μg/g以下、アセトアルデヒドが0.2μg/g以下及びホルムアルデヒドが0.2μg/g以下の粘着シートであるが、いずれの成分についても全く放散されないことが好ましい。
アセトアルデヒドやホルムアルデヒド等のアルデヒド類を発生し難い粘着剤層(2)は、例えば、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用いてなるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)とを、前記重合体中のヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシアネート化合物(B)中のイソシアネート基2〜10モルの割合で含有する水性粘着剤組成物から形成することができ、イソシアネート基は3〜8モルの割合であることが好ましく、4〜6モルであることがより好ましい。
エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤は、乳化重合を行う際の熱により、わずかではあるがポリオキシエチレン鎖が分解してアセトアルデヒドを発生する懸念がある。しかし、水性粘着剤組成物の主たる成分であるアクリル系樹脂のエマルションを工業的な規模・安全性・安定性等を満足するレベルで得、さらに得られたエマルションを含有する水性粘着剤組成物の塗工安定性等を工業的なレベルで確保するためには、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用いることが極めて重要である。
本発明者らは、ポリイソシアネート化合物(B)にアルデヒド類の分解機能があることを見出し、ポリイソシアネート化合物(B)を、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)中のヒドロキシル基に対して、過量に含むことによって、粘着シートからのアルデヒド類の発生を抑制・防止し得た。
粘着剤層の基材に対する投錨性を確保し難い、発泡シートや織物・合成皮革・皮革等に代表されるいわゆる表皮材を粘着シートの基材として用いる場合、又は難接着性材料であるポリオレフィンを被着体とする場合には、上記粘着剤層(2)を形成するための水性粘着剤中に、芳香族系有機溶剤を用いずに得られる粘着付与樹脂の水性エマルション(C)〔以下、「粘着付与樹脂の水性エマルション(C)」とも表記する。〕をさらに含有することが好ましい。このような粘着付与樹脂の水性エマルション(C)を用いることによって、粘着シートからのトルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤の発生を抑制・防止できる。
本発明の水性粘着剤組成物を構成する主成分であるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)〔以下、「アクリル系重合体エマルション(A)」とも表記する。〕について説明する。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)は、エチレン性不飽和二重結合とヒドロキシル基とを有する単量体(a1)を必須成分とし、該単量体(a1)をその他の共重合可能な単量体と水性媒体中で乳化重合することにより得ることができる。好ましくは単量体(a1)を下記の単量体(a2)及び(a3)と共に乳化重合してなるものである。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を得るために使用する単量体(a1)は、エチレン性不飽和二重結合とヒドロキシル基とを分子中に有するものである。
該単量体(a1)は、ポリイソシアネート化合物(B)と架橋反応するヒドロキシル基を、ヒドロキシル基含有ポリマーのエマルション(A)中の分散粒子、即ち単量体から形成される重合体中に導入する機能を担う。重合体中に導入されたヒドロキシル基は、後述するポリイソシアネート(B)と反応し、粘着剤層の硬化に寄与する。
ヒドロキシル基を有する単量体(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられる。
ヒドロキシル基を有する単量体(a1)の使用割合は、乳化重合に使用される単量体の合計100重量%中、0.01〜1重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。0.01重量%より少ないと、架橋密度が低下して耐熱性不足を引き起こす。1重量%より多いと、架橋密度が上昇して表皮材などの自動車内装基材への投錨性の低下を引き起こす。
本発明においては、粘着剤に良好な耐熱性及び表皮材などの自動車内装基材への投錨性を付与するために、スチレン、α−メチルスチレン及びベンジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一種の芳香族系単量体(a2)を用いることが好ましい。
スチレン、α−メチルスチレン及びベンジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一種の単量体(a2)の使用割合は、乳化重合に使用される単量体の合計100重量%中、1〜10重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜8重量%である。
使用割合が、1重量%以下であると難接着性な自動車内装材基材への投錨性が十分に得られにくい傾向にあり、耐熱性も不十分となりやすい。他方、10重量%よりも多いと、得られる共重合体の分子量が低くなり、所望の耐熱性が得られにくく、高温雰囲気下における接着保持力が低下する傾向を示す。
ここで、単量体(a2)の作用効果について説明する。
乳化重合により得られ、エマルションとして分散している重合体は、溶液重合によって得られる重合体に比して一般に非常に高分子量であるため、一般的な有機溶剤には溶解せず、有機溶剤中への不溶成分の割合を示すゲル分率は極めて大きい。
しかしながら、単量体(a2)を含有する樹脂は、ゲル分率が10%以下と少なく、ポリマー鎖が直鎖状に近くなっているという特徴を発見した。一方、単量体(a2)を使用せずに得られた樹脂はゲル分率が50%程度と高いため、自動車内装基材への投錨性が低いことを明らかにした。
詳細な機構は不明であるが、上記の特徴ゆえに、単量体(a2)を含む共重合体から得られる粘着剤は、格別に優れた投錨性を発現することができたものと考えられる。
本発明では、単量体(a2)として、スチレンを使用することが特に望ましい。単量体(a2)としてスチレンを使用した場合に、特に良好な投錨性を得ることが可能である。
次に、単量体(a3)について説明する。
本発明で使用する単量体(a3)は、形成される共重合体のガラス転移温度(Tg)が、−10〜−70℃となるように前記単量体(a1)、(a2)と必要に応じて共重合することが好ましい。
単量体(a3)としては、例えば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル類;
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、2−メタクリロイルプロピオン酸等の不飽和基含有各種カルボン酸;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、第3級カルボン酸ビニル等のビニルエステル類;
ビニルピロリドンの如き複素環式ビニル化合物;
エチレン、プロピレン等の如きα−オレフィン類;
ブタジエンの如きジエン類;
グリシジルメタクリレート,アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有単量体;
ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基含有単量体;
アクリルアミド等のカルボン酸アミド基含有単量体;
ジメチルビニルメトキシシラン等の不飽和結合含有シラン化合物;
アクリロニトリル等のシアノ基含有単量体;
ジビニルベンゼン等の多官能ビニル単量体;
などを挙げる事ができる。
本発明において用いられるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を構成する重合体のガラス転移温度は−10〜−70℃であることが好ましく、−25〜−55℃であることがより好ましい。
重合体のガラス転移温度が−10℃よりも高いと、自動車内装基材への投錨性及びポリオレフィン被着体への接着性が不十分となり易い。他方、重合体のガラス転移温度が−70℃未満の場合、高温雰囲気下における接着保持力が不十分となりやすい。
本発明における共重合体のガラス転移温度(Tg)は下記の式[I]により理論的に導かれる。
1/Tg=[(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+・・・・(Wn/Tgn)]/100 [I]
ただし、
W1:単量体1の重量%、Tg1:単量体1のみから形成され得るホモポリマーのガラス転移温度(°K)、
W2:単量体2の重量%、Tg2:単量体2のみから形成され得るホモポリマーのガラス転移温度(°K)、
Wn:単量体nの重量%、Tgn:単量体nのみから形成され得るホモポリマーのガラス転移温度(°K)、
(ここに、W1+W2+・・・・+Wn=100)
尚、ラジカル重合性不飽和単量体を水性媒体中で重合する際に乳化剤として、ラジカル重合性不飽和基を有するものを使用する場合には、ラジカル重合性不飽和単量体の構成の特定及び共重合体のTgの計算に際して、ラジカル重合性不飽和基を有する乳化剤は単量体には含めないものとする。
本発明では、単量体(a3)として、分子中にエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する単量体、例えばジビニルベンゼン、ジアリルフタレートに代表される多官能ビニル単量体を使用しないことが好ましい。
アクリルエマルション系粘着剤の耐熱性を高めるために、粘着剤の主成分であるアクリル系重合体中に上記のような単量体を導入した場合、粘着剤自体の耐熱性は高められるものの、皮膜成形時に硬くなり自動車内装基材に対する投錨性及びポリオレフィン系表面に対する接着性が低下する傾向にある。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を得る際に使用される重合開始剤について説明する。
本発明において用いることが出来るラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類が挙げられる。
重合開始剤の使用量は、乳化重合に使用する単量体の合計100重量部に対し0.1〜1重量部であることが好ましく、0.2〜0.8重量部であることがより好ましい。即ち、1重量部よりも多い量を用いると耐水性の低下をきたす傾向にあり、また0.1重量部未満の量であると重合安定性に問題が生じ易い。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体は、75〜85℃の温度で乳化重合をおこなうことによって得ることができる。
アクリル系重合体エマルション(A)の残留モノマーを低減させるために、水、乳化剤、開始剤、連鎖移動剤等を用いて、単量体を75〜85℃の温度で乳化重合し、重合が95%程度進行した後、後開始剤を添加することが好ましい。本発明者は後開始剤としてレドックス開始剤を用いて、重合温度を下げて60℃〜70℃程度とし、連続的にレドックス開始剤を添加することで、効率よく残留モノマーを低減できることを明らかにした。
レドックス開始剤の添加方法として、一括で全量を添加するとレドックス反応によって生成したラジカルが失活しやすい。ゆえに、レドックス開始剤は少量ずつ連続的に添加する方法が好ましい。
レドックス開始剤としては、過酸化物系開始剤と還元剤との組み合わせが有効である。過酸化物系開始剤としては、日本油脂社製「パーブチルH」(ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド)、日本油脂社製「パーブチルO」(ターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)、キュメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイドが挙げられる。還元剤としては、扶桑化学工業社製「エルビットN」(イソアスコルビン酸ナトリウム)、L−アスコルビン酸(ビタミンC)、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム(SMBS)、次亜硫酸ナトリウム(ハイドロサルファイト)等が挙げられる。
過酸化物系開始剤としては、水溶性の高いターシャリーブチルハイドロパーオキサイドが好ましい。
一方、還元剤としては、還元力が強すぎるとラジカルが失活しやすいので、還元力の強すぎない、L−アスコルビン酸(ビタミンC)、イソアスコルビン酸ナトリウムが好ましく、安価であるという点でL−アスコルビン酸(ビタミンC)よりも、イソアスコルビン酸ナトリウムがより好ましい。従って、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドとイソアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせが最も有効である。
なお、還元剤としてよく知られているロンガリットは、反応の副生物としてホルムアルデヒドを発生する可能性があるので、好ましくない。
次に、乳化重合に使用する乳化剤について説明する。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を得る際には、アニオン乳化剤を単独で使用することもできるし、アニオン乳化剤とノニオン乳化剤とを併用することもできる。使用量は、乳化重合に使用する単量体の合計100重量部に対し0.1〜10重量部であることが好ましく、0.5〜5重量部であることがより好ましい。即ち、10重量部を超えると耐水性の低下をきたす場合があり、また0.1重量部未満であると重合安定性に問題が生じる場合がある。
また、乳化剤は、ラジカル重合性の官能基を有する反応性乳化剤であってもよいし、ラジカル重合性の官能基を有しない非反応性乳化剤であってもよいし、あるいは両者を併用することもできる。シート状基材として表皮材や発泡体等の自動車内装基材を用いる場合、自動車内装基材に対する粘着剤層の投錨性を向上するという点で、ラジカル重合性の官能基を有しない非反応性乳化剤のみを使用する事が好ましい。さらに、エマルション安定性の観点からエチレンオキサイド鎖を有する非反応性乳化剤が好ましい。
本発明において用いられる乳化剤のうち、エチレンオキサイド鎖を有する非反応性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン系非反応性乳化剤;
及び、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルなどのポリオキシ多環フェニルエーテル類;
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系非反応性乳化剤などが挙げられる。
具体的には、アニオン系非反応性乳化剤としては、ハイテノールNF−08〔エチレンオキサイド単位の繰り返し数(以下、「EOユニット数」という):8〕、NF−17(EOユニット数:17)〔以上、第一工業製薬(株)製〕、エレミノールES−12(EOユニット数:6)、ES−30(EOユニット数:15)、ES−70(EOユニット数:35)〔以上、三洋化成工業(株)製〕等が挙げられる。
ノニオン系非反応性乳化剤としては、エマルゲン1108(EOユニット数:8)、1118S−70(EOユニット数:18)、1135S−70(EOユニット数:35)、1150S−70(EOユニット数:50)〔以上、花王(株)製〕等が挙げられる。
上記の非反応性乳化剤は単独で用いてもよく、複数種併用することも可能である。
なお、乳化剤のうち、反応性乳化剤としては、従来公知のものを使用できる。
本発明において使用される水性媒体としては、水が挙げられ、本発明の目的、効果を損なわない範囲で親水性の有機溶剤も必要に応じて使用することができる。
ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を得る際に、生成される重合体の分子量を調整するため連鎖移動剤を用いてもよい。
例えば、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ターピノーレン等のテルペン系化合物を用いることができる。また、チオール基や水酸基を有する化合物も一般に知られている。チオール基を有する化合物としては、例えば、ラウリルメルカプタン、2−メルカプトエチルアルコール、ドデシルメルカプタン、メルカプトコハク酸等のメルカプタン類や、メルカプトプロピオン酸n−ブチルやメルカプトプロピオン酸オクチル等のメルカプトプロピオン酸アルキルや、メルカプトプロピオン酸メトキシブチル等のメルカプトプロピオン酸アルコキシアルキルが挙げられる。また、メチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール(IPA)、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類があげられる。
上記のようにして得られるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)の水分散粒子の平均粒子径は、好ましくは250nm以上、より好ましくは400〜800nmである。平均粒子径が250nm未満では、エマルションの粘度が高くなりすぎ、粘着剤としてのロール塗工性が低く、一方、800nmを超えると、粘着剤の耐水性が低下し、また被着体に対する粘着力が低下する傾向にある。なお、このエマルションの平均子粒径は、動的光散乱法などの公知の方法で求めることができる。また、この平均粒子径は、例えば反応容器へ仕込む乳化剤の量を制御することによって調整することができる。
本発明においては、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)を構成する重合体の、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミーエーションクロマトグラムの最大値を示す分子量は、30万〜100万であることが好ましく、50万〜80万であることがより好ましい。30万未満では、高温雰囲気下における接着保持力は低下する傾向にある。他方、100万を超えると、表皮材などの自動車内装基材への投錨性及びポリオレフィン被着体への接着性が不十分となり易い。
本発明におけるゲル分率及び分子量測定方法は以下の通りである。
すなわち、重合体エマルションをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに乾燥膜厚が約20g/mとなるように塗工し、25℃で24時間乾燥して得られた乾燥皮膜を、THF中に25℃で1日間浸漬する。その後、THFに不溶成分(ゲル成分)を分離し、ゲル分率を測定する。THFに可溶な成分はTHFをフィルターで濾過後、GPC測定を行う。
なお、GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置:Shodex GPC System−21〔昭和電工(株)製〕
カラム:Shodex KF−602.5を1本、Shodex KF−606Mを2本〔昭和電工(株)製〕の合計3本を連結して使用。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.1wt%
試料注入量:50μl
得られたヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)は、揮発性塩基化合物で中和して使用することが好ましい。
揮発性塩基化合物としては、アンモニア;アミン類として、モノエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルプロパノールアミンなどが使用される。これらは単独でも、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
次にポリイソシアネート化合物(B)について説明する。
ポリイソシアネート化合物(B)は、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)中の重合体のヒドロキシル基と反応し、粘着剤層(2)に架橋構造を導入し、凝集力を増大させ、耐熱性を向上させる機能を担う。併せて、先に説明したように粘着剤層(2)からのアルデヒド類の発生を抑制・防止する機能を担う。カルボキシル基とオキサゾリン系化合物との反応を利用することによっても粘着剤層(2)に架橋構造を導入することはできるが、この場合は、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)に含まれるエチレンオキサイド鎖を有する乳化剤や、後述する粘着付与樹脂の水性エマルション(C)に含まれ得るエチレンオキサイド鎖を有する乳化剤に由来するアルデヒド類の発生を抑制・防止することはできない。
ポリイソシアネート化合物(B)の配合量は、粘着剤層(2)の凝集力増大の観点からは、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)中の重合体のヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシアネート化合物(B)のイソシアネート基が1〜10モルであるように配合することが好ましく、3〜8モルであることがより好ましく、4〜6モルであることがさらに好ましい。1モルよりも少ないと、凝集力が不足して耐熱性の低下を引き起こす。他方、10モルよりも多いと表皮材などの自動車内装基材への投錨性が低下し、さらにはポリオレフィン被着体への接着性も低下する。
一方、アルデヒド類の発生の抑制・防止の観点からは、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)中の重合体のヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシアネート化合物(B)のイソシアネート基が2〜10モルであるように配合することが好ましく、3〜8モルであることがより好ましく、4〜6モルであることがさらに好ましい。
ポリイソシアネート化合物(B)としては、具体的には、少なくとも2つのイソシアネート基を有する化合物があげられ、さらには末端イソシアネート基に保護基を付与したもの、イソシアネート化合物のアダクト体、二量体、三量体、およびこれらの重合体等を使用することができる。中でも特に、トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネートなどのジイソシアネート化合物と各種ポリオールなどとのアダクト体や、末端にイソシアネート基を残したウレタンプレポリマーなどを、水性粘着剤組成物に用いるために、水に乳化・分散したタイプのものが好ましく用いられる。これらポリイソシアネート化合物は、1種を単独に用いてもよく、または2種以上を使用してもよい。
水乳化型ポリイソシアネートとしては、例えば脂肪族イソシアネートのトリマーを片末端水酸基のポリエチレンオキシドの付加反応等の方法により変性してこれを水分散可能にしたものがあげられる(特開昭61−291613号公報参照)。具体的には、アクアネート120(日本ポリウレタン株式会社製)、タケネートWD720(三井化学ポリウレタン株式会社製)、バイヒジュールVPLS2319(住化バイエルウレタン株式会社製)があげられる。
すでに説明したように、本発明の水性粘着剤組成物は、さら粘着付与樹脂を含有してもよい。粘着付与樹脂は、ラジカル重合性単量体を重合する際に、ラジカル重合性単量体に溶解させて用いたり、重合後に粘着付与樹脂の水性エマルション(C)を添加したり、またその両方の手法をとることができる。
重合時に添加する場合、粘着力の向上に加えて、粘着付与樹脂が有する連鎖移動効果を利用することも可能である。しかしながら、重合時に粘着付与樹脂を添加する場合、ヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)中の重合体の分子量を低下しすぎる懸念があるので、その使用量については注意が必要である。また、さらに粘着剤としての物性を向上させるために、重合後に粘着付与樹脂の水性エマルション(C)を添加することが好ましい。
粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂等の中から少なくとも1種以上を使用することができる。
ロジン系樹脂としては天然ロジン、ロジンエステル、水添ロジン、水添ロジンエステル、重合ロジン、重合ロジンエステル、不均化ロジン、不均化ロジンエステルなどがある。
テルペン系樹脂としてはα−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水添テルペンフェノール樹脂等がある。
芳香族系石油樹脂としてはスチレンオリゴマー、α−メチルスチレン/スチレン共重合体等がある。
粘着付与樹脂の水性エマルション(C)は、粘着付与樹脂を水に分散させて調製することができる。例えば、粘着付与樹脂の水性エマルション(C)は、粘着付与樹脂を溶解又は溶融させてから水に分散させることにより、生成することができる。
粘着付与樹脂の軟化点の低い場合、粘着付与樹脂の水性エマルション(C)は、加熱により粘着付与樹脂を溶融させてから、水に分散させて調製することができる。一方、粘着付与樹脂の軟化点の高い場合、粘着付与樹脂の水性エマルション(C)は、粘着付与樹脂を、有機溶剤を実質上全く用いずに粘着付与樹脂を高温高圧下で溶融させたり、芳香族系有機溶剤を用いず、例えば、脂環族系有機溶剤用いて粘着付与樹脂を溶解又は溶融させたりした後、水に分散させて得ることが好ましい。高温高圧下に粘着付与樹脂を溶融させたり、芳香族系有機溶剤以外の溶剤に溶解させたりすることによって、得られる粘着付与樹脂の水性エマルション中にトルエン等の芳香族系有機溶剤が極力含まれないようにすることができる。その結果、粘着シート類からトルエン等の芳香族系有機溶剤が放散することを抑制・防止できる。
なお、有機溶剤を実質上全く用いずに、粘着付与樹脂を乳化させる方法としては、無溶剤系高圧乳化法や、無溶剤系転相乳化法などが挙げられる。
無溶剤系高圧乳化法とは、粘着付与樹脂をその軟化点以上に加熱し、溶融状態で、これを水と適当な乳化剤と予備混合し、高圧乳化機にて乳化して、エマルション化する方法である。
また、無溶剤系転相乳化法とは、加圧下または常圧下にて、粘着付与樹脂の軟化点以上に昇温して乳化剤を練り込み、熱水を徐々に添加してゆき、転相乳化させて、エマルション化する方法である。
また、芳香族系有機溶剤以外の溶剤を用いて、粘着付与樹脂を溶解又は溶融させる方法において、芳香族系有機溶剤以外の溶剤としては、粘着付与樹脂の種類などに応じて適宜選択することができ、脂環族系有機溶剤を好適に用いることができる。
このような脂環族系有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサン類(シクロヘキサンや、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、メチルエチルシクロヘキサン等のアルキル基含有シクロヘキサンなど)の他、該シクロヘキサン類に対応するシクロペンタン類(シクロペンタンやアルキル基含有シクロペンタンなど)、シクロヘプタン類(シクロヘプタンやアルキル基含有シクロヘプタンなど)、シクロオクタン類(シクロオクタンやアルキル基含有シクロオクタンなど)などの脂環族炭化水素系有機溶剤が好ましく用いられる。なお、これらの有機溶剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることできる。さらに、有機溶剤の使用量は、特に制限されないが、粘着付与樹脂を溶解又は溶融させて、必要に応じて乳化剤を用いて水に分散させることが可能な使用量であればよいが、できるだけ最小限の使用量となっていることが好ましい。なお、有機溶剤は、粘着付与樹脂含有エマルションを調製した後は、公知乃至慣用の除去方法(例えば、減圧留去方法など)により、できるだけ除去することが好ましい。
本発明に用いる水性粘着剤組成物には、必要に応じて、種々の添加剤、例えば消泡剤、湿潤剤、アルカリ性化合物、着色顔料、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤などを配合することができる。その際、トルエン、キシレン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のVOC物質を含んでいない原材料を用いることが望ましい。
次に本発明の粘着シートについて説明する。
本発明の粘着シートは、剥離処理されていないシート状基材に、水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層(2)が積層されてなる、トルエン、アルデヒド類等が発生し難い粘着シートである。ここに、粘着剤層(2)とは、必要に応じておこなわれるエージング工程等を経て、架橋反応が完結した状態のものを示す。
本発明の粘着シートは、上記粘着剤層(2)の他方の面に、さらに剥離シートが積層された態様のものも含まれる。
剥離処理されていないシート状基材の種類としては、特に制限されることなく従来公知の種々の基材が使用可能であるが、自動車内装基材であることが好ましい。自動車内装基材には、以下に示すように種々の態様がある。即ち、いわゆる表皮材のみ(単層)、発泡体のみ(単層)、表皮材と発泡体とが積層されたもの、さらに表皮材と発泡体と不織布とが積層されたもの等が挙げられる。
表皮材のみ、発泡体のみ又は表皮材と発泡体とが積層されたものの場合、表皮材又は発泡体が粘着剤層を介して直接自動車室内に貼り付けられる。「表皮材/発泡体/不織布」なる構成の場合は、不織布の上に粘着剤層が設けられ、該粘着剤層を介して自動車内装基材が自動車室内に貼り付けられる。
表皮材は、自動車室内におけるドアトリームやピラーなどの部位の内装材として好適に用いられるものである。具体的には、表皮材を構成する材料としては、織物(ファブリック)、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー、軟質ポリ塩化ビニル、人工皮革などが挙げられる。
発泡体としては、ポリウレタン系発泡体、ポリスチレン系発泡体、ABS系発泡体、ゴム(クロロプレンゴム、EPDM等)系発泡体、塩化ビニル系発泡体、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、フェノール系発泡体、ユリア系発泡体等の発泡体が挙げられる。特に上記粘着剤層(2)の基材として好ましいのは、ポリウレタン系発泡体、ポリスチレン系発泡体である。
不織布を構成する材料としては、綿、ポリエステル、ナイロンなどが挙げられる。
本発明の粘着シートは、種々の方法で得ることができる。
例えば、水性粘着剤組成物を剥離処理されていないシート状基材にコーティングし、乾燥、硬化させ、粘着剤層(2)を設けることにより、本発明の粘着シートを得ることができる。形成された粘着剤層(2)上には、粘着剤層(2)の保護を目的として、剥離シートが積層されてもよい。
または、本発明の粘着シートは、水性粘着剤組成物をシート状基材にコーティングし、乾燥させ、粘着剤層(1)を設けた後、該粘着剤層(1)と剥離シートとを貼り合せ、必要に応じておこなわれるエージング工程等を経て、粘着剤層(1)を硬化させて粘着剤層(2)とすることによっても得ることができる。
あるいは、水性粘着剤組成物を剥離シート上にコーティングし、乾燥させ、粘着剤層(1)を設けた後、該粘着剤層(1)と剥離処理されていないシート状基材とを貼り合せ、粘着剤層(1)を剥離処理されていないシート状基材上に転写し、必要に応じておこなわれるエージング工程等を経て、粘着剤層(1)を硬化させて粘着剤層(2)とすることによっても得ることができる。
ここに、粘着剤層(1)とは、粘着剤の乾燥工程を経たものの、架橋反応が完結していない状態のものを示す。
また、剥離シートとは、紙やプラスチックフィルムなどの各種素材からなるシート状基材の表面を、シリコンなどを用いて剥離処理してなるものである。
水性粘着剤組成物を剥離処理されていないシート状基材あるいは剥離シートにコーティングする方法としては特に制限されるものではなく、コンマコーター、ブレードコーター、グラビアコーター等のロールコーター、スロットダイコーター、リップコーター、カーテンコーター、スプレー塗工機等の従来公知のコーティング装置によることができる。
得られた粘着シートは、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤及びホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類の放散量が極めて少ないことに加え、耐熱粘着性にすぐれ、さらに、加熱経時前後で粘着性能の変化が少なく、耐熱経時性に優れるため、自動車用や建築用の工業材として有用である。
本発明の粘着シートを構成する粘着剤層(2)から放散され得るトルエン、キシレン、アルデヒド類の量は以下のように求めることができる。
すなわち、水性粘着剤組成物を剥離シート上に乾燥膜厚が約65g/mとなるように塗工し、100℃で3分間乾燥して得られた乾燥皮膜を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに貼り合わせ、塗工物を作製し、2週間室温でエージングさせ、粘着剤層(1)を硬化させ、粘着剤層(2)とする。容量10リットルのバッグに、100mm×80mmの大きさの塗工物(測定用試料)を投入し、密閉後、4リットルの窒素ガスを充填し、温度65℃で2時間経過後、捕集した気体を分析に供する。
なお、揮発成分の捕集条件は以下のとおりである。
(1)トルエン、キシレン
採取管:Tenax−TAを充填した採取管(Gerstel社製)
採気速度: 100ml/min
採気量:1000ml
(2)アルデヒド類
採取カートリッジ:GL−Pak mini AERO DNPH〔ジーエルサイエンス社製〕
採気速度:300ml/min
採気量:3000ml
なお、揮発成分の分析測定条件は以下のとおりである。
(1)トルエン、キシレン
分析方法:加熱脱着GC/MS分析
装置: GC/MS部 HP6890 MSD5973N(Agilent社製)、加熱脱着部 TDS2(Gerstel社製)
熱脱着温度:280℃
カラム:Rtx−1(長さ60m、液相の膜厚1.0μm、内径0.32mm、RESTEK社製)
オーブン温度:初期温度40℃で5分間保持後80℃まで4℃/分で昇温し、80℃からは10℃/分で280℃まで昇温し、280℃で20分間保持。
注入口温度:280℃
スプリット比:1/30
キャリアガス:ヘリウム(1ml/分)
MSDインターフェース温度:280℃
測定モード:SCAN法
(2)アルデヒド類
分析方法:HPLC
装置: HP1100AD(Agilent社製)
測定波長:360nm
カラム:HP HYPERSIL (内径4mm、長さ250mm、粒径5μm、Agilent社製)
カラム温度:40℃
移動相:アセトニトリル/水=45/55(体積比)の混合液
DNPHカートリッジに採取されたアルデヒド類をアセトニトリル10mlで抽出し、測定。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の「部」及び「%」はいずれも重量に基づく値である。
[実施例1]
還流冷却器、攪拌機、温度計、窒素導入管、原料投入口を具備する容積2Lの4つ口フラスコに、イオン交換水24.8部を入れ、窒素を導入しつつ攪拌しながら、内温を78℃に加温した。
一方、単量体(a1)としてメタクリル酸2−ヒドロキシルエチル(以後、「2HEMA」と略す)、0.1部、単量体(a2)としてスチレン(以後、「St」と略す)6部、単量体(a3)としてアクリル酸(以後、「AA」と略す)0.9部、アクリル酸ブチル(以後、「BA」と略す)50部、アクリル酸2−エチルヘキシル(以後、「2EHA」と略す)33部、アクリル酸エチル(以後、「EA」と略す)10部、乳化剤としてハイテノールNF−08〔EOユニット数:8、第一工業製薬(株)製のアニオン型非反応性乳化剤〕1.5部、粘着付与樹脂としてペンセルD−135(重合ロジンエステル系粘着付与剤:荒川化学工業社製)5部、連鎖移動剤であるα−ピネン0.03部及びイオン交換水26.9部の混合物をホモミキサーで乳化し、該油溶成分の平均粒子径が1.3μmの単量体エマルション(A)を作製した。
上記の反応容器中に、単量体エマルション(A)の5%を添加し、同時に5%過硫酸アンモニウム(以後、「APS」と略す)水溶液3部を添加して乳化重合を開始した。
反応容器に5%APS水溶液を添加してから3分後に、連鎖移動剤を加えた上記単量体エマルション(A)の残部及び5%APS水溶液9部を同時に5時間かけて滴下した。この間反応容器内は80℃に保った。
滴下終了後、3時間80℃に保ち、熟成を行った。その後冷却を開始し、30℃まで冷却し、アンモニア水を添加し、平均粒子径600nm、固形分濃度62.5%、pH7、粘度250mPa・sのポリマーエマルションを得た。
尚、単量体組成から求められるガラス転移温度(以下、「理論Tg」という)は−45℃であった。ポリマーのテトラヒドロフラン可溶分のゲルパーミーエーションクロマトグラムの最大値を示す分子量は70万であった。
得られたポリマーエマルションの固形分100部に対し、固形分換算にて、エマルション型ロジン系粘着付与樹脂として脂環族系有機溶剤を用いてなる粘着付与樹脂エマルションの荒川化学(株)製「スーパーエステルE−865NT」を8.9部、消泡剤:0.1部、防腐剤:0.01部、濡れ剤:0.1部を加え、ポリイソシアネート化合物であるアクアネート120を0.9部添加し、さらに増粘剤で15000mPa・s(BL型粘度計、25℃で#4ロータ/12rpmにて測定)に増粘して水性粘着剤組成物を得た。なお、粘着剤組成物の調製はホモミキサーにて行った。
[実施例2]
ハイテノールNF−08をエレミノールES−30〔EOユニット数:15、三洋化成工業(株)製のアニオン型非反応性乳化剤〕に変更したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[実施例3]
アクアネート120を0.9部から0.55部に減量したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[実施例4]
アクアネート120を1.43部に増量したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[実施例5]
アクアネート120を2.7部に増量したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[比較例1]
スーパーエステルE−865NTを、芳香族系有機溶剤を用いてなる粘着付与樹脂エマルションのスーパーエステルE−650(荒川化学(株)製)に変更したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[比較例2]
スーパーエステルE−865NTを、芳香族系有機溶剤を用いてなる粘着付与樹脂エマルションのタマノルE−200(ハリマ化成(株)製)に変更したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[比較例3]
重合に供する単量体の組成を表1に示す配合に変更し、配合する架橋剤をポリイソシアネート化合物であるアクアネート120からヒドラジノ基を有するアジピン酸ジヒドラジド(ADH)0.42部に変更したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[比較例4]
重合に供する単量体の組成を表1に示す配合に変更し、配合する架橋剤をポリイソシアネート化合物であるアクアネート120からオキサゾリン基を有するエポクロスWS−720(日本触媒化学工業(株)製)9.08部に変更したこと以外は実施例1と同様に行い、水性粘着剤組成物を得た。
[粘着シート評価用試料の作製]
各実施例、比較例で得られた水性粘着剤組成物をアプリケーターで剥離紙上に乾燥膜厚60g/mとなるように塗工し、100℃の乾燥オーブンで3分間乾燥させ、粘着剤層(1)を形成した。
次いで、剥離紙上に設けられた粘着剤層に、一方の面に不織布が貼り合わされてなる厚さ10mmの表皮材の不織布面を貼り合わせ、表皮材の厚さがもとの厚さの10%になるように加圧して圧着し、剥離紙/粘着剤層(1)/表皮材なる構成の積層体を得た。
なお、基材として使用した表皮材は、表皮が単層のものである。
得られた積層体を23℃−65%RH雰囲気下に7日間以上放置することによりエージングをおこない、粘着剤層(1)の架橋反応を完結させ、粘着シートを得た。
<放散量の測定>
水性粘着剤組成物を剥離紙上に乾燥膜厚が約65g/mとなるように塗工し、100℃で3分間乾燥して得られた乾燥皮膜を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに貼り合わせ塗工物を作製し、2週間室温で養生させた。養生後の塗工物を100mm×80mmの大きさに裁断して試料を作製した。エージング処理した容量10リットルのバッグに試料を投入し、密閉した。4リットルの窒素ガスを充填後、温度65℃で2時間経過後、捕集した気体を分析に供した。
[粘着シートの評価]
<定荷重剥離試験>
粘着シート評価用試料の作製の項で得られた粘着シートをそれぞれ幅25mm、長さ100mmの短冊状にカットし、剥離紙を剥がして幅25mm×長さ80mm部分をポリプロピレン板(以下、「PP板」と略記する)に貼り合わせ、2Kgのロールにて1往復させて圧着して測定試料を得た。
得られた測定試料を23℃−50%RHの雰囲気下で24時間放置し、さらにその後、80℃雰囲気下で1時間放置した後に、貼付け面が下側となるようにしてPP板を水平に保ち、貼付けられていない部分の粘着シートの端部に100gの錘を吊り下げ、1時間放置し、PP板から剥がれた部分の長さを計測した。1時間以内にPP板からすべて剥がれ落ちた場合は、それまでの時間を測定した。なお、試験は80℃雰囲気下で行った。
以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2008239839
表1中の略号は、以下のものを示す。
MMA:メタクリル酸メチル
DAAm:ダイアセトンアクリルアミド
Figure 2008239839

Claims (6)

  1. 剥離処理されていないシート状基材に、水性粘着剤組成物から形成される粘着剤層(2)が積層されてなる粘着シートであって、前記粘着剤層(2)から放散され得る、トルエンが0.5μg/g以下、キシレンが0.5μg/g以下、アセトアルデヒドが0.2μg/g以下及びホルムアルデヒドが0.2μg/g以下であることを特徴とする粘着シート。
  2. 水性粘着剤組成物が、エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤を用い、ヒドロキシル基を有するアクリル系単量体を必須成分とする単量体を水性媒体中で乳化重合してなるヒドロキシル基含有アクリル系重合体エマルション(A)と、ポリイソシアネート化合物(B)とを、前記重合体中のヒドロキシル基1モルに対して、ポリイソシアネート化合物(B)中のイソシアネート基2〜10モルの割合で含有することを特徴とする請求項1記載の粘着シート。
  3. 水性粘着剤組成物が、芳香族系有機溶剤を用いずに得られる粘着付与樹脂の水性エマルション(C)をさらに含有することを特徴とする請求項2記載の粘着シート。
  4. エチレンオキサイド鎖を有する乳化剤が、ラジカル重合性の官能基を有しない非反応性乳化剤であることを特徴とする請求項2又は3記載の粘着シート。
  5. 剥離処理されていないシート状基材が、自動車内装基材であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の粘着シート。
  6. 粘着剤層(2)の他方の面に、剥離シートがさらに積層されてなることを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の粘着シート。
JP2007083797A 2007-03-28 2007-03-28 粘着シート Withdrawn JP2008239839A (ja)

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