JP2008239642A - 樹脂粉粒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶液重合によって得られる重合体を含有する溶液から樹脂粉粒体を得るにあたって、設備コストおよび用役コストを低減しながら樹脂粉粒体を工業的に生産する方法を提供する。
【解決手段】 界面活性剤、及び水を加え、液−液撹拌により分散させながら、加熱により溶媒を除去する工程(1)により樹脂粉粒体を得るにあたって、撹拌開始から溶媒除去温度到達までの単位体積あたりの撹拌所要動力を0.5kW/m以上、2.5kW/m以下とする、かつ溶媒除去温度到達後の単位体積あたりの撹拌所要動力を2.0kW/m以上とすることによって達成される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、溶液重合によって得られる重合体を含有する溶液から、残存溶媒および残存モノマーを除去することにより樹脂粉粒体を得る、樹脂粉粒体の製造方法に関し、更に詳しくは液−液撹拌において低撹拌所要動力にて樹脂粉粒体を得ることを特徴とするイソブチレン系樹脂粉粒体の製造方法に関する。
一般に、溶液重合によって得られる重合体の回収方法には、薄膜蒸発機や押出機による溶媒除去後水中カット方式でペレット化する方法やスチームストリッピングによって粉粒体化する方法が採用されているケースが多い。
重合体と溶媒からなる重合体溶液からの溶媒の除去方法については、例えば、単軸の薄膜蒸発機を用いることによりスチレンアクリル共重合体の残存溶媒を1,000ppm以下にする方法(特許文献1)が提案されている。しかしながらこの方法では樹脂を溶融状態にして溶媒を蒸発させるために、樹脂の熱的、機械的劣化による着色などの問題が生じる。
また、イソブチレン系ブロック共重合体の溶媒蒸発に二軸押出機を用いた溶媒除去方法(特許文献2)が提案されており、ペレットでの供給が可能となっているが、残存溶媒を1,000ppm以下にするには大規模な設備が必要になり、コスト的には必ずしも有利な方法ではない。
一方、スチームストリッピングによる粉粒体の製造法としては、界面活性剤、及び水を加え、液−液撹拌により分散させながら、加熱により溶媒を除去する方法(特許文献3)が開示されており、この方法によって、効率的な溶媒除去が可能となっているが、この時、液−液撹拌における撹拌回転数を特に制御することなく一定とすると、重合体溶液の液滴生成にかかる負荷や昇温前の重合体溶液粘度が高いことによる影響で、この工程前半において単位体積あたりの撹拌所要動力が高くなることが課題であった。このため、求められる樹脂粉粒体を製造するにあたって、工程中の撹拌数を一定値とすると必要以上の撹拌動力負荷をかけるケースがあった。このように溶液重合によって得られる重合体から樹脂粉粒体を製造するにあたっての諸問題を解決し、樹脂粉粒体製品を安定的に生産する製造プロセスの開発が望まれていた。
特開平8−041123号 特開2002−161109号 特開2004−155880号
本発明は、上述の現状に鑑み、イソブチレン系樹脂粉粒体を工業的に生産するにあたって、比較的簡略な設備により製造できる方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、溶液重合によって得られる重合体を含有する溶液に、界面活性剤、及び水を加え、液−液撹拌により分散させながら、加熱により溶媒を除去する工程(1)により樹脂粉粒体を得るにあたって、撹拌開始から溶媒除去温度到達までの単位体積あたりの撹拌所要動力を0.5kW/m以上、2.5kW/m以下とする、かつ溶媒除去温度到達後の単位体積あたりの撹拌所要動力を2.0kW/m以上とすることを特徴とする樹脂粉粒体の製造方法に関する。
好ましくは、重合体が、イソブチレン系ブロック共重合体であることを特徴とする樹脂粉粒体の製造方法に関する。
好ましくは、イソブチレン系ブロック共重合体が、(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと(B)芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロックからなる重合体であることを特徴とする樹脂粉粒体の製造方法に関する。
好ましくは、工程(1)の溶媒除去温度が70℃以上、130℃未満であることを特徴とする樹脂粉粒体の製造方法に関する。
本発明による製造方法によって、従来技術では必要以上に負荷のかかっていた撹拌所要動力を低減することができるので、設備コストおよび用役コストを低減することができる。
さらに、従来技術では成し得なかった樹脂粉粒体の粒子径をより小さくするという技術が、本発明による製造方法により可能となった。樹脂粉粒体の粒子径を従来品より小さくすることができると、製品化工程における乾燥、脱水などによる水分の除去がより短時間でできる、また、樹脂粉粒体をそのまま製品として取り扱えるなどのメリットが考えられる。
本発明の重合体は、溶液重合できるものであれば特に制限はないが、特にイソブチレン系ブロック共重合体が好ましく使用される。以下イソブチレン系ブロック共重合体を例に挙げて詳述する。
イソブチレン系ブロック共重合体は、イソブチレンを含む重合体であれば特に限定はないが、(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと、(B)芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロックからなるイソブチレン系共重合体が好ましく、具体的には、イソブチレンと芳香族ビニル系単量体などの単量体をルイス酸触媒の存在下で開始剤と共にカチオン重合して得られるものが好適に使用できる。
(A)のイソブチレンを主体として構成される重合体ブロックは、通常、イソブチレン単位を60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有する重合体ブロックである。また、(B)の芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロックは、通常、芳香族ビニル系単量体単位を60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有する重合体ブロックである。
芳香族ビニル系単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、o−、m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、インデン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、コストの面から、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン又はこれらの混合物が特に好ましい。
ルイス酸触媒は、カチオン重合に使用できるものであれば特に限定されず、TiCl、BCl、BF、AlCl、SnCl等のハロゲン化金属を挙げることができるが、なかでも四塩化チタン(TiCl)が好ましい。
上記カチオン重合において用いられる重合溶媒としては、炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素と脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒が使用できる。
上記炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素としては特に限定されず、塩化メチル、塩化メチレン、塩化ブチル(1−クロロブタン)、クロロベンゼンなどを挙げることができる。この中でも、イソブチレン系ブロック共重合体の溶解度、分解による無害化の容易さ、コスト等のバランスから、塩化ブチルが好適である。
また、上記脂肪族及び/又は芳香族系炭化水素としては特に限定されず、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエン等が挙げられる。メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン及びトルエンからなる群より選ばれる1種以上が特に好ましい。
なお、カチオン重合の際に用いる開始剤としては、下記式(I)で表される化合物を用いるのが好ましい。
(CRX) (I)
[式中、Xは、ハロゲン原子又は炭素数1〜6のアルコキシ基若しくはアシロキシ基を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜6の1価炭化水素基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。Rは多価芳香族炭化水素基又は多価脂肪族炭化水素基を表す。nは1〜6の自然数を示す。]
上記一般式(I)の化合物の具体例としては、1,4−ビス(α−クロル−イソプロピル)ベンゼン[C(C(CHCl)]が挙げられる[なお、1,4−ビス(α−クロル−イソプロピル)ベンゼンはジクミルクロライドとも呼ばれる]。
イソブチレン系ブロック共重合体の重合に際しては、更に必要に応じて電子供与体成分を共存させることもできる。このような化合物として、例えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、又は、金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。
実際の重合を行うに当たっては、各成分を冷却下、例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合する。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるために、特に好ましい温度範囲は−80℃〜−30℃である。
またイソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量にも特に制限はないが、流動性、加工性、物性等の面から、30000〜500000であることが好ましく、50000〜400000であることが特に好ましい。
重合後のイソブチレン系ブロック共重合体を含有する重合体溶液は、水またはアルカリ水と接触させて、触媒を失活して反応を停止させた後、引き続き水洗を行い、触媒残査や金属イオンを抽出、除去して、精製ドープを得ることができる。
失活及び水洗温度は特に制限されるものではないが、常温〜100℃の範囲が好ましい。また、失活及び水洗に使用する水量は、特に限定されるものではないが、重合体溶液に対する水の体積比が1/10〜10/1の範囲が好ましい。
このようにして得られた精製重合体溶液は、引き続き、粉粒体化工程(1)に供される(クラム化工程とも呼ばれる)。重合体溶液中の樹脂濃度は、必要に応じて重合に使用した溶媒を加え、10〜60重量%として粉粒体化することが望ましい。ドープ濃度が低い場合には、フラッシュ蒸発、薄膜式蒸発、撹拌槽、濡れ壁式等の蒸発機を単独あるいは複数用いることにより所望濃度に調整することができる。また、重合体溶液濃度が高い場合には、溶剤を希釈することにより所望濃度に調整することができる。
このようにして得られた精製重合体溶液、すなわち触媒を失活、除去したイソブチレン系ブロック共重合体を含有する重合終了後の溶液に、界面活性剤及び水を加え、撹拌により混合物を液−液分散させながら、加熱により溶媒を除去する工程(1)により樹脂粉粒体を得ることができる。本発明における溶媒除去温度とは、溶媒の除去を開始した温度を言い、具体的には、溶液重合によって得られる重合体を含有する溶液の水との共沸点、または、昇温時撹拌槽を密閉した場合においてその水との共沸点以上でありかつ溶媒除去のための配管の弁を開けたときの温度をいう。
加熱方法としては、特に限定されないが、工程(1)で用いる撹拌槽に外部ジャケットや内部コイルを取り付けて加熱する方法や蒸気を直接撹拌槽内部に投入する方法、電気ヒーターなどを撹拌槽に取り付ける方法、撹拌槽内の液を一部抜き出して熱交換器などで加温して循環させる方法などを用いることができる。
加える水の量は、特に制限はないが、液−液分散のしやすさ等から重合体溶液に対し、0.5〜4倍の容積として加えるのが好ましい。
液−液分散する際の撹拌条件は、撹拌開始から溶媒除去温度到達までの単位体積(初期仕込み総液量)あたりの撹拌所要動力で通常0.5kW/m以上、2.5kW/m以下、より好ましくは0.5kW/m以上、1.5kW/m以下とする必要があり、工程(1)の加熱開始時の低温条件では、重合体溶液の液滴生成に必要な動力や粘度の影響による負荷があるため低撹拌数として、内温が上昇および液滴が生成するにつれて撹拌数を上げていく操作が好ましい。0.5kW/m以下であるときには、重合体溶液が水中に分散されず、工程(1)で所望の粒子径が得られない。2.5kW/m以上であるときは、溶剤蒸発時の動力以上となり、撹拌槽の設備費低減にはつながらない。一方、溶媒除去温度到達以後の単位体積(初期仕込み総液量)あたりの撹拌所要動力は2.0kW/m以上必要である。2.0kW/m以下とすると工程(1)で所望の粒子径が得られない。このとき、撹拌回転数を制御し、撹拌所要動力を制御する方法としては、撹拌機に取り付けたトルクメーターなどによってトルク値を読みとりながらあるいは撹拌モーターの電流値を読みとりながら、回転数を制御する方法が好ましいが、トルク値(または電流値)が安定しないなど制御が困難な場合は、経験的に徐々に回転数を上げていくようにする運転方法も可能である。なお、溶媒除去温度到達後の単位体積あたりの撹拌所要動力は、100kW/m以下であることが好ましい。
本発明で精製重合体溶液と水を非イオン界面活性剤存在下で液−液分散させながら加熱による溶媒の除去を行う工程(1)により、粉粒体が良好に形成される。撹拌による液−液分散、及び溶媒除去に用いられる装置としては攪拌機を備えた容器が好適に用いられる。攪拌翼の形状には特に制約はなく、スクリュー翼、プロペラ翼、アンカー翼、パドル翼、傾斜パドル翼、タービン翼、大型格子翼等の任意の翼を使用することができる。
界面活性剤としては、70℃以上の高温下で重合体溶液を安定的に液−液分散させ、かつ溶媒揮発による泡立ちを低減させる必要があるため、溶媒除去温度以上の曇点を有する非イオン界面活性剤を使用することが好ましい。具体例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、クエン酸モノ(ジ又はトリ)ステアリンエステル、ペンタエリストール脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチレン)脂肪アミン、脂肪酸とジエタノールとの縮合生成物、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。加える非イオン界面活性剤の量は、特に制限はないが、重合体に対し0.05重量部から5重量部が好ましい。0.05重量部以下では界面活性剤としての特性が十分発揮できず、粒子が形成されない。また、5重量部を超えると重量体の物性低下、粉粒体化における泡立ちの問題が顕著になり好ましくない。
工程(1)の溶媒除去温度は、特に限定されないが、溶媒と水の共沸点以上であることが好ましい。ただしその共沸点未満でも容器内を減圧下にすれば容易に溶媒を除去することができる。具体的には、70℃以上、130℃未満が好ましく、80℃以上、110℃未満がさらに好ましい。70℃未満であると、溶剤除去速度が低下し生産効率の面で好ましくない。また130℃以上であると非イオン界面活性剤の働きがなくなり安定した液−液分散系を形成できない。
得られた樹脂粉粒体を含む水溶液は、引き続きスチームを通気させるスチームストリッピング操作による工程(2)を経ることにより、残留する溶媒をさらに除去することもできる。スチームストリッピングに用いる容器は蒸気を導入する配管が接続されていればよく、懸濁及び溶媒除去操作と同様に撹拌容器に蒸気を導入する方法が好適に使用される。また、スチームストリッピングの操作は、溶媒除去に引き続き同一の槽で蒸気を通気し実施することもできるし、別途ストリッピング槽を設けて引き続き実施することもできる。また、連続方式として、通気撹拌槽を1槽以上連結させる場合や、棚段方式で蒸気と樹脂スラリーを接触させることによりストリッピングを行うこともできる。
工程(2)の液温度は、特に限定されないが、100℃以上、180℃未満であることが好ましく、120℃以上、160℃未満がさらに好ましい。100℃未満であると、溶剤除去速度が低下し生産効率の面で好ましくない。180℃以上であると、樹脂間の融着が促進され良好な粉粒体が得られない。
スチームストリッピング後の樹脂粉粒体を含む水溶液は、以下説明する工程(3)により、脱水、乾燥される。樹脂粉粒体を含む水溶液から樹脂粉粒体を回収するためには、各種濾過機、遠心分離機などによる脱水操作を用いることができる。本操作による脱水後の樹脂粉粒体の含水率は、特に制限されるものではないが、10〜50重量%とすることが、乾燥あるいはペレット化でのエネルギー効率の点で有効である。
得られた含水樹脂粉粒体は、溝型撹拌乾燥機などの伝導伝熱式乾燥機あるいは流動乾燥機などの熱風受熱式乾燥機などを用いて乾燥することにより、製品粉粒体とすることができる。製品粉粒体中の水分は特に制限されるものではないが、1%未満とするのが好ましい。
また、上述した脱水後の含水樹脂粉粒体、または乾燥後の製品粉粒体を脱揮機構を有する押出機を用いて樹脂ペレットとして製品化することができる。脱揮機構を有する押出機としては、ベント機構を有する単軸、二軸押出機を用いることができ、特に、二軸押出機が脱溶媒、脱モノマー効率の点から好適に使用される。押出機より排出される樹脂は、ストランドカット、水中カット、ホットカット方式等により最終製品とすることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例に示すブロック共重合体の分子量は以下に示す方法で測定した。
分子量:Waters社製GPCシステム(カラム:昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)、移動相:クロロホルム)。数平均分子量はポリスチレン換算で表記した。
また、本実施例に示す撹拌所要動力は、撹拌機に取り付けたトルクメーターからトルク値を採取し、経時的にデータロガーを通してパーソナルコンピューターに保存し、その最大値から以下の式によって算出したものである。
Figure 2008239642
Pv:撹拌所要動力(kW/m
P:動力(W)
:空動力(W)
V:液仕込み体積(m
N:撹拌回転数(rpm)
T:トルク(N・m)
:空トルク(N・m)
さらに、本実施例に示す樹脂粉粒体の粒子径分布は、ふるいを用いて測定した。ふるいを通過せずに残った樹脂粉粒体の重量を測定し、測定に使用した樹脂粉粒体の総重量で割った値をそのふるいの目開きの大きさの粒子径を持つ樹脂粉粒体の頻度(%)として表した。ふるいの目開きとしては、5.6mm、3.35mm、1.7mm、1.0mm、0.5mmの5種類のものを用いた。目視にて明らかに10mm以上ありそうなものに関しては、ノギスにて径を測定し10mm以上と定義した。次に、もっとも小さい粒子径の頻度から順次重量を足し合わせていき、もっとも大きい粒子径の頻度が100%となるように、累積頻度(%)を求めた。そして、ふるいの目開きの大きさとそのふるいを通過せずに残った樹脂粉粒体の累積頻度(%)をプロットして、50%の位置を樹脂粉粒体の50%粒子径として、これを指標とした。
(製造例)
攪拌機付き20L反応容器に、塩化ブチル(モレキュラーシーブスで水分除去したもの)3.70kg、ヘキサン(モレキュラーシーブスで水分除去したもの)1.92kg、p−ジクミルクロライド2.90gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、N,N−ジメチルアセトアミド2.18g、イソブチレン844gを添加した。さらに四塩化チタン85gを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2時間反応させた。次いで反応溶液にスチレン408gを添加し、さらに30分間反応を続け、重合体溶液を得た。
得られた重合体溶液を大量の水中へあけて反応を停止させた。反応停止後、分液ロートで重合体溶液相と水相を分離した。同様の方法で重合体溶液相の水洗を2回行った後、水層が中性になっているのを確認してから重合体溶液相を払い出し、重合体溶液を得た。
GPC分析を行ったところ、数平均分子量が100,000、分子量分布が1.14であった。
(実施例1)
撹拌槽容積が50L、内径30cmの耐圧撹拌装置に、純水7.2Lおよび製造例で得たイソブチレン系ブロック共重合体を含有する重合溶液11.3Lを仕込み、非イオン界面活性剤(ポリエチレングリコールモノステアレート)を9.73g添加し密閉した。撹拌翼には翼径15cmの2段4枚傾斜パドルを用いて、初期撹拌回転数を150rpmとし、撹拌しながら撹拌槽下部より蒸気を投入し昇温した。
溶媒除去温度が70℃以上であることを見込み、撹拌槽内温が65℃以上に達するまでの間150rpmで運転した。この過程におけるトルクの変化をトルクメーターにて測定し、総仕込み液の単位体積あたりの撹拌所要動力を計算した。その後、600rpmまで段階的に変化させ、内温が99℃に到達したら、蒸気の投入を止め、内温が60℃以下になるのを待って撹拌を停止し、撹拌槽内に生成した樹脂スラリーを回収した。溶媒除去時の圧力は常圧であった。回収した樹脂スラリー中の粉粒体の50%粒子径は2.6mmとなり、従来法により製造した樹脂粉粒体の50%粒子径よりも小さくなった(比較例1参照)。この条件における単位体積あたりの撹拌所要動力は150rpmの時は1.07kW/mであった。溶媒除去温度到達時までの撹拌所要動力の経時データを図1に、樹脂粉粒体の粒子径分布を図2に示す。
(実施例2)
実施例1同様、撹拌開始から溶媒除去温度到達までの撹拌回転数を150rpm一定とし、溶媒除去温度到達時に600rpmとした以外はすべて実施例1と同様に実施した。回収した樹脂粉粒体の50%粒子径は1.5mmとなり、従来法により製造した樹脂粉粒体の50%粒子径よりも小さくなった(比較例1参照)。この条件における単位体積あたりの撹拌所要動力は150rpmの時は0.94kW/mであった。溶媒除去温度到達時までの撹拌所要動力の経時データを図1に、樹脂粉粒体の粒子径分布を図2に示す。
(比較例1)
撹拌回転数を初期から終了時まで600rpmで一定とした。これが従来から行われている製造方法である。そして、撹拌回転数以外はすべて実施例1および2と同様に実施した。回収した樹脂粉粒体の50%粒子径は3.2mmとなった。撹拌開始から溶媒除去温度到達までの単位体積あたりの撹拌所要動力は最大で5.28kW/mとなり、動力としてはかなり高い値となった。溶媒除去温度到達時までの撹拌所要動力の経時データを図1に、樹脂粉粒体の粒子径分布を図2に示す。
溶媒除去温度到達時までの撹拌所要動力の経時データである。 樹脂粉粒体の粒子径分布である。

Claims (4)

  1. 溶液重合によって得られる重合体を含有する溶液に、界面活性剤、及び水を加え、撹拌により混合物を液−液分散させながら、加熱により溶媒を除去する工程(1)により樹脂粉粒体を得るにあたって、撹拌開始から溶媒除去温度到達までの単位体積あたりの撹拌所要動力を 0.5kW/m以上、2.5kW/m以下とする、かつ溶媒除去温度到達後の単位体積あたりの撹拌所要動力を2.0kW/m以上とすることを特徴とする樹脂粉粒体の製造方法。
  2. 重合体が、イソブチレン系ブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂粉粒体の製造方法。
  3. イソブチレン系ブロック共重合体が、(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと(B)芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロックからなる重合体であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の樹脂粉粒体の製造方法。
  4. 工程(1)の溶媒除去温度が70℃以上、130℃未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂粉粒体の製造方法。
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